特許訂正審判
2025-390142
無線通信システムにおいて無線信号の送受信方法及び装置
- 審判番号
- 2025-390142
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2020-511986
- 登録番号
- 7100694
- 請求日
- 2025年10月09日
- 審決日
- 2025年12月02日
- 公報発行日
- 2026年03月27日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
- 【請求人代理人】青木 篤
- 【請求人代理人】三橋 真二
- 【請求人代理人】河合 章
- 【請求人代理人】南山 知広
- 【請求人代理人】竹本 実
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 洋
- 審判官 寺谷 大亮
- 審判官 鈴木 圭一郎
- 分類
- P141 .852-Y (H04L) / P141 .853-Y (H04L) / P141 .841-Y (H04L) / P141 .855-Y (H04L)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第3項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7100694号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7100694号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~8〕、〔9~17〕について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第7100694号(以下「本件特許」という。)は、2019年(平成31年)4月5日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2018年4月5日 (US)アメリカ合衆国、2018年4月8日 (US)アメリカ合衆国、2018年4月12日 (US)アメリカ合衆国、2018年5月10日 (US)アメリカ合衆国、2018年5月20日 (US)アメリカ合衆国、2018年5月21日 (US)アメリカ合衆国)を国際出願日として出願され、その請求項1~17に係る発明について、令和4年7月5日に特許権の設定登録がされ、その後、令和7年10月9日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~8、9~17について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下の訂正事項1及び2のとおりである(下線は、訂正箇所を示す。)。
1 訂正事項1
訂正事項1は、以下の訂正事項1-1~1-3からなる。
(1)訂正事項1-1
特許請求の範囲の請求項1に
「無線通信システムにおいて通信装置が制御情報を送信する方法であって、
複数のUCI(Uplink Control Information)のそれぞれと関連した、単一時間スロット(time slot)内の複数のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)リソースを決定する段階と、
前記複数のUCIと関連した前記複数のPUCCHリソースに基づいて、少なくとも一つの多重化されたUCIに対する少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定する段階と、
前記少なくとも一つの多重化したUCIに対する前記少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定することに基づいて、PUCCHリソースの多重化について多重化されたUCIを送信する段階と、」とあるのを、
「無線通信システムにおいて通信装置が制御情報を送信する方法であって、
複数のUCI(Uplink Control Information)のそれぞれと関連した、単一時間スロット(time slot)内の複数のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)リソースを決定する段階と、
前記複数のUCIと関連した前記複数のPUCCHリソースに基づいて、少なくとも一つの多重化されたUCIに対する少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定する段階と、前記少なくとも一つの多重化したUCIに対する前記少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定することに基づいて、多重化PUCCHリソースで多重化されたUCIを送信する段階と、を含み、」に訂正する。
(請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2~8も同様に訂正する。)
(2)訂正事項1-2
特許請求の範囲の請求項1に
「前記第1PUCCHリソースの前記最初のシンボルの後に発生する複数の最初のシンボルで、前記複数のPUCCHリソースの中の、一つ以上の第2のPUCCHリソースと、第1PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて、
(1)第1PUCCHリソースと関連する第1UCIと(2)前記一つ以上の第2PUCCHリソースと関連する一つ以上の第2UCIを多重化するための第1多重化PUCCHリソースを決定する段階と、」とあるのを、
「前記複数のPUCCHリソースの中の、最初のシンボルが前記第1PUCCHリソースの前記最初のシンボルの後に発生する一つ以上の第2のPUCCHリソースと、第1PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて、
(1)第1PUCCHリソースと関連する第1UCIと(2)前記一つ以上の第2PUCCHリソースと関連する一つ以上の第2UCIを多重化するための第1多重化PUCCHリソースを決定する段階と、」に訂正する。
(請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2~8も同様に訂正する。)
(3)訂正事項1-3
特許請求の範囲の請求項1に
「前記複数のPUCCHリソースの中の一つ以上の第3PUCCHリソースと前記第1多重化PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて、
(1)前記第1多重化PUCCHリソースと関連するUCIと、(2)前記一つ以上の第3PUCCHリソースと関連する一つ以上のUCIとを多重化するための第2多重化PUCCHリソースを決定する段階を含む、」とあるのを、
「前記複数のPUCCHリソースの中の一つ以上の第3PUCCHリソースと前記第1多重化PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて、
(1)前記第1多重化PUCCHリソースと関連するUCIと、(2)前記一つ以上の第3PUCCHリソースと関連する一つ以上の第3UCIとを多重化するための第2多重化PUCCHリソースを決定する段階を含む、」に訂正する。
(請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2~8も同様に訂正する。)
2 訂正事項2
訂正事項2は、以下の訂正事項2-1~2-3からなる。
(1)訂正事項2-1
特許請求の範囲の請求項9に
「前記少なくとも一つの多重化されたUCIに対する前記少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定することに基づいて、PUCCHリソースの多重化についての多重化されたUCIを送信することを含み、」とあるのを、
「前記少なくとも一つの多重化されたUCIに対する前記少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定することに基づいて、多重化PUCCHリソースで多重化されたUCIを送信することを含み、」に訂正する。
(請求項9を直接的又は間接的に引用する請求項10~17も同様に訂正する。)
(2)訂正事項2-2
特許請求の範囲の請求項9に
「前記第1PUCCHリソースの前記最初のシンボルの後に発生する複数の最初のシンボルで、前記複数のPUCCHリソースの中の、一つ以上の第2のPUCCHリソースと、第1PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて、
(1)第1PUCCHリソースと関連する第1UCIと(2)前記一つ以上の第2PUCCHリソースと関連する一つ以上の第2UCIを多重化するための第1多重化PUCCHリソースを決定することと、」とあるのを、
「前記複数のPUCCHリソースの中の、最初のシンボルが前記第1PUCCHリソースの前記最初のシンボルの後に発生する一つ以上の第2のPUCCHリソースと、第1PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて、
(1)第1PUCCHリソースと関連する第1UCIと(2)前記一つ以上の第2PUCCHリソースと関連する一つ以上の第2UCIを多重化するための第1多重化PUCCHリソースを決定することと、」に訂正する。
(請求項9を直接的又は間接的に引用する請求項10~17も同様に訂正する。)
(3)訂正事項2-3
特許請求の範囲の請求項9に
「前記複数のPUCCHリソースの中の一つ以上の第3PUCCHリソースと前記第1多重化PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて、
(1)前記第1多重化PUCCHリソースと関連するUCIと、(2)前記一つ以上の第3PUCCHリソースと関連する一つ以上のUCIとを多重化するための第2多重化PUCCHリソースを決定することを含む、」とあるのを、
「前記複数のPUCCHリソースの中の一つ以上の第3PUCCHリソースと前記第1多重化PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて、
(1)前記第1多重化PUCCHリソースと関連するUCIと、(2)前記一つ以上の第3PUCCHリソースと関連する一つ以上の第3UCIとを多重化するための第2多重化PUCCHリソースを決定することを含む」に訂正する。
(請求項9を直接的又は間接的に引用する請求項10~17も同様に訂正する。)
第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)一群の請求項について
本件訂正前の請求項2~8は、本件訂正前の請求項1を直接的又は間接的に引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。
したがって、請求項1~8は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
(2)訂正の目的について
ア 訂正事項1-1について
(ア)訂正前の請求項1の「PUCCHリソースの多重化について多重化されたUCIを送信する」との記載は、「PUCCHリソースの多重化について」が「多重化されたUCIを送信する」との関係で如何なる技術的事項を特定しているのかが不明瞭であるため、それ自体の記載内容が明らかでないところ、「多重化PUCCHリソースで多重化されたUCIを送信する」と訂正して明瞭な記載にするものであるから、該訂正は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)訂正前の請求項1には、「無線通信システムにおいて通信装置が制御情報を送信する方法であって、・・・複数のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)リソースを決定する段階と、・・・少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定する段階と、・・・多重化されたUCIを送信する段階と、」とあり、続いて「前記少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定する段階は、・・・第2多重化PUCCHリソースを決定する段階を含む、方法。」と記載されているが、「無線通信システムにおいて通信装置が制御情報を送信する方法」と、「複数のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)リソースを決定する段階」、「少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定する段階」及び「多重化されたUCIを送信する段階」との関係が特定されておらず、その記載が誤りであることが明らかである。これについて、請求項1に対応する請求項9には、「前記動作は、・・・複数のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)リソースを決定し、・・・少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定し、・・・多重化されたUCIを送信することを含み、」(下線は当審で付与。以下、同じ。)とあり、また、明細書には、「無線通信システムにおいて通信装置が制御情報を送信する方法であって、・・・複数のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)リソースを決定する段階と、・・・多重化されたUCIの送信のために第3PUCCHリソースを決定する段階を含み、」(【0005】)、「好ましくは、多重化されたUCIを第3PUCCHリソースを用いて送信する段階をさらに含む。」(【0006】)とあることに鑑みれば、請求項1は、正しくは、「無線通信システムにおいて通信装置が制御情報を送信する方法であって、・・・複数のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)リソースを決定する段階と、・・・少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定する段階と、・・・多重化されたUCIを送信する段階と、を含み、・・・」と記載すべきであることは自明である。そのため、「無線通信システムにおいて通信装置が制御情報を送信する方法であって、・・・複数のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)リソースを決定する段階と、・・・少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定する段階と、・・・多重化されたUCIを送信する段階と、を含み、」とする訂正は、誤記の訂正を目的とするものである。
(ウ)したがって、訂正事項1-1は、特許法第126条第1項ただし書第2号及び第3号に掲げる誤記又は誤訳の訂正及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 訂正事項1-2について
訂正前の請求項1の「前記第1PUCCHリソースの前記最初のシンボルの後に発生する複数の最初のシンボルで、前記複数のPUCCHリソースの中の、一つ以上の第2のPUCCHリソースと、第1PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて、」との記載は、「前記第1PUCCHリソースの前記最初のシンボルの後に発生する複数の最初のシンボルで」との語句がいずれに掛かるのか記載上明らかでなく、また、仮に「一つ以上の第2のPUCCHリソース」に掛かると解した場合、明細書には「第2のPUCCHリソース」が「前記第1PUCCHリソースの前記最初のシンボルの後に発生する複数の最初のシンボルで」あることは記載されておらず、明細書の記載との関係で不合理を生じているといえる。訂正事項1-2は、請求項1の上記記載を、「前記複数のPUCCHリソースの中の、最初のシンボルが前記第1PUCCHリソースの前記最初のシンボルの後に発生する一つ以上の第2のPUCCHリソースと、第1PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて」と正して明瞭な記載にし、後記(3)イに示すとおり、明細書の【0320】等の記載と整合する記載にするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
ウ 訂正事項1-3について
訂正前の請求項1の「(2)前記一つ以上の第3PUCCHリソースと関連する一つ以上のUCI」との記載は、該「UCI」が請求項1に記載された「第1UCI」、「第2UCI」及び「前記第1多重化PUCCHリソースと関連するUCI」のいずれとも異なるものであるのかが、その記載上明らかとはいえなかったところ、訂正事項1-3は、「(2)前記一つ以上の第3PUCCHリソースと関連する一つ以上の第3UCI」と正すものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
エ 訂正の目的についてのまとめ
前記ア~ウのとおりであるから、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第2号及び第3号に掲げる誤記又は誤訳の訂正及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であるかについて
ア 訂正事項1-1について
(ア)「多重化PUCCHリソースで多重化されたUCIを送信する」とする訂正は、本件特許の明細書の「UCI多重化を行う時、多重化されたUCIを送信するために(単一の)コンテナーPUCCH(以下、MUX PUCCH1)が決定される。」(【0320】)、「UCI多重化を行う時、多重化されたUCIを送信するために、(単一の)コンテナーPUCCH(以下、MUX PUCCH2)が新しく決定される。」(【0324】)、「その後、端末はMUX PUCCHを介してUCIを送信する。」(【0326】)等の記載に基づくものであるから、明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(イ)「無線通信システムにおいて通信装置が制御情報を送信する方法であって、・・・複数のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)リソースを決定する段階と、・・・少なくとも一つの多重化PUCCHリソースを決定する段階と、・・・多重化されたUCIを送信する段階と、を含み、」とする訂正は、本件特許の国際出願日における国際出願(PCT/KR2019/004116)の明細書の以下の[5]及び[6](訳として、国際出願の国内公表(特表2020-532234号公報)の記載を参照する。)等の記載に基づくものであるから、国際出願日における国際出願の明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
「
[図:0001433037000001.jpg]
」
(訳:[5] 本発明の一様相において、無線通信システムにおいて通信装置が制御情報を送信する方法であって、複数のUCI(Uplink Control Information)送信のために複数のPUCCH(Physical Uplink Control Channel)リソースを決定する段階と、決定された複数のPUCCHリソースのうち、第1PUCCHリソースを基準として、(1)第1PUCCHリソース及び(2)第1PUCCHリソースと時間軸で重なる一つ以上の第2PUCCHリソースに関連するUCIを多重化する段階と、多重化されたUCIの送信のために第3PUCCHリソースを決定する段階を含み、ここで、第1PUCCHリソースは決定された複数のPUCCHリソースのうち、開始シンボルが最も早いPUCCHリソースである方法が提供される。
[6] 好ましくは、多重化されたUCIを第3PUCCHリソースを用いて送信する段階をさらに含む。)
イ 訂正事項1-2について
「前記複数のPUCCHリソースの中の、最初のシンボルが前記第1PUCCHリソースの前記最初のシンボルの後に発生する一つ以上の第2のPUCCHリソースと、第1PUCCHリソースが時間で重複することに基づいて」とする訂正は、本件特許の明細書の「(1)Step#A:開始シンボル(又は最後シンボル)が最も早い(或いは最も高い優先順位のUCIを運ぶ)PUCCH(以下、PUCCH1)を基準として、(i)PUCCH1と、(ii)これと(時間軸で)重なるPUCCH(以下、PUCCH2)に限ってPUCCH-PUCCHの間のUCI多重化規則を適用することができる。」(【0320】)、「各PUCCHリソースは開始シンボルと送信長さにより定義される。(スロット内に)重畳したPUCCHリソースがある場合、端末は最も早い(例えば、開始シンボルが最も早い)PUCCHリソースAと重畳するPUCCHリソースセットXを決定する(Step A1、S1202)。」(【0326】)等の記載に基づくものであるから、明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 訂正事項1-3について
「(2)前記一つ以上の第3PUCCHリソースと関連する一つ以上の第3UCI」とする訂正について、本件特許の明細書の「(2)Step#B1:(i)Step#Aで決定された(多重化されたUCI送信用)コンテナーPUCCH(即ち、MUX PUCCH1)と、(ii)(PUCCH1/PUCCH2を除いた)残りのPUCCH(以下、PUCCH3)が重ならない場合」(【0321】)、「UCI送信のために、端末は各UCIごとにPUCCHリソースを決定する。」(【0326】)等の記載によれば、「(PUCCH1/PUCCH2を除いた)残りのPUCCH」である「PUCCH3」(請求項1の「第3PUCCHリソース」に対応すると解される。)に関連した「UCI」を第3UCIと称することができることは明らかであるから、上記訂正は、明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
エ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であるかについてのまとめ
前記ア~ウのとおりであるから、訂正事項1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(4)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないかについて
訂正事項1は、前記(2)のとおり、誤記の訂正及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、訂正事項1により、実質上特許請求の範囲は変わらないといえる。
よって、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(5)独立特許要件について
訂正事項1による訂正後の請求項1~8に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由を発見しないから、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(6)訂正事項1についてのまとめ
以上のとおり、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第2号及び第3号に掲げる誤記又は誤訳の訂正及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、同条第5項~第7号の規定に適合するものである。
2 訂正事項2について
(1)一群の請求項について
本件訂正前の請求項10~17は、本件訂正前の請求項9を直接的又は間接的に引用しているものであって、訂正事項2によって記載が訂正される請求項9に連動して訂正されるものである。
したがって、請求項9~17は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
(2)訂正の目的について
ア 訂正事項2-1について
訂正事項2-1は、前記1(2)ア(ア)と同様のことがいえるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 訂正事項2-2について
訂正事項2-2は、前記1(2)イと同様のことがいえるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
ウ 訂正事項2-3について
訂正事項2-3は、前記1(2)ウと同様のことがいえるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
エ 訂正の目的についてのまとめ
前記ア~ウのとおりであるから、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内であるかについて
訂正事項2-1、2-2及び2-3について、それぞれ、前記1(3)ア(ア)、イ及びウと同様のことがいえるから、訂正事項2は、明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(4)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないかについて
訂正事項2は、前記(2)のとおり、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(5)独立特許要件について
訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とする訂正であるので、訂正後の請求項9~17に係る発明には、同条第7項に規定されるいわゆる独立特許要件の検討は要しない。
(6)訂正事項2についてのまとめ
以上のとおり、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、同条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
第6 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号及び第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項~第7項の規定に適合する。
したがって、本件訂正は適法にされたものであるから、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~8〕、〔9~17〕について訂正することを認める。
よって、結論のとおり審決する。
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