特許異議申立
2016-700731
不織布、及び上記不織布を含む吸収性物品、並びに上記不織布の形成方法
- 審判番号
- 2016-700731
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2010-215675外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2016年08月10日
- 審決日
- 2017年05月25日
- 公報発行日
- 2017年08月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 分類
- P1652.113-YAA(D04H) / P1652.121-YAA(D04H)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第5863231号発明「不織布、及び上記不織布を含む吸収性物品、並びに上記不織布の形成方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
【結 論】
特許第5863231号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項〔1-8〕について訂正することを認める。
特許第5863231号の請求項1、2、4-8に係る特許を維持する。
特許第5863231号の請求項3に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。
理由
【理 由】
1.手続の経緯
特許第5863231号の請求項1-8に係る特許についての出願は、平成22年9月27日に特許出願され、平成28年1月8日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、特許異議申立人柏木里実(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、平成28年10月28日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成29年1月4日に意見書の提出及び訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)がなされ、本件訂正請求に対して申立人柏木里実から平成29年3月7日に意見書が提出されたものである。
2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容を、訂正箇所に下線を付して示すと、以下のとおりである。
ア 訂正事項1
本件特許請求の範囲の請求項1において「複数の凸部と複数の凹部とを有する第1の面、及び第1の面の反対側にあり且つ複数の凸部と凹部とを有する第2の面を有することを特徴とする、」と記載されているのを、
「複数の凸部と複数の凹部とを有する第1の面、及び第1の面の反対側にあり且つ複数の凸部と凹部とを有する第2の面を有し、
前記複合繊維が、芯鞘型複合繊維及び海島型複合繊維から成る群から選択されることを特徴とする、」
に訂正する。
イ 訂正事項2
本件特許請求の範囲の請求項3を削除する。
ウ 訂正事項3
本件特許請求の範囲の請求項4において、「前記複合繊維が、第1の成分を芯部とし且つ第2の成分を鞘部とする芯鞘型複合繊維であり、そして前記芯部の一部が、前記鞘部に覆われずに露出している、請求項1~3のいずれか一項に記載の不織布。」と記載されているのを、「前記複合繊維が、第1の成分を芯部とし且つ第2の成分を鞘部とする芯鞘型複合繊維であり、そして前記芯部の一部が、前記鞘部に覆われずに露出している、請求項1又は2に記載の不織布。」に訂正する。
エ 訂正事項4
本件特許請求の範囲の請求項5において、「第2の面の凸部における複合繊維の径が、第2の面の凹部における複合繊維の径よりも細い、請求項1~4のいずれか一項に記載の不織布。」と記載されているのを、「第2の面の凸部における複合繊維の径が、第2の面の凹部における複合繊維の径よりも細い、請求項1、2及び4のいずれか一項に記載の不織布。」に訂正する。
オ 訂正事項5
本件特許請求の範囲の請求項6において、「第2の面の凸部における前記剥離部の割合が、第2の面の凹部における前記剥離部の割合よりも高い、請求項1~5のいずれか一項に記載の不織布。」と記載されているのを、「第2の面の凸部における前記剥離部の割合が、第2の面の凹部における前記剥離部の割合よりも高い、請求項1、2、4及び5のいずれか一項に記載の不織布。」に訂正する。
カ 訂正事項6
本件特許請求の範囲の請求項7において、「第1の成分が、第2の成分の融点よりも、少なくとも20℃高い融点を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の不織布。」と記載されているのを、「第1の成分が、第2の成分の融点よりも、少なくとも20℃高い融点を有する、請求項1、2及び4~6のいずれか一項に記載の不織布。」に訂正する。
キ 訂正事項7
本件特許請求の範囲の請求項8において、「前記液透過性のトップシートが、請求項1~7のいずれか一項に記載の不織布であることを特徴とする」と記載されているのを、「前記液透過性のトップシートが、請求項1、2及び4~7のいずれか一項に記載の不織布であることを特徴とする」に訂正する。
(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否、一群の請求項
ア 訂正事項1
訂正事項1は、本件訂正前の「複合繊維」について、「前記複合繊維が、芯鞘型複合繊維及び海島型複合繊維から成る群から選択される」との構成を付加するものであるから、訂正前の請求項3に記載されていた発明特定事項について、択一的に記載されていた「分割型複合繊維」及び「サイドバイザ型複合繊維」を削除して、「前記複合繊維が、芯鞘型複合繊維及び海島型複合繊維から成る群から選択される」旨限定した上で、当該記載を訂正前の請求項1に組み込むものであって、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また、訂正事項1は、本件訂正前の請求項3に特定されたものの一部を選択肢として加えるものであるから、新規事項を付加するものでなく、特許請求の範囲を拡張・変更するものでもない。
イ 訂正事項2
訂正事項2は、特許請求の範囲の請求項3を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、新規事項を付加するものでなく、特許請求の範囲を拡張・変更するものでもないことが明らかである。
ウ 訂正事項3
訂正事項3は、訂正前の請求項4が訂正前の請求項1~3を引用するものであったところ、訂正事項2により削除された請求項3との間の引用関係を解消するための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、新規事項を付加するものでなく、特許請求の範囲を拡張・変更するものでもないことが明らかである。
エ 訂正事項4
訂正事項4は、訂正前の請求項5が訂正前の請求項1~4を引用するものであったところ、訂正事項2により削除された請求項3との間の引用関係を解消するための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、新規事項を付加するものでなく、特許請求の範囲を拡張・変更するものでもないことが明らかである。
オ 訂正事項5
訂正事項5は、訂正前の請求項6が訂正前の請求項1~5を引用するものであったところ、訂正事項2により削除された請求項3との間の引用関係を解消するための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、新規事項を付加するものでなく、特許請求の範囲を拡張・変更するものでもないことが明らかである。
カ 訂正事項6
訂正事項4は、訂正前の請求項7が訂正前の請求項1~6を引用するものであったところ、訂正事項2により削除された請求項3との間の引用関係を解消するための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、新規事項を付加するものでなく、特許請求の範囲を拡張・変更するものでもないことが明らかである。
キ 訂正事項7
訂正事項4は、訂正前の請求項8が訂正前の請求項1~7を引用するものであったところ、訂正事項2により削除された請求項3との間の引用関係を解消するための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、新規事項を付加するものでなく、特許請求の範囲を拡張・変更するものでもないことが明らかである。
ク また、訂正事項1ないし7は、一群の請求項〔1-8〕に対して請求されたものである。
(3)小括
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び、同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項〔1-8〕について訂正を認める。
3.特許異議の申立てについて
(1)本件発明
本件特許の特許請求の範囲の請求項1ないし8に係る発明は、本件訂正請求に係る訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1ないし8にそれぞれ記載されたとおりのものと認められ、そのうち、請求項1には、以下の記載がある。
「【請求項1】
第1の成分と、第1の成分よりも低い融点を有する第2の成分とを含む複合繊維を含む不織布であって、
第2の成分の少なくとも一部が、第1の成分及び/又は第2の成分の残余の部分から剥離されることにより形成された剥離部を形成するとともに、当該剥離部の少なくとも一部が、他の複合繊維と交絡及び/又は融着しており、
複数の凸部と複数の凹部とを有する第1の面、及び第1の面の反対側にあり且つ複数の凸部と凹部とを有する第2の面を有し、
前記複合繊維が、芯鞘型複合繊維及び海島型複合繊維から成る群から選択されることを特徴とする、
前記不織布。」
(2)取消理由の概要
本件訂正前の請求項1-8に係る特許に対して平成28年10月28日付けで通知した取消理由の要旨は、以下のとおりである。
ア 請求項1ないし3、5ないし7に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができない。
イ 請求項1ないし8に係る発明は、甲第1号証に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明し得たものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
甲1:特開2009-13544号公報
甲2:日向明、“機能性不織布-原料開発から産業利用まで-”、シーエムシー出版、2009年11月24日、第69頁ないし第75頁
甲3:特開平9-157959号公報
甲4:特開2002-187228号公報
(3)甲号証の記載
ア 甲第1号証の記載
甲第1号証には、図面とともに、以下の事項が記載されている(下線は、当審で付した)。
「【0005】
本発明は、従来の不織布が有する課題に鑑みてなされたものであり、不織布表面に凹凸を有し、優れた嵩高性、柔軟性を有する嵩高不織布を得ることを目的とする。」
「【0006】
本発明の嵩高不織布は、1dtex以下の極細繊維を含み、不織布表面に凹凸を有する不織布であって、前記不織布表面は、繊維同士の複数本絡み合う繊維束と、その付近の窪みを含み、前記繊維束に占める極細繊維の繊維本数が、窪みに占める極細繊維の繊維本数よりも多いことを特徴とする。
【0007】
本発明の嵩高不織布の製造方法は、分割型複合繊維を含む繊維ウェブに、三次元的交絡処理を行い、分割型複合繊維を割繊させて、極細繊維を含む交絡不織布を得た後、前記交絡不織布の表面に、ほぐし加工を行い、分割型複合繊維の未分割繊維をさらに割繊させるとともに、構成する繊維を再配列させて不織布表面に繊維同士の複数本絡み合う繊維束および窪みを含む凹凸を形成させることを特徴とする。」
「【0009】
本発明の嵩高不織布は、繊維束による凸部と、その付近の窪みによる凹部からなる凹凸構造を有するので、嵩高性に優れている。また、不織布を構成する繊維に極細繊維を含み、繊維束を構成する極細繊維の繊維本数が、その付近の窪みを構成する極細繊維の繊維本数より多いので、不織布表面は柔軟であり、対象面に触れたときの触感が柔らかい。」
「【0015】
前記極細繊維は、分割型複合繊維の割繊によって生じた極細繊維であることが好ましい。前記分割型複合繊維は、異なる2以上の成分から成る分割型複合繊維であり、高圧水流、エメリー加工など物理的衝撃により各成分に割繊する分割型複合繊維であることが好ましい。このような分割型複合繊維を用いることにより、部分的に極細繊維の発生量をコントロールすることができる。特に、前記分割型複合繊維を含む三次元的交絡処理を施した交絡不織布の不織布表面に、エメリー加工等のほぐし加工を施すことにより、交絡不織布のゆるやかな凹凸の凸部が選択的に割繊されて、所望の不織布表面を得ることができる。
【0016】
前記分割型複合繊維は、繊維断面において構成成分のうち少なくとも1成分が2個以上に区分されてなり、構成成分の少なくとも一部が繊維表面に露出し、その露出部分が繊維の長さ方向に連続的に形成されている繊維断面構造を有することが好ましい。前記分割型複合繊維の断面形状としては、例えば、放射状、オレンジ状、層状などが挙げられる。このような断面形状を有する分割型複合繊維では、割繊によって生じた極細繊維の断面形状が異形断面を有するため、例えば、ワイパーとして使用した場合、表面の汚れに対して優れた除去効果が発揮される。
【0017】
前記分割型複合繊維を構成する成分の組合せは、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン,ポリエチレン等のポリオレフィン、ナイロン6等のポリアミドなどの樹脂成分を2以上組み合わせた分割型複合繊維が使用できる。これらの樹脂成分の具体的な組合せとしては、ポリエチレンテレフタレート/ナイロン6、ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
前記分割型複合繊維の各成分の分割数について特に限定はないが、好ましい分割数は4分割~32分割である。分割数が4分割よりも少ないと、割繊後の極細繊維の繊度が大きくなり、触感が悪く、刺激感を有することがある。分割数が32分割よりも多くなると、水流交絡などの繊維を交絡させる過程や、不織布の表面を加工する工程で十分に割繊されないことがある。より好ましい分割数は、8~16分割である。」
以上の記載によれば、甲第1号証には以下の発明が記載されていると認められる。
「ポリエチレンテレフタレート/ナイロン6、ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン等を組み合わせた分割型複合繊維を含む不織布であって、
分割型複合繊維を高圧水流、エメリー加工など物理的衝撃により各成分に割繊して極細繊維を形成するとともに、当該極細繊維が交絡しており、
不織布表面に凹凸を有する不織布。」
イ 甲第2号証ないし甲第4号証の記載
甲第2号証には、不織布の製法として、「熱的なボンディング」については記載されているものの、複合繊維を含む不織布において「複合繊維が、芯鞘型複合繊維及び海島型複合繊維から成る群から選択される」ものであることは、記載されていない。
甲第3号証には、芯鞘型複合繊維に関し芯成分および鞘成分の密着性を良好にすること(段落0001)、芯成分および鞘成分の界面剥離が改善された芯鞘型複合繊維を提供することを目的とすること(段落0005)、芯成分として融点255℃のポリエチレンテレフタラート、鞘成分として融点132℃の高密度ポリエチレンを用い、不織布を作成すること(段落0024)が記載されている。
甲第4号証には、ポリエチレンテレフタラートを芯成分、ポリエチレンを鞘成分とする芯鞘型複合繊維を原料としてカード法によってカードウェブを製造すること(段落0049)が記載されている
(4)本件特許の請求項1に係る発明について
ア 対比
本件特許の請求項1に係る発明と甲第1号証に記載された発明とを対比すると、両者は、少なくとも、請求項1に係る発明が「複合繊維が、芯鞘型複合繊維及び海島型複合繊維から成る群から選択される」ものであるのに対し、甲第1号証に記載された発明にはこのような特定がない点で相違する。
イ 判断
前述のとおり、甲第2号証には、複合繊維を含む不織布において「複合繊維が、芯鞘型複合繊維及び海島型複合繊維から成る群から選択される」ことは、記載されていない。
また、甲第1号証に記載の発明は、放射状、オレンジ状、層状などの断面形状をもつ分割型複合繊維を、高圧水流、エメリー加工など物理的衝撃により各成分に「割繊」することで、不織布を得るものである。甲第3号証、甲第4号証に記載の芯鞘型複合繊維は、このような「割繊」を行うものではないから、甲第1号証に記載の発明に、甲第3号証または甲第4号証に記載の事項を組み合わせることは、当業者が容易になし得たことではない。
さらに、請求項1に係る発明は、このような相違点に基づいて、「肌触りに優れ、通気性及び透液性に優れ、そして潰れやすく且つ回復性に優れる不織布を提供する」(段落0007)という課題を解決するものである。甲第1号証ないし甲第4号証のいずれにも、このような技術思想は記載されていない。
したがって、請求項1に係る発明は、甲第1号証に記載された発明及び甲第2号証ないし甲第4号証に記載された技術的事項から当業者が容易になし得たものではない。
(5)請求項2、4-8に係る発明について
本件特許の請求項2、4-8に係る発明は、請求項1に係る発明の特定事項をすべて含み、さらに限定されたものであるから、請求項1に係る発明と同様の理由で、請求項2、4-8に係る発明は、上記甲第1号証に記載された発明から当業者が容易になし得たものではない。
(6)特許異議申立人の主張について
ア 特許異議申立書について
特許異議申立人は、特許異議申立書の第14頁第(エ)段落において、甲第3号証の段落0027には「剥離しやすい部分が多く含まれる」との記載があることを説明する。
しかし、甲第3号証に記載の事項は、芯鞘型複合繊維に関し芯成分および鞘成分の密着性を良好にし、芯成分および鞘成分の界面剥離を改善することを目的とするものであって(段落0001、0005)、甲第3号証における段落0027の記載は、剥離しやすい部分が多く含まれると工程性に問題があるとするものであるから、甲第1号証に記載の発明において、甲第3号証の当該記載事項に基づいて請求項1に係る発明をなすことは、当業者が容易になし得たことではない。
イ 意見書について
特許異議申立人は、平成29年3月7日付けの意見書において、甲第4号証ないし甲第6号証を挙げ、芯鞘型複合繊維及び海島型複合繊維は周知技術であることを説明する。
しかし、前述のように芯鞘型複合繊維は、甲第1号証に記載の発明における「割繊」を行うものではない。また、海島型複合繊維においても同様に、甲第1号証に記載の発明における「割繊」を行うものではない。よって、甲第1号証に記載の発明に、甲第4号証ないし甲第6号証に記載の事項を組み合わせることは、当業者が容易になし得たことではない。
そして、前述のように請求項1に係る発明は、このような相違点に基づいて、「肌触りに優れ、通気性及び透液性に優れ、そして潰れやすく且つ回復性に優れる不織布を提供する」(段落0007)という課題を解決するものである。甲第1号証ないし甲第6号証のいずれにも、このような技術思想は記載されていない。
4.むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由によっては、本件訂正請求により訂正された請求項1、2、4-8に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に訂正された請求項1、2、4-8に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
さらに、請求項3に係る特許は、本件訂正により削除されたため、本件特許の請求項3に対して申立人がした特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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2016-700731