特許訂正審判
2016-390154
遊技台
- 審判番号
- 2016-390154
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2014-059642外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2016年12月01日
- 審決日
- 2017年03月14日
- 公報発行日
- 2017年06月30日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .841-Y (A63F) / P141 .853-Y (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第131条の2第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第5760107号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第5760107号に係る明細書及び(以下「本件特許明細書」という。)及び特許請求の範囲を,本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5760107号(以下、「本件特許」という。)は、平成21年12月15日に出願された特願2009-283769号の一部を平成24年12月25日に新たに特許出願した特願2012-280634号の一部が新たに特許出願されたものであって、その請求項1~10に係る発明は、平成27年6月12日に特許権の設定登録がなされ、平成28年11月30日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
さらに当審において平成29年1月6日付けで訂正拒絶理由通知を通知したところ、同年2月2日に意見書及び手続補正書が提出されたところである。
第2 平成29年2月2日付けの手続補正書の適否について
平成29年2月2日付けの手続補正書による補正は、当審が訂正拒絶理由通知書により訂正の要件を満たしていないとした平成28年11月30日付け審判請求書の「請求の理由」における訂正事項1の項目を削除し、訂正事項1の項目の削除に伴い、訂正事項6、7の項目の訂正事項1に対応する部分を削除するとともに、本件審判請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲の記載においても、訂正事項1及び訂正事項6、7の訂正事項1に対応する部分によって訂正しようとした箇所を、特許第5760107号の明細書及び特許請求の範囲の記載に戻すものである。
これらの補正は、いずれも、訂正事項の削除に係るものであるから、特許法第131条の2第1項の規定を満たすものである。
第3 審判請求の趣旨及び訂正の内容
本件審判の請求の趣旨は、本件特許の明細書(以下、「本件特許明細書」という。)及び特許請求の範囲(以下、「本件特許請求の範囲」という。)を、本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものであり(下線部は訂正箇所を意味する。)、その訂正内容は、次のとおりである。
(1)訂正事項2
本件特許請求の範囲の請求項1における
「前記表示手段は、第一の期間に選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記第一の期間に前記第一の選択状態画像を表示する手段であり、」
という記載を、
「前記表示手段は、前記第一の選択状態画像を表示する期間に選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な手段であり、」
と訂正する。
(2)訂正事項3
本件特許請求の範囲の請求項1における
「前記表示手段は、第二の期間に前記選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記第二の期間に前記第一の選択変更アニメーションを表示する手段であり、」
という記載を、
「前記表示手段は、前記第一の選択変更アニメーションを表示する期間に前記選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な手段であり、」
と訂正する。
(3)訂正事項4
本件特許請求の範囲の請求項9における
「前記選択表示中に表示可能な選択状態画像の数は、4以上である、」
という記載を、
「前記選択表示の表示中に表示可能な選択状態画像の数は、4以上である、」
と訂正する。
(4)訂正事項5
本件特許請求の範囲の請求項10における
「前記選択表示中に表示可能な選択変更アニメーションの数は、3以上である、」との記載を、
「前記選択表示の表示中に表示可能な選択変更アニメーションの数は、3以上である、」
と訂正する。
(5)訂正事項6
本件特許明細書の段落【0006】における
「本発明は、画像の表示を少なくとも実行可能な表示手段と、を備えた遊技台であって、前記表示手段は、選択表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第一の選択状態画像を表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第二の選択状態画像を表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第一の選択変更アニメーションを表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第二の選択変更アニメーションを表示可能な手段であり、前記第一の選択状態画像は、選択画像が第一の画像であることを少なくとも示す画像であり、前記第二の選択状態画像は、前記選択画像が第二の画像であることを少なくとも示す画像であり、前記第一の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第一の画像から前記第二の画像に変更される態様を少なくとも示すアニメーションであり、前記第二の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第二の画像から該第二の画像とは別の画像に変更される態様を少なくとも示すアニメーションであり、前記選択画像とは、選択状態にある画像のことであり、前記表示手段は、第一の期間に選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記第一の期間に前記第一の選択状態画像を表示する手段であり、前記第一の表示は、前記第一の選択変更アニメーションのあとで前記第二の選択状態画像を表示する表示であり、前記表示手段は、第二の期間に前記選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記第二の期間に前記第一の選択変更アニメーションを表示する手段であり、前記第二の表示は、前記第二の選択状態画像を表示せずに、前記第二の選択変更アニメーションを少なくとも表示する表示であり、前記選択表示において選択可能な選択肢の数は、第一の数であり、前記第一の数は、前記選択表示の期間に変化しないことを特徴とする遊技台である。」
という記載を、
「本発明は、画像の表示を少なくとも実行可能な表示手段と、を備えた遊技台であって、前記表示手段は、選択表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第一の選択状態画像を表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第二の選択状態画像を表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第一の選択変更アニメーションを表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第二の選択変更アニメーションを表示可能な手段であり、前記第一の選択状態画像は、選択画像が第一の画像であることを少なくとも示す画像であり、前記第二の選択状態画像は、前記選択画像が第二の画像であることを少なくとも示す画像であり、前記第一の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第一の画像から前記第二の画像に変更される態様を少なくとも示すアニメーションであり、前記第二の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第二の画像から該第二の画像とは別の画像に変更される態様を少なくとも示すアニメーションであり、前記選択画像とは、選択状態にある画像のことであり、前記表示手段は、前記第一の選択状態画像を表示する期間に選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記第一の表示は、前記第一の選択変更アニメーションのあとで前記第二の選択状態画像を表示する表示であり、前記表示手段は、前記第一の選択変更アニメーションを表示する期間に前記選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記第二の表示は、前記第二の選択状態画像を表示せずに、前記第二の選択変更アニメーションを少なくとも表示する表示であり、前記選択表示において選択可能な選択肢の数は、第一の数であり、前記第一の数は、前記選択表示の期間に変化しないことを特徴とする遊技台である。」
と訂正する。
(6)訂正事項7
本件特許明細書の段落【0181】における
「・・・
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、画像の表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置)と、を備えた遊技台であって、前記表示手段は、選択表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第一の選択状態画像を表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第二の選択状態画像を表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第一の選択変更アニメーションを表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第二の選択変更アニメーションを表示可能な手段であり、前記第一の選択状態画像は、選択画像が第一の画像(例えば、図15に示す第1のキャラクタ(殿)の画像)であることを少なくとも示す画像であり、前記第二の選択状態画像は、前記選択画像が第二の画像(例えば、図15に示す第2のキャラクタ(爺)の画像)であることを少なくとも示す画像であり、前記第一の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第一の画像から前記第二の画像に変更される態様を少なくとも示すアニメーションであり、前記第二の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第二の画像から該第二の画像とは別の画像に変更される態様を少なくとも示すアニメーションであり、前記選択画像とは、選択状態にある画像のことであり、前記表示手段は、第一の期間に選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記第一の期間に前記第一の選択状態画像を表示する手段であり、前記第一の表示は、前記第一の選択変更アニメーションのあとで前記第二の選択状態画像を表示する表示であり、前記表示手段は、第二の期間に前記選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記第二の期間に前記第一の選択変更アニメーションを表示する手段であり、前記第二の表示は、前記第二の選択状態画像を表示せずに、前記第二の選択変更アニメーションを少なくとも表示する表示であり、前記選択表示において選択可能な選択肢の数は、第一の数であり、前記第一の数は、前記選択表示の期間に変化しないことを特徴とする遊技台である。」
という記載を、
「・・・
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100)は、画像の表示を少なくとも実行可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置)と、を備えた遊技台であって、前記表示手段は、選択表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第一の選択状態画像を表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第二の選択状態画像を表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第一の選択変更アニメーションを表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第二の選択変更アニメーションを表示可能な手段であり、前記第一の選択状態画像は、選択画像が第一の画像(例えば、図15に示す第1のキャラクタ(殿)の画像)であることを少なくとも示す画像であり、前記第二の選択状態画像は、前記選択画像が第二の画像(例えば、図15に示す第2のキャラクタ(爺)の画像)であることを少なくとも示す画像であり、前記第一の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第一の画像から前記第二の画像に変更される態様を少なくとも示すアニメーションであり、前記第二の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第二の画像から該第二の画像とは別の画像に変更される態様を少なくとも示すアニメーションであり、前記選択画像とは、選択状態にある画像のことであり、前記表示手段は、前記第一の選択状態画像を表示する期間に選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記第一の表示は、前記第一の選択変更アニメーションのあとで前記第二の選択状態画像を表示する表示であり、前記表示手段は、前記第一の選択変更アニメーションを表示する期間に前記選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記第二の表示は、前記第二の選択状態画像を表示せずに、前記第二の選択変更アニメーションを少なくとも表示する表示であり、前記選択表示において選択可能な選択肢の数は、第一の数であり、前記第一の数は、前記選択表示の期間に変化しないことを特徴とする遊技台である。」
と訂正する。
(7)訂正事項8
本件特許明細書の段落【0181】における
「・・・また、前記選択演出中に表示可能な選択状態画像の数は4以上であってもよい。」
という記載を、
「・・・また、前記選択表示の表示中に表示可能な選択状態画像の数は、4以上であってもよい。」
と訂正する。
(8)訂正事項9
本件特許明細書の段落【0181】における
「・・・また、前記選択演出中に表示可能な選択変更アニメーションの数は、3以上であってもよい。」
という記載を、
「・・・また、前記選択表示の表示中に表示可能な選択変更アニメーションの数は、3以上であってもよい。」
と訂正する。
第4 当審の判断
1 訂正事項2について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前の請求項1においては、「前記表示手段は、第一の期間に選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記第一の期間に前記第一の選択状態画像を表示する手段であり、」と記載されていた。
しかしながら、「第一の期間」という記載を用いたため「第一の選択状態画像を表示する」期間が、選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な期間であるか不明瞭であった。
訂正事項2は、これを是正するため、請求項1の訂正前の「前記表示手段は、第一の期間に選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記第一の期間に前記第一の選択状態画像を表示する手段であり、」という記載を、「第一の期間」との記載を用いなくても実質的に意味の変わらない記載である「前記表示手段は、前記第一の選択状態画像を表示する期間に選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な手段であり、」と訂正することにより、「前記第一の選択状態画像を表示する期間」が「選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能な期間」であることを明確にするものである。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
本件特許明細書の段落【0150】には、「・・・同図(a)に示す第1のキャラクタ(殿)の仮選択画像の表示中にチャンスボタン136の押下の検出をした場合に、同図(c)~(f)に示すように、第2のキャラクタ(爺)を明るく表示させるとともに、この第2のキャラクタ(爺)を、左後方から正面中央に徐々に移動させる移動表示を行なう。(・・・中略・・・)これにより、同図(f)および図12(f)に示すような第2のキャラクタ(爺)の仮選択動画像の最終画像が、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される。」と記載されている。
そして、本件特許明細書の段落【0181】には、「前記第一の選択状態画像は、選択画像が第一の画像(例えば、図15に示す第1のキャラクタ(殿)の画像)であることを少なくとも示すものであり、前記第二の選択状態画像は、前記選択画像が第二の画像(例えば、図15に示す第2のキャラクタ(爺)の画像)であることを少なくとも示すものであり・・・前記第一の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第一の画像から前記第二の画像に変更される態様を少なくとも示すものであり・・・前記第一の表示は、前記第一の選択変更アニメーションのあとで前記第二の選択状態画像を表示する表示であり、」と記載されている。
このことから、上記段落【0150】、【0181】には、第1のキャラクタ(殿)の仮選択画像(第一の選択状態画像)を表示する期間にチャンスボタン136の押下の検出をした場合(選択変更条件の成立があった場合)に、第2のキャラクタ(爺)を明るく表示させるとともに正面中央に徐々に移動させる移動表示がされ、第2のキャラクタ(爺)の仮選択動画像の最終画像が装飾図柄表示装置208の表示領域に表示(第一の表示)される点が記載されているといえる。
以上のことにより、訂正事項2の「前記表示手段は、前記第一の選択状態画像を表示する期間に選択変更条件の成立があった場合に、第一の表示を少なくとも実行可能」な構成は、本件特許明細書の段落【0150】、【0181】の記載に基づくものであって、本件特許明細書、特許請求の範囲及び図面(以下、「本件特許明細書等」という。)のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
また、訂正事項2に係る訂正は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない
以上のことにより、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
2 訂正事項3について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前の請求項1においては、「前記表示手段は、第二の期間に前記選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記第二の期間に前記第一の選択変更アニメーションを表示する手段であり、」と記載されていた。
しかしながら、「第二の期間」という記載を用いたため、「前記第一の選択変更アニメーションを表示する」期間が、選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な期間であるか不明瞭となっていた。
訂正事項3は、これを是正するため、請求項1の訂正前の 「前記表示手段は、第二の期間に前記選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記第二の期間に前記第一の選択変更アニメーションを表示する手段であり、」という記載を、「第二の期間」という記載を用いなくても実質的に意味の変わらない記載である「前記表示手段は、前記第一の選択変更アニメーションを表示する期間に前記選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な手段であり、」と訂正することにより、「前記第一の選択変更アニメーションを表示する期間」が「選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能な期間」であることを明確にするものである。
したがって、訂正事項3に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
本件特許明細書の段落【0161】には、「第2のキャラクタ(爺)の移動表示中に、第1副制御部400がチャンスボタン136の押下の検出をした場合(同図(e))には、第2のキャラクタ(爺)を、同図(d)に示す位置から、同図(f)に示す正面中央やや右寄りまで移動させた上で暗く表示させるとともに、第3のキャラクタ(姫)を、同図(d)に示す位置から、同図(f)に示す位置まで移動させた上で明るく表示させる。続いて、第1副制御部400は、上述のキャラクタ移動表示の処理にしたがって、同図(g)~(i)に示すように、第3のキャラクタ(姫)を左後方から正面中央に移動させる移動表示を行なう。」と記載されている。
そして、本件特許明細書の段落【0181】には、「・・・前記第二の選択状態画像は、前記選択画像が第二の画像(例えば、図15に示す第2のキャラクタ(爺)の画像)であることを少なくとも示すものであり、前記第三の選択状態画像は、前記選択画像が第三の画像(例えば、図15に示す第3のキャラクタ(姫)の画像)であることを少なくとも示すものであり、前記第一の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第一の画像から前記第二の画像に変更される態様を少なくとも示すものであり、前記第二の選択変更アニメーションは、前記選択画像が前記第二の画像から前記第三の画像に変更される態様を少なくとも示すものであり、・・・前記第二の表示は、前記第二の選択状態画像を表示せずに、前記第二の選択変更アニメーションを少なくとも表示するものである、」と記載されている。
このことから、上記段落【0161】、【0181】には、第2のキャラクタ(爺)の移動表示(第一の選択変更アニメーションを表示)中に、チャンスボタン136の押下の検出をした場合(選択変更条件の成立があった場合)に、第3のキャラクタ(姫)を明るく表示させ正面中央に移動させる移動表示がされ、第3キャラクタ(姫)の仮選択動画像の最終画像が装飾表示装置208の表示領域に表示(第二の表示)される点が記載されている。
以上のことにより、訂正事項3の「前記表示手段は、前記第一の選択変更アニメーションを表示する期間に前記選択変更条件の成立があった場合に、第二の表示を少なくとも実行可能」な構成は、本件特許明細書の段落【0161】、【0181】の記載に基づくものであって、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
また、訂正事項3に係る訂正は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
以上のことにより、訂正事項3に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
3 訂正事項4について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前の請求項9では「前記選択表示中」と記載されている。訂正前の請求項9の上記記載の前、及び請求項9が引用する請求項1及び4には「選択表示」という記載があるものの、「選択表示中」という記載がないから、「前記選択表示中」はどの構成を受けて「前記」とされたのか不明瞭となっていた。
訂正事項4は、これを是正するために、「前記選択表示中」を「前記選択表示の表示中」に訂正するものである。
したがって、訂正事項4に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
本件特許明細書の段落【0181】には、「前記表示手段は、選択表示を少なくとも実行可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第一の選択状態画像を表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第二の選択状態画像を表示可能な手段であり・・・また、前記選択演出中に表示可能な選択状態画像の数は、4以上であってもよい。」と記載されているから、上記段落【0181】には「選択表示の期間」に4以上の「選択状態画像」を「表示可能な」ことについて記載されているといえる。そして、訂正事項4による訂正後の請求項9に記載された「前記選択表示の表示中」との記載は、上記段落【0181】の「選択表示の期間」に基づくものである。
よって、訂正事項4は、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
また、訂正事項4に係る訂正は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
以上のことにより、訂正事項4に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
4 訂正事項5について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前の請求項10では「前記選択表示中」と記載されている。訂正前の請求項10の上記記載の前、及び請求項10が引用する請求項1及び4には「選択表示」という記載があるものの、「選択表示中」という記載がないから、「前記選択表示中」はどの構成を受けて「前記」とされたのか不明瞭となっていた。
訂正事項5は、これを是正するために、「前記選択表示中」を「前記選択表示の表示中」に訂正するものである。
したがって、訂正事項5に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
本件特許明細書の段落【0181】には「前記選択表示の期間に第一の選択変更アニメーションを表示可能な手段であり、前記表示手段は、前記選択表示の期間に第二の選択変更アニメーションを表示可能な手段であり、・・・また、前記選択演出中に表示可能な選択変更アニメーションの数は、3以上であってもよい。」と記載されているから、上記段落【0181】には、「選択表示の期間に」 「3以上」の「選択変更アニメーション」を「表示可能な」ことについて記載されているといえる。そして、訂正事項5による訂正後の請求項9に記載された「前記選択表示の表示中」との記載は、上記段落【0181】の「選択表示の期間」に基づくものである。
よって、訂正事項5は、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
また、訂正事項5に係る訂正は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はなく、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
以上のことにより、訂正事項5に係る訂正は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
5 訂正事項6について
(1)訂正の目的について
訂正事項6は、訂正事項2~3の訂正により、訂正前の請求項1における特許請求の範囲の記載の訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった本件特許明細書の段落【0006】の記載を、訂正後の請求項1の記載に整合させるための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項6は、本件特許請求の範囲の記載に基づくものであって、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてされたものである。
また、訂正事項6は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
したがって、訂正事項6は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
6 訂正事項7について
(1)訂正の目的について
訂正事項7は、訂正事項2~3の訂正により、訂正前の請求項1における特許請求の範囲の記載の訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった本件特許明細書の段落【0181】の記載を、訂正後の請求項1の記載に整合させるための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項7は、本件特許請求の範囲の記載に基づくものであって、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてされたものである。
また、訂正事項7は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
したがって、訂正事項7は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
7 訂正事項8について
(1)訂正の目的について
訂正事項8は、訂正事項4の訂正により、訂正前の請求項9における特許請求の範囲の記載の訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった本件特許明細書の段落【0181】を、訂正後の請求項9の記載に整合させるための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項8は、本件特許請求の範囲の記載に基づくものであって、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてされたものである。
また、訂正事項8は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
したがって訂正事項8は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
8 訂正事項9について
(1)訂正の目的について
訂正事項9は、訂正事項5の訂正により、訂正前の請求項10における特許請求の範囲の記載の訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった本件特許明細書の段落【0181】を、訂正後の請求項10の記載に整合させるための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項9は、本件特許請求の範囲の記載に基づくものであって、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてされたものである。
また、訂正事項9は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
したがって訂正事項9は、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び第6項の規定にも適合する。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2016-390154