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特許拒絶査定不服審判

2016-016166

フィン付き共面プロセス流体フランジを備えたプロセス流体流量送信機

審判番号
2016-016166
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-516088外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年10月28日
審決日
2017年04月11日
公報発行日
2017年10月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (G01L) / P18 .572-Z (G01L) / P18 .574-Z (G01L) / P18 .575-Z (G01L)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第4号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015-516088「フィン付き共面プロセス流体フランジを備えたプロセス流体流量送信機」拒絶査定不服審判事件〔平成25年12月12日国際公開、WO2013/184554、平成27年 8月 6日国内公表、特表2015-522808〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成25年6月3日(パリ条約による優先権 外国庁受理 2012年6月6日(以下、「優先日」という。) 米国、パリ条約による優先権 外国庁受理 2013年3月15日 米国)を国際出願日とする出願であって、平成28年1月26日付けの拒絶理由通知に対して平成28年4月28日付けで手続補正がなされたが、平成28年6月27日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成28年10月28日付けで拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正がなされたものである。 第2 平成28年10月28日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成28年10月28日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正 本件補正は、特許請求の範囲について、本件補正前に、 「【請求項1】 プロセス流体圧力測定システムにおいて、 面上に互いに配置された一対のプロセス流体ポートを有し、前記一対のプロセス流体ポート間の差圧を測定し、該測定された差圧の指示(indication)をプロセス通信ループを介して提供するように構成されたプロセス流体圧力送信機と、 前記プロセス流体圧力送信機の底面に取り付けるように構成された第1の面と、プロセス流体パイプに接続するインパルスラインに流体的に連結するように配置された第1の面に対向するように設けられた第2の面と、前記第1及び第2の面との間に延びる横側壁と、 前記プロセス流体フランジの第1の面と第2の面の間に延び、第1の面で定義される平面に垂直な角度に向け、且つ、第2の面で定義される平面に垂直な角度に向くように前記横側壁から延設した複数のフィンと を有するプロセス流体フランジを含むプロセス流体圧力測定システム。」 とあったところを、 「【請求項1】 一対のプロセス流体ポート(40)(42)を有するプロセス流体フランジ(18)と、 該プロセス流体フランジ(18)の面(46)上に連結され、前記一対のプロセス流体ポート間の差圧を測定し、該測定された差圧の指示(indication)をプロセス通信ループを介して提供するプロセス流体圧力送信機(12)と、を含むプロセス流体圧力測定システムにおいて、 前記プロセス流体フランジ(18)は、 前記プロセス流体圧力送信機(12)の底面に取り付けるように形成された前記面(46)を含む第1の面(36)と、 プロセス流体パイプに接続するインパルスラインに流体的に連結するように配置され、前記第1の面(36)に対向するように設けられた第2の面(34)と、 前記第1及び第2の面との間に延びる横側壁(37)と、 前記プロセス流体フランジ(18)の第1の面(36)と第2の面(34)の間に延び、第1の面(36)で定義される平面に垂直な角度に向け、且つ、第2の面(34)で定義される平面に垂直な角度に向くように前記横側壁(37)から延設した複数のフィン(32)とを備え、 前記フィン(32)の表面仕上げは、前記プロセス流体圧力送信機(12)が取り付けられる前記面(46)の粗さより粗く形成された ことを特徴とするプロセス流体圧力測定システム。」 とすることを含むものである(下線は補正箇所を示す。)。 本件補正について検討する。 本件補正は、 (1)本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「一対のプロセス流体ポート」について、「面上に互いに配置された一対のプロセス流体ポートを有し」とあったところを、「一対のプロセス流体ポート(40)(42)を有するプロセス流体フランジ(18)と」と補正し、 (2)本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「プロセス流体圧力送信機」について、「該プロセス流体フランジ(18)の面(46)上に連結され」と限定し、 (3)本件補正前の請求項1に記載したプロセス流体フランジの「第1の面」について、「前記面(46)を含む第1の面(36)」と限定し、 (4)本件補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「フィン」について、「前記フィン(32)の表面仕上げは、前記プロセス流体圧力送信機(12)が取り付けられる前記面(46)の粗さより粗く形成された」と限定するものである。 上記(2)ないし(4)に係る補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項を限定するものであるから、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 次に、上記(1)に係る補正の適否について検討すると、本件補正前の請求項1の記載では「面上に互いに配置された一対のプロセス流体ポート」が、「プロセス流体圧力送信機」に設けられたものであるのか、「プロセス流体フランジ」に設けられたものであるのか不明であったが、明細書の段落【0020】の「共面プロセス流体フランジ18は一対のプロセス流体ポート40,42を有し、該一対のプロセス流体ポート40,42は一対の共面隔離ダイヤフラムを有するプロセス流体圧力送信機に結合するように配置されている。」の記載を参酌すると、「プロセス流体フランジ」に設けられたものであることがわかる。 そうすると、上記(1)に係る「面上に互いに配置された一対のプロセス流体ポート」を「一対のプロセス流体ポート(40)(42)を有するプロセス流体フランジ(18)と」とする補正は、「一対のプロセス流体ポート」が、「プロセス流体フランジ」に設けられたものであるのことを明確にするものである。 また、当該補正は、拒絶査定の備考欄で、「「前記プロセス流体フランジ」が何を指し示しているのか不明確である。」と指摘された記載を明確にするものでもある。 したがって、上記(1)に係る補正は、特許法第17条の2第5項第4号に掲げる明りょうでない記載の釈明を目的とするものに該当する。 よって、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号、第4号に掲げる事項を目的とするものである。 そこで、本件補正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定する要件を満たすか)について以下に検討する。 2 引用例及びその記載事項 (1)原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である特表2005-522686号公報(平成17年7月28日公表、以下「引用例1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(なお、下線は当審で付した。)。 a「【0001】 本発明は、全体として、流体の速度プロフィールが導管の長手方向軸線に対して非対称となる箇所たる、流体輸送導管内のある点にて、差圧法によって、流体の体積流量を測定する自動平均化オリフィス板型式のプライマリーフロー要素を有するプロセス流量装置に関する。」 b「【0004】 流れストレートナー、調整器、コンピュータ及びピエゾメータは、オリフィス板流量計に導入すべく速度プロフィールを適正に調整し、又は流れの非対称な速度を平均化するのに適度に効果的であるが、別個で且つ、追加的な構成要素をプロセス配管に追加し、それに伴う初期コスト、流体中の圧力降下、及び保守必要性の増加という不利益な点がある。」 c「【0012】 本発明の簡略化した型式のものは、図1及び図1Aに示されている。速度プロフィール7が歪む箇所であるエルボ9のすぐ下にて流体輸送導管8の端部に固定された2つの対向する取り付けフランジ4、6の間に平均化オリフィスプライマリーフロー要素2が配置される。取り付けフランジの各々は、半径方向に伸びる圧力検出ポート10、12を有しており、これらの圧力検出ポート10、12は、管内を流れる流体と連通し且つ、それぞれ導管14、16を通じて弁マニホルド18及び圧力変換器19内に接続される。ポート10、12の間の検出された差圧を表わす電気信号は、トランスミッタ20により処理装置(図示せず)に伝送される。」 d「【0016】 4つの開口を有するプライマリーフロー要素板30の変更形態が流体輸送管40の2つの部分の端部に取り付けられたフランジ34、36の間に挿入可能である環状リングすなわちウェハ32と一体に形成された状態で図5に示されている。上流側及び下流側の圧力検出ポート35、37は、図6に示すように、フロー要素板30の各側部に配置されている。圧力検出ポート35、37は、ステム45内の貫通導管39、41を介してマニホルド18の導管46、47に接続している。その流量を測定すべき流体を運ぶ管部分内に挿入された全流量計組立体を示す、図5の実施の形態は、図6及び図7にも図示されている。」 e「【0018】 平均化オリフィス板30が取り付けリングウェハ32及び導管を担持するステム45と共に一体に製造され、トランスミッタの取り付けマニホルド18がステム45に直接、取り付けられた状態のとき、幾つかの重要な有利な効果が実現される。最も重要なことは、差圧発生機構、圧力検出ポート、マニホルド及びトランスミッタ構成要素が管部分のフランジの間に容易に挿入可能な単一のユニットに組み込まれることである。更に、差圧発生機構は、オリフィス板以外の型式のプライマリーフロー要素からなることができる。例えば、図8に示すように、米国特許明細書第6,321,166 B1号に開示されたような、平均化ピトー管70を、リングウェハ32の開口部を横切って直径方向に配置することができ、その高圧及び低圧の伝導導管はステム45内に収容された導管71、72に接続される。」 f 図5 図5から、マニホルド18はフランジ状で、上面と、上面に対向するように設けられた下面と、上面と下面の間に延びる横側壁と、一対の導管46、47を有し、下面にステム45が取り付けられていることが見て取れる。 g 図6 図6から、マニホルド18の上面上に、圧力変換器19及びトランスミッタ20が連結されていることが見て取れる。 ア 段落【0001】の記載から、引用例には、「差圧法によって、流体の体積流量を測定するプロセス流量装置」が記載されている。 イ 図5及び段落【0016】の記載から、引用例1には、「一対の導管46、47を有するフランジ状のマニホルド18」が記載されている。 ウ 図6の記載から、引用例には、「マニホルド18の上面上に連結された圧力変換器19及びトランスミッタ20」が記載されている。 エ 段落【0016】の記載から、引用例1には、「プライマリーフロー要素板30が流体輸送管40の2つの部分の端部に取り付けられたフランジ34、36の間に挿入可能である環状リングすなわちウェハ32と一体に形成され、上流側及び下流側の圧力検出ポート35、37は、フロー要素板30の各側部に配置され、圧力検出ポート35、37は、ステム45内の貫通導管39、41を介してマニホルド18の導管46、47に接続し」ていることが記載されている。 オ 段落【0018】及び図5の記載から、引用例1には、「平均化オリフィス板30が取り付けリングウェハ32及び導管を担持するステム45と共に一体に製造され、トランスミッタの取り付けマニホルド18の下面がステム45に直接、取り付けられ」たことが記載されている。 カ 段落【0012】に記載された「圧力変換器19」及び「トランスミッタ20」の動作は、図6に記載された「圧力変換器19」及び「トランスミッタ20」にもあてはまるので、段落【0012】及び【0016】の記載から、引用例1には、「導管46、47を通じて圧力変換器19内に接続される、ポート35、37の間の検出された差圧を表わす電気信号は、トランスミッタ20により処理装置に伝送され」ることが記載されている。 キ 図5の記載から、引用例1には、「マニホルド18は、上面と、上面に対向するように設けられた下面と、上面と下面の間に延びる横側壁と」を備えていることが記載されている。 したがって、上記引用例1に記載された事項、図面の記載、及び上記アないしキを総合すると、引用例1には、次の事項が記載されている(以下、「引用発明」という。) 「一対の導管46、47を有するフランジ状のマニホルド18と、 マニホルド18の上面上に連結された圧力変換器19及びトランスミッタ20とを含み、 プライマリーフロー要素板30が流体輸送管40の2つの部分の端部に取り付けられたフランジ34、36の間に挿入可能である環状リングすなわちウェハ32と一体に形成され、上流側及び下流側の圧力検出ポート35、37は、フロー要素板30の各側部に配置され、圧力検出ポート35、37は、ステム45内の貫通導管39、41を介してマニホルド18の導管46、47に接続し、 平均化オリフィス板30が取り付けリングウェハ32及び導管を担持するステム45と共に一体に製造され、トランスミッタの取り付けマニホルド18の下面がステム45に直接、取り付けられ、 導管46、47を通じて圧力変換器19内に接続される、ポート35、37の間の検出された差圧を表わす電気信号は、トランスミッタ20により処理装置に伝送され、 マニホルド18は、上面と、上面に対向するように設けられた下面と、上面と下面の間に延びる横側壁とを備えた、 差圧法によって、流体の体積流量を測定するプロセス流量装置」 (2)原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開平4-116437号公報(平成4年4月16日公開、以下「引用例2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(なお、下線は当審で付した。)。 a「【発明が解決しようとする課題】 以上説明したような従来の技術では、第8図において、シールダイヤフラム8の外面と接する流体が高温の場合には、フランジ5、基台6はもちろん、封入液8も高温になり、その結果、差圧検出器1も高温度に加熱される。差圧検出器1が高温になると、適正な差圧検出ができなくだけでなく、極端な場合には破壊に至るおそれもある。」(第2頁左下欄第5~12行) b「請求項5に係るフランジ付き差圧測定装置では、差圧の一方の圧力に係る高温の流体が、板状放熱フィンによって放熱,冷却され、とくに連結体の軸線が垂直に設置されるときに放熱,冷却が有効に働く。」(第3頁左下欄第5~9行) c「第3の実施例について、その主要部材の断面図である第3図を参照しながら説明する。この第3実施例は、請求項5に係る装置に対応する、空冷方式の差圧測定装置である。第3図において、第2実施例における連結体20に代えて連結体30が用いられ、これは中心円筒31および放熱フィン32からなる。この放熱フィン32は、中心円筒31の外周面からその軸線を含む方向に放射状に突出する板で、中心円筒31と一体的に形成される。」(第4頁左上欄第19行~右上欄第8行) 上記aないしcから、引用例2には、次の技術事項が記載されている。 「シールダイヤフラム8の外面と接する流体が高温の場合に、差圧検出器1も高温度に加熱され、適正な差圧検出ができなくなる課題を解決するために(a)、放熱フィン32を、中心円筒31の外周面からその軸線を含む方向に放射状に突出する板で、中心円筒31と一体的に形成し(c)、高温の流体を、板状放熱フィンによって放熱、冷却すること(b)。」 (3)原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開2003-294563号公報(平成15年10月15日公開、以下「周知例1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(なお、下線は当審で付した。)。 「【0008】通信機回路20は4-20mA、ハート(HART)、フィールドバス(Fieldbus)、プロフィバス(Profibus)のようなプロセス制御ループを経て、プロセス流体の圧力に関する情報を伝送する。送信機10は、制御室25またはプロセス制御ループ23に結合されている他の装置(図示されていない)にプロセス流体の圧力に関する情報を伝送する。プロセス制御室25は電源27と抵抗29として模式的に表されている。送信機10はループ23を経て供給される電力により完全にまかなわれる。」 (4)本願の優先日前に頒布された刊行物である特開2003-17636号公報(平成15年1月17日公開、以下「周知例2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(なお、下線は当審で付した。)。 a「【0012】そして、発熱体5の熱がヒートシンク1のベース部2に伝達されると、その熱がベース部2から放熱フィン3に伝導されるとともに、放熱フィン3の表面、すなわち放熱面6と空気との接触面において、温度差に基づく熱伝達がおこなわれて、放熱フィン3の熱が空気中に放散される。このようにして、発熱体5の温度上昇が抑制され、もしくは発熱体5が冷却される。この実施例においては、放熱フィン3の放熱面6に凹部7および凸部8が形成されて、放熱面3の放熱面6の面積を拡大している。したがって、放熱面6と空気との接触面積が拡大され、放熱フィン3と空気との間における熱伝達率が向上する。」 b「【0015】つぎに、上記の構成を有するヒートシンク1の製造方法、もしくは製造工程の一例を説明する。例えば、ダイカスト鋳造法、または押し出し成形法などの方法により、ベース部2および放熱フィン3を有するヒートシンク1を製造する。つぎに、放熱フィン3の放熱面6に、凹部7および凸部8を形成する。放熱フィン3の放熱面6に、凹部7および凸部8を形成する方法としては、ブラスト処理が挙げられる。ブラスト処理を用いる場合は、砂、アルミナ、炭化珪素などの微粒子を、圧縮空気流などにより高速飛行させ、その粒子を放熱フィン3の放熱面6に接触させて放熱面6を粗面化し、凹部7および凸部8を形成する。」 (5)本願の優先日前に頒布された刊行物である特開2010-141034号公報(平成22年6月24日公開、以下「周知例3」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(なお、下線は当審で付した。)。 「【0018】 なお、上記の構成において、絶縁樹脂層3とパターン2a,2bとからなる基板部を無くし、放熱フィン7にアルマイト処理などの絶縁処理を行って、パワー素子1と金属ベース4とを直接はんだ接合しても良い。アルマイト処理された放熱フィン7により外部との絶縁が確保でき、また、アルマイト処理により表面粗化された放熱フィンは樹脂との密着性が良く、更に輻射による放熱性も良いので、簡単な構成で放熱フィンの放熱性を向上させることができる。」 3 対比 本願補正発明と引用発明とを対比する。 (1)引用発明の「導管46、47」、「マニホルド18」、「流体輸送管40」、「ステム45」は、それぞれ、本願補正発明の「プロセス流体ポート(40)(42)」、「プロセス流体フランジ(18)」、「プロセス流体パイプ」、「インパルスライン」に相当する。 (2)引用発明の「一対の導管46、47を有するフランジ状のマニホルド18」は、本願補正発明の「一対のプロセス流体ポート(40)(42)を有するプロセス流体フランジ(18)」に相当する。 (3)引用発明の「圧力変換器19」は、「導管46、47を通じて圧力変換器19内に接続される、ポート35、37の間の検出された差圧を表わす電気信号」を「トランスミッタ20」を通して「処理装置に伝送」しているので、「一対の導管46、47」の間の差圧を測定しているといえる。 そして、引用発明の「トランスミッタ20」は、「差圧を表わす電気信号」を「処理装置に伝送」しているので、測定された「差圧」の指示を提供しているといえる。 したがって、引用発明の「マニホルド18の上面上に連結された圧力変換器19及びトランスミッタ20」と、本願補正発明の「該プロセス流体フランジ(18)の面(46)上に連結され、前記一対のプロセス流体ポート間の差圧を測定し、該測定された差圧の指示(indication)をプロセス通信ループを介して提供するプロセス流体圧力送信機(12)」とは、「該プロセス流体フランジ(18)の面(46)上に連結され、前記一対のプロセス流体ポート間の差圧を測定し、該測定された差圧の指示を提供するプロセス流体圧力送信機(12)」である点で共通する。 (4)引用発明の「マニホルド18」は、「上面」の上に「圧力変換器19及びトランスミッタ20」を連結しているので、引用発明の「マニホルド18」の「上面」は、本願補正発明の「前記プロセス流体圧力送信機(12)の底面に取り付けるように形成された前記面(46)を含む第1の面(36)」に相当する。 (5)引用発明は「ステム45と共に一体に製造され」た「ウェハ32」が、「流体輸送管40の2つの部分の端部に取り付けられたフランジ34、36の間に挿入」されているので、「流体輸送管40」と「ステム45」は接続されている。 また、引用発明は「圧力検出ポート35、37は、ステム45内の貫通導管39、41を介してマニホルド18の導管46、47に接続し」ているので、「ステム45内の貫通導管39、41」と「マニホルド18の導管46、47」は流体的に連結しており、引用発明の「マニホルド18」は、「ステム45」に流体的に連結するように配置されているといえる。 したがって、引用発明の「流体輸送管40」の「フランジ34、36の間に挿入」した「ウェハ32」と一体の「ステム45」は、本願補正発明の「プロセス流体パイプに接続するインパルスライン」に相当し、引用発明の「ステム45内の貫通導管39、41を介してマニホルド18の導管46、47に接続」することは、本願補正発明の「前記プロセス流体フランジ(18)は」「インパルスラインに流体的に連結するように配置され」ることに相当する。 よって、引用発明の「プライマリーフロー要素板30が流体輸送管40の2つの部分の端部に取り付けられたフランジ34、36の間に挿入可能である環状リングすなわちウェハ32と一体に形成され、上流側及び下流側の圧力検出ポート35、37は、フロー要素板30の各側部に配置され、圧力検出ポート35、37は、ステム45内の貫通導管39、41を介してマニホルド18の導管46、47に接続し、平均化オリフィス板30が取り付けリングウェハ32及び導管を担持するステム45と共に一体に製造され」ることは、本願補正発明の「前記プロセス流体フランジ(18)は」「プロセス流体パイプに接続するインパルスラインに流体的に連結するように配置され」ることに相当する。 (6)引用発明は「マニホルド18の下面がステム45に直接、取り付けられ」、「マニホルド18は、上面と、上面に対向するように設けられた下面」を備えており、さらに上記(5)を踏まえると、引用発明「マニホルド18」の「下面」は、本願補正発明の「前記プロセス流体フランジ(18)」が「プロセス流体パイプに接続するインパルスラインに流体的に連結するように配置され、前記第1の面(36)に対向するように設けられた第2の面(34)」に相当する。 (7)引用発明の「上面と下面の間に延びる横側壁」は、本願補正発明の「前記第1及び第2の面との間に延びる横側壁(37)」に相当する。 (8)引用発明の「差圧法によって、流体の体積流量を測定するプロセス流量装置」は、「ポート35、37の間の検出された差圧を」「電気信号」にして「伝送」するものであって、流体の圧力を求めていると捉えることができるから、本願補正発明の「プロセス流体圧力測定システム」に相当する。 すると本願補正発明と引用発明とは、次の(一致点)及び(相違点)を有する。 (一致点) 「一対のプロセス流体ポート(40)(42)を有するプロセス流体フランジ(18)と、 該プロセス流体フランジ(18)の面(46)上に連結され、前記一対のプロセス流体ポート間の差圧を測定し、該測定された差圧の指示を提供するプロセス流体圧力送信機(12)と、を含むプロセス流体圧力測定システムにおいて、 前記プロセス流体フランジ(18)は、 前記プロセス流体圧力送信機(12)の底面に取り付けるように形成された前記面(46)を含む第1の面(36)と、 プロセス流体パイプに接続するインパルスラインに流体的に連結するように配置され、前記第1の面(36)に対向するように設けられた第2の面(34)と、 前記第1及び第2の面との間に延びる横側壁(37)とを備えた、 プロセス流体圧力測定システム。」 (相違点1) 測定された差圧の指示を、本願補正発明は、「プロセス通信ループを介して提供する」のに対し、引用発明は、このような特定がない点。 (相違点2) 本願補正発明は、「前記プロセス流体フランジ(18)の第1の面(36)と第2の面(34)の間に延び、第1の面(36)で定義される平面に垂直な角度に向け、且つ、第2の面(34)で定義される平面に垂直な角度に向くように前記横側壁(37)から延設した複数のフィン(32)とを備え」ているのに対して、引用発明は、このような特定がない点。 (相違点3) 本願補正発明は、「前記フィン(32)の表面仕上げは、前記プロセス流体圧力送信機(12)が取り付けられる前記面(46)の粗さより粗く形成された」のに対し、引用発明は、このような特定がない点。 4 判断 (1)相違点1について プロセス流体の圧力に関する情報をプロセス通信ループを用いて伝送することは、周知技術であり(例えば、周知例1(上記「2(3)」)参照。)、 引用発明においても、「差圧を表わす電気信号」を、「トランスミッタ20により処理装置に伝送」する際に、上記周知のプロセス通信ループを用いて、上記相違点1に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 (2)相違点2、3について 上記相違点2及び3は、技術的な関連性があるのでまとめて検討する。 引用例2には、シールダイヤフラム8の外面と接する流体が高温の場合に、差圧検出器1も高温度に加熱され、適正な差圧検出ができなくなる課題を解決するために、放熱フィン32を、中心円筒31の外周面からその軸線を含む方向に放射状に突出する板で、中心円筒31と一体的に形成し、高温の流体を、板状放熱フィンによって放熱、冷却する技術が載されている(上記「2(2)」)。 また、放熱フィンの表面を粗面化して、放熱効率を向上させることは周知技術である(例えば、周知例2(上記「2(4)」)、周知例3(上記「2(5)」)参照。)。 一方、引用発明のプロセス流量装置は、プロセス配管(上記「2(1)b」)である流体輸送管40に取り付けられるものであり、プロセス配管は、工業プロセスにおいて様々な工程で使用されるものであるから、引用発明においても、流体輸送管40に高温の流体を流すことは想定されることである。 したがって、引用発明に引用例2の上記技術を適用して、「導管46、47」内の流体の冷却を目的として「マニホルド18」の横側壁に、引用例2記載の外周面からその軸線を含む方向に放射状に突出する板からなる放熱フィン32を設けることは、当業者が容易になし得たことである。また、放熱フィンを適用するに際して、上記周知技術を考慮して、放熱フィンの表面を粗面化し、「マニホルド18」の「上面」より、フィンの表面仕上げを粗くすることは、当業者が適宜なし得る事項である。 よって、引用発明を、上記相違点2、3に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 そして、上記相違点を総合的に判断しても、本願補正発明が奏する効果は引用発明、引用例2に記載された技術及び周知技術から当業者が十分に予測できたものであって格別なものとはいえない。 よって、本願補正発明は、引用発明、引用例2に記載された技術及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。 5 本件補正についてのむすび 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 平成28年10月28日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記「第2 [理由]1 本件補正」の本件補正前の「請求項1」として記載したとおりのものである。 2 引用例 原査定の拒絶の理由で引用された引用例及びその記載事項は、上記「第2 [理由] 2 引用例及びその記載事項」に記載したとおりである。 3 対比・判断 本願発明は、本願補正発明から、上記「第2 [理由] 1 本件補正」で検討した本件補正に係る限定を削除するものである。 そうすると、本願発明の特定事項を全て含み、更に他の特定事項を付加したものに相当する本願補正発明が前記「第2 [理由] 4 判断」に示したとおり、引用発明、引用例2に記載された技術及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明、引用例2に記載された技術及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その余の請求項に論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-016166

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