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特許拒絶査定不服審判

2015-018508

プラントエンジニアリングシステム

審判番号
2015-018508
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2014-556254外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2015年10月13日
審決日
2017年01月30日
公報発行日
2017年05月26日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (G06F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2014-556254「プラントエンジニアリングシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 7月17日国際公開,WO2014/109019〕について,次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は,成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は,平成25年1月9日を国際出願日とする出願であって,その後の手続の経緯の概略は次のとおりである。 国内書面(提出日)         平成26年12月16日 手続補正(提出日)         平成26年12月16日 出願審査請求(提出日)       平成26年12月16日 拒絶理由通知(起案日)       平成27年2月26日 意見,手続補正(提出日)      平成27年4月8日 拒絶査定(起案日)         平成27年7月7日 拒絶査定謄本送達          平成27年7月14日 審判請求(提出日)         平成27年10月13日 手続補正(提出日)         平成27年10月13日 前置報告(作成日)         平成27年12月28日 拒絶理由通知(起案日)       平成28年7月29日 意見,手続補正(提出日)      平成28年9月23日 第2 本願発明 本願の請求項1ないし5に係る発明は,平成28年9月23日付の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定されるところ,本願の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は次のとおりのものである。(下線は,審判請求人が付したものである。) 「プラントを制御するマルチコアプロセッサを搭載するプラント制御装置,及び前記プラント制御装置の外部に設けられ前記プラント制御装置上で動作するプログラムを生成するエンジニアリング装置を備え,前記プラント制御装置と前記エンジニアリング装置とが保守ネットワークを介して接続され,前記プログラムが前記エンジニアリング装置から前記保守ネットワークを介して前記プラント制御装置に格納され,前記プラント制御装置の前記マルチコアプロセッサの全てのコアの各々が割り当てられたプラント制御タスクを実行するプラントエンジニアリングシステムであって, 前記エンジニアリング装置に,前記プラント制御装置の前記各コアの全てのコアで前記プラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアへの前記プラント制御タスクの割り当てを定義した演算定義情報を生成する演算定義部が設けられ, 前記各コアのプラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された前記演算定義情報が,前記エンジニアリング装置の前記演算定義部に設けられた自動設定部で自動生成され, 前記演算定義情報が,前記エンジニアリング装置の前記演算定義部の自動設定部で,プラント制御タスク間に依存関係がある複数のプラント制御タスクをグループ化しグループ単位で前記各コアの前記プラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された演算定義情報であり, 前記各コアの前記プラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された前記演算定義情報が,前記エンジニアリング装置の前記演算定義部に設けられた手動設定部での手動設定により変更され, 前記演算定義情報が前記エンジニアリング装置から前記保守ネットワークを介して前記プラント制御装置に転送され, 前記プラント制御装置において,前記転送された前記演算定義情報によって前記各コアの全てのコアで前記プラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアに割り当てられた前記プラント制御タスクのみを前記全てのコアが実行することを特徴とするプラントエンジニアリングシステム。」 第3 引用文献 1.引用文献1 本願の出願前に既に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となり,当審の平成28年7月29日付の拒絶理由通知(以下,「当審拒絶理由」という。)において引用された文献である,国際公開2012/056609号(以下「引用文献1」という。)には,関連する図面とともに,次の事項が記載されている。(当審注;下線は,参考のために当審が付与した。) (1)引用文献1に記載された事項(当審注;下線は,参考のために当審で付与した。) 引用文献1には,図面とともに次の事項が記載されている。 ア.「技術分野 [0001]本発明はAMPのマルチコアシステムを対象としたタスク配置最適化システム,タスク配置最適化方法,及びタスク配置最適化プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。 背景技術 [0002] 近年のデジタル機器の高性能化及び低消費電力化要求の高まりをうけ,組み込みLSI(Large Scale Integration)に複数のプロセッサ・コア(以下,単にコアとも記載する。)を搭載するマルチコア構成が注目を集めている。このLSIのマルチコア化は,システム制御を目的とするリアルタイムシステム等においても重要な技術となってきている。 …(中略)… [0004] SMP方式では,コアの空き状況,現在実行中のタスクの優先度等に応じてタスク切り替えが行われ,それぞれのタスクはいずれのコア上でも実行でされ得る構成となる。このため,自動的に負荷分散が行うことが可能となり,システム全体の性能は向上する。しかし,自動的な負荷分散はリアルタイム性能の予測を困難とするため,SMP方式をリアルタイムシステムに適応することは困難である。 [0005] 一方,AMP方式では,各タスクが特定のコア上でのみ実行される機能分散型の構成となる。このため,AMP方式は,システムの挙動が予測できることが重要なリアルタイムシステム,特定のハードウェアが接続しているコアが限定されるシステム等に好適である。 …(中略)… [0007] 特許文献1には,複数のコアを備えたマルチコアプロセッサ向けのソフトウェアチューニングを効率的に行うチューニング支援装置に関する技術が開示されている。特許文献1に記載のチューニング支援装置の構成を図14に示す。 [0008] 当該チューニング支援装置では,はじめに粒度情報取得部201が,各コアに割り当てられた粒度に関する情報(粒度情報)を取得する。ここで粒度とは,たとえばプロセッサが行う処理の単位であって,タスク,関数,さらには関数を構成する処理の総称である。 [0009] 構造情報生成部204は,取得された粒度情報に基づいて,タスク毎あるいはタスクが有する関数毎に出現回数を算出し,算出された出現回数に関する情報(構造情報)を生成する。 [0010] 依存情報生成部206は,取得された粒度情報に基づいて,タスク毎あるいはタスクが有する関数毎の,他タスクあるいは関数への依存に関する情報(依存情報)を生成する。出力部203がこれらの各情報を出力する。 [0011] この構成により,チューニング支援装置は,負荷分散のための構造情報を効率的に解析,及び管理することができる。この解析情報を用いることにより,マルチプロセッサにおいて,性能良くタスクをコアに配置することができる。 先行技術文献 特許文献 [0012]特許文献1:特開2007-264734号公報 」 イ.「発明が解決使用とする課題 [0013] しかしながら,特許文献1に記載のチューニング支援装置によるタスク配置によっては,ある動作ステートにおいて最適なタスク配置とはならないという問題が生じ得る。当該問題について以下に述べる。 [0014] 一般的なシステム上では,常に全てのタスクが動作しているわけではなく,動作中の動作ステートに応じて動作するタスクの組み合わせが異なる。上述のチューニング支援装置では,全てのタスクを用いてタスク配置を最適化すること,特定の動作ステートでのみ動作するタスクセットを用いてタスク配置を最適化することを想定している。これにより,全てのタスクまたは考察対象の動作ステートで動作するタスクセットに関するタスク配置が最適化され,負荷のバランスを均等にすることができる。しかし,当該チューニング支援装置において考慮されていない動作ステートでは,負荷のバランスが偏るなど,著しく性能が悪化するケースが生じ得る。 [0015] 本発明は,上述の問題を解決するために主になされたものであり,特定の動作ステートにおいて性能劣化が生じないマルチプロセッサシステムのタスク配置を実現するタスク配置最適化システム,タスク配置最適化方法,タスク配置最適化プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することを主たる目的とする。 課題を解決するための手段 [0016] 本発明にかかるタスク配置最適化システムの一態様は, 複数のプロセッサ・コアを有するシステムの動作ステートの一覧及び動作ステート毎に動作するタスクセットの対応を示すステート・タスクセット対応表と,前記タスクセットを構成する各タスクの特性を示すタスクセットパラメータと,に基づいて,各動作ステートに対してステート評価関数値を生成するステート評価関数値生成手段と, 各動作ステートの前記ステート評価関数値を統合した統合評価関数値を生成する統合評価関数値生成手段と, 前記統合評価関数値に基づいて,前記複数のプロセッサ・コアの各々に割り当てるタスクの配置の最適化を行う最適配置探索手段と,を備える,ものである。 …(中略)… [0021]<実施の形態1> 以下,図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。AMP方式のマルチコアシステムにおいては,タスクをどのコアに配置するかによって性能が異なってくる。本実施の形態にかかるタスク配置最適化システムは,各タスクが特定のコアで実行される機能分散型の構成をとるAMP方式のマルチコアシステムを設計・実装する際に,性能のよいタスクの配置となるよう最適化を行うことを目的とする。以下の説明では,本実施の形態にかかるタスク配置最適化システムによる最適化対象のAMP方式のマルチコアシステムを,単にマルチコアシステムと表記する。 [0022] 図1は,本実施の形態にかかるタスク配置最適化システムの全体構成を示すブロック図である。タスク配置最適化システム1は,タスクセットパラメータ保持部11と,ステート・タスクセット対応表保持部12と,最適化部13と,を備える構成である。 [0023] タスクセットパラメータ保持部11は,外部から入力されるタスクセットパラメータを保持する。タスクセットパラメータとは,タスクセット(マルチコアシステムに配置される複数のタスクの集合)を構成する各タスクの特性を表わす情報である。タスクセットパラメータには,起動周期,他のタスクとの依存関係,実行時間,必要メモリサイズ等がタスク毎に記載されている。 [0024]ステート・タスクセット対応表保持部12は,マルチコアシステムの動作ステートの一覧及び動作ステート毎に動作するタスクセットの対応を示すステート・タスクセット対応表を保持する。 …(中略)… [0026] 最適化部13は,ステート評価関数値生成部131と,統合評価関数値生成部132と,最適配置探索部133と,を備える。 [0027] ステート評価関数値生成部131は,特定動作ステートに対応したタスクセットを対象として,ステート評価関数値を生成する。詳細には,ステート評価関数値生成部131は,タスクセットパラメータ保持部11からタスクセットパラメータを読み出し,ステート・タスクセット対応表保持部12からステート・タスクセット対応表を読み出す。そして,ステート評価関数値生成部131は,これらの情報を基に特定動作ステートに対応したタスクセットを対象として,ステート評価関数値を生成する。一般的に,検証対象の全動作ステートに対してそれぞれステート評価関数値が生成される。ステート評価関数値は,動作ステート毎の,タスク配置の良さを示す評価値である。 [0028] 統合評価関数値生成部132は,検討対象の全動作ステートについてのステート評価関数値を統合し,統合評価関数値を生成する。 [0029] 最適配置探索部133は,統合評価関数値生成部132が出力する統合評価関数値がより良いタスク配置を探索する。最も単純な探索手法として全探索が挙げられる。全探索では,全ての配置候補を順に生成し,その中で最も統合評価関数値が良好な配置を探索結果として表示画面等に出力する。 …(中略)… [0036] ・・・最適配置探索部133は,タスク配置の最適結果を出力して処理を終了する。」 ウ.「[0041]<実施の形態2> 次に,本発明の実施の形態2にかかるタスク配置最適化システムを,図面を参照して詳細に説明する。図3は,本実施の形態にかかるタスク配置最適化システムの全体構成を示すブロック図である。本実施の形態にかかるタスク配置最適化システムでは,実施の形態1において説明した処理がコンピュータ5によりプログラムとして実行されることを特徴とする。プログラムとして実行される各処理は,実施の形態1における処理と略同一である。 …(中略)… [0043] タスクセットは,タスクセット定義ファイル62上に表現される。ステート・タスクセット対応表は,ステート・タスクセット対応表定義ファイル63上に表現される。タスクセット定義ファイル62及びステート・タスクセット対応表定義ファイル63は,タスク配置最適化プログラム61が実行される際にプロセッサ51から読み出される。プロセッサ51は,タスク配置最適化プログラム61を実行することにより,タスク配置の最適化を行う。プロセッサ51は,タスク配置の最適化結果をタスク最適配置定義ファイル64として記憶装置52上に出力する。」 エ.「[0046]<実施例1> 次に,具体的な実施例を用いて実施の形態1にかかるタスク配置最適化システムの動作を説明する。以下の実施例1~4では,タスク配置最適化システム1が対象とするマルチコアシステムは,コア0及びコア1を備える。 …(中略)… [0050] 以下に,図4のステート・タスクセット対応表,図5のタスクセットパラメータが入力された場合の,タスク配置最適化システムによるタスク配置の最適化について説明する。最適化は,各コアに割り当てられたタスクの実行時間を平均化させる観点により行われる。 …(中略)… [0053] 図7において・・・破線に囲まれたタスク・・・をコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置している。 …(中略)… [0055]・・・本例のタスク配置最適化システム1は,統合評価関数値が最小となる配置を最適配置とする。最適配置探索部133には,様々な既存技術の最適化アルゴリズムが応用可能である。最適配置探索部133が算出した最適配置の一例を図8に示す。 [0056]・・・図8の配置は,各ステートでの実行時間のバランスが取れている配置となっている。」 オ.「[0065]<実施例4>  実施例4のタスク配置最適化システム1として,タスク間の依存が記載されたタスクパラメータセットが入力される例を示す。ステート評価関数値生成部131は,動作ステート毎にコア間依存の数をステート評価関数値として出力する。 …(中略)… [0074] ここで,図10及び図12における分割位置22をタスク配置候補とする場合,ステート評価関数値は,ステートS5,S6,S7において夫々1,1,0となり,統合評価関数値は1+1+0=2となる(図11 ステート評価関数値(実施例4)欄)。これは,特許文献1の手法における配置例での統合評価関数値が1+1+1=3(図11 ステート評価関数値(関連手法)欄)となることから,本例のタスク配置最適化システム1は,よりよい評価値を持つ配置,すなわちタスクA,タスクB,タスクC,タスクGがコア0に,タスクD,タスクE,タスクFがコア1(もしくはその逆)に配置する最適化結果を出力することが可能になる。」 (2)引用文献1に記載された発明 (ア)前記ア.の「本発明はAMP方式のマルチコアシステムを対象としたタスク配置最適化システム・・・に関する」との記載,前記イ.の「タスク配置最適化システムによる最適化対象のAMP方式のマルチコアシステムを,単にマルチコアシステムと表記する」との記載から,引用文献1には「マルチコアシステム」と,マルチコアシステムを対象とした「タスク配置最適化システム」とを含む「システム」がよみとれる。 (アー1)前記ア.の「組み込みLSI・・・に複数のプロセッサ・コア・・・を搭載する・・・このLSIのマルチコア化は,システム制御を目的とする」との記載から,「システム制御を目的とする」ものであり,「複数のプロセッサコアを搭載」していることから,「システム制御を目的とする複数のプロセッサコアを有するマルチコアシステム」がよみとれる。 (アー2)前記ア.の「特許文献1には,複数のコアを備えたマルチコアプロセッサ向けのソフトウェアチューニングを効率的に行うチューニング支援装置に関する技術が開示されている」との記載から,前記マルチコアプロセッサと前記チューニング支援装置とは別であることをよみとることができ,前記イ.の「しかし,当該チューニング支援装置において考慮されていない動作ステートでは,負荷のバランスが偏る・・・本発明は,上述の問題を解決するために主になされたものであり,特定の動作ステートにおいて性能劣化が生じないマルチプロセッサシステムのタスク配置を実現するタスク配置最適化システム・・・を提供することを主たる目的とする」との記載から,前記「チューニング支援装置」の問題点を解決したものが前記「タスク配置最適化システム」である。よって,「タスク配置最適化システム」は「マルチコアシステムとは別のもの」であることをよみとることができる。 (アー3)前記イ.の「本発明にかかるタスク配置最適化システムの一態様は,・・・前記複数のプロセッサ・コアの各々に割り当てるタスクの配置の最適化を行う最適配置探索手段と,を備える」との記載から,「マルチプロセッサの複数のプロセッサコアの各々に割り当てるタスクの配置の最適化を行うタスク配置最適化システム」をよみとることができ,前記イ.の「複数のプロセッサ・コアを有するシステムの動作ステートの一覧及び動作ステート毎に動作するタスクセットの対応を示すステート・タスクセット対応表と,前記タスクセットを構成する各タスクの特性を示すタスクセットパラメータ」との記載,同じく前記イ.の「タスクセットパラメータとは,タスクセット(マルチコアシステムに配置される複数のタスクの集合)を構成する各タスクの特性を表す情報である」との記載から,「タスクセット」は「マルチコアシステムに配置される複数のタスクの集合」であり,「タスクセットパラメータ」は「タスクセットを構成するタスクの特性を表す情報」であることが読みとれ,「タスク配置最適化システム」による「タスクの配置」は「タスクセットパラメータ」に基づくものであることから「タスクセットの配置」でもあるといえる。そうすると,「マルチコアシステムの複数のプロセッサコアの各々に割り当てるタスク(タスクセット)の配置の最適化を行うタスク配置最適化システム」をよみとれる。 (アー4)前記イ.の「タスク配置最適化システムは,各タスクが特定のコアで実行される機能分散型の構成をとるAMP方式のマルチコアシステムを設計・実装する際に,性能のよいタスクの配置となるよう最適化を行う」との記載から,「各タスクが特定のコアで実行されるマルチコアシステムを設計・実装する際に,性能のよいタスク配置となるように最適化を行う」ことがよみとれる。 (アー5)前記エ.の「以下の実施例1~4では,タスク配置最適化システム1が対象とするマルチコアシステムは,コア0及びコア1を備える・・・最適化は,各コアに割り当てられたタスクの実行時間を平均化させる観点により行われる」 との記載, 同じく前記エ.の 「破線に囲まれたタスク・・・をコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置・・・タスク配置最適化システム1は,統合評価関数値が最小となる配置を最適配置とする・・・図8の配置は,各ステートでの実行時間のバランスが取れている配置となっている」との記載,および,図8を参酌すると,「破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置するタスク配置最適化システム」をよみとることができる。 (アー6)以上の点をふまえると,「システム制御を目的とする複数のプロセッサコアを有するマルチコアシステムと,前記マルチコアシステムとは別ものであり,前記マルチコアシステムの複数のプロセッサコアの各々に割り当てるタスク(タスクセット)の配置の最適化を行うタスク配置最適化システムとを備え,各タスクが特定のコアで実行されるマルチコアシステムを設計・実装する際に,性能の良いタスク配置となるように最適化を行い,破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置するタスク配置最適化システムとマルチコアシステムを含むシステム」をよみとることができる。 (イ)前記イ.の「タスク配置最適化システム1は,タスクセットパラメータ保持部11と,ステート・タスクセット対応表保持部12と,最適化部13と,を備える構成である」との記載から,「タスク配置最適化システムは,最適化部を備え」るといえ,同じく前記イ.の「最適化部13は,ステート評価関数値生成部131と,統合評価関数値生成部132と,最適配置探索部133と,を備える・・・最適配置探索部133は,統合評価関数値生成部132が出力する統合評価関数値がより良いタスク配置を探索する・・・全探索では,全ての配置候補を順に生成し,その中で最も統合評価関数値が良好な配置を探索結果として表示画面等に出力する・・・最適配置探索部133は,タスク配置の最適結果を出力して処理を終了する」との記載から,「最適化部は,ステート評価関数値生成部と,統合評価関数値生成部と,最適配置探索部と,を備え,前記最適配置探索部は,統合評価関数値生成部が出力する統合評価関数値がより良いタスク配置を探索し,タスク配置の最適結果を出力」するといえる。また,前記「タスク配置の最適結果」に関し,前記ウ.の「<実施の形態2>・・・プロセッサ51は,タスク配置最適化プログラム61を実行することにより,タスク配置の最適化を行う。プロセッサ51は,タスク配置の最適化結果をタスク最適配置定義ファイル64として記憶装置52上に出力する」との記載から,<実施の形態2>において,プロセッサ51とタスク配置最適化プログラムを用いるものの,前記(ア)で言及した「タスク配置最適化システム」の実施の形態1と同様とみることができるから,「タスク配置最適化システム」の最適化部が出力する「タスク配置の最適結果」は「タスク最適配置定義ファイル」を含むといえる点をふまえると,「タスク配置最適化システムは,最適化部を備え,前記最適化部は,ステート評価関数値生成部と,統合評価関数値生成部と,最適配置探索部と,を備え,前記最適配置探索部は,統合評価関数値生成部が出力する統合評価関数値がより良いタスク配置を探索し,タスク配置の最適結果をタスク最適配置定義ファイルとして出力」することをよみとることができる。 (ウ)前記(ア)で言及した「マルチコアシステムの複数のプロセッサコアの各々に割り当てるタスク(タスクセット)の配置の最適化」に関し,前記エ.の「最適化は,各コアに割り当てられたタスクの実行時間が平均化させる観点により行われる」との記載,前記イ.の「全てのタスクまたは考察対象の動作ステートで動作するタスクセットに関するタスク配置が最適化され,負荷のバランスを均等にすることができる」との記載,同じく前記イ.の「ステート評価関数値生成部131は,タスクセットパラメータ保持部11からタスクセットパラメータを読み出し,ステート・タスクセット対応表保持部12からステート・タスクセット対応表を読み出す。そして,ステート評価関数値生成部131は,これらの情報を基に特定動作ステートに対応したタスクセットを対象として,ステート評価関数値を生成する」との記載から「前記最適化は,各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点により行われ,タスク配置の最適化結果であるタスク最適配置定義ファイルは,ステート評価関数値生成部が,タスクセットパラメータ保持部からタスクセットパラメータを読み出し,ステート・タスクセット対応表保持部からステート・タスクセット対応表を読み出し,ステート評価関数値生成部が,これらの情報を基に特定動作ステートに対応したタスクセットを対象として,ステート評価関数値を生成し,前記最適配置探索部が,タスク配置の最適結果をタスク最適配置定義ファイルとして出力するものである」ことをよみとることができる。 (エ)前記(ア-2)で言及した,「チューニング支援装置」の問題点を解決したものが前記「タスク配置最適化システム」であり当該「タスク配置最適化システム」は「チューニング支援装置」の機能を継承している点,前記ア.の「チューニング支援装置は,負荷分散のための構造情報を効率的に解析,及び管理することができる。この解析情報を用いることにより,マルチプロセッサにおいて,性能良くタスクをコアに配置することができる」との記載から,「タスク配置最適化システムは,負荷分散のための構造情報を効率的に解析,及び管理することができ,この解析情報を用いることにより,マルチプロセッサにおいて,性能良くタスクをコアに配置することができる」ことをよみとることができる。 (オ)前記イ.の「全てのタスクまたは考察対象の動作ステートで動作するタスクセットに関するタスク配置が最適化され,負荷のバランスを均等にすることができる」との記載,前記エ.の「最適化は,各コアに割り当てられたタスクの実行時間が平均化させる観点により行われる」との記載から,「各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置の最適化を行う」といえる。また,前記イ.の「図1は,本実施の形態にかかるタスク配置最適化システムの全体構成を示すブロック図である。タスク配置最適化システム1は,タスクセットパラメータ保持部11と,ステート・タスクセット対応表保持部12と,最適化部13と,を備える構成である・・・最適配置探索部133は,タスク配置の最適結果を出力して処理を終了する」との記載から,「タスク配置最適化システムは,タスクセットパラメータ保持部と,ステート・タスクセット対応表保持部と,最適化部と,を備え」ており,前記出力されるタスク配置の最適結果は,前記ウ.の「<実施の形態2>・・・プロセッサ51は,タスク配置の最適化結果をタスク最適配置定義ファイル64として記憶装置52上に出力する」との記載から,<実施の形態2>において,タスク配置の最適化結果は「タスク最適配置定義ファイル」として出力され,<実施の形態1>においても同様に「タスク最適配置定義ファイル」が出力されるといえる。してみれば「タスク配置の最適化を行うタスク配置最適化システムは,タスクセットパラメータ保持部と,ステート・タスクセット対応表保持部と,最適化部と,を備え,各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置の最適化を行い,タスク配置の最適化結果としてタスク最適配置定義ファイルを出力する」ものであることをよみとることができる。 (カ)前記(オ)で言及した前記「各コアに割り当てられたタスクの実行時間を平均化させる観点によりタスク配置の最適化」され出力された「タスク最適配置定義ファイル」は,前記イ.の「タスクセットパラメータ保持部11は,外部から入力されるタスクセットパラメータを保持する。タスクセットパラメータとは,タスクセット(マルチコアシステムに配置される複数のタスクの集合)を構成する各タスクの特性を表わす情報である。タスクセットパラメータには,起動周期,他のタスクとの依存関係,実行時間,必要メモリサイズ等がタスク毎に記載されている・・・ステート・タスクセット対応表保持部12は,マルチコアシステムの動作ステートの一覧及び動作ステート毎に動作するタスクセットの対応を示すステート・タスクセット対応表を保持する」との記載から,「各コアに割り当てられたタスクの実行時間を平均化(バランス)させる観点によりタスク配置の最適化がされ出力されたタスク最適配置定義ファイルは,タスク毎に記載されている起動周期,他のタスクとの依存関係,実行時間,必要メモリサイズ等のタスクセット(マルチコアシステムに配置される複数のタスクの集合)を構成する各タスクの特性を表わす情報であるタスクセットパラメータとステート・タスクセット対応表を用いて最適化され出力されたものである」ことをよみとることができる。 (キ)前記(カ)で言及した「タスク最適配置定義ファイル」に関し,前記エ.の「以下の実施例1~4では,タスク配置最適化システム1が対象とするマルチコアシステムは,コア0及びコア1を備える・・・最適化は,各コアに割り当てられたタスクの実行時間を平均化させる観点により行われる・・・破線に囲まれたタスク・・・をコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置・・・タスク配置最適化システム1は,統合評価関数値が最小となる配置を最適配置とする・・・図8の配置は,各ステートでの実行時間のバランスが取れている配置となっている」との記載,および,図8を参酌すると,「前記タスク最適配置定義ファイルが,タスク配置最適化システムで,破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間の平均化(バランス)させる観点により行われるタスク配置であるタスク最適配置定義ファイル」であることをよみとることができる。 (ク)前記(イ)で言及した前記イ.の「最適配置探索部133は,統合評価関数値生成部132が出力する統合評価関数値がより良いタスク配置を探索する。最も単純な探索手法として全探索が挙げられる。全探索では,全ての配置候補を順に生成し,その中で最も統合評価関数値が良好な配置を探索結果として表示画面等に出力する」との記載から,「最適配置探索部は,統合評価関数値がより良いタスク配置を探索し,全ての配置候補を順に生成し,その中で最も統合評価関数値が良好な配置を探索結果として表示画面等に出力する」ことをよみとることができる。 (ケ)前記イ.の「一般的なシステム上では,常に全てのタスクが動作しているわけではなく,動作中の動作ステートに応じて動作するタスクの組み合わせが異なる。上述のチューニング支援装置では,全てのタスクを用いてタスク配置を最適化すること,特定の動作ステートでのみ動作するタスクセットを用いてタスク配置を最適化することを想定している。これにより,全てのタスクまたは考察対象の動作ステートで動作するタスクセットに関するタスク配置が最適化され,負荷のバランスを均等にすることができる」との記載から,一般的なシステムにおいて,タスク配置が最適化され,負荷のバランスを均等にするようにタスク(タスクセット)が動作させることから,実施形態1においても,「タスク配置最適化システム」によりタスク配置の最適化結果として出力された「タスク最適配置定義ファイル」に基づいて「各タスク」が「マルチコアシステム」 の「コア」に配置され,コア上で実行可能にされることをよみとることができる。よって「タスク最適配置定義ファイルに基づいて各タスク(タスクセット)がマルチコアシステムのコアに配置され,当該コア上で実行可能にされる」ことをよみとることができる。 (コ)前記エ.の「以下の実施例1~4では,タスク配置最適化システム1が対象とするマルチコアシステムは,コア0及びコア1を備える・・・最適化は,各コアに割り当てられたタスクの実行時間を平均化させる観点により行われる・・・破線に囲まれたタスク・・・をコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置」との記載,同じく前記エ.の「図8の配置は,各ステートでの実行時間のバランスが取れている配置となっている」との記載,および,図8を参照すると,コア0とコア1の全てのコアにタスクが各ステートでの実行時間を平均化させる観点でタスクが配置されており,これらから,「マルチコアシステムにおいて,前記タスク最適配置定義ファイルによって前記各コアの全てのコア0とコア1で前記タスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点により前記各コアに配置された前記タスクを前記全てのコアが実行するものである」ことをよみとることができる。 前記(ア)~(コ)によれば,引用文献1には次の発明(以下,「引用発明」という。)が示されている。 「システム制御を目的とする複数のプロセッサコアを有するマルチコアシステムと,前記マルチコアシステムとは別ものであり,前記マルチコアシステムの複数のプロセッサコアの各々に割り当てるタスク(タスクセット)の配置の最適化を行うマルチタスク配置最適化システムとを備え,各タスクが特定のコアで実行されるマルチコアシステムを設計・実装する際に,性能の良いタスク配置となるように最適化を行い,破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置するタスク配置最適化システムとマルチコアシステムを含むシステムであって, 前記タスク配置最適化システムは,最適化部を備え,前記最適化部は,ステート評価関数値生成部と,統合評価関数値生成部と,最適配置探索部と,を備え,前記最適配置探索部は,統合評価関数値生成部が出力する統合評価関数値がより良いタスク配置を探索し,タスク配置の最適結果をタスク最適配置定義ファイルとして出力し 前記最適化は,各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点により行われ,タスク配置の最適化結果であるタスク最適配置定義ファイルは,ステート評価関数値生成部が,タスクセットパラメータ保持部からタスクセットパラメータを読み出し,ステート・タスクセット対応表保持部からステート・タスクセット対応表を読み出し,ステート評価関数値生成部が,これらの情報を基に特定動作ステートに対応したタスクセットを対象として,ステート評価関数値を生成し,前記最適配置探索部が,タスク配置の最適結果をタスク最適配置定義ファイルとして出力するものであり, タスク配置最適化システムは,負荷分散のための構造情報を効率的に解析,及び管理することができ,この解析情報を用いることにより,マルチプロセッサにおいて,性能良くタスクをコアに配置することができ, タスク配置の最適化を行うタスク配置最適化システムは,タスクセットパラメータ保持部と,ステート・タスクセット対応表保持部と,最適化部と,を備え,各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置の最適化を行い,タスク配置の最適化結果としてタスク最適配置定義ファイルを出力し, 各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置の最適化がされ出力されたタスク最適配置定義ファイルは,タスク毎に記載されている起動周期,他のタスクとの依存関係,実行時間,必要メモリサイズ等のタスクセット(マルチコアシステムに配置される複数のタスクの集合)を構成する各タスクの特性を表わす情報であるタスクセットパラメータとステート・タスクセット対応表を用いて最適化され出力されたものであり, 前記タスク最適配置定義ファイルが,タスク配置最適化システムで,破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間の平均化(バランス)させる観点により行われるタスク配置であるタスク最適配置定義ファイルであり, 前記最適配置探索部は,統合評価関数値がより良いタスク配置を探索し,全ての配置候補を順に生成し,その中で最も統合評価関数値が良好な配置を探索結果として表示画面等に出力することができ, 前記タスク最適配置定義ファイルに基づいて各タスクがマルチコアシステムのコアに配置され,当該コア上で実行可能にされ, 前記マルチコアシステムにおいて,前記タスク最適配置定義ファイルによって前記各コアの全てのコア0とコア1で前記タスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点により前記各コアに配置された前記タスクを前記全てのコアが実行するものである, ことを特徴とするマルチコアシステムとタスク配置最適化システムとを含むシステム。」 2.本願の出願前に既に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となり,当審拒絶理由において引用された文献である,井登純一,外2名,“産業用計算機のマルチコアCPU適用”,三菱電機技報,三菱電機エンジニアリング株式会社(発行日;2010年10月15日),第84巻,第10号,pp.22-25,特集I「発電プラントの最新技術と応用」(以下「引用文献2」という。)には,関連する図面とともに,次の事項が記載されている。 (1)引用文献2に記載された事項 A.「産業用プラントでは,・・・過去にエンジニアリングツールで作成した画面や,実績のあるソフトウェア資産の継承が求められる・・・そのため産業用計算機でも,マルチコアCPUを搭載した産業用計算機(Multi-Core Industrial Computer System:MC-ICS)の開発が必要となった。 マルチコアCPUの並列処理方式には,・・・各CPUコアに別々の処理を割り当てる非対称型があり・・・ MC-ICSでは,非対称型を採用し,一方のCPUコアに従来の制御用RTOS・・・を割り当てることで,監視制御用アプリケーションなどの・・・継承を可能にした。 また,マルチコアCPUは各コアが独立して動作できるという利点を生かし,もう一方のCPUコアには制御用RTOSのRAS・・・機能を拡張するソフトウェア(RAS拡張システムプログラム)を搭載することとした。」(22頁左欄6行~右欄12行) (2)引用文献2に示された技術 前記A.の「産業用プラントでは,・・・過去にエンジニアリングツールで作成した画面や,実績のあるソフトウェア資産の継承が求められる・・・そのため産業用計算機でも,マルチコアCPUを搭載した産業用計算機」,「制御用RTOS」との記載から,引用文献2には,エンジニアリングツールを備えた「エンジニアリング装置」と「マルチコアCPUを搭載した産業用計算機」,および,産業用プラントに係る「プラントの制御」,マルチコアCPU(プロセッサ)を搭載する産業用計算機,制御用RTOSによる「プラント制御装置」の技術をよみとることができる。 3.本願の出願前に既に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となり,当審拒絶理由において引用された文献である,特開2011-2868号公報(以下「引用文献3」という。)には,関連する図面とともに,次の事項が記載されている。 (1)引用文献3に記載された事項 B.「【0001】 本発明は,プラントシステムやFA(ファクトリーオートメーション)システムなどを制御するPLC(プログラマブルロジックコントローラ)のプログラム設計に係り,操作ブロック図で記述される仕様書からシーケンス制御プログラムを自動生成する装置に関するものである。 …(中略)… 【0003】 上記の手作業によるプログラムの設計作業を軽減することを目的として,従来,例えばプラント制御用ソフトウエア作成装置において,・・・ …(中略)… 【0007】 ところで,プラントシステムやFAシステムなどでは,システムを構成している制御対象機器は,多数の台数を備えているが,それらの機器が故障した場合や,制御すべき温度や速度などに関してシステム異常状態が発生した場合,安全にシステムを停止させたり,あるいはバックアップ運転させたりするためには,シーケンス制御プログラムにも,これらの機器故障やシステム異常が発生した場合に対処できるように例外処理を行うプログラムが必要となる。 …(中略)… 【0032】 プログラム自動生成部42で生成されたシーケンス制御プログラムは,生成プログラム記憶部44に格納される。そして,生成プログラム記憶部44に格納されたシーケンス制御プログラムは,マンマシン・インターフェース部32を介して,表示部33に表示されるとともに,磁気ディスクなどのメディアを媒体として,プログラムを実行するPLCなどのシーケンス制御プログラム実行装置47に格納されてシーケンス制御が実行される。なお,生成プログラム記憶部44に記憶されたプログラムは,LANなどのネットワーク経由でシーケンス制御プログラム実行装置47に格納してもよい。」 (2)引用文献3に示された技術 前記B.の「プラント制御用ソフトウエア作成装置・・・機器故障やシステム異常が発生した場合に対処できるように例外処理を行うプログラム」との記載から「保守」をよみとることができるとともに,前記B.の「プログラム自動生成部42で生成されたシーケンス制御プログラムは,・・・プログラムを実行するPLCなどのシーケンス制御プログラム実行装置47に格納されてシーケンス制御が実行される・・・生成プログラム記憶部44に記憶されたプログラムは,LANなどのネットワーク経由でシーケンス制御プログラム実行装置47に格納してもよい」との記載を合わせると,引用文献3には,「プラント制御用ソフトウエア作成装置」と「シーケンス制御プログラム実行装置」とが「保守ネットワークを介して接続され」,プログラムが,プラント制御用ソフトウエア作成装置から「前記保守ネットワークを介して」シーケンス制御プログラム実行装置に送られ格納される技術をよみとることができる。 4.参考文献1 本願の出願前に既に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である,特開2007-148842号公報(以下「参考文献1」という。)には,関連する図面とともに,次の事項が記載されている。 (1)参考文献1に記載された事項 C.「【0003】 図3は,分散型制御装置と安全制御装置を組み合わせた,従来のプラント制御システムの一例を示す機能ブロック図である。1は制御対象のプラント,2は分散型制御装置の制御装置であり,プラント1のフィールド機器の制御を実行する。 …(中略)… 【0006】 10は,システムの定義情報を変更するエンジニアリング装置であり,制御バス3に接続されている。このエンジニアリング装置10は,汎用通信バス5にも接続され,操作監視装置4及び外部PC6との通信を可能としている。 【0007】 エンジニアリング装置10において,11はマンマシンインターフェース機能を備えた表示手段であり,入出力モジュール定義ウィンドウ12及びサブシステムデータ定義ウィンドウ13を備えている。 【0008】 20は,制御バス3に接続された安全制御装置である。この安全制御装置20は,制御バス3を介してエンジニアリング装置10と通信すると共に,プラント1のフィールド機器7及びサブシステムフィールド機器8と通信し,プラント1からのトリップ要求に対してプラントを停止操作するトリップ処理を実行する。 【0009】 安全制御装置20において,21はファンクションブロックであり,入出力モジュール22及びサブシステム通信入出力モジュール23に出力値を設定する。入出力モジュール22及びサブシステム通信入出力モジュール23は,フィールド機器7及びサブシステムフィールド機器8に,ファンクションブロック21から渡された出力値を設定する。 【0010】 24は入出力モジュール情報保持手段であり,エンジニアリング装置10の入出力モジュール定義ウィンドウ12から入力された変更情報がダウンロードされて保持される。ここで,入出力モジュール情報とは,ファンクションブロック21と入出力モジュール22とフィールド機器7の関係を定義した情報である。 【0011】 25は,サブシステム通信入出力モジュール23が扱う,サブシステムデータ情報保持手段であり,エンジニアリング装置10のサブシステムデータ定義ウィンドウ13から入力された変更情報がダウンロードされて保持される。 【0012】 ファンクションブロック21は,入出力モジュール情報保持手段24及びサブシステムデータ情報保持手段25に保持されている変更情報を参照して,入出力モジュール22及びサブシステム通信入出力モジュール23への出力値を決定して設定する。」 (2)参考文献1に示された技術 参考文献1の図1には,「エンジニアリング装置」と「制御バス」で接続された「複数の制御装置」と「プラント」が示されている。 前記C.の「分散型制御装置と安全制御装置を組み合わせた,・・・プラント制御システム・・・システムの定義情報を変更するエンジニアリング装置・・・エンジニアリング装置10において,11はマンマシンインターフェース機能を備えた表示手段であり,入出力モジュール定義ウィンドウ12及びサブシステムデータ定義ウィンドウ13を備えている・・・入出力モジュール情報保持手段であり,エンジニアリング装置10の入出力モジュール定義ウィンドウ12から入力された変更情報がダウンロードされて保持される。ここで,入出力モジュール情報とは,ファンクションブロック21と入出力モジュール22とフィールド機器7の関係を定義した情報である・・・サブシステムデータ情報保持手段であり,エンジニアリング装置10のサブシステムデータ定義ウィンドウ13から入力された変更情報がダウンロードされて保持される」との記載から,参考文献1には,プラント制御システムにおいて,エンジニアリング装置においてマンマシンインターフェースを用いて定義情報を変更しダウンロードする技術が示されている。 また,参考文献1には,ファンクションブロック21と入出力モジュール22とフィールド機器7の関係を定義した情報(定義情報)が,ファンクションブロックと入出力モジュールとフィールド機器の関係を定義するエンジニアリング装置(演算定義部)に設けられたマンマシンインターフェース(手動設定部での手動設定)により変更することができる技術が示されている。 また,前記「制御バス」は「変更情報がダウンロード」されることから,参考文献1には,「保守ネットワーク」に相当する技術が示されている。 5.参考文献2 本願の出願前に既に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である,特開2008-4027号公報(以下「参考文献2」という。)には,関連する図面とともに,次の事項が記載されている。 (1)参考文献2に記載された事項 D.「【0004】 各制御装置は,制御装置31を代表として示せば,フィールドバス5を介してプラント6の機器61,62,…6nと通信し,制御アプリケーションを実行してこれら機器の制御を実行する。 …(中略)… 【0020】 このような課題を達成するために,本発明は次の通りの構成になっている。 (1)機能部品を組み合わせた汎用部品を生成するドローイングビルダと,生成された汎用部品をデータベースに登録すると共に,登録された汎用部品を前記ドローイングビルダに引用して汎用部品オブジェクトとして利用する汎用部品管理手段と,を有するエンジニアリング装置において, 前記ドローイングビルダ内で動作実績の確認された汎用部品オブジェクトを参照して前記集合部品管理手段に登録する,再利用手段を備えることを特徴とするエンジニアリング装置。 【0021】 (2)前記再利用手段は,画面表示されたドローイングビルダ上の再利用対象の汎用部品オブジェクトを,画面表示された前記集合部品管理手段にドラッグ・アンド・ドロップすることで登録する,ユーザインターフェースを備えることを特徴とする(1)に記載のエンジニアリング装置。 【0022】 (3)前記集合部品管理手段は,前記再利用手段により登録された前記汎用部品オブジェクトを,そのオブジェクトを再利用する先のドローイングビルダに貼り付けることを特徴とする(1)または(2)に記載のエンジニアリング装置。 【0023】 (4)前記ドローイングビルダは,分散型制御システムの制御装置に対応して設けられ,ドローイングビルダ上の汎用部品オブジェクトが前記制御装置で実行されるアプリケーションプログラムとして前記制御装置のデータベースにダウンロードされることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載のエンジニアリング装置。」 (2)参考文献2に示された技術 参考文献2の図1には「プラント」,複数の「制御装置」と制御バス2で接続された,「エンジニアリング装置」からなるシステムが示されている。 また,前記D.の「各制御装置は,・・・プラント6の機器61,62,…6nと通信し・・・機器の制御を実行する・・・機能部品を組み合わせた汎用部品を生成するドローイングビルダと,・・・を有するエンジニアリング装置において・・・画面表示されたドローイングビルダ上の再利用対象の汎用部品オブジェクトを,画面表示された前記集合部品管理手段にドラッグ・アンド・ドロップすることで登録する・・・前記再利用手段により登録された前記汎用部品オブジェクトを,そのオブジェクトを再利用する先のドローイングビルダに貼り付ける・・・ドローイングビルダは,分散型制御システムの制御装置に対応して設けられ,ドローイングビルダ上の汎用部品オブジェクトが前記制御装置で実行されるアプリケーションプログラムとして前記制御装置のデータベースにダウンロードされる」との記載から,プラントの各制御装置と接続(図1制御バス)されたエンジニアリング装置において,ドローイングビルダは,分散型制御システムの制御装置に対応して設けられ,画面表示されたドローイングビルダ上の再利用対象の汎用部品オブジェクトを,画面表示された集合部品管理手段にドラッグ・アンド・ドロップすることができ,ドローイングビルダ上の汎用部品オブジェクトが前記制御装置で実行されるアプリケーションプログラムとして前記制御装置のデータベースにダウンロードされる技術をよみとることができる。 前記プラントに係る各制御装置で実行されるアプリケーションプログラム(制御タスクとみれる)はプラント制御タスクとみることができるとともに,前記分散型制御システムの各制御装置に対応して設けられたドローイングビルダ上の汎用部品オブジェクト(各制御装置で実行されるアプリケーションプログラム)は「制御タスク」に相当し,エンジニアリング装置と分散型制御システムの制御装置が行う処理はビルダと機器の制御といったように別で異なる処理であることは明らかであるから,分散型制御システムの各制御装置は,プラント制御タスク「のみ」を実行することが示されている。要するに,制御装置はエンジニアリング装置が行う処理を動的に行うようなことはしない。 よって,参考文献2には,分散型制御システムの制御装置は,プラント制御タスク「のみ」を実行する技術が示されている。 6.参考文献3 本願の出願前に既に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である,特開2011-138219号公報(以下「参考文献3」という。)には,関連する図面とともに,次の事項が記載されている。 (1)参考文献3に記載された事項 E.「【0006】 本発明の目的は,並列プログラムの実行時に発生する遅延に基づいて,並列プログラムを改善する指針,および並列プログラムの実行環境の変更の指針を与えることが可能な並列プログラム解析結果表示装置および並列プログラム解析結果表示方法を提供することにある。 …(中略)… 【0020】 ・・・マルチコアプロセッサ・・・ …(中略)… 【0024】 ・・・性能データ計算モジュール102は,後述するプロファイルデータ112およびタスク依存グラフ113に基づいて個々のタスクの実効値,や各処理回路の稼動率(=処理回路稼動時間の総和/システム運転時間)を演算する。 【0025】 なお,プロファイルデータにタスクの依存関係が記述されていれば,タスク依存グラフ113を参照せずに,プロファイルデータ112から個々のタスクの実効値,や各処理回路の稼動率(=処理回路稼動時間の総和/システム運転時間)を演算することも可能である。」 (2)参考文献3に示された技術 前記E.の「並列プログラムの実行時に発生する遅延に基づいて,並列プログラムを改善する指針,および並列プログラムの実行環境の変更の指針を与えることが可能な並列プログラム解析結果表示装置および並列プログラム解析結果表示方法を提供する・・・マルチコアプロセッサ・・・タスク依存グラフ113に基づいて個々のタスクの実効値,や各処理回路の稼動率(=処理回路稼動時間の総和/システム運転時間)を演算する・・・タスクの依存関係・・・から個々のタスクの実効値,や各処理回路の稼動率(=処理回路稼動時間の総和/システム運転時間)を演算する」との記載から,参考文献3には「並列プログラムを改善する指針,および並列プログラムの実行環境の変更の指針を与えるために,マルチコアプロセッサにおいて,タスクの依存関係に基づいて個々のタスクの実効値,や各処理回路の稼動率(=処理回路稼動時間の総和/システム運転時間)を演算する」周知技術が示されている。 7.参考文献4 本願の出願前に既に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である,特開2010-204979号公報(以下「参考文献4」という。)には,関連する図面とともに,次の事項が記載されている。 (1)参考文献4に記載された事項 F.「【要約】 【課題】所要の実行性能を容易に得ることができるマルチコア分割のためのコンパイル技術を提供する。 【解決手段】タスク化指示文を解析し,指定された箇所をタスク化する処理,および指定されたCPUにタスクを配置する処理を採用する。このタスク分割コンパイル技術は,ユーザが指定した主要部分のタスク分割指示に従って,タスクを個別CPUに割当て,マルチコア分割を行なう。割当CPUの指示のない処理に関しては,主要タスクとの関連を呼出関係や依存関係から判断し,割当CPUを決定する。CPU分割にあたっては,同一処理の複数CPUへの処理の複写配置も考慮し,処理速度と資源のバランスを考慮した効率的マルチコアタスク分割を実現する。 …(中略)… 【0020】 〔1〕本発明の実施形態に係るコンパイル方法は,与えられた入力ソースコードプログラムを,コンピュータ装置に読み込んで,複数のCPUで構成される並列計算機で並列実行可能なプログラムコードに変換する方法である。」 (2)参考文献4に示された技術 前記F.の「所要の実行性能を容易に得ることができるマルチコア分割のためのコンパイル技術を提供する・・・タスク化指示文を解析し,指定された箇所をタスク化する処理,および指定されたCPUにタスクを配置する処理・・・主要タスクとの関連を呼出関係や依存関係から判断し・・・処理速度と資源のバランスを考慮した効率的マルチコアタスク分割を実現する」との記載から,参考文献4には,所要の実行性能を容易に得ることができるマルチコア分割のためのコンパイル技術を提供するために,タスク化指示文を解析し,指定された箇所をタスク化する処理,および指定されたCPUにタスクを配置する処理において,主要タスクとの関連を呼出関係や依存関係から判断し,処理速度と資源のバランスを考慮した効率的マルチコアタスク分割を実現する技術が示されている。 また,前記F.の「コンパイル方法・・・ソースコードプログラムを,コンピュータ装置に読み込んで,複数のCPUで構成される並列計算機で並列実行可能なプログラムコードに変換する方法である」との記載から,複数のCPUで構成される並列計算機(マルチコア)とコンパイル方法に係るコンピュータ装置とは別であり,複数のCPUで構成される並列計算機(マルチコア)はコンパイルは行わず,並列実行可能なプログラムコードのみを実行することが示されている。 第4 対比 引用発明と本願発明とを対比する。 あ.引用発明の「システム制御を目的とする複数のプロセッサコアを有するマルチコアシステム」は,システム制御を目的とすることからシステムを制御するマルチコアプロセッサを搭載する制御装置といえ,本願発明の「プラントを制御するマルチコアシステムプロセッサを搭載するプラント制御装置」と制御対象が「プラント」である点で異なるものの,「システムを制御するマルチコアプロセッサを搭載する制御装置」という点で共通する。 い.引用発明の「前記マルチコアシステムとは別ものであり,前記マルチコアシステムの複数のプロセッサコアの各々に割り当てるタスク(タスクセット)の配置の最適化を行うマルチタスク配置最適化システム」は,マルチコアシステムの外部に設けられたものといえ,マルチコアシステムの複数のプロセッサコアの各々に割り当てるタスク(タスクセット)はマルチコアシステムで動作するプログラムであることは明らかであり,タスク(タスクセット)の配置の最適化は,各コアのタスクの実行時間が平均化(バランス)される観点によりタスク(タスクセセット)を構成し生成しているといえるので,マルチコアシステムで動作するプログラム(複数のプログラムの集合)を構成し生成しているといえる。そうすると,引用発明の「前記マルチコアシステムとは別に設けられ,前記マルチコアシステムの複数のプロセッサコアの各々に割り当てるタスク(タスクセット)の配置の最適化を行うタスク配置最適化システムを備える」ことと,本願発明の「前記プラント制御装置の外部に設けられ前記プラント制御装置上で動作するプログラムを生成するエンジニアリング装置を備え」ることは,前記あ.で言及した点と「装置」が「エンジニアリング装置」であるという点で相違するものの,「前記制御装置の外部に設けられ前記制御装置上で動作するプログラムを生成する装置」という点で共通する。 う.引用発明の「各タスクが特定のコアで実行されるマルチコアシステムを設計・実装する」ことから,各タスクが複数のプロセッサコアに格納され,コア上で実行されることが明らかであり,引用発明の「破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間を平均化させる観点でタスク配置」することは,各コア(コア0とコア1)に割り当てられたタスクを実行するものであるといえる。そうすると,引用発明の「各タスクが特定のコアで実行されるマルチコアシステムを設計・実装する際に,性能の良いタスク配置となるように最適化を行い,破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間のバランスが取れているタスク配置するタスク配置最適化システムとマルチコアシステムを含むシステム」と本願発明の「前記プラント制御装置装置と前記エンジニアリング装置とが保守ネットワークを介して接続され,前記プログラムが前記エンジニアリング装置から前記保守ネットワークを介して前記プラント制御装置に格納され,前記プラント制御装置の前記マルチコアプロセッサの全てのコアの各々が割り当てられたプラント制御タスクを実行するプラントエンジニアリングシステム」とは,前記あ.及びい.で言及した点と装置と制御装置が「保守ネットワークを介して」接続されている点で相違するものの,「前記プログラムが前記制御装置に格納され,前記制御装置のマルチコアプロセッサの各コアに割り当てられた制御タスクを実行するシステム」である点で共通する。 え.前記あ.乃至う.における検討から,引用発明の「システム制御を目的とする複数のプロセッサコアを有するマルチコアシステムと,前記マルチコアシステムとは別ものであり,前記マルチコアシステムの複数のプロセッサコアの各々に割り当てるタスク(タスクセット)の配置の最適化を行うマルチタスク配置最適化システムとを備え,各タスクが特定のコアで実行されるマルチコアシステムを設計・実装する際に,性能の良いタスク配置となるように最適化を行い,破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置するタスク配置最適化システムとマルチコアシステムを含むシステム」と,本願発明の「プラントを制御するマルチコアプロセッサを搭載するプラント制御装置,及び前記プラント制御装置の外部に設けられ前記プラント制御装置上で動作するプログラムを生成するエンジニアリング装置を備え,前記プラント制御装置と前記エンジニアリング装置とが保守ネットワークを介して接続され,前記プログラムが前記エンジニアリング装置から前記保守ネットワークを介して前記プラント制御装置に格納され,前記プラント制御装置の前記マルチコアプロセッサの全てのコアの各々が割り当てられたプラント制御タスクを実行するプラントエンジニアリングシステム」とは,後記する点で相違するものの,「システムを制御するマルチコアプロセッサを搭載する制御装置,及び前記制御装置の外部に設けられ前記制御装置上で動作するプログラムを生成する装置を備え,前記プログラムが前記制御装置に格納され,前記制御装置の前記マルチコアプロセッサの各コアに割り当てられた制御タスクを実行するシステム」である点で共通する。 お.引用発明の「タスク最適配置定義ファイルが,タスク配置最適化システムで,破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間の平均化(バランス)させる観点により行われるタスク配置であるタスク最適配置定義ファイル」は,マルチコアシステム(制御装置)で動作するタスクに関するものなので,本願発明の「前記プラント制御装置の前記各コアの全てのコアで前記プラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアへの前記プラント制御タスクの割り当てを定義した演算定義情報」と,制御対象が異なるものの,「制御装置の各コアの全てのコアで前記制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアへの前記制御タスクの割り当てを定義した演算定義情報」という点で共通し,引用発明の「最適化部」は,「タスク最適配置定義ファイル」を生成しているといえるので本願発明の「演算定義部」に対応する。そうすると,引用発明の「前記タスク配置最適化システムは,最適化部を備え,前記最適化部は,ステート評価関数値生成部と,統合評価関数値生成部と,最適配置探索部と,を備え,前記最適配置探索部は,統合評価関数値生成部が出力する統合評価関数値がより良いタスク配置を探索し,タスク配置の最適結果をタスク最適配置定義ファイルとして出力し」及び「前記タスク最適配置定義ファイルが,タスク配置最適化システムで,破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間の平均化(バランス)させる観点により行われるタスク配置であるタスク最適配置定義ファイル」と,本願発明の「前記エンジニアリング装置に,前記プラント制御装置の前記各コアの全てのコアで前記プラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアへの前記プラント制御タスクの割り当てを定義した演算定義情報を生成する演算定義部が設けられ」とは,後記する点で相違するものの,「前記プログラムを生成する装置に,前記制御装置の前記各コアの全てのコアで前記制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアへの前記制御タスクの割り当てを定義した演算定義情報を生成する演算定義部が設けられ」ている点で共通する。 か.前記お.で言及した「最適化部は,ステート評価関数値生成部と,統合評価関数値生成部と,最適配置探索部と,を備え」てなる当該「最適化部」が「タスク配置の最適結果をタスク最適配置定義ファイルとして出力」するのは,引用発明の「前記最適化は,各コアに割り当てられたタスクの実行時間を平均化(バランス)させる観点により行われ,タスク配置の最適化結果であるタスク最適配置定義ファイルは,ステート評価関数値生成部が,タスクセットパラメータ保持部からタスクセットパラメータを読み出し,ステート・タスクセット対応表保持部からステート・タスクセット対応表を読み出し,ステート評価関数値生成部が,これらの情報を基に特定動作ステートに対応したタスクセットを対象として,ステート評価関数値を生成し,前記最適配置探索部が,タスク配置の最適結果をタスク最適配置定義ファイルとして出力するものであり」の点をも加味すれば,「最適化部」の設定を「自動生成」するものであるとみることができ,引用発明の「最適化部」は本願発明の「自動設定部」に相当する。してみれば,引用発明の「最適化部」および「前記最適化は,各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点により行われた,タスク配置の最適化結果であるタスク最適配置定義ファイルは,ステート評価関数値生成部が,タスクセットパラメータ保持部からタスクセットパラメータを読み出し,ステート・タスクセット対応表保持部からステート・タスクセット対応表を読み出し,ステート評価関数値生成部が,これらの情報を基に特定動作ステートに対応したタスクセットを対象として,ステート評価関数値を生成」と本願発明の「前記各コアのプラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された前記演算定義情報が,前記エンジニアリング装置の前記演算定義部に設けられた自動設定部で自動生成され」とは,後記の点で相違するものの,「前記各コアの制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された前記演算定義情報が,前記装置の前記演算定義部に設けられた自動設定部で自動生成」される点で共通する。 き.引用発明の「各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置の最適化がされ出力されたタスク最適配置定義ファイルは,タスク毎に記載されている起動周期,他のタスクとの依存関係,実行時間,必要メモリサイズ等のタスクセット(マルチコアシステムに配置される複数のタスクの集合)を構成する各タスクの特性を表わす情報であるタスクセットパラメータとステート・タスクセット対応表を用いて最適化され出力されたものであり」は,最適化に少なくとも「他のタスクとの依存関係」を考慮可能であって,「実行時間」等に基づいて最適化できるものであり,この点と,引用発明の「前記タスク最適配置定義ファイルが,タスク配置最適化システムで,破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間の平均化(バランス)させる観点により行われるタスク配置であるタスク最適配置定義ファイルであり」は,「破線に囲まれたタスク」と「それ以外のタスク」はそれぞれ「タスク」の「グループ」とみることができ,「コア0とコア1には実行時間の平均化(バランス)させる観点により行われるタスク配置」は「各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点により」なされたものである。一方,本願発明の「前記演算定義情報が,前記エンジニアリング装置の前記演算定義部の自動設定部で,プラント制御タスク間に依存関係がある複数のプラント制御タスクをグループ化しグループ単位で前記各コアの前記プラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された演算定義情報であり」における当該「プラント制御タスク間に依存関係がある複数のプラント制御タスクをグループ化しグループ単位」とすることは,上位概念では「制御タスク間に依存関係があることに基づくグループ化」であるといえる。してみれば,引用発明の「各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置の最適化がされ出力されたタスク最適配置定義ファイルは,タスク毎に記載されている起動周期,他のタスクとの依存関係,実行時間,必要メモリサイズ等のタスクセット(マルチコアシステムに配置される複数のタスクの集合)を構成する各タスクの特性を表わす情報であるタスクセットパラメータとステート・タスクセット対応表を用いて最適化され出力されたものであり」および「前記タスク最適配置定義ファイルが,タスク配置最適化システムで,破線に囲まれたタスクをコア0に,それ以外のタスクをコア1に配置し,コア0とコア1には実行時間のバランスが取れているタスク配置であるタスク最適配置定義ファイルであり」と本願発明の「前記演算定義情報が,前記エンジニアリング装置の前記演算定義部の自動設定部で,プラント制御タスク間に依存関係がある複数のプラント制御タスクをグループ化しグループ単位で前記各コアの前記プラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された演算定義情報であり」とは,後記する点で相違するものの,「前記演算定義情報が,前記装置の前記演算定義部の自動設定部で,制御タスク間に依存関係があることを考慮可能であって複数の制御タスクをグループ化し前記各コアの前記制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された演算定義情報であ」る点で共通する。 く.引用発明の「前記タスク最適配置定義ファイルに基づいて各タスクがマルチコアシステムのコアに配置され,当該コア上で実行可能にされ」は,前記「各タスク」が各コアに送られて「配置され」るものを含むものであり,本願発明の「前記演算定義情報が前記エンジニアリング装置から前記保守ネットワークを介して前記プラント制御装置に転送され」は,「転送され」て配置されるとみれば,転送は配置されることに含まれる工程であり,上位概念において「前記演算定義情報が前記装置から前記制御装置に配置され」るとみることができる。してみれば,引用発明の「前記タスク最適配置定義ファイルがタスク配置最適化システムからマルチコアシステムのコアに(供給され)配置され,コア上で実行可能にされ」と本願発明の「前記演算定義情報が前記エンジニアリング装置から前記保守ネットワークを介して前記プラント制御装置に転送され」とは,後記の点で相違するものの,「前記演算定義情報が前記装置から前記制御装置に配置され」る点で共通する。 け.引用発明の「前記マルチコアシステムにおいて,前記タスク最適配置定義ファイルによって前記各コアの全てのコア0とコア1で前記タスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点により行われる前記各コアに配置された前記タスクを前記全てのコアが実行する」ことと本願発明の「前記プラント制御装置において,前記転送された前記演算定義情報によって前記各コアの全てのコアで前記プラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアに割り当てられた前記プラント制御タスクのみを前記全てのコアが実行することを特徴とするプラントエンジニアリングシステム」とは,前記「転送」された・・・制御タスク「のみ」の点で相違するものの,「前記制御装置において,前記配置された前記演算定義情報によって前記各コアの全てのコアで前記制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアに割り当てられた前記制御タスクを前記全てのコアが実行する」点で共通する。 こ.前記あ.~け.の対比によれば,本願発明と引用発明とは次の点で一致し,そして相違する。 [一致点] 制御するマルチコアプロセッサを搭載する制御装置,及び前記制御装置の外部に設けられ前記制御装置上で動作するプログラムを生成する装置を備え,前記プログラムが前記制御装置に格納され,前記制御装置の前記マルチコアプロセッサの各コアに割り当てられた制御タスクを実行するシステムであって, 前記プログラムを生成する装置に,前記制御装置の前記各コアの全てのコアで前記制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアへの前記制御タスクの割り当てを定義した演算定義情報を生成する演算定義部が設けられ, 前記各コアの制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された前記演算定義情報が,前記装置の前記演算定義部に設けられた自動設定部で自動生成され, 前記演算定義情報が,前記装置の前記演算定義部の自動設定部で,制御タスク間に依存関係があることを考慮可能であって複数の制御タスクをグループ化し前記各コアの前記制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された演算定義情報であり, 前記演算定義情報が前記装置から前記制御装置に配置され, 前記制御装置において,前記配置された前記演算定義情報によって前記各コアの全てのコアで前記制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアに割り当てられた前記制御タスクを前記全てのコアが実行することを特徴とするシステム。 〈相違点1〉 制御対象及び制御装置に関し,本願発明は,「プラント」を制御する「プラント」制御装置に係るものであるのに対し,引用発明はそのような特定がされていない点。 〈相違点2〉 装置に関し,本願発明は「エンジニアリング」装置に係るものであるのに対し,引用発明はそのような特定がされていない点。 〈相違点3〉 システムに関し,本願発明は,「プラントエンジニアリング」システムに係り,制御装置とプログラムを生成する装置とが「保守ネットワークを介して接続され」,前記プログラムが「プログラムを生成する装置から前記保守ネットワークを介して」前記制御装置に格納され,前記制御装置の前記マルチコアプロセッサの全てのコアの各々が割り当てられた制御タスクを実行する「プラントエンジニアリング」システムであるのに対し,引用発明はそのような特定がされていない点。 〈相違点4〉 演算定義情報が,プログラムを生成する装置の演算定義部の自動設定部で,制御タスク間に依存関係があることを考慮可能であって複数の制御タスクをグループ化し各コアの制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された演算定義情報に関し,本願発明は「制御タスク間に依存関係がある複数の制御タスクをグループ化しグループ単位で前記各コアの前記制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された演算定義情報」であるのに対し,引用発明はそのような特定がされていない点。 〈相違点5〉 本願発明は「前記各コアの前記プラント制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された前記演算定義情報が,前記エンジニアリング装置の前記演算定義部に設けられた手動設定部での手動設定により変更され」るのに対して,引用発明はそのような特定がされていない点。 〈相違点6〉 演算定義情報が装置から制御装置に配置される点に関し,本願発明は,装置から「保守ネットワークを介して」制御装置に「転送」され(配置される)のに対し,引用発明はそのような特定がされていない点。 〈相違点7〉 本願発明は,制御装置において,「転送」された演算定義情報によって各コアの全てのコアで制御タスクの実行負荷が均等化されるように各コアに割り当てられた制御タスク「のみ」を全てのコアが実行するのに対し,引用発明はそのような特定がされていない点。 第5 当審判断 〈相違点1〉について 引用文献2(前記A.参照)には,マルチコアプロセッサを搭載する装置に関し,「プラントを制御する」マルチコアプロセッサを搭載する「プラント制御」装置の技術が示されている。また,参考文献2(前記D.参照)の図1には「プラント」,複数の「制御装置」,「制御バス」,「エンジニアリング装置」からなるシステムが示されている。これらに見られるように,マルチコアプロセッサにより「プラント」を制御すること,および「プラント」制御装置は本願出願前に周知技術であった。 してみれば,引用発明において,制御対象及び制御装置に関し,マルチコアプロセッサにより「プラント」を制御するものである,「プラント」制御装置とすることは,前記周知技術を参酌することにより当業者が容易になし得ることである。 〈相違点2〉について 参考文献1(前記C.参照)の図1には,「エンジニアリング装置」と「制御バス」で接続された「複数の制御装置」と「プラント」が示されている。また,参考文献2の図1に,「プラント」,複数の「制御装置」,「エンジニアリング装置」からなるシステムが示されている。これらにみられるように,プラントと複数の制御装置とエンジニアリング装置とから成るシステムにおいて,「制御バス」で接続された「エンジニアリング」装置は周知技術であった。 してみれば,引用発明において,プログラムを生成する装置に関し,「エンジニアリング」装置により構成することは,前記周知技術を参酌することにより当業者が容易になし得ることである。 〈相違点3〉について 引用文献3(前記B.参照)には,「プラント制御用ソフトウエア作成装置」と「シーケンス制御プログラム実行装置」とが「保守ネットワークを介して接続され」,プログラムが,プラント制御用ソフトウエア作成装置から「前記保守ネットワークを介して」前記シーケンス制御プログラム実行装置に格納される技術が示されている。また,参考文献1(前記C.参照)の図1には,「エンジニアリング装置」と「制御バス」で接続された「複数の制御装置」と「プラント」が示されており,前記「制御バス」は「変更情報がダウンロード」されることから,「保守ネットワーク」とみることができる。また,参考文献2(前記D.参照)の図1には「プラント」,複数の「制御装置」と制御バス2で接続された,「エンジニアリング装置」からなるシステムが示されており,データ転送や通信できる技術的な点では制御バスと保守ネットワークのいずれにおいても可能なものである。 してみれば,引用発明において,システムに関し,制御装置とプログラムを生成する装置とが「保守ネットワークを介して接続され」,プログラムがプログラムを生成する装置から「前記保守ネットワークを介して」制御装置に格納され,制御装置のマルチコアプロセッサの全てのコアの各々が割り当てられた制御タスクを実行する「プラントエンジニアリング」システムにより構成することは,前記引用文献3ないし参考文献1,2に示された周知技術を参酌することにより当業者が容易になし得ることである。 〈相違点4〉について 引用発明は「他のタスクとの依存関係,実行時間」等を構成する各タスクの特性を表わす情報であるタスクセットパラメータとステート・タスクセット対応表を用いて最適化されるものであり,前記「実行時間」と前記「タスク間の依存関係」を考慮することが可能であり,前記「タスク間の依存関係」がある当該(複数)のタスクの集合もまた「グループ」とみることができるものである。 参考文献3(前記E.参照)には,並列プログラムを改善する指針,および並列プログラムの実行環境の変更の指針を与えるために,マルチコアプロセッサにおいて,タスクの依存関係に基づいて個々のタスクの実効値,や各処理回路の稼動率(=処理回路稼動時間の総和/システム運転時間)を演算する周知技術が示され,また,参考文献4(前記F.参照)には,所要の実行性能を容易に得ることができるマルチコア分割のためのコンパイル技術を提供するために,タスク化指示文を解析し,指定された箇所をタスク化する処理,および指定されたCPUにタスクを配置する処理において,主要タスクとの関連を呼出関係や依存関係から判断し,処理速度と資源のバランスを考慮した効率的マルチコアタスク分割を実現する技術が示されている。そして,引用発明と参考文献3,4の技術は,いずれも引用発明と共通するマルチコアにタスクを配置する技術に関するものである。 してみれば,引用発明において,複数の制御タスクをグループ化し各コアの前記制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された演算定義情報に関し,「制御タスク間に依存関係がある」複数の制御タスクをグループ化しグループ単位で前記各コアの前記制御タスクの実行負荷が均等化されるように調整された演算定義情報と成すことは,前記周知技術を参酌することにより当業者が容易になし得ることである。 〈相違点5〉について 引用発明では「全ての配置候補を順に生成し,その中で最も統合評価関数値が良好な配置を探索結果として表示画面等に出力することができ」ることから,マンマシンインターフェースが示唆されているといえる。また,参考文献1(前記C.参照)には,ファンクションブロック21と入出力モジュール22とフィールド機器7の関係を定義した情報(定義情報)が,ファンクションブロックと入出力モジュールとフィールド機器の関係を定義するエンジニアリング装置(演算定義部)に設けられたマンマシンインターフェース(手動設定部での手動設定)により変更される周知技術が示されている。参考文献2にも参考文献1と同様の技術が示されている。 してみれば,引用発明において,「統合評価関数値が良好な配置の探索結果」又は「各コアに割り当てられたタスクの実行時間の平均化(バランス)させる観点によりタスク配置の最適化がされ出力されたタスク最適配置定義ファイル」の情報をマンマシンインタフェース(手動設定部での手動設定)により「変更」されるように構成することは,前記周知技術を参酌することにより当業者が容易になし得ることである。 〈相違点6〉について 引用文献3(前記B.参照)には,「プラント制御用ソフトウエア作成装置」と「シーケンス制御プログラム実行装置」とが「保守ネットワークを介して接続され」,プログラムが,プラント制御用ソフトウエア作成装置から「前記保守ネットワークを介して」シーケンス制御プログラム実行装置に送られ格納されること(転送され配置されること)に相当する周知技術が示されている。また,参考文献1(前記C.参照)には「保守ネットワーク」に相当する「制御バス」が示され,参考文献2(前記D.参照)の図1には「プラント」,複数の「制御装置」と「制御バス2」で接続された,「エンジニアリング装置」からなるシステムが示されている。そして,前記「制御バス」を用いて情報やデータを送受する場合に制御バスを介して「転送」を行うことは自明のものである。そして,プログラムを送受する意味では,前記周知技術と引用発明の「タスク配置最適化」のタスク(プログラム)を(送信して)配置することとは共通する技術分野に属するものである。 してみれば,引用発明において,演算定義情報がプログラムを生成する装置から制御装置に運ばれる点に関し,プログラムを生成する装置から前記「保守ネットワークを介して」制御装置に「転送」されるように構成することは,前記周知技術を参酌することにより当業者が容易になし得ることである。 〈相違点7〉について 参考文献2(前記D.参照)には,分散型制御システムの制御装置は,プラント制御タスク「のみ」を実行する周知技術が示されている。また,参考文献4(前記F.参照)には複数のCPUで構成される並列計算機(マルチコア)とコンパイル方法に係るコンピュータ装置とは別であり,複数のCPUで構成される並列計算機(マルチコア)はコンパイルは行わず,並列実行可能なプログラムコード「のみ」を実行する周知技術が示されている。また,「転送」については前記「〈相違点6〉について」において言及したことと同様のことがいえる。そして,引用発明と前記周知技術とは,いずれも複数の制御装置ないしマルチコアとタスクないしアプリケーションプログラムに関する技術である。 してみれば,引用発明の制御装置において,「転送」された前記演算定義情報によって各コアの全てのコアで制御タスクの実行負荷が均等化されるように前記各コアに割り当てられた前記制御タスク「のみ」を前記全てのコアが実行するように構成することは,前記周知技術を参酌することにより当業者が容易になし得ることである。 そして,本願発明の構成により奏する効果も,引用発明,引用文献2ないし引用文献3に記載された技術,周知技術から当然予測される範囲内のものにすぎない。 以上のとおり,本願発明は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから,他の請求項に係る発明について検討するまでもなく,本願は拒絶されるべきものである。 第6 むすび 以上のとおり,本願発明は,本願出願前に日本国内又は外国において,頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明,技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであって,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから,本願は,拒絶すべきものである。 よって,結論のとおり審決する。

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2015-018508

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