特許異議申立
2024-701071
遊技機
- 審判番号
- 2024-701071
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2022-023518
- 登録番号
- 7483770
- 請求日
- 2024年11月01日
- 審決日
- 2025年08月06日
- 公報発行日
- 2025年12月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】株式会社三共
- 【権利者代理人】重信 和男
- 【権利者代理人】石川 好文
- 【権利者代理人】林 修身
- 【権利者代理人】大久保 岳彦
- 【異議申立人】日本電動式遊技機特許 株式会社
- 【異議申立人代理人】弁理士法人武和国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 ▲吉▼川 康史
- 審判官 大浜 康夫
- 審判官 蔵野 いづみ
- 分類
- P1651.851-YAA(A63F) / P1651.853-YAA(A63F) / P1651.121-YAA(A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第29条第2項、特許法第120条の5第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7483770号発明「遊技機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7483770号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
特許第7483770号の請求項1に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7483770号(以下「本件特許」という。)に係る特許についての出願は、令和4年2月18日に出願され、令和6年5月7日にその特許権の設定登録がされ、同月15日に特許掲載公報が発行された。本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和6年11月 1日 特許異議申立人日本電動式遊技機特許株式会
社(以下「申立人」という。)による請求項
1に係る特許に対する特許異議の申立て
令和7年 1月28日付け 取消理由通知書
同年 3月28日 意見書及び訂正請求書の提出(特許権者)
同年 4月 9日付け 訂正拒絶理由通知書
同年 5月13日 意見書の提出(特許権者)
なお、当審から令和7年5月21日付けで、申立人に対して意見書提出の期間を指定して、同年3月28日の訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)を行ったが、当該期間内に申立人から意見書の提出はなかった。
第2 訂正の適否についての判断
1 訂正拒絶理由通知の概要
当審が令和7年4月9日付けで特許権者に通知した訂正拒絶理由の概要は、以下のとおりである。
訂正事項2は、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」という。)のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるから、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正ではない。
したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法120条の5第9項で準用する同法126条第5項の規定に適合するものではない。
よって、訂正事項2に係る訂正は認められない。
また、訂正事項4に係る訂正は、訂正事項2に係る訂正と同様の訂正の内容を含むものであるから、訂正事項4に係る訂正については、訂正事項2に係る訂正と同様であり、訂正事項4に係る訂正は認められない。
さらに、上記のとおり認められないこととなった訂正事項2に係る訂正は、請求項1について訂正するものであるから、請求項1について訂正する他の訂正事項に係る訂正も認められないこととなり、訂正事項1及び3に係る訂正も認められない。
以上のとおりであるから、訂正事項1~4による訂正後の請求項1及び【0006】についての訂正は認められない。
2 訂正の内容
令和7年3月28日提出の訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の趣旨は、「特許第7483770号の明細書、特許請求の範囲を本訂正請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを求める。」というものであり、その内容は以下のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。
(1) 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「 前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることを示唆する所定演出を実行可能であり、
前記所定演出が実行される前に、前段演出を実行可能であり、」とあるのを、
「 前記演出実行手段は、
前記可変表示の開始後の特定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、
前記可変表示の開始後、前記特定タイミングよりも後の所定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する所定演出を実行可能であり、」に訂正する。
(2) 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1の「 前記特別演出は、第1特別演出と、該第1特別演出とは前記有利状態に制御される期待度が異なる第2特別演出と、を含み、」の後に
「 前記特定演出は、割れ前兆画像を表示した後に、該割れ前兆画像に対応した破片画像を表示する演出であり、」を加える。
(3) 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項1における上記訂正事項2の「 前記特定演出は、割れ前兆画像を表示した後に、該割れ前兆画像に対応した破片画像を表示する演出であり、」の後に
「 前記特定演出において前記破片画像が表示された後の背景画像として、第1背景画像と、該第1背景画像が表示されたときよりも遊技者にとって有利な第2背景画像と、を含む複数の背景画像のうちの何れかの背景画像を表示可能であり、
前記特定演出において前記破片画像を表示する前に、複数の態様のオブジェクト画像のうちの何れかの態様の前記オブジェクト画像を表示可能であり、
前記オブジェクト画像の態様に応じて、前記特定演出において前記破片画像が表示された後に何れの背景画像が表示されるかを示唆可能であり、」を加える。
(4) 訂正事項4
願書に添付した明細書(以下、願書に添付した明細書、特許請求の範囲及び図面を「本件明細書等」という。)の【0006】に
「 本発明の請求項1に記載の遊技機は、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
表示手段と、
演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御されることを示唆する所定演出を実行可能であり、
前記所定演出が実行される前に、前段演出を実行可能であり、
前記所定演出の実行後に、特別演出を実行可能であり、
前記特別演出は、第1特別演出と、該第1特別演出とは前記有利状態に制御される期待度が異なる第2特別演出と、を含み、
前記表示手段は、
特定表示レイヤにおいて割れ画像を表示可能であり、
前記特定表示レイヤよりも優先度が高い特別表示レイヤにおいて可変表示に関する特別情報を表示可能であり、
前記所定演出は、第1態様の前記割れ画像を表示した後に、該割れ画像を該第1態様から第2態様に変化させることを含む演出であり、
前記前段演出の実行期間の方が、前記第1態様の前記割れ画像の表示期間よりも長く、
前記所定演出は複数の破片画像を表示可能な演出であり、
前記所定演出における複数の破片画像は、前記第1特別演出が実行されることを示唆する示唆態様の第1画像と、前記第2特別演出が実行されることを示唆する示唆態様の第2画像と、を含む、
ことを特徴としている。
・・・」とあるのを、
「 本発明の請求項1に記載の遊技機は、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
表示手段と、
演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記可変表示の開始後の特定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、
前記可変表示の開始後、前記特定タイミングよりも後の所定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する所定演出を実行可能であり、
前記所定演出が実行される前に、前段演出を実行可能であり、
前記所定演出の実行後に、特別演出を実行可能であり、
前記特別演出は、第1特別演出と、該第1特別演出とは前記有利状態に制御される期待度が異なる第2特別演出と、を含み、
前記特定演出は、割れ前兆画像を表示した後に、該割れ前兆画像に対応した破片画像を表示する演出であり、
前記特定演出において前記破片画像が表示された後の背景画像として、第1背景画像と、該第1背景画像が表示されたときよりも遊技者にとって有利な第2背景画像と、を含む複数の背景画像のうちの何れかの背景画像を表示可能であり、
前記特定演出において前記破片画像を表示する前に、複数の態様のオブジェクト画像のうちの何れかの態様の前記オブジェクト画像を表示可能であり、
前記オブジェクト画像の態様に応じて、前記特定演出において前記破片画像が表示された後に何れの背景画像が表示されるかを示唆可能であり、
前記表示手段は、
特定表示レイヤにおいて割れ画像を表示可能であり、
前記特定表示レイヤよりも優先度が高い特別表示レイヤにおいて可変表示に関する特別情報を表示可能であり、
前記所定演出は、第1態様の前記割れ画像を表示した後に、該割れ画像を該第1態様から第2態様に変化させることを含む演出であり、
前記前段演出の実行期間の方が、前記第1態様の前記割れ画像の表示期間よりも長く、
前記所定演出は複数の破片画像を表示可能な演出であり、
前記所定演出における複数の破片画像は、前記第1特別演出が実行されることを示唆する示唆態様の第1画像と、前記第2特別演出が実行されることを示唆する示唆態様の第2画像と、を含む、
ことを特徴としている。
・・・」に訂正する。
3 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1) 訂正事項1について
ア 訂正の目的
訂正事項1に係る訂正は、「前記演出実行手段」が、「前記可変表示の開始後の特定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能」であることを特定して限定し、さらに、訂正前の請求項1に記載された「所定演出」が「前記可変表示の開始後、前記特定タイミングよりも後の所定タイミング」で実行可能であることを特定して限定するものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 新規事項の有無
訂正事項1に係る訂正は、本件明細書等の【0449】、【0479】及び【0733】等の記載に基づくものであり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものである。
したがって、訂正事項1は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項1は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合する。
(2) 訂正事項2について
ア 訂正の目的
訂正事項2に係る訂正は、上記訂正事項1により「前記演出実行手段」が「実行可能」であることが特定された「特定演出」について、さらに「前記特定演出は、割れ前兆画像を表示した後に、該割れ前兆画像に対応した破片画像を表示する演出であ」ることを特定して限定するものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 新規事項の有無
訂正事項2に係る訂正は、本件明細書等の【0236】、【0466】、【0499】、図45及び図46等の記載に基づくものであり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものである。
したがって、訂正事項2は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項2は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合する。
(3) 訂正事項3について
ア 訂正の目的
訂正事項3に係る訂正は、上記訂正事項1により「前記演出実行手段」が「実行可能」であることが特定された「特定演出」について、さらに「前記特定演出において前記破片画像が表示された後の背景画像として、第1背景画像と、該第1背景画像が表示されたときよりも遊技者にとって有利な第2背景画像と、を含む複数の背景画像のうちの何れかの背景画像を表示可能であり、前記特定演出において前記破片画像を表示する前に、複数の態様のオブジェクト画像のうちの何れかの態様の前記オブジェクト画像を表示可能であり、前記オブジェクト画像の態様に応じて、前記特定演出において前記破片画像が表示された後に何れの背景画像が表示されるかを示唆可能であ」ることを特定して限定するものである。
したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 新規事項の有無
訂正事項3に係る訂正は、本件明細書等の【0235】、【0494】、【0541】~【0547】、図45及び図46等の記載に基づくものであり、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものである。
したがって、訂正事項3は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項3は、上記アのとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合する。
(4) 訂正事項4について
訂正事項4に係る訂正は、訂正事項1~3の訂正による特許請求の範囲の訂正に伴い、明細書の記載を訂正後の特許請求の範囲の記載と整合させるために行う明細書についての訂正である。
そうすると、訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
また、上記(1)~(3)の検討をふまえると、訂正事項4に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでない。
よって、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
4 独立特許要件について
本件訂正においては、訂正前の請求項1が特許異議の申立ての対象とされているので、訂正後の請求項1に係る発明には、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項の独立特許要件は課されない。
5 小括
以上のとおり、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、明細書、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
第3 訂正後の特許発明
上記第2のとおり、本件訂正は認められるから、本件特許の請求項1に係る発明は、本件訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものである(以下「本件発明」という。「A」等は、当審で付した。以下「A」等が付された事項を「特定事項A」等という。)。
「【請求項1】
A 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
B 表示手段と、
C 演出実行手段と、を備え、
D 前記演出実行手段は、
前記可変表示の開始後の特定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、
前記可変表示の開始後、前記特定タイミングよりも後の所定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する所定演出を実行可能であり、
前記所定演出が実行される前に、前段演出を実行可能であり、
前記所定演出の実行後に、特別演出を実行可能であり、
E 前記特別演出は、第1特別演出と、該第1特別演出とは前記有利状態に制御される期待度が異なる第2特別演出と、を含み、
F 前記特定演出は、割れ前兆画像を表示した後に、該割れ前兆画像に対応した破片画像を表示する演出であり、
G 前記特定演出において前記破片画像が表示された後の背景画像として、第1背景画像と、該第1背景画像が表示されたときよりも遊技者にとって有利な第2背景画像と、を含む複数の背景画像のうちの何れかの背景画像を表示可能であり、
H 前記特定演出において前記破片画像を表示する前に、複数の態様のオブジェクト画像のうちの何れかの態様の前記オブジェクト画像を表示可能であり、
I 前記オブジェクト画像の態様に応じて、前記特定演出において前記破片画像が表示された後に何れの背景画像が表示されるかを示唆可能であり、
J 前記表示手段は、
特定表示レイヤにおいて割れ画像を表示可能であり、
前記特定表示レイヤよりも優先度が高い特別表示レイヤにおいて可変表示に関する特別情報を表示可能であり、
K 前記所定演出は、第1態様の前記割れ画像を表示した後に、該割れ画像を該第1態様から第2態様に変化させることを含む演出であり、
L 前記前段演出の実行期間の方が、前記第1態様の前記割れ画像の表示期間よりも長く、
M 前記所定演出は複数の破片画像を表示可能な演出であり、
N 前記所定演出における複数の破片画像は、前記第1特別演出が実行されることを示唆する示唆態様の第1画像と、前記第2特別演出が実行されることを示唆する示唆態様の第2画像と、を含む、
O ことを特徴とする遊技機。」
第4 特許異議申立理由の概要、証拠方法及び取消理由通知において通知した取消理由の概要
1 特許異議申立理由の概要
申立人は、特許異議申立書(以下「申立書」という。)において、以下の申立理由を主張するとともに、証拠方法として下記2に示す各甲号証を提出している。
本件発明は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった甲第1号証~甲第4号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであって、請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。
2 証拠方法
(1) 甲第1号証:特許第6505057号公報
(2) 甲第2号証:特開2022-10707号公報
(3) 甲第3号証:特開2021-101816号公報
(4) 甲第4号証:「【花の慶次漆黒】通常時に突然画面にヒビが入る!?ちょっとだけ激レア初見演出なのだ!激アツ八テン鉄板演出!ハチミツ横綱慶次社長花の慶次パチンコ【ニューギン】」,YouTube[online][video],2021年10月28日公開,URL: https://www.youtube.com/watch?v=pIqa4KkCAtk
(以下「甲第1号証」等を「甲1」等という。)
3 取消理由通知において通知した取消理由の概要
当審において、令和7年1月28日付け取消理由通知(以下、単に「取消理由通知」という。)により特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。
(進歩性)請求項1に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
引用文献等 甲1、甲2
なお、取消理由通知において、予備的見解として、甲1、甲2、甲4に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとの判断も示した。
第5 証拠について
1 甲1
(1) 記載事項
甲1には、以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同じ。)。
「【0014】
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20(図2参照)を着脱可能に保持(支持)する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられると共に、遊技盤20の後側に、図柄を変動表示する演出を実行可能な演出実行手段としての図柄表示装置(表示手段)17が着脱し得るよう配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視可能に保護する透明部材13bを窓口13aに備えた装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
【0015】
前記図柄表示装置17は、後述する始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として演出用の図柄(飾図という場合もある)を表示部(画像表示面)17aに変動表示させる図柄変動演出を行うよう構成される。また図柄表示装置17では、図柄変動に関連して実行される各種の表示演出を表示部17aに表示し得るようになっている。実施例では、前記図柄表示装置17として、各種図柄を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の表示装置やドットマトリックス式の表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。」
「【0026】
また、始動入賞検出センサ34,35によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を遊技の開始条件として、前記メイン制御CPU60aが入賞情報(後述する特図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を取得して、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(大当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示部50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の当り表示(大当り表示)となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞口41を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。」
「【0033】
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部(表示手段)50A,50Bは、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31への入賞を契機として行われる特図当り判定(特図当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞口30への入賞(第1始動入賞検出センサ34による検出)を契機として変動表示(以下特図変動表示という場合がある)を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口31への入賞(第2始動入賞検出センサ35による検出)を契機として特図変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの発光表示部が点灯・消灯する特図変動表示が行われて、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部はLEDにより構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更して表示態様を可変し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。」
「【0055】
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて特別入賞装置40の特別用開閉部材43が開閉動作される。なお実施例の大当り遊技では、特別入賞装置40の特別用開閉部材43を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例では4回または16回)だけ実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口41に規定個数(例えば7個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ特別用開閉部材43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。」
「【0065】
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する演出制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御している。そして、音制御基板73は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。」
「【0092】
(演出制御基板65について)
前記演出制御基板65には、演出制御CPU65aが備えられている。該演出制御CPU65aには、図4に示す如く、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されている。また、演出制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。」
「【0121】
(ルーレット予告演出について)
本実施例のパチンコ機10では、前記始動入賞口30,31への入賞を契機とした大当り判定の結果に基づいて前記リーチ演出が行われる特図変動パターン(リーチはずれ用の特図変動パターンおよび特図当り用の特図変動パターン)が決定された場合に、リーチ表示、スーパーリーチ演出、全回転リーチ演出または大当りとなる飾図の図柄組み合わせが表示(当り表示が表示)されること(すなわち大当り遊技が付与されること)等を予告する予告演出としてのルーレット予告演出(特定予告演出)を図柄表示装置17の図柄変動演出中に実行し得るよう構成されている。
【0122】
実施例のパチンコ機10では、前記ルーレット予告演出を実行可能なタイミングとして、図柄表示装置17の表示部17aにリーチ表示が表示された後のルーレット予告演出実行タイミングK1が設定されている(図10参照)。そして、実施例のルーレット予告演出は、リーチ表示の表示状態で実行されるノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出や全回転リーチ演出に発展するか否か、および発展する場合のスーパーリーチ演出の種類(発展先)や全回転リーチ演出(発展先)を示唆する演出として用いられる。また、ルーレット予告演出は、当該の図柄変動演出において大当り表示が表示される期待度を示唆する演出としても用いられる。スーパーリーチ演出は、図柄変動演出において表示部17aにリーチ表示が表示されてから、図柄変動演出の停止(特図当りまたは特図はずれとなる飾図の図柄組み合わせが停止表示される)までに実行可能な発展演出の一種であって、このスーパーリーチ演出が実行されることによって大当り表示が表示される期待度が高まるようになっている。また、全回転リーチ演出は、ノーマルリーチ演出から発展する発展演出の一種であって、この全回転リーチ演出が実行されることによって大当り表示が表示されることが確定的に報知されるようになっている。すなわち、実施例のルーレット予告演出(特定予告演出)は、図柄変動演出の停止までに実行可能な発展演出であるスーパーリーチ演出や全回転リーチ演出に発展するか否か、および図柄変動演出の停止までに実行可能な発展演出であるスーパーリーチ演出の種類や全回転リーチ演出を示唆する演出である。またルーレット予告演出(特定予告演出)は、当り表示が表示される期待度を示唆する演出でもある。また、実施例のパチンコ機10では、図柄変動演出の変動開始から前記ルーレット予告演出実行タイミングK1までの間に、後述する前示唆演出を実行可能な前示唆演出実行タイミングK2が設定されている(図10参照)。実施例では、図柄変動演出中における表示部17aにリーチ表示が表示されてからルーレット予告演出実行タイミングK1までの間に前示唆演出実行タイミングK2が設定され、該前示唆演出実行タイミングK2において実行される前示唆演出によってルーレット予告演出の演出内容等が示唆されるようになっている。なお、実施例のパチンコ機10では、前記各変動パターンP2~P15で特定される図柄変動演出の変動時間は異なるが、変動開始から前示唆演出実行タイミングK2までの時間およびルーレット予告演出実行タイミングK1までの時間は同じに設定されている。すなわち、各変動パターンP2~P15で特定される図柄変動演出において、前示唆演出が実行される前示唆演出実行タイミングK2およびルーレット予告演出が実行されるルーレット予告演出実行タイミングK1を同じとすることで、前示唆演出やルーレット予告演出が実行されるタイミングの違いによって、大当りかはずれかが容易に推測されないようにして、ルーレット予告演出の興趣を高め得るようになっている。そして、変動開始からルーレット予告演出実行タイミングK1までの時間が同じに設定された実施例の各変動パターンP2~P15で特定される図柄変動演出では、ルーレット予告演出実行タイミングK1から図柄変動演出の終了までの時間が異なるようになっている。言い換えると、ルーレット予告演出またはその後に行われる演出(ノーマルリーチ演出の続きの演出またはスーパーリーチ演出)の時間が異なっている。
【0123】
前記ルーレット予告演出では、スーパーリーチ演出や全回転リーチ演出等の演出に発展するか否かが識別できない選択肢(非示唆選択肢)やスーパーリーチ演出の種類や全回転リーチ演出を示唆する選択肢(示唆選択肢)を前記表示部17aに表示し、何れかの選択肢をルーレット抽選形態により決定する演出を行い、決定された1つの選択肢に対応する演出を、演出制御CPU65aが図柄表示装置17で実行させるように構成される。例えば、スーパーリーチ演出の種類や全回転リーチ演出を示唆する示唆選択肢が決定された場合は、対応する種類のスーパーリーチ演出または全回転リーチ演出を、演出制御CPU65aが図柄表示装置17で実行させるように構成される。発展演出としてのスーパーリーチ演出は、当該スーパーリーチ演出が実行された場合における当該の図柄変動演出において大当り表示が表示される可能性の期待度が異なる複数種類が前記演出制御ROM65bに記憶されている。なお、ルーレット予告演出の演出内容は、演出制御CPU65aが決定する前記演出パターンにより特定される。すなわち、演出制御CPU65aは、発展演出であるスーパーリーチ演出の種類や全回転リーチ演出を示唆する複数の選択肢を認識可能に表示する特定予告演出としてのルーレット予告演出を、前記図柄表示装置17で実行(表示部17aに表示)させるように構成されている。
【0124】
ここで、ルーレット予告演出の選択肢として表示可能な示唆選択肢として、全回転リーチ演出を示唆する「全回転リーチ演出用示唆選択肢」と、スーパーリーチ演出の種類を示唆する複数の示唆選択肢が設定されている。スーパーリーチ演出の種類を示唆する示唆選択肢として表示可能な種類として、実施例では4種類が設定されている。具体的に、超発展スーパーリーチ演出の種類を示唆する「超発展スーパーリーチ演出用示唆選択肢」、蝶柄出現スーパーリーチ演出の種類を示唆する「蝶柄出現スーパーリーチ演出用示唆選択肢」、激アツスーパーリーチ演出の種類を示唆する「激アツスーパーリーチ演出用示唆選択肢」、チャンススーパーリーチ演出の種類を示唆する「チャンススーパーリーチ演出用示唆選択肢」が設定されている。なお、ルーレット予告演出において、前記表示部17aに表示する示唆演選択肢の表示については、図12に示すように簡略して表示している。すなわち、「全回転リーチ演出用示唆選択肢」は「全回転」と表示し、「超発展スーパーリーチ演出演出用示唆選択肢」は「超発展」と表示し、「蝶柄出現スーパーリーチ演出用示唆選択肢」は「蝶柄出現」と表示し、「激アツスーパーリーチ演出用示唆選択肢」は「激アツ」と表示し、「チャンススーパーリーチ演出用示唆選択肢」は「チャンス」と表示している。また、ルーレット予告演出の選択肢として表示可能な非示唆選択肢として、「?」と「×」の2種類が設定されている。なお、ルーレット予告演出で表示する示唆選択肢について、以後の説明では、図12に示す簡略化した表記で指称する場合もある。実施例では、ルーレット予告演出で表示可能な選択肢として、示唆選択肢および非示唆選択肢を併せて7種類が設定されているが、その数は変更設定可能である。
【0125】
図12は、図柄変動演出中において展開される後述する前示唆演出からルーレット予告演出に移行する状態を模式的に示す図であって、前示唆演出の後述する関連演出において表示された特定表示態様が、当該ルーレット予告演出の選択肢の表示態様として用いられる。実施例では、特定表示態様としてガラスの破片が用いられており、該破片を示す表示領域74が、図柄表示装置17の表示部17aに表示されると共に、該表示領域74に前記選択肢(「全回転」、「超発展」、「蝶柄出現」、「激アツ」、「チャンス」、「?」、「×」)が表示されるようになっている。また、ルーレット予告演出として、表示される表示領域74の数が異なる複数種類が設定されている。具体的に、8つの表示領域74が表示される第1ルーレット予告演出R1(図12(a))と、4つの表示領域74が表示される第2ルーレット予告演出R2(図12(b))と、2つの表示領域74が表示される第3ルーレット予告演出R3(図12(c))と、1つの表示領域74が表示される第4ルーレット予告演出R4(図12(d))とが設定される。第1および第2ルーレット予告演出R1,R2では、複数の表示領域74が周方向に並ぶように表示されると共に、第3ルーレット予告演出R3では、2つの表示領域74が左右に分かれて表示される。」
「【0145】
実施例のパチンコ機10は、大当り判定結果が肯定の場合に、メイン制御CPU60aが変動パターンを決定する確率(図11の決定確率)は、ノーマルリーチ大当り変動パターンP8、第1スーパーリーチ大当り変動パターンP9、第2スーパーリーチ大当り変動パターンP10、第3スーパーリーチ大当り変動パターンP11、第4スーパーリーチ大当り変動パターンP12、第5スーパーリーチ大当り変動パターンP13、第1全回転リーチ大当り変動パターンP14、第2全回転リーチ大当り変動パターンP15の順で高くなるよう設定されている。一方、大当り判定結果が否定の場合では、メイン制御CPU60aが変動パターンを決定する確率は、第4スーパーリーチはずれ変動パターンP7、第3スーパーリーチはずれ変動パターンP6、第2スーパーリーチはずれ変動パターンP5、第1スーパーリーチはずれ変動パターンP4、第2ノーマルリーチはずれ変動パターンP3、第1ノーマルリーチはずれ変動パターンP2の順で高くなるよう設定されている。このように各変動パターンP2~P7,P8~P15を決定する確率を設定することで、大当りとなる飾図の図柄組み合わせが図柄表示装置17で表示される可能性、すなわち大当り遊技が付与される期待度は、各変動パターンP2~P7,P8~P15で特定される演出パターンの種類によって異なるようになっている。すなわち、ノーマルリーチ演出のみ実行される場合より、スーパーリーチ演出に発展する場合の方が大当り遊技が付与される期待度が高く、またスーパーリーチ演出に発展した場合においても、そのスーパーリーチ演出の種類によって大当り遊技が付与される期待度が異なるようになっている。具体的には、チャンススーパーリーチはずれ演出パターンD4およびチャンススーパーリーチ大当り演出パターンD9で特定されるチャンススーパーリーチ演出、激アツスーパーリーチはずれ演出パターンD5および激アツスーパーリーチ大当り演出パターンD10で特定される激アツスーパーリーチ演出、蝶柄出現スーパーリーチはずれ演出パターンD6および蝶柄出現スーパーリーチ大当り演出パターンD11で特定される蝶柄出現スーパーリーチ演出、超発展スーパーリーチはずれ演出パターンD7および超発展スーパーリーチ大当り演出パターンD12で特定される超発展スーパーリーチ演出を比較すると、チャンススーパーリーチ演出、激アツスーパーリーチ演出、蝶柄出現スーパーリーチ演出、超発展スーパーリーチ演出の順で大当り遊技が付与される期待度が高くなっている。なお、図柄表示装置17に「大当りとなる飾図の図柄組み合わせが表示される」ことについて、単に「大当りが表示される」と指称し、「大当り遊技が付与される期待度」について、単に「大当り期待度」と指称する場合がある。
【0146】
そして、前述したようにリーチ演出の種類によって大当り期待度が異なるように設定された構成において、前記ルーレット予告演出においてリーチ演出の種類を示唆する選択肢は、対応するリーチ演出の期待度を示唆する。なお、 全回転リーチ大当り演出パターンD14,D15で特定される全回転リーチ演出は、大当りの場合にのみ選択される演出(発展演出)である。また、ルーレット予告演出で「?」が選択されるノーマルリーチ演出を特定する演出パターン(D8)は大当り判定結果が肯定の場合に選択される可能性があるのに対し、ルーレット予告演出で「×」が選択されるノーマルリーチ演出を特定する演出パターン(D2)は大当り判定結果が肯定の場合に選択されない。すなわち、実施例のパチンコ機10では、ルーレット予告演出において表示される選択肢の大当り期待度は、「×」、「?」、「チャンス」、「激アツ」、「蝶柄出現」、「超発展」、「全回転」の順で高くなるようになっている。
【0147】
ここで、前記ルーレット予告演出において、前記図柄表示装置17の表示部17aに、前記各表示領域74に表示された選択肢に対応する期待度を示す期待度表示演出を表示するよう構成される。この期待度表示演出は、表示領域74に表示されている選択肢における大当り表示が表示される期待度がどの程度であるかを示唆する指標となるものであって、実施例では星型の期待度表示75の表示数で期待度の大きさを表している。具体的に、図12に示す如く、「全回転」は星型の期待度表示75が7つ、「超発展」は星型の期待度表示75が6つ、「蝶柄出現」は星型の期待度表示75が5つ、「激アツ」は星型の期待度表示75が4つ、「チャンス」は星型の期待度表示75が3つ、「?」は星型の期待度表示75が2つ、「×」は星型の期待度表示75が1つに設定されている。そして、ルーレット予告演出では、スーパーリーチ演出の種類を示唆する各選択肢について、期待度表示75が異なる数で表示されるようになっており、該期待度表示75は、スーパーリーチ演出(発展演出)の種類に対応する期待度を示唆するようになっている。実施例では、期待度表示演出を表わす星型の期待度表示75を、選択肢の表示とは別に、該選択肢が表示されている同じ表示領域74に表示している。」
「【0161】
実施例のパチンコ機10では、前記始動入賞口30,31への入賞を契機として、前記演出制御CPU65aが、図柄変動演出の演出内容を特定する演出パターンとして、前記演出パターンD2~D14の何れかを決定した場合、図10に示す如く、図柄変動演出の変動開始から所定時間後に、図柄表示装置17の表示部17aに左図柄列26aと右図柄列26cとに同じ飾図が停止表示されるリーチ表示が表示される。そして、リーチ表示状態において、表示部17aでは前記前示唆演出実行タイミングK2で前示唆演出が開始される。なお、前示唆演出の実行中には、飾図は表示部17aにおける前示唆演出と重ならない位置において縮小表示され、前示唆演出が表示部17aの中央において大きく表示されて遊技者の注目を集め得るようになっている。
【0162】
前記前示唆演出では、表示部17aに表示されたボクサーが表示部17aの画面を殴る動作を行い、該画面(ガラス)にヒビが入る前演出が行われる。その後、画面(ガラス)が割れる後演出が行われる。ルーレット予告演出(特定予告演出)R1~R4が実行されない非ルーレット予告演出パターンが決定されていた場合、前記後演出においてガラスが粉々に破壊されて飛散してしまう非実行演出が実行され、遊技者にルーレット予告演出(特定予告演出)R1~R4が実行されないことが示唆(報知)される。これに対し、ルーレット予告演出(特定予告演出)R1~R4が実行される演出パターンが決定されていた場合、前記後演出においてガラスが飛散することなく複数の破片に分離する実行演出が実行され、該実行演出によって遊技者にルーレット予告演出(特定予告演出)R1~R4が実行されることが示唆(報知)される。すなわち、後演出の種類によって、ルーレット予告演出R1~R4が実行されるか否かが示唆されるので、リーチ表示状態で実行される後演出の種類に対する遊技者の関心を高めることができ、興趣を向上し得る。前述したように、実施例では、ルーレット予告演出R1~R4が実行された後に、スーパーリーチ演出に移行する可能性があるよう設定されているので、後演出の種類によって、スーパーリーチ演出に発展するか否かが示唆されるということができ、リーチ表示状態で実行される後演出の種類に対する遊技者の関心を一層高めることができ、興趣を向上し得る。
・・・
【0164】
また、演出パターンとして、第3ルーレット予告演出(特定予告演出)R3が実行される演出パターンが決定されていた場合、前記後演出において前記実行演出が実行された後、2枚の破片が張り付く第3関連演出M3(図12(c)参照)が実行される。そして、前記演出制御CPU65aは、破片の数に対応する2つの表示領域74を表示部17aに表示すると共に、各表示領域74に、決定されている演出パターンの種類で特定されている選択肢を表示する第3ルーレット予告演出R3を図柄表示装置17で実行させる。第3ルーレット予告演出R3では、2つの表示領域74を指標CUが交互に移動する演出が繰り返され、予め決定されている選択肢が表示されている表示領域74で指標CUが停止表示されることで、何れの選択肢(表示領域74)が決定されたかが遊技者に報知される。すなわち、指標CUが「超発展」、「蝶柄出現」、「激アツ」の何れかで停止表示された場合は、発展先のスーパーリーチ演出の種類が報知され、指標CUが「全回転」で停止表示された場合は、大当り確定が報知される。更に、演出パターンとして、第4ルーレット予告演出(特定予告演出)R4が実行される演出パターンが決定されていた場合、前記後演出において前記実行演出が実行された後、1枚の破片が張り付く第4関連演出R4(図12(d)参照)が実行される。そして、前記演出制御CPU65aは、破片の数に対応する1つの表示領域74を表示部17aに表示すると共に、該表示領域74に、決定されている演出パターンの種類で特定されている選択肢を表示する第4ルーレット予告演出R4を図柄表示装置17で実行させる。第4ルーレット予告演出R4は、1つの表示領域74のみが表示される形態であって、該表示領域74に選択肢が表示されることで、発展先のスーパーリーチ演出の種類または大当り確定が遊技者に報知される。」
「【図12】
[図:0001430004000001.jpg]
」
(2) 認定事項
【0123】には、「前記ルーレット予告演出では、・・・スーパーリーチ演出の種類や全回転リーチ演出を示唆する選択肢(示唆選択肢)を前記表示部17aに表示し、」と、【0124】には、「なお、ルーレット予告演出において、前記表示部17aに表示する示唆演選択肢の表示については、図12に示すように簡略して表示している。すなわち、・・・「超発展スーパーリーチ演出演出用示唆選択肢」は「超発展」と表示し、「蝶柄出現スーパーリーチ演出用示唆選択肢」は「蝶柄出現」と表示し・・・ている。」と、【0125】には、「図12は、図柄変動演出中において展開される後述する前示唆演出からルーレット予告演出に移行する状態を模式的に示す図であって、前示唆演出の後述する関連演出において表示された特定表示態様が、当該ルーレット予告演出の選択肢の表示態様として用いられる。実施例では、特定表示態様としてガラスの破片が用いられており、該破片を示す表示領域74が、図柄表示装置17の表示部17aに表示されると共に、該表示領域74に前記選択肢(「全回転」、「超発展」、「蝶柄出現」、「激アツ」、「チャンス」、「?」、「×」)が表示されるようになっている。また、ルーレット予告演出として、表示される表示領域74の数が異なる複数種類が設定されている。具体的に、・・・2つの表示領域74が表示される第3ルーレット予告演出R3(図12(c))と・・・が設定される。」と、それぞれ記載されている。
また、図12(c)から、一方の表示領域74には、「蝶柄出現」と、他方の表示領域74には「超発展」と、それぞれ表示されていることが看取される。
以上のことから、甲1には、「第3ルーレット予告演出R3において、ガラスの破片を示す2つの表示領域74の一方に、蝶柄出現スーパーリーチ演出を示唆する「蝶柄出現」と表示され、他方に超発展スーパーリーチ演出を示唆する「超発展」と表示されることがあること」が記載されていると認められる(以下「認定事項」という。)。
(3) 甲1に記載された発明
上記(1)及び(2)より、甲1には次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
「特図表示部50A,50Bは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口への入賞を契機として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bにおいて特図変動表示を開始し(【0033】)、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に遊技者に有利な大当り遊技が開始される(【0026】、【0055】)パチンコ機10(【0014】)であって、
始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として演出用の飾図を表示部17aに変動表示させる図柄変動演出を行うよう構成され、図柄変動に関連して実行される各種の表示演出を表示部17aに表示し得る図柄表示装置17と(【0015】)、
遊技演出を全体的に制御する演出制御基板65と、を備え(【0065】)、
前記演出制御基板65は、演出制御CPU65aを備え(【0092】)、パチンコ機10で実行される各種遊技演出を統括的にコントロールし得るようになっており(【0065】)、
図柄表示装置17の図柄変動演出中に、リーチ表示の表示状態で実行されるノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展するか否か、および発展する場合のスーパーリーチ演出の種類(発展先)を示唆する演出として用いられるルーレット予告演出を実行し得るよう構成され(【0121】、【0122】)、
ルーレット予告演出を実行可能なタイミングとして、図柄表示装置17の表示部17aにリーチ表示が表示された後のルーレット予告演出実行タイミングK1が設定され、図柄変動演出中における表示部17aにリーチ表示が表示されてからルーレット予告演出実行タイミングK1までの間に前示唆演出実行タイミングK2が設定され(【0122】)、
ノーマルリーチ演出のみ実行される場合より、スーパーリーチ演出に発展する場合の方が大当り遊技が付与される期待度が高く、またスーパーリーチ演出に発展した場合においても、そのスーパーリーチ演出の種類によって大当り遊技が付与される期待度が異なるようになっており、チャンススーパーリーチ演出、激アツスーパーリーチ演出、蝶柄出現スーパーリーチ演出、超発展スーパーリーチ演出の順で大当り遊技が付与される期待度が高く(【0145】)、前記ルーレット予告演出においてリーチ演出の種類を示唆する選択肢は、対応するリーチ演出の期待度を示唆するものであり (【0146】)、
リーチ表示状態において、表示部17aでは前記前示唆演出実行タイミングK2で前示唆演出が開始され、前示唆演出の実行中には、飾図は表示部17aにおける前示唆演出と重ならない位置において縮小表示され、前示唆演出が表示部17aの中央において大きく表示されて遊技者の注目を集め得るようになっており(【0161】)、
前記前示唆演出では、表示部17aに表示されたボクサーが表示部17aの画面を殴る動作を行い、該画面(ガラス)にヒビが入る前演出が行われ、その後、画面(ガラス)が割れる後演出が行われ、前記後演出においてガラスが粉々に破壊されて飛散してしまう非実行演出が実行され、遊技者にルーレット予告演出が実行されないことが報知されることと、前記後演出においてガラスが飛散することなく複数の破片に分離する実行演出が実行され、遊技者にルーレット予告演出が実行されることが報知されることがあり(【0162】)、
第3ルーレット予告演出R3が実行される演出パターンが決定されていた場合、前記後演出において前記実行演出が実行された後、破片の数に対応する2つの表示領域74を表示部17aに表示すると共に、各表示領域74に、決定されている演出パターンの種類で特定されている選択肢を表示し(【0164】)、ガラスの破片を示す2つの表示領域74の一方に、蝶柄出現スーパーリーチ演出を示唆する「蝶柄出現」と表示され、他方に超発展スーパーリーチ演出を示唆する「超発展」と表示されることがあり(認定事項)、第3ルーレット予告演出R3では、2つの表示領域74を指標CUが交互に移動する演出が繰り返され、予め決定されている選択肢が表示されている表示領域74で指標CUが停止表示されることで、発展先のスーパーリーチ演出の種類が報知され(【0164】)、
前記ルーレット予告演出において、期待度表示演出を表わす星型の期待度表示75を、選択肢の表示とは別に、該選択肢が表示されている同じ表示領域74に表示し、「超発展」は星型の期待度表示75が6つ、「蝶柄出現」は星型の期待度表示75が5つに設定されている(【0147】)
パチンコ機10(【0014】)。」
2 甲2
(1) 記載事項
甲2には、以下の記載がある。
「【0033】
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。」
「【0410】
図11-25(A)に示すように、演出制御用CPU120は、始動入賞の発生に基づいてスーパーリーチβの変動パターンに基づき、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示を開始する。また、画像表示装置5の表示領域の左上には、第1保留記憶数(例えば、数字の「2」)、第2保留記憶数(例えば、数字の「0」)及び飾り図柄に対応する小図柄(例えば、矢印「↓↓↓」)を表示するための表示領域5SLが設けられており、飾り図柄の可変表示に同期して小図柄を可変表示する。」
「【0615】
特に、図12-2(a)及び図12-2(b)に示すように、本特徴部006SGにおいては、複数のレイヤを重畳(合成)することによって画像表示装置5に表示するための画像の生成を行っている。VRAM領域には、これら各レイヤの画像を描画・配置するためのレイヤ画像描画領域と、各レイヤ画像描画領域にて描画・配置された画像を更に重畳(合成)して画像表示装置5に表示するための画像を生成する表示画像作成領域と、が配置されている(図12-5参照)。尚、各レイヤには上位・中位・下位の概念があり、上位レイヤの画像ほど画像表示装置5において表示優先度が高く設定されており、下位レイヤの画像ほど画像表示装置5において表示優先度が低く設定されている。」
「【0619】
尚、レイヤ1画像描画領域に描画・配置される画像は画像表示装置5において最も表示優先度の高い画像(表示優先度:高)、レイヤ2画像描画領域に描画・配置される画像は画像表示装置5においてレイヤ1画像描画領域に描画・配置される画像よりも表示優先度の低い画像(表示優先度:中)、レイヤ3画像描画領域に描画・配置される画像は画像表示装置5において最も表示優先度の低い画像(表示優先度:低)にそれぞれ設定されている。」
「【0819】
尚、本変形例006SG-2における復活演出としては、図12-29(A)~図12-29(F)に示すように、VRAM領域のレイヤ1画像描画領域には、第1保留記憶表示エリア006SG005D及び第2保留記憶表示エリア006SG005Uを含む第1インターフェイス画像006SG005Iと小図柄を含む第2インターフェイス画像006SG005Jが描画され、レイヤ2画像描画領域にはひび割れエフェクト画像006SG005Hが描画され、レイヤ3画像描画領域には飾り図柄が描画される。更に、本変形例006SG-2のVRAM領域には、レイヤ3画像描画領域よりも下層の画像を描画するためのレイヤ4画像描画領域が配置されている。該レイヤ4画像描画領域には、背景画像が描画される。更に、変位画像作成領域においては、レイヤ3画像描画領域にて描画された画像によって変位対象画像が作成されるとともに、該変位対象画像に対して変位用画像が適用されることによって変位画像(中の飾り図柄が複数の破片に分割されて各破片が拡散するように表示される画像)が作成される。」
「【図12-29】
[図:0001430004000002.jpg]
」
(2) 甲2に記載された事項
上記(1)より、甲2には以下の事項(以下「甲2記載事項」という。)が記載されていると認められる。
「複数のレイヤを重畳(合成)することによって画像表示装置5に表示するための画像の生成を行っている(【0615】)パチンコ遊技機1(【0033】)であって、
各レイヤには上位・中位・下位の概念があり、上位レイヤの画像ほど画像表示装置5において表示優先度が高く設定されており、下位レイヤの画像ほど画像表示装置5において表示優先度が低く設定されており(【0615】)、
レイヤ1画像描画領域に描画・配置される画像は画像表示装置5において最も表示優先度の高い画像(表示優先度:高)、レイヤ2画像描画領域に描画・配置される画像は画像表示装置5においてレイヤ1画像描画領域に描画・配置される画像よりも表示優先度の低い画像(表示優先度:中)ににそれぞれ設定され(【0619】)、
復活演出として、VRAM領域のレイヤ1画像描画領域には、飾り図柄の可変表示に同期して可変表示する、飾り図柄に対応する小図柄を含む第2インターフェイス画像006SG005Jが描画され、レイヤ2画像描画領域にはひび割れエフェクト画像006SG005Hが描画される(【0410】、【0819】、図12-29)
パチンコ遊技機1(【0033】)。」
3 甲3
甲3には以下の事項(以下「甲3記載事項」という。)が記載されていると認められる。
「ヒビ画像の表示レイヤにおいて画面にヒビが入った態様のヒビ画像を表示可能であり、ヒビ画像よりも表示優先度が高い表示レイヤにおいて、可変表示に関する飾り図柄を表示可能であること(【0266】、図11-7)。」
4 甲4
(1) 認定事項
甲4は動画であって、その動画(特に、甲4の再生開始から3:09~3:10の部分を参照。)には、次の事項が記録されていると認定することができる。なお、以下に示す各画像は甲4に係る動画を所定の経過時間で停止させ、静止画としたものである。
(画像ア) 3分9秒
[図:0001430004000003.jpg]
上記画像アから、人物が表示された画面が表示され、剣を模したギミックが前記画面の右側に待機している画像が表示されていることが看取できる。
(画像イ) 画像アの1フレーム(1/30秒)後
[図:0001430004000004.jpg]
上記画像イから、剣を模したギミックが前記画面の右側から左側に向けて作動を開始したことが表示されていることが看取できる。
(画像ウ) 画像イの9フレーム(画像アから10/30秒)後
[図:0001430004000005.jpg]
上記画像ウから、剣を模したギミックが前記画面に突き当たる様子が表示されていることが看取できる。
(画像エ) 画像ウの1フレーム(画像アから11/30秒)後
[図:0001430004000006.jpg]
上記画像エから、剣を模したギミックが突き当たり、ガラスを模した前記画面にヒビが入るような画像が表示されていることが看取できる。
(画像オ) 画像エの5フレーム(画像アから16/30秒)後
[図:0001430004000007.jpg]
上記画像オから、ガラスを模した前記画面のヒビから複数の破片が飛散し始めるような画像が表示されていることが看取できる。
(画像カ) 画像オの7フレーム(画像アから23/30秒)後
[図:0001430004000008.jpg]
上記画像カから、さらに複数の破片が飛散するような画像が表示されていることが看取できる。
また、上記画像ア~画像カから見て、上記画像を含む甲4に係る動画は「CR真・花の慶次2 漆黒の衝撃」というタイトルのパチンコ機が備える表示装置の画面を撮影した動画と認められる。
(2) 甲4に記録された事項
上記(1)より、甲4には以下の事項(以下「甲4記録事項」という。)が記録されていると認められる。
「パチンコ機「CR真・花の慶次2 漆黒の衝撃」において、
人物が表示された画面が表示され、前記画面の右側に待機した剣を模したギミック(画像ア)が、前記画面の右側から左側に向けて作動を開始する画像が表示されてから(画像イ)9フレーム後に剣を模したギミックが前記画面に突き当たる画像が表示され(画像ウ)、その1フレーム後に、ガラスを模した前記画面にヒビが入るような画像が表示され(画像エ)、その5フレーム後に、ガラスを模した前記画面のヒビから複数の破片が飛散し始めるような画像が表示され(画像オ)、その7フレーム後には、さらに複数の破片が飛散するような画像が表示される(画像カ)こと。」
第6 取消理由通知に記載した取消理由について
1 対比
本件発明と甲1発明とを対比する。
(1) 特定事項A、O
甲1発明の「第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bにおいて特図変動表示を開始」することは、本件発明の「可変表示を行」うことに相当する。
また、甲1発明は、「ノーマルリーチ演出のみ実行される場合より、スーパーリーチ演出に発展する場合の方が」「遊技者に有利な」「大当り遊技が付与される期待度が高」いことから、甲1発明において「スーパーリーチ演出に発展する」ことは、本件発明の「遊技者にとって有利な有利状態に制御可能」であることに相当する。
さらに、甲1発明の「パチンコ機10」は、本件発明の「遊技機」に相当する。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項A、Oを備える。
(2) 特定事項B
甲1発明の「図柄表示装置17」は、本件発明の「表示手段」に相当する。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項Bを備える。
(3) 特定事項C
甲1発明の「遊技演出を全体的に制御する演出制御基板65」は、「演出制御CPU65aを備え」、「パチンコ機10で実行される各種遊技演出を統括的にコントロールし得るようになって」いるものであるから、本件発明の「演出実行手段」の機能を備えるといえる。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項Cを備える。
(4) 特定事項D
ア 甲1発明は、「図柄変動演出中における表示部17aにリーチ表示が表示されてからルーレット予告演出実行タイミングK1までの間に前示唆演出実行タイミングK2が設定され」、「リーチ表示状態において、表示部17aでは前記前示唆演出実行タイミングK2で前示唆演出が開始され」、「前記前示唆演出では、表示部17aに表示されたボクサーが表示部17aの画面を殴る動作を行い、該画面(ガラス)にヒビが入る前演出が行われ、その後、画面(ガラス)が割れる後演出が行われ、前記後演出においてガラスが粉々に破壊されて飛散してしまう非実行演出が実行され、遊技者にルーレット予告演出が実行されないことが報知されることと、前記後演出においてガラスが飛散することなく複数の破片に分離する実行演出が実行され、遊技者にルーレット予告演出が実行されることが報知されることがあり、
第3ルーレット予告演出R3が実行される演出パターンが決定されていた場合、前記後演出において前記実行演出が実行された後、破片の数に対応する2つの表示領域74を表示部17aに表示すると共に、各表示領域74に、決定されている演出パターンの種類で特定されている選択肢を表示し、ガラスの破片を示す2つの表示領域74の一方に、蝶柄出現スーパーリーチ演出を示唆する「蝶柄出現」と表示され、他方に超発展スーパーリーチ演出を示唆する「超発展」と表示されることがあり、第3ルーレット予告演出R3では、2つの表示領域74を指標CUが交互に移動する演出が繰り返され、予め決定されている選択肢が表示されている表示領域74で指標CUが停止表示されることで、発展先のスーパーリーチ演出の種類が報知され」るものである。
イ 「リーチ表示が表示され」ることが、スーパーリーチに発展することの示唆であることは技術常識であるから、甲1発明の「リーチ表示」は、本件発明の「前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出」に相当する。
そうすると、甲1発明の「図柄変動演出中における表示部17aにリーチ表示が表示」されるタイミングは、本件発明の「前記可変表示の開始後の特定タイミング」に相当する。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項Dのうち「前記可変表示の開始後の特定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であ」る構成を備える。
ウ 上記(1)より、甲1発明において「スーパーリーチ演出に発展する」ことは、本件発明の「遊技者にとって有利な有利状態に制御可能」であることに相当する。
そして、甲1発明は、「ルーレット予告演出」が実行されることにより「発展先のスーパーリーチ演出の種類が報知され」るものである。
そうすると、甲1発明の「前示唆演出」の「前演出」において「該画面(ガラス)にヒビが入る」「演出が行われ、その後、画面(ガラス)が割れる後演出が行われ」、「前記後演出においてガラスが飛散することなく複数の破片に分離する実行演出が実行され、遊技者にルーレット予告演出が実行されることが報知され」、その後、「第3ルーレット予告演出R3が実行される演出パターンが決定されていた場合」、「第3ルーレット予告演出R3が実行される」という一連の演出(以下「一連の演出」という。)は、その演出により、「発展先のスーパーリーチ演出の種類が報知され」るものであるから、本件発明の「前記有利状態に制御されることを示唆する所定演出」に相当し、甲1発明における「一連の演出」の開始となる、「前示唆演出」の「前演出」において「該画面(ガラス)にヒビが入る」「演出が行われ」るタイミングは、本件発明の「前記可変表示の開始後」「の所定タイミング」に相当する。
さらに、甲1発明においては、「リーチ表示状態において、表示部17aでは前記前示唆演出実行タイミングK2で前示唆演出が開始され」ることから、「前示唆演出」の「前演出」において「該画面(ガラス)にヒビが入る」「演出が行われ」るタイミング(所定タイミング)は、「リーチ表示」が表示されるタイミング(特定タイミング)よりも後であることは明らかである。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項Dのうち「前記可変表示の開始後、前記特定タイミングよりも後の所定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する所定演出を実行可能であ」る構成を備える。
エ 甲1発明は、「図柄変動演出中における表示部17aにリーチ表示が表示されてから」のタイミングである「前記前示唆演出実行タイミングK2で前示唆演出が開始され」、「前記前示唆演出では、表示部17aに表示されたボクサーが表示部17aの画面を殴る動作を行い、該画面(ガラス)にヒビが入る前演出が行われ」るものである。
そうすると、図柄変動演出の開始時から、「図柄変動演出中における表示部17aにリーチ表示が表示され」、その後、「表示部17aに表示されたボクサーが表示部17aの画面を殴る動作を行」うまでの演出は、「該画面(ガラス)にヒビが入る」「演出が行われ」るより前(上記ウより本件発明の「所定演出が実行される前」に相当。)に実行される演出であるから、本件発明の「前段演出」に相当する。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項Dのうち「前記所定演出が実行される前に、前段演出を実行可能であ」る構成を備える。
オ 甲1発明は、「第3ルーレット予告演出R3が実行される」ことにより、「発展先のスーパーリーチ演出の種類が報知され」るものであるから、「第3ルーレット予告演出R3が実行され」た後(上記ウより本件発明の「所定演出の実行後」に相当。)、「報知され」た「スーパーリーチ演出」が実行されることは明らかであるところ、甲1発明の「スーパーリーチ演出」は、本件発明の「特別演出」に相当する。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項Dのうち「前記所定演出の実行後に、特別演出を実行可能であ」る構成を備える。
カ そして、上記(3)の検討を踏まえれば、甲1発明において「リーチ表示」の「表示」、及び一連の演出が、「演出制御基板65」(演出実行手段)によって実行されることは明らかである。
以上のことから、甲1発明は、本件発明の特定事項Dを備える。
(5) 特定事項E
上記(4)オより、甲1発明の「スーパーリーチ演出」は、本件発明の「特別演出」に相当する。
そして、甲1発明においては、「スーパーリーチ演出の種類によって大当り遊技が付与される期待度が異なるようになっており、」「蝶柄出現スーパーリーチ演出、超発展スーパーリーチ演出の順で大当り遊技が付与される期待度が高」いものである。
そうすると、甲1発明の「第3ルーレット予告演出R3」において、「発展先のスーパーリーチ演出の種類」として「報知され」る、「蝶柄出現スーパーリーチ演出」、及び「超発展スーパーリーチ演出」は、本件発明の「第1特別演出」、及び「該第1特別演出とは前記有利状態に制御される期待度が異なる第2特別演出」に、それぞれ相当する。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項Eを備える。
(6) 特定事項J
甲1発明は、「前示唆演出」において、「図柄表示装置17」の「表示部17a」の「画面(ガラス)にヒビが入る前演出が行われ、その後、画面(ガラス)が割れる後演出が行われ」るものであるところ、このことは、本件発明の「表示手段は」「割れ画像を表示可能であ」ることに相当する。
また、甲1発明は、「前示唆演出の実行中には」、「図柄表示装置17」の「表示部17aに」「飾図」を「縮小表示」することは、本件発明の「表示手段は」「可変表示に関する特別情報を表示可能であ」ることに相当する。
よって、本件発明の特定事項Jは、甲1発明と、「前記表示手段は」、「割れ画像を表示可能であり」、「可変表示に関する特別情報を表示可能であ」る点で共通する。
(7) 特定事項K
甲1発明は、一連の演出(本件発明の「所定演出」に相当。)において、「該画面(ガラス)にヒビが入る前演出が行われ、その後、画面(ガラス)が割れる後演出が行われ」るものであるところ、「画面(ガラス)にヒビが入る前演出」における画像、及び「画面(ガラス)が割れる後演出」における画像は、本件発明の「第1態様」の「割れ画像」、及び「第2態様」の「割れ画像」に、それぞれ相当する。
そうすると、甲1発明の一連の演出は、「画面(ガラス)にヒビが入」っている画像を、「画面(ガラス)にヒビが入」っている画像から「画面(ガラス)が割れ」ている画像に変化させているといえるから、本件発明の「第1態様の前記割れ画像を表示した後に、該割れ画像を該第1態様から第2態様に変化させることを含む演出」に相当する。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項Kを備える。
(8) 特定事項L
甲1発明の一連の演出(本件発明の「所定演出」に相当。)における「ガラスが飛散することなく複数の破片に分離」した「複数の破片」の画像は、本件発明の「複数の破片画像」に相当する。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項Lを備える。
(9) 特定事項N
甲1発明の一連の演出(本件発明の「所定演出」に相当。)では、「ガラスが飛散することなく複数の破片に分離」した後、「ガラスの破片を示す2つの表示領域74の一方に、蝶柄出現スーパーリーチ演出(上記(5)より本件発明の「第1特別演出」に相当。)を示唆する「蝶柄出現」と表示され、他方に超発展スーパーリーチ演出(上記(5)より本件発明の「第2特別演出」に相当。)を示唆する「超発展」と表示される」ものであり、また、甲1発明では、「期待度表示演出を表わす星型の期待度表示75を、選択肢の表示とは別に、該選択肢が表示されている同じ表示領域74に表示し、「超発展」は星型の期待度表示75が6つ、「蝶柄出現」は星型の期待度表示75が5つに設定されている」ものである。
そうすると、甲1発明の「表示領域74の一方に」「表示され」た「蝶柄出現」と「5つ」の「星型の期待度表示75」、及び「表示領域74の」「他方に」「表示され」た「超発展」と「6つ」の「星型の期待度表示75」は、本件発明の「前記第1特別演出が実行されることを示唆する示唆態様の第1画像」、及び「前記第2特別演出が実行されることを示唆する示唆態様の第2画像」に、それぞれ相当する。
よって、甲1発明は、本件発明の特定事項Nを備える。
(10) 一致点・相違点
以上のことから、本件発明と甲1発明は、
「A 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
B 表示手段と、
C 演出実行手段と、を備え、
D 前記演出実行手段は、
前記可変表示の開始後の特定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行可能であり、
前記可変表示の開始後、前記特定タイミングよりも後の所定タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを示唆する所定演出を実行可能であり、
前記所定演出が実行される前に、前段演出を実行可能であり、
前記所定演出の実行後に、特別演出を実行可能であり、
E 前記特別演出は、第1特別演出と、該第1特別演出とは前記有利状態に制御される期待度が異なる第2特別演出と、を含み、
J’前記表示手段は、
割れ画像を表示可能であり、可変表示に関する特別情報を表示可能であり、
K 前記所定演出は、第1態様の前記割れ画像を表示した後に、該割れ画像を該第1態様から第2態様に変化させることを含む演出であり、
M 前記所定演出は複数の破片画像を表示可能な演出であり、
N 前記所定演出における複数の破片画像は、前記第1特別演出が実行されることを示唆する示唆態様の第1画像と、前記第2特別演出が実行されることを示唆する示唆態様の第2画像と、を含む、
O 遊技機。」の点で一致し、以下の点で相違する。
[相違点1](特定事項F~I)
「特定演出」に関して、
本件発明では、「前記特定演出は、割れ前兆画像を表示した後に、該割れ前兆画像に対応した破片画像を表示する演出であり、前記特定演出において前記破片画像が表示された後の背景画像として、第1背景画像と、該第1背景画像が表示されたときよりも遊技者にとって有利な第2背景画像と、を含む複数の背景画像のうちの何れかの背景画像を表示可能であり、 前記特定演出において前記破片画像を表示する前に、複数の態様のオブジェクト画像のうちの何れかの態様の前記オブジェクト画像を表示可能であり、前記オブジェクト画像の態様に応じて、前記特定演出において前記破片画像が表示された後に何れの背景画像が表示されるかを示唆可能であ」るのに対し、
甲1発明では、「リーチ表示」である点。
[相違点2](特定事項J)
「表示手段」に「表示可能」な「割れ画像」及び「可変表示に関する特別情報」に関して、
本件発明では、「特定表示レイヤにおいて割れ画像を表示可能であり、前記特定表示レイヤよりも優先度が高い特別表示レイヤにおいて可変表示に関する特別情報を表示可能であ」るのに対し、
甲1発明では、「前示唆演出の実行中には、飾図は表示部17aにおける前示唆演出と重ならない位置において縮小表示され、前示唆演出が表示部17aの中央において大きく表示され」る点。
[相違点3](特定事項L)
本件発明では、「前記前段演出の実行期間の方が、前記第1態様の前記割れ画像の表示期間よりも長」いのに対し、
甲1発明では、このような特定がなされていない点。
2 判断
上記相違点について、相違点1から検討する。
甲1発明において、「リーチ表示」(特定演出)をすることは特定されているが、その具体的な内容について何ら特定されておらず、甲1の記載を見ても、本件発明の上記相違点1に係る「割れ前兆画像を表示した後に、該割れ前兆画像に対応した破片画像を表示する演出」である「特定演出」について、記載も示唆もされていない。
また、甲2~甲4を見ても、上記相違点1に係る「割れ前兆画像を表示した後に、該割れ前兆画像に対応した破片画像を表示する演出」である「特定演出」について、記載も示唆もされていない。
さらに、甲2~甲4には、上記相違点1に係る「前記特定演出において前記破片画像が表示された後の背景画像として、第1背景画像と、該第1背景画像が表示されたときよりも遊技者にとって有利な第2背景画像と、を含む複数の背景画像のうちの何れかの背景画像を表示可能であり、 前記特定演出において前記破片画像を表示する前に、複数の態様のオブジェクト画像のうちの何れかの態様の前記オブジェクト画像を表示可能であり、前記オブジェクト画像の態様に応じて、前記特定演出において前記破片画像が表示された後に何れの背景画像が表示されるかを示唆可能であ」る点についても、当然記載も示唆もされていない。
そして、本件発明は、上記相違点1に係る構成を備えることで、オブジェクト画像の態様に注目させたうえで、特定演出の実行に伴って変化する背景画像の表示に対して興味を惹くことができるという効果を奏するものである。
したがって、甲1発明及び甲2~甲4に基づいて、上記相違点1に係る本件発明の構成に到達することが、当業者にとって容易であるとはいえない。
3 まとめ
以上のとおりであるから、その余の相違点について検討するまでもなく、本件発明は、甲1発明及び甲2記載事項から当業者が容易に発明し得たものではない。
また、本件発明は、甲1発明、甲2記載事項及び甲4記録事項から当業者が容易に発明し得たものではない。
第7 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
申立人は、申立書において、甲2記載事項及び甲3記載事項に基づいて、「レイヤによる画像構成によって割れ画像と可変表示に関する特別情報とを表示可能とすること、及び、割れ画像が表示されるレイヤよりも表示 優先度が高いレイヤにおいて特別情報を表示可能とすること」が周知技術であると認定し(申立書31頁8~13行)、本件発明は、甲1発明、周知技術(甲2、甲3)及び甲4記録事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである旨を主張する。
しかしながら、上記「第6 2」にて検討したとおり、甲2記載事項及び甲3記載事項を見ても、上記相違点1について記載も示唆もなく、甲1発明と、甲2記載事項、甲3記載事項及び上記周知技術のいずれを組み合わせても、上記「第6 2」に記載した上記相違点1に係る本件発明の構成には至らない。
よって、申立人の上記主張は採用できない。
第8 むすび
以上のとおり、本件発明に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由及び申立書に記載した特許異議申立理由によっては取り消すことはできない。
また、他に本件発明に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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2024-701071