商標拒絶査定不服審判
2026-000501
ニオイヨゴレ
- 審判番号
- 2026-000501
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-018287
- 請求日
- 2026年01月14日
- 審決日
- 2026年06月03日
- 公報発行日
- 2026年08月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人大島・西村・宮永商標特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 根岸 克弘
- 審判官 駒井 芳子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .13 -Z (W0305) / T18 .272-Z (W0305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024- 18287拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年2月26日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 3月17日付け:拒絶理由通知書
令和7年 5月 2日 :意見書の提出
令和7年10月 6日付け:拒絶査定
令和8年 1月14日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ニオイ汚れ」の文字を標準文字で表してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,おりものシート,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「ニオイ汚れ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「ニオイ」の文字は、「(「臭」と書く)くさいかおり。臭気。」を意味する「臭い」を片仮名表記したものといえ、「汚れ」の文字は「きたないこと」を意味する語であるから、本願商標は全体として、「くさいかおりの汚れ」ほどの意味合いを認識させるものである。
そして、本願の指定商品の業界においては、「ニオイ(臭い)」も汚れの一つとして扱われている実情があり、また、ニオイ(臭い)の元には汚れがあることが認識され、そのような汚れが「ニオイ(臭い)の汚れ」「○○○のニオイ(臭い)の汚れ」と称され、洗濯や掃除において、これらを落とすための方法が紹介され、そのための商品が取り扱われている実情がある。
また、同様に、洗濯や掃除において、その商品を使用することで落とす対象のものとして、「ニオイ(臭い)汚れ」の文字が使用されている実情がある。
こうした実情を踏まえれば、「くさいかおりの汚れ」ほどの意味合いを認識させる「ニオイ汚れ」の文字をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品が、汚れの一種である不快な臭いのする汚れを落とすことのできる商品であると理解し、その商品が不快な臭いのする汚れ用の商品であること、すなわち商品の品質を表示したにすぎないものとして認識するにとどまるというべきである。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の「家庭用脱脂剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品」に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「ニオイ汚れ」の文字を標準文字で表してなるところ、これは「くさいかおり。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)などを意味する「臭い(匂い)」の語の読みを片仮名で表したと考えられる「ニオイ」の文字と、「汚れ」の文字を結合したものと、容易に看取し得るものである。
そして、原審提示の情報にあるように、本願の指定商品を取り扱う分野を中心に、「ニオイ汚れ」の文字やこれに通じる「ニオイの汚れ」「臭い汚れ」の文字が、「臭い(悪臭)の原因となる汚れ」を指称する語として、また、その商品が当該汚れを落とすことのできる商品であることを表すための語として、広く使用されている事実が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「臭い(匂い)の汚れ」ほどの意味合いを容易に認識し、それが「臭い(悪臭)の原因となる汚れを落とすことのできる商品」であること、すなわち、商品の品質を表示したものと理解するにとどまるものというのが相当である。
してみると、本願商標は、その指定商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるといえる。
また、本願商標を、その指定商品中、上記商品に照応する商品以外の「家庭用脱脂剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品」に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標といえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「ニオイ汚れ」の文字は、本願の指定商品との関係では「不快な臭いのする汚れを落とすことのできる商品」といった暗示的意味合いに理解される語句にすぎないものであって、「ニオイ汚れ」に続いて「用」等の語が後続していないことなどからしても、指定商品の品質を直接的かつ具体的に表示したものとはいえない旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野を中心に、「ニオイ汚れ」の文字やこれに通じる「ニオイの汚れ」「臭い汚れ」の文字が、「臭い(悪臭)の原因となる汚れ」を指称する語として、また、その商品が当該汚れを落とすことのできる商品であることを表すための語として、広く使用されている事実が認められることを踏まえれば、本願商標に接する取引者、需要者は、それが「臭い(悪臭)の原因となる汚れを落とすことのできる商品」であることを表示したものと容易に理解するものであり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。
イ 請求人は、その構成中に「ニオイ」や「汚れ」などの文字を含む商標に係る登録例及び審決例を挙げ、それらが登録を認められていることからすれば、本願商標も登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例や審決例は、商標の構成態様が本願とは異なることから、本願とは事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例や審決例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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