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特許異議申立

2024-700926

グリーンシートおよびその製造方法

審判番号
2024-700926
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2020-210910
登録番号
7470032
請求日
2024年09月25日
審決日
2025年01月24日
公報発行日
2025年03月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】ノリタケ株式会社
  • 【権利者代理人】安部 誠
  • 【異議申立人】金田 綾香
  • 【異議申立人】廣瀬 尚子
審判長/審判官
  • 審判長 河本 充雄
  • 審判官 棚田 一也
  • 審判官 綿引 隆
分類
P1651.113-Y (H01L) / P1651.121-Y (H01L) / P1651.537-Y (H01L)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第1号、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7470032号発明「グリーンシートおよびその製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7470032号の請求項1~6に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7470032号の請求項1~6に係る特許(以下、「本件特許」という。)についての出願は、令和2年12月21日に出願され、令和6年4月9日にその特許権の設定登録がされ、同年同月17日に特許掲載公報が発行された。 その後、請求項1~5に係る特許について、同年9月25日に特許異議申立人金田綾香(以下、「申立人1」という。)により特許異議の申立てがされ、請求項1~6に係る特許について、同年10月10日に特許異議申立人廣瀬尚子(以下、「申立人2」という。)により特許異議の申立てがされ、同年11月6日に申立人1により特許異議申立書について補正する手続補正書(方式)が提出された。 第2 本件発明 本件特許の請求項1~6に係る発明(以下、「本件発明1~6」といい、まとめて「本件発明」ともいう。)は、願書に添付した特許請求の範囲の請求項1~6に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。 「【請求項1】 窒化物系セラミック粉末と、水溶性樹脂バインダと、可塑剤と、を含み、 前記水溶性樹脂バインダとして、ガラス転移点が30℃以下のアクリル樹脂を含み、 前記窒化物系セラミック粉末の体積と前記水溶性樹脂バインダの体積との合計を100vol%としたときに、前記窒化物系セラミック粉末と前記水溶性樹脂バインダとを、以下の体積割合: (1)前記窒化物系セラミック粉末 45vol%超過75vol%未満;および、 (2)前記水溶性樹脂バインダ 25vol%超過55vol%未満、 で含み、 前記水溶性樹脂バインダ(A)と前記可塑剤(B)との体積比(A:B)は、98:2~65:35である、グリーンシート。 【請求項2】 密度が1.5g/cm3以上2.5g/cm3以下である、請求項1に記載のグリーンシート。 【請求項3】 断面の電子顕微鏡観察下において、長径が30μm以上の空隙が存在しない、請求項1または2に記載のグリーンシート。 【請求項4】 前記可塑剤は、グリセリン系可塑剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載のグリーンシート。 【請求項5】 前記窒化物系セラミック粉末は、窒化ホウ素、窒化ケイ素、および窒化アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の窒化化合物を含む粉末である、請求項1~4のいずれか1項に記載のグリーンシート。 【請求項6】 グリーンシートの製造方法であって、 乾式粉末圧延法を用いて請求項1~5のいずれか一項に記載のグリーンシートを製造する方法。」 第3 申立理由の概要 1 申立理由1-1、申立理由1-2 申立人1は、証拠として甲第1号証~甲第9号証(以下、「甲1-1」~「甲1-9」という。)を提出し、以下の理由により、請求項1~5に係る特許を取り消すべきものである旨主張している。 (1)申立理由1-1(新規性)本件発明1、2、4及び5は、甲1-1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、本件の請求項1、2、4及び5に係る特許は、同法同条第1項の規定に違反してされたものである。 (2)申立理由1-2(進歩性)本件発明3は、甲1-1に記載された発明と、甲1-2~甲1-9に記載された事項とに基づき、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件の請求項3に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 <証拠方法> 甲1-1:特開平9-87032号公報 甲1-2:村橋俊介,他編集、“改定新版 プラスチックハンドブック”、株式会社朝倉書店、昭和44年6月20日発行、406,407頁 甲1-3:化学大辞典編集委員会編、“化学大辞典5 縮刷版”、共立出版株式会社、1993年6月1日発行、878頁 甲1-4:“ポリ(ブチルメタクリラート)inherent viscosity 0.470-0.560 dL/g |Sigma-Aldrich”、[online]、[令和6年9月6日(出力日)]、インターネット<https://www.sigmaaldrich.com/JP/ja/product/aldrich/181528> 甲1-5:化学大辞典編集委員会編、“化学大辞典7 縮刷版”、共立出版株式会社、1993年6月1日発行、826頁 甲1-6:特開昭61-154905号公報 甲1-7:特開平11-58345号公報 甲1-8:国際公開第2019/021919号 甲1-9:特開平7-330439号公報 2 申立理由2-1、申立理由2-2 申立人2は、証拠として甲第1号証~甲第6号証(以下、「甲2-1」~「甲2-6」という。)を提出し、以下の理由により、請求項1~6に係る特許を取り消すべきものである旨主張している。 (1)申立理由2-1(進歩性)本件発明1~6は、甲2-1に記載された発明と、甲2-2~甲2-6に記載された事項とに基づき、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件の請求項1~6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 (2)申立理由2-2(サポート要件)本件発明1~6は、発明の詳細な説明に記載されたものではないから、請求項1~6に係る特許は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 <証拠方法> 甲2-1:特開2006-36615号公報 甲2-2:特開2006-103277号公報 甲2-3:国際公開第2011/102298号 甲2-4:玉虫文一,他編集、“岩波理化学辞典”、第3版増補版、株式会社岩波書店、1985年2月15日発行、6,7,152,153,362,363,832,833頁 甲2-5:特開2017-14390号公報 甲2-6:特開2014-105297号公報 第4 当審の判断 1 申立理由1-1及び申立理由1-2について (1)甲1-1の記載 ア 甲1-1には、以下の記載がある。 「【0054】実施例1 内容積10Lのナイロン製ポットに鉄心入りナイロンボールを入れ、次いで、表1に示す窒化アルミニウム粉末100重量部、酸化イットリウム5.0重量部、表面活性剤としてテトラグリセリンモノオレート1.0重量部、溶媒としてトルエン40重量部を添加して一段目のボールミル混合を十分に行った後、この混合物にバインダーとして、酸価が0.7KOHmg/gのポリn-ブチルメタクリレート13重量部、可塑剤としてジブチルフタレート4.2重量部、トルエン10重量部、酢酸ブチルを5重量部を加えて、更に、二段目のボールミル混合を行い、白色の泥しょうを得た。 【0055】 [図:0001420348000001.jpg] 【0056】こうして得られた泥しょうを脱溶媒し、粘度を10000~20000cpsに調整した後、ドクターブレード法によりシート成形を行い、室温で1時間、60℃で2時間、100℃で1時間乾燥して、幅20cm、厚さ0.6~0.7mmのグリーンシートを作製した。」 イ 上記アによれば、以下のことがいえる。 (ア)段落0054に「表1に示す窒化アルミニウム粉末100重量部」と記載されていることを踏まえると、段落0055の表1には、0.82重量%のO、0.03重量%のC、0.005重量%のSi、0.001重量%のFe、0.05%以下のその他の陽イオンを不純物として含有し、平均凝集粒径が1.4μm、比表面積が2.7(m2/g)である窒化アルミニウム粉末が示されている。 (イ)上記ア及び上記(ア)によれば、甲1-1には、以下の発明(以下、「甲1-1発明」という。)が記載されている。(当審注:括弧内は根拠となる甲1-1の段落番号等である。) <甲1-1発明> 「内容積10Lのナイロン製ポットに鉄心入りナイロンボールを入れ、次いで、0.82重量%のO、0.03重量%のC、0.005重量%のSi、0.001重量%のFe、0.05%以下のその他の陽イオンを不純物として含有し、平均凝集粒径が1.4μm、比表面積が2.7(m2/g)である窒化アルミニウム粉末100重量部、酸化イットリウム5.0重量部、表面活性剤としてテトラグリセリンモノオレート1.0重量部、溶媒としてトルエン40重量部を添加して一段目のボールミル混合を十分に行った後、この混合物にバインダーとして、酸価が0.7KOHmg/gのポリn-ブチルメタクリレート13重量部、可塑剤としてジブチルフタレート4.2重量部、トルエン10重量部、酢酸ブチル5重量部を加えて、更に、二段目のボールミル混合を行い、白色の泥しょうを得て、(段落0054、上記(ア)) 得られた泥しょうを脱溶媒し、粘度を10000~20000cpsに調整した後、ドクターブレード法によりシート成形を行い、室温で1時間、60℃で2時間、100℃で1時間乾燥して作成した、幅20cm、厚さ0.6~0.7mmのグリーンシート。(段落0055)」 (2)本件発明1について ア 対比 本件発明1と、甲1-1発明とを対比する。 (ア)甲1-1発明の「窒化アルミニウム粉末」は、本件発明1の「窒化物系セラミック粉末」に相当する。また、甲1-1発明の「ジブチルフタレート」は、可塑剤として加えられるものであるから、本件発明1の「可塑剤」に相当する。 (イ)ここで、メタクリレートがアクリル酸であり、アクリル酸が重合したポリマーがアクリル酸を主モノマーとするアクリル樹脂であるという技術常識によれば、甲1-1発明の「ポリn-ブチルメタクリレート」は、アクリル樹脂であるといえる。 よって、甲1-1発明の「ポリn-ブチルメタクリレート」は、「バインダーとして」加えられるものであることを踏まえると、樹脂バインダである点で、本件発明1の「水溶性樹脂バインダ」と共通する。 さらに、甲1-2の第407頁の表2.7.10には、アルキルがn-ブチルである場合のポリ(アルキルメタクリレート)のTg(℃)が、21(℃)であることが記載されているから、甲1-1発明の「ポリn-ブチルメタクリレート」のガラス転移温度は21℃であるといえる。 よって、甲1-1発明の「バインダーとして」「ポリn-ブチルメタクリレート」「を加え」ることは、本件発明の「樹脂バインダとして、ガラス転移点が30℃以下のアクリル樹脂を含」むことに相当する。 (ウ)甲1-1発明の「グリーンシート」は、「窒化アルミニウム粉末」「を添加して一段目のボールミル混合を十分に行った後、この混合物にバインダーとして」「ポリn-ブチルメタクリレート」、「可塑剤としてジブチルフタレート」、「を加えて、更に、二段目のボールミル混合を行い」、「得られた泥しょうを脱溶媒し」、「シート成形を行い」、「乾燥して作成した」ものであるから、「窒化アルミニウム粉末」、「バインダーとして」「ポリn-ブチルメタクリレート」、「可塑剤としてジブチルフタレート」を含むものである。 よって、甲1-1発明の「グリーンシート」は、「窒化アルミニウム粉末」、「ポリn-ブチルメタクリレート」及び「ジブチルフタレート」を含むものであるから、本件発明1の「グリーンシート」とは、「窒化物系セラミック粉末」、「樹脂バインダ」及び「可塑剤」を含む点で、一致する。 (エ)上記(ア)~(ウ)によれば、本件発明1と甲1-1発明とは、以下の点で一致し、相違する。 <一致点> 「窒化物系セラミック粉末と、樹脂バインダと、可塑剤と、を含み、 前記樹脂バインダとして、ガラス転移点が30℃以下のアクリル樹脂を含む、 グリーンシート。」 <相違点1> 樹脂バインダについて、本件発明1が「水溶性」であるのに対し、甲1-1発明は、「ポリn-ブチルメタクリレート」が水溶性であることが特定されない点。 <相違点2> 本件発明1が「前記窒化物系セラミック粉末の体積と前記水溶性樹脂バインダの体積との合計を100vol%としたときに、前記窒化物系セラミック粉末と前記水溶性樹脂バインダとを、以下の体積割合:(1)前記窒化物系セラミック粉末 45vol%超過75vol%未満;および、(2)前記水溶性樹脂バインダ 25vol%超過55vol%未満、で含」むのに対し、甲1-1発明は、そのような体積割合の「窒化アルミニウム粉末」及び水溶性樹脂バインダを有しているか不明である点。 <相違点3> 本件発明1が「前記水溶性樹脂バインダ(A)と前記可塑剤(B)との体積比(A:B)は、98:2~65:35である」のに対し、甲1-1発明は、そのような体積割合の水溶性樹脂バインダ及び「ジブチルフタレート」を有しているか不明である点。 イ 相違点についての検討 相違点1について検討する。 本件特許の願書に添付された明細書(以下、「本件明細書」という。)の段落0029には、「ここで、「水溶性樹脂バインダ」とは、水系溶媒中で完全に溶解した状態となる樹脂バインダ、または、水中で分散状態となる樹脂バインダを意味する。」と記載されている。 そして、甲1-1発明の、バインダーとして加えられる「ポリn-ブチルメタクリレート」が、水系溶媒中で完全に溶解した状態、又は、水中で分散状態となることは、甲1-1に記載されておらず、また、甲1-2~甲1-9の記載から明らかであるともいえない。さらに、申立人1が提出した特許異議申立書においても、甲1-1発明の、バインダーとして加えられる「ポリn-ブチルメタクリレート」が、水系溶媒中で完全に溶解した状態、又は、水中で分散状態となることについて、証拠に基づいて説明はされていない。 よって、相違点1は実質的なものである。 ウ 小括 上記イによれば、相違点2及び3について検討するまでもなく、本件発明1は甲1-1発明ではない。 (3)本件発明2、4、5について 本件特許の請求項2、4及び5の記載は、請求項1の記載を引用するものであり、本件発明2、4及び5は、本件発明1の構成をすべて備えるものであるから、甲1-1発明と、上記(2)アの相違点1と同様の点で相違するものである。 よって、上記(2)イにおける検討と同様の理由により、本件発明2、4、5は、甲1-1発明ではない。 (4)本件発明3について 本件特許の請求項3の記載は、請求項1の記載を引用するものであり、本件発明3は、本件発明1の構成をすべて備えるものであるから、甲1-1発明と、上記(2)アの相違点1と同様の点で相違するものである。 そして、甲1-1発明は、「溶媒としてトルエン40重量部を添加して」「ボールミル混合を十分に行った後、この混合物にバインダーとして」「ポリn-ブチルメタクリレート」を加えるものであり、「ポリn-ブチルメタクリレート」は、トルエンからなる溶媒に加えられるものであるから、水系溶媒中で完全に溶解した状態、又は、水中で分散状態となるものとする動機はなく、また、甲1-2~甲1-9に、甲1-1発明の「ポリn-ブチルメタクリレート」を、水系溶媒中で完全に溶解した状態、又は、水中で分散状態となるものとすることが記載されているともいえない。 したがって、甲1-2~甲1-9の記載を参酌しても、甲1-1発明を、上記相違点1と同様の点に係る本件発明3の構成を備えたものとすることは、当業者が容易に想到し得たことではない 。 よって、本件発明3は、甲1-1発明と、甲1-2~甲1-9に記載された事項とに基づき、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (5)申立理由1-1及び申立理由1-2についてのまとめ 以上のとおりであるから、請求項1、2、4及び5に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものではなく、申立理由1-1は理由がない。 さらに、請求項3に係る特許は、同法同条第2項の規定に違反してされたものではなく、申立理由1-2は理由がない。 2 申立理由2-1について (1)甲2-1の記載 ア 甲2-1には、以下の記載がある。 「【請求項1】 原料粉末として、10~20μm、0.5~1.5μm、及び0.3μm以下の3領域において粒子径の極大値をそれぞれ一つずつ有し、前記3領域における粒子含有率が、体積基準でそれぞれ50~70%、20~40%、5~20%の範囲にあり、且つ、酸素含有量が0.6~1.0質量%であるセラミック粉末を使用し、2軸押出機の吐出口と1軸成形機の原料供給口を連結させた押出成形機を用いて、厚みが0.2~10mmのセラミックシートを成形することを特徴とするセラミックシートの製造方法。 【請求項2】 原料粉末が窒化物セラミック粉末であり、(1)窒化物セラミック粉末、焼結助剤及び有機バインダー粉末からなる混合粉末を2軸押出機の粉末供給部より供給し、(2)液状の有機バインダー、離型剤及び可塑剤からなる混合液体を2軸押出機の液体供給部より供給し、(3)2軸押出機内の混練部にて前記混合粉末と混合液体を混練し、(4)シートダイスを取付けた1軸成形機によりシート成形を行うことを特徴とする請求項1記載のセラミックシートの製造方法。 【請求項3】 窒化物セラミックが窒化アルミニウムであり、シートの見掛け密度が2.6g/cm3以上であることを特徴とする請求項2記載のセラミックシートの製造方法。 【請求項4】 請求項1~3のうちいずれか一項記載の方法により製造されたセラミックシートに、脱脂及び焼結処理を施してなるセラミック基板。」 「【0003】 セラミック基板となるセラミックス焼結体は、一般に以下の方法で製造される。例えばAlN焼結体の場合、AlN粉末に焼結助剤、有機バインダー、可塑剤、分散剤、離型剤等の添加剤を適量混合し、それを押出成形やテープ成形によって薄板状又はシート状に成形する。一方、厚板状又は大型形状の場合は、押出成形やプレスにより成形される(本発明では、厚さ1mm未満を薄板、1mm以上を厚板とする)。次いで、成形体を空気中、又は窒素等の不活性ガス雰囲気中で、450~650℃に加熱して有機バインダーを除去した後(脱脂工程)、窒素等の非酸化性雰囲気中で、1600~1900℃で0.5~10時間保持すること(焼成工程)によって製造される。」 「【0006】 即ち、本発明は、原料粉末として、10~20μm、0.5~1.5μm、及び0.3μm以下の3領域において粒子径の極大値をそれぞれ一つずつ有し、前記3領域における粒子含有率が、体積基準でそれぞれ50~70%、20~40%、5~20%の範囲にあり、且つ、酸素含有量が0.6~1.0%であるセラミック粉末を使用し、2軸押出機の吐出口と1軸成形機の原料供給口を連結させた押出成形機を用いて、厚みが0.2~10mmのセラミックシートを成形することを特徴とするセラミックシートの製造方法であり、原料粉末が窒化物セラミック粉末であり、(1)窒化物セラミック粉末、焼結助剤及び有機バインダー粉末からなる混合粉末を2軸押出機の粉末供給部より供給し、(2)液状の有機バインダー、離型剤及び可塑剤からなる混合液体を2軸押出機の液体供給部より供給し、(3)2軸押出機内の混練部にて前記混合粉末と混合液体を混練し、(4)シートダイスを取付けた1軸成形機によりシート成形を行うことを特徴とする該セラミックシートの製造方法であり、該窒化物セラミックが窒化アルミニウムであり、シートの見掛け密度が2.6g/cm3以上であることを特徴とする該セラミックシートの製造方法である。 【0007】 さらに、前記方法により製造されたセラミックシートに、脱脂及び焼結処理を施してなるセラミック基板であり、該セラミック基板の一主面に金属回路を形成し、他の一主面に放熱板を接合してなるセラミック回路基板であり、該セラミック回路基板を用いてなるモジュールである。 ・・・(中略)・・・ 【0010】 本発明に係る原料粉末は窒化物セラミック粉末が好ましく、特にAlN粉末が好ましい。」 「【0020】 本発明に係る液状の有機バインダーは特に限定されないが、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸、及びメタクリル酸からなる群より選ばれる一種又は二種以上を重合してなるポリマーを含む有機バインダーを用いることが好ましい。この有機液体バインダーを用いる理由は、窒素等の不活性ガス雰囲気中の脱脂処理において、他のバインダーよりも熱分解性が良く、残留炭素分の制御を容易に行うことができるからである。脱脂処理は、非酸化性雰囲気下で行うことが好ましい。例えばAlN粉末の場合、酸化雰囲気中で脱脂処理すると、AlN脱脂体中の酸素量が増加し、焼結の際にAlN格子内に酸素が固溶してAlN焼結体の熱伝導率を低下させる場合がある。上記ポリマーのガラス転移温度は、-50~0℃であることが好ましい。ポリマーのガラス転移温度が-50℃より低いと、十分な成形体強度が得られず、成形が困難となる場合があり、一方、ガラス転移温度が0℃より高いと成形体が硬く、脆いものとなり、割れが発生しやすくなる場合がある。 【0021】 液体の有機バインダーの添加割合は、セラミック粉末に対して外割配合で0.5~30質量%が好ましく、1~10質量%がより好ましい。添加割合が、0.5質量%より少ないと、十分な成形体強度が得られず、割れを生じる場合があり、一方、30質量%を超えると、脱脂処理に多大な時間がかかる上に、脱脂体中の残留炭素量が多いため、焼結体に色むらが生じる場合がある。 【0022】 本発明に係る有機バインダー粉末は特に限定されないが、メチルセルロース系あるいはアクリル系等の使用が好ましい。有機バインダー粉末の使用量は、セラミック粉末100質量部に対して1~5質量部が好ましい。使用量が1質量部より少ないと、十分な成形体強度が得られず割れを生じる場合があり、一方、5質量部を超えると、脱脂時のバインダー除去の際に成形体密度が低下するため、焼結時の収縮率が大きくなり、寸法不良や変形を生じる場合がある。 ・・・(中略)・・・ 【0024】 本発明に係る可塑剤としては、精製グリセリン、グリセリントリオレート、ジエチレングリコール等が使用可能であり、その使用量は、セラミック粉末100質量部に対して2~5質量部が好ましい。使用量が2質量部未満では、成形シートの柔軟性が不十分なためプレス成形時に成形体が脆くなり、シートへ亀裂が入りやすくなる場合がある。一方、5質量部を超えると練土粘度が低下しシート形状の保持が困難になるため、シート幅方向の厚みムラを生じる場合がある。」 「【0028】 本発明者は、セラミックシートを製造するため、ドクターブレード法、押し出し成型法、乾式プレス法、射出成型法、スリップキャスト法について検討した。 【0029】 乾式プレス法及び射出成型法は、バインダー量が多くなるため焼成時の収縮率が大きくなり、寸法精度が取れず、焼結体を研磨加工する必要がある。スリップキャスト法は、少ロットの異形品向きで量産性に劣り、厚い成形体は幅方向および流れ方向に厚みムラが生じやすい。 ・・・(中略)・・・ 【0031】 これに対し、押出成形法は、ダイスのクリアランスを大きくするだけで容易に厚みの厚いシートを成形することができ、しかも成形圧力を5~10MPaと高くすることができるため、成形体密度を上げることが可能で、焼成時の寸法精度が良好である。」 「【0057】 【表3】 [図:0001420348000002.jpg] 」 イ 甲2-1発明 上記アによれば、甲2-1には、次の発明(以下、「甲2-1発明」という。)が記載されている。(当審注:括弧内は根拠となる甲2-1の段落番号等である。) 「原料粉末として、10~20μm、0.5~1.5μm、及び0.3μm以下の3領域において粒子径の極大値をそれぞれ一つずつ有し、前記3領域における粒子含有率が、体積基準でそれぞれ50~70%、20~40%、5~20%の範囲にあり、且つ、酸素含有量が0.6~1.0%であるセラミック粉末を使用し、2軸押出機の吐出口と1軸成形機の原料供給口を連結させた押出成形機を用いて、0.2~10mmの厚みに成形することによって製造されるセラミックシートであって、 原料粉末が窒化物セラミック粉末であり、(1)窒化物セラミック粉末、焼結助剤及び有機バインダー粉末からなる混合粉末を2軸押出機の粉末供給部より供給し、(2)液状の有機バインダー、離型剤及び可塑剤からなる混合液体を2軸押出機の液体供給部より供給し、(3)2軸押出機内の混練部にて前記混合粉末と混合液体を混練し、(4)シートダイスを取付けた1軸成形機によりシート成形を行うことによって製造され、(請求項1及び2、段落0006) 窒化物セラミック粉末はAlN粉末であり、(段落0010) 液状の有機バインダーは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸、及びメタクリル酸からなる群より選ばれる一種又は二種以上を重合してなるポリマーを含み、ポリマーのガラス転移温度は、-50~0℃であり、(段落0020) 液状の有機バインダーの添加割合は、窒化物セラミック粉末に対して外割配合で0.5~30質量%であり、(段落0021) 可塑剤として、精製グリセリン、グリセリントリオレート、ジエチレングリコールが使用され、 可塑剤の使用量は、窒化物セラミック粉末100質量部に対して2~5質量部である、(段落0024) セラミックシート。」 (2)本件発明1について ア 対比 (ア)甲2-1発明の「窒化物セラミック粉末」は、本件発明1の「窒化物系セラミック粉末」に相当する。 (イ)本件明細書の段落0033には、「水溶性樹脂バインダとして」「アクリル樹脂からなる水溶性樹脂バインダA1を含む。」と記載され、段落0034には、「上記アクリル樹脂の一例として、アルキル(メタ)アクリレートを主モノマー(単量体全体の50重量%超を占める成分)として含み、当該主モノマーと共重合性を有する副モノマーをさらに含むモノマー混合物が挙げられる。」と記載されているから、アルキルアクリレートを主モノマーとして含むアクリル樹脂は、水溶性樹脂バインダであるといえる。 そうすると、甲2-1発明の「液状の有機バインダー」が含む「アクリル酸」「を重合してなるポリマー」は、アクリル酸がアルキルアクリレートであり、アクリル酸が重合したポリマーがアクリル酸を主モノマーとするアクリル樹脂であるという技術常識を踏まえると、アルキルアクリレートを主モノマーとして含むアクリル樹脂であるといえるから、本件発明1の「水溶性樹脂バインダ」に相当する。 (ウ)甲2-1発明の「液状の有機バインダーは」「アクリル酸」「を重合してなるポリマーを含み、ポリマーのガラス転移温度は、-50~0℃であ」ることは、上記(イ)を踏まえると、本件発明1の「水溶性樹脂バインダとして、ガラス転移点が30℃以下のアクリル樹脂を含」むことに相当する。 (エ)甲2-1発明の「可塑剤」は、本件発明1の「可塑剤」に相当する。 (オ)本件明細書の段落0007には、「本明細書において「グリーンシート」とは、乾燥処理の前後を問わず、未焼成のシート状構造体をいう。」と記載されている。一方、甲2-1の段落0007には、「前記方法により製造されたセラミックシートに、脱脂及び焼結処理を施してなるセラミック基板であり」と記載され、甲2-1発明の「セラミックシート」は、焼結処理が施される前のものであるから、グリーンシートであるといえる。 そして、甲2-1発明の「セラミックシート」は、「窒化物セラミック粉末」を含む「混合粉末を」「供給し」、「液状の有機バインダー」「及び可塑剤」を含む「混合液体」を「供給し」、「混合粉末と混合液体を混練し」、「シート成形を行うことによって製造され」るものであるから、「窒化物セラミック粉末」、「液状の有機バインダー」及び「可塑剤」を含むものであり、本件発明の「グリーンシート」とは、「窒化物系セラミック粉末」と、「樹脂バインダ」と、「可塑剤」とを含む点で、一致する。 (カ)上記(ア)~(オ)によれば、本件発明1と甲2-1発明とは、以下の点で一致し、相違する。 <一致点> 「窒化物系セラミック粉末と、水溶性樹脂バインダと、可塑剤と、を含み、 前記水溶性樹脂バインダとして、ガラス転移点が30℃以下のアクリル樹脂を含む、 グリーンシート。」 <相違点4> 本件発明1が「前記窒化物系セラミック粉末の体積と前記水溶性樹脂バインダの体積との合計を100vol%としたときに、前記窒化物系セラミック粉末と前記水溶性樹脂バインダとを、以下の体積割合:(1)前記窒化物系セラミック粉末 45vol%超過75vol%未満;および、(2)前記水溶性樹脂バインダ 25vol%超過55vol%未満、で含」むのに対し、甲1-1発明は、「窒化物セラミック粉末」及び「アクリル酸」「を重合してなるポリマー」の体積割合が特定されない点。 <相違点5> 本件発明1が「前記水溶性樹脂バインダ(A)と前記可塑剤(B)との体積比(A:B)は、98:2~65:35である」のに対し、甲1-1発明は、「アクリル酸」「を重合してなるポリマー」及び「可塑剤」の体積割合が特定されない点。 イ 相違点についての検討 (ア)事案に鑑み、相違点5について検討する。 甲2-1発明は、「液状の有機バインダーの添加割合は、窒化物セラミック粉末に対して外割配合で0.5~30質量%であり」、「可塑剤の使用量は、窒化物セラミック粉末100質量部に対して2~5質量部である」ものであり、「液状の有機バインダー」と「可塑剤」との質量比が、(0.5~30):(2~5)の範囲であるといえるものの、両者の体積比については特定されていない。 そして、甲2-1には、「液状の有機バインダー」及び「可塑剤」の体積について何ら記載されていないから、甲2-1発明において、両者の体積比を98:2~65:35とする動機はない。また、甲2-2~甲2-6のいずれにも、相違点5に係る本件発明1の構成は記載されていない。 よって、甲2-2~甲2-6の記載を参酌しても、甲2-1発明を、相違点5に係る本件発明1の構成を備えたものとすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。 (イ)申立人2は、特許異議申立書の第14頁第2行~第17頁第3行において、窒化アルミニウムの比重は3.05(g/cm3)であり、アクリル樹脂の比重は1.05(g/cm3)であり、グリセリンの比重は1.26(g/cm3)であるから、甲2-1発明のセラミックシートにおいてAlN(セラミック粉末)100質量部、アクリル樹脂(バインダ)25質量部、グリセリン(可塑剤)3質量部を用いた場合、アクリル樹脂とグリセリンとの体積比は、58vol%:42vol%となり、また、上記アクリル樹脂の比重が1.2(g/cm3)であるとしても、アクリル樹脂とグリセリンとの体積比は、59.3vol%:40.7vol%となり、相違点5に係る本件発明1の構成となる旨主張している。 しかし、甲2-1には、「液状の有機バインダー」としてアクリル樹脂を選択した上で、その添加量として、「窒化物セラミック粉末」に対する外割配合である0.5~30質量%から25質量%を選択すると共に、「可塑剤」として「グリセリン」を選択した上で、その使用量として、窒化物セラミック粉末100質量部に対する添加量である2~5質量部から3質量部を選択することについて、何ら記載はなく、また、その動機があるともいえない。 よって、甲2-1発明において、アクリル樹脂(バインダ)25質量部、グリセリン(可塑剤)3質量部を用いることを前提とする上記申立人2の主張を採用することはできない。 ウ 小括 上記イによれば、相違点4について検討するまでもなく、本件発明1は、甲2-1発明と、甲2-2~甲2-6に記載された事項とに基づき、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (3)本件発明2~6について 本件特許の請求項2~6の記載は、請求項1の記載を引用するものであり、本件発明2~6は、本件発明1の構成をすべて備えるものであるから、甲2-1発明と、上記(2)アの相違点5と同様の点で相違するものである。 よって、上記(2)イにおける検討と同様の理由により、本件発明2~6は、甲2-1発明と、甲2-2~甲2-6の記載とに基づき、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (4)申立理由2-1についてのまとめ 以上のとおりであるから、請求項1~6に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではなく、申立理由2-1は理由がない。 3 申立理由2-2について (1)本件発明が解決しようとする課題について ア 本件明細書の段落0005には、「セラミック粉末として窒化物系セラミック粉末を用いる場合、該粉末は、水や有機溶剤に対する濡れ性が低いため」「緻密なシート状組成物を製造することが困難であった。シート状組成物の緻密性が低いと」「放熱が適切に行われなくなる虞があり、好ましくない。」と記載され、段落0006には、「本発明は、かかる点を鑑みて創出されたものであり、その目的とするところは、緻密な窒化物系セラミック粉末を含むシート状組成物(グリーンシート)を製造する技術を提供することである。」と記載されている。 したがって、本件発明が解決しようとする課題は、窒化物系セラミック粉末を用いたシート状組成物は、窒化物系セラミック粉末の濡れ性が低いため、緻密にすることが困難であり、放熱が適切に行われないという虞があることから、緻密な窒化物系セラミック粉末を含むシート状組成物(グリーンシート)を製造することである。 イ さらに、本件明細書の段落0066には、段落0058~段落0065に記載された実施例の「結果」について、「例1~5において、窒化物系セラミック粉末と、水溶性樹脂バインダと、可塑剤と、を含むグリーンシートが得られた。」「水溶性バインダとして、ガラス転移点が30℃以下の水溶性アクリル樹脂を含む例1~3と、ガラス転移点が30℃超の水溶性アクリル樹脂のみを含む例4,5とを比較すると、例1~3のグリーンシートでは、SEM観察において長径が30μm以上の空隙が観察されなかったのに対して、例4,5のグリーンシートでは、長径が30μm以上の空隙が観察された。このことから、水溶性樹脂バインダとしてガラス転移点が30℃以下の水溶性アクリル樹脂を含むことによって、グリーンシートの緻密性が向上し得ることが確認された。また、例1~3のグリーンシートでは、熱伝導率の向上が確認された。」と記載され、窒化物系セラミック粉末を含むグリーンシートにおいて、水溶性樹脂バインダとしてガラス転移点が30℃以下の水溶性アクリル樹脂を含むことによって、ガラス転移点が30℃以下の水溶性アクリル樹脂を含まない場合と比べ、グリーンシートの緻密性が向上するといえる。 ウ そして、本件発明1は、「窒化物系セラミック粉末と、水溶性樹脂バインダ」「を含み、前記水溶性樹脂バインダとして、ガラス転移点が30℃以下のアクリル樹脂を含」む「グリーンシート」であるから、上記イによれば、当業者は、本件発明1の構成により、窒化物系セラミック粉末を含むグリーンシートにおいてガラス転移点が30℃以下の水溶性アクリル樹脂を含まない場合と比べ、グリーンシートの緻密性が向上し、上記アにおいて示した課題を解決できることを理解でき、また、本件発明1の構成を備える本件発明2~6の構成によっても、上記アにおいて示した課題を解決できることを理解できる。 よって、本件発明1~6は発明の詳細な説明に記載されたものである。 (2)申立人2の主張について ア 申立人2は、特許異議申立書の第24頁下から5行~第26頁末行において、本件発明1は、熱伝導率が低い焼結助剤を含む態様を包含するものであるが、グリーンシートが焼結助剤を含む場合であっても、本件明細書の段落0007~段落0014に記載された「緻密性および熱伝導率が向上された窒化物系セラミックグリーンシートを提供することができる」という課題を解決できることについては、本件明細書の実施例で何ら証明されていないから、本件発明1の範囲まで、発明の詳細な説明に開示された内容を拡張ないし一般化できるとはいえない旨主張している。 また、請求項2~6の記載は、請求項1の記載を引用するものであるところ、本件発明2~6も、焼結助剤を含む態様を包含するものであるから、本件発明2~6に係る発明の範囲まで、発明の詳細な説明に開示された内容を拡張ないし一般化できるとはいえない旨主張している。 イ 上記アの申立人2の主張について検討する。 本件発明が解決しようとする課題は、上記(1)アのとおりのものである。一方、上記(1)イと、本件明細書の段落0021に「上記空隙の不存在は、グリーンシートの熱伝導性を向上する観点から、好ましい。」と記載されていることを踏まえると、上記アの申立人2が課題とする「熱伝導性が向上され」ることは、緻密性が高くなったことによる効果にすぎず、本件発明が解決しようとする課題ではない。 よって、上記アの申立人2の主張は、「熱伝導率が向上された窒化物系セラミックグリーンシートを提供することができる」ことを、本件発明が解決しようとする課題として認定している点で誤りであり、採用することはできない。 (3)小括 以上のとおりであるから、請求項1~6に係る特許は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものではない。 したがって、申立理由2-2は、理由がない。 第5 むすび 以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1~6に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1~6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2024-700926

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