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特許異議申立

2024-700634

情報処理方法、情報処理装置、プログラム、記録媒体、生産システム、ロボットシステム、物品の製造方法

審判番号
2024-700634
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2022-163661
登録番号
7439206
請求日
2024年07月05日
審決日
2025年03月27日
公報発行日
2025年07月25日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】キヤノン株式会社
  • 【権利者代理人】弁理士法人近島国際特許事務所
  • 【異議申立人】前田 正夫
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 貴雄
  • 審判官 本庄 亮太郎
  • 審判官 大山 健
分類
P1651.113-YAA(B25J) / P1651.121-YAA(B25J) / P1651.537-YAA(B25J)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法120条の8第1項特許法135条
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第29条第1項、特許法第36条第6項第2号、特許法第120条の5第4項、特許法第126条第5項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第1号、特許法第113条第2号、特許法第113条第4号、特許法第120条の8第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7439206号発明「情報処理方法、情報処理装置、プログラム、記録媒体、生産システム、ロボットシステム、物品の製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7439206号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~34、36~38〕、35について訂正することを認める。 特許第7439206号の請求項1、3~15、17、19~25、27、33~38に係る特許を維持する。 特許第7439206号の請求項2、16、18、26、28~32に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7439206号の請求項1~38に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願は、平成30年2月5日に出願された特許出願(特願2018-18583)の一部を、令和4年10月12日に新たな特許出願(特願2022-163661)としたものであって、令和6年2月16日にその特許権の設定登録がされ、同月27日に特許掲載公報が発行された。本件特許異議の申立ての主な経緯は、次のとおりである。 1 令和6年7月5日 特許異議申立人 前田正夫(以下「申立人」という。)による全請求項(請求項1~38)に係る特許に対する特許異議の申立て 2 令和6年11月7日付け 取消理由を通知 3 令和6年12月17日 特許権者キヤノン株式会社(以下「特許権者」という。)との面接審理 4 令和7年1月14日 特許権者による訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)と意見書の提出 5 令和7年2月25日 申立人による意見書(以下「申立人意見書」という。)の提出 第2 訂正事項 本件訂正請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の適否について検討する。 1 請求の趣旨 本件訂正請求の趣旨は、本件特許の明細書及び特許請求の範囲を、訂正請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、本件訂正後の請求項1~38について訂正することを求めるものである。 2 一群の請求項について 本件訂正前の請求項1~34、36~38について、請求項2~34、36~38は、請求項1を直接又は間接的に引用しているものであって、本件訂正によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。 したがって、本件訂正前の請求項1~34、36~38に対応する本件訂正後の請求項〔1~34、36~38〕は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 3 独立特許要件 本件特許異議の申立てにおいては、本件訂正前の全ての請求項1~38について特許異議の申立てがされているので、本件訂正に関して、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項の独立特許要件は課されない。 4 一群の請求項〔1~34、36~38〕に係る訂正 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に、 「前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記中間教示点群に基づき少なくとも2つの中間軌道を取得する中間軌道取得工程と、 前記中間軌道取得工程で取得された前記中間軌道において評価値を取得する評価工程と、 前記評価値に基づき前記中間軌道のうち所定の中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道取得工程と、を有している、」 と記載されているのを、 「前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する第1中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記第1中間教示点群に基づき少なくとも2つの第1中間軌道を取得する第1中間軌道取得工程と、 前記第1中間軌道取得工程で取得された前記少なくとも2つの第1中間軌道において、前記ロボットアームと前記ロボットアームが動作する空間に配置される物体との干渉に関する第1評価値を取得する第1評価工程と、 前記第1評価値に基づき、前記少なくとも2つの第1中間軌道の内から、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される所定の第1中間軌道を選択する第1選択工程と、 前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群を変位させることで取得される中間軌道において前記ロボットアームと前記物体とが干渉しているか否かを判定することにより、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得する第2中間軌道取得工程と、 前記第2中間軌道取得工程で取得された前記少なくとも2つの第2中間軌道において、前記ロボットアームを動作させる動作時間に関する第2評価値を取得する第2評価工程と、前記第2評価値に基づき前記少なくとも2つの第2中間軌道の内から所定の第2中間軌道を選択する第2選択工程と、 前記所定の第2中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道取得工程と、を有している、」 に訂正する(請求項1を引用する請求項3~15、17、19~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。下線部は訂正箇所について特許権者が付したものである。以下第2の4~6に示す、訂正事項2~33についても同様。)。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2を削除する訂正をする。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3に、 「請求項1または2に記載の情報処理方法において、 前記中間軌道取得工程では、所定の中間教示点群が有する中間教示点に異なる変位を与えることで前記少なくとも2つの中間教示点群を設定する、」 と記載されているのを、 「請求項1に記載の情報処理方法において、 前記第2中間軌道取得工程では、前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群が有する中間教示点に異なる変位を与えることで前記少なくとも2つの第2中間軌道を取得する、」 に訂正する(請求項3を引用する請求項4~15、17、19~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4に、 「前記中間軌道取得工程では、前記中間教示点に値を加算することで前記変位を与え、前記少なくとも2つの中間教示点群を設定する、」 と記載されているのを、 「前記第2中間軌道取得工程では、前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群が有する中間教示点に値を加算することで前記変位を与え、前記少なくとも2つの第2中間軌道を取得する、」 に訂正する(請求項4を引用する請求項5~15、17、19~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (5)訂正事項5 特許請求の範囲の請求項6に、 「前記中間教示点は隣り合っており、前記中間軌道取得工程では、隣り合った前記中間教示点に前記乱数に基づき前記変位を付与する、」 と記載されているのを、 「前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群が有する中間教示点は隣り合っており、前記第2中間軌道取得工程では、隣り合った当該中間教示点に前記乱数に基づき前記変位を付与する、」 に訂正する(請求項6を引用する請求項7~15、17、19~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (6)訂正事項6 特許請求の範囲の請求項8に、 「請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記中間軌道取得工程では、前記ロボットアームの駆動機構に関する物理的な制約条件を満たす前記中間軌道を取得する、」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から7、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第1中間軌道取得工程では、前記ロボットアームの駆動機構に関する物理的な制約条件を満たす前記少なくとも2つの第1中間軌道を取得する、」 に訂正する(請求項8を引用する請求項9~15、17、19~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (7)訂正事項7 特許請求の範囲の請求項11に、 「前記評価工程では、前記中間軌道における、前記ロボットアームと、前記ロボットアームの動作する空間に配置される物体との干渉量に基づき前記評価値を取得する、」 と記載されているのを、 「前記第1評価工程では、前記少なくとも2つの第1中間軌道の各々における、前記ロボットアームと、前記ロボットアームの動作する空間に配置される物体との干渉量に基づき前記第1評価値を取得する、」 に訂正する(請求項11を引用する請求項12~15、19~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (8)訂正事項8 特許請求の範囲の請求項13に、 「前記中間軌道取得工程では、前記制約条件を満たしていれば、前記ロボットアームと物体とにおいて干渉が発生している所定の中間軌道も前記少なくとも2つの中間軌道として取得する、」 と記載されているのを、 「前記第1中間軌道取得工程では、前記制約条件を満たしていれば、前記ロボットアームと物体とにおいて干渉が発生している中間軌道も前記少なくとも2つの第1中間軌道として取得する、」 に訂正する(請求項13を引用する請求項14、15、19~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (9)訂正事項9 特許請求の範囲の請求項14に、 「前記軌道取得工程において、前記干渉量が0となった場合を、前記ロボットアームと前記物体とにおいて干渉が発生していないと判定する、」 と記載されているのを、 「前記第1評価工程において、前記干渉量が0となった場合を、前記ロボットアームと前記物体とにおいて干渉が発生していないと判定する、」 に訂正する(請求項14を引用する請求項15、19~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (10)訂正事項10 特許請求の範囲の請求項15に、 「請求項1から14のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記少なくとも2つの中間教示点群の内、1つの中間教示点群はユーザがユーザインタフェースを介して設定できる、」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から14、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 少なくとも2つの前記第1中間教示点群の内、1つの中間教示点群はユーザがユーザインタフェースを介して設定できる、」 に訂正する(請求項15を引用する請求項19~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (11)訂正事項11 特許請求の範囲の請求項16を削除する訂正をする。 (12)訂正事項12 特許請求の範囲の請求項17に、 「請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理方法において、前記中間軌道取得工程では、前記ロボットアームを動作させる動作時間が小さくなるように前記少なくとも2つの中間軌道を取得する、」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から10、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、前記第2中間軌道取得工程では、前記ロボットアームを動作させる動作時間が小さくなるように前記少なくとも2つの第2中間軌道を取得する、」 に訂正する(請求項17を引用する請求項19~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (13)訂正事項13 特許請求の範囲の請求項18を削除する訂正をする。 (14)訂正事項14 特許請求の範囲の請求項19に、 「請求項1から18のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記軌道取得工程において、前記評価値が所定条件を満たすことを条件として、前記ロボットアームを動作させる軌道の取得を停止する、」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第2中間軌道取得工程において、前記第2評価値が所定条件を満たすことを条件として、前記第2中間軌道の取得を停止する、」 に訂正する(請求項19を引用する請求項20~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (15)訂正事項15 特許請求の範囲の請求項20に、 「前記所定条件は、前記ロボットアームを動作させる軌道の取得を所定回数実行しても前記評価値が変化していないと判定される場合である、」 と記載されているのを、 「前記所定条件は、前記第2中間軌道の取得を所定回数実行しても前記第2評価値が変化していないと判定される場合である、」 に訂正する(請求項20を引用する請求項21~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (16)訂正事項16 特許請求の範囲の請求項21に、 「請求項1から20のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記ロボットアームを動作させる軌道の取得の繰り返し実行回数が所定回数に達したことに基づいて前記ロボットアームを動作させる軌道の取得を停止する、」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、または19から20、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第2中間軌道の取得の繰り返し実行回数が所定回数に達したことに基づいて前記第2中間軌道の取得を停止する、」 に訂正する(請求項21を引用する請求項22~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (17)訂正事項17 特許請求の範囲の請求項22に、 「請求項1から21のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記中間軌道取得工程において、ポテンシャル法、PRM、RRT、可視グラフ法、セル分割法、ボロノイ図法、のうちの少なくとも1つを用いて前記少なくとも2つの中間軌道を取得する、」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、または19から21、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第1中間軌道取得工程において、ポテンシャル法、PRM、RRT、可視グラフ法、セル分割法、ボロノイ図法、のうちの少なくとも1つを用いて前記少なくとも2つの第1中間軌道を取得する、」 に訂正する(請求項22を引用する請求項23~25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (18)訂正事項18 特許請求の範囲の請求項23に、 「請求項1から22のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記中間軌道取得工程において、Spline補間、B-Spline補間、ベジェ曲線補間、のうちの少なくとも1つを用いて前記少なくとも2つの中間軌道を平滑化する、」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、または19から22、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第1中間軌道取得工程および前記第2中間軌道取得工程において、Spline補間、B-Spline補間、ベジェ曲線補間、のうちの少なくとも1つを用いて前記少なくとも2つの前記第1中間軌道および前記少なくとも2つの第2中間軌道を平滑化する、」 に訂正する(請求項23を引用する請求項24、25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (19)訂正事項19 特許請求の範囲の請求項24に、 「請求項1から23のいずれか1項に記載の情報処理方法において、」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、または19から23、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、」 に訂正する(請求項24を引用する請求項25、27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (20)訂正事項20 特許請求の範囲の請求項25に、 「請求項1から24のいずれか1項に記載の情報処理方法において、」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、または19から24、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、」 に訂正する(請求項25を引用する請求項27、33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (21)訂正事項21 特許請求の範囲の請求項26を削除する訂正をする。 (22)訂正事項22 特許請求の範囲の請求項27に、 「請求項1から26のいずれか1項に記載の情報処理方法において、」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、または19から25、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、」 に訂正する(請求項27を引用する請求項33、34、36~38についても同様に訂正する。)。 (23)訂正事項23 特許請求の範囲の請求項28を削除する訂正をする。 (24)訂正事項24 特許請求の範囲の請求項29を削除する訂正をする。 (25)訂正事項25 特許請求の範囲の請求項30を削除する訂正をする。 (26)訂正事項26 特許請求の範囲の請求項31を削除する訂正をする。 (27)訂正事項27 特許請求の範囲の請求項32を削除する訂正をする。 (28)訂正事項28 特許請求の範囲の請求項33に、 「請求項1から32のいずれか1項に記載の情報処理方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラム」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、または19から25、または27、のいずれか1項に記載の情報処理方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラム」 に訂正する(請求項33を引用する請求項34についても同様に訂正する。)。 (29)訂正事項29 特許請求の範囲の請求項36に、 「請求項1から32のいずれか1項に記載の情報処理方法を用いて」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、または19から25、または27、のいずれか1項に記載の情報処理方法を用いて」 に訂正する。 (30)訂正事項30 特許請求の範囲の請求項37に、 「請求項1から32のいずれか1項に記載の情報処理方法を用いて」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、または19から25、または27、のいずれか1項に記載の情報処理方法を用いて」 に訂正する。 (31)訂正事項31 特許請求の範囲の請求項38に、 「請求項1から32のいずれか1項に記載の情報処理方法を用いて」 と記載されているのを、 「請求項1、または3から15、または17、または19から25、または27、のいずれか1項に記載の情報処理方法を用いて」 に訂正する。 5 請求項35に係る訂正 (32)訂正事項32 特許請求の範囲の請求項35に 「第1位置および第2位置の間でロボットアームを動作させる軌道を取得する情報処理装置において、 前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記中間教示点群に基づき少なくとも2つの中間軌道を取得し、 取得された前記中間軌道において評価値を取得し、 前記評価値に基づき前記中間軌道のうち所定の中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する、」 と記載されているのを、 「第1位置および第2位置の間でロボットアームを動作させる軌道を取得する情報処理装置において、 前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する第1中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記第1中間教示点群に基づき少なくとも2つの第1中間軌道を取得し、 取得された前記少なくとも2つの第1中間軌道において、前記ロボットアームと前記ロボットアームが動作する空間に配置される物体との干渉に関する第1評価値を取得し、 前記第1評価値に基づき前記少なくとも2つの第1中間軌道の内から、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される所定の第1中間軌道を選択し、 前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群を変位させることで取得される中間軌道において前記ロボットアームと前記物体とが干渉しているか否かを判定することにより、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得し、 前記少なくとも2つの第2中間軌道において、前記ロボットアームを動作させる動作時間に関する第2評価値を取得し、 前記第2評価値に基づき前記少なくとも2つの第2中間軌道の内から所定の第2中間軌道を選択し、 前記所定の第2中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する、」 に訂正する。 6 明細書に係る訂正 (33)訂正事項33 明細書の段落【0013】に 「本発明の一態様は、第1位置および第2位置の間でロボットアームを動作させる軌道を取得する情報処理方法において、前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記中間教示点群に基づき少なくとも2つの中間軌道を取得する中間軌道取得工程と、前記中間軌道取得工程で取得された前記中間軌道において評価値を取得する評価工程と、前記評価値に基づき前記中間軌道のうち所定の中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道取得工程と、を有していることを特徴とする情報処理方法である。 本発明の他の一態様は、第1位置および第2位置の間でロボットアームを動作させる軌道を取得する情報処理装置において、前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記中間教示点群に基づき少なくとも2つの中間軌道を取得し、取得された前記中間軌道において評価値を取得し、前記評価値に基づき前記中間軌道のうち所定の中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得することを特徴とする情報処理装置である。」 と記載されているのを、 「本発明の一態様は、第1位置および第2位置の間でロボットアームを動作させる軌道を取得する情報処理方法において、前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する第1中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記第1中間教示点群に基づき少なくとも2つの第1中間軌道を取得する第1中間軌道取得工程と、前記第1中間軌道取得工程で取得された前記少なくとも2つの第1中間軌道において、前記ロボットアームと前記ロボットアームが動作する空間に配置される物体との干渉に関する第1評価値を取得する第1評価工程と、前記第1評価値に基づき、前記少なくとも2つの第1中間軌道の内から、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される所定の第1中間軌道を選択する第1選択工程と、前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群を変位させることで取得される中間軌道において前記ロボットアームと前記物体とが干渉しているか否かを判定することにより、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得する第2中間軌道取得工程と、前記第2中間軌道取得工程で取得された前記少なくとも2つの第2中間軌道において、前記ロボットアームを動作させる動作時間に関する第2評価値を取得する第2評価工程と、前記第2評価値に基づき前記少なくとも2つの第2中間軌道の内から所定の第2中間軌道を選択する第2選択工程と、前記所定の第2中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道取得工程と、を有している、ことを特徴とする情報処理方法である。 本発明の他の一態様は、第1位置および第2位置の間でロボットアームを動作させる軌道を取得する情報処理装置において、前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する第1中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記第1中間教示点群に基づき少なくとも2つの第1中間軌道を取得し、取得された前記少なくとも2つの第1中間軌道において、前記ロボットアームと前記ロボットアームが動作する空間に配置される物体との干渉に関する第1評価値を取得し、前記第1評価値に基づき前記少なくとも2つの第1中間軌道の内から、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される所定の第1中間軌道を選択し、前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群を変位させることで取得される中間軌道において前記ロボットアームと前記物体とが干渉しているか否かを判定することにより、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得し、前記少なくとも2つの第2中間軌道において、前記ロボットアームを動作させる動作時間に関する第2評価値を取得し、前記第2評価値に基づき前記少なくとも2つの第2中間軌道の内から所定の第2中間軌道を選択し、前記所定の第2中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する、ことを特徴とする情報処理装置である。」 に訂正する。 7 各訂正事項の訂正要件の検討 (1)一群の請求項〔1~34、36~38〕に係る訂正 a 訂正事項1 (a)訂正の目的 訂正事項1は、本件訂正前の請求項1における「中間軌道取得工程」に関して「第1中間軌道取得工程」として限定するとともに、「第2中間軌道取得工程」をさらに有することを付加的に限定するものである。また、「評価工程」に関して、「第1評価工程」として限定するとともに、「第2評価工程」を有することを付加的に限定するものである。さらに、「軌道取得工程」関して、「第2選択工程」及び「軌道取得工程」として限定するものであって(訂正前の請求項2を参照。)、さらに、上記「第1評価工程」と上記「第2中間軌道取得工程」との間に、「第1選択工程」を有することを付加的に限定するものである(訂正前の請求項16を参照。)、といえる。 すなわち、訂正事項1は、本件訂正前の請求項1の「中間軌道取得工程」、「評価工程」及び「軌道取得工程」を、「第1中間軌道取得工程」、「第1評価工程」及び「第2選択工程」及び「軌道取得工程」として、それぞれ具体的に限定するとともに、さらに、当該「第1評価工程」と当該「第2選択工程」との間に、「第1選択工程」、「第2中間軌道取得工程」及び「第2評価工程」を付加的に追加して限定することで、「第1評価値」及び「第2評価値」に基づく、所定の「第1中間軌道」及び「第2中間軌道」に基づいて、最終的に、「前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する」ものとして実質的に特定されることから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものと認められる。 (b)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項1は、上述したように特許請求の範囲の減縮をするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合するものである。 なお、申立人は、申立人意見書において、訂正事項1について、「前記評価値に基づき前記第1中間軌道のうち所定の中間軌道」に基づいて「前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する」とすべきところ、「前記所定の第2中間軌道」に基づいて「前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する」構成となっているから、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を変更するものであり、訂正要件を満たさない旨主張する。 しかしながら、上述したように、訂正事項1により、請求項1において、「ロボットアームを動作させる軌道を取得する」ための「所定の中間軌道」を得るための工程が、「第1中間軌道取得工程」、「第1評価工程」を経て、「第1選択工程」で「所定の第1中間軌道」を選択したうえで、さらに「所定の第1中間軌道」に基づいて、「第2中間軌道取得工程」、「第2評価工程」、「第2選択工程」の各工程を経ることが限定されたことに伴い、本件訂正前の「前記ロボットアームを動作させる軌道」を「所定の第2中間軌道に基づ」くと限定したものであって、当該「所定の第2中間軌道」は、「第1評価値」に基づき選択された「所定の第1中間軌道」に基づいて、さらに「第2評価値」に基づき選択されたものであるから、訂正事項1は「特許請求の範囲の減縮」をするものと認められ、特許請求の範囲を変更するものとはいえない。 (c)願書に添付した明細書、特許請求の範囲、又は図面(以下「本件明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること (c1)[本件明細書等に記載された実施形態について] 本件明細書等には、実施形態1(段落【0017】~【0061】、図1~6)及び実施形態2(段落【0062】~【0069】、図7)が記載されているところ、実施形態2について記載した段落【0064】、【0065】には、「上記の実施形態1では、・・・中間教示点群P1、P2、…Pnを生成する例を示した。これに対して、本実施形態では、図4のステップS101において実施形態1の最適化処理を経て出力された中間教示点群P1、P2、…Pn(図6および図7(b))を用いる。」、「既に実施形態1の最適化処理を経て出力された中間教示点群P1、P2、…Pnを初期値とすることにより、既に障害物を回避済みの軌道の動作時間を縮める最適化を行うことができる。」と記載されているから、実施形態2は実施形態1の最適化処理を経て出力された中間教示点群P1、P2、…Pnを初期値とするものであることが理解でき、合わせて、本件訂正後の「第1中間軌道取得工程」、「第1評価工程」、「第1選択工程」は実施形態1に記載され、本件訂正後の「第2中間軌道取得工程」、「第2評価工程」、「第2選択工程」、及び「軌道取得工程」での軌道の取得が「所定の第2中間軌道に基づ」くものであることは実施形態2に記載されていることが理解できる(下線部は当審で付した。以下同様。)。 (c2)[各工程について] 続いて、訂正事項1における各工程が、本件明細書等に記載されたものであるか検討する。 (c2-1)本件訂正後の「第1中間軌道取得工程」は、本件明細書等の段落【0040】の「ステップS101では、ステップS100で与えた、ロボットアームAの開始教示点Ps、目標教示点Pgの間に、初期値としての中間教示点(第1の中間教示点群)P1、P2、…Pnを生成する(図5(b))。」、段落【0044】の「図4のステップS102では、中間教示点群P1、P2、…Pn(第1の中間教示点群)に対して空間的な変位を与え、新たな中間教示点群R1、R2、…Rn(第2の中間教示点群)を生成する(図5(c):中間教示点生成工程)。」、段落【0046】の「ステップS103では、中間教示点群R1、R2、…Rnの間を曲線で補間し、最短時間制御を用いて軌道を生成する(軌道生成工程)。」との記載、及び図5(d)等に基づくものである。なお、本件明細書等の段落【0044】には「新たな中間教示点群R1、R2、…Rn(第2の中間教示点群)」と記載されているが、当該段落【0044】の「第2の中間教示点群」は、実施形態1についての記載であるから、本件訂正後の請求項1の「第1中間軌道取得工程」における「第1中間教示点群」に該当することは明らかである。 (c2-2)本件訂正後の「第1評価工程」は、段落【0050】の「ステップS107では、保存したN個の中間教示点群Ri1、Ri2、… Rin(i=1~N)に評価値を与える(図5(d):評価工程)」という記載、段落【0051】の「この評価値は、例えば、中間教示点群Ri1、Ri2、…Rin(i=1~N)に対応する軌道を評価することにより生成する。例えば、本実施形態では、障害物Obとの干渉を回避する軌道を求めるため、ロボットアームと障害物とが干渉量を評価値とする。例えば、この干渉量は、ロボットアームと障害物とが同一の空間を占める干渉時間や、めり込み量ないし干渉距離(あるいは両者の掃引空間の重複する体積など)であってよい。本実施形態では、例えば干渉量として干渉時間を採用し、評価値とする。」との記載に基づくものである。 (c2-3)本件訂正後の「第1選択工程」は、段落【0054】の「ステップS108で、N個の中間教示点群Ri1、Ri2 、…Rin(i=1~N)の評価値を元に、中間教示点群P1、P2、…Pnを移動させる(図5(e))。」との記載に基づくものである。 (c2-4)本件訂正後の「第2中間軌道取得工程」は、上述したとおり、実施形態2は実施形態1の最適化処理を経て出力された中間教示点群P1、P2、…Pnを初期値とするものであるところ、段落【0063】の「本実施形態の軌道生成方法の制御手順は、実施形態1の図4のフローチャートと同等であるが、本実施形態2では、実施形態1とは、中間教示点群P1、P2、…Pnの初期値、軌道の制約方法、軌道の評価方法、および打ち切り条件が異なる。」、段落【0066】の「本実施形態では、新たな中間教示点群R1、R2、…Rn(第2の中間教示点群)を生成し(図7(c))、可動範囲内か否かの判定に加え、ロボットアームAが障害物Obと干渉しているか否かを判定する。障害物と干渉している場合は、その中間教示点群R1、R2、…Rnを無効とし、ステップS102に戻る。」との記載、及び図7(b)~(d)に、実施形態1の最適化処理を経て出力された中間教示点群P1、P2、…Pn(前記所定の第1中間軌道)に対応する第1中間教示点群を変位させることで取得される中間軌道において前記ロボットアームと前記物体とが干渉しているか否かを判定することにより、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得することが図示されていることに基づくものである。 (c2-5)本件訂正後の「第2評価工程」は、段落【0067】の「本実施形態では、ロボットアームAの動作時間を評価値として軌道を評価する(図7(d))。これにより、動作時間が最短となる中間教示点群P1、P2、…Pnを生成することができる。」という記載に基づくものである。 (c2-6)本件訂正後の「第2選択工程」は、段落【0067】の「これにより、動作時間が最短となる中間教示点群P1、P2、…Pnを生成することができる。・・・ここで最も評価値が良いのは干渉量の小さい(動作時間値の小さい)中間教示点群R21、R22…R2nである。」との記載に基づくものである。 (c2-7)本件訂正後の「軌道取得工程」での軌道の取得が、「所定の第2中間軌道に基づ」くものであることは、段落【0068】の「例えば、それ以上に動作時間が短縮されない場合にステップS102~ステップS109のループを脱出し、最短時間の得られる中間教示点群P1、P2、…PnをステップS110で出力する(図7(e))。」、段落【0069】の「以上に示したように、本実施形態によれば、障害物を回避し、トルク制約などの物理的制約を守った上で、さらに動作時間を最短とする軌道を生成できるという効果がある。」との記載、及び図7(e)に基づくものである。 (c3)したがって、訂正事項1は、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合する。 b 訂正事項2、11、13、21、23~27 (a)訂正の目的 訂正事項2、11、13、21、23~27は、本件訂正により請求項2、16、18、26、28~32を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする。 (b)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項2、11、13、21、23~27は、請求項の削除に該当し、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 (c)本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項2、11、13、21、23~27は、請求項の削除であるから、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項に適合する。 c 訂正事項3~8、10、12、14~20、22、28~31 (a)訂正の目的 (a-1)訂正事項3、6、10、12、14、16~20、22、28~31について(引用する請求項の一部削除に関して) 訂正事項3に係る請求項3について、本件訂正前の「請求項1または2に記載の情報処理方法において」を本件訂正により「請求項1に記載の情報処理方法において」と訂正することは、訂正事項2により、請求項2が削除されたことに伴い、請求項3が請求項2を引用しないものと限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする。 また、請求項2、16、18、26、28~32が本件訂正により削除されたことに伴い、それらのいずれかを引用する請求項8、15、17、19、21~25、27、33、36~38において、その引用請求項から上記削除された請求項の番号を削除する、訂正事項6、10、12、14、16~20、22、28~31についても同様に、「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであるといえる。 (a-2)訂正事項3~8、10、12、14~18について(その他の訂正に関して) 本件訂正前の「中間軌道」(又は「中間軌道取得工程」)又は「軌道」を、本件訂正後の「第1中間軌道」又は「第2中間軌道」(又は「第1中間軌道取得工程」又は「第2中間軌道取得工程」)とすること、 本件訂正前の「中間教示点群」を、本件訂正後の「第1中間教示点群」とすること、 本件訂正前の「評価値」(又は「評価工程」)を、本件訂正後の「第1評価値」又は「第2評価値」(又は「第1評価工程」又は「第2評価工程」)とすることは、 いずれも、訂正事項1により請求項1において、「ロボットアームを動作させる軌道を取得する」ための「所定の中間軌道」を得るための工程が、「第1中間軌道取得工程」、「第1評価工程」、「第1選択工程」、「第2中間軌道取得工程」、「第2評価工程」、「第2選択工程」に限定されたこと、及び、本件訂正前の「前記ロボットアームを動作させる軌道」を「所定の第2中間軌道に基づ」くと限定されたことに伴い限定したものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする。 (b)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項3~8、10、12、14~20、22、28~31は、特許請求の範囲の減縮に該当し、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 (c)本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項6、10、12、14、16~20、22、28~31について、引用する請求項が削除されたことに伴い引用しないものとする訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合する。 また、訂正事項3~8、10、12、14~18について、訂正事項1により請求項1が限定されたことに伴い限定する訂正であり、訂正事項1について検討したのと同様の理由により、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合する。 d 訂正事項9 (a)訂正の目的 訂正事項9は、請求項14における、本件訂正前の「前記干渉量が0となった場合を、前記ロボットアームと前記物体とにおいて干渉が発生していないと判定する」ことを実行する工程を、訂正事項1により請求項1が限定されたことに伴い限定したもの又は整合させたものであり、特許法第120条の5第2項ただし書第1号又は第3号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」又は「明瞭でない記載の釈明」を目的とする。 (b)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項9は、特許請求の範囲の減縮又は明瞭でない記載の釈明に該当し、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 (c)本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項9に係る請求項14についての訂正は、本件明細書等の実施形態1(特に段落【0050】~【0058】)の記載に基づくものである。 したがって、訂正事項9は、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合するものである。 (2)請求項35に係る訂正 e 訂正事項32 (a)訂正の目的 訂正事項32に係る請求項35についての訂正は、実質的に請求項1についての訂正事項1と同様であるから、訂正事項32は訂正事項1と同様に特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものと認められる。 (b)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項32は請求項35を、訂正事項1による請求項1についての訂正と同様に訂正するものであるから、同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 (c)本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項32は訂正事項1と同様の理由により、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合する。 (3)明細書に係る訂正 f 訂正事項33 (a)訂正の目的 訂正事項33は、訂正事項1及び訂正事項32により請求項1、35が訂正されたことに伴い、特許請求の範囲と、明細書の段落【0013】の記載との整合を図るものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とする。 (b)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと 訂正事項33は、上述したように特許請求の範囲と明細書の段落【0013】の記載との整合を図るものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合する。 (c)本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項33は、訂正事項1及び訂正事項32と同様の理由により、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合する。 (d)明細書の訂正と関係する請求項についての説明 訂正事項33に係る明細書の段落【0013】には、請求項1、35に係る、課題を解決するための手段が記載されている。 したがって、訂正事項33は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第4項の明細書の訂正に係る、請求項1を含む一群の請求項である請求項〔1~34、36~38〕、及び、請求項35の、全ての請求項について訂正するものである。 8 小括 以上のとおりであるから、本件訂正の訂正事項1~33は、いずれも特許法第120条の5第2項ただし書第1号又は第3号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」又は「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであり、また、同条第9項で準用する同法第126条第4~6項の規定に適合する。 したがって、明細書及び特許請求の範囲を、本件訂正請求に係る訂正請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~34、36~38〕、35について訂正することを認める。 第3 本件発明 上記第2のとおり、本件訂正は認められたから、本件特許の請求項1、3~15、17、19~25、27、33~38に係る発明(以下「本件発明1」などといい、まとめて「本件発明」ということがある。)は、本件訂正請求に係る訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲の請求項1~38(請求項2、16、18、26、28~32は削除。)に記載した以下の事項により特定されるとおりのものである。 「【請求項1】 第1位置および第2位置の間でロボットアームを動作させる軌道を取得する情報処理方法において、 前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する第1中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記第1中間教示点群に基づき少なくとも2つの第1中間軌道を取得する第1中間軌道取得工程と、 前記第1中間軌道取得工程で取得された前記少なくとも2つの第1中間軌道において、前記ロボットアームと前記ロボットアームが動作する空間に配置される物体との干渉に関する第1評価値を取得する第1評価工程と、 前記第1評価値に基づき、前記少なくとも2つの第1中間軌道の内から、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される所定の第1中間軌道を選択する第1選択工程と、 前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群を変位させることで取得される中間軌道において前記ロボットアームと前記物体とが干渉しているか否かを判定することにより、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得する第2中間軌道取得工程と、 前記第2中間軌道取得工程で取得された前記少なくとも2つの第2中間軌道において、前記ロボットアームを動作させる動作時間に関する第2評価値を取得する第2評価工程と、 前記第2評価値に基づき前記少なくとも2つの第2中間軌道の内から所定の第2中間軌道を選択する第2選択工程と、 前記所定の第2中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道取得工程と、を有している、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項2】(削除) 【請求項3】 請求項1に記載の情報処理方法において、 前記第2中間軌道取得工程では、前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群が有する中間教示点に異なる変位を与えることで前記少なくとも2つの第2中間軌道を取得する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項4】 請求項3に記載の情報処理方法において、 前記第2中間軌道取得工程では、前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群が有する中間教示点に値を加算することで前記変位を与え、前記少なくとも2つの第2中間軌道を取得する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項5】 請求項3または4に記載の情報処理方法において、 前記変位は相関のある乱数に基づいて付与される、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項6】 請求項5に記載の情報処理方法において、 前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群が有する中間教示点は隣り合っており、前記第2中間軌道取得工程では、隣り合った当該中間教示点に前記乱数に基づき前記変位を付与する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項7】 請求項5または6に記載の情報処理方法において、 分散共分散行列における共分散に正の値を付与することで前記乱数に相関を持たせる、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項8】 請求項1、または3から7、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第1中間軌道取得工程では、前記ロボットアームの駆動機構に関する物理的な制約条件を満たす前記少なくとも2つの第1中間軌道を取得する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項9】 請求項8に記載の情報処理方法において、 前記制約条件は、前記ロボットアームの可動範囲である、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項10】 請求項8または9記載の情報処理方法において、 前記制約条件は、前記ロボットアームに関する関節トルク制約、関節角速度制約、関節角加速度制約、ジャーク制約、手先速度制約、ないし手先加速度制約のうち、いずれか1つまたは複数である、 ことを特徴する情報処理方法。 【請求項11】 請求項8から10のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第1評価工程では、前記少なくとも2つの第1中間軌道の各々における、前記ロボットアームと、前記ロボットアームの動作する空間に配置される物体との干渉量に基づき前記第1評価値を取得する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項12】 請求項11に記載の情報処理方法において、 前記干渉量は、前記ロボットアームと、前記ロボットアームの動作する空間に配置される物体と、が同一の空間を占める干渉時間、または干渉距離である、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項13】 請求項11または12に記載の情報処理方法において、 前記第1中間軌道取得工程では、前記制約条件を満たしていれば、前記ロボットアームと物体とにおいて干渉が発生している中間軌道も前記少なくとも2つの第1中間軌道として取得する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項14】 請求項11から13のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第1評価工程において、前記干渉量が0となった場合を、前記ロボットアームと前記物体とにおいて干渉が発生していないと判定する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項15】 請求項1、または3から14、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 少なくとも2つの前記第1中間教示点群の内、1つの中間教示点群はユーザがユーザインタフェースを介して設定できる、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項16】(削除) 【請求項17】 請求項1、または3から10、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第2中間軌道取得工程では、前記ロボットアームを動作させる動作時間が小さくなるように前記少なくとも2つの第2中間軌道を取得する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項18】(削除) 【請求項19】 請求項1、または3から15、または17、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第2中間軌道取得工程において、前記第2評価値が所定条件を満たすことを条件として、前記第2中間軌道の取得を停止する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項20】 請求項19に記載の情報処理方法において、 前記所定条件は、前記第2中間軌道の取得を所定回数実行しても前記第2評価値が変化していないと判定される場合である、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項21】 請求項1、または3から15、または17、または19から20、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第2中間軌道の取得の繰り返し実行回数が所定回数に達したことに基づいて前記第2中間軌道の取得を停止する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項22】 請求項1、または3から15、または17、または19から21、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第1中間軌道取得工程において、ポテンシャル法、PRM、RRT、可視グラフ法、セル分割法、ボロノイ図法、のうちの少なくとも1つを用いて前記少なくとも2つの第1中間軌道を取得する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項23】 請求項1、または3から15、または17、または19から22、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第1中間軌道取得工程および前記第2中間軌道取得工程において、Spline補間、B-Spline補間、ベジェ曲線補間、のうちの少なくとも1つを用いて前記少なくとも2つの前記第1中間軌道および前記少なくとも2つの第2中間軌道を平滑化する、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項24】 請求項1、または3から15、または17、または19から23、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記軌道取得工程において取得された前記ロボットアームを動作させる軌道を表示装置に表示する表示工程をさらに備える、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項25】 請求項1、または3から15、または17、または19から24、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記軌道取得工程において取得された前記ロボットアームを動作させる軌道を前記ロボットアームを制御する制御装置に出力する出力工程をさらに備える、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項26】(削除) 【請求項27】 請求項1、または3から15、または17、または19から25、のいずれか1項に記載の情報処理方法において、 前記第1位置または前記第2位置の設定を受け付ける受付工程をさらに備える、 ことを特徴とする情報処理方法。 【請求項28】(削除) 【請求項29】(削除) 【請求項30】(削除) 【請求項31】(削除) 【請求項32】(削除) 【請求項33】 請求項1、または3から15、または17、または19から25、または27、のいずれか1項に記載の情報処理方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラム。 【請求項34】 請求項33に記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 【請求項35】 第1位置および第2位置の間でロボットアームを動作させる軌道を取得する情報処理装置において、 前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する第1中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記第1中間教示点群に基づき少なくとも2つの第1中間軌道を取得し、 取得された前記少なくとも2つの第1中間軌道において、前記ロボットアームと前記ロボットアームが動作する空間に配置される物体との干渉に関する第1評価値を取得し、 前記第1評価値に基づき前記少なくとも2つの第1中間軌道の内から、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される所定の第1中間軌道を選択し、 前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群を変位させることで取得される中間軌道において前記ロボットアームと前記物体とが干渉しているか否かを判定することにより、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得し、 前記少なくとも2つの第2中間軌道において、前記ロボットアームを動作させる動作時間に関する第2評価値を取得し、 前記第2評価値に基づき前記少なくとも2つの第2中間軌道の内から所定の第2中間軌道を選択し、 前記所定の第2中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する、 ことを特徴とする情報処理装置。 【請求項36】 請求項1、または3から15、または17、または19から25、または27、のいずれか1項に記載の情報処理方法を用いて取得された軌道で前記ロボットアームを動作させてワークの組み立てを行い、物品を製造する生産システム。 【請求項37】 請求項1、または3から15、または17、または19から25、または27、のいずれか1項に記載の情報処理方法を用いて取得された軌道に基づき動作が制御される前記ロボットアームを備えたロボットシステム。 【請求項38】 請求項1、または3から15、または17、または19から25、または27、のいずれか1項に記載の情報処理方法を用いて取得された軌道で前記ロボットアームを動作させてワークの組み立てを行い、物品を製造する物品の製造方法。 第4 申立人が提出した甲号証 申立人が提出した甲号証は、次のとおりである。 甲第1号証:Jeong-Jung KIM et al、“Trajectory Optimization With Particle Swarm Optimization for Manipulator Motion Planning”、IEEE TRANSACTIONS ON INDUSTRIAL INFORMATICS、VOL.11、NO.3、2015年6月、620~631ページ 甲第2号証:Sungjoon CHOI et al、“Gaussian Random Paths for Real-Time Motion Planning”、IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS),2016年、1456~1461ページ 甲第3号証:特開2015-160277号公報 甲第4号証:特開2008-269021号公報 甲第5号証:特開2016-36895号公報 甲第6号証:特開2015-160253号公報 甲第7号証:特許第5828539号公報 甲第8号証:「Gaussian Random Paths for Real-Time Motion Planning|IEEE Conference Publication|IEEE Xplore」、https://ieeexplore.ieee.org/document/7759237 (以下、甲第1号証を「甲1」といい、他の甲第○号証を、同様に「甲○」という。) 第5 甲号証の記載 1 甲1 (1)甲1の記載事項 (甲1の記載事項に関して、申立人が提出した甲1訳文を参考に当審が翻訳した翻訳文を記載し、摘示の範囲については、外国語の原文の該当範囲を記載した。また、下線部は当審が付した。以下同様。) ア 「I イントロダクション モーションプランニングは一定の制約を満たしながら、モーション初期構成から目標構成へオブジェクトを移動する動作のシーケンスを見つけるプロセスです。 ・・・ モーションプランニングの主な目標は、衝突の回避です。・・・ ・・・ 本研究では、粒子群最適化(PSO)を使用した軌道最適化を調査します。 ・・・ 論文の構成は次のとおりです。セクションIIでは、PSOを使用した軌道の最適化について説明します。これには、パラメーターのエンコード方法、軌道修正のためのコスト関数の選択、及び粒子の初期化方法が含まれます。・・・。」 (「I イントロダクション」:620ページ左欄25行~621ページ左欄4行) イ 「II 粒子群による軌道最適化 モーションプランニングの最適化 A.軌道最適化のための粒子群最適化 モーションプランニングは複雑な多次元の問題であり、アルゴリズムは制約を満たし、極小値に収束しない軌道を生成する必要があります。 ・・・ PSOでは、候補解が粒子の位置にエンコードされ、最適化プロセス中に最良の結果が保存されます。粒子sの1つの最適化ステップを(1)と(2)に示します。 [図:0001424586000001.jpg] ここで、Vi+1(s)は速度、Xi+1(s)はi+1回目の反復における粒子の位置、|randn|は正規分布の絶対値、つまりabs[Normal(0,1)]にしたがって生成された正の乱数です。pbest(s)は各粒子の以前の最良の位置であり、gbest(s)は、これまでに得られたすべての粒子の中で最良の位置です。反復回数が増えると、粒子は協力して、以前の最良の位置を保持および共有することにより、パラメーターの最適値を決定します。」 [IIのA「軌道最適化のための粒子群最適化」:621ページ左欄5行~下から4行] ウ 「B.PSOの軌道変更ベクトルのエンコード 軌道の変更は粒子にエンコードされ、最適な軌道を見つけるためにPSOで最適化されます。開始形状から最終形状までの経過時間はT、サンプリング時間はdt、軌跡のステップ数は TN=T/dtです。TNステップの軌道変更P[n]modは、粒子にエンコードされます。修正P[n]modは、直交座標または関節座標で表すことができます。 [図:0001424586000002.jpg] Fig.1 D=WD×TN次元修正ベクトル。各ワークスペースの変更ベクトルは、TN次元のベクトルで構成されます。D次元ベクトルは、PSOの粒子にエンコードされます。 初期軌道P[n]initが与えられると、最終軌道P[n]は次のように定義されます。 [図:0001424586000003.jpg] ワークスペースの次元がWDの場合、D=WD×TNの可能な修正ステップがあります。次元TNのWD変更ベクトルは、次元Dの粒子ベクトルを形成するために積み上げられます。ステップnでワークスペースwd内の候補Pwd[n]modは、次のようにエンコードされます。 [図:0001424586000004.jpg] 粒子の構造を図1に示します。」 [IIのB「PSOの軌道変更ベクトルのエンコード」:621ページ左欄下から3行~右欄下から16行] エ 「C.コスト関数の設計 粒子はコスト関数を最小化することによって最適化されます。 [図:0001424586000005.jpg] ・・・ 最初の制約は障害物を回避するためのもので、次の形式を持っています。 [図:0001424586000006.jpg] ここで、obs[o]は障害物の中心の位置、Robs[o]は障害物oの半径、Oは障害物の数、Rendはエンドエフェクタの半径であり、・・・。 ・・・ 2番目の制約は、ステップ間の距離に関するもので、次の形式を持ちます。 [図:0001424586000007.jpg] ・・・。距離が短い軌道では、コストの値が低くなります。 3番目の制約は、加速度を最小にするためのもので、次の形式を持ちます。 [図:0001424586000008.jpg] ・・・ 4番目の制約は、軌道への変更を最小限に抑え、次の形式を持ちます。 [図:0001424586000009.jpg] ・・・ 最適化する総コスト関数は [図:0001424586000010.jpg] 」 [IIのC「コスト関数の設計」:621ページ右欄下から15行~622ページ左欄下から6行] オ 「E.軌道最適化の全体最適化プロセス 軌道最適化の最適化手順は、アルゴリズム3にまとめられています。・・・。次に、各粒子のコストが(11)のように評価され、停止条件が満たされるまで粒子の位置が更新されます。最終軌道Pは、初期軌道Pinitと、最終反復でgbestにエンコードされた修正Pmodの合計です。 ・・・ [図:0001424586000011.jpg] 」 [「IIのE「軌道最適化の全体最適化プロセス」:623ページ右欄下から15行~下から5行、及び、624ページ左欄1行~34行」 カ 「IV シミュレーション この節では、シミュレーションにより提案方法を検証します。シミュレートされているロボットを図4に示します。・・・この例では、最初の軌道が障害物と衝突するため、最適化により、障害物を回避し、他の制約のコストを最小化する軌道が検索されます。・・・。初期軌道と障害物のパラメーターを図5に示します。 [図:0001424586000012.jpg] 図4.ロボットアームの運動学的モデル。ロボットには3つの関節と4つのリンクがあります。最初のジョイントはy軸を中心に回転し、2番目と3番目のジョイントはx軸を中心に回転します。 [図:0001424586000013.jpg] 図5.初期軌道と障害物の設定。軌道最適化法は、初期軌道を修正して制約違反を減らします。」 (IV 「シミュレーション」:625ページ左欄1行~下から4行) (2)甲1の記載事項の整理 ア 上記(1)ウ及びカの図4、図5等から、甲1には、開始位置(Initial position)及び目標位置(Goal position)との間でロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道最適化方法が記載されているといえる。 イ 上記(1)イ、ウ、オ等から、甲1の軌道最適化方法は、開始位置から目標位置までの経路を規定する初期軌道P[n]initを複数(ワークスペースwdごと(wd=0、…、WD-1))設定するとともに、ワークスペースwdごとの候補Pwd[n]modを求めて、これと初期軌道P[n]initとの和により、複数のワークスペースwdごとの最終軌道P[n]を取得する軌道取得ステップを備えることが理解できる。 そして、上記候補Pwd[n]modは、軌道を粒子sの位置であるXiの集合体Xi(s)に正の乱数であるVi+1を加算してXi+1(s)を得ることを繰り返して複数の候補軌道を得るためのものであり、速度Vi+1を含むものであるから、時間的概念を含むものであり、同様に、初期軌道P[n]initと候補Pwd[n]modとの和により算出される、ワークスペースwdごとの最終軌道P[n]も時間的概念を含むものであることが理解できる。 ウ 上記(1)エ~カ等から、甲1の軌道最適化方法は、ワークスペースwdごとの最終軌道P[n]に対して、総コスト関数(11)によるコストを取得するコスト取得ステップを備え、当該ワークスペースwdごとの最終軌道P[n]のうちコストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n]に基づいて、ロボットアームを動作させる軌道を取得するロボットアーム動作軌道取得ステップを備えることが理解できる。 (3)甲1発明 したがって、甲1には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されている。 「開始位置および目標位置の間でロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道最適化方法において、 前記開始位置から前記目標位置までの経路を規定する初期軌道P[n]initをワークスペースwdごとに設定し、前記ワークスペースwdごとの初期軌道P[n]initに基づきワークスペースwdごとの最終軌道P[n]を取得する軌道取得ステップと、 前記軌道取得ステップで取得された前記ワークスペースwdごとの最終軌道P[n]において総コスト関数(11)によるコストを取得するコスト取得ステップと、 前記総コスト関数(11)によるコストに基づき前記ワークスペースwdごとの最終軌道P[n]のうちコストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n]に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得するロボットアーム動作軌道取得ステップと、を有している、 軌道最適化方法。」 2 甲3 (1)甲3の記載事項 ア 明細書 「【0019】 図1は、本発明の好適な実施形態に係るロボットシミュレーション装置(以降、単にシミュレーション装置とも称する)10の機能ブロック図である。シミュレーション装置10は、ロボット12及び該ロボットの周辺に配置された外部機器等の周辺物14の3次元モデルを同一の仮想空間内に配置して、ロボット12のシミュレーションを(通常はオフラインで)行うものであり、ロボット12の所定の動作プログラムのシミュレーションを実行して、ロボット12の第1の動作経路を取得する動作経路取得部16と、ロボット12を第1の動作経路に沿って移動させたときの、ロボット12と周辺物14との干渉を検出して、該干渉が発生する直前の教示点である第1の教示点(以降、始点とも称する)、及び干渉が発生した直後の教示点である第2の教示点(以降、終点とも称する)を特定する教示点特定部18と、第1の教示点と第2の教示点との間に、第1の教示点又は第2の教示点から、乱数で定めた探索方向に乱数で定めた探索距離だけ離れた少なくとも1つの第3の教示点を自動的に追加・挿入し、ロボット12と周辺物14との干渉が発生しない第2の動作経路を生成する動作経路生成部20と、動作経路生成部20が生成した複数の異なる第2の動作経路の各々について、予め定めた少なくとも1つのパラメータに基づく評価を行う評価部22と、評価部22が行った評価に基づいて、複数の第2の動作経路から、ロボット12の最適動作経路を選択する動作経路選択部24と、を備える。 【0020】 またシミュレーション装置10は任意に、ロボット12及び周辺物14の3次元モデルが配置された仮想空間等を表示する表示部26と、第3の教示点のうち余剰な教示点を削除する教示点削除部28と、第3の教示点の位置姿勢を調整する教示点調整部30と、を備えてもよい。削除部28及び調整部30の機能については後述する。 【0021】 次に図2及び図3を参照して、シミュレーション装置10における処理の流れについて説明する。先ずステップS1において、ロボット12について予め用意された動作プログラムのシミュレーションを実行し、ロボット12の第1の動作経路32を取得する。第1の動作経路には、動作プログラムに基づきロボット12の代表点(例えばツール先端点)の位置及び姿勢を規定する複数の教示点が含まれており、第1の動作経路では、周辺物14との干渉は考慮していない。 【0022】 次のステップS2では、第1の動作経路に沿ってロボット12を移動させたときのロボット12と周辺物14との干渉の有無を検出し、干渉がある場合は、干渉が発生する直前の教示点である第1の教示点(始点)と、干渉が発生した直後の教示点である第2の教示点(終点)とを特定する。図3の例では、第1の動作経路32に含まれる教示点PmとPnとの間で干渉が発生しているので、教示点Pmが始点、教示点Pnが終点として特定される。 【0023】 次のステップS3では、始点Pmと終点Pnとの間に、Pm又はPnから乱数で定めた探索方向に、乱数で定めた探索距離だけ離れた少なくとも1つの第3の教示点を自動的に追加し、ロボット12と周辺物14との干渉が発生しない第2の動作経路34を生成する。図3の例では、始点Pmから、始点Pmから乱数で定めた探索方向に乱数で定めた探索距離だけ離れた1つの中間教示点P1に至る動作経路34に沿ってロボットを移動させたときの周辺物14との干渉の有無を検出する。動作経路34では干渉が発生しないので、中間教示点P1が始点Pmと終点Pnとの間に挿入される。逆に動作経路34にて干渉がある場合は、中間教示点P1は破棄して新たな中間教示点を探索する。 【0024】 次に、最後に挿入された中間教示点(ここではP1)から終点Pnに至る動作経路36に沿ってロボットを移動させたときの周辺物14との干渉の有無を検出する。図示例では、動作経路36では干渉が発生するので、中間教示点P1からさらに、P1から乱数で定めた探索方向に乱数で定めた探索距離だけ離れた1つの新たな中間教示点P2を求め、中間教示点P1とP2との間の動作経路38において干渉の有無を検出する。動作経路38では干渉が発生しないので、中間教示点P2が中間教示点P1と終点Pnとの間に挿入される。逆に動作経路38にて干渉がある場合は、中間教示点P2は破棄して新たな中間教示点を探索する。なお、P2の探索を所定回数繰り返しても干渉が発生しない経路が得られない場合は、P1も破棄してP1の探索をやり直す。 【0025】 このような処理を、干渉が発生しなくなるまで繰り返す。図示例では、最後に挿入された中間教示点(P2)から終点Pnに至る動作経路40では干渉が発生しないので、始点Pmから中間教示点P1及びP2を経由して終点Pnに至る動作経路(すなわち動作経路34、38及び40を含む経路)が、干渉回避可能な第2の動作経路として生成される。なお乱数により決定された探索方向及び探索距離に基づくロボットの移動は、並進移動に限られず、回転移動を含むものでもよい。 【0026】 このように本発明では、中間教示点を求めるための探索方向及び探索距離を、乱数を用いて無作為に決定するので、演算処理が袋小路や局所解に陥ることなく、干渉回避経路を得ることができる。また乱数を使用するため、動作経路の生成は作業者の熟練度にも依存しない。但し、第2の動作経路をより効率的に得るため、ロボットを移動する方向を決定する乱数を、以下のように操作してもよい。 ・・・ 【0032】 上述のように、第2の動作経路の生成に際し作業者の熟練度等は要求されない反面、明らかに不要なロボットの移動が含まれる等、得られた第2の動作経路があまり現実的なものではない場合がある。そこで、得られた第2の動作経路のそれぞれに沿ってロボットを動作させたときのシミュレーションを行い、第2の動作経路に含まれる第3の教示点のそれぞれについて、評価部22を用いて所定のパラメータに基づく評価を行い、比較的低い評価値となった教示点(特に最低評価値の教示点)を、その評価値が高くなるように調整する(ステップS6)。これを繰り返すことで、第2の動作経路を、より現実的なものにすることができる。 【0033】 上述の評価値を求めるためのパラメータ(評価項目)としては例えば、以下のものが挙げられる。これらはいずれも、第2の動作経路に沿ったシミュレーションを行うことで計算又は推定することができる。 (a)ロボットの動作時間 (b)ロボットと周辺物との最小離隔距離 (c)ロボットを駆動するモータの発熱量 (d)ロボットの減速機の寿命 (e)ロボットの消費電力 【0034】 上記のパラメータを少なくとも1つ用いて、以下のような基準に従って個々の教示点の評価値を求めることができ、また同一の動作経路に含まれる教示点の評価値を積算することで、該動作経路全体の評価値も得ることができる。 (a)ロボットの動作時間を計算して、該動作時間が短いほど高い評価値とする。 (b)ロボットと周辺物との最小離隔距離を計算して、該最小離隔距離が大きいほど高い評価値とする。 (c)ロボットを駆動するモータの発熱量を推定して、該発熱量が小さいほど高い評価値とする。 (d)ロボットの減速機の寿命を推定して、該寿命が長いほど高い評価値とする。 (e)ロボットの消費電力を推定して、該消費電力が小さいほど高い評価値とする。 ・・・ 【0036】 なお、上記パラメータを複数使用することももちろん可能であるが、その場合は、それぞれのパラメータに予め重み付けをしておき、その重み付けに従って評価値を求めることが好ましい。 【0037】 ステップS6における第3の教示点の調整方法としては、教示点の位置変更が挙げられる。具体的には、調整対象である(評価値が低い又は最低の)教示点の位置を、微小距離だけ移動して、前後の教示点との間のロボットの動作経路を取得する。その動作経路上でロボットと周辺装置との干渉が発生しない場合、新しい位置における評価値を算出する。この処理を、予め定めた許容範囲(例えば前後の教示点が含まれない領域)内で所定回数だけ繰り返し行い、最高の評価値が得られた位置を、調整後の教示点の位置として設定する。なお上述の微小距離の移動は、ロボットの用途や教示点の間隔等によって適宜設定可能であるが、例えば上記許容範囲を、一辺の長さが1~5mm程度のメッシュに分割し、各メッシュ内に教示点を移動させることが考えられる。 【0038】 或いは、干渉の発生しないロボットの動作経路の取得、余剰な教示点の削除、教示点の調整を行って、動作経路全体の評価値を取得する処理を複数回繰り返して、最高の評価値となった動作経路を選択することで、より現実的な動作経路を取得することもできる。この場合の上記手順は、予め定めた回数だけ繰り返す、又は予め定めた評価値に達するまで繰り返すことが考えられる。なおステップS5及びS6は任意である。 【0039】 次のステップS7では、生成された第2の動作経路の評価値を計算する。動作経路の評価値は、当該動作経路に含まれる教示点の評価値を積算することにより計算できる。 【0040】 次のステップS8では、第2の動作経路の生成が所定回数行われたか否かを判定する。第2の動作経路は少なくとも2つ生成されるが、シミュレーション装置の演算能力等を考慮しつつ、なるべく多数の動作経路を生成することが好ましい。 【0041】 最後にステップS9において、生成された第2の動作経路のうち、評価の高いもの(通常は評価値が最高のもの)を、ロボットの最適動作経路(干渉回避経路)として選択する。このようにして、作業者の熟練度に依存せず、現実的なロボットの干渉回避経路を自動的に生成することができるようになる。」 イ 図面 (ア)図1 [図:0001424586000014.jpg] (イ)図2 [図:0001424586000015.jpg] (ウ)図3 [図:0001424586000016.jpg] (2)甲3の記載事項の整理 ア 段落【0019】、【0022】~【0025】、図3の記載からみて、甲3には、図3に図示された点Pl(「l」は小文字のエル。以下「第1位置Pl」という。)とPo(「o」は小文字のオー。以下「第2位置Po」という。)の間でロボットを動作させる動作経路を取得する動作経路生成方法について、記載されている。 イ 段落【0019】、【0021】~【0025】の記載からみて、甲3の動作経路生成方法は、周辺物14との干渉は考慮していない第1の動作経路を取得した後、第1の動作経路と周辺物14の干渉がある場合は、干渉が発生する直前の教示点である始点Pmと、干渉が発生した直後の教示点である終点Pnとを特定し、始点Pmから終点Pnにおいて、ロボットと、ロボットが動作する仮想空間に配置される周辺物14とが干渉を回避できる第2の動作経路を規定する第3の教示点<中間教示点P1、P2、…>を設定するもの(図2のステップS3)であり、すなわち、第1位置Plから前記第2位置Poまでにおいて、始点Pmから終点Pnにおける第1の動作経路と周辺物14の干渉が発生しない第2の動作経路を規定する第3の教示点<中間教示点P1、P2、…>を設定することが理解できる。 そうすると、甲3の経路生成方法は、第1位置Plおよび第2位置Poの間において、ロボットと、ロボットが動作する仮想空間に配置される周辺物14の干渉が発生しない第2の動作経路を規定する第3の教示点<中間教示点P1、P2、…>を設定するものである。 ウ 段落【0025】、【0032】、【0034】、【0037】、【0038】等の記載からみて、上記イで取得した第3の教示点を評価し(ステップS5)、比較的低い評価値となった第3の教示点を調整すること(段落【0032】、図2のステップS6)で位置変更した第3の教示点(以下「調整後の第3の教示点」という。)により、第1位置Plおよび第2位置Poの間に新たに第2の動作経路(以下「調整後の第2の動作経路」という。)が取得できることが理解できる。よって、甲3の動作経路生成方法は、上記イの第3の教示点に評価と調整を所定回数繰り返すことで、ロボットと周辺物14が干渉しない複数の調整後の第3の教示点を取得し、前記複数の調整後の第3の教示点に基づきロボットと周辺物14が干渉しない複数の調整後の第2の動作経路を取得するステップを備え、教示点の評価は、ロボットの動作時間が短いほど高い評価値となるものである。 エ 段落【0032】~【0034】、【0036】~【0041】の記載から、図2のステップS5での教示点の評価は、調整前、及び調整後の第2の動作経路に対して行われるといえる。そして、調整前、又は調整後の第2の動作経路に沿ったシミュレーションを行うことで動作経路全体の評価値が得られるもの(図2のステップS7)であることから、甲3のステップS5及びS7では、調整前の第2の動作経路及び複数の調整後の第2の動作経路においてロボットの動作時間の評価値を取得するステップを行っているといえる。 オ 段落【0037】の記載から、図2のステップS6において、ロボットの動作経路の取得と教示点の評価値の算出の処理が所定回数だけ繰り返し行われることからみて、甲3の動作経路生成方法は、上記ウの複数の調整後の第2の動作経路を取得するステップ、及び上記エのロボットの動作時間の評価値を取得するステップを所定回数繰り返して行い、取得された前記ロボットの動作時間に関する評価値に基づき、前記調整後の第2の動作経路のうち評価値が最高の前記第2の動作経路を、より現実的でロボットと周辺物14との干渉が発生しない調整後の第2の動作経路(以下「より現実的な調整後の第2の動作経路」という。)として選択するステップを行っているといえる。 カ 段落【0032】~【0034】、【0036】~【0041】の記載からみて、甲3の動作経路生成方法は、上記エのより現実的でロボットと周辺物14との干渉が発生しない調整後の第2動作経路の生成を所定回数繰り返し(図2のステップS8)、生成した調整後の第2動作経路のうちロボットの動作時間の評価値に基づき、評価値が最高の調整後の第2の動作経路を選択し、評価値が最高の調整後の第2の動作経路に基づいて(図2のステップS9の複数の調整後の第2の動作経路を評価することにより)最適動作経路の選択を行うステップを備えるものである。 (3)甲3に記載の技術的事項 上記(1)、(2)より、甲3には、次の技術的事項(以下「甲3に記載の技術的事項」という。)が記載されている。 「第1位置Plおよび第2位置Poの間でロボットを動作させる動作経路を取得する動作経路を生成する方法において、 前記第1位置Plから前記第2位置Poまでの動作経路に含まれてロボットと周辺物14との干渉が発生しない第3の教示点<中間教示点P1、P2、…>を設定し、前記第3の教示点<中間教示点P1、P2、…>を調整することでロボットと周辺物14との干渉が発生しない複数の調整後の第3の教示点を取得し、前記複数の調整後の第3の教示点に基づきロボットと周辺物14との干渉が発生しない複数の調整後の第2の動作経路を取得するステップと、 前記複数の調整後の第2の動作経路において前記ロボットの動作時間の評価値を取得するステップと、 前記ロボットの動作時間の評価値に基づき、前記複数の調整後の第2の動作経路のうち評価値が最高の前記第2の動作経路を、より現実的な調整後の第2の動作経路として選択するステップと、 前記より現実的な調整後の第2の動作経路とそのロボットの動作時間の評価値を所定回数繰り返して取得するステップと、 取得された前記ロボットの動作時間に関する評価値に基づき、評価値が最高の前記より現実的な調整後の第2の動作経路を選択し、評価値が最高の前記より現実的な調整後の第2の動作経路に基づいて最適動作経路の選択を行うステップ、とを有している 動作経路を生成する方法。」 第6 当審で通知した取消理由 当審が令和6年11月7日付けで通知した取消理由通知は、概略次のとおりである。 取消理由1(新規性)本件訂正前の請求項1~9、26、33~35、37に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明である甲1に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、本件訂正前の請求項1~9、26、33~35、37に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。 取消理由2(進歩性)本件訂正前の請求項10~34、36~38に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明である甲1、甲3~甲6に記載された発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、本件訂正前の請求項10~34、36~38に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 取消理由3(明確性)本件訂正前の本件特許は、特許請求の範囲が不備のため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 取消理由4(サポート要件)本件訂正前の本件特許は、特許請求の範囲が不備のため、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 第7 取消理由1(新規性)及び取消理由2(進歩性)について 1 本件発明1と甲1発明との対比 本件発明1と甲1発明を対比する。 甲1発明の「開始位置」は本件発明1の「第1位置」に相当し、以下同様に、「目標位置」は「第2位置」に、「軌道最適化方法」は情報処理により行われるものであるから「情報処理方法」に、「初期軌道P[n]init」は開始位置から目標位置までの経路を位置で規定するものであるから「第1中間教示点群」に、「ワークスペースwdごとに」は「少なくとも2つ」に、「ワークスペースwdごとの最終軌道P[n]」は時間の概念も含むものであるから「少なくとも2つの第1中間軌道」に、「軌道取得ステップ」は「第1中間軌道取得工程」に、「総コスト関数(11)によるコスト」は干渉に関するコストも含む(上記第5の1(1)エを参照。)から「前記ロボットアームと前記ロボットアームが動作する空間に配置される物体との干渉に関する第1評価値」に、「コスト取得ステップ」は「第1評価工程」に、「コストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n]」は「所定の第1中間軌道」に、それぞれ相当する。 また、甲1発明の「前記総コスト関数(11)によるコストに基づき前記ワークスペースwdごとの最終軌道P[n]のうちコストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n]」は、障害物との干渉を回避するとともにコストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n]を選択すること(上記第5の1(1)エを参照。)であるから、本件発明1の「前記第1評価値に基づき、前記少なくとも2つの第1中間軌道の内から、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される所定の第1中間軌道を選択する第1選択工程」に相当する。 さらに、甲1発明の「コストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n]に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得するロボットアーム動作軌道取得ステップ」と、本件発明1の「前記所定の第2中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道取得工程」とは、「前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道取得工程」である限りで共通する。 2 本件発明1と甲1発明との一致点及び相違点 上記1から、本件発明1と甲1発明とは、以下の点で一致し、以下の点で相違する。 <一致点> 第1位置および第2位置の間でロボットアームを動作させる軌道を取得する情報処理方法において、 前記第1位置から前記第2位置までの経路を規定する第1中間教示点群を少なくとも2つ設定し、前記第1中間教示点群に基づき少なくとも2つの第1中間軌道を取得する第1中間軌道取得工程と、 前記第1中間軌道取得工程で取得された前記少なくとも2つの第1中間軌道において、前記ロボットアームと前記ロボットアームが動作する空間に配置される物体との干渉に関する第1評価値を取得する第1評価工程と、 前記第1評価値に基づき、前記少なくとも2つの第1中間軌道の内から、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される所定の第1中間軌道を選択する第1選択工程と、 前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道取得工程と、を有している、 情報処理方法。 <相違点> 本件発明1は、「前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群を変位させることで取得される中間軌道において前記ロボットアームと前記物体とが干渉しているか否かを判定することにより、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得する第2中間軌道取得工程」(以下「第2中間軌道取得工程」という場合がある。)、「前記第2中間軌道取得工程で取得された前記少なくとも2つの第2中間軌道において、前記ロボットアームを動作させる動作時間に関する第2評価値を取得する第2評価工程」(以下「第2評価工程」という場合がある。)及び「前記第2評価値に基づき前記少なくとも2つの第2中間軌道の内から所定の第2中間軌道を選択する第2選択工程」(以下「第2選択工程」という場合がある。)を備え、ロボットアームを動作させる軌道が「第2選択工程」で選択された「前記所定の第2中間軌道に基づ」くものとされるのに対し、甲1発明は、「第2中間軌道取得工程」、「第2評価工程」及び「第2選択工程」を備えておらず、ロボットアームを動作させる軌道が、総コスト関数(11)によるコストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n](所定の第1中間軌道)に基づくものである点。 3 本件発明1についての判断 (1)取消理由1(新規性)についての判断 本件発明1と甲1発明とは上記2の相違点で相違するから、本件発明1が甲1発明であるとはいえない。 (2)取消理由2(進歩性)についての判断 甲1発明は、総コスト関数(11)によるコストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n](所定の第1中間軌道)に基づいて、ロボットアームを動作させる軌道を決定するものである。 したがって、さらに、当該所定の第1中間軌道(総コスト関数(11)によるコストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n])を初期軌道として、さらに「所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群を変位させ」て「ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得」し、当該「少なくとも2つの第2中間軌道」において「ロボットアームを動作させる動作時間に関する第2評価値を取得」し、当該「第2評価値に基づき前記少なくとも2つの第2中間軌道の内から所定の第2中間軌道を選択する」ことを行った上で、当該ロボットアームを動作させる軌道を、上記所定の第1中間軌道(コストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n])に換えて、上記「所定の第2中間軌道」に基づくものとする動機付けは全くない。 また、申立人が提出したその他の証拠方法(甲2~甲8)にも、甲1発明において、ロボットアームを動作させる軌道を、総コスト関数(11)によるコストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n]に換えて、上記「所定の第2中間軌道」に基づくものとすることを動機付ける記載は見当たらない。 したがって、本件発明1が甲1発明及び甲2~甲8に記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易になし得たものということはできない。 (3)申立人意見書における申立人の進歩性についての主張 申立人は申立人意見書において、甲1発明に甲3に記載の技術的事項を適用して、本件発明1とすることは容易である旨を主張しているから、検討する。 甲3には、上記第5の2(3)のとおり、 「第1位置Plおよび第2位置Poの間でロボットを動作させる動作経路を取得する動作経路を生成する方法において、 前記第1位置Plから前記第2位置Poまでの動作経路に含まれてロボットと周辺物14との干渉が発生しない第3の教示点<中間教示点P1、P2、…>を設定し、前記第3の教示点<中間教示点P1、P2、…>を調整することでロボットと周辺物14との干渉が発生しない複数の調整後の第3の教示点を取得し、前記複数の調整後の第3の教示点に基づきロボットと周辺物14との干渉が発生しない複数の調整後の第2の動作経路を取得するステップと、 前記複数の調整後の第2の動作経路において前記ロボットの動作時間の評価値を取得するステップと、 前記ロボットの動作時間の評価値に基づき、前記複数の調整後の第2の動作経路のうち評価値が最高の前記第2の動作経路を、より現実的な調整後の第2の動作経路として選択するステップと、 前記より現実的な調整後の第2の動作経路とそのロボットの動作時間の評価値を所定回数繰り返して取得するステップと、 取得された前記ロボットの動作時間に関する評価値に基づき、評価値が最高の前記より現実的な調整後の第2の動作経路を選択し、評価値が最高の前記より現実的な調整後の第2の動作経路に基づいて最適動作経路の選択を行うステップ、とを有している 動作経路を生成する方法。」との技術的事項(甲3に記載の技術的事項)が記載されている。 しかしながら、当該甲3に記載の技術的事項は、上述したとおり、甲1発明において、ロボットアームを動作させる軌道を、総コスト関数(11)によるコストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n]に換えて、「所定の第2中間軌道」に基づくものとすることを動機付けるものではない。 また、そもそも甲3は、図2のフローチャートを参酌すれば、ステップ1のロボットの動作経路で障害物との干渉が生じていることを前提として(ステップ2)、干渉回避する教示点を挿入するものであり、甲1発明において、障害物との干渉が生じていない、コストを最小化するワークスペースwdの最終軌道P[n]に対して、甲3のステップ3~8の教示点の挿入や評価を行うことは阻害事由があるというべきである。 さらに、当該甲3には、本件発明1の「第1中間軌道取得工程」、「第1評価工程」、「第1選択工程」、及び「第1選択工程」で選択された「所定の第1中間軌道」に基づいてロボットアームを動作させる軌道を取得することに相当する技術的事項は記載されているとしても、当該「第1選択工程」で選択された「所定の第1中間軌道」に対して、さらに、「前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群を変位させることで取得される中間軌道において前記ロボットアームと前記物体とが干渉しているか否かを判定することにより、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得する」(第2中間軌道取得工程)ことは少なくとも記載されていないから、甲1発明に甲3に記載の技術的事項を適用することができたとしても、本件発明1には至らないものである。 (4)小括 以上から、本件の請求項1に係る特許は、取消理由1(新規性)及び取消理由2(進歩性)によっては取り消すことはできない。 4 本件発明3~15、17、19~25、27、33、34、36~38についての判断 本件発明3~15、17、19~25、27、33、34、36~38は、本件発明1を直接又は間接的に引用するものであり、甲1発明と少なくとも上記2の相違点で相違するから、本件発明1についてと同様の理由(上記3)により、甲1発明でなく、甲1発明及び甲2~甲8に記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易になし得たものでもない。 5 本件発明35について判断 装置の発明である本件発明35は、方法の発明である本件発明1に対して、カテゴリーの違いによる表現上の差異が存在するに過ぎないから、同様の理由により、甲1発明でなく、甲1発明及び甲2~甲8に記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易になし得たものでもない。 6 小括 上記1~5のとおり、本件の請求項1、3~15、17、19~25、27、33~38に係る特許は、特許法第29条第1項及び同条第2項の規定に違反してされたものではないから、当該特許は、特許法第113条第2号(取消理由1(新規性)及び取消理由2(進歩性))に該当するとはいえず、当該特許を取り消すことはできない。 第8 取消理由3(明確性)及び取消理由4(サポート要件)について 1 取消理由3(明確性)及び取消理由4(サポート要件)についての判断 (1)当審で通知した拒絶理由の要旨 本件訂正前の請求項13に係る発明が、「ロボットアームと物体とにおいて干渉が発生している所定の中間軌道」で、ロボットアームを動作させる方法を含むのか否か明確でない。 また、ロボットアームと物体とにおいて干渉が発生している所定の中間軌道に基づいて、ロボットアームを動作させる方法を含み得る、本件訂正前の請求項13に係る発明は、発明の詳細な説明に裏付けられたものではない。 以上から、本件訂正前の請求項13及び請求項13を引用する本件訂正前の請求項14~16、19~27、33、34、36~38に係る発明は明確でない、及び発明の詳細な説明に記載されたものではない。 (2)判断 本件訂正により、請求項13が「前記第1中間軌道取得工程では、前記制約条件を満たしていれば、前記ロボットアームと物体とにおいて干渉が発生している中間軌道も前記少なくとも2つの第1中間軌道として取得する」と特定されたところ、当該請求項13が引用する請求項1においては、本件訂正により、「前記所定の第1中間軌道に対応する前記第1中間教示点群を変位させることで取得される中間軌道において前記ロボットアームと前記物体とが干渉しているか否かを判定することにより、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される少なくとも2つの第2中間軌道を取得する第2中間軌道取得工程と、・・・前記第2評価値に基づき前記少なくとも2つの第2中間軌道の内から所定の第2中間軌道を選択する第2選択工程と、前記所定の第2中間軌道に基づいて、前記ロボットアームを動作させる軌道を取得する軌道取得工程」が特定されたから、ロボットアームと物体とにおいて干渉が発生している所定の(第1)中間軌道に基づいて、ロボットアームを動作させる方法は含まないものとなった。 また、本件訂正により、請求項1において、「前記少なくとも2つの第1中間軌道の内から、前記ロボットアームと前記物体とが干渉していないと判定される所定の第1中間軌道を選択する第1選択工程」が特定され、当該「第1選択工程」に先立つ「第1中間軌道取得工程」で、ロボットアームと物体とにおいて干渉が発生している第1中間軌道が取得されても、当該「第1選択工程」では、ロボットアームと物体とにおいて干渉が発生している第1中間軌道は選択されないことが明らかになった。 したがって、取消理由3(明確性)及び取消理由4(サポート要件)についての取消理由は解消した。 2 申立人意見書におけるサポート要件についての主張 (1)申立人の主張の要旨 ア 本件訂正後の請求項1、35の「第1中間教示点群を少なくとも2つ設定」との記載については、「1つ」であることを「少なくとも2つ」と拡張ないし一般化できるとはいえず、サポート要件を満たしていない。 また、「第1中間教示点群から(特になにもせず、点群を繋げることで)取得された第1中間軌道を評価及び選択すること」は、初期値の点群を評価及び選択することになり、本特許発明が解決しようとする課題である「ロボット動作に関する制約条件を満たした最適な軌道を確実に生成する」(段落【0012】)ことができない。 イ 本件明細書等にサポートされている技術は、(第1)評価値としてロボットアームと障害物(物体)との干渉量を用いるというものであり、(第1)評価値としてロボットアームと障害物(物体)との干渉量ではない別の指標を用いる技術は開示も示唆もされておらず、この技術を含む「物体との千渉に関する第1評価値」という記載の範囲まで発明の詳細な説明に開示された内容を拡張ないし一般化できるとはいえない。 (2)判断 ア 本件明細書等の段落【0044】には「図4のステップS102では、中間教示点群P1、P2、…Pn(第1の中間教示点群)に対して空間的な変位を与え、新たな中間教示点群R1、R2、…Rn(第2の中間教示点群)を生成する(図5(c):中間教示点生成工程)。」と記載され、当該段落【0044】の「第2の中間教示点群」は、実施形態1についての記載であるから、上記第2の7a(c-2)のとおり、本件訂正後の請求項1の「第1中間軌道取得工程」における「第1中間教示点群」に該当することは明らかである。 そして、図5(c)、(d)を参酌すれば、中間教示点群R1、R2、…Rn(本件訂正後の請求項1、35における「第1中間教示点群」)が少なくとも2つ設定されることは記載されており、当該請求項1、35は初期値のみを第1中間教示点群とするものではないから、上記(1)アの主張は採用できない。 イ 本件訂正後の請求項1、35には、「第1中間軌道において、前記ロボットアームと前記ロボットアームが動作する空間に配置される物体との干渉に関する第1評価値を取得」することが特定されているところ、当該「第1評価値」が、「干渉」についての評価以外を含み得るものであるとしても、段落【0053】には、「なお、障害物Obの干渉回避以外の目的で、中間教示点群Ri1、Ri2、…Rin(i=1~N)に対応する軌道の評価に他の手法を採用してもよい。」との記載があるから、上記(1)イの主張も採用できない。 また、経路を選択する際の評価パラメータとして各種のものがあることは技術常識であるから、本件明細書等に、第1評価値としてロボットアームと障害物(物体)との干渉量ではない別の指標を用いることが明確に記載されていないとしても、本件訂正後の請求項1、35が本件明細書等に裏付けられていないとまでいうことはできない。 3 小括 上記1、2のとおり、本件の請求項1、3~15、17、19~25、27、33~38に係る特許は、特許法第36条第6項第2号及び同項第1項に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものではないから、特許法第113条第4号(取消理由3(明確性)及び取消理由4(サポート要件))に該当するとはいえず、当該特許を取り消すことはできない。 第9 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由、及び、特許異議申立書に記載した申立ての理由によっては、本件特許の請求項1、3~15、17、19~25、27、33~38に係る特許を取り消すことができない。そして、他に取り消すべき理由を発見しない。 また、本件特許の請求項2、16、18、26、28~32は、上記第2及び第3のとおり本件訂正により削除された。これにより請求項2、16、18、26、28~32に係る特許に対する申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。

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2024-700634

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  • 2023-700404異議申立 / 2024-10-08 / 訂正認容情報処理方法及び情報処理装置
    共通の審決分類: 113・B25J、121・B25J、537・B25J
  • 2022-700115異議申立 / 2023-10-17 / 訂正認容ロボット制御方法およびロボット
    共通の審決分類: 113・B25J、121・B25J、537・B25J

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