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特許異議申立

2024-700005

合否判定システム、合否判定方法及びプログラム

審判番号
2024-700005
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2023-533909
登録番号
7309103
請求日
2024年01月05日
審決日
2024年04月04日
公報発行日
2024年05月31日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】スパイダープラス株式会社
  • 【異議申立人】小山 みつ子
審判長/審判官
  • 審判長 伏本 正典
  • 審判官 緑川 隆
  • 審判官 梶尾 誠哉
分類
P1651.121-Y (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条
データ出所
審決公報(XML)

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特許第7309103号発明「合否判定システム、合否判定方法及びプログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7309103号の請求項1-10に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7309103号の請求項1-10に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願は、令和5年(2023年)2月28日を国際出願日として出願され、同年7月6日にその特許権の設定登録がされ、同年7月14日に特許掲載公報が発行された。その後、本件特許に対し、令和6年1月5日に特許異議申立人 小山 みつ子(以下「異議申立人」という。)は、特許異議の申立てを行った。 第2 本件発明 特許第7309103号の請求項1-10に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」~「本件発明10」といい、併せて「本件発明」という。)は、特許請求の範囲の請求項1-10に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 建設現場における施工管理項目の合否を判定する合否判定システムであって、 建設現場の各エリアに対応する工種に必要な各部材の施工管理項目を作成する作成部と、 作成した前記施工管理項目の各項目に対して、施工管理基準を設定する設定部と、 前記施工管理項目の各項目の実測値を取得する実測値取得部と、 取得した前記実測値が、設定した前記施工管理基準を満たしているか否かを判定する第1判定部と、 前記施工管理項目の全項目の実測値が、前記施工管理基準を満たしていると判定した場合に、前記工種を合格と判定する第2判定部と、 を備える合否判定システム。 【請求項2】 前記第2判定部は、前記施工管理項目の全項目の実測値の内、少なくとも一つの項目の実測値が、前記施工管理基準を満たしていないと判定した場合に、前記工種を合格ではないと判定する、 請求項1に記載の合否判定システム。 【請求項3】 前記建設現場の図面データを取得する図面データ取得部と、 取得した図面データに重ねるレイヤを生成する生成部と、 前記第2判定部の判定結果に基づいて注目度を変更した、前記工種に対応付けられたアイコン又は図形を、生成した前記レイヤに配置する配置部と、 を更に備える請求項1に記載の合否判定システム。 【請求項4】 前記施工管理項目の全項目が、前記施工管理基準を満たすまでの進捗率を出力する進捗率出力部、 を更に備える請求項1に記載の合否判定システム。 【請求項5】 合格と判定した工種と、合格ではないと判定した工種とを、異なる注目度で出力する工種出力部、 を更に備える請求項1に記載の合否判定システム。 【請求項6】 合格と判定したエリア毎の工種と、合格ではないと判定したエリア毎の工種とを、異なる注目度で出力するエリア毎出力部、 を更に備える請求項1に記載の合否判定システム。 【請求項7】 合格ではないと判定した施工管理項目毎の指摘内容をまとめた一覧を出力する指摘内容一覧出力部、 を更に備える請求項1に記載の合否判定システム。 【請求項8】 前記建設現場全体における合格と判定した工種と、合格ではないと判定した工種とを、エリア毎にまとめた一覧を出力する全体一覧出力部、 を更に備える請求項1に記載の合否判定システム。 【請求項9】 建設現場における施工管理項目の合否を判定するコンピュータが実行する合否判定方法であって、 建設現場の各エリアに対応する工種に必要な各部材の施工管理項目を作成するステップと、 作成した前記施工管理項目の各項目に対して、施工管理基準を設定するステップと、 前記施工管理項目の各項目の実測値を取得するステップと、 取得した前記実測値が、設定した前記施工管理基準を満たしているか否かを判定するステップと、 前記施工管理項目の全項目の実測値が、前記施工管理基準を満たしていると判定した場合に、前記工種を合格と判定するステップと、 を備える合否判定方法。 【請求項10】 建設現場における施工管理項目の合否を判定するコンピュータに、 建設現場の各エリアに対応する工種に必要な各部材の施工管理項目を作成するステップ、 作成した前記施工管理項目の各項目に対して、施工管理基準を設定するステップ、 前記施工管理項目の各項目の実測値を取得するステップ、 取得した前記実測値が、設定した前記施工管理基準を満たしているか否かを判定するステップ、 前記施工管理項目の全項目の実測値が、前記施工管理基準を満たしていると判定した場合に、前記工種を合格と判定するステップ、 を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。」 第3 申立理由の概要 1 異議申立人の提出した証拠 異議申立人は、次の甲第1号証~甲第6号証(以下、それぞれ「甲1」~「甲6」という。)を証拠として提出している。 甲第1号証(甲1):特開2002-21327号公報 甲第2号証(甲2):特開2021-12499号公報 甲第3号証(甲3):特開2017-107286号公報 甲第4号証(甲4):特開2010-282496号公報 甲第5号証(甲5):特開2015-118535号公報 甲第6号証(甲6):特許7129586号公報 2 特許異議の申立理由 異議申立人の主張する特許異議の申立ての理由(進歩性欠如)は、概略、本件発明は、甲1~甲6に記載された発明あるいは事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明についての特許は、特許法29条2項の規定に違反してされたものである、というものであり、より具体的には以下のとおりである。 (1)甲1を主引例とする進歩性欠如 ア 本件発明1、2、4、7~10は、甲1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 イ 本件発明3は、甲1に記載された発明、甲3に記載された事項及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 ウ 本件発明5は、甲1に記載された発明及び甲3に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 エ 本件発明6は、甲1に記載された発明及び甲4に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 (2)甲2を主引例とする進歩性欠如 ア 本件発明1、2、9及び10は、甲2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 イ 本件発明3は、甲2に記載された発明、甲3に記載された事項及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 ウ 本件発明4、6は、甲2に記載された発明及び甲4に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 エ 本件発明5は、甲2に記載された発明及び甲3に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 オ 本件発明7は、甲2に記載された発明及び甲1に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 カ 本件発明8は、甲2に記載された発明及び甲3又は甲4に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 異議申立人の提出した証拠の記載 1 甲1について (1)甲1の記載 甲1には、以下の記載がある(下線は当審において加筆した。丸数字は半角括弧付き数字で示す。以下同じ。)。 「【請求項1】 ネットワークを介して施工検査情報をやり取りする施工検査システムであって、 前記ネットワーク上に設けられ、所定様式で建築物の検査結果を検査項目毎に記入するための検査シートを予め保存する第1保存手段と、 前記第1保存手段上の前記検査シートを読み出して、前記建築物の工程毎の検査結果と該検査結果に応じた所定の指摘情報とを前記建築物の部位毎に前記検査シートに記入して所定の記憶手段に保存する第2保存手段と、 前記保存された前記検査シートにアクセスし、前記記入された前記所定の指摘情報に応じた処理結果を前記検査シートに記入し、該処理結果が記入された検査シートを前記所定の記憶手段上に上書き保存する第3保存手段と備え、 前記検査シートを前記所定の記憶手段上で共有して更新していくことを特徴とする施工検査システム。 【請求項2】 請求項1に記載の施工検査システムにおいて、 前記第2保存手段は、前記所定の指摘情報が与えられた前記建築物の所定部位の画像情報を前記検査シートとともに保存する手段を備え、 前記第3保存手段は、前記記入された前記所定の指摘情報および前記画像情報に従って処理された前記所定部位の画像情報を前記検査シートとともに保存する手段を備えることを特徴とする施工検査システム。 【請求項3】 請求項1または2に記載の施工検査システムにおいて、 前記所定の記憶手段は前記ネットワーク上で前記第2および第3保存手段に対応して独立して設けられており、 前記第2保存手段によりアクセスして得た施工検査情報および保存した施工検査情報を保存する第4保存手段と、 前記第3保存手段によりアクセスして得た施工検査情報および保存した施工検査情報を保存する第5保存手段とをさらに備えることを特徴とする施工検査システム。 【請求項4】 請求項1に記載の施工検査システムにおいて、 前記検査結果、前記所定の指摘情報、および前記処理結果の少なくとも1つが記入された前記検査シートを前記第2または第3の保存手段から読み出して、前記建築物毎に編集して保存する手段をさらに備えることを特徴とする施工検査システム。」 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は施工検査システム、施工検査情報表示装置、および建築物の施工検査方法に関し、特に、コンピュータネットワークにおいて検査データをやり取りする施工検査システム、当該システムに用いられる施工検査情報表示装置、および当該システムを用いた建築物の施工検査方法に関する。」 「【0008】そこで、本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、上記3者がコンピュータネットワーク上で検査データを共有することで施工検査作業の容易化と迅速化、効率化を実現することのできる施工検査システム、当該システムに用いられる施工検査情報表示装置、および当該システムを用いた建築物の施工検査方法を提供することである。」 「【0015】 【作用】上記構成によれば、ネットワーク上の所定保存領域に保存された検査シートに第2および第3保存手段がアクセスし、所定様式で建築物の検査結果を検査項目毎に記入して更新していくことで、建築物の工程毎の施工検査情報をネットワーク上で共有化することができる。 【0016】また、第2保存手段によりアクセスして得た施工検査情報および保存した施工検査情報と第3保存手段によりアクセスして得た施工検査情報および保存した施工検査情報は所定様式で検査シートに記入され、保存され共有化される。 【0017】また、検査結果、所定の指摘情報、および処理結果等が記入された検査シートを建築物毎に編集して保存することができる。」 「【0019】(第1実施形態)図1は第1実施形態のインフラ構造を示す構成図である。 図1において、110は施工管理(工務店)側のクライアントマシン、120は検査/審査(住宅販売業者)側のクライアントマシンであり、それぞれネットワーク140に接続されている。130は共有ファイルサーバであり、施工管理側クライアントマシン110と検査/審査側クライアントマシン120がネットワーク140を介してアクセスし、共有ファイルを互いに参照して更新することができる。ネットワーク140としては専用回線が好ましいが、インターネットを利用することもできる。」 「【0022】住宅販売業者の検査担当者は建築現場に出かけ、邸毎、ビル毎に所定の検査仕様にしたがって工程毎に建築物の検査を行なう。建築工程は、概略的には、例えば(1)着工→(2)基礎配筋(生コン打設)→(3)躯体完成→(4)屋根及び防水→(5)内部木工→(6)内・外装仕上げ→(7)完成、の七工程からなっている。 【0023】検査担当者は、デジタルカメラ122、携帯型パーソナルコンピュータ124、およびPHS125を携行して建築現場で検査を行ない、後に詳述する通りに写真を含む検査結果の情報を検査/審査側クライアントマシン120に送信する。情報送信は公衆回線142を介してインターネットサービスプロバイダ141に接続することでEメールを利用して行われ、携帯電話を通信端末として利用することもできるが、画像伝送を行なうことから、通信速度の点でPHS125の利用が便利である。 【0024】携帯型パーソナルコンピュータ124は、CPU、主記憶装置としてのROM、補助記憶装置としてのHDD、FDD、CPUの作業エリアおよび一時的なデータ記憶領域としてのRAM、外部とのデータのやり取りに用いられる通信I/F、入力装置としてのキー入力部およびポインティングデバイス、画像表示装置としての液晶表示パネルを備えた周知の構成であり、上記各コンピュータ装置と同様に上記Windows(商標)上でMicrosoftExcel(商標)等が稼動できるものとし、例えばサブノートパソコンを用いることができる。」 「【0030】以下、(2)の基礎配筋工程が終了した場合を一例として、検査、合否判定、不具合部位改善指示、改善作業、再判定等を行ない、所定の判定基準が満たされたときに合格証を発行する手順について詳細に説明する。 【0031】図2は上記手順を示すシーケンス図であり、施工管理(工務店)側での作業手順、共有ファイルサーバ130を介して行われる施工管理側クライアントマシン110と検査/審査側クライアントマシン120との通信手順、および検査/審査(住宅販売業者)側での作業手順を表す。施工管理側と検査/審査側との通信は、携帯端末(携帯型パーソナルコンピュータ114と124)間で行うこともできる。 【0032】まず施工管理側では、現時点でどの工程が終了したかの工程確認を行ない、確認された工程情報aを検査/審査側にEメールで送信する。以下、各コンピュータ間の通信には、同様にEメールが用いられる。工程情報aを受け取った検査/審査側では、図3に示す所定様式の検査シートに従い、検査者が所定の判定基準に基づいて当該工程について検査を行う。 【0033】図3に示す基礎品質検査結果用の検査シート13はスプレッドシートアプリケーションを用いて作成され、施工管理側クライアントマシン110に前もって保存されているとする。このスプレッドシートアプリケーションは、図3には示されてはいないが、写真等の画像を貼り込むことができる(後述の図8参照)。 【0034】1~7に示す各欄には、入力メニュー8に従って入力された発注者の邸名、工程情報aに従った工程名、施工管理側の工事課名、工事店(工務店)名、担当者名、および基礎チーム名、並びに住宅販売業者側の検査員(検査者)名がそれぞれ記入される。検査日9は自動入力される。 【0035】20は検査結果情報を検査項目毎に入力する検査結果記入欄であり、検査者が22で示す部位No.の各部位について23で示すチェック項目を検査し、検査結果入力メニュー21を用いて所定の判定基準と配点基準に基づき項目毎に数値を設定入力すると、判定欄24に合否判定が○/×で入力される。不合格(×)の検査項目については該当部位の写真が別途添付され、写真No.欄26にその写真番号が入力される。25は改善確認欄であり、不合格部位の改善結果が確認されたときに、改善判定結果を入力する欄である。 【0036】27は改善指示欄であり、ここには、検査/審査側から施工管理側への改善指示情報が入力される。28は要改善部位の部位No.を入力する部位No.入力欄であり、当該要改善部位の具体的な不具合内容を不具合指摘事項欄29に、具体的な改善方法を改善方法欄30に入力して施工管理側に指摘する。写真No.欄31には当該要改善部位の写真番号が入力される。32は要改善部位No.入力欄であり、部位No.入力欄28の不具合部位についての指摘事項と同様の例が別のシートにある場合、この欄32にその部位No.が入力される。改善報告発送期限33は自動入力される。 【0037】14は、施工管理側の担当者が改善報告時にサインする欄である。16は、検査/審査側で最終的に合格判定したときに検査者および審査者が検印を入力する欄である。15には施工管理側から検査/審査側へ改善報告した日付が、17には検査/審査側から施工管理側に合否通知した日付が入力される。ポイント欄18には評価点数が入力される。 【0038】図2に戻って説明すると、検査者は検査員名9を記入し、建築現場での検査結果に基づいて検査結果記入欄20に記入する。すなわち、前述の通りに合否判定を○/×で判定欄24に記入し、写真No.欄26に不具合箇所の写真番号を記入する。図4の例では部位No.14と15に不具合があり、ここに×が記入される。両部位については、後述の通り図5(a)および(b)に示す写真を撮影する。この写真番号を例えば51および52として写真No.欄26に記入する。 【0039】また、検査者は改善指示欄27の部位No.入力欄28に不具合部位の番号14と15を記入し、不具合指摘事項欄29にそれぞれ該当する事項を記入して指摘する。ここで例えば部位No.14は、図5(a)の写真51の通り使用する部材50の径に誤りがある。そこで、正しい径(22ミリ)のものに交換するように改善方法欄30に具体的な改善方法を記入して指摘する。また部位No.15は、図5(b)の写真52の通り、L字状の部材55の設置位置が斜めで誤っている。そこで、正しい位置に設置するように改善方法欄30に具体的な改善方法を記入して指摘する。」 「【0042】検査者が上記のようにして検査結果(検査シートおよび画像情報)を得ると、これら検査結果情報を一時検査/審査側クライアントマシン120に記憶させる。これら検査結果情報は、携帯型パーソナルコンピュータ124を用いて検査/審査側クライアントマシン120に送信することもできる。 【0043】熟練した審査者は、これらの検査結果情報を参照し、検査者による検査結果が妥当なものかを審査する。このとき、検査/審査側クライアントマシン120(または携帯型パーソナルコンピュータ124)の表示装置の画面上で検査シート13および画像情報(写真51,52)を同時に表示して行ってもよいし、プリンタ121でプリント用紙126に印刷して行ってもよい。不適当な検査結果があれば、審査者は検査シート13の記載を変更する。一般的には、改善方法欄30に記載された改善方法の記載変更がしばしば行われる。 【0044】このようにして審査が終了し、熟練した審査者によって妥当であることが確認された検査結果情報bは、Eメールを用いて検査/審査側クライアントマシン120から共有ファイルサーバ130に送信され、ここに共有ファイルとして記憶され、共有化されたファイルbはさらに共有ファイルサーバ130から施工管理側クライアントマシン110へと送信される。前述した通りに携帯型パーソナルコンピュータ124を用いれば、建築現場において、検査、審査、および共有ファイルサーバ130への検査結果情報の送信、さらには施工管理側クライアントマシン110への送信を行うことができる。 【0045】施工管理側は受け取った検査結果情報を保存し、これを確認すると、検査シート13および写真51,52を参照し、要改善個所の合格判定を得るために改善作業を行なった後、改善後の写真を撮影する。」 「【0047】このような改善を行った後に施工管理側は、図7に示す通り検査シート13の改善指示欄27の写真No.欄31に写真番号61,62を記入し、サイン欄14に担当者等のサインを記入する。そして、改善報告日付15を記入する。」 「【0052】このように、検査/審査側では判定と改善指示を、施工管理側では改善作業と改善報告を行って一旦共有ファイルサーバ130に送信し、ここに記憶された共有ファイルを両者クライアントが互いに参照することで更新していく。検査/審査側は、図2において、再改善結果を参照して全ての項目について合格判定した場合に合格証を作成する。合格証が作成されるまで、b,c,b´,c´…のやり取りが繰り返し行われる。再改善の回数は改善作業の出来しだいであるため、図2にはその回数を明記していない。また、一回の改善で全ての不合格項目について合格判定されれば、b´とc´のやり取りは勿論不用である。 【0053】図9は、検査シート13の検印入力欄16に審査合格を示す検印が記入された合格証を示している。ここで、不具合部位No.14と15が改善されたとして審査者が対応する改善確認欄25に○を記入し、全て合格となったために合格日付17が記入され、検査者検印16aが検査者により記入され審査者検印16bが審査者により記入された検査シート13を、合格証dとしてEメールを用いて検査/審査側クライアントマシン120から共有ファイルサーバ130に送信し、ここで共有ファイルが合格証dで再度上書きされて記憶され、上書きされた合格証dはさらに共有ファイルサーバ130から施工管理側クライアントマシン110へと送信される。施工管理側は受け取った合格証dを保存する。」「【0055】このとき、双方が検査結果情報を上書きするときに検査シート上に記入する文字色等を一定の約束にしたがって取り決めておけば、後で検査履歴を参照するときに解りやすいものとすることができる。また、検査履歴を集計・分析して、図10に示すような集計表や、図11に示すような指導履歴表を編集して作成することもできる。これら集計表や指導履歴表、および上記施工検査情報をプリンタ111を用いてプリント用紙116に出力することで、必要な応じて住宅等の発注者、あるいは関係行政機関等の第3者検査機関等に提示する資料の作成も容易になる。ここで、作成した集計表を邸名等でソートして邸(または集合住宅、ビル)毎の検査履歴(検査結果、指摘事項、改善結果等)を作成しておくと、検索しやすく、より有用なデータを得ることができる。」 「 [図:0001410247000001.jpg] 」 「 [図:0001410247000002.jpg] 」 「 [図:0001410247000003.jpg] 」 「 [図:0001410247000004.jpg] 」 「 [図:0001410247000005.jpg] 」 (2)甲1発明 上記(1)によれば、甲1には次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されている。 [甲1発明] 「コンピュータネットワークにおいて検査データをやり取りする施工検査システムであって(【0001】)、 施工管理側クライアントマシン110と検査/審査側クライアントマシン120がネットワーク140を介して共有ファイルサーバ130にアクセスし、共有ファイルを互いに参照して更新することができ(【0019】)、 住宅販売業者の検査担当者は建築現場に出かけ、邸毎、ビル毎に所定の検査仕様にしたがって工程毎に建築物の検査を行ない、建築工程は、概略的には、例えば(1)着工→(2)基礎配筋(生コン打設)→(3)躯体完成→(4)屋根及び防水→(5)内部木工→(6)内・外装仕上げ→(7)完成、の七工程からなっており(【0022】)、 (2)の基礎配筋工程が終了した場合における一例として、検査、合否判定、不具合部位改善指示、改善作業、再判定等を行ない、所定の判定基準が満たされたときに合格証を発行する手順では(【0030】)、 施工管理側クライアントマシン110と検査/審査側クライアントマシン120とが通信し(【0031】)、 工程情報aを受け取った検査/審査側は、所定様式の検査シートに従い、検査者が所定の判定基準に基づいて当該工程について検査を行い、ここで、前記検査シート13はスプレッドシートアプリケーションを用いて作成され、施工管理側クライアントマシン110に前もって保存されており(【0032】-【0033】)、 前記検査シートの各欄1~7には、入力メニュー8に従って入力された発注者の邸名、工程情報aに従った工程名等がそれぞれ記入され(【0034】、図3)、 検査結果情報を検査項目毎に入力する検査結果記入欄20には、部位No.の各部位として、「地業」、「杭」、「ベース部」、「立上り部」、「スリーブ」、「型枠」についてチェック項目23が設けられており、検査者が部位No.の各部位についてチェック項目23を検査し、検査結果入力メニュー21を用いて所定の判定基準と配点基準に基づき項目毎に数値を設定入力すると、判定欄24に合否判定が○/×で入力され(【0035】、図3)、 改善指示欄27には、検査/審査側から施工管理側への改善指示情報が入力され、具体的な不具合内容が不具合指摘事項欄29に、具体的な改善方法が改善方法欄30に入力され(【0036】、図3)、 検査者は、建築現場での検査結果に基づいて検査結果記入欄20に記入し(【0038】)、 検査者は、不具合指摘事項欄29にそれぞれ該当する事項を記入し、ここで例えば部位No.14について、部材50の径に誤りがある場合、不具合指摘事項欄29に「継手筋の径22ミリを使用するところを径16ミリを使用している。」と記入し、改善方法欄30に具体的な改善方法を記入し(【0039】、図9)、 検査者が検査結果(検査シート等)を得ると、検査結果情報を一時検査/審査側クライアントマシン120に記憶させ(【0042】)、 審査者は、これらの検査結果情報を参照し、検査者による検査結果が妥当なものかを審査し、妥当であることが確認された検査結果情報は、施工管理側クライアントマシン110へと送信され(【0043】-【0044】)、 検査/審査側は、再改善結果を参照して全ての項目について合格判定した場合に合格証を作成し、ここで、検査シート13の検印入力欄16に審査合格を示す検印が記入されたものが合格証であり、検査者検印16aが検査者により記入され審査者検印16bが審査者により記入された検査シート13を、合格証として検査/審査側クライアントマシン120から施工管理側クライアントマシン110へと送信する(【0052】-【0053】)、 施工検査システム。」 2 甲2について 甲2には、以下の記載がある。 「【請求項1】 試験実施者が実施した試験の試験結果を試験管理者に報告する試験結果報告方法であって、 前記試験実施者の試験者端末が、データの入力を行う入力モードと、画像の撮像を行う撮像モードと、を有しており、 前記試験者端末の前記入力モードの画面に、前記試験結果の測定データを入力するための入力欄と、前記入力欄に対応したアイコンを表示する表示ステップと、 前記入力欄に前記測定データの入力を受け付ける入力ステップと、 前記入力モードにおいて前記アイコンがタップ操作されることにより、前記撮像モードに切り替えを行なうモード切替ステップと、 前記撮像モードにて前記試験結果を示す試験結果画像の画像データを生成する撮像ステップと、 前記入力ステップで入力された前記測定データを、前記撮像ステップで生成された前記画像データとともに前記試験管理者の管理者端末に送信する送信ステップと、 を有することを特徴とする試験結果報告方法。 【請求項2】 請求項1に記載の試験結果報告方法であって、 前記入力欄に前記測定データが入力されることによって、前記入力モードから前記撮像モードへの切り替えが可能になり、 前記撮像ステップでは、前記入力ステップで入力された前記測定データを画面に表示しながら前記画像データの生成を行う、 ことを特徴とする試験結果報告方法。 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の試験結果報告方法であって、 前記表示ステップにおいて、前記入力モードの画面に、予め登録された前記試験の許容値をさらに表示する、 ことを特徴とする試験結果報告方法。 【請求項4】 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の試験結果報告方法であって、 前記管理者端末が受信した前記測定データ及び前記画像データを前記管理者が確認することによって、前記試験管理者による前記試験結果の合否の判定を受け付ける承認ステップを有する、 ことを特徴とする試験結果報告方法。 【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の試験結果報告方法であって、 前記試験は複数の試験項目について行われ、 前記表示ステップでは、前記試験項目ごとに前記入力欄及び前記アイコンを表示し、 前記送信ステップでは、各試験項目の前記試験結果に対して、それぞれ、前記測定データと前記画像データをともに前記管理者端末に送信する、 ことを特徴とする試験結果報告方法。 【請求項6】 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の試験結果報告方法であって、 前記試験は複数の試験項目について行われ、 各試験項目の前記試験結果画像が、それぞれ、対応する前記アイコンに取り込まれる、ことを特徴とする試験結果報告方法。 【請求項7】 請求項1乃至請求項6の何れかに記載の試験結果報告方法であって、 前記試験は複数の試験項目について行われ、 複数の前記測定データを含む黒板画像を生成する黒板画像生成ステップと、 前記撮像モードにて、前記黒板画像と複数の前記試験項目の試験結果を示す全景画像とを合成した合成画像データを生成する合成画像生成ステップと、 をさらに有し、 前記送信ステップでは、前記合成画像データも前記管理者端末に送信する、 ことを特徴とする試験結果報告方法。 【請求項8】 請求項1乃至請求項7の何れかに記載の試験結果報告方法であって、 前記試験は複数の試験項目について行われ、 前記管理者端末が受信した前記測定データ及び前記画像データを、前記管理者が確認することによって、前記試験管理者による前記試験結果の合否の判定を受け付ける承認ステップを有し、 各試験項目の前記測定データと前記画像データのうちの少なくとも1つが不良である場合、合格の判定が行われない、 ことを特徴とする試験結果報告方法。 【請求項9】 請求項1乃至請求項8の何れかに記載の試験結果報告方法であって、 前記測定データ及び前記画像データは、クラウドサーバーを介して前記試験者端末から前記管理者端末に送信される、 ことを特徴とする試験結果報告方法。 【請求項10】 試験実施者が実施した試験の試験結果を試験管理者に報告する試験結果報告システムであって、 前記試験実施者の試験者端末と、 前記試験管理者の管理者端末と、 を備え、 前記試験者端末は、 通信回線を介してデータの通信を行う通信部と、 画面を表示する表示部と、 画像を撮像する撮像部と、 データの入力を行う入力モードと、前記撮像部により撮像を行う撮像モードとを切り替える制御部と、 を有し、 前記表示部は、前記入力モードの前記画面に、前記試験の測定データを入力するための入力欄と、前記入力欄に対応したアイコンを表示し、 前記制御部は、前記入力モードにおいて前記アイコンがタップ操作されると、前記撮像モードに切り替えを行い、 前記通信部は、前記入力モードにて入力された前記測定データを、前記撮像モードにて撮像された前記試験結果を示す試験結果画像の画像データとともに送信し、 前記管理者端末は、前記通信回線を介して、前記測定データと前記画像データを受信する、 ことを特徴とする試験結果報告システム。」 「【0001】 本発明は、試験結果報告方法及び試験結果報告システムに関する。」 「【0006】 本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、試験場所とは離れた場所(例えば打設場所)で試験結果を確実かつ迅速に確認、承認できるようにすることにある。」 「【発明の効果】 【0008】 本発明によれば、試験場所とは離れた場所で試験結果を確実かつ迅速に確認、承認することができる。」 「【0023】 <端末装置10> 端末装置10(試験者端末に相当)は、コンクリート試験の実施者(試験実施者に相当、以下、試験者ともいう)の端末であり、試験者によって操作される。なお、本実施形態の端末装置10は、携帯することが可能なスマート端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末など)である。端末装置10は、図2に示すように、通信部11、制御部12、記憶部13、入力部14、表示部15、撮影部16、及び、通知部17を備えている。 【0024】 通信部11は、通信ネットワーク100を介して、データの送受信などを行う。本実施形態の通信部11は無線による通信の機能を備えており、通信ネットワーク100との間の通信(データの送受信)は無線によって行う。但し、無線には限られず有線で通信してもよい。 【0025】 制御部12は、記憶部13に記憶されたプログラムに基づいて、端末装置10の各部の動作を制御する。なお、本実施形態では端末装置10と、後述の端末装置30には同じ製品が用いられている。このため、制御部12に、受入試験制御部12Aと、受入承認制御部12Bが設けられている(端末装置30の制御部32も同様)。そして、ユーザーのログインアカウントに応じて受入試験制御部12Aと受入承認制御部12Bの少なくとも何れかが動作するようになっている。具体的には、試験者の権限であれば、受入試験制御部12Aのみ、係員の権限であれば、受入試験制御部12A及び受入承認制御部12Bが利用可能となる。例えば、本実施形態では、端末装置10には試験者又は係員のアカウントでログインが行われ、端末装置20には係員のアカウントでログインが行われる。これにより、試験者のアカウントでログインした際には、制御部12は、受入試験制御部12Aのみが動作し、受入承認制御部12Bは動作しない(承認できない)。」 「【0031】 <管理装置20> 管理装置20は、サーバー(例えばコンピュータサーバー)で実現することができる。なお、本実施形態の管理装置20は、WEB上に存在するクラウドサーバーであり、ユーザーが通信ネットワーク100を介して利用することができる。このようなクラウドサーバーを用いると、サーバー本体や周辺機器、棚、サーバールームなどを用意する必要が無いため初期導入コストを抑えることができる。また、場所を問わずにサービスを利用することができる(現場においても利用可)。管理装置20は、通信部21、情報送信部22、試験結果更新部23、及び、記録部24を備えて構成されおり、端末装置10や端末装置30からのリクエスト(要求)に対する各種処理など、システムの各種制御、情報処理を実行する。 【0032】 通信部21は、通信ネットワーク100を介して、端末装置10や端末装置30と通信可能に接続されている。そして、通信部21は、通信ネットワーク100を介して、端末装置10や端末装置30とデータの送受信を行う。 【0033】 情報送信部22は、受け入れ検査の処理の際に、端末装置10や端末装置30に必要なデータ(情報)を記録部24から読み出して送信する。 【0034】 試験結果更新部23は、受け入れ試験の試験結果を受け取り、記録部24の打設箇所データDBの試験結果を更新する。」 「【0040】 打設箇所情報には、打設箇所名や打設予定日、使用するコンクリートの種類などが含まれる。また、記録部24には、各試験項目に対応する基準値や基準範囲(許容値)などの情報がコンクリートの種類毎に別途記録されている(図2の試験基準データ)。そして、例えば、プロジェクト情報に登録された打設箇所のうち何れかが選択されると、打設箇所データDBの打設箇所情報からその打設箇所に使用するコンクリートの種類が特定される。そして、そのコンクリートの種類に対応した各試験項目の基準値などの情報が試験基準データから読み出される。」 「【0047】 端末装置10の受入試験制御部12Aは、選択された打設箇所の情報に基づき、図5に示すような試験結果入力画面15Aを表示部15に表示させる(図4のS1071:表示ステップに相当)。これにより端末装置10は、試験結果入力モード(入力モードに相当)となる。この試験結果入力画面15Aでは、スランプや空気量などの試験項目ごとに対して、試験結果の入力欄151と、カメラ等のアイコン152(カメラ以外(目盛等)が示されている項目は画像取り込済み)が対応して表示されている。さらに、許容値のある項目には許容値欄153も表示されている。」 「【0049】 図5の試験結果入力画面15Aが表示されることで、受入試験制御部12Aは、試験者から測定データの入力を受け付ける(入力ステップに相当)。図5の入力欄151には試験体の試験結果(実測値)が試験者によって入力される。例えば、試験者が入力欄151をタップ操作すると入力可能な状態となり、試験にて得られた測定値が試験者によって入力される。例えば、図5のスランプ試験の入力欄151には試験結果が20cmであることが入力されている。なお、入力された値が許容値を外れていると、通知部17が許容値から外れていることを示す通知を行うようにしてもよい。例えば、入力欄151の枠及び入力した試験結果(実測値)の文字が赤く表示されるように、注意喚起を行うようにしてもよい。」 「【0062】 端末装置30の通信部31が管理装置20からプロジェクトデータ、及び、試験結果を受信すると、制御部32(具体的には受入承認制御部32B)は、受信したデータに基づき図10のような試験結果確認画面35Aを表示部35に表示させる(S1141)。この試験結果確認画面35Aは、図5(試験結果入力画面15A)と対応しており、試験項目ごとに測定データとアイコン(画像)と許容値が表示されている。その際、許容値を外れた測定データについては、例えば、文字を赤く表示し注意喚起を行うようにしてもよい。また、備考欄や受入試験状況写真が表示されている。 【0063】 係員が、この画面のアイコン(例えば、空気量の項目のアイコン)をタップ操作することにより、受入承認制御部32Bは、図12に示す計器写真確認画面35Bを表示部35に表示させる(S1142)。計器写真確認画面35Bには試験項目のアイコンに対応する計器の値(メータや目盛など)を示す写真と、測定値(測定データ)と、許容値が表示されており、また、OK(良)とNG(不良)の判定欄が表示されている。 【0064】 係員がこの画面で、計器の値(写真)と測定値の欄と許容値を確認し、問題なければOKの欄をタップ操作する。一方、問題があればNGの欄をタップ操作する。これにより図11の画面(試験結果確認画面35A)に戻る。次の試験項目についても同様に確認を行う。なお、測定値が許容値から外れていると自動的にNGとなるようにしてもよい。また、通知部37が、NGであることを通知するようにしてもよい。」 「【0067】 上記の全ての項目の判定の終了後、承認するか否かの判定が行われる(S1144)。なお、本実施形態では全ての項目でOKであった場合のみ承認可能となる。換言すると、各試験項目の測定データと画像データと受入試験状況写真のうち少なくとも一つがNG(不良)の場合、承認することができない。これにより、誤って承認をすることを防止できる。 【0068】 全ての項目でOKの場合、係員は、図11の試験結果確認画面35Aの画面で承認の欄をタップ操作する。制御部32(受入承認制御部32B)は、承認されたことを検出し(S1144でYES)、図14に示すような受入試験結果承認画面35Dを表示部35に表示させる(S1145)。係員が、この受入試験結果承認画面35Dに、送信者(ここでは試験者)と連絡事項を記入し、送信の欄をタップ操作すると、通信部31は受入試験承認通知を送信する(図2:S115)。受入試験承認通知は、まず管理装置20へと送られ、管理装置20は受入試験承認通知を端末装置10に送信する(S116)。そして、端末装置10の通信部11は受入試験承認通知を受信し(S117)、表示部15は受入試験承認通知の表示を行なう。また、例えば、通知部17が通知を行う。これにより、試験者は、試験結果が係員に承認されたことを把握できる。」 「【0070】 係員は、この受入試験結果却下画面35Eに、送信者と連絡事項を記入する。ここでは連絡事項が必須となっており、承認不可である理由(例えば、許容値から外れている、写真がピンボケである等)を記入する。記入後、係員が送信の欄をタップ操作すると、通信部31は受入試験却下通知を送信する(図3のS118)。受入試験却下通知は、まず管理装置20へと送られ、管理装置20は受入試験却下通知を端末装置10に送信する(S119)。そして、端末装置10の通信部11は受入試験却下通知を受信し、表示部15は、受入試験却下通知とともに、例えば再試験の実施あるいは写真の再撮影が必要であることを表示する(S120)。」 「【0073】 前述の実施形態では、コンクリートの受入試験についての場合を例示したが、何等これに限られず、他の試験についても適用可能である。その場合においても試験場所で行われた試験の試験結果を、試験場所とは離れた場所で確実に確認できる。」 3 甲3について 甲3には、以下の記載がある。 「【技術分野】 【0001】 本明細書に開示される技術は、検査支援装置に関する。」 「【発明が解決しようとする課題】 【0004】 予め設定された検査位置のみで検査が行われると問題となることがある。例えば、検査位置と異なる位置で不備が検出された場合に問題となる。この場合、予め設定された設定検査位置のみでなく、設定検査位置と異なる検査位置でも検査が行われることが望まれる。従来は、検査位置がデータ生成装置により設定され、検査支援装置では設定することができないため、設定検査位置と異なる位置で検査を行いたいときは、データ生成装置による追加の検査位置の設定を待つ必要があり、利便性の点で向上の余地がある。 【0005】 本明細書では、上述した課題の少なくとも一部を解決することが可能な技術を開示する。」 「【0029】 A.実施形態: A-1.検査システム10の構成: 図1は、本実施形態における検査システム10の構成を示すブロック図である。検査システム10は、建築物や土木構造物等の構造物の検査を支援するためのものであり、データ生成装置100と、複数の検査支援装置200と、図面データ保管サーバ300と、検査システム用データ保管サーバ400と、を備える。各装置やサーバは、ネットワークNWを介して互いに接続されている。データ生成装置100は、例えばパーソナルコンピュータ等である。検査支援装置200は、例えばタブレット型端末やスマートフォン等である。図1には、3つの検査支援装置200が示されているが、検査システム10に含まれる検査支援装置200の数は、2つまたは4つ以上でもよい。」 「【0034】 図2は、検査システム用データD100のファイル構造を示す説明図である。検査システム用データD100は、システムデータD101と個別現場データD102とを含む。システムデータD101は、個別現場データD102を管理するためのデータであり、検査対象となる全ての構造物に共通に用いられる。システムデータD101は、例えば梁アイコンAG、柱アイコンAC(図4参照)またはこれらの色違いアイコン(図10参照)を含む複数種類のアイコンを表示するためのアイコン画像データD201を含む。 【0035】 個別現場データD102は、構造物の建設現場毎に設定されるデータである。個別現場データD102は、例えば配筋検査や鉄骨ボルト検査等、構造物に対して実施される検査の種類毎に設定される複数の検査種類別データD202を含む。各検査種類別データD202は、図面データD301と、地図情報データD302とを含む。地図情報データD302は、構造物の位置データD401と属性データD402とが互いに関連付けられたデータであり、例えばShape形式のデータである。具体的には、地図情報データD302は、位置データD401と、属性データD402と、対応関係データD403とを含む。 【0036】 位置データD401は、構造物の各位置に対する図面上の座標を示すデータであり、具体的には、図面データD301に含まれる座標データが流用される。位置データD401は、座標情報の一例である。属性データD402は、構造物の各位置の属性を示すデータであり、具体的には、IDデータD501と、アイコンデータD502と、通芯データD503と、通芯識別データD504と、検査データD506と、画像データD507と、断面図データD508とを含む。属性データD402は、属性情報の一例である。 【0037】 IDデータD501は、属性データD402の識別番号を示すデータである。アイコンデータD502は、検査支援装置200の表示部240にアイコンを表示するためのデータであり、システムデータD101に含まれるアイコン画像データD201により表示可能な複数種類のアイコンから、特定の形態や特定の表示色等を有する特定の種類のアイコンを選出するデータである。通芯データD503は、検査支援装置200の表示部240に構造物の通芯を表示するためのデータである。通芯識別データD504は、通芯を識別する通芯識別子を表示するためのデータである。検査データD506は、データ生成装置100において構造物上に予め設定された検査位置(以下、「設定検査位置」という)や検査支援装置200において構造物上の任意の位置を指定して設定される検査位置(以下、「指定検査位置」という)における検査内容および検査結果を示すデータである。画像データD507は、画像および画像を縮小したサムネイル画像を示すデータであり、例えば検査支援装置200の撮影部250によって生成される。断面図データD508は、構造物を構成する各構成部材の断面図(図6参照)を示すデータである。断面図には、例えば構造物が鉄筋コンクリート造の建築物である場合における梁や柱の断面図が含まれる。識別番号、アイコン、通芯、通芯識別子、検査内容、検査結果、画像、サムネイル画像、および断面図は、属性の一例であり、検査内容と断面図とは、検査内容の一例である。」 「【0041】 (1)支援準備処理 支援準備処理は、データ生成装置100(図1)により実施される。データ生成装置100の制御部110は、操作部140を介した操作に応じてユーザから検査システム用データD100の生成指示を受け付けると、通信部130を介して図面データ保管サーバ300から検査対象となる構造物の図面データD301を取得し、図面データD301を用いて地図情報データD302を生成することにより、検査種類別データD202を生成する。 【0042】 具体的には、データ生成装置100の制御部110は、操作部140を介した操作に応じてユーザから入力される内容に従って、地図情報データD302を生成する。構造物では、構造物を構成する構成部材上に検査の必要な設定検査位置が予め設定されており、各設定検査位置の検査内容が予め設定されている。ユーザは、図面データD301に基づき表示部150に表示された図面上の設定検査位置の座標を読み取り、設定検査位置の座標を示すデータをデータ生成装置100に入力する。制御部110は、ユーザから入力されるデータから設定検査位置の位置データD401を生成する。また、ユーザは、各設定検査位置の検査内容を示すデータをデータ生成装置100に入力する。制御部110は、ユーザから入力されるデータから設定検査位置の属性データD402を生成する。具体的には、制御部110は、データが入力される順番に基づいてIDデータD501を生成し、設定検査位置に表示させるアイコンの種類を指定するデータからアイコンデータD502を生成し、検査内容を指定するデータから検査データD506を生成し、検査対象となる構成部材である対象構成部材の断面図を示すデータから断面図データD508を生成する。なお、検査内容を指定する複数種類のデータが予め記憶部120に記憶されている場合には、記憶部120に記憶された複数種類のデータから1のデータを選択することで、検査データD506が生成されてもよい。」 「【0045】 データ生成装置100の制御部110は、生成した位置データD401と属性データD402とを関連付ける対応関係データD403を生成し、位置データD401と、属性データD402と、対応関係データD403とを含む地図情報データD302を生成する。制御部110は、地図情報データD302を生成すると、図面データ保管サーバ300から取得した図面データD301と、生成した地図情報データD302とを含む検査種類別データを生成する。制御部110は、現場(つまり、構造物)毎、構造物のフロア毎、および、各現場において実施される検査種類毎に検査種類別データD202を生成し、個別現場データD102を生成する。制御部110は、通信部130を介して生成した個別現場データD102を検査システム用データ保管サーバ400に送信して保管させる。」 「【0052】 梁アイコンAGおよび柱アイコンACには、対象構造部材の種類を示す「柱」、「梁」等の表示が含まれ、対応する設定検査位置の検査結果により表示色が変化する。例えば、対応する設定検査位置の検査結果が「未確認」であると、表示色は黄色となり、対応する対応する設定検査位置の検査結果が「合格」であると、表示色は青色となり、対応する設定検査位置の検査結果が「不合格」であると、表示色は赤色となり、対応する設定検査位置の検査結果が「確認」であると、表示色は緑色となる。なお、図4では、全ての設定検査位置の検査結果が「未確認」であり、全ての梁アイコンAGおよび柱アイコンACが黄色に表示されている。」 「【0056】 検査項目表示領域HCは、検査内容の一例である検査項目を表示する領域であり、具体的には、検査種類に応じた検査項目を表示する項目表示欄HC1と、各検査項目が検査されたか否かを示す検査確認欄HC2と、検査した内容を記載可能な検査内容記載欄HC3と、表示部240に表示されていない検査項目を表示させるためのスクロールバーHC4と、を表示する領域である。検査内容は、他の種類の属性の別例である。検査確認欄HC2には、対応する検査項目が未検査であることを示す「未」表示領域と、対応する検査項目が検査済であることを示す「確」表示領域(図7参照)とを含み、各検査項目に対して「未」表示領域と「確」表示領域のいずれか一方の表示領域が表示状態となる。検査者は、表示部240の検査確認欄HC2をスワイプすることで、表示状態の表示領域を切り替えることができる。」 「【0059】 図7は、1回目の検査が実施された後の検査画面HSを示す。1回目の検査では、検査項目表示領域HCに表示された全ての検査項目に対して検査が行われる。その結果、検査確認欄HC2では、全ての検査項目に対して「確」表示領域が表示状態となり、必要に応じて検査内容記載欄HC3に検査した内容が記載される。本実施形態では、1回目の検査において、「継手」の検査項目において不備が検出されたものとする。そのため、表示部240を介した操作に応じて検査結果表示領域HKの検査結果入力欄HK2には、「不合格」が入力され、これに伴って、アイコン表示欄HK1におけるアイコンの表示色が赤色に変化する。具体的には、検査支援装置200の制御部210は、選択検査位置KL1に関連付けられた属性データD402のアイコンデータD502を更新し、選択検査位置KL1に表示されるアイコンの表示色を切り替える。」 「【0067】 検査者は、不備を検出すると、現在位置マークAZに基づいて図面30上の検査位置KL2をロングタップ(指定)する。検査支援装置200の制御部210は、表示部240を介して図面30上の検査位置KL2(以下、「指定検査位置KL2」という)へのロングタップを受け付けたことに応じて、表示部240に指定検査位置KL2におけるデータ生成画面HMを表示させる。図11は、指定検査位置KL2におけるデータ生成画面HMの一例を示す説明図である。データ生成画面HMは、図5に示す検査画面HSと同様に、ヘッダ領域HUと、部材表示領域HBと、検査結果表示領域HKと、検査項目表示領域HCと、画像取得領域HPと、機能表示領域HDと、を含む。データ生成画面HMの各領域と検査画面HSにおける同名の各領域との違いは、部材表示領域HBでは、対象構造部材およびその種別が不明であることから、対象構造部材の種類を示す識別子と、対象構造部材の種別を示す符号とが表示されない。検査結果表示領域HKでは、アイコン表示欄HK1に対象構造部材の種類を示す「柱」、「梁」等の表示が含まれないアイコンが表示される。検査項目表示領域HCでは、検査内容の一例である検査項目として、不備の検出された構造部材を特定する検査部材の項目や不備が検出された検査項目である対象項目等を含む。また、機能表示領域HDでは、施工資料が不明であることから、施工資料表示アイコンHD3が表示されない。 【0068】 検査支援装置200の制御部210は、表示部240を介してデータ生成画面HMへの入力を受け付ける。本実施形態では、検査者が指定検査位置KL2に対応するデータ生成画面HMへの入力を受け付けるまでに、図面30上の指定検査位置KL2に相当する構造物上の位置において、床スラブの継手の不備を検出したものとする。そのため、検査者は、データ生成画面HMの検査項目表示領域HCにおいて、検査部材に「床」を入力する。具体的には、検査者は、検査項目表示領域HCの検査部材に対応する検査確認欄HC2の表示領域を「未」から「確」に切り替え、検査部材に対応する検査内容記載欄HC3に関連付けられたマルチウインドウから「床」を選択する。これにより、アイコン表示欄HK1に表示されるアイコンが、「床」の表示が含まれたアイコンに更新される。つまり、指定検査位置KL2におけるアイコンは、「柱」、「梁」等の表示が含まれる設定検査位置におけるアイコンに比べて、形態が異なる。同様に、検査者は、データ生成画面HMの検査項目表示領域HCにおいて、対象項目に「継手」を入力し、必要に応じて指示および備考の各項目を入力する。また、検査者は、不備を表す画像を取得し、これにより、画像取得領域HPに不備を表す画像のサムネイル画像が表示される。さらに、検査者は、検査結果表示領域HKの検査結果入力欄HK2に「不合格」を入力する。これにより、アイコン表示欄HK1に表示されるアイコンの表示色が赤色に変化する。」 「【0072】 データ生成装置100の制御部110は、検査支援装置200から指定検査位置KL2における地図情報データD302を受信すると、予め記憶されていた地図情報データD302を更新する。図17は、表示部150に表示された図面30を表示する図面表示画面HFの一例を示す説明図である。上述したように、データ生成装置100の制御部110は、GIS表示機能を有しており、制御部110は、表示部150に図面30を表示させるとともに、地図情報データD302に基づいて、例えば設定検査位置KL1に梁アイコンAGや柱アイコンAC等の属性を表示させ、指定検査位置KL2にアイコンAY1等の属性を表示させる。図17では、データ生成装置100は、図面表示画面HFに図面30の一部が拡大されて表示された状態において、アイコンAY1等を表示させている。」 「【0076】 (4)帳票作成処理 帳票作成処理は、検査支援装置200(図1)により実施される。以下では、帳票作成処理の一例として、選択検査位置KL1の検査帳票CH(図14参照)を作成する例について説明する。検査支援装置200の制御部210は、表示部240を介した操作に応じて検査者から検査帳票CH(図14参照)を表す検査帳票データの作成指示を受け付けると、帳票作成処理を実施する。制御部210は、検査種類別データD202に基づいて検査帳票データを作成する。図14は、検査帳票CHの一例を示す説明図である。検査帳票CHには、結果表示欄CYと、図面表示欄CGと、選択検査位置表示欄CIとを含む。 【0077】 結果表示欄CYは、検査に関する各項目を表示する欄であり、属性データD402により示される各種の属性、例えば検査種類情報に基づく検査識別子(例えば、配筋検査)や検査結果(例えば、合格)等を表示する欄である。図面表示欄CGは、画像データD507に基づく画像を表示する欄であり、具体的には検査結果画像PH1と是正画像PH2とを表示する欄である。」 「 [図:0001410247000006.jpg] 」 「 [図:0001410247000007.jpg] 」 「 [図:0001410247000008.jpg] 」 「 [図:0001410247000009.jpg] 」 4 甲4について 甲4には、以下の記載がある。 「【技術分野】 【0001】 本発明は、原子力発電プラントなどのプラント建設工事の進捗確認システムに係り、特に、工事の進捗状況を可視化できるようにしたプラント建設工事の進捗確認システムに関する。」 「【0012】 そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、原子力発電プラントのような大規模な建設工事において、物量的な観点から、工事量の進捗状況を計画に対して進んでいるのか、遅れているのかを可視化し、一目で確認するができるようにするプラント建設工事の進捗確認システムを提供することにある。」 「【発明の効果】 【0017】 本発明によれば、原子力発電プラントのような大規模な建設工事において、物量的な観点から、工事量の進捗状況を計画に対して進んでいるのか、遅れているのかを可視化し、一目で進捗状況を確認することが可能になる。」 「【発明を実施するための形態】 【0019】 以下、本発明によるプラント建設工事の進捗確認システムの実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。 図1は、本実施形態によるプラント建設工事の進捗確認システムの概念図である。 この図1において、参照番号10は、発電プラント建設などの現地工事計画支援システムであり、このシステムは発電プラント建設現地工事での工程計画策定を支援するコンピュータシステムである。この現地工事計画支援システム10の主要な機能は、発電プラントの工事区画単位での区画別工程14を作成することである。参照番号12は、現地工事進捗確認システムで、このシステムは、現地工事の進捗状況を確認するためのコンピュータシステムである。」 「【0023】 次に、現地工事進捗確認システム12について説明する。 この現地工事進捗確認システム12では、工事の主な作業は最後に必ず検査を伴う点に着目して、検査状況と関連させて工事進捗状況を把握する。 【0024】 例えば、配管工事については、主な作業である配管材搬入、配管の合わせ作業、溶接作業と順に進んでいくと、非破壊検査、耐圧試験というように検査を行って安全性等を確認してから工事は完了することになる。このため、各工事区画における検査状況のデータをデータベース化することで、この検査状況のデータを工事進捗状況の確認に活用できることになる。 図1に示すように、現地工事進捗確認システム12では、検査予定に関して、検査項目毎の実施予定に関するデータが検査予定データベース22に蓄積される。また、現地にて検査が完了したものについては、検査項目毎に検査の実績に関するデータとして検査実績データベース24に蓄積される。そして、検査項目毎に予定と実績が統合され、検査の進捗状況データとして検査予実データベース26に蓄積される。 【0025】 この検査予実データベース26では、検査の進捗状況はパーセンテージに置き換えられるとともに、物量(ton)にも換算される。例えば、特定の配管工事において非破壊検査、耐圧検査と順次検査が完了していれば、検査の進捗は100%で、物量としてもその工事区画での配管工事に必要とされる工事資材の物量を総て消化したものとして、その物量データが記録される。不合格の検査項目があった場合は、全項目の検査の流れの中でその進捗状況がパーセンテージで評価されるとともに、補修などの工事が必要になるので、それらを考慮した所定の算出方法にしたがって、現時点での工事資材の消化済み物量に換算することになる。」 「【0028】 この更新された区画別工程14’は、バーチャート稲妻表示部30によって、工事の進捗状況を可視化する稲妻表示を伴った工程表、例えば、図2に示すような工程表として表示される。」 「【0030】 また、検査進捗状況を工事資材の物量に換算したデータは、検査予実データベー26から3D-CADデータベース20に伝送される。この3D-CADデータベース20では、この検査進捗状況の物量換算データと該当する区画のCADデータとが統合される。3D-CAD進捗表示部32は、そのCADデータをもとに、工事の進行を表す3Dグラフィック表示、例えば検査済みの配管等と、検査未了の配管等を区別できるような色分け表示により3Dグラフィック表示を行う。 【0031】 このような3Dグラフィック表示により、現地工事の進捗状況をよりリアルな臨場感をもって可視化することができる。 【0032】 さらに、バーチャート稲妻表示部30は、稲妻表示を伴った工程表を表示するとともに、図3に示すような、工事区画一覧表を表示するようにしてもよい。この工事区画一覧表では、更新された区画別工程14’から工事遅延が生じている区画を集計し、進捗遅れが生じている区画がどれか一目でわかるように、遅延を指し示す表示を付している。この一覧表によって、全体の中で、どのエリアに工事の遅れが集中しているかを一目で把握することが可能になり、物量の面だけでなく工事区画の観点から、工事の進捗状況を管理するのに役立つ。」 「【図2】 [図:0001410247000010.jpg] 」 「【図3】 [図:0001410247000011.jpg] 」 5 甲5について 甲5には、以下の記載がある。 「【0042】 これら図面をベースに各検査記録はxyz軸上にピン単位で割り付けられる。ピンには、前述のように、記録日時、コメント、タグなどピンと対応した固有のプロパティ情報が設定されるようになっている。これらを活用し、各ピンの座標軸を統合した集合体から、ユーザが、任意の時間軸、任意のxy座標、などを指定することで検索できるようにする。そのために、統合処理装置4では、異なる縮尺の図面間でのピンの結合と、ラスタデータを扱う場合、スキャニング時に生じる図面のずれの補正などの処理とを行なう。」 「【0057】 そして、このようにしてベース図面と座標軸を一致させた割り当て図面に設定されたピンのxy座標と、割り当て図面およびベース図面の縮尺とに基づき、ベース図面の、割り当て図面と重なる領域に対して、割り当て図面に設定されたピンを割り付ける。 以上によって、縮尺の異なるベース図面および割り当て図面間で、ピンのプロパティ情報がリンクされたことになる。そして、このように、通り芯が一致するように位置調整されたベース図面および割り当て図面を統合図面として、統合図面データベース5に格納する。」 「【0086】 図14及び図15は、統合図面の一例を示したものである。 図14は、1階平面詳細図をベース図面とし、1階平面詳細図に対して記録がなされた図面を割り当て図面として統合したものであって、図16~図19を割り当て図面として統合したものである。図16は、「1階平面詳細図」に対して、異なるレイヤに、仕上げ検査(自主検査)の結果をプロパティ情報として記録した縮尺:1/50の図面である。図17は、「1階平面詳細図」に対して、異なるレイヤに、仕上げ検査(自主検査)の結果を受けて修正した内容をプロパティ情報として記録した縮尺:1/50の図面である。図18は、「1階平面詳細図」に対して、異なるレイヤに、完成検査(設計指摘事項)の結果をプロパティ情報として記録した縮尺:1/50の図面である。図19は、「1階平面詳細図」に対して、異なるレイヤに、完成検査(設計指摘事項)の結果を受けて修正した内容をプロパティ情報として記録した縮尺:1/50の図面である。」 6 甲6について 甲6には、以下の記載がある。 「【請求項1】 BIMデータを提供するBIMデータ提供システムであって、 建設に関する、図面データ、複数のエリアデータ及び複数の部材データを含む第1BIMデータを取得する取得部と、 取得した前記第1BIMデータに基づいて、前記複数のエリアデータを一のグループにまとめた第1データ及び前記複数の部材データを一のグループにまとめた第2データを作成する作成部と、 取得した前記第1BIMデータに基づいて、前記図面データ上に重ねて配置するレイヤデータを生成する生成部と、 生成した前記レイヤデータに、前記第1データ及び前記第2データを配置する配置部と、 配置した前記第1データ及び前記第2データに対して、建設施工の進捗入力を受け付ける第1受付部と、 配置した前記第2データに対して、部材の変更入力を受け付ける第2受付部と、 前記レイヤデータに配置した前記第1データに、受け付けた前記進捗入力を反映し、前記レイヤデータに配置した前記第2データに、受け付けた前記進捗入力及び前記変更入力を反映する反映部と、 受け付けた前記進捗入力及び前記変更入力を反映した前記レイヤデータを、第2BIMデータに変換する変換部と、 変換した前記第2BIMデータを提供する提供部と、 を備えるBIMデータ提供システム。」 第5 当審の判断 1 本件発明1について (1)甲1発明に基づく進歩性欠如 ア 対比 本件発明1と甲1発明を対比する。 (ア)本件発明1の「工種」は、本件明細書をみると、「工種は、工事の種別を表し、例えば、電気設備工事、給排水衛生設備工事、エレベータ工事、トイレ工事である。」(【0025】)と記載されていることから、「工事の種別」を表すものである。 一方、甲1発明の「建築工程」は、「例えば(1)着工→(2)基礎配筋(生コン打設)→(3)躯体完成→(4)屋根及び防水→(5)内部木工→(6)内・外装仕上げ→(7)完成」であり、各工程における「工事の種別」に対応するものといえることから、甲1発明の「建築工程」は、本件発明1の「工種」に相当する。 (イ)甲1発明において、「検査担当者」は、「建築現場に出かけ」、「検査シート13」の「チェック項目23を検査」するものである。そうすると、甲1発明の「チェック項目23」は、建築現場(建設現場)における施工管理項目ということができる。また、甲1発明の「検査シート」は「チェック項目」を含んだものであり、「スプレッドシートアプリケーションを用いて作成され」るものであるから、甲1発明の「施工検査システム」が、「検査シート」の「施工管理項目(チェック項目)」を作成する作成部を備えることは明らかである。 また、本件発明1の「部材」は、本件明細書をみると、「部材は、工事に用いる物品等の名称や種類を表し、例えば、配電盤、電線管、給水管、排水管、ドアハンガーレール、ドアロックである。」(【0025】)と記載されているように、「工事に用いる物品等の名称や種類」であると認められるところ、甲1発明の「部位」は、「地業」、「杭」、「ベース部」、「立上り部」、「スリーブ」、「型枠」といった、工事を行う特定の部分を表しており、本件発明1の「部材」とは技術的な意味が異なるものである。 そうすると、甲1発明の当該作成部は、本件発明1の「建設現場の各エリアに対応する工種に必要な各部材の施工管理項目を作成する作成部」と、「施工管理項目を作成する作成部」で共通する。 (ウ)甲1発明の「検査シート」は、「検査結果入力メニュー21を用いて所定の判定基準と配点基準に基づきチェック項目毎に数値を設定入力すると、判定欄24に合否判定が〇/×で入力され」るのであるから、甲1発明の「施工検査システム」が、「チェック項目」の各項目に設定入力された数値の合否を判定するための基準を設定する設定部、設定入力される数値を取得する取得部、各項目に設定入力された数値が前記基準を満たしているか否かを判定する判定部を備えることは明らかである。 また、上記(イ)で示したように、「チェック項目」は、「施工管理項目」といえるものであるから、当該設定部に設定される「数値の合否を判定するための基準」は、「施工管理基準」であるといえる。 また、本件発明1の「実測値」について、本件明細書をみると、「実測値は、使用された部材等を実際に測定した結果である。例えば、「長さ」の項目の実測値が、「10cm」であり、「部品点数」の項目の実測値が、「23個」である。」(【0037】)と記載されていることから、本件発明1の「実測値」は、「数値」の一種であるといえる。 そうすると、甲1発明の当該設定部、当該取得部、当該判定部は、本件発明の「作成した前記施工管理項目の各項目に対して、施工管理基準を設定する設定部」、「前記施工管理項目の各項目の実測値を取得する実測値取得部」、「取得した前記実測値が、設定した前記施工管理基準を満たしているか否かを判定する第1判定部」と、「作成した前記施工管理項目の各項目に対して、施工管理基準を設定する設定部」、「前記施工管理項目の各項目の数値を取得する取得部」、「取得した前記数値が、設定した前記施工管理基準を満たしているか否かを判定する判定部」で共通する。 (エ)上記(イ)で示したように、甲1発明の「チェック項目23」は、建築現場(建設現場)における施工管理項目ということができ、上記(ウ)で示したように、甲1発明の「施工検査システム」は、設定部、取得部、判定部により、「検査シート」の「チェック項目」の合否を判定するものである。 そうすると、甲1発明の「施工検査システム」は、本件発明の「建設現場における施工管理項目の合否を判定する合否判定システム」に相当する。 (オ)上記(ア)~(エ)より、本件発明1と甲1発明とは、以下の一致点、相違点を有する。 [一致点] 建設現場における施工管理項目の合否を判定する合否判定システムであって、 施工管理項目を作成する作成部と、 作成した前記施工管理項目の各項目に対して、施工管理基準を設定する設定部と、 前記施工管理項目の各項目の数値を取得する取得部と、 取得した前記数値が、設定した前記施工管理基準を満たしているか否かを判定する判定部と、 を備える合否判定システム。」 [相違点] [相違点1] 本件発明1の「施工管理項目」は、「建設現場の各エリアに対応する工種に必要な各部材の施工管理項目」であるのに対し、甲1発明の「施工管理項目(チェック項目)」は、建築現場の建築工程における「各部位」のものであり、「建設現場の各エリアに対応する工種に必要な各部材の施工管理項目」ではない点。 [相違点2] 取得部について、本件発明1は、「実測値」を取得する「実測値取得部」であるのに対し、甲1発明は、「数値」を取得する「取得部」であるものの、「実測値」を取得する「実測値取得部」ではなく、それにともない、「数値」が施工管理基準を満たしているか否かを判定する判定部について、本件発明1は、「実測値」を判定する「第1判定部」であるのに対し、甲1発明は、「実測値」を判定するものではない点。 [相違点3] 本件発明1は、「第2判定部」によって、「前記施工管理項目の全項目の実測値が、前記施工管理基準を満たしていると判定した場合に、前記工種を合格と判定する第2判定部」を備えるのに対し、甲1発明は、そのような判定部を備えるものではない点。 イ 判断 (ア)検討 上記相違点1について検討する。 甲1発明は、「チェック項目」の欄とは異なる、検査シートの改善指示欄27(不具合指摘事項欄29、改善方法欄30)に、部材の径の誤り等の具体的な不具合内容とその改善方法を記入するものであり、「チェック項目」の欄と部材は無関係であって、部材毎に「チェック項目」を設けることを何ら想定するものではない。 また、甲1発明は、建築現場(発注者の邸名)の工種(工程名)における各部位のチェック項目を作成するものであるところ、「建設現場の各エリア」、「各エリアに対応する工種」及び「工種に必要な各部材」について何ら想定するものではない。 そして、他に甲1に記載された事項をみても、相違点1の構成は記載も示唆もされておらず、甲1発明において、「各エリアに対応する工種に必要な各部材の施工管理項目」を作成するように変更することの必要性も動機付けもないから、甲1発明において、相違点1の構成を採用することは、当業者であっても容易に想到し得るものではない。 また、異議申立人の進歩性欠如の主張に係る甲3~甲6に記載された事項(上記第4の3~6)のいずれの記載事項も、相違点1の技術事項を開示するものではなく、また、甲2の記載事項(上記第4の2)をみても、相違点1の技術事項を開示するものではない。 そうすると、甲1発明に、甲2~甲6に記載された事項を組み合わせることができたとしても、本件発明1の構成には至らないし、ほかに相違点1に係る構成が周知技術であったということもできないから、甲1発明において、相違点1の構成を採用することは、当業者であっても容易に想到し得るものではない。 以上によれば、相違点2及び相違点3について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえないし、甲2~甲6に記載された事項を含めて検討しても、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 (イ)異議申立人の主張について 相違点1に対し、異議申立人は、甲1に記載された「部材についての検査項目」は、本件発明1の「建設現場の各エリアに対応する工種に必要な各部材の施工管理項目」に相当するから、両者は、「建設現場の各エリアに対応する工種に必要な各部材の施工管理項目」を用いる点で一致する旨主張する(異議申立書 15頁下段、38頁中段~39頁上段)。 しかしながら、甲1には、「検査項目毎に入力する検査結果記入欄20」に、「各部位についてチェック項目23が設けられ」ること(【0035】)が記載されているものの、「部材についての検査項目」は記載されていない。また、上記ア(イ)で示したように、甲1に記載された「部位」と本件発明1の「部材」は技術的な意味が異なるものであり、甲1に記載された「各部位の検査項目」が本件発明1の「各部材の施工管理項目」に相当するとは認められない。 また、甲1には、「検査シート」に、建築現場である「発注者の邸名」の工種「工程名」を記入することが記載されているものの(【0034】)、「建設現場の各エリア」、「各エリアに対応する工種」及び「工種に必要な各部材」について何ら記載されておらず、甲1に記載されたいずれの構成が、本件発明1の「建設現場の各エリアに対応する工種に必要な各部材」に一致するのか、その根拠を示していないから、上記相違点1に係る構成が一致点である旨の主張の前提を欠いている。 そして、本件発明1の「建設現場の各エリアに対応する工種に必要な各部材の施工管理項目」についての構成が、甲1発明との一致点ではなく、相違点(相違点1)であり、甲1発明において、相違点1の構成を採用することが、当業者であっても容易に想到し得るものではないことは、上記イ(ア)のとおりである。 したがって、異議申立人の主張は採用できない。 (2)甲2発明に基づく進歩性欠如 上記(1)イのとおり、甲2は、本件発明1に係る上記(1)ア(オ)[相違点]の相違点1の技術事項を開示するものでなく、甲1、甲3~甲6をみても、これらの技術事項は開示されていない。 そうすると、甲2に記載された発明に、甲1、甲3~甲6に記載された事項を組み合わせることができたとしても、本件発明1の構成には至らないし、ほかに相違点1に係る構成が周知技術であったということもできないから、甲2に記載された発明において、相違点1の構成を採用することは、当業者であっても容易に想到し得るものではない。 2 本件発明9及び10について 本件発明9及び10は、本件発明1の「合否判定システム」の発明について、それぞれカテゴリの異なる「合否判定方法」及び「プログラム」の発明として特定したものである。 そうすると、本件発明9及び10は、それぞれ甲1から認定される「方法」及び「プログラム」の発明と対比すると、少なくとも、上記1(1)ア(オ)の相違点1~相違点3と同様の相違点を有することになる。 したがって、上記1(1)及び(2)と同様、本件発明9及び10は、甲1発明、甲2~甲6に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえなし、甲2発明、甲1、甲3~甲6に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 3 本件発明2-8について 本件発明2-8は、本件発明1を限定した発明であるから、上記1(1)及び(2)のとおり、本件発明1が、甲1発明、甲2~甲6に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえなし、甲2発明、甲1、甲3~甲6に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない以上、同様に、本件発明2-8も当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 第6 むすび したがって、特許異議の申立ての理由及び異議申立人の提出した証拠によっては、本件特許を取り消すことはできない。 また、他に本件特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2024-700005

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