特許異議申立
2026-700131
ギフト管理装置、ギフト管理方法、およびギフト管理プログラム
- 審判番号
- 2026-700131
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2021-144444
- 登録番号
- 7731631
- 請求日
- 2026年02月13日
- 審決日
- 2026年08月03日
- 公報発行日
- 2026年08月28日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社ギフティ
- 【権利者代理人】弁理士法人片山特許事務所
- 【異議申立人】飯田 進
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 智康
- 審判官 野崎 大進
- 審判官 古川 哲也
- 分類
- P1651.121-Y (G06Q) / P1651.537-Y (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第36条第6項第1号、特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7731631号発明「ギフト管理装置、ギフト管理方法、およびギフト管理プログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7731631号の請求項1~9に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7731631号の請求項1~9に係る特許についての出願は、令和3年9月6日に出願したものであって、令和7年8月22日にその特許権の設定登録がされ、同年9月1日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対し、令和8年2月13日に異議申立人 飯田 進(以下、「申立人」という。)は、特許異議の申立てを行った。
第2 本件発明
特許第7731631号の請求項1~9の特許に係る発明は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1~9に記載された事項により特定される次のとおりのものである。(以下、それぞれ、「本件発明1」~「本件発明9」という。)
「【請求項1】
注文者端末に送信された交換可能ギフトの一覧について、前記注文者端末から交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報を受信した場合に、前記発行ポイントについての決済完了を確認する決済処理部と、
前記決済処理部が前記決済完了を確認した場合に、受信した前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイントにボックスIDを関連付けてギフトボックスとして格納し、前記ギフトボックスにアクセスしたユーザのユーザ端末に前記ギフトボックスの内容を送信し、前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報が送信された場合に当該交換可能ギフトについて固有の識別子を付して交換済ギフトとして前記ギフトボックスに格納するギフト管理部と、
前記交換済ギフトに設定されているポイント分を前記発行ポイントから差し引く残高管理部と、を備え、
前記ギフト管理部は、前記交換済ギフトについての前記識別子に対する使用承認の情報を前記ユーザ端末から受信すると、前記ギフトボックスにおいて前記交換済ギフトについての使用済みのフラグを立てることを特徴とするギフト管理装置。
【請求項2】
前記ボックスIDに対して固有のURLを生成し、前記注文者端末に送信するURL生成部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のギフト管理装置。
【請求項3】
前記ギフト管理部は、前記URLにアクセスしたユーザのユーザ端末に前記ギフトボックスの内容を送信することを特徴とする請求項2に記載のギフト管理装置。
【請求項4】
前記ギフト管理部は、前記ギフトボックスの内容を表示する画面を前記ユーザ端末に送信することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のギフト管理装置。
【請求項5】
前記ギフト管理部は、前記固有の識別子としてQRコード(登録商標)を用いることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のギフト管理装置。
【請求項6】
前記ギフト管理部は、ユーザIDが付されているユーザから前記ユーザIDと、複数のギフトボックスに係る情報とを受信した場合に、前記複数のギフトボックスに対して固有のIDを関連付けて統合ギフトボックスとして格納し、
前記残高管理部は、前記複数のギフトボックスに係る発行ポイントを合算することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のギフト管理装置。
【請求項7】
前記ギフト管理部は、前記ユーザIDのユーザの端末に、前記ユーザIDに関連付けられているユーザ情報に応じた情報を送信することを特徴とする請求項6に記載のギフト管理装置。
【請求項8】
注文者端末に送信された交換可能ギフトの一覧について、前記注文者端末から交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報を受信した場合に、前記発行ポイントについての決済完了を確認し、
前記決済完了が確認された場合に、受信した前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイントにボックスIDを関連付けてギフトボックスとして格納し、前記ギフトボックスにアクセスしたユーザのユーザ端末に前記ギフトボックスの内容を送信し、前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報が送信された場合に当該交換可能ギフトについて固有の識別子を付して交換済ギフトとして前記ギフトボックスに格納し、
前記交換済ギフトに設定されているポイント分を前記発行ポイントから差し引き、
前記交換済ギフトについての前記識別子に対する使用承認の情報を前記ユーザ端末から受信すると、前記ギフトボックスにおいて前記交換済ギフトについての使用済みのフラグを立てる、処理をコンピュータが実行することを特徴とするギフト管理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
注文者端末に送信された交換可能ギフトの一覧について、前記注文者端末から交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報を受信した場合に、前記発行ポイントについての決済完了を確認する処理と、
前記決済完了が確認された場合に、受信した前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイントにボックスIDを関連付けてギフトボックスとして格納し、前記ギフトボックスにアクセスしたユーザのユーザ端末に前記ギフトボックスの内容を送信し、前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報が送信された場合に当該交換可能ギフトについて固有の識別子を付して交換済ギフトとして前記ギフトボックスに格納する処理と、
前記交換済ギフトに設定されているポイント分を前記発行ポイントから差し引く処理と、
前記交換済ギフトについての前記識別子に対する使用承認の情報を前記ユーザ端末から受信すると、前記ギフトボックスにおいて前記交換済ギフトについての使用済みのフラグを立てる処理と、を実行させることを特徴とするギフト管理プログラム。」
第3 申立理由の概要
1 申立人の提出した証拠
申立人の提出した証拠は以下のとおりである。(なお、甲第1号証ないし甲第4号証を以下それぞれ、「甲1」ないし「甲4」という。)
甲第1号証:特開2017-199268号公報
甲第2号証:特開2015-35037号公報
甲第3号証:特開2004-185361号公報
甲第4号証:特開2005-32017号公報
2 申立人の主張
申立人の主張は、概略、以下のとおりである。
(1)取消理由1(特許法第29条第2項)
本件特許発明1-4、8及び9は、甲1に記載の発明から、本件特許発明5は、甲1及び甲2に記載の発明から、本件特許発明6は、甲1及び甲3に記載の発明から、本件特許発明7は、甲1及び甲4に記載の発明から、それぞれ、当業者が容易に発明をすることができたものである。
(2)取消理由2(特許法第36条第6項第1号)
本件特許の請求項1~9はサポート要件を満足しない。
(3)取消理由3(特許法第36条第6項第2号)
本件特許の請求項1~9は明確性要件を満足しない。
第4 甲号証
1 甲1について
(1)甲1の記載
甲1(特開2017-199268号公報)には、以下の記載がある。(下線は当審で付与した。)
「【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば結婚や誕生日、出産祝いなどのお祝い事や、お見舞いや葬儀など、お金や物品を贈る際に使用される贈物授受システム適用して好適なものである
【背景技術】
【0002】
従来、贈物を贈られる譲受人が贈物を選択できる、いわゆるカタログギフトが広く普及している(例えば非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】http://www.harmonick.co.jp/sh/purpose1.php
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、カタログギフトは、印刷したカタログを配布すると共に、同封されたはがきなどを用いて送り先及び指定された商品を送信するなど、贈主も譲受人も贈物を気軽に授受できないという問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、簡易な操作で
譲受人へ贈物を授受できる贈物授受システム及び贈物授受プログラムを提供するものである。」
「
[図:0001438305000001.jpg]
」
「【0011】
図1に示す1は、全体として贈物授受システムを示しており、複数のユーザが有するユーザ端末2~3とサーバ装置4とがインターネットなどの通信回路を介して互いに通信が可能な状態にある。贈物授受システム1は、ユーザ端末として、贈物を贈る側が有する贈主端末2と、贈物をもらう側が有する譲受端末3とを有している。贈物授受システム1では、「プレゼント」と呼ばれる贈物購入権がユーザ間で授受される。
【0012】
ユーザ端末としては、スマートフォンやパーソナルコンピュータ、タブレット端末などの各種コンピュータ端末が用いられるが、便宜上、贈主端末2をスマートフォン、譲受端末3をパーソナルコンピュータとして説明する。もちろん、贈主端末2がタブレット端末やパーソナルコンピュータ端末などであってもよく、譲受端末3がスマートフォンやタブレット端末などであってもよい。サーバ装置4は、1つの端末でも複数の端末が組み合わされたものでも構わないが、1つの装置として稼働するものと想定されている。
【0013】
贈物授受システム1では、贈主端末2と、譲受端末3と、サーバ装置4とが相互に通信することにより、後述する贈物授受処理を実行するようになされている。本実施の形態においては、Internet Explorer(登録商標)などのブラウザを用いて贈物授受処理が実行される場合について説明するが、アプリケーションソフトやプログラムがユーザ端末2~3にダウンロードされて贈物授受処理が実行されても良い。」
【図4】
「
[図:0001438305000002.jpg]
」
「【0019】
図3(図4の誤記)に示すように、サーバ装置4は、CPU、ROM及びRAMから構成される制御部41がサーバ装置4の全体を統括的に制御し、贈物授受処理を実行するようになされている。記憶部45には、3つのデータベース(以下、データベースをDBと略す)が記憶されている。
【0020】
顧客DBには、顧客ごとに付された顧客ID(IDentification)と、ユーザに関する情報(ユーザ登録情報及びユーザ関連情報)が関連づけて登録される。ポイント管理DBには、顧客IDと、現在のプレゼントの保有数、プレゼントの購入履歴、プレゼントの贈与履歴情報及びプレゼントの授受履歴情報が関連づけて登録される。カードDBは、作成されたメッセージカードごとに付与されるカードIDと、当該メッセージカードに入力されたカード情報とが関連付けて登録される。」
「【0024】
サーバ装置4の制御部41は、ユーザ登録情報を取得すると、贈主ユーザGUについてのアカウントを生成する。具体的に、サーバ装置4の記憶部45には、顧客管理DBに顧客IDを新規発行し、顧客IDと会員登録情報とを関連づけて登録する。
【0025】
続いて制御部41は、メニュー画面の画像データを含む画像情報を贈主端末2に送信する。この結果、図6に示すように、贈主端末2の表示部24には、メニュー画面111が表示される。」
「
[図:0001438305000003.jpg]
」
「【0026】
メニュー画面110には、装飾図柄表示領域112と、メニューボタン113~116とが表示されている。装飾図柄表示領域112には、サイトの名称である「メッセージカードDEプレゼント」という文字と、イメージ図柄及び保有プレゼント数が記載されている。なお、「プレゼント」というのは、贈物授受システム1において使用されるポイント(贈物購入権)のことであり、1円=1プレゼントとして換算される。
【0027】
メニューボタン114には、「プレゼントを贈る」と記載されている。サーバ装置4の制御部41は、贈主端末2を介して贈主ユーザGUがメニューボタン114を操作したことを認識すると、種類選択画面の画像データを含む画像情報を贈主端末2に供給する。サーバ装置4の制御部41は、同様の手順にて贈主端末2の操作に応じて画像情報を供給し、表示部24に画面が表示されるが、以下この部分の説明を省略する。なお、本明細書において、「ボタンを操作する」とは、指を直接画面に当てるタップやカーソルを画面上に載せてクリックする操作などを言う。」
「
[図:0001438305000004.jpg]
」
「【0028】
この結果、図7に示すように、贈主端末2の表示部24には、種類選択画面121が表示される。種類選択画面121には、種類選択ボタン123a~123d及び124a~124bが表示されている。種類選択ボタン123a~123dは主にお祝い用のプレゼントを贈る場合に操作されるボタンであり、種類選択ボタン124a~124bは、主に譲受人の親族などに不幸があったときに香典などを送る際に使用される。もちろん、特別な慶弔事でなくても、励ましやお願い事など様々なケースで贈物として使用される。
【0029】
例えば贈主ユーザGUが「お祝い用5,000円」と記載された種類選択ボタン123cを操作すると、決済処理が開始される。具体的には、贈主端末2の表示部24に、複数の決済方法が記載された決済選択ボタンを有する決済画面(図示せず)が表示される。例えば贈主ユーザGUがクレジットカードを選択すると、クレジットカードの番号や有効期限などのクレジットカード情報を入力する入力欄と決済ボタンが表示される。
【0030】
贈主ユーザGUがクレジットカード情報を入力し、決済ボタンを操作すると、サーバ装置4の制御部41は、クレジットカード会社との通信によってクレジットカード情報の認証を行う。認証が成功すると、制御部41は、ポイント管理DBにプレゼント購入履歴として購入したプレゼント数(5,000プレゼント)と、購入日時を登録する。この結果、現在の保有プレゼント数は「5,000プレゼント」加算される。
【0031】
続いて、贈主端末2の表示部24には、選択されたプレゼント金額の中で選択可能なメッセージカード図柄のサムネイルが複数表示される(図示せず)。このメッセージカード図柄は、金額及び用途に応じて変更される。例えば「お祝い用250円」では、一輪挿しの花や小さな花束などが選択できる。また、「お祝い用5000円」「お祝い用10000円」と金額が高くなるにつれて花束が大きく豪華になる。また、貴金属製のアクセサリーや花火などの図柄を選択出来るようにしても良い。お悔やみ用では、お葬式用の花や喪服を着た人など、贈る用途に応じたメッセージカード図柄が準備されている。
【0032】
例えば贈主ユーザGUが「お祝い用5,000円」の後、花束を表すメッセージカード図柄のサムネイルを操作すると、贈主端末2の表示部24には、図8に示すように、メッセージカード図柄画面131が表示される。メッセージカード図柄画面131には、図柄領域132、メッセージ領域133、図柄選択ボタン134及びOKボタン135が表示されている。
【0033】
贈主ユーザGUは、外部インターフェース23を介してメッセージ領域133にメッセージを入力する。贈主ユーザGUは、メッセージカード図柄が気に入らないときには、図柄選択ボタン134を操作することにより、前の画面に戻り、メッセージカード図柄を選択し直すことが可能である。
【0034】
贈主ユーザGUがOKボタン135を操作すると、サーバ装置4の制御部41は、このメッセージカードに基づくMC(メッセージカード)画像情報を記憶すると共に、MC画像情報に対応するカードIDを発行し、このMC画像情報に対応付けて発行されたURL(Uniform Resource Locator)をカードDBに登録する。また、カードDBには、贈主ユーザGUの顧客IDが贈主として登録される。」
「
[図:0001438305000005.jpg]
」
「【0035】
図9に示すように、贈主端末2の表示部24にはカード送信画面141が表示される。カード送信画面141では、送信選択ボタン142~143と、URL表示欄144と、URLコピーボタン145とが表示されている。
【0036】
贈主ユーザGUが「メール」と記載された送信選択ボタン142を操作すると、贈主端末2の制御部21は、予め設定されているメールプログラムを起動させ、新規メールを作成するメール作成画面(図示せず)を表示する。
【0037】
このメール作成画面において、新規メールの宛先(受信者メールアドレス)は空欄であるが、送信者メールアドレス及び題名はデフォルトで記載されている。なお、送信者メールアドレスは、アカウント登録と同じものが使用され、題名は、例えば「プレゼント贈ります。」のように、プレゼントが贈られることがわかるようなタイトルが自動的に記載される。もちろん、手動で内容を変更することも可能である。
【0038】
また、メールの内容欄には、メッセージカードの宛名に入力された名前とプレゼント贈与画面(詳しくは後述する)のURLが記載され、URLの上下いずれか一方に、「このURLをクリックしてプレゼントを受け取ってください。」というように、URLの操作を促す文章が記載される。贈主ユーザGUは、送信ボタンを操作してこのままメールを送信しても良いし、メールに本文を付け足してもよい。」
「【0043】
なお、メール送信、SNSのメッセージ送信又はURLのコピーのいずれかの操作が行われた段階において、プレゼントは仮贈与された状態となる。すなわち、ポイント管理DBにおける保有プレゼントが5,000プレゼントだけ減算される一方、贈与履歴情報として、贈与IDと、仮贈与5,000プレゼントと、カードIDが併せて登録される。
【0044】
このように、贈主ユーザGUは、メッセージカードを選択した後は、プレゼント贈与画面のURLを譲受ユーザTUに伝えるだけの簡易な手法により、プレゼントを贈与することが可能となる。
【0045】
メールやSNSのメッセージなどを受信した譲受ユーザTUが譲受端末3の表示部34に表示されたURLをクリックすると、サーバ装置4の制御部41は、図10に示すように、対応するURLのメッセージカード情報に基づくメッセージ授受画面201を譲受端末3の表示部34に表示させる。」
「
[図:0001438305000006.jpg]
」
「【0046】
メッセージ授受画面201には、図柄領域202、メッセージ領域203、授受プレゼント表示欄204及び受取ボタン205が表示されている。図柄領域202には、贈主ユーザGUによって選択された図柄画像が表示され、メッセージ領域203には、贈主ユーザGUによって入力されたメッセージが表示されている。授受プレゼント表示欄204には、贈主ユーザGUから贈られるプレゼントのポイント数が表示されている。
【0047】
譲受ユーザTUが受取ボタン205を操作すると、サーバ装置4の制御部41は、ポイント管理DBにおいて贈主ユーザGUの仮贈与プレゼントから5,000プレゼントを減算すると共に、譲受ユーザTUの保有プレゼントを5,000プレゼントだけ加算する。
【0048】
すなわち、贈物授受システム1では、贈主ユーザGUがプレゼントを贈ったタイミングではなく、譲受ユーザTUがプレゼントを受け取ったタイミングでプレゼントを正式に移動させるようにした。これにより、譲受ユーザTUはプレゼントを受け取るために必ずメッセージ授受画面201を視認する必要があり、贈主ユーザGUのメッセージを確実に視認させることができる。」
「
[図:0001438305000007.jpg]
」
「【0053】
メッセージ授受画面201の受取ボタン205が操作されると、図11に示すように、交換選択画面211が譲受端末3の表示部34に表示される。交換選択画面211では、交換対象を示す交換選択ボタン213a~213fが表示されている。プレゼントは、交換対象として、ギフトカードの他、電化製品及び食品などの物品、インターネットショップや店舗などで使用可能なポイントに交換できる他、プレゼントを増やせるゲームに挑戦することができる。なお、交換選択画面211は、贈主ユーザGUや授受を行ってないログインしたユーザがメニュー画面111(図6)のメニューボタン113を操作したときにも表示される。以下、譲受ユーザTUが交換処理を行う場合について説明するが、贈主ユーザGUや授受を行ってないログインしたユーザについても同様である。なお、「後で交換」と表示された後で交換ボタン216を操作すると、パソコン表示用の種類選択画面121(図7)のが表示される。
【0054 】
例えば、譲受ユーザTU が「ギフトカードと交換」と表示された交換選択ボタン213aを操作すると、図12に示すように、ギフトカード交換画面231が譲受端末3の表示部34に表示される。ギフトカード交換画面231には、交換条件表示欄232と、送付先情報入力欄233と、交換決定ボタン234と、前画面に戻るための戻るボタン235とが表示されている。」
「【0057】
ユーザが交換決定ボタン234を操作すると、表示された条件でプレゼントが交換対象に交換される。すなわち、サーバ装置4の制御部41は、ポイント管理DBにおける保有ポイントから消費プレゼント数を減算すると共に、交換された交換対象の履歴を交換履歴情報として登録する。また、発送が必要な交換対象については、オペレータなどに発送の手配を実行させる。なお、送付先情報は、任意で顧客DBに登録することができる。送付先情報が顧客DBに登録されると、次回以降、登録された送付先情報がデフォルトで表示される。」
「
[図:0001438305000008.jpg]
」
「【0064】
次に、上述した贈物授受処理について、図14のシステムフローチャートを用いて説明する。なお、図14では、上述した実施の形態をシステムフローチャートに示したものであり、実際には複数のユーザ端末(贈主端末2及び譲受端末3)の存在により、各ステップが複雑に混在することになる。
【0065】
ステップSP201において、贈主端末2は、贈主ユーザGUの操作に応じて、贈物購入権(図では購入権と略す)としてのプレゼントの譲渡をサーバ装置4に要求する。
【0066】
ステップSP401において、サーバ装置4は、ポイント管理DBに譲渡要求として贈与履歴情報を登録すると、次のステップSP402へ移る。ステップSP402において、サーバ装置4は、譲受ユーザTUに送信するメッセージカードの画像情報を生成してステップSP403へ移り、生成した画像情報の譲渡アドレス情報(図ではアドレス情報と略す)を贈主端末2へ送信する。
【0067】
ステップSP202において、贈主端末2は、譲受ユーザTUに対し、メール、SNS、印刷して手渡しなど種々の方法でアドレス情報を伝達する。この結果、譲受端末3にアドレス情報が伝達される。
【0068】
ステップSP301において、譲受端末3は、伝達されたアドレス情報にアクセスする。ステップSP404において、サーバ装置4は、指定されたアドレス情報が示す画像情報を譲受端末3に供給する。この結果、ステップSP302において譲受端末に譲渡画像(メッセージ授受画面201)が表示される。
【0069】
ステップSP303において、譲受端末3は、譲受ユーザTUの操作に応じて贈物購入権の授受に対する確認がなされると、その旨をサーバ装置4へ送信する。ステップSP405において、サーバ装置4は、ポイント管理DBにおける贈物購入権を贈主ユーザGUから譲受ユーザTUへと正式に移行させる。そしてステップSP406において、サーバ装置4は、贈物購入権の授受が完了したことを贈主端末2に通知する。」
「【0085】
さらに、贈物授受システムにおいて、前記譲受端末は、
前記譲受ユーザの操作入力に応じて、前記贈物購入権の贈物との交換を前記サーバ装置に要求し、
前記サーバ装置は、前記贈物との交換と引き替えに、交換した贈物購入権を前記権利管理データベースから削除することを特徴とする。」
(2)甲1に記載されているに等しい事項
ア 甲1の段落【0011】及び図1の記載を踏まえると、甲1には、「贈物を贈る側が有する贈主端末2と、贈物をもらう側が有する譲受端末3とサーバ装置4とがインターネットなどの通信回路を介して互いに通信が可能な状態にある贈物授受システム1」が記載されている。
イ 甲1の段落【0019】、【0020】及び図4の記載を踏まえると、甲1には、「サーバ装置4の全体を統括的に制御し贈物授受処理を実行する制御部41、3つのデータベース(顧客DB、ポイント管理DB、カードDB)を記憶している記憶部45、表示部44、外部I/F43を備えている」ことが記載されている。
ウ 甲1の段落【0025】の記載を踏まえると、甲1には、「サーバ装置4の制御部41は、メニュー画面111の画像データを含む画像情報を贈主端末2に送信する」ことが記載されている。
エ 甲1の段落【0027】及び【0028】並びに図7の記載を踏まえると、甲1には、「贈主端末2を介して贈主ユーザGUがメニュー画面111中のメニューボタン114(「プレゼントを贈る」)を操作したことを認識すると、種類選択ボタン(123a~123d、124a~124b)が表示されている種類選択画面121の画像データを含む画像情報を贈主端末2に供給する」ことが記載されている。
オ 甲1の段落【0029】及び【0030】の記載を踏まえると、甲1には、「贈主ユーザGUが「お祝い用5,000円」と記載された種類選択ボタン123cを操作すると、決済処理が開始され、サーバ装置4の制御部41は、クレジットカード会社との通信によってクレジットカード情報の認証を行い、認証が成功すると、制御部41は、ポイント管理DBにプレゼント購入履歴として購入したプレゼント数(5,000プレゼント)を登録する」ことが記載されている。
カ 甲1の段落【0031】~【0034】及び【0066】の記載を踏まえると、甲1には、「贈主ユーザGUがプレゼント金額(「お祝い用5,000円」)の中で選択可能な花束を表すメッセージカード図柄のサムネイルを操作し、OKボタン135を操作すると、サーバ装置4の制御部41は、このメッセージカードに基づくMC(メッセージカード)画像情報を記憶すると共に、MC画像情報に対応するカードIDを発行し、このMC画像情報に対応付けて発行されたURL(プレゼント贈与画面のURL)をカードDBに登録し、前記MC(メッセージカード)画像情報と前記URLを贈主端末2へ送信する」ことが記載されている。
キ 甲1の段落【0020】、【0038】、【0043】~【0045】、【0067】の記載を踏まえると、甲1には、「贈主ユーザGUが送信ボタンを操作してメールを送信すると、プレゼントは仮贈与された状態となり、ポイント管理DB内のプレゼントの贈与履歴情報として、贈与IDと、仮贈与5,000プレゼントと、カードIDが併せて登録され、メールを受信した譲受ユーザTUが譲受端末3の表示部34に表示されたURLをクリックすると、サーバ装置4の制御部41は、対応するURLのメッセージカード情報に基づくメッセージ授受画面201を譲受端末3の表示部34に表示させる」ことが記載されている。
ク 甲1の段落【0046】、【0053】、【図10】、【図11】の記載を踏まえると、甲1には、「メッセージ授受画面201には、図柄領域202、メッセージ領域203、授受プレゼント表示欄204及び受取ボタン205が表示されており、譲受ユーザTUが受取ボタン205を操作すると、交換選択画面211が譲受端末3の表示部34に表示され、交換選択画面211では、交換対象を示す交換選択ボタン(213a~213f)が表示されており、プレゼントは、交換対象として、ギフトカードの他、電化製品及び食品などの物品、インターネットショップや店舗などで使用可能なポイントに交換できる」ことが記載されている。
ケ 甲1の段落【0053】、【0054】、【0057】の記載を踏まえると、甲1には、「交換選択ボタン(213a~213f)のいずれかが選択された後に表示されるギフトカード交換画面231内に表示される交換決定ボタン234を譲受ユーザが操作すると、表示された条件でプレゼントが交換対象に交換され、サーバ装置4の制御部41は、ポイント管理DBにおける保有ポイントから消費プレゼント数を減算する」ことが記載されている。
コ 甲1の段落【0026】の記載を踏まえると、甲1には、「「プレゼント」は贈物授受システム1において使用されるポイント(贈物購入権)のことであり、1円=1プレゼントとして換算される」ことが記載されている。
(3)甲1に記載されている発明
上記(2)によれば、甲1には次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されている。
「贈物を贈る側が有する贈主端末2と、贈物をもらう側が有する譲受端末3とサーバ装置4とがインターネットなどの通信回路を介して互いに通信可能な贈物授受システム1におけるサーバ装置4であって、(上記(2)ア)
サーバ装置4は、サーバ装置4の全体を統括的に制御し贈物授受処理を実行する制御部41、3つのデータベース(顧客DB、ポイント管理DB、カードDB)を記憶している記憶部45、表示部44、外部I/F43を備えており、(上記(2)イ)
サーバ装置4の制御部41は、
メニュー画面111の画像データを含む画像情報を贈主端末2に送信し、(上記(2)ウ)
その後、贈主端末2を介して贈主ユーザGUがメニュー画面111中のメニューボタン114(「プレゼントを贈る」)を操作したことを認識すると、種類選択ボタン(123a~123d、124a~124b)が表示されている種類選択画面121の画像データを含む画像情報を贈主端末2に供給し、(上記(2)エ)
ここで、贈主ユーザGUが「お祝い用5,000円」と記載された種類選択ボタン123cを操作すると、決済処理が開始され、サーバ装置4の制御部41は、クレジットカード会社との通信によってクレジットカード情報の認証を行い、認証が成功すると、制御部41は、ポイント管理DBにプレゼント購入履歴として購入したプレゼント数(5,000プレゼント)を登録し、(上記(2)オ)
続いて、贈主ユーザGUがプレゼント金額(「お祝い用5,000円」)の中で選択可能な花束を表すメッセージカード図柄のサムネイルを操作し、OKボタン135を操作すると、サーバ装置4の制御部41は、このメッセージカードに基づくMC(メッセージカード)画像情報を記憶すると共に、MC画像情報に対応するカードIDを発行し、このMC画像情報に対応付けて発行されたURL(プレゼント贈与画面のURL)をカードDBに登録し、前記MC(メッセージカード)画像情報と前記URLを贈主端末2へ送信し、(上記(2)カ)
贈主ユーザGUが送信ボタンを操作してメールを送信すると、プレゼントは仮贈与された状態となり、ポイント管理DB内のプレゼントの贈与履歴情報として、贈与IDと、仮贈与5,000プレゼントと、カードIDが併せて登録され、メールを受信した譲受ユーザTUが譲受端末3の表示部34に表示された前記URLをクリックすると、サーバ装置4の制御部41は、対応するURLのメッセージカード情報に基づくメッセージ授受画面201を譲受端末3の表示部34に表示させ、(上記(2)キ)
メッセージ授受画面201には、図柄領域202、メッセージ領域203、授受プレゼント表示欄204及び受取ボタン205が表示されており、譲受ユーザTUが受取ボタン205を操作すると、交換選択画面211が譲受端末3の表示部34に表示され、交換選択画面211では、交換対象を示す交換選択ボタン(213a~213f)が表示されており、プレゼントは、交換対象として、ギフトカードの他、電化製品及び食品などの物品、インターネットショップや店舗などで使用可能なポイントに交換でき、(上記(2)ク)
交換選択ボタン(213a~213f)のいずれかが選択された後に表示されるギフトカード交換画面231内に表示される交換決定ボタン234を譲受ユーザが操作すると、表示された条件でプレゼントが交換対象に交換され、サーバ装置4の制御部41は、ポイント管理DBにおける保有ポイントから消費プレゼント数を減算するものであり、(上記(2)ケ)
「プレゼント」は贈物授受システム1において使用されるポイント(贈物購入権)のことであり、1円=1プレゼントとして換算される、(上記(2)コ)
サーバ装置4。」
2 甲2について
甲2(特開2015-35037号公報)には、以下の記載がある。
「【技術分野】
【0001】
本発明は、ギフトの情報を処理する情報処理技術に関する。」
「【0015】
本実施形態において、贈り主は、代価を払って受取人へギフトを贈呈する。本実施形態におけるギフトは、受取人が提供を受けるための所定行動をとってはじめて、目的の商品またはサービスが提供される贈り物である。ギフトは、例えば、任意の商品を選べるカタログギフトや特定の店舗で利用できるギフト券等である。カタログから商品を選択して提供者へ通知する行動をとってはじめて、ギフトの目的の商品が提供される。また、特定の店舗へ訪問してギフト券を提示する行動をとってはじめて、当該店舗のサービスが提供される。ここで、ギフトの目的の商品またはサービスは、例えば、代価に見合う経済的価値もった商品またはサービスをいう。
【0016】
なお、代価は、本実施形態においては金銭であるが、所定の店舗で金銭と同様に利用できるポイント等、金銭に相当する価値であってもよい。」
「【0052】
ギフト情報管理サーバ1は、ギフトを購入して受取人に贈るためのWebページであるギフト購入ページを、贈り主端末6に対して提供する。このギフト購入ページでは、ギフトを購入するために必要な情報が入力される。入力される値は、ギフトの目的の商品またはサービス、提供許可条件、受取人識別情報等である。ギフト情報管理サーバ1は、入力された情報に基づいて、金融システム5に依頼してギフト購入の代価の決済を行う。具体的には、贈り主が開設する預金口座から所定口座への送金が行われる。ギフト情報管理サーバ1は、決済に成功し、支払が完了すると、新たなギフト情報を生成し、生成した新たなギフト情報をギフト情報格納部F11に格納させる。なお、口座間送金の代わりに、クレジット決済や金銭と同等に扱われるポイントによる決済が行われてもよい。」
「【0060】
更に、通知部F12は、提供許可条件が充足されたと判定した場合に、ギフトの目的の商品またはサービスの提供を受けるために、受取人が店舗に対して提示するWeb画面である提示画面を通知する。より具体的には、通知部F12は、提示画面にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)を受取人のSNSにおけるユーザページへ表示させて、当該受取人へ通知する。また、通知部F12は、当該URLとともに、ギフト情報に含まれるメッセージ、ギフトの目的の商品等も受取人のSNSにおけるユーザページへ表示させる。ここで、当該URLは、ギフト情報管理サーバ1へアクセスして提示画面を表示するためのURLであって、ギフトIDの情報を含むURLである。通知部F12は、当該URL等の情報をSNSサーバ3へ送信して、SNSサーバ3にユーザに対して表示させる。当該URL等の情報は、例えば、一定期間、SNSサーバ3の当該受取人のユーザページに掲載される。
【0061】
なお、受取人への通知の方法は、電子メールであってもよいし、受取人の携帯する携帯電話との通話であってもよい。
【0062】
更に、通知部F12は、上述のURLによるアクセスが受取人端末2からあった場合に、ギフトの目的の商品等の提供を受ける権利を有することを示す情報が掲載された画面を提示画面としてアクセス元の受取人端末2へ送信し、受取人端末2に表示部27へ表示させる。提示画面には、ギフトID、目的の商品名またはサービス名、掲示画面の正当性を示すコード等の情報が掲載される。受取人は、ギフトの目的の商品等を提供する店舗を訪問し、受取人端末2に表示された提示画面を店舗の店員に提示することで、ギフトの目的の商品等の提供を受けることができる。
【0063】
なお、提示画面には、ギフトID、掲示画面の正当性を示すコード等がQRコード(登録商標)等の2次元コードによって表示されてもよい。この場合、店舗システム4に備えられた2次元コードリーダが当該2次元コードを読み取り、店舗システム4が当該掲示画面の正当性等を確認することが採用されてもよい。」
3 甲3について
甲3(特開2004-185361号公報)には、以下の記載がある。
「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット等のネットワーク上や、各種記憶媒体等を用いた個人対店舗や個人対個人での決済を可能とする電子マネーを流通させる技術に関する。」
「【0057】
先ず、電子マネーを利用して商品を購入しようとする買い手Bは、電子マネーの発行機関MFに通貨を支払い(支払い方法は、クレジットカード、銀行振込、口座引き落としなど、適宜選択できる)、電子マネーの発行をうける。メインサーバ1は、この電子マネーの発行要求が入力されると、電子マネー発行手段の機能により、データベースに記憶されていない固有のIDを生成し、このIDと、支払われた金額と、現在日時(即ち発行日時)を新規の電子マネーとして発行する(ステップ1、以下S1のように略記する)。また、メインサーバ1は、これらの情報をデータベース13aに記憶すると共に、この発行した電子マネーの情報を各中継サーバに送信する。図5はこの電子マネーの例を示した説明図である。この新規の電子マネーは、認証機関の証明書情報を付けて買い手側端末3に送信する。また、この他の発行方法としては、記憶媒体への記録や紙片への印刷出力を行ない、買い手Bに渡すようにしても良い。」
「【0062】
中継サーバ2は、前記IDが正当と判定された場合に、前記使用情報に応じて前記IDを異なるIDに変換する。具体的には、先ず、使用情報が結合であるか否かを判定する(S6)。この使用情報が結合である場合には、端末3から複数の電子マネーが送信され、中継サーバ2は、ID変換手段の機能により新たなIDを1つ生成し、削除手段により前記複数の電子マネーをデータベース23aから削除すると共に、登録手段により前記複数の電子マネーの合計金額と、前記新たなIDと、現在日時とを関連付けてデータベース23aに登録する(S7)。」
4 甲4について
甲4(特開2005-32017号公報)には、以下の記載がある。
「【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの行動を支援する情報をそのユーザに提供する行動支援サーバおよび行動支援方法に関する。」
「【0032】
図6および図7を参照し、ユーザがユーザ端末2に自己のスケジュールを入力してから、行動支援サーバ1が作成した計画情報をユーザに提案するまでの動作について説明する。
ユーザがユーザ端末2に自己のスケジュールを入力する。例えば、ユーザ端末2の表示部25に図7(a)に示すようなスケジュール入力画面を表示させ、この画面の所定領域をクリックして、図7(b)に示すような詳細入力画面を表示させ、この画面に件名、場所、開始終了時刻、内容などのスケジュール情報を入力する(ステップS11)。
スケジュール情報を入力したら、ユーザ端末2をインターネット3を介して行動支援サーバ1に接続し、入力されたスケジュール情報と、ユーザ端末2に設定されているユーザIDを送信する。
【0033】
行動支援サーバ1では、送受信部11でスケジュール情報およびユーザIDを受信すると、ユーザIDに対応付けてスケジュール情報をユーザ情報としてユーザ情報管理DB16に記録する(ステップS12)。
そして、ユーザによる行動支援サーバ1へのアクセスが少ない午前2時などの特定時刻に、以下のバッチ処理を行う。
【0034】
情報検索・作成部18で、ユーザIDを基にユーザ情報管理DB16からユーザ情報を読み出す。読み出されたユーザ情報に、「午前中は会社で仕事をし、午後は出張して13:00から打ち合わせをする」という内容のスケジュール情報が含まれていたとする。この場合、スケジュール情報から会社および出張先の位置情報(例えば、緯度経度情報)を取得し、その位置情報を基に施設情報管理DB14から会社および出張先のそれぞれの最寄り駅を抽出し、最寄り駅間の経路探索を行い、移動所要時間や経由地の情報を得る。また、スケジュール情報から打ち合わせの開始時刻を取得し、乗換時間や昼食時間などの余裕時間を見積もって出発時間を設定する(ステップS13)。
【0035】
また、ユーザ情報管理DB16に行動支援ID51が登録されているかどうかを確認する。例えば、会社から出張先への移動経路上(会社または出張先の最寄り駅、乗換駅)の近くにあるレストランの行動支援ID51に登録されている場合には(ステップS14,YES)、そのレストランを利用できるかどうかを判断する。そのレストランにおける昼食時の平均滞在時間などの施設情報から、その施設でユーザが昼食をとる時間があると判断した場合には(ステップS15,YES)、そのレストランで昼食をとることを提案する。
この結果、情報検索・作成部18では、ユーザが出張に出かける時間、出張先への移動経路に加えて、ユーザが登録した行動支援ID51のレストランで昼食をとることを提案する計画情報を作成する(ステップS16)。
【0036】
以上のバッチ処理終了後、ユーザがユーザ端末2で行動支援サーバ1にアクセスしたときに、行動支援サーバ1の情報検索・作成部18で作成された計画情報を、送受信部11からインターネット3を介してユーザ端末2へ送信する。
ユーザ端末2では、行動支援サーバ1から送信された計画情報を送受信部23で受信し、受信された計画情報を表示部25に表示する。これにより、ユーザは、出張に出かける時間および出張先への移動経路を確認でき、さらに、出張のついでに以前から興味があったレストランで昼食をとれることを知ることができる(ステップS17)。」
第5 当審の判断
1 取消理由1(進歩性)について
(1)本件発明1
ア 対比
(ア) 「注文者端末に送信された交換可能ギフトの一覧について、前記注文者端末から交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報を受信した場合に、前記発行ポイントについての決済完了を確認する決済処理部」について
a 甲1発明においては、「サーバ装置4の制御部41は、メニュー画面111の画像データを含む画像情報を贈主端末2に送信し、その後、贈主端末2を介して贈主ユーザGUがメニュー画面111中のメニューボタン114(「プレゼントを贈る」)を操作したことを認識すると、種類選択ボタン(123a~123d、124a~124b)が表示されている種類選択画面121の画像データを含む画像情報を贈主端末2に供給し、ここで、贈主ユーザGUが「お祝い用5,000円」と記載された種類選択ボタン123cを操作すると、決済処理が開始され、サーバ装置4の制御部41は、クレジットカード会社との通信によってクレジットカード情報の認証を行い、認証が成功すると、制御部41は、ポイント管理DBにプレゼント購入履歴として購入したプレゼント数(5,000プレゼント)を登録」するとされている。
b 甲1発明の「贈主端末2」が本件発明1の「注文者端末」に相当することは明らかである。
c 甲1発明において、「サーバ装置4の制御部41は、・・・贈主ユーザGUが「お祝い用5,000円」と記載された種類選択ボタン123cを操作すると、決済処理が開始され、クレジットカード会社との通信によってクレジットカード情報の認証を行」うのであるから、前記「サーバ装置4の制御部41」は、決済処理を行うために、贈主端末2から「お祝い用5,000円」を示す情報を受信していることは明らかである。
そして、甲1発明において、「プレゼント」は贈物授受システム1において使用されるポイント(贈物購入権)のことであり、1円=1プレゼントとして換算されるものであるから、上記「お祝い用5,000円を示す情報」は、贈物授受システム1において使用されるポイント(贈物購入権)と称し得る情報であり、これは本件発明1の「発行ポイント」に相当する。
そうすると、甲1発明の「サーバ装置4の制御部41」は、「贈主端末2から贈物授受システム1において使用されるポイント(発行ポイント)の情報を受信」しているといえる。
d 甲1発明において、「サーバ装置4の制御部41は、・・・決済処理が開始され、クレジットカード会社との通信によってクレジットカード情報の認証を行い、認証が成功すると、制御部41は、ポイント管理DBにプレゼント購入履歴として購入したプレゼント数(5,000プレゼント)を登録」するのであり、上記「認証が成功する」との事項は、甲1発明の「サーバ装置4の制御部41」が「クレジットカード会社において、贈主ユーザのクレジットカード情報の認証を行い、その認証が成功することにより、「お祝い用5,000円」についての決済が完了した旨を確認している」といえるから、上記cで言及したことを踏まえると、本件発明1の「発行ポイントについての決済完了を確認する」との事項に対応する。
e してみると、本件発明1と甲1発明は、「注文者端末から発行ポイントの情報を受信した場合に、前記発行ポイントについての決済完了を確認する決済処理部」に相当する構成を備える点で共通している。
一方、甲1発明には、「注文者端末に送信された交換可能ギフトの一覧について」との事項(つまり、「交換可能ギフトの一覧が注文者端末に送信される」との事項)、及び、「交換可能ギフトの情報」との事項(つまり、「交換可能ギフトの情報を受信する」との事項)が特定されていない点で本件発明1と相違している。
(イ) 「前記決済処理部が前記決済完了を確認した場合に、受信した前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイントにボックスIDを関連付けてギフトボックスとして格納し、前記ギフトボックスにアクセスしたユーザのユーザ端末に前記ギフトボックスの内容を送信し、前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報が送信された場合に当該交換可能ギフトについて固有の識別子を付して交換済ギフトとして前記ギフトボックスに格納するギフト管理部」について
a 甲1発明では、「贈主ユーザGUが・・・OKボタン135を操作すると、サーバ装置4の制御部41は、このメッセージカードに基づくMC(メッセージカード)画像情報を記憶すると共に、MC画像情報に対応するカードIDを発行し、このMC画像情報に対応付けて発行されたURL(Uniform Resource Locator)をカードDBに登録し、前記MC(メッセージカード)画像情報と前記URLを贈主端末2へ送信し、・・・メールを受信した譲受ユーザTUが譲受端末3の表示部34に表示された前記URLをクリックすると、サーバ装置4の制御部41は、対応するURLのメッセージカード情報に基づくメッセージ授受画面201を譲受端末3の表示部34に表示させ、メッセージ授受画面201には、図柄領域202、メッセージ領域203、授受プレゼント表示欄204及び受取ボタン205が表示されており、譲受ユーザTUが受取ボタン205を操作すると、交換選択画面211が譲受端末3の表示部34に表示され、交換選択画面211では、交換対象を示す交換選択ボタン(213a~213f)が表示されており、プレゼントは、交換対象として、ギフトカードの他、電化製品及び食品などの物品、インターネットショップや店舗などで使用可能なポイントに交換でき、交換選択ボタン(213a~213f)のいずれかが選択された後に表示されるギフトカード交換画面231内に表示される交換決定ボタン234を譲受ユーザが操作すると、表示された条件でプレゼントが交換対象に交換され」るとされている。
b 上記交換選択画面211に表示されている交換対象を示す交換選択ボタン(213a~213f)は、贈主ユーザが購入し、譲受ユーザの譲受端末3に送信したプレゼント数(ポイント)を利用して交換可能な交換対象として、ギフトカードの他、電化製品及び食品などの物品、インターネットショップや店舗などで使用可能なポイント、を示すものであるから、本件発明1の「交換可能ギフト」に対応するものといえる。
そして、甲1発明においては、サーバ装置4の制御部41から譲受ユーザの譲受端末3に送信されたメールに表示されたURLを譲受ユーザがクリックし、それにより当該譲受端末3に表示されたメッセージ授受画面201内の受取ボタン205を譲受ユーザが操作することで、上記「交換選択画面211」がサーバ装置4の制御部41から前記譲受端末3に送信されるものである。
そうすると、甲1発明は「所定のURLにアクセスした譲受ユーザの譲受端末3に(ポイントを利用して)交換可能な交換対象(本件発明1の「交換可能ギフト」に対応)を送信」しているといえる。
なお、本件特許明細書の段落【0025】~【0027】の記載を参酌すると本件特許発明1にかかる「ギフトボックス」は、URL生成部25で生成された「URL」で管理されており、本件発明1及び甲1発明のいずれにおいても、ユーザがアクセスするアクセス先は、「所定のURL」であるという点で共通している。
c また、甲1発明においては、「交換選択ボタン(213a~213f)のいずれかが選択された後に表示されるギフトカード交換画面231内に表示される交換決定ボタン234を譲受ユーザが操作すると、表示された条件でプレゼントが交換対象に交換され」るのであるから、選択された交換選択ボタン(213a~213f)のいずれかを特定する情報は、本件発明1の「ユーザが決定した交換可能ギフトの情報」に対応するものである。
そして、上記「選択された交換選択ボタン(213a~213f)のいずれかを特定する情報」は、譲受端末3からサーバ装置4に送信されるものであり、当該情報はサーバ装置4内において何かしらの形態で管理されていることは自明である。
d してみると、本件発明1と甲1発明は、「前記決済処理部が前記決済完了を確認した場合に、所定のURLにアクセスしたユーザのユーザ端末に交換可能ギフトを送信し、前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報が送信された場合にそれを管理するギフト管理部」に相当する構成を備える点で共通している。
一方、甲1発明には、「受信した前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイントにボックスIDを関連付けてギフトボックスとして格納」するとの事項、「前記ギフトボックスにアクセスしたユーザのユーザ端末に前記ギフトボックスの内容を送信」するとの事項、「当該交換可能ギフトについて固有の識別子を付して交換済ギフトとして前記ギフトボックスに格納」するとの事項が特定されていない点で本件発明1と相違している。
(ウ)「前記交換済ギフトに設定されているポイント分を前記発行ポイントから差し引く残高管理部」について
a 甲1発明においては、「交換選択ボタン(213a~213f)のいずれかが選択された後に表示されるギフトカード交換画面231内に表示される交換決定ボタン234を譲受ユーザが操作すると、表示された条件でプレゼントが交換対象に交換され、サーバ装置4の制御部41は、ポイント管理DBにおける保有ポイントから消費プレゼント数を減算する」とされている。
上記「消費プレゼント数」は、「交換した交換対象」に対して必要となる「プレゼント(ポイント)」であるから、本件発明1の「前記交換済ギフトに設定されているポイント分」と甲1発明の「交換対象に対して必要となるプレゼント(ポイント)」は、「交換した交換対象に対して必要となるポイント分」という点で共通している。
b してみると、本件発明1と甲1発明は、「交換した交換対象に対して必要となるポイント分を前記発行ポイントから差し引く残高管理部」に相当する構成を備えている点で共通している。
一方、発行ポイントから差し引くポイント分について、本件発明1には、「前記交換済ギフトに設定されている」との事項が特定されているのに対し、甲1発明には、かかる事項が特定されていない点で相違している。
(エ)「前記ギフト管理部は、前記交換済ギフトについての前記識別子に対する使用承認の情報を前記ユーザ端末から受信すると、前記ギフトボックスにおいて前記交換済ギフトについての使用済みのフラグを立てること」について
甲1発明には、上記事項に対応する構成を備えておらず、その点で両発明は相違している。
(オ)「ギフト管理装置」について
甲1発明の「サーバ装置4」は、贈物授受システム1における各種情報処理を実行・管理するものであるから、「ギフト管理装置」と称し得るものである。
イ 一致点及び相違点
上記アで対比した事項を踏まえると、本件発明1と甲1発明の一致点、及び、相違点は以下のとおりである。
<一致点>
「注文者端末から発行ポイントの情報を受信した場合に、前記発行ポイントについての決済完了を確認する決済処理部と、
前記決済処理部が前記決済完了を確認した場合に、所定のURLにアクセスしたユーザのユーザ端末に交換可能ギフトを送信し、前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報が送信された場合にそれを管理するギフト管理部と、
交換した交換対象に対して必要となるポイント分を前記発行ポイントから差し引く残高管理部と、を備える、
ギフト管理装置。」
<相違点>
(相違点1)
「決裁処理部」に関して、本件発明1において特定されている「注文者端末に送信された交換可能ギフトの一覧について」との事項(つまり、「交換可能ギフトの一覧が注文者端末に送信される」との事項)、及び、「交換可能ギフトの情報」との事項(つまり、「交換可能ギフトの情報を受信する」との事項)が甲1発明には特定されていない点。
(相違点2)
「ギフト管理部」に関して、本件発明1において特定されている「受信した前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイントにボックスIDを関連付けてギフトボックスとして格納」するとの事項、「前記ギフトボックスにアクセスしたユーザのユーザ端末に前記ギフトボックスの内容を送信」するとの事項、「当該交換可能ギフトについて固有の識別子を付して交換済ギフトとして前記ギフトボックスに格納」するとの事項が甲1発明には特定されていない点。
(相違点3)
残高管理部が発行ポイントから差し引くポイント分について、本件発明1には、「前記交換済ギフトに設定されている」との事項が特定されているのに対し、甲1発明には、かかる事項が特定されていない点。
(相違点4)
「ギフト管理部」に関して、本件発明1には「前記ギフト管理部は、前記交換済ギフトについての前記識別子に対する使用承認の情報を前記ユーザ端末から受信すると、前記ギフトボックスにおいて前記交換済ギフトについての使用済みのフラグを立てること」との事項が特定されているのに対し、甲1発明には、かかる事項が特定されていない点。
ウ 相違点についての判断
(ア)相違点1、2について
上記相違点1及び2は、いずれも「交換可能ギフト」が関係する相違点であるから、まとめて検討する。
a 本件発明1における「交換可能ギフト」について、本件特許明細書の段落【0023】には、「ギフト管理部23は、注文者端末10から要求があった場合に、ギフト格納部22が記憶しているギフトデータベースのギフト一覧を注文者端末10に送信する。注文者端末10の表示装置12は、受信した当該ギフト一覧を表示する。注文者は、表示装置12に表示されるギフト一覧の中から、1以上のギフトを選択して交換可能ギフトとして決定する。または、注文者は、予め設定されているテンプレート(複数の交換可能ギフトを含むテンプレートであって、コーヒーボックステンプレート、などのように、コーヒーに関連した複数の交換可能ギフトが予め設定されたもの)を選択することもできる。例えば、注文者は、入力装置11を用いてギフトを選択し、交換可能ギフトとして決定することができる。また、注文者は、発行ポイントを決定する。例えば、注文者は、入力装置11を用いて、発行ポイントを決定することができる。決定された交換可能ギフトおよび決定された発行ポイントは、注文者端末10からギフト管理部23に送信される。」と記載されている。(下線は合議体にて付与した。)
上記段落【0023】の記載事項や【図4】の記載事項を踏まえると、上記「交換可能ギフト」とは、注文者が自身の意思に基づいて選択/決定したギフトの集合を意味すると解される。
b 一方、甲1には、贈主ユーザから送られたポイントを用いて譲受ユーザが選択/決定できる交換対象(ギフトカードの他、電化製品及び食品などの物品、インターネットショップや店舗などで使用可能なポイント)が記載されているが、これら交換対象は、贈主ユーザが自身の意思に基づいて選択/決定したものではない。
そうすると、本件発明1の「交換可能ギフト」と甲1発明の「交換対象」は、一見すると対応するかのようにみえるが、両者の技術事項は異なるものであり、甲1には本件発明1の「交換可能ギフト」に対応する技術事項は記載も示唆もされていない。
c また、本件発明1の「交換可能ギフト」に対応する技術事項が当業者において周知であることを示す合理的な証拠もないし、甲1以外の甲2~甲4においても、本件発明1の「交換可能ギフト」に対応する技術事項は記載も示唆もされていない。
d してみると、甲1発明に「交換可能ギフト」に関する技術事項を適用して本件発明1とすることは、当業者といえども容易になし得るものでない。
なお、上記cで言及したとおり、「交換可能ギフト」に対応する技術事項は、甲1~甲4のいずれにも記載されていないのであるから、それらを組み合わせても本件発明1の構成に至らないことは明らかである。
(イ)相違点3、4について
上記相違点3及び4は、いずれも「交換済ギフト」に関係する相違点であるから、まとめて検討する。
本件発明1において、「交換済ギフト」とは、上記(ア)で言及した「交換可能ギフト」の中から(ギフトボックスを送られた)ユーザ自らが交換を決定したものを意味するものである。つまり、「交換済ギフト」に関する技術事項は、「交換可能ギフト」に対応する技術事項を前提とするものである。
そうすると、「交換済ギフト」に関する技術事項の前提となる「交換可能ギフト」に対応する技術事項を備える本件発明1は、上記(ア)で検討したように甲1発明に基づいて容易になし得るものでないのであるから、甲1発明に相違点3及び4にかかる事項を備えさせて本件発明1とすることは、当業者といえども容易になし得るものでない。
なお、相違点3及び4にかかる事項は、甲1~甲4のいずれにも記載されていないのであるから、それらを組み合わせても本件発明1の構成に至らないことは明らかである。
(ウ)小括
上記(ア)及び(イ)で検討したとおり、本件発明1は甲1発明に基づいて当業者が容易に想到し得たものではない。
エ 申立人の主張について
申立人は、本件発明1が進歩性を有さないとの理由を異議申立書にて縷々主張しており、その主張のひとつとして、甲1に記載されている「お祝い用プレゼント」は、本件発明1の「交換可能ギフト」に相当する(異議申立書第31頁)と主張しつつ、甲1に記載されている「交換対象」は、本件発明1の「交換可能ギフト」に相当する(異議申立書第32頁)とも主張している。
上記「お祝い用プレゼント」は、甲1の段落【0028】に記載されているように、贈主端末2の表示部24に表示される種類選択画面121に種類選択ボタン123a~123d及び124a~124bとして表示されるものであり、上記「交換対象」は、甲1の段落【0053】等に記載されているように譲受端末3の表示部34に表示されるものであるから、「お祝い用プレゼント」と「交換対象」は、明らかに異なるものである。
そうすると、本件発明1の「交換可能ギフト」が、甲1の「お祝い用プレゼント」と「交換対象」という異なるものに相当することを前提とする主張は、失当であるといわざるを得ない。
さらに、本件発明1の「交換可能ギフト」については、上記ウ(ア)で言及したとおりであり、申立人の主張は前記「交換可能ギフト」に関する技術事項を正解しないものであるから採用できない。
(2)本件発明2~7
本件発明2~7は、いずれも、本件発明1を引用した発明であるから、上記(1)で言及したのと同様の理由により、甲1発明に基づいて、又は、甲1発明と甲2~4に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明し得たものではない。
(3)本件発明8、9
本件発明8は、本件発明1の発明のカテゴリを「ギフト管理装置」から「ギフト管理方法」へと変更したものであり、本件発明9は、本件発明1の発明のカテゴリを「ギフト管理装置」から「ギフト管理プログラム」へと変更したものであって、いずれも、上記(1)で言及したのと同様の理由により、甲1発明に基づいて当業者が容易に発明し得たものではない。
2 取消理由2(サポート要件)ついて
(1)取消理由2に関する申立人の主張の概要
申立人は、申立書の第39~42頁において、本件発明1~9は特許法第36条第6項第1号に規定する要件(サポート要件)を満たさない旨主張しており、その主張の概要は以下のとおりである。(なお、主張1等の符号は便宜上、合議体にて付与した。)
ア 主張1
申立人は、本件発明1を特定する請求項1に記載されている(「決済処理部」の特定事項に含まれる)「交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報」と(「ギフト管理部」の特定事項に含まれる)「交換可能ギフトおよび発行ポイント」は、用語が一致しておらず、そのため、「交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報」は「交換可能ギフトおよび発行ポイント」以外の情報も含み得ると解されるから、「交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報」との記載は、特許・実用新案審査基準に記載されている、サポート要件を満たしていない類型(2)または(3)に該当する旨主張している。
イ 主張2
申立人は、本件発明1を特定する請求項1に記載されている「受信した前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイントにボックスIDを関連付けてギフトボックスとして格納し、」との記載は、ボックスデータベースとギフトボックスとの対応関係が明らかでなく、明細書の記載からギフトボックスに何が格納されているのかが明らかでないから、特許・実用新案審査基準に記載されている、サポート要件を満たしていない類型(1)に該当する旨主張している。
ウ 主張3
申立人は、本件発明1を特定する請求項1に記載されている「前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報が送信された場合」との記載における「前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報」と同請求項1に記載されている「交換可能ギフト・・・の情報」との関連が不明確であるから、特許・実用新案審査基準に記載されている、サポート要件を満たしていない類型(1)に該当する旨主張している。
(2)検討
ア 主張1について
請求項1に記載されている「交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報」は、その記載から明らかなように、ギフト管理装置の決済処理部が注文者端末から受信するものを示す用語であり、「交換可能ギフトおよび発行ポイント」とは区別して用いられるものである。
そして、本件特許明細書の段落【0018】や【図1】等の記載を踏まえると、「交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報」は、インターネットなどの電気通信回線を介して注文者端末からギフト管理装置の決済処理部が受信するものであるから、「交換可能ギフトおよび発行ポイント」以外の情報(つまり、注文者端末とギフト管理装置という装置間で通信を確立/実行するために必要な情報)が含まれることは、通信技術の技術分野では自明である。
したがって、「「交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報」と「交換可能ギフトおよび発行ポイント」は、用語が一致しておらず、」との主張は、サポート要件違反の理由としては適切でなく、さらに、「「交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報」は「交換可能ギフトおよび発行ポイント」以外の情報も含み得ると解される」との主張については、その主張の内容自体が本件特許明細書に記載されているに等しいものであるからサポート要件違反ではない。
イ 主張2について
請求項1には、主張2の前提となる「ボックスデータベース」は、本件発明1を特定する事項として記載されておらず、これを前提とする主張2は、サポート要件違反の理由としては適切でない。
なお、請求項1の記載自体、段落【0025】、【0026】、【図4】等の記載から、ボックスデータベースとギフトボックスとの対応関係は、表形式の「ボックスデータベース」の各行のレコードとして、複数の「ギフトボックス」を格納したものであるから、その対応関係は当業者にとって明らかであり、ギフトボックスには、1以上の交換可能ギフト、複数の交換済ギフト、各交換済ギフトに対して固有の識別子、ポイント残高、固有のURLなどが格納されていることも、当業者にとって明らかである。
ウ 主張3について
申立人の「本件発明1を特定する請求項1に記載されている「前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報が送信された場合」との記載における「前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報」と同請求項1に記載されている「交換可能ギフト・・・の情報」との関連が不明確であるから、」との主張は、字句(表記)の関連性が不明確である点を理由とする主張であり、当該主張はサポート要件違反の理由としては適切でない。
なお、請求項1に記載されている「前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報が送信された場合」との記載における「前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報」は、字句のとおり、「・・・前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報」であり、同請求項1に記載されている「交換可能ギフト・・・の情報」とは区別して用いられているから、両者の対応関係は明らかである。
(3)サポート要件のまとめ
以上のとおり、本件特許の請求項1に関する申立人の上記主張1~3は、いずれも、理由が無く、本件特許の請求項2~7は、請求項1を引用しており、請求項8及び9は、請求項1のカテゴリのみ相違するものであって、本件特許の請求項1と同様の理由で、申立人の主張1~3は、理由が無い。
したがって、申立人主張の取消理由2(サポート要件違反)によって、本件特許の請求項1~9に係る特許を取り消すことはできない。
3 取消理由3(明確性)について
(1)取消理由3に関する申立人の主張の概要
申立人は、申立書の第42~45頁において、本件発明1~9は特許法第36条第6項第2号に規定する要件(明確性)を満たさない旨主張しており、その主張の概要は以下のとおりである。(なお、主張1等の符号は便宜上、合議体にて付与した。)
ア 主張1
申立人は請求項1の(「ギフト管理部」の特定事項に含まれる)「前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイント」は、(「決済処理部」の特定事項に含まれる)「交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報」を引用しているかのように記載されているが、両者は一致しておらず、「前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイント」との関係が不明確であるから、特許・実用新案審査基準に記載されている、明確性を満たしていない類型(1)に該当する旨主張している。
イ 主張2
申立人は、ギフトボックスとして格納されるのが、「受信した前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイント」、「受信した前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイントとボックスID」「ボックスID」のいずれであるのか明確でないから、特許・実用新案審査基準に記載されている、明確性を満たしていない類型(1)に該当する旨主張している。
ウ 主張3
申立人は、本件特許の請求項1における「前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報」と、「交換可能ギフト・・・の情報」及び「受信した前記交換可能ギフト・・・」との関連が不明確であるから、特許・実用新案審査基準に記載されている、明確性を満たしていない類型(1)に該当する旨主張している。
エ 主張4
申立人は、本件特許の請求項1の「前記ギフト管理部は、前記交換済ギフトについての前記識別子に対する使用承認の情報を前記ユーザ端末から受信すると、前記ギフトボックスにおいて前記交換済ギフトについての使用済みのフラグを立てることを特徴とする」との記載において、「前記交換済ギフトについての前記識別子に対する使用承認の情報」における「識別子に対する使用」とは、どのような態様を使用としているのかが全く不明であり、また、「前記ギフトボックスにおいて前記交換済ギフトについての使用済みのフラグを立てる」とは、何に対して使用済みのフラグを立てるのかが明確でないから、特許・実用新案審査基準に記載されている、明確性を満たしていない類型(1)に該当する旨主張している。
(2)検討
ア 主張1について
上記2(2)アで述べたように、「交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報」は、ギフト管理装置の決済処理部が注文者端末から受信するものを示す用語であり、「前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイント」とは区別して用いられるものであって、両者の関係は明確である。
したがって、「交換可能ギフトおよび発行ポイントの情報」と「前記交換可能ギフトおよび前記発行ポイント」との関係は、明確であるから明確性要件違反ではない。
イ 主張2について
上記2(2)イで述べたように、請求項1の記載自体、段落【0025】、【0026】、【図4】等の記載から、ギフトボックスには、1以上の交換可能ギフト、複数の交換済ギフト、各交換済ギフトに対して固有の識別子、ポイント残高、固有のURLなどが格納されていることも、当業者にとって明らかである。
したがって、ギフトボックスとして格納されるものは明確であるから、明確性要件違反ではない。
ウ 主張3について
しかし、上記2(2)ウで述べたように、本請求項1に記載されている「前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報が送信された場合」との記載における「前記ユーザ端末から前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報」は、字句のとおり、「・・・前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報」であり、同請求項1に記載されている「交換可能ギフト・・・の情報」とは区別して用いられているから、両者の対応関係は明らかである。
したがって、本件特許の請求項1における「前記ユーザが決定した交換可能ギフトの情報」と、「交換可能ギフト・・・の情報」及び「受信した前記交換可能ギフト・・・」との関連は明確であるから、明確性要件違反ではない。
エ 主張4について
(ア)本件特許の請求項1の「前記ギフト管理部は、前記交換済ギフトについての前記識別子に対する使用承認の情報を前記ユーザ端末から受信すると、前記ギフトボックスにおいて前記交換済ギフトについての使用済みのフラグを立てることを特徴とする」に関連して、本件特許明細書には、以下の記載がある。
[図:0001438305000009.jpg]
「【0029】
ユーザは、ギフトボックス画面に、交換済ギフトを表示させることができる。図7(a)は、ユーザ端末30の表示装置32に表示された交換済ギフトの表示例を表す図である。タッチパネルなどを用いていずれかの交換済ギフトが選択されると、図7(b)で例示するように、交換済ギフトに関連付けられている識別子を表示装置32に表示させることができる。当該交換済ギフトを使用可能な店舗で当該識別子を提示することによって、ユーザは当該交換済ギフトを使用することができる。店舗で当該交換済ギフトの使用が承認されると、当該承認に係る情報がユーザ端末30からギフト管理部23に送信される。ギフト管理部23は、店舗での使用が承認された交換済ギフトに対して、「使用済み」を表すフラグを立てる。例えば、ギフト管理部23は、店舗での使用が承認された交換済ギフトを、ギフトボックスデータベースから削除する。」
「【0033】
店舗でいずれかの交換済ギフトの使用が承認されると、当該承認に係る情報がユーザ端末30からギフト管理部23に送信される。ギフト管理部23は、店舗での使用が承認された交換済ギフトに対して、「使用済み」を表すフラグを立てる。なお、当該承認に係る情報は、ユーザ端末30からギフト管理部23に送信されず、外部の別のシステムを経由してギフト管理部23に送信されてもよい。」
「【0047】
(ギフト使用処理)
図11で例示するように、ギフト管理部23は、店舗でいずれかの交換済ギフトの使用が承認されたことを表す使用承認の情報を受信したか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21で「No」と判定された場合、所定時間後にステップS21が再度実行される。
【0048】
ステップS21で「Yes」と判定された場合、ギフト管理部23は、店舗での使用が承認された交換済ギフトに対して、「使用済み」を表すフラグを立てる(ステップS22)。」
(イ)以上の記載から、「前記交換済ギフトについての前記識別子に対する使用承認の情報」における「識別子に対する使用」とは、図7(b)で例示するように、交換済ギフトに関連付けられている識別子(QRコード)を表示装置32に表示させた「コーヒーチケット」を店舗で提示して使用することを意味しているといえる。
(ウ)ここで、データベースの技術分野において、「フラグを立てる」とは、フラグに対応する変数の値を0(偽)から1(真)へと変更することを意味することが本件特許出願日前の技術常識である。
(エ)上記記載及び技術常識を踏まえれば、「前記ギフトボックスにおいて前記交換済ギフトについての使用済みのフラグを立てる」とは、図4に例示されるボックスデータベースに格納された「交換済ギフト1」や「交換済ギフト2」の「識別子」のフラグに対応する変数の値を0(偽)から1(真)へと変更することを意味しているから、何に対して使用済みのフラグを立てるのかが明確である。
(オ)したがって、「識別子に対する使用」とは、どのような態様を使用としているのかは明確であり、また、「前記ギフトボックスにおいて前記交換済ギフトについての使用済みのフラグを立てる」とは、何に対して使用済みのフラグを立てるのかが明確であるから、明確性要件違反ではない。
(3)明確性のまとめ
以上の通り、本件特許の請求項1に関する申立人主張の取消理由3(明確性)は、いずれも、理由が無く、本件特許の請求項2~7は、請求項1を引用しており、請求項8及び9は、請求項1のカテゴリのみ相違するものであって、本件特許の請求項1と同様の理由で、申立人主張の取消理由3(明確性)は、いずれも、理由が無いから、申立人主張の取消理由3(明確性)によって、本件特許の請求項1~9に係る特許を取り消すことはできない。
第6 むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての取消理由1ないし3及び証拠によっては、本件特許の請求項1~9に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件特許の請求項1~9に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2026-700131