特許訂正審判
2024-390086
通信装置、方法及びコンピュータプログラム
- 審判番号
- 2024-390086
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2019-569972
- 登録番号
- 6891303
- 請求日
- 2024年08月07日
- 審決日
- 2024年10月23日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
- 【請求人代理人】▲吉▼田 和彦
- 【請求人代理人】須田 洋之
- 【請求人代理人】山崎 一夫
- 【請求人代理人】大塚 文昭
- 【請求人代理人】近藤 直樹
- 審判長/審判官
- 審判長 廣川 浩
- 審判官 圓道 浩史
- 審判官 中木 努
- 分類
- P141 .853-Y (H04W)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6891303号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第6891303号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6891303号(以下「本件特許」という。)は、2017年(平成29年)6月16日を国際出願日とする出願の請求項1から10に係る発明について、令和3年5月28日に特許権の設定登録がなされたものである。
そして、令和6年8月7日に本件訂正審判の請求がされた。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6891303号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものであり、その訂正の内容は、以下の[訂正事項1]及び[訂正事項2]のとおりである。[訂正事項1]及び[訂正事項2]における下線は、訂正箇所を示す。
[訂正事項1]
特許請求の範囲の請求項1に「 無線ベアラのパケットデータ層収束プロトコル(PDCP)重複がデアクチベートされていると判定することであって、PDCP重複のために構成された無線ベアラが、無線リンク制御(RLC)と重複RLCとに関連することと、」と記載されているのを
「 無線ベアラのパケットデータ層収束プロトコル(PDCP)重複がデアクチベートされていると判定することであって、PDCP重複のために構成された無線ベアラが、オリジナル無線リンク制御(RLC)と重複RLCとに関連することと、」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2乃至請求項6も同様に訂正する)。
[訂正事項2]
特許請求の範囲の請求項7に「 無線ベアラのパケットデータ層収束プロトコル(PDCP)重複がデアクチベートされていると判定するステップであって、PDCP重複のために構成された無線ベアラが、無線リンク制御(RLC)と重複RLCとに関連するステップと、」と記載されているのを
「 無線ベアラのパケットデータ層収束プロトコル(PDCP)重複がデアクチベートされていると判定するステップであって、PDCP重複のために構成された無線ベアラが、オリジナル無線リンク制御(RLC)と重複RLCとに関連するステップと、」に訂正する(請求項7の記載を引用する請求項8乃至請求項10も同様に訂正する)。
第3 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)本件訂正前の請求項1の記載
本件訂正前の請求項1の記載は以下のとおりである。下線は、強調のために当審で付したものであり、以下同様である。
「 【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えた装置であって、前記少なくとも1つのメモリ及び前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、
無線ベアラのパケットデータ層収束プロトコル(PDCP)重複がデアクチベートされていると判定することであって、PDCP重複のために構成された無線ベアラが、無線リンク制御(RLC)と重複RLCとに関連することと、
前記無線ベアラのPDCP重複のデアクチベーションに応答して、前記重複RLCに関連するバッファ内のデータが前記無線ベアラの重複RLCに関連する論理チャネル上で前記無線ベアラのオリジナルRLCに関連する少なくとも1つのアクティブセルに送信されるように、前記論理チャネルを前記少なくとも1つのアクティブセルにマッピングすることと、
を前記装置に少なくとも行わせるように構成される、
ことを特徴とする装置。」
(2)訂正の目的について
本件訂正前の請求項1の第2段落には、「PDCP重複のために構成された無線ベアラが、無線リンク制御(RLC)と重複RLCとに関連する」ことが記載されており、また、同第3段落には「前記無線ベアラのオリジナルRLC」という記載がある。
ここで、第3段落に記載された「前記無線ベアラ」とは、第2段落に記載された「PDCP重複のために構成された無線ベアラ」を意味すると解される。
しかしながら、請求項1の記載全体を見ても、第3段落に記載された「前記無線ベアラのオリジナルRLC」と、第2段落に記載された「PDCP重複のために構成された無線ベアラ」が関連する「無線リンク制御(RLC)」や「重複RLC」との関係を特定する記載はない。
そうすると、本件訂正前の請求項1の記載において、第3段落に記載された「前記無線ベアラのオリジナルRLC」が、第2段落に記載された「無線リンク制御(RLC)」や「重複RLC」とどのような関係にあるのか明瞭でない。
そして、訂正事項1は、請求項1の第2段落に記載された「無線リンク制御(RLC)」という記載を、「オリジナル無線リンク制御(RLC)」という記載へ訂正することにより、当該訂正後の請求項1の第2段落に記載された「オリジナル無線リンク制御(RLC)」が、請求項1の第3段落に記載された「前記無線ベアラのオリジナルRLC」と同じオリジナルRLCを意味することを明瞭にするものといえる。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項1は、上記「(2)」で説示したとおり、当該訂正後の請求項1の第2段落に記載された「オリジナル無線リンク制御(RLC)」が、請求項1の第3段落に記載された「前記無線ベアラのオリジナルRLC」と同じオリジナルRLCを意味することを明瞭にするものであって、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(4)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1は、上記「(2)」で説示したとおり、当該訂正後の請求項1の第2段落に記載された「オリジナル無線リンク制御(RLC)」が、請求項1の第3段落に記載された「前記無線ベアラのオリジナルRLC」と同じオリジナルRLCを意味することを明瞭にするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(5)訂正事項1についてのまとめ
以上のとおりであるから、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。
2 訂正事項2について
(1)本件訂正前の請求項7の記載
本件訂正前の請求項7の記載は以下のとおりである。下線は、強調のために当審で付したものである。
「 【請求項7】
無線ベアラのパケットデータ層収束プロトコル(PDCP)重複がデアクチベートされていると判定するステップであって、PDCP重複のために構成された無線ベアラが、無線リンク制御(RLC)と重複RLCとに関連するステップと、
前記無線ベアラのPDCP重複のデアクチベーションに応答して、前記重複RLCに関連するバッファ内のデータが前記無線ベアラの重複RLCに関連する論理チャネル上で前記無線ベアラのオリジナルRLCに関連する少なくとも1つのアクティブセルに送信されるように、前記論理チャネルを前記少なくとも1つのアクティブセルにマッピングするステップと、
を含むことを特徴とする方法。」
(2)訂正の目的について
本件訂正前の請求項7の第1段落には、「PDCP重複のために構成された無線ベアラが、無線リンク制御(RLC)と重複RLCとに関連する」ことが記載されており、また、同第2段落には「前記無線ベアラのオリジナルRLC」という記載がある。
ここで、第2段落に記載された「前記無線ベアラ」とは、第1段落に記載された「PDCP重複のために構成された無線ベアラ」を意味すると解される。
しかしながら、請求項7の記載全体を見ても、第2段落に記載された「前記無線ベアラのオリジナルRLC」と、第1段落に記載された「PDCP重複のために構成された無線ベアラ」が関連する「無線リンク制御(RLC)」や「重複RLC」との関係を特定する記載はない。
そうすると、本件訂正前の請求項7の記載において、第2段落に記載された「前記無線ベアラのオリジナルRLC」が、第1段落に記載された「無線リンク制御(RLC)」や「重複RLC」とどのような関係にあるのか明瞭でない。
そして、訂正事項2は、請求項7の第1段落に記載された「無線リンク制御(RLC)」という記載を、「オリジナル無線リンク制御(RLC)」という記載へ訂正することにより、当該訂正後の請求項7の第1段落に記載された「オリジナル無線リンク制御(RLC)」が、請求項7の第2段落に記載された「前記無線ベアラのオリジナルRLC」と同じオリジナルRLCを意味することを明瞭にするものといえる。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項2は、上記「(2)」で説示したとおり、当該訂正後の請求項7の第1段落に記載された「オリジナル無線リンク制御(RLC)」が、請求項7の第2段落に記載された「前記無線ベアラのオリジナルRLC」と同じオリジナルRLCを意味することを明瞭にするものであって、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(4)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項2は、上記「(2)」で説示したとおり、当該訂正後の請求項7の第1段落に記載された「オリジナル無線リンク制御(RLC)」記載が、請求項7の第2段落に記載された「前記無線ベアラのオリジナルRLC」と同じオリジナルRLCを意味することを明瞭にするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(5)訂正事項2についてのまとめ
以上のとおりであるから、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1及び2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項、及び第6項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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