特許訂正審判
2025-390183
無線通信システムにおいてアップリンク送信を行う方法及びそのための装置
- 審判番号
- 2025-390183
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2022-197990
- 登録番号
- 7498762
- 請求日
- 2025年12月11日
- 審決日
- 2026年03月17日
- 公報発行日
- 2026年06月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
- 【請求人代理人】青木 篤
- 【請求人代理人】三橋 真二
- 【請求人代理人】河合 章
- 【請求人代理人】南山 知広
- 【請求人代理人】竹本 実
- 審判長/審判官
- 審判長 中木 努
- 審判官 本郷 彰
- 審判官 廣川 浩
- 分類
- P141 .853-Y (H04W)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第3項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7498762号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7498762号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-5〕、〔6-10〕、11、12について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第7498762号(以下、「本件特許」という。)は、令和元年5月13日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2018年5月11日 アメリカ合衆国(US)、2018年5月23日 アメリカ合衆国(US))の出願である特願2019-90999号の一部を、令和3年8月4日に新たな特許出願とした特願2021-127971号の一部を、令和4年12月12日に新たな特許出願とした特願2022-197990号(以下、「本件特許出願」という。)の請求項1から12に係る発明について、令和6年6月4日に特許権の設定登録がなされたものである。
そして、令和7年12月11日に本件訂正審判の請求がなされ、令和8年2月10日に手続補正書(方式)が提出された。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第7498762号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1から5、6から10、11、12について訂正することを認める、との審決を求める、というものである。
第3 訂正事項
本件訂正審判の請求に係る訂正の内容は、以下の訂正事項1から10のとおりである。(「第3」において、下線は訂正箇所を示す。)
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「前記複数のRRC設定情報の中の特定RRC設定情報のパラメータは、前記第1DCIの利用に基づく前記第1DCIと関連し、
前記第1DCIは前記第1DCIの利用に関連するフィールドを含み」と記載されているのを、
「前記複数のRRC設定情報の中の特定RRC設定情報のパラメータは、前記第1DCIの用途に基づく前記第1DCIと関連し、
前記第1DCIは前記第1DCIの用途に関連するフィールドを含み」に訂正するとともに、
「前記第1DCIのフィールドのサイズが前記ダイナミックグラントベースのPUSCH送信に関連する前記第2DCIの第1DCIのフィールドに対応する前記フィールドのサイズで同一となるまで、前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているのを、
「前記第1DCIのフィールドのサイズが前記ダイナミックグラントベースのPUSCH送信に関連する前記第2DCIの第1DCIのフィールドに対応する前記フィールドのサイズで同一となるまで、前記ゼロビットパディングは前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することにより実行され」に訂正する。
(請求項1の記載を引用する請求項2から5も同様に訂正する。)
2 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に
「前記第1DCIの利用を確認するための特定フィールド」と記載されているのを、
「前記第1DCIの用途を確認するための特定フィールド」に訂正する。
3 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3に
「前記ゼロビットパディングは、前記第1DCIの第1フィールド内の、最上位ビット(most significant bit:MSB)又は、最下位ビット(least significant bit:LSB)に0を挿入することにより実行される」と記載されているのを、
「前記ゼロビットパディングは、前記第1DCIのフィールド内の、最上位ビット(most significant bit:MSB)又は、最下位ビット(least significant bit:LSB)に0を挿入することにより実行される」に訂正する。
4 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項4に
「前記第1DCIの利用を確認するための特定フィールドは、前記第1DCIの利用に関わらず設定された共通フィールドの後に位置する」と記載されているのを、
「前記第1DCIの用途を確認するための特定フィールドは、前記第1DCIの用途に関わらず設定された共通フィールドの後に位置する」に訂正する。
5 訂正事項5
特許請求の範囲の請求項6に
「前記複数のRRC設定情報の中の特定RRC設定情報のパラメータは、前記第1DCIの利用に基づく前記第1DCIと関連し、
前記第1DCIは前記第1DCIの利用に関連したフィールドを含み」と記載されているのを、
「前記複数のRRC設定情報の中の特定RRC設定情報のパラメータは、前記第1DCIの用途に基づく前記第1DCIと関連し、
前記第1DCIは前記第1DCIの用途に関連したフィールドを含み」に訂正するとともに、
「前記第1DCIのフィールドのサイズが前記ダイナミックグラントベースのPUSCH送信に関連する前記第2DCIの第1DCIのフィールドに対応する前記フィールドのサイズで同一となるまで、前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているのを、
「前記第1DCIのフィールドのサイズが前記ダイナミックグラントベースのPUSCH送信に関連する前記第2DCIの第1DCIのフィールドに対応する前記フィールドのサイズで同一となるまで、前記ゼロビットパディングは前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することにより実行され」に訂正する。
(請求項6の記載を引用する請求項7から10も同様に訂正する。)
6 訂正事項6
特許請求の範囲の請求項7に
「前記第1DCIの利用を確認するための特定フィールド」と記載されているのを、
「前記第1DCIの用途を確認するための特定フィールド」に訂正する。
7 訂正事項7
特許請求の範囲の請求項8に 「前記ゼロビットパディングは、前記第1DCIの第1フィールド内の、最上位ビット(most significant bit:MSB)又は、最下位ビット(least significant bit:LSB)に0を挿入することにより実行される」と記載されているのを、
「前記ゼロビットパディングは、前記第1DCIのフィールド内の、最上位ビット(most significant bit:MSB)又は、最下位ビット(least significant bit:LSB)に0を挿入することにより実行される」に訂正する。
8 訂正事項8
特許請求の範囲の請求項9に
「前記第1DCIの利用を確認するための特定フィールドは、前記第1DCIの利用に関わらず設定された共通フィールドの後に位置する」と記載されているのを、
「前記第1DCIの用途を確認するための特定フィールドは、前記第1DCIの用途に関わらず設定された共通フィールドの後に位置する」に訂正する。
9 訂正事項9
特許請求の範囲の請求項11に
「前記複数のRRC設定情報の中の特定RRC設定情報のパラメータは、前記第1DCIの利用に基づく前記第1DCIに関連し、
前記第1DCIは前記第1DCIの利用に関連したフィールドを含み」と記載されているのを、
「前記複数のRRC設定情報の中の特定RRC設定情報のパラメータは、前記第1DCIの用途に基づく前記第1DCIに関連し、
前記第1DCIは前記第1DCIの用途に関連したフィールドを含み」に訂正するとともに、
「前記第1DCIのフィールドのサイズが前記ダイナミックグラントベースのPUSCH送信に関連する前記第2DCIの第1DCIのフィールドに対応する前記フィールドのサイズで同一となるまで、前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているのを、
「前記第1DCIのフィールドのサイズが前記ダイナミックグラントベースのPUSCH送信に関連する前記第2DCIの第1DCIのフィールドに対応する前記フィールドのサイズで同一となるまで、前記ゼロビットパディングは前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することにより実行され」に訂正する。
10 訂正事項10
特許請求の範囲の請求項12に
「前記複数のRRC設定情報の中の特定RRC設定情報のパラメータは、前記第1DCIの利用に基づく前記第1DCIに関連し、
前記第1DCIの利用に基づいて、前記第1DCIは前記第1DCIの利用に関連したフィールドを含み」と記載されているのを、
「前記複数のRRC設定情報の中の特定RRC設定情報のパラメータは、前記第1DCIの用途に基づく前記第1DCIに関連し、
前記第1DCIは前記第1DCIの用途に関連したフィールドを含み」に訂正するとともに、
「前記第1DCIのフィールドのサイズが前記ダイナミックグラントベースのPUSCH送信に関連する前記第2DCIの第1DCIのフィールドに対応する前記フィールドのサイズで同一となるまで、前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているのを、
「前記第1DCIのフィールドのサイズが前記ダイナミックグラントベースのPUSCH送信に関連する前記第2DCIの第1DCIのフィールドに対応する前記フィールドのサイズで同一となるまで、前記ゼロビットパディングは前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することにより実行され」に訂正する。
第4 当審の判断
1 請求項1から5からなる一群の請求項に係る訂正について
(1)一群の請求項について
本件訂正前の請求項2から5は、本件訂正前の請求項1の記載を引用するものであるから、本件訂正後の請求項2から5は、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。そうすると、請求項1から5は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
したがって、請求項1から5に係る本件訂正審判の訂正は、一群の請求項ごとに請求するものであるから、特許法第126条第3項の規定に適合する。
(2)訂正事項1について
訂正事項1は、本件訂正前の請求項1に「前記第1DCIの利用」と記載されているのを、「前記第1DCIの用途」に訂正すること(以下、「訂正事項1-1」という。)、及び本件訂正前の請求項1に「前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているのを、「前記ゼロビットパディングは前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することにより実行され」に訂正すること(以下、「訂正事項1-2」という。)からなる。
そこで、訂正事項1-1と、訂正事項1-2のそれぞれについて訂正要件の判断を行い、最後にこれらをまとめた訂正事項1について訂正要件の判断を行う。
ア 訂正事項1-1について
(ア)訂正の目的について
本件訂正前の請求項1には「前記第1DCIの利用」との記載がある。一方、設定登録時の明細書中には、例えば、段落[0489](墨付き括弧は、角括弧で示す。以下、同様。)に「DCIの用途」との記載はあるものの、「DCIの利用」との記載がないため、本件訂正前の請求項1の「前記第1DCIの利用」との記載と、設定登録時の明細書の記載との関係において不合理を生じている。
これに対して、訂正事項1-1は、本件訂正前の請求項1に「前記第1DCIの利用」と記載されているのを、「前記第1DCIの用途」に訂正することで、前記不合理を正すものといえる。
したがって、訂正事項1-1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
願書に添付した明細書には、例えば、段落[0489]に「ここで、前記DCIは、前記DCIの用途に応じて前記複数のRRC設定情報のうち特定の1つのRRC設定情報のパラメータが適用されることができる。」(下線は、合議体が付与した。以下、同様。)と記載されていることから、訂正事項1-1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項1-1は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(ウ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1-1は、上記「(ア)」で説示したとおり、本件訂正前の請求項1において不合理を生じていた記載を正すものにすぎず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。
したがって、訂正事項1-1は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(エ)訂正事項1-1の小括
上記「(1)」、及び上記「(2)」の「ア」の「(ア)」から「(ウ)」のとおり、訂正事項1-1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
イ 訂正事項1-2について
(ア)訂正の目的について
本件訂正前の請求項1は「前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているため、「ゼロビットパディング」が、どこに0を挿入するのか、明瞭でない。
これに対して、訂正事項1-2は、「前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているのを、「前記ゼロビットパディングは前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することにより実行され」に訂正することによって、「ゼロビットパディング」が、前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することを明瞭にするものといえる。
したがって、訂正事項1-2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(イ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
願書に添付した明細書には、例えば、段落[0492]に「ここで、前記DCIのフィールドサイズがPUSCH送信のためのDCIのフィールドサイズより小さい場合、前記DCIのフィールドはゼロビットパディング(zero bit padding)されてデコードされることができる。」、及び段落[0495]に「ここで、前記ゼロビットパディングは、前記DCIのフィールドサイズが前記PUSCH送信のためのDCIのフィールドサイズと同一のサイズまで各フィールド内のビットに0が挿入されることであり得る。」と記載されていることから、訂正事項1-2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項1-2は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(ウ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項1-2は、上記「(ア)」で説示したとおり、本件訂正前の請求項1における明瞭でない記載を明瞭にするものにすぎず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。
したがって、訂正事項1-2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(エ)訂正事項1-2の小括
上記「(1)」、及び上記「(2)」の「イ」の「(ア)」から「(ウ)」のとおり、訂正事項1-2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
ウ 訂正事項1の小括
上記「(1)」、及び上記「(2)」の「ア」及び「イ」のとおり、訂正事項1-1及び訂正事項1-2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、訂正事項1-1及び訂正事項1-2からなる訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)訂正事項2について
訂正事項2は、本件訂正前の請求項2に「前記第1DCIの利用」と記載されているのを、「前記第1DCIの用途」に訂正するものであるから、前記訂正事項1-1と同様の訂正である。
ア 訂正の目的について
訂正事項2は、上記「(2)」の「ア」の「(ア)」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項2の「前記第1DCIの利用」との記載と、設定登録時の明細書の記載との関係において生じていた不合理を正すものといえるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項2は、上記「(2)」の「ア」の「(イ)」で説示したことと同様、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項2は、上記「(2)」の「ア」の「(ウ)」で説示したことと同様、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項2の小括
上記「(1)」、及び上記「(3)」の「ア」から「ウ」のとおり、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3項に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
(4)訂正事項3について
ア 訂正の目的について
本件訂正前の請求項3には「前記第1DCIの第1フィールド」との記載がある。一方、当該請求項3が引用する請求項1には「第1DCIのフィールド」との記載はあるが、当該請求項3における当該「前記第1DCIの第1フィールド」との記載より前、及び当該請求項3が引用する請求項1には「第1DCIの第1フィールド」との記載はない。そのため、本件訂正前の請求項3の「前記第1DCIの第1フィールド」との記載が、何を表しているのか、明瞭でない。
これに対して、訂正事項3は、「前記第1DCIの第1フィールド」と記載されているのを、「前記第1DCIのフィールド」に訂正することによって、請求項3に記載された「前記第1DCIのフィールド」が、当該請求項3が引用する請求項1に記載された「第1DCIのフィールド」を表していることを明瞭にするものといえる。
したがって、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
願書に添付した特許請求の範囲には、請求項1に「第1DCIのフィールド」と記載されていることから、訂正事項3は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項3は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない
ことについて
訂正事項3は、上記「ア」で説示したとおり、本件訂正前の請求項3における明瞭でない記載を明瞭にするものにすぎず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。
したがって、訂正事項3は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項3の小括
上記「(1)」、及び上記「(4)」の「ア」から「ウ」のとおり、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
(5)訂正事項4について
訂正事項4は、本件訂正前の請求項4に「前記第1DCIの利用」と記載されているのを、「前記第1DCIの用途」に訂正するものであるから、前記訂正事項1-1と同様の訂正である。
ア 訂正の目的について
訂正事項4は、上記「(2)」の「ア」の「(ア)」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項4の「前記第1DCIの利用」との記載と、設定登録時の明細書の記載との関係において生じていた不合理を正すものといえるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項4は、上記「(2)」の「ア」の「(イ)」で説示したことと同様、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項4は、上記「(2)」の「ア」の「(ウ)」で説示したことと同様、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項4の小括
上記「(1)」、及び上記「(5)」の「ア」から「ウ」のとおり、訂正事項4は、特許法第126条第1項ただし書第3項に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
2 請求項6から10からなる一群の請求項に係る訂正について
(1)一群の請求項について
本件訂正前の請求項7から10は、本件訂正前の請求項6の記載を引用するものであるから、本件訂正後の請求項7から10は、訂正事項5によって記載が訂正される請求項6に連動して訂正されるものである。そうすると、請求項6から10は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
したがって、請求項6から10に係る本件訂正審判の訂正は、一群の請求項ごとに請求するものであるから、特許法第126条第3項の規定に適合する。
(2)訂正事項5について
訂正事項5は、本件訂正前の請求項6に「前記第1DCIの利用」と記載されているのを、「前記第1DCIの用途」に訂正すること、及び本件訂正前の請求項6に「前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているのを、「前記ゼロビットパディングは前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することにより実行され」に訂正することからなるものであるから、訂正事項1と同様の訂正である。
ア 訂正の目的について
訂正事項5は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(ア)」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項6の「前記第1DCIの利用」との記載と、設定登録時の明細書の記載との関係において生じていた不合理を正すものであり、また上記「1」の「(2)」の「イ」の「(ア)」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項6の「ゼロビットパディング」が、どこに0を挿入するのか、明瞭にするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項5は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(イ)」、及び上記「1」の「(2)」の「イ」の「(イ)」で説示したことと同様、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項5は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(ウ)」、及び上記「1」の「(2)」の「イ」の「(ウ)」で説示したことと同様、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項5の小括
上記「(1)」、及び上記「(2)」の「ア」から「ウ」のとおり、訂正事項5は、特許法第126条第1項ただし書第3項に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)訂正事項6について
訂正事項6は、本件訂正前の請求項7に「前記第1DCIの利用」と記載されているのを、「前記第1DCIの用途」に訂正するものであるから、前記訂正事項1-1と同様の訂正である。
ア 訂正の目的について
訂正事項6は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(ア)」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項7の「前記第1DCIの利用」との記載と、設定登録時の明細書の記載との関係において生じていた不合理を正すものといえるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項6は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(イ)」で説示したことと同様、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項6は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(ウ)」で説示したことと同様、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項6の小括
上記「(1)」、及び上記「(3)」の「ア」から「ウ」のとおり、訂正事項6は、特許法第126条第1項ただし書第3項に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
(4)訂正事項7について
訂正事項7は、本件訂正前の請求項8に「前記第1DCIの第1フィールド」と記載されているのを、「前記第1DCIのフィールド」に訂正するものであるから、前記訂正事項3と同様の訂正である。
ア 訂正の目的について
訂正事項7は、上記「1」の「(4)」の「ア」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項8の「前記第1DCIの第1フィールド」との記載が、何を表しているのかを明瞭にするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項7は、上記「1」の「(4)」の「イ」で説示したことと同様、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項7は、上記「1」の「(4)」の「ウ」で説示したことと同様、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項7の小括
上記「(1)」、及び上記「(4)」の「ア」から「ウ」のとおり、訂正事項7は、特許法第126条第1項ただし書第3項に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
(5)訂正事項8について
訂正事項8は、本件訂正前の請求項9に「前記第1DCIの利用」と記載されているのを、「前記第1DCIの用途」に訂正するものであるから、前記訂正事項1-1と同様の訂正である。
ア 訂正の目的について
訂正事項8は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(ア)」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項9の「前記第1DCIの利用」との記載と、設定登録時の明細書の記載との関係において生じていた不合理を正すものといえるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項8は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(イ)」で説示したことと同様、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項8は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(ウ)」で説示したことと同様、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項8の小括
上記「(1)」、及び上記「(5)」の「ア」から「ウ」のとおり、訂正事項8は、特許法第126条第1項ただし書第3項に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
3 請求項11に係る訂正について(訂正事項9)
訂正事項9は、本件訂正前の請求項11に「前記第1DCIの利用」と記載されているのを、「前記第1DCIの用途」に訂正すること、及び本件訂正前の請求項11に「前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているのを、「前記ゼロビットパディングは前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することにより実行され」に訂正することからなるものであるから、訂正事項1と同様の訂正である。
(1)訂正の目的について
訂正事項9は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(ア)」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項11の「前記第1DCIの利用」との記載と、設定登録時の明細書の記載との関係において生じていた不合理を正すものであり、また上記「1」の「(2)」の「イ」の「(ア)」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項11の「ゼロビットパディング」が、どこに0を挿入するのか、明瞭にするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項9は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(イ)」、及び上記「1」の「(2)」の「イ」の「(イ)」で説示したことと同様、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項9は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(ウ)」、及び上記「1」の「(2)」の「イ」の「(ウ)」で説示したことと同様、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)訂正事項9の小括
上記「(1)」から「(3)」のとおり、訂正事項9は、特許法第126条第1項ただし書第3項に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
4 請求項12に係る訂正について(訂正事項10)
訂正事項10は、本件訂正前の請求項12に「前記第1DCIの利用」と記載されているのを、「前記第1DCIの用途」に訂正すること(以下、「訂正事項10-1」という。)、本件訂正前の請求項12に「前記第1DCIの利用に基づいて、」と記載されているのを削除すること(以下、「訂正事項10-2」という。)、及び本件訂正前の請求項12に「前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているのを、「前記ゼロビットパディングは前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することにより実行され」に訂正すること(以下、「訂正事項10-3」という。)からなる。
そこで、訂正事項10-1、訂正事項10-2、及び訂正事項10-3のそれぞれについて訂正要件の判断を行い、最後にこれらをまとめた訂正事項10について訂正要件の判断を行う。
(1)訂正事項10-1及び訂正事項10-3について
訂正事項10-1は、本件訂正前の請求項12に「前記第1DCIの利用」と記載されているのを、「前記第1DCIの用途」に訂正すること、及び訂正事項10-3は、本件訂正前の請求項12に「前記ゼロビットパディングは0を挿入することにより実行され」と記載されているのを、「前記ゼロビットパディングは前記第1DCIのフィールド内に0を挿入することにより実行され」に訂正することからなるものであるから、訂正事項1と同様の訂正である。
ア 訂正の目的について
訂正事項10-1は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(ア)」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項12の「前記第1DCIの利用」との記載と、設定登録時の明細書の記載との関係において生じていた不合理を正すものであり、また訂正事項10-3は、上記「1」の「(2)」の「イ」の「(ア)」で説示したことと同様、本件訂正前の請求項12の「ゼロビットパディング」が、どこに0を挿入するのか、明瞭にするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項10-1は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(イ)」で説示したことと同様、及び訂正事項10-3は、上記「1」の「(2)」の「イ」の「(イ)」で説示したことと同様、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることから、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項10-1は、上記「1」の「(2)」の「ア」の「(ウ)」で説示したことと同様、及び訂正事項10-3は、上記「1」の「(2)」の「イ」の「(ウ)」で説示したことと同様、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項10-1及び10-3の小括
上記「ア」から「ウ」のとおり、訂正事項10-1及び訂正事項10-3は、特許法第126条第1項ただし書第3項に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(2)訂正事項10-2について
ア 訂正の目的
本件訂正前の請求項12には「前記第1DCIの利用に基づいて、前記第1DCIは前記第1DCIの利用に関連したフィールドを含み、」との記載があるが、当該記載における「前記第1DCIの利用に基づいて」の係り受けが明瞭でなく、「前記第1DCIの利用に基づいて、前記第1DCIは前記第1DCIの利用に関連したフィールドを含み、」との記載が、どのような事項を表しているのか、明瞭でない。
これに対して、訂正事項10-2は、本件訂正前の請求項12に「前記第1DCIの利用に基づいて、前記第1DCIは前記第1DCIの利用に関連したフィールドを含み、」と記載されているのを、「前記第1DCIの利用に基づいて、」という不要な記載を削除し、「前記第1DCIは前記第1DCIの利用に関連したフィールドを含み、」に訂正することによって、記載を明瞭にするものといえる。
したがって、訂正事項10-2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
訂正事項10-2は、「前記第1DCIの利用に基づいて、」という不要な記載を削除したものであるから、訂正事項10-2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項10-2は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
訂正事項10-2は、上記「ア」で説示したとおり、本件訂正前の請求項12における明瞭でない記載を明瞭にするものにすぎず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことは明らかである。
したがって、訂正事項10-2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
エ 訂正事項10-2の小括
上記「ア」から「ウ」のとおり、訂正事項10-2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)訂正事項10の小括
上記「(1)」、及び「(2)」のとおり、訂正事項10-1、訂正事項10-2、及び訂正事項10-3は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、訂正事項10-1、訂正事項10-2、及び訂正事項10-3からなる訂正事項10は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、かつ特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1から4、及び訂正事項5から8は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ特許法第126条第3項、第5項及び第6項の規定に適合する。
また、本件訂正審判の請求に係る訂正事項9、及び訂正事項10は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2025-390183