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特許異議申立

2023-700225

建設作業管理システム、建設作業管理方法及びプログラム

審判番号
2023-700225
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2022-515463
登録番号
7129584
請求日
2023年02月27日
審決日
2023年05月22日
公報発行日
2023年06月30日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】スパイダープラス株式会社
  • 【異議申立人】成瀬 裕司
審判長/審判官
  • 審判長 佐藤 智康
  • 審判官 中野 浩昌
  • 審判官 古川 哲也
分類
P1651.121-Y (G06Q) / P1651.537-Y (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項、特許法第113条第1項第2号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7129584号発明「建設作業管理システム、建設作業管理方法及びプログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7129584号の請求項1~15に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許7129584号の請求項1~15に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願は、令和3年5月31日に出願され、令和4年8月24日にその特許権の設定登録がされ、令和4年9月1日に特許公報が発行された。その後、本件特許の請求項1~15に係る特許に対し、令和5年2月27日に特許異議申立人 成瀬裕司(以下「異議申立人」という。)は、特許異議の申立てを行った。 第2 本件発明 特許7129584号の請求項1~15の特許に係る発明(以下、それぞれ「本件特許発明1」~「本件特許発明15」といい、まとめて「本件特許発明」という。)は、それぞれその特許請求の範囲の請求項1~15に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 【請求項1】 建設作業の作業指示の共有と、前記作業指示に対する完了報告の通知を行う建設作業管理システムであって、 前記建設作業の委託業者、前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者、及び、前記受託業者に属する職人を登録する登録部と、 建設現場の入力を受け付ける第1入力受付部と、 前記受託業者と前記職人との中から、入力を受け付けた前記建設現場の建設作業を担当する担当受託業者と担当職人との入力を受け付ける第2入力受付部と、 前記委託業者と、前記担当受託業者との指示系統の入力を受け付ける第3入力受付部と、 前記担当職人の中から、前記建設現場での職長となる前記担当職人の入力を受け付ける第4入力受付部と、 前記職長と、前記担当職人との指示系統の入力を受け付ける第5入力受付部と、 前記担当受託業者が、複数存在する場合、前記担当受託業者同士の指示系統の入力を受け付ける第6入力受付部と、 入力を受け付けた前記建設現場の建設図面データを取得する建設図面データ取得部と、 前記建設作業の作業指示を生成する作業指示生成部と、 取得した前記建設図面データ上に重ねて、生成した前記作業指示を配置する配置部と、 前記職長に、前記建設図面データ上に重ねて配置した前記作業指示を共有する共有部と、 共有した前記作業指示に対する前記完了報告を、前記職長から受け付ける完了報告受付部と、 受け付けた前記完了報告を、前記委託業者に通知する通知部と、 を備え、 前記指示系統は、委託先、受託先もしくは再受託先の関係性、職務における関係性、または作業現場における作業指示の系統図である建設作業管理システム。 【請求項2】 前記建設図面データの変更を受け付ける変更受付部と、 変更後の建設図面データにおける変更箇所を表示する変更箇所表示部と、 を更に備え、 前記配置部は、変更後の前記建設図面データ上に重ねて、前記作業指示を配置する、 請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項3】 前記職長に共有した前記作業指示の一覧を作成する一覧作成部と、 作成した前記作業指示の一覧を、前記職長に提供する一覧提供部と、 を更に備える請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項4】 前記共有部は、前記職長の指示系統の配下にいる前記担当職人に、 前記職長を介して、前記作業指示を共有する、 請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項5】 共有した前記作業指示に対する、前記建設作業の進捗状況を取得する進捗状況取得部と、 取得した前記建設作業の進捗状況を、前記委託業者に提供する進捗状況提供部と、 を更に備える請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項6】 前記職長に共有した、前記作業指示に対する完遂度を取得する完遂度取得部と、 取得した前記作業指示に対する完遂度を、前記委託業者に提供する完遂度提供部と、 を更に備える請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項7】 前記職長に共有した、前記作業指示の種類の割合を取得する割合取得部と、 取得した前記作業指示の種類の割合を、前記委託業者に提供する割合提供部と、 を更に備える請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項8】 前記職長に共有した、前記作業指示の件数を取得する件数取得部と、 取得した前記作業指示の件数を、前記委託業者に提供する件数提供部と、 を更に備える請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項9】 前記配置部は、前記作業指示を、アイコンに変換して配置する、 請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項10】 前記建設作業を、種類毎に細分化する細分化部と、 前記種類毎に、グループを作成するグループ作成部と、 を更に備え、 前記第2入力受付部は、前記グループ毎に、前記受託業者と前記職人との中から、前記担当受託業者と前記担当職人との入力を受け付ける、 請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項11】 前記委託業者から、前記担当職人毎に、前記作業指示の共有権限の設定を受け付ける権限設定受付部と、 を更に備え、 前記共有部は、前記職長に加えて、前記共有権限が設定された前記担当職人に、前記職長を介して、前記作業指示を共有する、 請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項12】 前記完了報告受付部は、前記職長から、前記作業指示に対する作業メモを付記した前記完了報告を受け付ける、 請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項13】 前記作業指示を共有する日時の指定を受け付ける日時指定受付部と、 を更に備え、 前記共有部は、受け付けた前記日時に、前記作業指示を共有する、 請求項1に記載の建設作業管理システム。 【請求項14】 建設作業の作業指示の共有と、前記作業指示に対する完了報告の通知を行うコンピュータが実行する建設作業管理方法であって、 前記建設作業の委託業者、前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者、及び、前記受託業者に属する職人を登録するステップと、 建設現場の入力を受け付けるステップと、 前記受託業者と前記職人との中から、入力を受け付けた前記建設現場の建設作業を担当する担当受託業者と担当職人との入力を受け付けるステップと、 前記委託業者と、前記担当受託業者との指示系統の入力を受け付けるステップと、 前記担当職人の中から、前記建設現場での職長となる前記担当職人の入力を受け付けるステップと、 前記職長と、前記担当職人との指示系統の入力を受け付けるステップ、 前記担当受託業者が、複数存在する場合、前記担当受託業者同士の指示系統の入力を受け付けるステップ、 入力を受け付けた前記建設現場の建設図面データを取得するステップと、 前記建設作業の作業指示を生成するステップと、 取得した前記建設図面データ上に重ねて、生成した前記作業指示を配置するステップと、 前記職長に、前記建設図面データ上に重ねて配置した前記作業指示を共有するステップと、 共有した前記作業指示に対する前記完了報告を、前記職長から受け付けるステップと、 受け付けた前記完了報告を、前記委託業者に通知するステップと、 を備え、 前記指示系統は、委託先、受託先もしくは再受託先の関係性、職務における関係性、または作業現場における作業指示の系統図である建設作業管理方法。 【請求項15】 建設作業の作業指示の共有と、前記作業指示に対する完了報告の通知を行うコンピュータに、 前記建設作業の委託業者、前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者、及び、前記受託業者に属する職人を登録するステップ、 建設現場の入力を受け付けるステップ、 前記受託業者と前記職人との中から、入力を受け付けた前記建設現場の建設作業を担当する担当受託業者と担当職人との入力を受け付けるステップ、 前記委託業者と、前記担当受託業者との指示系統の入力を受け付けるステップ、 前記担当職人の中から、前記建設現場での職長となる前記担当職人の入力を受け付けるステップ、 前記職長と、前記担当職人との指示系統の入力を受け付けるステップ、 前記担当受託業者が、複数存在する場合、前記担当受託業者同士の指示系統の入力を受け付けるステップ、 入力を受け付けた前記建設現場の建設図面データを取得するステップ、 前記建設作業の作業指示を生成するステップ、 取得した前記建設図面データ上に重ねて、生成した前記作業指示を配置するステップ、 前記職長に、前記建設図面データ上に重ねて配置した前記作業指示を共有するステップ、 共有した前記作業指示に対する前記完了報告を、前記職長から受け付けるステップ、 受け付けた前記完了報告を、前記委託業者に通知するステップ、 を実行させ、 前記指示系統は、委託先、受託先もしくは再受託先の関係性、職務における関係性、または作業現場における作業指示の系統図であるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。 第3 申立理由の概要 1 異議申立人の提出した証拠 異議申立人は、次の甲第1号証~甲第6号証を証拠として提出している。(以下、それぞれ「甲1」~「甲6」という。) 甲第1号証(甲1):特開2020- 9236号公報 甲第2号証(甲2):特開2004-287575号公報 甲第3号証(甲3):特開2015- 14927号公報 甲第4号証(甲4):特開2011- 53999号公報 甲第5号証(甲5):特開2013-171577号公報 甲第6号証(甲6):特開2011-227811号公報 2 特許異議の申立理由 異議申立人の主張する本件特許発明についての具体的な特許異議の申立ての理由は、以下のとおりである。(特許異議申立書第41~43頁) (1)理由1(特許法第29条第2項(同法第113条第1項第2号)) 本件特許発明1~6、9、14、15は、甲第1号証、甲第2号証、甲第3号証記載の発明(甲1が主たる引例で甲3が従たる引例、又は、甲2が主たる引例で甲3が従たる引例)、周知技術(甲4)に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 本件特許発明7は、甲第1号証、甲第2号証、甲第3号証記載の発明(甲1が主たる引例で甲3が従たる引例、又は、甲2が主たる引例で甲3が従たる引例)、周知技術(甲4及び甲5)に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 本件特許発明8、10、11は、甲第1号証、甲第3号証記載の発明(甲1が主たる引例で甲3が従たる引例)、周知技術(甲4)に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 本件特許発明12は、甲第2号証、甲第3号証記載の発明(甲2が主たる引例で甲3が従たる引例)、周知技術(甲4)に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 本件特許発明13は、甲第1号証、甲第3号証記載の発明(甲1が主たる引例で甲3が従たる引例)、周知技術(甲4及び甲6)に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 したがって、請求項1~15に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、これら特許は、特許法第113条第1項第2号の規定により取り消されるべきものである。 (2)理由2(特許法第36条第6項第2号(同法第113条第1項第4号)) 請求項1~15に係る特許は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、同法第113条第1項第4号により取り消されるべきものである。 第4 異議申立人が提出した証拠の記載 1 甲1について (1)甲1の記載 甲1には以下の記載がある。 【0005】 具体的には、建設現場では、一般的に、指示者(例えば、現場監督等)が実行者(例えば、職長等)に対してタスク(例えば、クロス傷補修等)の実行を指示し、実行者が指示されたタスクを実行した上でタスクの実行結果の確認依頼を行い、指示者がタスクの実行確認を行うというように、指示者及び実行者にタスクに対する権限が定められており、当該権限に基づいてタスクを実行する運用がとられている。 【0027】 請求項8に記載の管理システムによれば、タスクを実行するべき位置と関連付けてタスクを管理することにより、例えば、タスクを当該タスクに対応する場所で行ったことを示すことができるので、タスクの実行に関する信頼性を向上させる事が可能となる。 【0034】 〔I〕実施の形態の基本的概念 まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、管理システム、及び管理プログラムに関する。本発明に係る管理システムは、タスクを管理するシステムであり、例えば、タスクを管理するための専用システム、あるいは、汎用的に用いられるシステムに対してタスクを管理するための機能を実装することにより実現されるシステム等を含む概念である。また、管理システムの適用場面は任意であり、例えば、各種調整作業(鳶、土工、左官、及び鍛冶の間の調整作業)に関する仕事、検査指摘事項対応に関する仕事、是正対応に関する仕事、及びトラブル対応に関する仕事等を管理する場面に適用してもよいし、あるいは、計画タスクの実行管理に適用してもよい。一例としては、工程計画をワークブレークダウンストラクチャーの要領で事前に細かく分解する取り組みがみられるが、このデータをタスクとして取り込んで、進捗管理に活用してもよい。また、管理システムは、例えば、管理手段を備える。 【0035】 なお、「タスク」とは、指示者が実行者に対して指示する事象であり、具体的には、課せられる仕事であり、例えば、建築現場又は建築現場以外の任意の現場で行う仕事であり、一例としては、前述の各仕事等を含む概念であり、また、部品等の注文、現場の監視、計画書の作成、及び不具合の確認又は改修等を含む概念である。 【0036】 また、「指示者」とは、タスクを指示する者であり、例えば、作業所長、課長、担当者、職長、及び職人等を含む概念である。「実行者」とは、タスクを実行する者であり、例えば、作業所長、課長、担当者、職長、及び職人等を含む概念である。なお、この「指示者」及び「実行者」は、例えば、相互に異なる者、あるいは、相互に同一の者等を含む概念であり、また、単数名(つまり、1名の)、あるいは、複数名等を含む概念である。なお、以下では、指示者及び実行者を区別しない場合、両者を総称して「ユーザ」とも称する。 【0037】 また、「管理手段」とは、少なくとも指示者及び実行者のタスクに対する権限に基づいて、タスクを管理する管理処理を行う手段であり、例えば、指示者が指示するべきタスクを生成してから、生成したタスクを実行者が実行するまでの間において管理処理を行う手段、あるいは、実行者がタスクを実行したことを確認する依頼を指示者に行ってから、当該依頼に応じて指示者がタスクを実行したことを確認するまでの間において管理処理を行う手段等を含む概念である。 【0038】 また、「タスクに対する権限」とは、タスクに関連する権能であり、例えば、タスクに関連する役割又はタスクに関連して行うことができる行為の範囲等を含む概念であり、一例としては、行うべきタスクを作成、指示、実行、確認、転送、及び表示する権能等を含む概念である。 【0039】 また、「管理処理」とは、タスクに対する権限に基づいて、タスクを管理する処理であり、例えば、実行済のタスクを実行者に再度実行させる処理(以下、第1の管理処理)、タスクの状態を管理する処理(以下、第2の管理処理)、複数のタスクをタスクの状態又は属性に基づいて集計し、集計結果を表示する処理(以下、第3の管理処理)、タスクを実行するべき位置と関連付けてタスクを管理する処理(以下、第4の管理処理)、タスクを実行するために移動するべきルートを出力する処理(以下、第5の管理処理)、実行者又は指示者に携帯される端末装置の位置に対応付けられているタスクを特定し、特定した当該タスクを端末装置に出力する処理(以下、第6の管理処理)、少なくとも指示者及び実行者を含む複数の構成員を有する組織において、複数の構成員と関連付けてタスクを管理する処理(以下、第7の管理処理)等を含む概念である。 【0041】 また、「タスクの状態」とは、タスクのあり様であり、具体的な、タスクの進捗についてのあり様等を含む概念であり、例えば、作成、確認中、完了、差し戻し、再確認中、及び既読等を含む概念である。「作成」とは、例えば、指示者がタスクを作成してから、実行者がタスクを実行して当該実行したタスクの確認依頼を行うまでの状態等を含む概念である。「確認中」とは、実行者が確認依頼を行ってから、指示者がタスクを差し戻すまでの状態、あるいは、実行者が確認依頼を行ってから、指示者がタスクを完了させるまでの状態等を含む概念である。「完了」とは、指示者がタスクを完了させた後の状態等を含む概念である。「差し戻し」とは、指示者がタスクを差し戻してから、実行者がタスクを実行して当該実行したタスクの確認依頼を再度行うまでの状態等を含む概念である。「再確認中」とは、実行者が再度確認依頼を行ってから、指示者がタスクを差し戻すまでの状態、あるいは、実行者が再度確認依頼を行ってから、指示者がタスクを完了させるまでの状態等を含む概念である。「既読」とは、指示者が作成又は差し戻したタスクを、実行者が確認した後の状態等を含む概念である。なお、「差し戻す」とは、タスクのやり直しを行わせること等を含む概念である。 【0043】 また、「携帯端末」とは、実行者又は指示者に携帯される装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、及びノート型パーソナルコンピュータ等を含む概念である。 【0044】 そして、以下に示す実施の形態においては、管理システムを建築現場に適用する場合において、管理処理として前述の第1~3管理処理を行う場合を説明し、第4~第7管理処理については、変形例にて説明する。 【0045】 〔II〕実施の形態の具体的内容 次に、実施の形態の具体的内容について説明する。 【0046】 (構成) まず、本実施の形態に係る管理システムについて説明する。図1は、本実施の形態に係る管理システムを機能概念的に示すブロック図であり、図2は、端末装置を機能概念的に示すブロック図である。管理システム100は、例えば、端末装置1、及びサーバ装置2を備える。なお、端末装置1の個数は任意であるが、ここでは、例えば、4個の端末装置101~104を具体的に図示して説明し、特に、相互に区別する必要がない場合、端末装置1と総称する。 【0047】 (構成‐端末装置) 端末装置1は、携帯端末であり、例えば、建築現場のユーザによって携帯されるタブレット端末であり、一例としては、図2に示すように、通信部11、タッチパッド12、ディスプレイ13、位置検出部14、カメラ15、記録部16、及び制御部17を備える。 【0053】 (構成‐端末装置‐記録部) 記録部16は、端末装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記録装置としてのフラッシュメモリ(図示省略)を用いて構成されている。ただし、フラッシュメモリに代えてあるいはフラッシュメモリと共に、ハードディスク、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる(他の記録部も同様とする)。 【0054】 また、この記録部16は、例えば、ユーザ情報データベース(以下、データベースを「DB」と称する)161、端末側タスク内容情報DB162、及び端末側タスク状態情報DB163を備える。 【0055】 (構成‐端末装置‐記録部‐ユーザ情報DB) ユーザ情報DB161は、ユーザ情報を格納するユーザ情報格納手段である。ユーザ情報とは、管理システム100のユーザを特定する情報であり、具体的には、ユーザが携帯する端末装置1を特定する情報である。図3は、ユーザ情報を例示した図であり、図4は、管理システムのユーザの組織図である。なお、図3においては、一部の情報の図示を省略しており、当該省略している情報を「・・・」にて図示する(他の各図も同様である)。図3に示すように、ユーザ情報は、例えば、項目「氏名情報」、項目「役職情報」、及び項目「端末ID」と、各項目に対応する情報とを対応付けて格納している。項目「氏名情報」に対応する情報は、ユーザの氏名を特定する氏名情報である(図3では、図4の組織に所属するユーザの氏名であり、「AA AA」等)。項目「役職情報」に対応する情報は、ユーザが所属する組織における当該ユーザの役職を特定する役職情報である(図3では、図4の組織における役職であり、工事の担当者であることを特定する「工事担当」等)。項目「端末ID」に対応する情報は、ユーザが携帯する端末装置1を一意に識別する端末識別情報(以下、識別情報を「ID」と称する)である。なお、ここでは、図1の端末装置101~104について、端末IDとして「IDd001」~「IDd004」が設定されて記録されていることとし、図3の端末IDは、この「IDd001」~「IDd004」等が記録されている。そして、このようなユーザ情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、通信部11又はタッチパッド12を介して情報を受け付けることにより格納される。 【0056】 (構成‐端末装置‐記録部‐端末側タスク内容情報DB) 端末側タスク内容情報DB162は、端末側タスク内容情報を格納する端末側タスク内容情報格納手段である。端末側タスク内容情報とは、タスクの内容を特定する情報である。図5は、端末側タスク内容情報を例示した図である。なお、実際には、端末装置101~104等においては、自己に関連する情報が格納されており、つまり、相互に同様な情報又は相互に異なる情報が格納されているが、ここでは、図5の端末側タスク内容情報を代表して説明する。 【0057】 図5に示すように、端末側タスク内容情報は、例えば、項目「タスクID」、項目「タスク名情報」、項目「指示者情報」、項目「実行者情報」、項目「期限情報」、項目「画 像情報」、及び項目「内容情報」と、各項目に対応する情報とを対応付けて格納している。項目「タスクID」に対応する情報は、管理システム100においてタスクを一意に識別するタスクIDである(図5では、「IDt001」等)。なお、このタスクIDについては、管理システム100にて一意の情報となるように、端末IDと組み合わせた情報を生成して当該情報を用いてもよいが、ここでは、例えば、説明の便宜上、「IDt001」等と図示して説明する。項目「タスク名情報」に対応する情報は、タスクの名称を特定するタスク名情報である(図5では、「クロス傷補修」等)。項目「指示者情報」に対応する情報は、タスクの指示者を特定する指示者情報である(図5では、指示者であるユーザが携帯する端末装置1の端末IDであり、「IDd004」等)。項目「実行者情報」に対応する情報は、タスクの実行者を特定する実行者情報である(図5では、実行者であるユーザが携帯する端末装置1の端末IDであり、「IDd001」等)。項目「期限情報」に対応する情報は、タスクを実行する期限を特定する期限情報である(図5では、年月日及び時分であり、2017年10月09月12時00分を示す「201710091200」等)。なお、期限情報については、任意の情報となっており、格納されていないものについては、「-」にて図示する(他の項目又は各図も同様とする)。項目「画像情報」に対応する情報は、タスクに関連する画像を特定する画像情報である(図5では、任意の形式の画像データであり、「File2-jpg」等)。項目「内容情報」に対応する情報は、タスクに関する説明又はメッセージを特定する内容情報である(図5では、テキスト情報であり「内覧会での指摘です」等)。そして、このような端末側タスク内容情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、後述するタスク管理処理にて格納される(端末側タスク状態情報、サーバ側タスク内容情報、及びサーバ側タスク状態情報も同様である)。 【0058】 (構成‐端末装置‐記録部‐端末側タスク状態情報DB) 端末側タスク状態情報DB163は、端末側タスク状態情報を格納する端末側タスク状態情報格納手段である。端末側タスク状態情報とは、タスクの状態に関する情報を特定する情報である。図6は、端末側タスク状態情報を例示した図である。なお、実際には、端末装置101~104等においては、自己に関連する情報が格納されており、つまり、相互に同様な情報又は相互に異なる情報が格納されているが、ここでは、図6の端末側タスク状態情報を代表して説明する。 【0059】 図6に示すように、端末側タスク状態情報は、例えば、項目「タスクID」、項目「指示日時情報」、項目「完了日時情報」、項目「実行者側開封情報」、項目「指示者側開封情報」、及び項目「進捗情報」と、各項目に対応する情報とを対応付けて格納している。なお、項目「タスクID」に対応する情報は、図5の同一名称の情報と同様である。項目「指示日時情報」に対応する情報は、タスクを指示した日時を特定する指示日時情報である(図6では、年月日及び時分であり、「201709200900」等)。項目「完了日時情報」に対応する情報は、タスクを完了した日時を特定する完了日時情報である(図6では、年月日情報であるが、図6では、各タスクが未だ完了していないので「-」が図示されている)。項目「実行者側開封情報」に対応する情報は、タスクに関する情報を実行者が開封したか否か(読んだか否か)を特定する実行者開封情報である(図6では、開封したことを特定する「既読」又は開封していないことを特定する「未読」)。項目「指示者側開封情報」に対応する情報は、タスクに関する情報を指示者が開封したか否かを(読んだか否か)を特定する実行者開封情報である(図6では、前述の「既読」又は「開封」)。項目「進捗情報」に対応する情報は、タスクの状態を特定する進捗情報である。この進捗情報としては任意の情報を格納することができるが、図6では、「タスクの状態」の定義で説明した「作成」、「確認中」、「完了」、「差し戻し」、「再確認中」、及び「既読」のうちの、「作成」、「確認中」、「完了」、「差し戻し」、及び「再確認中」が格納される。 【0060】 (構成‐端末装置‐制御部) 制御部17は、端末装置1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係るプログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して端末装置1にインストールされることで、制御部17の各部を実質的に構成する(他の制御部も同様とする)。 【0061】 この制御部17は、例えば、管理処理を行う管理手段である。なお、この制御部17の管理手段としての処理については、後述する。 【0062】 (構成‐サーバ装置) サーバ装置2は、例えば、管理センター又は管理室等に設置されているサーバコンピュータであり、一例としては、図1に示すように、通信部21、記録部22、及び制御部23を備える。 【0063】 (構成‐サーバ装置‐通信部) 通信部21は、他の機器との間で通信を行う通信手段である。この通信部21の具体的な構成は任意であるが、例えば、端末装置1の通信部11と同様にして構成することができる。 【0064】 (構成‐サーバ装置‐記録部) 記録部22は、サーバ装置2の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。また、この記録部22は、例えば、ユーザ情報DB221、サーバ側タスク内容情報DB222、及びサーバ側タスク状態情報DB223を備える。 【0065】 (構成‐サーバ装置‐記録部‐ユーザ情報DB) ユーザ情報DB221は、ユーザ情報を格納するユーザ情報格納手段である。ユーザ情報とは、端末装置1のユーザ情報DB161に格納されている図3のユーザ情報と同様である。 【0066】 (構成‐サーバ装置‐記録部‐サーバ側タスク内容情報DB) サーバ側タスク内容情報DB222は、サーバ側タスク内容情報を格納するサーバ側タスク内容情報格納手段である。サーバ側タスク内容情報とは、タスクの内容を特定する情報である。図7は、サーバ側タスク内容情報を例示した図である。図7に示すように、サーバ側タスク内容情報は、例えば、項目「タスクID」、項目「タスク名情報」、項目「指示者情報」、項目「実行者情報」、項目「期限情報」、項目「画像情報」、及び項目「内容情報」と、各項目に対応する情報とを対応付けて格納している。なお、この各項目に対応する情報は、図5の同一名称と情報であり、各端末装置1(つまり、端末装置101~104等)の端末側タスク内容情報と同様な情報が格納されている。 【0067】 (構成‐サーバ装置‐記録部‐サーバ側タスク状態情報DB) サーバ側タスク状態情報DB223は、サーバ側タスク状態情報を格納するサーバ側タスク状態情報格納手段である。サーバ側タスク状態情報とは、タスクの状態に関する情報を特定する情報である。図8は、サーバ側タスク状態情報を例示した図である。図8に示すように、サーバ側タスク状態情報は、例えば、項目「タスクID」、項目「指示日時情報」、項目「完了日時情報」、項目「実行者側開封情報」、項目「指示者側開封情報」、及び項目「進捗情報」と、各項目に対応する情報とを対応付けて格納している。なお、この各項目に対応する情報は、図6の同一名称と情報であり、各端末装置1(つまり、端末 装置101~104等)の端末側タスク状態情報と同様な情報が格納されている。 【0068】 (構成‐サーバ装置‐制御部) 制御部23は、サーバ装置2を制御する制御手段であり、例えば、管理処理を行う管理手段である。なお、この制御部23の管理手段としての処理については、後述する。 【0069】 (処理) 続いて、本実施の形態に係る管理システム100によって実行される処理について説明する。具体的には、表示処理及びタスク管理処理について説明する。 【0070】 (処理‐表示管理処理) まず、表示処理について説明する。「表示処理」とは、管理処理であり、概略的には、端末装置1において行われる処理であり、例えば、ディスプレイ13の画面を表示する処理である。ここでは、代表的な各種画面に関連付けて表示処理を説明する。 【0071】 (処理‐新規作成画面) まず、新規作成画面について説明する。図9は、新規作成画面の表示例である。この図9の新規作成画面は、指示者がタスクを新たに作成する場合に表示される画面であり、例えば、タッチパッド12を介する所定操作を行うことにより表示される画面であり、一例としては、タスク名欄31、指示者名欄32、実行者名欄33、期限欄34、画像欄35、及び内容欄36を備える。この新規作成画面の各欄は、図5の端末側タスク内容情報のタスクID以外の各情報を入力するために欄であり、タッチパッド12を介してタップすることにより、各欄に対応する情報を入力する欄である。 【0072】 タスク名欄31は、タスク名情報を入力するための欄であり、例えば、タップした場合に、テキスト情報を入力可能となり、入力したテキスト情報が表示される欄である。そして、この入力されたテキスト情報が、タスク名情報として記録される。また、指示者名欄32は、指示者情報を入力するための欄であり、例えば、端末装置1自身の端末IDに対応する氏名情報が自動的に入力され、入力された氏名情報が表示される欄である。そして、この入力された氏名情報に対応する、図3のユーザ情報の端末IDが、指示者情報として記録される。また、実行者名欄33は、実行者情報を入力するための欄であり、例えば、タップした場合に、図3のユーザ情報の氏名情報が検索可能にリスト表示され、当該リストから選択した氏名情報を入力可能となり、入力した氏名情報が表示される欄である。そして、この入力された氏名情報に対応する、図3のユーザ情報の端末IDが、実行者情報として記録される。また、期限欄34は、期限情報を入力するための欄であり、例えば、タップした場合に、年月日及び時分を入力可能となり、入力した年月日及び時分が表示される欄である。そして、この入力された年月日及び時分に対応する情報が、期限情報として記録される。また、画像欄35は、画像情報を入力するための欄であり、例えば、タップした場合に、カメラ15が起動して画像を撮像して入力可能となったり、あるいは、端末装置1に記録されている画像にアクセスして入力可能となったりし、画像が入力された場合にはその旨を示す情報が表示される欄である。そして、この入力された画像に対応する情報が、画像情報として記録される。また、内容欄36は、内容情報を入力するための欄であり、例えば、タップした場合に、テキスト情報を入力可能となり、入力したテキスト情報が表示される欄である。そして、この入力されたテキスト情報が、内容情報として記録される。 【0073】 (処理‐新規作成画面‐表示処理) 管理システム100のユーザが、自己の端末装置1のタッチパッド12を介する所定操作(例えば、新規作成画面を表示する操作)を行った場合に、制御部17が、図9の新規作成画面を生成してディスプレイ13に表示する。特に、指示者名欄32については、自己の端末IDを取得し、図3のユーザ情報において、当該取得した端末IDに対応する氏名情報を特定し、特定した氏名情報を表示する。 【0090】 また、実行タスク数ラベル421については、期限ラベル54の表示手法で説明した手法と同様な手法用いて、前述の特定したタスクIDに対応する実行タスクのうちの、本日期限のタスクの個数及び期限を過ぎたタスクの個数の合計を演算し、演算結果を表示する。なお、演算した個数が「0」である場合、非表示とする(後述の指示タスク数ラベル422も同様とする)。ここでは、例えば、本日期限のタスクの個数及び期限を過ぎたタスクの個数の合計として2個を演算した場合、「2」を表示する。 【0096】 ここでは、例えば、端末装置104のユーザ(ここでは、指示者)が、図11の操作欄42の「指示タスク」画像のタップした場合、制御部17は、図5の端末側タスク内容情報の指示者情報において、自己の端末IDである「IDd004」が記録されており、且つ、図6の端末側タスク状態情報において、進捗情報として「完了」が記録されていないタスクIDとして「IDt001」及び「IDt002」を特定し、当該タスクIDに対応する図11の各情報を表示する。 【0098】 また、実行タスク数ラベルについては、制御部17が、図5の端末側タスク内容情報の実行者情報において、自己の端末IDが記録されており、且つ、図6の端末側タスク状態情報において、進捗情報として「完了」が記録されていないタスクIDを特定し、当該特定したタスクIDに対応する指示タスクのうちの、期限が本日であるタスクの個数を演算 し、演算結果を表示する。 【0105】 図14~図17は、タスク管理処理を説明するための図であり、特に、図14~図16は、指示者及び実行者が相互に異なっている場合を説明する図であり、図17は、指示者及び実行者が相互に同じである場合を説明する図である。また、図14は、タスクの差し戻しが行われない場合を説明する図であり、また、図15は、差し戻しが行われる場合を説明する図であり、図16は、強制終了を説明する図である。また、これらの図14~図17において、「番号」の欄は、説明の便宜上記載されている欄であり、また、「状態」欄はタスクの状態(つまり、進捗情報)を記載している欄であり、また、「イベント」欄は指示者又は実行者にて行われるイベントを記載している欄であり、また、「状態イメージ」欄は、タスクの状態のイメージを図示している欄であり、また、「指示者側表示例」欄は、指示タスク画面の一部を図示しているものであり、また、「実行者側表示例」欄は、実行タスク画面の一部を図示しているものである。「指示者側表示例」欄及び「実行者側表示例」欄における、指示タスク画面及び実行タスク画面の、期限ラベルの具体的な情報の図示は、説明の便宜上省略し、前述のように「・・・」にて図示している。ここでは、例えば、図1の端末装置104のユーザが指示者としてタスクを作成した上で、端末装置101のユーザに当該タスクの実行者として実行させる場合を例示して、図14~図17を参照しつつ説明する。 【0106】 図13のSA1において端末装置104の制御部17は、タスクを送信する。具体的には任意であるが、例えば、まず、指示者が端末装置104のタッチパッド12を介する所定操作を行った場合に、図9の新規作成画面を表示する。次に、この新規作成画面において、指示者が当該画面の各欄に対応する情報を、タッチパッド12を介して入力して確定した場合に、当該入力された情報を受け付けた上で、また、自己の不図示の計時手段が計時した現在の日時を取得し、受け付けた各情報、及び取得した現在日時に基づいて、図5の端末側タスク内容情報、及び図6の端末側タスク状態情報を格納する。次に、当該格納した各情報を、サーバ装置2に、通信部11を介して送信する。なお、このように、情報又は信号の通信については、各装置の通信部を介して行うが、この通信部による処理の説明については、以下省略する。 【0107】 ここでは、例えば、指示者が、図9の新規作成画面において、「タスク名欄31」=「CON打設計画書」、「指示者名欄32」=「DD DD」(当欄の情報は前述のように自動入力)」、「実行者名欄33」=「AA AA」、「期限欄34」=「2017年10月10日15時00分」、「画像欄35」=「File2-jpg」、及び「内容欄36」=「CON打設計画書を作成して下さい」を入力して確定した場合、これらの入力された情報を受け付けた上で、また、「現在の日時」=「2017年09月21日09時00分」を取得した場合、図5の2段目に図示されている情報を格納し(特に、指示者情報及び実行者情報について、図3のユーザ情報を参照して、入力されている氏名情報に対応する端末IDを特定して、特定した端末IDを格納する)、図6の「タスクID」=「IDt002」、「指示日時情報」=「201709210900」、「完了日時情報」=「-」、「実行者側開封情報」=「未読」、「指示者側開封情報」=「未読」、及び「進捗情報」=「作成」(不図示)を格納する。 【0108】 なお、このように各情報が記録された後に、指示者が図11の操作欄42の「指示タスク」画像をタップした場合、端末装置104の制御部17は、前述のようにして、記録されている情報に対応する各種情報を含む指示タスク画面を生成して、ディスプレイ13に表示する。ここでは、例えば、図14の「番号」=「1」の「指示者側表示例」を含む指示タスク画面を表示する。 【0109】 一方、サーバ装置2の制御部23は、端末装置104から送信された情報を受信して、 受信した情報を記録する。ここでは、例えば、図5の端末側タスク内容情報に対応する情報を、図7のサーバ側タスク内容情報に対応する情報として記録し、また、図6の端末側タスク状態情報に対応する情報を、図8のサーバ側タスク状態情報に対応する情報として記録する。 【0110】 図13のSB1において端末装置101の制御部17は、タスクを受信する。具体的には任意であるが、例えば、まず、サーバ装置2の制御部23が、前述の各情報を記録した場合に、記録した各情報を取得し、取得した情報における図7の実行者情報として記録されている端末IDを特定し、特定した端末IDが識別する端末装置101に、当該取得した情報を送信する。次に、端末装置101の制御部17は、サーバ装置2からの送信された情報を受信して、受信した情報を記録する。ここでは、例えば、サーバ装置2が、図7のサーバ側タスク内容情報に対応する情報、及び図8のサーバ側タスク状態情報に対応する情報を送信し、端末装置101の制御部17は、これらの各情報を受信して、図5の端末側タスク内容情報に対応する情報、及び図6の端末側タスク状態情報に対応する情報として記録する。 【0111】 なお、このように各情報が記録された後に、実行者が図10の操作欄42の「実行タスク」画像をタップした場合、端末装置101の制御部17は、前述のようにして、記録されている情報に対応する各種情報を含む実行タスク画面を生成して、ディスプレイ13に表示する。ここでは、例えば、図14の「番号」=「1」の「実行者側表示例」を含む実行タスク画面を表示する。 【0112】 図13のSB2において端末装置101の制御部17は、タスクを開封する。具体的には任意であるが、例えば、実行者が端末装置101のタッチパッド12を介する所定操作(例えば、図10の実行タスク画面にて、タスクに対応する欄をタップする操作等)を行った場合に、タップした欄に対応するタスクの各種情報を、図5又は図6の各情報から取得し、取得した各情報を表示する画面である実行者側詳細画面(不図示)を、ディスプレイ13に表示することにより開封する。また、この場合、端末装置101の制御部17は、図6の端末側タスク状態情報において、当該タップした欄のタスクに対応するタスクID及び実行者側開封情報を特定した上で、特定した実行者側開封情報として「既読」を記録して更新し、特定したタスクIDを含む実行者側開封信号を生成して、生成した当該信号を、サーバ装置2に送信する。 【0116】 図13のSB3において端末装置101の制御部17は、確認依頼を行う。具体的には任意であるが、例えば、実行者がSB2で開封したタスクを行った上で、端末装置101のタッチパッド12を介する所定操作(例えば、図10の実行タスク画面にて、実行したタスクのチェックボックスを選択した上で、図面右上のチェックボタンをタップする操作等)を行った場合に、図6のタスク側状態情報(当審注:【0058】等に記載の「端末側タスク状態情報」の誤記と認める。)において、選択したチェックボックスに対応するタスクのタスクID及び進捗情報を特定した上で、特定した進捗情報として「確認中」を記録して更新し、特定したタスクIDを含む確認依頼信号を生成して、生成した当該信号を、サーバ装置2に送信する。 【0117】 ここでは、例えば、実行者が、「CON打設計画書」のタスクを行った上で、図10の「CON打設計画書」のタスクのチェックボックスを選択した上で、図面右上のチェックボタンをタップした場合、図6の「IDt002」に対応する進捗情報として「確認中」を記録して更新し、「IDt002」を含む確認依頼信号を生成して送信する。なお、このように進捗情報として「確認中」が記録された後に、端末装置101の制御部17は、任意のタイミングで、例えば、図14の「番号」=「3」の「実行者側表示例」を含む実行タスク画面を表示する。 【0118】 一方、サーバ装置2の制御部23は、端末装置101から送信された確認依頼信号を受信して、図8のサーバ側タスク状態情報において、当該信号に含まれているタスクIDに対応する進捗情報を特定し、特定した進捗情報として「確認中」を記録して更新した上で、受信した確認依頼信号を端末装置104に送信する。ここでは、例えば、「IDt002」を含む確認依頼信号を受信して、図8の「IDt002」に対応する進捗情報として「確認中」を記録して更新した上で、当該確認依頼信号を送信する。 【0125】 図13のSA4において端末装置104の制御部17は、差し戻しを行うか否かを判定する。具体的には任意であるが、例えば、指示者がSA2において開封した確認依頼に対応するタスクの実行結果を確認した上で、端末装置101のタッチパッド12を介する所定操作に基づいて判定する。そして、指示者が、タスクの実行結果が不適切であるものと判断して、指示者側詳細画面(不図示)の「差し戻し」ボタンをタップした場合、差し戻しを行うものと判定し(SA4のYES)、SA1に移行する。また、指示者が、タスクの実行結果が適切であるものと判断して、タスクを完了するための操作(例えば、図11の実行タスク画面にて、実行したタスクのチェックボックスを選択した上で、図面右上のチェックボタンをタップする操作等)を行った場合、差し戻しを行わないものと判定し(SA4のNO)、SA5に移行する。ここでは、例えば、指示者が、「CON打設計画書」のタスクの実行結果が適切でないものと判断して、「CON打設計画書」の指示者側詳細画面(不図示)の「差し戻し」ボタンをタップした場合、差し戻しを行うものと判定し、また、指示者が、「CON打設計画書」のタスクの実行結果が適切であるものと判断して、タスクを完了するための操作を行った場合、差し戻しを行わないものと判定する。 【0149】 (第4の管理処理について) また、管理システム100が、タスクを実行するべき位置と関連付けてタスクを管理する処理を行うように構成してもよい。具体的な実装は任意であるが、例えば、図5又は図6のタスクIDに対して、実行位置情報を関連付けて格納した上で、端末装置1の制御部17が、当該実行位置情報に基づいて処理を行うように構成してもよい。なお、「実行位置情報」とは、タスクを実行するべき位置であり、具体的には、位置検出部14にて検出可能な位置であり、例えば、建物8階A工区等である。そして、図13のSA1において説明した場合と同様にして、指示者が実行位置情報も入力することにより、当該実行位置情報が記録されることとする。そして、図13のSB3にて確認依頼を行う場合に、実行者の端末装置1の制御部17が、位置検出部14が検出した自己の位置を取得し、取得した位置と前述の記録された実行位置情報が特定する位置とを比較して、これらの位置が一致している場合に、確認依頼信号を送信し、一致していない場合に、確認依頼信号を送信しないように構成してもよい。このように構成した場合、タスクを実行するべき位置と関連付けてタスクを管理することにより、例えば、タスクを当該タスクに対応する場所で行ったことを示すことができるので、タスクの実行に関する信頼性を向上させる事が可能となる。 【0152】 (第7の管理処理について) また、管理システム100が、少なくとも指示者及び実行者を含む複数の構成員を有する組織において、複数の構成員と関連付けてタスクを管理する処理を行うように構成してもよい。具体的な実装は任意であるが、例えば、図7及び図8に示すように、サーバ装置2の記録部22に各ユーザのタスクに関する情報が格納されていることに着目して、サーバ装置2の制御部23が、ユーザ毎にタスク(つまり、ユーザが指示者となっているタスク、実行者となっているタスク)を集計して、各ユーザの現状のタスクの数を、サーバ装置2の不図示のディスプレイに表示したり、端末装置1と通信して当該端末装置1のディスプレイ13に表示したりしてもよい。この場合、例えば、図4に示すユーザの組織図の画像を表示した上で、表示した組織図における対応するユーザの周辺にアイコンバッジの如き形式で数を表示してもよい。なお、ここでの集計については、ユーザが指定した集計条件(例えば、本日期限のタスクの数を表示する等)に従って行われるように構成することにより、ユーザの意図に沿った情報を表示できるように構成してもよい。このように構成した場合、複数の構成員と関連付けてタスクを管理することにより、例えば、複数の構成員が存在してタスクの管理が煩雑となる可能性がある場合であっても、タスクの管理を効率的に行う事ができ、タスクを効率的に行う事が可能となる。 【図4】 [図:0001398320000001.jpg] 【図8】 [図:0001398320000002.jpg] 【図11】 [図:0001398320000003.jpg] (2)甲1発明 上記(1)の記載より、甲1には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されている。 [甲1発明] 建築現場のユーザ(指示者、実行者)によって携帯される端末装置1(101、104)、及びサーバ装置2を備える管理システム100であって(【0036】、【0046】、【0047】、図1)、「指示者」とは、タスクを指示する者であり、「実行者」とは、タスクを実行する者であり、(【0036】) 端末装置1は、通信部11、タッチパッド12、ディスプレイ13、位置検出部14、カメラ15、記録部16、及び制御部17を備え(【0047】)、記録部16には、ユーザ情報を格納するユーザ情報格納手段を備え、ユーザ情報は、「氏名情報」、「役職情報」及び「端末ID」であり、(【0054】、【0055】) サーバ装置2は、通信部21、記録部22、及び制御部23を備え(【0062】)、記録部22には、ユーザ情報を格納するユーザ情報格納手段を備え、端末装置1に格納されるユーザ情報と同様のユーザ情報が格納され、(【0064】、【0065】) 端末装置104のユーザが指示者としてタスクを作成した上で、端末装置101のユーザに当該タスクの実行者として実行させる場合、(【0105】) 端末装置104の制御部17は、指示者が所定操作を行った場合に、新規作成画面を表示し、この新規作成画面において、指示者が当該画面の各欄に対応する情報を入力して確定した場合に、当該入力された情報を受け付け、受け付けた各情報に基づいて、端末側タスク内容情報、及び端末側タスク状態情報を格納し、当該格納した各情報を、サーバ装置2に送信し(【0106】)、ここで、端末側タスク内容情報は、「タスクID」、「タスク名情報」、「指示者情報」、「実行者情報」、「期限情報」、「画像情報」及び「内容情報」を含み(【0057】、図5)、「タスクID」は、管理システム100においてタスクを一意に識別するものであり(【0057】)、「実行者情報」は、ユーザ情報の氏名情報が検索可能にリスト表示され、当該リストから選択した氏名情報に対応する端末IDであり(【0072】)、「内容情報」は、タスクに関する説明を特定するものであり(【0057】)、端末側タスク状態情報は、「進捗情報」を含み(【0059】、図6)、 サーバ装置2の制御部23は、端末装置104から送信された情報を受信して、受信した情報を記録し、(【0109】) サーバ装置2の制御部23が、前述の各情報を記録した場合に、記録した各情報を取得し、取得した情報における図7の実行者情報として記録されている端末IDを特定し、特定した端末IDが識別する端末装置101に、当該取得した情報を送信し、端末装置101の制御部17は、サーバ装置2からの送信された情報を受信して、受信した情報を記録し、(【0110】) 端末装置101の制御部17は、実行者が所定操作を行った場合に、取得した各情報を表示する画面である実行者側詳細画面を、ディスプレイ13に表示し、(【0112】) 端末装置101の制御部17は、実行者が開封したタスクを行った上で、所定操作を行った場合に、端末側タスク状態情報において、選択したタスクのタスクID及び進捗情報を特定した上で、特定した進捗情報として「確認中」を記録して更新し、特定したタスクIDを含む確認依頼信号を生成して、生成した当該信号を、サーバ装置2に送信し、(【0116】) サーバ装置2の制御部23は、端末装置101から送信された確認依頼信号を受信して、サーバ側タスク状態情報において、当該信号に含まれているタスクIDに対応する進捗情報を特定し、特定した進捗情報として「確認中」を記録して更新した上で、受信した確認依頼信号を端末装置104に送信する(【0118】) 管理システム100。 (3)甲1記載事項 甲1には、上記(2)の甲1発明に加え、次の事項(以下、まとめて「甲1記載事項」という。)が記載されている。 「指示者」は、例えば、作業所長、課長、担当者、職長、及び職人等を含む概念であり、「実行者」は、例えば、作業所長、課長、担当者、職長、及び職人等を含む概念であること。(【0036】) 管理システム100が、タスクを実行するべき位置と関連付けてタスクを管理する処理を行うように構成してもよいこと。(【0149】) 管理システム100が、少なくとも指示者及び実行者を含む複数の構成員を有する組織において、複数の構成員と関連付けてタスクを管理する処理を行うように構成してもよいこと。この場合、ユーザの組織図の画像を表示した上で、表示した組織図における対応するユーザの周辺にアイコンバッジの如き形式で数を表示してもよいこと。(【0152】) 2 甲2について (1)甲2の記載 甲2には以下の記載がある。 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、企業内の指示、報告業務のような情報伝達を管理することに関する。 【0002】 【従来の技術】 近年は業務改革を支える中核ソフトウェアとして、ワークフローがある。ワークフローとは業務の流れを意味し、電子承認システムとも呼ばれる。 【0017】 【課題を解決するための手段】 本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。 【0018】 本発明に係る業務管理システムは、業務を処理する者を指定する指示手段と前記指示者に対する業務報告を実行する報告手段と前記業務報告を承認する承認手段とを有する業務モジュールと、前記業務モジュールによる実行結果に基づき、前記指示者、報告者、または承認者を含む指示系統に係る情報を記録する系統記憶手段と、前記業務モジュールによる指示系統に係る情報を組み合わせて業務を管理する管理手段とを備えることを特徴とする。 【0019】 このような構成にすると、途中で分岐する場合を含めて、業務モジュールによる基本的な指示系統の組合わせにより業務を管理できる。したがって、任意の指示系統に対応して業務を管理できたり、指示系統を1段ずつ指定したりすることができる。そのため、指示系統の変更に柔軟に対応することができる。また、業務モジュールによる指示系統は、例えばネットワークを介して組み合わすこともできる。これによって、例えば親会社と子会社間、または発注会社と受注会社間などにまたがった業務処理を容易に管理できる。 【0030】 図24は他サーバとの連携時の未処理検索の概念図であり、図25は未処理検索時のクエリ内容を示す図である。 <基本原理> 本発明では、複数の階層におよんで、指示・報告業務を単位WFの組合せ(WFの連鎖ともいう)によって、情報伝達を管理する。ここでは、指示者から報告者へ行き、報告者から指示者(承認者)へ戻る一往復をワークフローの基本的な構成要素(以下、単位WFという)とする。また、指示者からの指示が循環して再び指示者に戻るような情報伝達を環構造型の情報伝達という。 【0033】 まず、部長Aは課長Bを指名してWF1を作成し、課長Bに指示を与える。そして、指示を受けた課長Bは、課員Cを指名してWF2を作成し、課員Cに指示を与える。 【0034】 さらに、指示を受けた課員Cは、指示の内容を実施する。そして、課員Cは、WF2によって指示内容を完了したことを課長Bに報告する。そして、課長Bは、課員Cからの報告を基に、WF1によって部長Aに報告する。 【0048】 ・・・ <システム構成> 図5を参照して、WWWを使った実施の形態におけるシステム構成を説明する。本実施の形態の業務管理システムは、複数のユーザ側の端末501、ワークフローサーバ502及びDBサーバ503を備える。 【0049】 ユーザは、端末501を使って業務管理システムのワークフローを利用する。また、端末501は、ブラウザ(閲覧ソフト)511を使って、このワークフローを利用するためメニューを画面に表示する。 【0050】 ワークフローサーバ502は、ワークフローの機能を実現するワークフローエンジン512と、端末501のブラウザ511に画面を表示させるWWWサーバ513とを含む。 【0051】 DBサーバ503は、このワークフローで必要となるデータを格納するためのサーバである。このDBサーバ503は、ユーザ管理514、グループ管理515、フロー管理517、及び文書管理518のためのDBを含む。DBサーバ503が有する管理テーブルについては後で詳しく説明する。また、このDBは一般的なRDBであっても、XMLによって構成されるDBであってもよい。つまり、DBの種類は特に限定しない。 【0065】 未処理一覧609は、ログインしたユーザが処理すべきワークフローの一覧を表示する。つまり、未処理一覧609は、未処理作業を全て表示する。 【0066】 そして、進捗状況設定610は、選択したワークフローの進捗状況を設定する。このとき、ユーザは、すべての処理が終了していれば完了報告を行う。 【0074】 ・・・ <テーブル構成> 図7乃至図13を参照して、モジュール構造に関するテーブルについて説明する。これらのテーブルは、図3に示すDBサーバ303内に格納される。 <ユーザ管理テーブル> 図7を参照して、ユーザ管理テーブル700を説明する。図7は、ユーザ管理テーブル700の例を示す図である。 【0075】 本テーブルの項目は、WFE識別701、ユーザID702、氏名703、メールアドレス704、職位705、所属706、及びテーブル707である。また、WFE識別701、及びユーザID702はテーブルのプライマリキーとなる項目である。プライマリキーとはレコードを1行ずつ識別するためのフィールドで、プライマリキーは必ずユニークな値となる。また、プライマリキーの指定により、膨大なデータから必要なレコードだけを取り出す。 ・・・ 【0082】 所属706には、各ユーザの所属が格納される。この所属706は、指示者が報告者を指定するため、組織による検索を行う場合などに使用される。また、この所属706は複数レベルの所属(会社、本部、事業部、部、課、係、グループ)などを格納してもよい。 【0083】 ・・・ <グループ管理テーブル> 図8を参照して、グループ管理テーブル800を説明する。図8は、グループ管理テーブル800の例を示す図である。 【0084】 本テーブルの主な項目は、WFE識別801、グループID802、メンバID803、 及びテーブル804である。これらの項目はテーブルのプライマリキーとなる項目である。 ・・・ 【0089】 ・・・ <フロー管理テーブル> 図9を参照して、フロー管理テーブル900を説明する。図9は、図2に示す単位WFを作成した場合のフロー管理テーブル900の例を示す図である。 【0090】 本デーブルは、図2に示す親ワークフロー(WF1)、及びその子ワークフロー(WF2、WF3)を3つのレコードで対応付けて管理する。本テーブルの項目は、WFE識別901、WFID902、親WFE識別903、親WFID904、親WF処理ID905、WF種別906、回答種別907、作成者ID908、作成者氏名909、作成日時910、処理期限911、期限到来時処理912、参照制限913、及び中止フラグ914である。また、WFE識別901、及びWFID902はテーブルのプライマリキーとなる項目である。 ・・・ 【0106】 ・・・ <回送管理テーブル> 図10を参照して、回送管理テーブル1000を説明する。図10は、図2に示すWF1の回送管理テーブルの例を示す図である。 【0107】 本テーブルは、WF1の指示者、報告者、承認者の記入内容を3つのレコードで管理する。この承認者は指示者と同じ者である。 【0108】 本テーブルの項目は、WFE識別1001、WFID1002、回送順序1003、回送先WFE1004、回送先グループID1005、処理者ID1006、処理者氏名1007、処理日時1008、処理状態1009、処理者ID1010、代行処理者氏名1011、添付文書有無1012、指示/報告内容1013、報告者進捗状況1014、報告時ステータス1015、及びテーブル1016である。また、WFE識別1001、WFID1002、回送順序1003、回送先WFE1004、及び処理者ID1006はテーブルのプライマリキーとなる項目である。 ・・・ 【0112】 回送順序1003には、ワークフローを回送する順番が格納される。階層(当審注:「回送」の誤記と認める。)順序1003は、「1」が指示者を、「2」が報告者を、「3」承認者を表す。承認者は指示者と同じ者である。 ・・・ 【0122】 指示/報告内容1013には、ワークフローの作成時の指示、または処理時の報告に関するテキストが格納される。つまり、指示者/報告者のコメントなどがここに格納される。 ・・・ 【0129】 ・・・ <文書管理テーブル> 図12は、文書管理テーブルの例を示す図である。このテーブルは、指示/報告時の添付文書を1文書1レコードで管理する。 【0130】 本テーブルの項目は、WFE識別1201、各WFID1202、回送順序1203、回送先WFE1204、処理者ID1205、INDEX1206、文書名1207、及びサーバ上文書1208である。 【0147】 そして、システムは作成されたワークフローに示された報告者に作業の実行を指示する(S1402)。そして、報告者は作業を実行する。ここでシステムが実行する処理には、子WFの作成、子WFからの報告結果の承認、及び指示者への報告などがある。 【0149】 その後、システムは全体作業の処理を終了する。 <新規ワークフローの作成処理> 図15を参照して、図14に示した新規ワークフロー作成処理(S1401)を詳しく説明する。図15は、新規ワークフロー作成の処理を示す図である。 【0150】 新規ワークフローを作成するユーザは、まずシステムにログインする(S1501)。このユーザは指示者である。 【0151】 次に図6に示すワークフローメニュー602から、ユーザは新規作成604を選択する(S1502)。 【0152】 そして、システムは指示内容の入力をユーザに指示する(S1503)。そして、ユーザは指示内容を入力する。ここでユーザは、必要に応じて添付ファイルの指定を行う。 【0153】 システムは処理期限の入力をユーザに指示する(S1504)。そして、ユーザは図9に示す処理期限911を入力する。ここでユーザは、必要に応じて、期限到来時の処理方法912を指定する。 【0154】 システムは参照制限の入力をユーザに指示する(S1505)。そしてユーザは参照制限913を入力する。 【0155】 システムは回送方法と報告者の入力をユーザに指示する(S1506)。そして、ユーザは、回送方法と報告者を入力する。ここで回送方法とはWF種類906であり、単位WF、同報単位WF、グループ単位WFがある。また、報告者は回送先でもある。WF種類906が同報単位WF、またはグループ単位WFの場合には、ユーザは更に「全員回答必須」、または「1名回答要」を指定する。 【0156】 システムは、図9に示す処理状態909を「起票状態」にして、入力内容を保存する(S1507)。 【0157】 システムは、報告者へメールでワークフローを通知する(S1508)。 その後システムは新規ワークフロー作成の処理を終了する。 【0158】 次に図16を参照してワークフロー新規作成時のテーブル処理を説明する。図16は、ワークフロー新規作成時におけるシステムの処理フローである。システムは、指示者からの入力に従って、図5に示す指示者の所属するWFエンジン512上で処理を実施する。 【0159】 システムは、ユーザが図6に示すワークフローメニュー602から新規作成604を選択したことを受けて、この処理を開始する。 【0160】 まず、システムは、図13に示すフロー管理テーブル900に新しくレコードを追加する(S1601)。そして、当該ワークフローにユニーク識別情報であるWFIDを採番する。システムは、採番したWFIDを図10に示すフロー管理テーブル900のWFID1002に格納する。 【0161】 このとき、ワークフロー管理テーブル900は、親WF関連情報をNULLに設定する。この親WF関連情報は、図9に示す親WFE識別903、親WFID904、親WF処理者ID905である。 【0162】 また、システムは、入力されたWF種類906が同報単位WF、またはグループ単位WFの場合には、回答種別907を設定する。図9では、WF種類906は単位WFであるため、回答種別907はNULLを設定する。 【0163】 さらに、システムは、ユーザからの入力に応じて処理期限設定911、処理期限到来時処理912、参照制限913を設定する。 【0164】 次に、システムは、図13に示す回送管理テーブル1000にレコードを新しく追加する(S1602)。 【0165】 システムは、図10に示す回送順序1003が「1」である指示者レコードを追加する。 【0166】 そして、システムは、ユーザから入力に応じて、指示内容を設定する。このとき、添付文書があれば、システムは添付文書有無1012を「1」に設定する。このときシステムは、処理状態1009を「起票」に設定する。 【0167】 そして、システムは、回送順序1003が「2」である報告者レコードを追加する。このときシステムは、処理状態1009を「未処理」に設定する。 【0168】 そして、入力されたWF種類906が単位WFの場合には、システムは1レコードのみ生成する。そして、システムは、回送先WFE1004と処理者ID1006に報告者の属するWFE1001とWFID1002を設定する。 【0169】 また、入力されたWF種類906が同報単位WFの場合には、システムは同報人数分のレコードを生成する。そして、システムは、回送先WFE1004と処理者ID1006に各報告者の属するWFE1001とID1002を設定する。 【0170】 また、入力されたWF種類806がグループ単位WFの場合には、システムはレコードを生成する。このとき、システムは「1人回答要」なら1レコードのみ生成し、「全員回答必須」ならグループ全員分のレコードを生成する。そして、システムは回送先WFE1004とグループID1006を設定する。 【0171】 図10では、WF種類806は単位WFであるため、システムは1レコードのみ生成する。 【0172】 システムは、送(当審注:「回送」の誤記と認める。)順序「3」である承認者レコードを追加する。このときシステムは処理状態1009を未処理とする。 【0173】 次に、システムは、添付文書の有無を判断する(S1603)。システムは添付文書の有無を図10に示す添付文書有無1012に基づいて判断する。 【0174】 S1303でシステムは、添付文書なしと判断した場合、処理を終了する。 【0175】 一方、S1303でシステムは、添付文書ありと判断した場合、図10に示す文書管理テーブル900に新しくレコード追加する。このときシステムは、添付文書の数だけ新しくレコードを追加する。そして、システムは、図11に示す回送順序1101に「1」を設定する(S1604)。その後システムは処理を終了する。 <作業の実行処理> 図17を参照して、図14に示した作業実行の処理(S1402)を詳しく説明する。図17は作業実行の処理を示す図である。 【0176】 まず、システムは、図6に示すログイン601によって、ID/パスワードを承認する。ここでユーザは、システムにログインする(S1701)。この処理を実行するユーザは報告者である。 【0177】 次に、システムはワークフローメニュー602から、未処理一覧609をユーザに選択させる(S1702)。未処理一覧609を表示する際の検索内容は図24及び図25に示す。 【0178】 そして、システムは、一覧から処理を実行するワークフローの選択をユーザ指示する(S1703)。ここで、ユーザは処理を実行するワークフローを一つ選択する。 ・・・ 【0191】 そして、システムはS1706に戻り、再び子ワークフローを作成するか否かをユーザに選択させる。 【0192】 S1706でシステムは、子WFを作成しないと判断した場合には、完了報告か否かを判断する(S1713)。 【0193】 S1713でシステムは、完了報告であると判断した場合、報告内容の入力をユーザに指示する(S1714)。ユーザは、必要に応じて添付ファイルを指定する。 【0194】 そしてシステムは、図10に示す処理状態1009を「処理済」にして、入力内容を保存する(S1715)。完了報告する際の処理フローを図25に示す。ここで、処理状態1009が「処理済」でない子WFが存在すれば、その子WF以下の処理状態1009を全て「中止」にする。 【0195】 そして、システムは、指示者にメールで完了報告を通知する(S1717)。その後システムは処理を終了する。 【0196】 一方、S1713でシステムは、完了報告でないと判断した場合、図10に示す進捗状況1014の入力をユーザに指示する(S1718)。この進捗状況814は、例えば50%など完了した割合で表示する。 【0275】 同報単位WFやグループ単位WFにより、上位者が複数の指示系統を一括して指定できる。また、同報単位WFやグループ単位WFでは、「全員回答必須」と設定することにより、複数の対象者全員に一斉に回答させることができる。同報単位WFやグループ単位WFでは、指示者は「1名回答要」と設定することにより複数の対象者に回答者を特定せずに指示し、任意の1名に回答させることができる。 【0278】 報告者は完了報告時にステータスを指定することができる。ステータスは、例えば、完了、中止、及び要再検討である。このうち、「要再検討」のステータスを指示者に報告することで、報告を受けた指示者は特定の回送先について、2周目の再指示を行うこともできる。子WFの報告者が、直接の指示者より上位の指示等を連鎖的に参照できる。親WFの指示者が、子WF、孫WFの処理(進捗)状況を連鎖的に参照できる。子から親、親から子への指示内容/処理(進捗)状況の参照を、権限等の設定に応じて、許可・禁止できる。WFの連鎖系列を図示できる。自分の子WFがすべて完了したら、親WFへの報告用に、各子WFの完了状況(完了日付、担当者、完了ステータス、コメント、など)を自動的にとりまとめることができる。親WFを中止した際に、子WF、孫WFも連鎖的に中止することができる。WF作成時に期限を設定して、期限にあらかじめ設定した期間まで近づいたときに自動的に督促を行ったり、期限を超過した場合は自動的に中止する、等の期限制御ができる。子WFの期限を親WFの期限内で設定可能とすることで、連鎖的な指示系統における期限管理を整合性をもって実現できる。この際、親WFが期限超過で打切りにされたら、子WFも打切りにする。 【図7】 [図:0001398320000004.jpg] 【図8】 [図:0001398320000005.jpg] 【図9】 [図:0001398320000006.jpg] 【図10】 [図:0001398320000007.jpg] 【図11】 [図:0001398320000008.jpg] 【図12】 [図:0001398320000009.jpg] (2)甲2発明 上記(1)の記載より、甲2には、次の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されている。 [甲2発明] 複数のユーザ側の端末501、ワークフローサーバ502及びDBサーバ503を備え(【0048】)、新規ワークフロー作成の処理(【0149】~【0175】)と、作業実行の処理(【0175】~【0196】)を行う業務管理システムであって(【0048】)、ワークフローは業務の流れを意味し(【0002】)、 ワークフローサーバ502は、ワークフローの機能を実現するワークフローエンジン(WFE)512と、端末501のブラウザ511に画面を表示させるWWWサーバ513とを含み(【0050】)、 DBサーバ503は、ユーザ管理テーブル700(【0074】、図7)、グループ管理テーブル800(【0083】、図8)、フロー管理テーブル900(【0089】、図9)、回送管理テーブル1000(【0106】、図10、図11)及び文書管理テーブル(【0129】、図12)を有し(【0051】)、 ユーザ管理テーブル700は、WFE識別701、ユーザID702、氏名703、メールアドレス704、所属706、及びテーブル707の項目があり(【0075】)、所属706は、指示者が報告者を指名するため、組織による検索を行う場合などに使用され、複数のレベルの所属(会社、本部、事業部、部、課、係、グループ)などを格納してもよく(【0082】)、 回送管理テーブル1000は、WF1の指示者、報告者、承認者の記入内容を3つのレコードで管理するものであり、WEF識別1001,WFID1002、回送順序1003、処理者ID1006、処理者指名1007,指示/報告内容1013の項目を含み(【0108】)、回送順序1003には、ワークフローを回送する順番が格納され、「1」が指示者を、「2」が報告者を、「3」が承認者を表し、承認者は指示者と同じ者であり(【0112】)、指示/報告内容1013には、ワークフローの作成時の指示、または処理時の報告に関するテキストが格納され(【0122】)、 新規ワークフロー作成の処理は、指示内容の入力をユーザに指示し、ユーザは指示内容を入力し(【0152】)、WF種類906である回送方法と報告者の入力をユーザに指示し、ユーザは回送方法と報告者を入力し(【0155】)、入力内容を保存し(【0156】)、報告者へメールでワークフローを通知(【0157】)する処理を含み、 新規ワークフローの作成時に、指示者からの入力に従って指示者の所属するWFエンジン512上で実施するテーブル処理は(【0158】)、 フロー管理テーブルに新しくレコードを追加し(【0160】)、WF種類906が同報単位WF、またはグループ単位WFの場合には、回答種別907を設定し、WF種類906が単位WFの場合は、回答種別907をNULLに設定し(【0162】)、 回送管理テーブル1000にレコードを新しく追加し(【0164】)、 回送順序1003が「1」である指示者レコードを追加し(【0165】)、ユーザからの入力に応じて、指示内容を設定し(【0166】)、 回送順序1003が「2」である報告者レコードを追加し(【0167】)、WF種類906が単位WFの場合には、1レコードのみ生成し(【0168】)、WF種類906が同報単位WFの場合には、同報人数分のレコードを生成し(【0169】)、WF種類906がグループ単位WFの場合には、レコードを生成し、このとき、「1人回答要」なら1レコードのみ生成し、「全員回答必須」ならグループ全員分のレコードを生成し(【0170】)、 回送順序1003が「3」である承認者レコードを追加(【0172】)する処理を含み、 作業実行の処理(【0175】)は、 ログインした報告者に(【0176】)、未処理一覧609を表示し(【0177】)、一覧から処理を実行するワークフローの選択を報告者に指示し、報告者は処理を実行するワークフローを一つ選択し(【0178】)、 完了報告であると判断した場合、報告内容の入力を報告者に指示し(【0193】)、入力内容を保存し(【0194】)、 指示者にメールで完了報告を通知する(【0195】)処理を含む、 業務管理システム。 (3)甲2記載事項 甲2には、上記(2)の甲2発明に加え、次の事項(以下「甲2記載事項」という。)が記載されている。 業務モジュールによる指示系統は、例えばネットワークを介して組み合わすこともできる。これによって、例えば親会社と子会社間、または発注会社と受注会社間などにまたがった業務処理を容易に管理できること。(【0019】) 3 甲3について 甲3には以下の記載がある。 【0001】 本発明は、建築現場に関与する、営業、監督、設計者、職人、等の各ユーザ間において、通信ネットワークを介して建築現場に関する現場情報を共有するための建築現場管理システムに関する。 【0007】 また、「ユーザ情報」の「グループ」としては、「ユーザの所属する工務店等の会社」、「ユーザの所属する部署」、等を例示することができる。また、「タグ」とは、ユーザの担当可能な作業を示すものであり、アルミ施工、インテリア、カーテン、キッチン、クロス。コーキング、サイディング、サッシ、バスリフォーム、メーカー、リペア、仮設トイレ、内装下地、処分(ゴミ)、営業、大工、施工管理、管理、経理、設計、問屋、土木、地盤改良、基礎、塗装・ペンキ、外構・造園、家具・木工屋、左官、建具(畳・襖など)、板金、水道、瓦、白アリ、美装、解体、設備、足場、防水、電気、その他、等があり、複数設定(選択)することができる。 【0023】 本発明の一実施形態である建築現場管理システム1について、図1乃至図9を参照して詳細に説明する。本実施形態の建築現場管理システム1は、図1及び図2に示すように、建築現場の営業又は監督をする特定ユーザを含んでおり、夫々に異なるIDとパスワードが付与された建築現場に関与するユーザに、備えられているユーザ端末2と、ユーザ端末2と通信ネットワーク3を介して接続可能とされており、建築現場に携わる複数のユーザのユーザ名、ID、パスワード、メールアドレス、グループ、タグ、を含むユーザ情報4a、及び、現場名、現場住所、現場状況、施工主名、工期、担当ユーザ、現場資料、を含む建築現場に関する現場情報4bを記憶可能なデータベース4を有している管理サーバ5と、を具備している。 【0040】 管理サーバ5からユーザ登録変更画面が送信されたユーザ端末2では、図5に示すようなユーザ登録変更画面が表示される(図5は登録要求の時のユーザ登録変更画面である)。このユーザ登録変更画面では、ユーザの権限(管理者、特定ユーザ、一般ユーザ、の何れか)、グループ、等を入力する。グループの入力欄の右端をクリックすることで、データベース4に記憶されているグループ情報4cのグループ名が一覧で表示され、その中から選択することでグループを入力することができる。また、タグの欄は、ユーザの職種や技能等に応じて複数選択することができる。更に、ユーザ登録変更画面において、ユーザを参加させる建築現場を選択(指定)することができる。なお、ユーザ情報4aの変更要求の場合は、ユーザ登録変更画面の各欄に、データベース4に記憶されているユーザ情報4aが予め入力された状態で表示される。そして、ユーザ登録変更画面の各欄に必要な情報を入力した後に、画面下部の「登録する」ボタンをクリックすることで、ユーザ端末2から管理サーバ5へユーザ情報4aが送信される。 【0045】 管理サーバ5から現場登録変更画面が送信されたユーザ端末2では、図7に示すような現場登録変更画面が表示される(図7は登録要求の時の現場登録変更画面である)。この現場登録変更画面では、現場名、お客様情報、現場管理担当者(担当ユーザ4f)、参加ユーザ(担当ユーザ4f)、現場資料4、お知らせ、等を入力する。現場管理担当者の担当者の欄では、入力来の右端をクリックすると、データベース4に記憶されているユーザ情報4aにおいて特定ユーザの一覧が表示され、その中から選択することで担当者(特定ユーザ)を入力することができる。また、参加ユーザでは、「グループ タグ」の下側にデータベース4に記憶されているグループ情報4cの各グループ名が一覧で表示されており、一つのグループ名を選択すると、「グループ タグ」の右側の「所属メンバー」に選択したグループに所属するユーザの一覧が表示される。そして、表示された「所属メンバー」の中からユーザを選択して右側の「この現場のメンバー」に表示させることで、当該建築現場での参加ユーザを設定することができる。なお、現場情報4bの変更要求の場合は、現場登録変更画面の各欄に、データベース4に記憶されている現場情報4bが予め入力された状態で表示される。そして、現場登録変更画面の各欄に必要な情報を入力した後に、画面下部の「登録する」ボタンをクリックすることで、ユーザ端末2から管理サーバ5へ現場情報4bが送信される。 【0057】 このように、本実施形態の建築現場管理システム1によると、ユーザがユーザ端末2から管理サーバ5に接続して、建築現場の現場情報4bの閲覧要求を送信すると、現場情報4bからなる現場閲覧画面がユーザ端末2に表示されるため、当該建築現場に関係するユーザ同士で通信ネットワーク3を介して現場情報4bを共有することができる。従って、ユーザ同士が離れていても通信ネットワーク3を介して現場情報4bを共有することができるため、従来のようにユーザ同士が集まって確認や打合わせをする回数を低減させることができ、打合わせ等による手間(コスト)を少なくすることができる。 【0063】 また、例えば、ユーザがその日の作業の終了後に、現場閲覧画面からその日の現場状況4eを管理サーバ5に送信して現場情報4bに追加することにより、他のユーザが該当する現場情報4bの閲覧要求を行って現場閲覧画面を見ることで、その日の現場状況4e(進捗状況)を見る(把握する)ことができ、関係する各ユーザの間で工程の進み具合等を共有することができる。 [図:0001398320000010.jpg] 4 甲4について 甲4には以下の記載がある。 【0001】 本発明はプラント設備(機器、配管、建物など)の建設施工において、施工作業の支援や作業進捗を管理する、改良された作業管理方法を有するプラント建設管理システム及びその作業プロセス管理方法に関する。 【0006】 上記プラント建設における作業プロセスを実行する為に、関連する二次元図面や3D-CAD図(据付完成状態)を、エリアや部品情報などの特定検索条件で取り出して2D又は3D表示システムで表示させ、作業プロセスの作業計画(工程)の作成や作業の指示、施工記録の作成を行う際、複数のシステムで実行する必要があり作業手順が多く手間が掛っていた。 【0035】 また、図4の3D-CAD施行図選択画面に示すとおり、S505で表示タイプを3Dに選択し、図3での手順と同様に建物、フロア、エリアの順に範囲を選択し、表示対象(配管や弁、サポート等)を選択する事により、対象範囲の据付完成状態を実際の製品と同じ状態で施行図選択画面に表示させることが可能である。次いで作業プロセスを実行する対象を画面上でカーソルkを用いて選択する事により作業予定情報が表示され、据付完成状態を確認しながら作業指示情報の登録が可能となる。 【0037】 以上により、据付完了状態を見ながら視覚的に作業プロセスを実施する事ができるため、作業指示範囲の選択ミスや作業指示内容の誤り等のヒューマンエラーの抑止や設計不良による製品の干渉等を効率良く確認する事が可能となり、施工品質の向上と作業プロセスの作業効率を向上する事が可能となる。 【図4】 [図:0001398320000011.jpg] 【図5】 [図:0001398320000012.jpg] 5 甲5について 甲5には以下の記載がある。 【0046】 また、本実施例では進捗度合について予定通りに進捗している場合には「●」とし、予定より遅れている場合には「×」とし、予定日が未到来の場合には「-」として表示して各依頼種別毎に進捗度合が管理できる構成としているが、進捗を管理できるのもでれば本実施例に限定するものではない。これにより、進捗確認画面を見ることにより依頼者は全体の進度を把握でき、また、対象部署は他部署との作業差異が容易に確認することができる。 6 甲6について 甲6には以下の記載がある。 【0067】 (作業指示取得部241) 作業指示取得部241は、例えば、作業指示者又は作業者等51(図1参照)が、その携帯端末41を使用して、当日作業予定の作業に係る作業指示書60を事務所端末11又は、現場事務所1内のLAN通信の端末に接続して、入力部41cの操作により作業指示書DB16K(図3参照)から、当該の作業の作業指示書60をダウンロードして記憶部41f記憶させたり、表示部41bに表示させたりする機能を有する。 なお、作業指示書60は、作業記録を兼ねている書式なので、その作業指示の作業の内容が完了せず、中断状態でその日に再開する場合は、作業指示書60のうちの既に作業された部分は記録記入がなされ、Rev.番号が付された作業指示書60がダウンロードされることになる。 第5 理由1についての当審の判断 1 甲1を主たる引用例とする場合 (1)本件特許発明1について ア 対比 本件特許発明1と甲1発明を対比する。 (ア)甲1発明の「タスク」は、「建築現場のユーザ(指示者)」が指示するもの、又は、「建築現場のユーザ(実行者)」が実行するものであるから、本件特許発明1の「建設作業」に相当する。 甲1発明の「指示者」と、本件特許発明1の「委託業者」とは、いずれも前記建設作業を指示する側の者、すなわち「指示側の者」である点で共通する。 甲1発明の「実行者」と、本件特許発明1の「前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者」及び「前記受託業者に属する職人」とは、いずれも前記建設作業を担当する側の者、すなわち「担当側の者」である点で共通する。 そして、甲1発明の「端末装置1」及び「サーバ装置2」は、「ユーザ(指示者、実行者)」の「ユーザ情報を格納するユーザ情報格納手段」を備えており、ユーザである指示者及び実行者のユーザ情報を当該「ユーザ情報格納手段」に格納して登録するために、前記「端末装置1」又は「サーバ装置2」は「ユーザ情報を格納して登録する手段」を有していることは明らかである。 してみると、甲1発明の前記「ユーザ情報を格納して登録する手段」と、本件特許発明1の「前記建設作業の委託業者、前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者、及び、前記受託業者に属する職人を登録する登録部」とは、「建設作業の指示側の者及び担当側の者を登録する登録部」である点で共通する。 (イ)甲1発明は、本件特許発明1の「建設現場の入力を受け付ける第1入力受付部」に対応する構成を有しない。 (ウ)甲1発明の「端末装置104の制御部17」は、「指示者が所定操作を行った場合に、新規作成画面を表示し、この新規作成画面において、指示者が当該画面の各欄に対応する情報を入力して確定した場合に、当該入力された情報を受け付け、受け付けた各情報に基づいて、端末側タスク内容情報」を「格納」する処理を行うところ、「端末側タスク内容情報」に含まれる「実行者情報」は、「ユーザ情報の氏名情報が検索可能にリスト表示され、当該リストから選択した氏名情報に対応する端末ID」である。 ここで、甲1発明の前記「実行者情報」に対応する実行者と、本件特許発明1の「入力を受け付けた前記建設現場の建設作業を担当する担当受託業者と担当職人」とは、「建設作業を担当する担当者」である点で共通する。また、「実行者情報」は、「ユーザ情報の氏名情報が検索可能にリスト表示され、当該リストから選択した氏名情報に対応する端末ID」であるから、「担当者」は、上記(ア)の「登録部」で登録した「担当側の者」の中から入力されたものといえる。 したがって、甲1発明の「端末装置104の制御部17」による上記処理を行う手段と、本件特許発明1の「前記受託業者と前記職人との中から、入力を受け付けた前記建設現場の建設作業を担当する担当受託業者と担当職人との入力を受け付ける第2入力受付部」とは、「前記担当側の者の中から、建設作業を担当する担当者の入力を受け付ける第2入力受付部」である点で共通する。 (エ)甲1発明の、上記(ウ)の「端末側タスク内容情報」には、さらに「タスクID」と「指示者情報」が含まれるから、該「タスクID」で特定されるタスクについて、「指示者情報」で特定される「指示者」と「実行者情報」とで特定される「実行者」との「指示系統」が特定されるものといえる。 そうすると、甲1発明は、「指示者情報」と「実行者情報」とを入力することで実質的に「指示系統」を入力するものといえるから、上記(ウ)の「指示者が所定操作を行った場合に、新規作成画面を表示し、この新規作成画面において、指示者が当該画面の各欄に対応する情報を入力して確定した場合に、当該入力された情報を受け付け、受け付けた各情報に基づいて、端末側タスク内容情報」を「格納」する処理」を行う「端末装置104の制御部17」と、本件特許発明1の「前記委託業者と、前記担当受託業者との指示系統の入力を受け付ける第3入力受付部」とは、「前記指示側の者と、前記担当者との指示系統の入力を受け付ける第3入力受付部」である点で共通する。 (オ)甲1発明は、本件特許発明1の「前記担当職人の中から、前記建設現場での職長となる前記担当職人の入力を受け付ける第4入力受付部」、及び、「前記職長と、前記担当職人との指示系統の入力を受け付ける第5入力受付部」に対応する構成を有しない。 (カ)甲1発明は、本件特許発明1の「前記担当受託業者が、複数存在する場合、前記担当受託業者同士の指示系統の入力を受け付ける第6入力受付部」に対応する構成を有しない。 (キ)甲1発明は、本件特許発明1の「入力を受け付けた前記建設現場の建設図面データを取得する建設図面データ取得部」に対応する構成を有しない。 (ク)甲1発明で作成する「タスク」は、建築現場において「指示者」が「実行者」に指示するものであるから、「(建築作業の)作業指示」ということもできる。 そして、上記(ウ)の「指示者が所定操作を行った場合に、新規作成画面を表示し、この新規作成画面において、指示者が当該画面の各欄に対応する情報を入力して確定した場合に、当該入力された情報を受け付け、受け付けた各情報に基づいて、端末側タスク内容情報」を「格納」する処理」は、「端末側タスク内容情報」が「タスク」の内容を表すから、「タスク」を作成する処理でもある。そうすると、甲1発明の「端末装置104の制御部17」による上記処理を行う手段は、本件特許発明1の「前記建設作業の作業指示を生成する作業指示生成部」に相当する。 (ケ)甲1発明は、本件特許発明1の「取得した前記建設図面データ上に重ねて、生成した前記作業指示を配置する配置部」に対応する構成を有しない。 (コ)甲1発明は、「端末装置104の制御部17」が、「端末側タスク内容情報」を「サーバ装置2に送信し」、「サーバ装置2の制御部23」が、「端末装置104から送信された情報を受信して、受信した情報を記録し」、「前述の各情報を記録した場合に、記録した各情報を取得し、取得した情報における実行者情報として記録されている端末IDを特定し、特定した端末IDが識別する端末装置101に、当該取得した情報を送信」することで、実行者と「端末側タスク内容情報」、すなわち「タスク」を共有する処理を行うものといえる。 そうすると、甲1発明の「サーバ装置2の制御部23」による上記処理を行う手段と、本件特許発明1の「前記職長に、前記建設図面データ上に重ねて配置した前記作業指示を共有する共有部」とは、「前記担当者に、前記作業指示を共有する共有部」である点で共通する。 (サ)甲1発明の「端末装置101の制御部17」は、「実行者が開封したタスクを行った上で、所定操作を行った場合に、端末側タスク状態情報において、選択したタスクのタスクID及び進捗情報を特定した上で、特定した進捗情報として「確認中」を記録して更新し、特定したタスクIDを含む確認依頼信号を生成して、生成した当該信号を、サーバ装置2に送信し」、「サーバ装置2の制御部23」は、「端末装置101から送信された確認依頼信号を受信」するものであり、甲1発明の実行者が行ったタスクのタスクIDを含む「確認依頼信号」と本件特許発明1の「完了報告」は、「共有した前記作業指示に対する」「終了報告」である点で共通する。 そうすると、甲1発明の「サーバ装置2の制御部23」による「端末装置101から送信された確認依頼信号を受信」する手段と、本件特許発明1の「共有した前記作業指示に対する前記完了報告を、前記職長から受け付ける完了報告受付部」とは、「共有した前記作業指示に対する前記終了報告を、前記担当者から受け付ける報告受付部」である点で共通する。 (シ)甲1発明の「サーバ装置2の制御部23」による「受信した確認依頼信号を端末装置104に送信する」手段と、本件特許発明1の「受け付けた前記完了報告を、前記委託業者に通知する通知部」とは、「受け付けた前記終了報告を、前記指示側の者に通知する通知部」である点で共通する。 (ス)上記(ウ)のとおり、指示者が実行者を入力するところ、「実行者情報」は、ユーザ情報の氏名情報が検索可能にリスト表示され、当該リストから選択した氏名情報に対応する端末IDであり、「ユーザ情報」には「役職情報」を含むから、指示者は役職情報に基づいて実行者を検索するといえる。そうすると、上記(エ)の「指示者」と「実行者」との「指示系統」は、本件特許発明1において「前記指示系統は、委託先、受託先もしくは再受託先の関係性、職務における関係性、または作業現場における作業指示の系統図である」と特定されているうちの「職務における関係性」に該当するといえる。 (セ)甲1発明の「管理システム100」は、上記(ク)(コ)より、「建築作業の作業指示の共有」を行うものであり、また、上記(サ)(シ)より、「前記作業指示に対する確認依頼信号の送信」を行うものといえるから、本件特許発明1の「建設作業の作業指示の共有と、前記作業指示に対する完了報告の通知を行う建設作業管理システム」とは、「建設作業の作業指示の共有と、前記作業指示に対する終了報告の通知を行う建設作業管理システム」である点で共通する。 (ソ)以上より、本件特許発明1と甲1発明は、以下の点で一致し、また相違する。 [一致点] 建設作業の作業指示の共有と、前記作業指示に対する終了報告の通知を行う建設作業管理システムであって、 建設作業の指示側の者及び担当側の者を登録する登録部と、 前記担当側の者の中から、建設作業を担当する担当者の入力を受け付ける第2入力受付部と、 前記指示側の者と、前記担当者との指示系統の入力を受け付ける第3入力受付部と、 前記建設作業の作業指示を生成する作業指示生成部と、 前記担当者に、前記作業指示を共有する共有部と、 共有した前記作業指示に対する前記終了報告を、前記担当者から受け付ける報告受付部と、 受け付けた前記終了報告を、前記指示側の者に通知する通知部と、 前記指示系統は、職務における関係性である 建設作業管理システム。 [相違点] (相違点1) 「登録部」で登録する「指示側の者」について、本件特許発明1では「前記建設作業の委託業者」であるのに対し、甲1発明では「指示者」が「前記建設作業の委託業者」であるとの特定がされていない点。 さらに、「登録部」で登録する「担当側の者」について、本件特許発明1では「前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者、及び、前記受託業者に属する職人」であるのに対し、甲1発明では「実行者」が「前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者、及び、前記受託業者に属する職人」であるとの特定がされていない点。 (相違点2) 本件特許発明1は、「建設現場の入力を受け付ける第1入力受付部」を備えているのに対し、甲1発明では、前記「第1入力受付部」を備えていない点。 (相違点3) 「第2入力受付部」について、本件特許発明1は、「前記受託業者と前記職人との中から、入力を受け付けた前記建設現場の建設作業を担当する担当受託業者と担当職人との入力を受け付ける」と特定されているのに対し、甲1発明は、このような特定がない点。 (相違点4) 「第3入力受付部」について、本件特許発明1は、「前記委託業者と、前記担当受託業者との指示系統の入力を受け付ける」と特定されているのに対し、甲1発明は、このような特定がない点。 (相違点5) 本件特許発明1は、「前記担当職人の中から、前記建設現場での職長となる前記担当職人の入力を受け付ける第4入力受付部」及び「前記職長と、前記担当職人との指示系統の入力を受け付ける第5入力受付部」を備えているのに対し、甲1発明では、前記「第4入力受付部」及び前記「第5入力受付部」を備えていない点。 (相違点6) 本件特許発明1は、「前記担当受託業者が、複数存在する場合、前記担当受託業者同士の指示系統の入力を受け付ける第6入力受付部」を備えているのに対し、甲1発明では、前記「第6入力受付部」を備えていない点。 (相違点7) 本件特許発明1は、「入力を受け付けた前記建設現場の建設図面データを取得する建設図面データ取得部」及び「取得した前記建設図面データ上に重ねて、生成した前記作業指示を配置する配置部」を備えているのに対し、甲1発明では、前記「建設図面データ取得部」及び前記「配置部」を備えていない点。 (相違点8) 「共有部」について、本件特許発明1では、「前記職長に、前記建設図面データ上に重ねて配置した前記作業指示を共有」するものであるのに対し、甲1発明では、「実行者」が「職長」であることが特定されておらず、また、共有する前記作業指示に「前記建設図面データ上に重ねて配置した」との特定はない点。 (相違点9) 「完了報告受付部」について、本件特許発明1では、「共有した前記作業指示に対する前記完了報告を、前記職長から受け付ける」ものであるのに対し、甲1発明では、「実行者」が「職長」であることが特定されておらず、また、「実行者」から受け付けるのは「確認依頼信号」であって、「完了報告」ではない点。 (相違点10) 「通知部」について、本件特許発明1では、「前記完了報告を、前記委託業者に通知する」のに対し、甲1発明では、「指示者」が「委託業者」であることが特定されておらず、さらに、「指示者」に通知する「終了報告」は、「確認依頼信号」であって、「完了報告」ではない点。 イ 判断 事案に鑑み、相違点6について先に検討する。 甲3には、上記第4の3の【図7】(参加ユーザの欄)に示されているとおり「A工務店、B工作所等の複数の参加ユーザが存在し、所属メンバーが登録されていること」との事項が記載されているものの、複数の参加ユーザ同士の指示系統を入力することは記載されておらず、また当業者にとって周知の事項であるといえる合理的な理由も証拠もない。 また、甲4の記載を踏まえて「建設図面を用いて、作業指示を行うこと」が周知技術であるとしても、甲4には、複数の参加ユーザ同士の指示系統を入力することは記載されていない。 したがって、甲1発明に甲3及び甲4に記載されている事項を採用しても、相違点6に係る構成を導出することはできない。 この点に関し、異議申立人は、特許異議申立書において「複数の担当受託業者は明示されていないが、甲1発明においても、組織図において、工事副部長、設備長、見積長等の複数の担当者が登録されている。作業所長が委託者と想定すると、これらは受託者となり、その関係性が登録されている。また、甲3発明においても、複数の工務店等の会社が登録されており、担当可能な作業が登録されている。」(34頁)と主張している。 しかしながら、甲1の組織図(【図4】)は、1つの組織内の組織図であって、複数の担当受託業者に関するものではない。 また、異議申立人は、特許異議申立書(30頁)において、甲3発明を 「建設現場の入力を受け付け、 受託業者が複数存在し、受託業者と職人との中から、入力を受け付けた建設現場の建設作業を担当する担当受託業者と担当職人との入力を受け付け、 委託業者と、担当受託業者との指示系統の入力を受け付け、 参加ユーザの中から、管理者、特定ユーザ、一般ユーザを受け付け、 管理者と、特定ユーザ、一般ユーザとの指示系統の入力を受け付け、 作業の進捗情報を共有する建設作業管理システム。」 と認定しているものの、当該甲3発明は、複数の受託業者同士の指示系統の入力を受け付けるものではない。 したがって、異議申立人の上記主張は採用できない。 以上のとおり、本件特許発明1は、他の相違点について検討するまでもなく、甲1発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (2)本件特許発明2~11、13~15について ア 本件特許発明2~11、13は、本件特許発明1を限定した発明であり、甲1発明と対比すると、いずれも上記(1)アの相違点6を有するところ、本件特許発明1が甲1発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるといえない以上、同様に、本件特許発明2~11、13は、甲1発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 そして、甲5及び甲6の記載事項は、上記第4の5、6のとおりであって、上記相違点6に係る構成を示すものではない。 イ 本件特許発明14は、本件特許発明1を「建設作業管理方法」として表現した発明であって、甲1発明を方法の発明として表現した発明と対比すると、いずれも上記(1)アの相違点6と同様の相違点を有するところ、本件特許発明1が甲1発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるといえない以上、同様に、本件特許発明14は、甲1発明を方法の発明として表現した発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 ウ 本件特許発明15は、本件特許発明1を「プログラム」として表現した発明であって、甲1発明をプログラムの発明として表現した発明と対比すると、いずれも上記(1)アの相違点6と同様の相違点を有するところ、本件特許発明1が甲1発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるといえない以上、同様に、本件特許発明15は、甲1発明をプログラムの発明として表現した発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 2 甲2を主たる引用例とする場合 (1)本件特許発明1について ア 対比 本件特許発明1と甲2発明を対比する。 (ア)甲2発明の「業務」及び「作業」と、本件特許発明1の「建設作業」とは、いずれも「作業」である点で共通する。 また、甲2発明の「指示者」と、本件特許発明1の「委託業者」とは、いずれも前記作業を指示する側の者、すなわち「指示側の者」である点で共通する。 また、甲2発明の「報告者」と、本件特許発明1の「前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者」及び「前記受託業者に属する職人」とは、いずれも前記作業を担当する側の者、すなわち「担当側の者」である点で共通する。 そして、甲2発明の「指示者が報告者を指名するため、組織による検索を行う場合などに使用され」る「ユーザ管理テーブル」は、予め指示者や報告者となる者を登録したものといえるから、甲2発明が備える「ユーザ管理テーブル」に指示者や報告者となる者を登録するための手段と、本件特許発明1の「前記建設作業の委託業者、前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者、及び、前記受託業者に属する職人を登録する登録部」とは、「作業の指示側の者及び担当側の者を登録する登録部」である点で共通する。 (イ)甲2発明は、本件特許発明1の「建設現場の入力を受け付ける第1入力受付部」に対応する構成を有しない。 (ウ)甲2発明は、「報告者の入力をユーザに指示し、ユーザは」「報告者を入力し、」「入力内容を保存」する処理を行うものであるところ、ユーザ、すなわち指示者は、上記(ア)のとおり、報告者をユーザ管理テーブルから検索して入力するといえる。また、甲2発明の指示者が入力した報告者は、実際に作業を担当する者といえるから、本件特許発明1の「担当受託業者と担当職人」とは、「担当者」である点で共通する。 そうすると、甲2発明の前記処理を行う手段と、本件特許発明1の「前記受託業者と前記職人との中から、入力を受け付けた前記建設現場の建設作業を担当する担当受託業者と担当職人との入力を受け付ける第2入力受付部」とは、「前記担当側の者の中から、特定の作業を担当する担当者の入力を受け付ける第2入力受付部」である点で共通する。 (エ)甲2発明の「回送管理テーブル」は、「回送順序1003」の項目を含み、「回送順序1003には、ワークフローを回送する順番が格納され、「1」が指示者を、「2」が報告者を、「3」が承認者を表し、承認者は指示者と同じ者」であるから、回送順序1003の項目に格納された数字は、ワークフローにおける「指示系統」を表すものといえる。そうすると、甲2発明において、回送順序1003に対応する「指示者レコード」、「報告者レコード」及び「承認者レコード」を追加する処理を行う手段と、本件特許発明1の「前記委託業者と、前記担当受託業者との指示系統の入力を受け付ける第3入力受付部」とは、「前記指示側の者と、担当者との指示系統の入力を受け付ける第3入力受付部」である点で共通する。 (オ)甲2発明は、本件特許発明1の「前記担当職人の中から、前記建設現場での職長となる前記担当職人の入力を受け付ける第4入力受付部」、及び、「前記職長と、前記担当職人との指示系統の入力を受け付ける第5入力受付部」に対応する構成を有しない。 (カ)甲2発明は、本件特許発明1の「前記担当受託業者が、複数存在する場合、前記担当受託業者同士の指示系統の入力を受け付ける第6入力受付部」に対応する構成を有しない。 (キ)甲2発明は、本件特許発明1の「入力を受け付けた前記建設現場の建設図面データを取得する建設図面データ取得部」に対応する構成を有しない。 (ク)甲2発明の「新規ワークフロー作成の処理」のうち、「指示内容の入力をユーザに指示し」、ユーザが入力した「指示内容」を「保存」する処理と、本件特許発明1の「前記建設作業の作業指示を生成する作業指示生成部」とは、「作業指示を生成する作業指示生成部」である点で共通する。 (ケ)甲2発明は、本件特許発明1の「取得した前記建設図面データ上に重ねて、生成した前記作業指示を配置する配置部」に対応する構成を有しない。 (コ)甲2発明の「新規ワークフロー作成の処理」のうち、「報告者へメールでワークフローを通知」する処理は、指示者と報告者でワークフローを共有する処理といえ、該ワークフローには、前記(ク)の「指示内容」が含まれるから、甲2発明の前記処理を行う手段と、本件特許発明1の「前記職長に、前記建設図面データ上に重ねて配置した前記作業指示を共有する共有部」とは、「前記担当者に、前記作業指示を共有する共有部」である点で共通する。 (サ)甲2発明の「作業実行の処理」のうち、ユーザ(報告者)が入力した報告内容を保存する処理について、該報告内容は上記(ク)の「指示内容」についての完了報告であるから、甲2発明の前記処理を行う手段と、本件特許発明1の「共有した前記作業指示に対する前記完了報告を、前記職長から受け付ける完了報告受付部」とは、「共有した前記作業指示に対する前記完了報告を、前記担当者から受け付ける完了報告受付部」である点で共通する。 (シ)甲2発明の「作業実行の処理」のうち、「指示者にメールで完了報告を通知する」処理を行う手段と、本件特許発明1の「受け付けた前記完了報告を、前記委託業者に通知する通知部」とは、「受け付けた前記完了報告を、前記指示側の者に通知する通知部」である点で共通する。 (ス)上記(ア)のとおり、甲2発明の「ユーザ管理テーブル」が「指示者が報告者を指名するため、組織による検索を行う場合などに使用され」るから、上記(エ)のワークフローにおける「指示系統」は、本件特許発明1において「前記指示系統は、委託先、受託先もしくは再受託先の関係性、職務における関係性、または作業現場における作業指示の系統図である」と特定されているうちの「職務における関係性」に該当するといえる。 (セ)上記(ア)~(ス)を踏まえると、甲2発明の「新規ワークフローを作成する処理と、作業実行の処理を行う業務管理システム」と、本件特許発明1の「建設作業の作業指示の共有と、前記作業指示に対する完了報告の通知を行う建設作業管理システム」とは、「作業指示の共有と、前記作業指示に対する完了報告の通知を行う作業管理システム」である点で共通する。 (ソ)以上より、本件特許発明1と甲2発明は、以下の点で一致し、また相違する。 [一致点] 作業指示の共有と、前記作業指示に対する完了報告の通知を行う作業管理システムであって、 作業の指示側の者及び担当側の者を登録する登録部と、 前記担当側の者の中から、特定の作業を担当する担当者の入力を受け付ける第2入力受付部と、 前記指示側の者と、担当者との指示系統の入力を受け付ける第3入力受付部と、 作業指示を生成する作業指示生成部と、 前記担当者に、前記作業指示を共有する共有部と、 共有した前記作業指示に対する前記完了報告を、前記担当者から受け付ける完了報告受付部と、 受け付けた前記完了報告を、前記指示側の者に通知する通知部と、 を備え、 前記指示系統は、職務における関係性である、 作業管理システム。 [相違点] (相違点1) 本件特許発明1は、「建設作業の作業指示の共有と、前記作業指示に対する完了報告の通知を行う建設作業管理システム」であるのに対し、甲2発明は、「作業」が「建設作業」であることが特定されておらず、「建設作業管理システム」との特定もされていない点。 (相違点2) 「登録部」で登録する「指示側の者」について、本件特許発明1では「前記建設作業の委託業者」であるのに対し、甲2発明では「指示者」が「前記建設作業の委託業者」であるとの特定がされていない点。 さらに、「登録部」で登録する「担当側の者」について、本件特許発明1では「前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者、及び、前記受託業者に属する職人」であるのに対し、甲2発明では「報告者」が「前記委託業者が前記建設作業を委託した受託業者、及び、前記受託業者に属する職人」であるとの特定がされていない点。 (相違点3) 本件特許発明1は、「建設現場の入力を受け付ける第1入力受付部」を備えているのに対し、甲2発明では、前記「第1入力受付部」を備えていない点。 (相違点4) 「第2入力受付部」について、本件特許発明1は、「前記受託業者と前記職人との中から、入力を受け付けた前記建設現場の建設作業を担当する担当受託業者と担当職人との入力を受け付ける」と特定されているのに対し、甲2発明は、このような特定がない点。 (相違点5) 「第3入力受付部」について、本件特許発明1は、「前記委託業者と、前記担当受託業者との指示系統の入力を受け付ける」と特定されているのに対し、甲2発明は、このような特定がない点。 (相違点6) 本件特許発明1は、「前記担当職人の中から、前記建設現場での職長となる前記担当職人の入力を受け付ける第4入力受付部」及び「前記職長と、前記担当職人との指示系統の入力を受け付ける第5入力受付部」を備えているのに対し、甲2発明では、前記「第4入力受付部」及び「第5入力受付部」を備えていない点。 (相違点7) 本件特許発明1は、「前記担当受託業者が、複数存在する場合、前記担当受託業者同士の指示系統の入力を受け付ける第6入力受付部」を備えているのに対し、甲2発明では、前記「第6入力受付部」を備えていない点。 (相違点8) 本件特許発明1は、「入力を受け付けた前記建設現場の建設図面データを取得する建設図面データ取得部」を備えているのに対し、甲2発明では、前記「建設図面データ取得部」を備えていない点。 (相違点9) 「作業指示生成部」が生成する「作業指示」について、本件特許発明1は、「前記建設作業の作業指示」と特定されているのに対し、甲2発明では、「作業指示」が「前記建設作業の作業指示」であることが特定されていない点。 (相違点10) 本件特許発明1は「取得した前記建設図面データ上に重ねて、生成した前記作業指示を配置する配置部」を備えているのに対し、甲2発明では、前記「配置部」を備えていない点。 (相違点11) 「共有部」について、本件特許発明1では、「前記職長に、前記建設図面データ上に重ねて配置した前記作業指示を共有」するものであるのに対し、甲2発明では、「報告者」が「職長」であることが特定されておらず、また、共有する前記作業指示に「前記建設図面データ上に重ねて配置した」との特定はない点。 (相違点12) 「完了報告受付部」について、本件特許発明1では、「共有した前記作業指示に対する前記完了報告を、前記職長から受け付ける」ものであるのに対し、甲2発明では、「報告者」が「職長」であることが特定されていない点。 (相違点13) 「通知部」について、本件特許発明1では、「前記完了報告を、前記委託業者に通知する」のに対し、甲2発明では、「指示者」が「委託業者」であることが特定されていない点。 イ 判断 事案に鑑み、相違点7について先に検討する。 甲3には、上記第4の3の【図7】(参加ユーザの欄)に示されているとおり「A工務店、B工作所等の複数の参加ユーザが存在し、所属メンバーが登録されていること」との事項が記載されているものの、複数の参加ユーザ同士の指示系統を入力することは記載されておらず、また当業者にとって周知の事項であるといえる合理的な理由も証拠もない。 また、甲4の記載を踏まえて「建設図面を用いて、作業指示を行うこと」が周知技術であるとしても、甲4には、複数の参加ユーザ同士の指示系統を入力することは記載されていない。 したがって、甲2発明に甲3及び甲4に記載されている事項を採用しても、相違点7に係る構成を導出することはできない。 この点に関し、異議申立人は、特許異議申立書において「複数の担当受託業者は明示されていないが、甲2発明においても、複数レベルの所属(会社、本部、事業部、部、課、係、グループ)などを格納してもよいこと、親会社と子会社間、または発注会社と受注会社間などにまたがった業務に適用できることが開示されている。また、甲3発明においても、複数の工務店等の会社が登録されており、担当可能な作業が登録されている。」(36頁)と主張している。しかしながら、甲2の複数レベルの所属は1つの会社内のものであり、また、親会社と子会社間、発注会社と受注会社間にまたがった業務が特定されるとしても、複数の担当受託業者同士の指示系統を入力するものではない。また、異議申立人が認定した甲3発明も、複数の受託業者同士の指示系統の入力を受け付けるものではない。 したがって、異議申立人の上記主張は採用できない。 以上のとおり、本件特許発明1は、他の相違点について検討するまでもなく、甲2発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (2)本件特許発明2~7、9、12、14、15について ア 本件特許発明2~7、9、12は、本件特許発明1を限定した発明であり、甲2発明と対比すると、いずれも上記(1)アの相違点7を有するところ、本件特許発明1が甲2発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるといえない以上、同様に、本件特許発明2~7、9、12は、甲2発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 そして、甲5の記載事項は、上記第4の5のとおりであって、上記相違点7に係る構成を示すものではない。 イ 本件特許発明14は、本件特許発明1を「建設作業管理方法」として表現した発明であって、甲2発明を方法の発明として表現した発明と対比すると、いずれも上記(1)アの相違点7と同様の相違点を有するところ、本件特許発明1が甲2発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるといえない以上、同様に、本件特許発明14は、甲2発明を方法の発明として表現した発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 ウ 本件特許発明15は、本件特許発明1を「プログラム」として表現した発明であって、甲2発明をプログラムの発明として表現した発明と対比すると、いずれも上記(1)アの相違点7と同様の相違点を有するところ、本件特許発明1が甲2発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるといえない以上、同様に、本件特許発明15は、甲2発明をプログラムの発明として表現した発明と、甲3及び甲4の記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 第6 理由2についての当審の判断 1 異議申立人の主張する理由2(特許法第36条第6項第2号) 異議申立人は、特許異議申立書(40~41頁)において、以下のとおり主張する。 なお、以下の主張中の「指揮系統」、「本件特許発明12」及び「本件特許発明13」は、それぞれ「指示系統」、「本件特許発明14」及び「本件特許発明15」の誤記と認める。 「本件特許発明1、本件特許発明12、本件特許発明13には、各指揮系統の入力を受け付ける構成が記載されているが、「建設作業の作業指示を生成する」、「職長に、前記作業指示を共有する」、「共有した前記作業指示に対する前記完了報告を、前記職長から受け付ける」、「受け付けた前記完了報告を、前記委託業者に通知する」処理において、各指揮系統がどのように使用されるか明確でない。なお、単に指揮系統を記憶するだけであれば、上述した甲第2号証にも記載されており、甲第2号証の組織図も、作業指示の系統図であるため、何ら技術的な意義はない。」 2 当審の判断 請求項1で「指示系統」について特定された構成、すなわち「前記委託業者と、前記担当受託業者との指示系統の入力を受け付ける第3入力受付部」、「前記職長と、前記担当職人との指示系統の入力を受け付ける第5入力受付部」及び「前記担当受託業者が、複数存在する場合、前記担当受託業者同士の指示系統の入力を受け付ける第6入力受付部」の記載は明確である。 また、発明の詳細な説明に「本発明は、建設作業の委託業者と、受託業者との指示系統を明確にした上で、職長に建設作業の作業指示の共有と、委託業者に作業指示に対する完了報告の通知を行うことが可能な建設作業管理システム、建設作業管理方法及びプログラムを提供することを目的とする。」(【0006】)と記載されており、上述の構成により各「指示系統」の入力を受け付けることで「建設作業の委託業者と、受託業者との指示系統を明確」にするものであるから、本件特許発明1が、各処理において各指示系統がどのように使用されるかを特定していないことが、本件特許発明1が明確でないとの理由にはならない。 また、請求項1の「指示系統」は、「建設現場の入力を受け付ける第1入力受付部」により受け付けられた「建設現場」に対応して上述の構成により入力を受け付けられるものであり、単なる「組織図」とは異なることが明らかである。 したがって、請求項1を引用する請求項2~13を含めて、請求項1~13の記載は明確である。 同様に、請求項14及び15の記載は明確である。 よって、本件特許発明1~15は明確であるから、異議申立人の主張する理由2は理由がない。 第7 むすび 以上のとおり、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、特許7129584号の請求項1~15に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に特許7129584号の請求項1~15に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2023-700225

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