商標拒絶査定不服審判
2023-017809
バンソー、バンソ
- 審判番号
- 2023-017809
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-099287
- 請求日
- 2023年10月20日
- 審決日
- 2024年07月23日
- 公報発行日
- 2025年03月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ばんそう
- 【請求人代理人】上吉原 宏
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 勉
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 浦崎 直之
- 分類
- T18 .261-Z (W3541) / T18 .262-Z (W3541) / T18 .263-Z (W3541) / T18 .264-Z (W3541)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-99287拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和4年8月29日に登録出願されたものであって、その手続の経緯の概略は以下のとおりである。
令和5年 4月 6日付け:拒絶理由通知書
令和5年 5月 9日 :意見書の提出
令和5年 8月 7日付け:拒絶査定
令和5年10月20日 :審判請求書、手続補正書の提出
第2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第35類及び第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定役務については、上記第1の手続補正により、第35類「経営に関するコンサルティング並びにこれらに関する情報の提供,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析」及び第41類「セミナーの企画・運営又は開催」と補正されたものである。
第3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6089130号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成30年1月31日に登録出願、第35類及び第37類に属する別掲3に記載のとおりの役務を指定役務として、同年10月12日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、上部に青色で「BANSO」(2文字目の「A」の文字の横棒を省略する図案化が施されている。)の欧文字を配し、その下部に同色で、横長長方形状の上辺が凹面の図形を配した構成よりなるところ、当該図形部分は、特段の特徴のないデザインであって、単に装飾的なものとして看取されることから、見る者の注意を最も強く引く部分は、「BANSO」の文字部分と認められる。
そして、「BANSO」の文字部分は、辞書等に載録されている既成の語ではなく、本願商標の指定役務との関係で直ちに特定の意味合いを想起させるともいい難く、造語として看取されるものであり、さらに、その下部に表された図形部分についても、これと常に一体不可分のものとして把握されるべき特段の事情は見いだせない。
してみれば、本願商標は、その構成中、「BANSO」の文字部分が、取引者、需要者に対し、強く支配的な印象を与えるものであるから、当該文字部分を分離、抽出し、これを要部として、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、本願商標は、その構成中の「BANSO」の文字部分に相応して、「バンソー」又は「バンソ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、上部に赤色で、「B」の文字をモチーフにしたとおぼしき図形を配し、その下部に黒色で、「BANSO」(2文字目の「A」の文字の横棒を省略する図案化が施されている。)の欧文字を配した構成よりなるところ、当該図形部分は、直ちに特定の称呼及び観念が生じるとまではいえないものであり、また、「BANSO」の文字部分は、辞書等に載録されている既成の語ではなく、引用商標の指定役務との関係で直ちに特定の意味合いを想起させるともいい難く、造語として看取されるものであり、さらに、これら図形部分と「BANSO」の文字部分との間に観念上の関連性も見いだせない。
そして、引用商標を構成する図形部分と「BANSO」の文字部分とは、いずれも重なることなく間隔を空けて配置され、視覚的に分離して観察されることに加え、引用商標の構成全体として、何らかの特定の意味合いを看取させる等、観念的な関連性も見いだすことはできないから、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難く、これら図形部分と「BANSO」の文字部分とは、それぞれ独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当である。
してみれば、引用商標は、独立して役務の出所識別標識としての機能を果たし得る「BANSO」の文字部分を分離、抽出し、これを要部として、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、引用商標は、その構成中の「BANSO」の文字部分に相応して、「バンソー」又は「バンソ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標は、それぞれ上記(1)及び上記(2)のとおりの構成からなるところ、本願商標の構成中「BANSO」の文字部分と、引用商標の構成中「BANSO」の文字部分とを比較すると、外観において、書体及び色彩の有無に差異を有するものの、「BANSO」のつづりを共通にし、2文字目の「A」の文字の横棒を省略する図案化も共通するものであるから、両者は外観において類似するというのが相当である。
そして、称呼において、両者は、「バンソー」又は「バンソ」の称呼を共通にするものである。
また、観念において、両者はいずれも特定の観念が生じないから比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観において類似し、称呼を共通にするものであるから、これらの外観及び称呼によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、全体的に考察すれば、両者は互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(4)本願商標の指定役務と引用商標の指定役務との類否について
本願商標の指定役務と引用商標の指定役務との類否について検討すると、本願商標の指定役務中、第35類「経営に関するコンサルティング並びにこれらに関する情報の提供,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析」と、引用商標の指定役務中、例えば第35類「リサイクル品又は中古品の販売に関する情報の提供,中古品買取業者への中古品売却希望者に関する情報の提供,中古品売却希望者への中古品買取業者に関する情報の提供,その他の商品の販売に関する情報の提供」については、これらの役務の提供の目的は、商業等に従事する企業等に対して、その管理、運営等を援助することであり、一致する。
また、これらの役務の提供の手段及び場所は、コンピュータネットワークを通じて、あるいは対面で提供され、一致する。
そして、これらの役務の提供に関連する物品は、例えば、電気通信機械器具や電子応用機械器具が用いられることがあるため、一致する場合がある。
また、これらの役務の需要者の範囲は、いずれも商業等に従事する企業等であり、一致する。
したがって、本願に係る指定役務中、第35類「経営に関するコンサルティング並びにこれらに関する情報の提供,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析」と、引用商標に係る指定役務中、例えば第35類「リサイクル品又は中古品の販売に関する情報の提供,中古品買取業者への中古品売却希望者に関する情報の提供,中古品売却希望者への中古品買取業者に関する情報の提供,その他の商品の販売に関する情報の提供」は、役務の提供の目的、手段、場所、提供に関連する物品及び需要者の範囲が一致することを踏まえると、これらの指定役務に同一又は類似する商標が使用された場合には、同一営業主の提供に係る役務と誤認されるおそれがあると認められる関係があるから、両者は類似の役務であるというのが相当である。
(5)小括
以上より、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定役務も引用商標の指定役務と類似の役務であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、引用商標の「BANSO」の文字部分は、小さく付記的に表されており、看者は引用商標の図形部分に着目すると考えられ、引用商標の要部は「BANSO」の文字部分ではなく図形部分にあり、また、実際の使用態様を見ても、図形部分に対して「BANSO」の文字部分を小さく表したり、他の用語を併用したりしている態様からも、図形部分が要部といえる旨主張する。
しかしながら、引用商標は、上記1(2)のとおり、引用商標を構成する図形部分と「BANSO」の文字部分とは、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難く、これら図形部分と「BANSO」の文字部分とは、それぞれ独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当であり、引用商標は、独立して役務の出所識別標識としての機能を果たし得る「BANSO」の文字部分を分離、抽出し、これを要部として、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
また、請求人の提出に係る証拠によれば、数件の資料において、引用商標の構成要素が引用商標と異なる態様で使用されていることは認められるものの、これらのみをもって、引用商標の図形部分のみが要部ということはいえず、引用商標については、上記1(2)のとおり、その構成中「BANSO」の文字部分を要部として抽出し、これを他人の商標と比較して商標の類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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