商標拒絶査定不服審判
2023-015835
エヌビイエッチバケットエレベータ、エヌビイエイチバケットエレベータ、エヌビイエッチ、エヌビイエイチ
- 審判番号
- 2023-015835
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-123587
- 請求日
- 2023年09月20日
- 審決日
- 2024年11月27日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社椿本チエイン
- 【請求人代理人】弁理士法人 竹内国際知財事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T18 .261-Z (W07) / T18 .262-Z (W07) / T18 .263-Z (W07)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-123587拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和3年10月5日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 4月22日付け:拒絶理由通知書
令和4年 7月 5日 :意見書、手続補正書の提出
令和5年 6月21日付け:拒絶査定
令和5年 9月20日 :審判請求書の提出
令和6年 8月22日付け:審尋
令和6年10月 7日 :回答書の提出
第2 本願商標
本願商標は、「NBHバケットエレベータ」の文字を標準文字で表してなり、第7類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記第1の手続補正により、第7類「バケットエレベータ,コンベヤー,土木機械器具,荷役機械器具」と補正されたものである。
第3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 引用商標1(国際登録第1424184号)
商標 「NBH 500」
指定商品 別掲1(1)のとおり
国際登録出願日 2018年(平成30年)4月20日
設定登録日 2020年(令和2年)11月20日
2 引用商標2(国際登録第1424185号)
商標 「NBH 5」
指定商品 別掲1(1)のとおり
国際登録出願日 2018年(平成30年)4月20日
設定登録日 2020年(令和2年)11月20日
3 引用商標3(国際登録第1424186号)
商標 「NBH 630」
指定商品 別掲1(1)のとおり
国際登録出願日 2018年(平成30年)4月20日
設定登録日 2020年(令和2年)11月20日
4 引用商標4(国際登録第1424187号)
商標 「NBH 1000」
指定商品 別掲1(1)のとおり
国際登録出願日 2018年(平成30年)4月20日
設定登録日 2020年(令和2年)11月20日
5 引用商標5(国際登録第1424188号)
商標 「NBH 1200」
指定商品 別掲1(1)のとおり
国際登録出願日 2018年(平成30年)4月20日
設定登録日 2020年(令和2年)11月20日
6 引用商標6(国際登録第1424224号)
商標 「NBH 800」
指定商品 別掲1(1)のとおり
国際登録出願日 2018年(平成30年)4月20日
設定登録日 2020年(令和2年)11月20日
7 引用商標7(国際登録第1424892号)
商標 「NBH 6」
指定商品 別掲1(2)のとおり
国際登録出願日 2018年(平成30年)4月20日
設定登録日 2020年(令和2年)11月20日
以下、引用商標1ないし引用商標7をまとめて「引用商標」という場合がある。
第4 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標の構成中の「NBH」の欧文字と引用商標の構成中の「NBH」の欧文字とは、その観念を比較することはできないものの、「NBH」の綴りを共通にし、また、本願商標と引用商標1から引用商標7から生ずる「エヌビイエッチ」の称呼を共通にすることから、外観及び称呼が類似するものであり、これらを総合的に考察すると、両者は互いに類似する商標であると判断するのが相当であり、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当すると認定、判断したものである。
第5 当審における審尋
当審において、上記第1の審尋により、請求人に対し、別掲2のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
第6 審尋に対する請求人の回答(要旨)
請求人は、上記第5の審尋に対し、令和6年10月7日付けの回答書を提出し、要旨、以下のとおりの意見を述べた。
引用商標は、欧文字「NBH」と数字とがまとまり良く配置されており、引用商標の構成中、「NBH」の欧文字部分は、特定の観念を生じず、強く支配的ではないので、引用商標から、「NBH」の欧文字部分のみを抽出することは妥当ではない。このような「NBH」の欧文字とともに引用商標を構成する数字部分は、出所識別標識としての称呼、観念が生じないとまでは言えないから、引用商標は、「NBH」の欧文字部分のみを分離抽出して類否判断をすべきではなく、原則どおり、商標全体を対比すべきであり、このことは、過去の審決例とも矛盾しない。
第7 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号の該当性について
(1)本願商標について
本願商標は、上記第2のとおり、「NBHバケットエレベータ」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、同書、同大、等間隔に表されているとしても、文字の種類の相違から「NBH」と「バケットエレベータ」を結合したものと容易に認識できるものである。
そして、本願商標の構成中後半の「バケットエレベータ」の文字は、「鎖の輪にバケットを取り付けて、土、砂利などを垂直あるいは斜め上下方向に運搬する装置」(「コンサイスカタカナ語辞典 第4版」発行者:株式会社三省堂)の意味を有する語であり、本願の指定商品中の「バケットエレベータ,荷役機械器具」との関係においては、商品の普通名称又は品質等を表示したものと把握され、出所識別標識としての機能を発揮し得ないものである。
一方、前半の「NBH」の文字は、一般の辞書等に載録された特定の意味合いを表す語ではなく、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような特別な事情はないことから、これよりは、一種の造語からなるものと認識されるものであり、特定の観念は生じないものである。
そうすると、本願商標は、その構成中の「バケットエレベータ」の文字は、その指定商品中の「バケットエレベータ,荷役機械器具」との関係においては、商品の普通名称又は品質等を表示する、出所識別標識としての機能を発揮し得ない文字部分といえるから、当該文字部分から、出所識別標識としての称呼、観念が生じるとはいえない。
してみると、本願商標構成中前半に位置する「NBH」の文字を要部として抽出し、これと他人の商標とを比較して、商標そのものの類否を判断することが許されるものというべきである。
したがって、本願商標は、その構成全体から生じる称呼のほかに、本願商標の要部である「NBH」の欧文字に相応して「エヌビーエイチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
上記第3のとおり、引用商標1は「NBH 500」の文字を、引用商標2は「NBH 5」の文字を、引用商標3は「NBH 630」の文字を、引用商標4は「NBH 1000」の文字を、引用商標5は「NBH 1200」の文字を、引用商標6は「NBH 800」の文字を、引用商標7は「NBH 6」の文字をそれぞれ横書きしてなるところ、引用商標は、「NBH」の欧文字と数字を、スペースを設け結合したものと容易に認識できるものである。
そして、引用商標の構成中の「NBH」の欧文字は、上記(1)のとおり、一般の辞書等に載録された特定の意味合いを表す語ではなく、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような特別な事情はないことから、これよりは、一種の造語からなるものと認識されるものであり、特定の観念は生じないものである。
また、引用商標の構成中の数字は、それ自体、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章というべきであり、また、商取引において、一般に自己の製造又は販売に係る商品の品番、型式等を表示するための記号、符号として類型的に使用されているのが実情であって、別掲2のとおり、本願の指定商品と同一又は類似の指定商品を取り扱う、引用商標の指定商品の業界においても、数字が品番等として取引上普通に使用されていることからすれば、引用商標の構成中の数字の部分は、記号、符号の一類型と把握され、出所識別標識としての機能を発揮し得ないものである。
そうすると、引用商標は、その構成中前半に位置する「NBH」の文字を要部として抽出し、これと他人の商標とを比較して、商標そのものの類否を判断することが許されるものというべきである。
したがって、引用商標は、その構成全体から生じる称呼のほかに、引用商標の要部である「NBH」の欧文字に相応して「エヌビーエイチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とを比較すると、両商標は、構成全体を見た場合、「NBH」の欧文字以外の部分において差異があることから、外観において相違するが、本願商標及び引用商標の要部である「NBH」の欧文字を共通にするから、外観上類似する。
また、本願商標及び引用商標の要部である「NBH」の欧文字に相応して生じる「エヌビーエイチ」の称呼は同一であり、称呼を共通にするものである。
そして、観念においては、本願商標と引用商標の要部である「NBH」の欧文字は、いずれも、特定の観念を生じないから、観念において比較できないものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観において類似し、称呼を共通にするものであり、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合し、全体的に考察すれば、両商標は、相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
(4)本願の指定商標と引用商標の指定商品との類否について
ア 本願の指定商品と引用商標1ないし引用商標6の指定商品との類否について
本願の指定商品は、引用商標1ないし引用商標6の指定商品中、第7類「housings for metalworking, construction, lumbering, woodworking, veneer or plywood making, packaging, wrapping or plastic processing machines [parts of machines]; robots for machine tools; machine tools for cutting; drilling bits [parts of machines]; guiding frames [cutting machine parts]; handles as parts of cutting machine tools; ball races as cutting machine parts; magnetic holder for cutting machines; pallet changing devices for loading-unloading machines and apparatus; depalletisers [machines]; rotating tables for cutting machines; robots; gliding carriage for workpieces conveying machines [machine parts]; drums for metalworking, mining, construction, fishing, chemical processing, textile, food or beverage processing, lumbering, woodworking, veneer or plywood making, pulp making, papermaking, paper-working, printing, bookbinding, agricultural, packaging, wrapping or plastic processing machines [parts of machines]; multi-purpose spindle heads for drilling [machine parts]; parts of the previously mentioned goods; all goods mentioned hereinbefore not for use in the dental sector.」と類似の商品である。
イ 本願の指定商品と引用商標7の指定商品との類否について
本願の指定商品は、引用商標7の指定商品中、第7類「housings for metalworking, construction, lumbering, woodworking, veneer or plywood making, packaging, wrapping or plastic processing machines [parts of machines]; robots for machine tools; machine tools for cutting; drilling bits [parts of machines]; guiding frames [cutting machine parts]; handles as parts of cutting machine tools; ball races as cutting machine parts; magnetic holder for cutting machines; pallet changing devices for loading-unloading machines and apparatus; depalletisers [machines]; rotating tables for cutting machines; robots; gliding carriage for workpieces conveying machines [machine parts]; multi-purpose spindle heads for drilling [machine parts]; parts of the previously mentioned goods; all goods mentioned hereinbefore not for use in the dental sector.」と類似の商品である。
(5)小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、「引用商標は、欧文字「NBH」と数字とがまとまり良く配置されており、引用商標の構成中、「NBH」の欧文字部分は、特定の観念を生じず、強く支配的ではないので、引用商標から、「NBH」の欧文字部分のみを抽出することは妥当ではない。このような「NBH」の欧文字とともに引用商標を構成する数字部分は、出所識別標識としての称呼、観念が生じないとまでは言えないから、引用商標は、「NBH」の欧文字部分のみを分離抽出して類否判断をすべきではなく、原則どおり、商標全体を対比すべきであり、このことは、過去の審決例とも矛盾しない。」旨主張する。
しかしながら、上記(2)のとおり、引用商標は、「NBH」の欧文字と数字を、スペースを設け結合したものと容易に認識できるものであり、「NBH」の欧文字は、特定の観念は生じないものである。
他方で、引用商標の構成中の数字は、それ自体、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章というべきであり、また、商取引において、一般に自己の製造又は販売に係る商品の品番、型式等を表示するための記号、符号として類型的に使用されているのが実情であって、別掲2のとおり、本願の指定商品と同一又は類似の指定商品を取り扱う、引用商標の指定商品の業界においても、数字が品番等として取引上普通に使用されていることからすれば、引用商標の構成中の数字の部分は、記号、符号の一類型と把握され、出所識別標識としての機能を発揮し得ないものである。
そうすると、引用商標は、その構成中前半に位置する「NBH」の文字が特定の観念を生じないとしても、当該文字を要部として抽出し、これと他人の商標とを比較して、商標そのものの類否を判断することが許されるものというべきである。
したがって、請求人の上記主張は、採用することができず、その他、請求人の主張は、いずれも採用するべき事情はない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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