商標拒絶査定不服審判
2023-011286
エイアイロック、アイロック、アイ、ロック
- 審判番号
- 2023-011286
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-006851
- 請求日
- 2023年07月05日
- 審決日
- 2024年07月16日
- 公報発行日
- 2024年08月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社Ai.Connect
- 【請求人代理人】竹井 啓
- 【請求人代理人】長野 克彦
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T18 .261-WY (W09) / T18 .262-WY (W09) / T18 .263-WY (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023- 6851拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲の構成よりなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和5年1月25日に登録出願されたものである。
本願は、令和5年4月5日付けで拒絶理由の通知がされ、同年5月15日受付の意見書が提出され、本願の指定商品は、第9類に属する同日受付の手続補正書に記載のとおりの商品に補正されたが、同年5月30日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和5年7月5日に拒絶査定不服審判の請求がされ、本願の指定商品は、同日受付の手続補正書により、第9類「電気通信機械器具,電話機械器具,インターホン,無線通信機械器具,無線応用機械器具,音声周波機械器具,映像周波機械器具,デジタルカメラ,ビデオカメラ,電気通信機械器具の部品及び附属品,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,写真複写機,タイムスタンプ,タイムレコーダー」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。
(1)国際登録第1235546号商標(以下「引用商標1」という。)
引用商標1は、「eyeLock」の欧文字を横書きしてなり、2014年(平成26年)10月9日に国際商標登録出願、第9類、第42類及び第45類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2015年(平成27年)9月4日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
(2)国際登録第1606525号商標(以下「引用商標2」という。)
引用商標2は、「AIROC」の欧文字を横書きしてなり、2021年(令和3年)6月7日に国際商標登録出願、第9類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2022年(令和4年)9月9日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標と引用商標1とは、全体の外観が相違し、観念は比較できないとしても、「アイロック」の称呼を共通にし、本願商標と引用商標2とは、全体の外観が相違し、観念は比較できないとしても、「エイアイロック」又は「アイロック」の称呼を共通にする類似の商標であり、また、本願の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似する商品であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1) 本願商標と引用商標1との類否について
本願の指定商品は、上記1のとおり補正された結果、引用商標1の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除されたと認められる。
その結果、本願の指定商品は、引用商標1の指定商品及び指定役務と類似しない商品になったと認められる。
したがって、引用商標1との関係において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
(2) 本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、「Ai.Lock」(「o」の欧文字の下方の一部は欠けている。以下同じ。)の欧文字をやや肉太で横書きしてなるところ、その構成中の「Ai」の欧文字は、本願の指定商品である「電気通信機械器具」等との関係においては、「人工知能」を意味する英語「artificial intelligence」の略として親しまれた「AI」の語を認識させ、また、「Lock」の欧文字は、「鍵,錠前」(いずれも、「ジーニアス英和辞典 第6版」発行者:株式会社大修館書店)を意味する語として親しまれた平易な英語であるから、本願商標は、構成全体として、特定の観念を生じるとまではいえないものの、「AI(人工知能)を利用した鍵」程度の意味合いを想起させる場合があるといえるものであり、その構成文字に相応して「エーアイロック」の称呼を生じるものである。
(3)引用商標2について
引用商標2は、上記2(2)のとおり、「AIROC」の欧文字を横書きしてなるところ、当該欧文字は、一般の辞書等に載録された特定の意味合いを表す語ではなく、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような特別な事情はないことから、これよりは、特定の観念は生じないものである。
そして、特定の語義を有しない文字からなる商標については、我が国において広く親しまれているローマ字風又は英語風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるところ、本願商標は、その構成文字に相応して「アイロック」又は「エーアイロック」の称呼を生じるものである。
そうすると、引用商標2は、その構成文字に相応して、「アイロック」又は「エーアイロック」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(4)本願商標と引用商標2との類否について
本願商標と引用商標2とを比較すると、外観において両商標は、文字のつづりの相違や構成態様において、外観上、明確に区別し得るものである。
次に、称呼においては、本願商標から生じる「エーアイロック」の称呼と引用商標2から生じ得る「エーアイロック」の称呼とは同一であり、称呼を共通にするものである。
そして、観念においては、本願商標は、特定の観念を生じるとまではいえないものの、「AI(人工知能)を利用した鍵」程度の意味合いを想起させる場合があるといえるものであるのに対し、引用商標2は、特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念において相紛れるおそれのないものである。
そうすると、本願商標と引用商標2とは、「アイロック」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観において明確に区別し得るものであり、観念において相紛れるおそれのないものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、両商標は非類似の商標と判断するのが相当である。
(5)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標1との関係において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消し、かつ、本願商標は、引用商標2との関係においては類似しない商標であるから、本願の指定商品と引用商標2の指定商品及び指定役務について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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