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特許異議申立

2022-701214

積層体及び包装袋

審判番号
2022-701214
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2019-138972
登録番号
7088138
請求日
2022年12月06日
審決日
2023年03月29日
公報発行日
2023年05月26日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】凸版印刷株式会社
  • 【権利者代理人】長谷川 芳樹
  • 【権利者代理人】黒木 義樹
  • 【権利者代理人】鈴木 洋平
  • 【異議申立人】渡辺 陽子
審判長/審判官
  • 審判長 山崎 勝司
  • 審判官 稲葉 大紀
  • 審判官 中野 裕之
分類
P1651.121-Y (B32B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第113条第2号
データ出所
審決公報(XML)

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特許第7088138号発明「積層体及び包装袋」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7088138号の請求項1~7に係る特許を維持する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7088138号の請求項1~7に係る特許についての出願は、令和1年7月29日に出願され、令和4年6月13日にその特許権の設定登録がされ、令和4年6月21日に特許掲載公報が発行された。その後、請求項1~7に係る特許に対し、令和4年12月6日に特許異議申立人渡辺陽子(以下「申立人」という。)により、特許異議の申立てがされたものである。 第2 本件発明 本件特許の請求項1~7に係る発明(以下「本件発明1」等という。)は、その特許請求の範囲の請求項1~7に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。 「【請求項1】 第1基材層、第2基材層及びシーラント層をこの順に備え、 前記第1基材層、前記第2基材層及び前記シーラント層がいずれもポリオレフィンフィルムを含み、 前記第1基材層又は前記第2基材層の前記ポリオレフィンフィルムが、少なくとも一方の表面に無機酸化物層を備え、 前記第1基材層、前記第2基材層及び前記シーラント層のそれぞれにおける、120℃で15分間加熱した後の走行方向(MD方向)の熱収縮率が下記式を満たす、積層体。 第2基材層の熱収縮率≦5%・・・(式1) 第2基材層の熱収縮率>第1基材層の熱収縮率・・・(式2) 第2基材層の熱収縮率>シーラント層の熱収縮率・・・(式3) (但し、熱収縮率(%)=(加熱前の走行方向長さ-加熱後の走行方向長さ)/加熱前の走行方向長さ×100) 【請求項2】 前記熱収縮率が下記式を満たす、請求項1に記載の積層体。 第2基材層の熱収縮率-第1基材層の熱収縮率≧0.3%・・・(式4) 第2基材層の熱収縮率-シーラント層の熱収縮率≧0.5%・・・(式5) 【請求項3】 前記熱収縮率が下記式を満たす、請求項1又は2に記載の積層体。 シーラント層の熱収縮率≦2%・・・(式6) 【請求項4】 前記第1基材層又は前記第2基材層の前記ポリオレフィンフィルムが、少なくとも一方の表面に前記無機酸化物層と、前記無機酸化物層上にガスバリア性被覆層とを備え、 前記ガスバリア性被覆層が、水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシド、シランカップリング剤、及び、それらの加水分解物からなる群より選択される少なくとも1種を含有するガスバリア性被覆層形成用組成物を用いて形成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の積層体。 【請求項5】 前記無機酸化物層が酸化ケイ素を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の積層体。 【請求項6】 レトルトパウチ用である、請求項1~5のいずれか一項に記載の積層体。 【請求項7】 請求項1~6のいずれか一項に記載の積層体を製袋してなる包装袋。」 第3 申立理由の概要 申立人は、証拠として、以下の甲第1号証~甲第19号証(以下「甲1」等という。)を提出し、以下の理由を申立てている。 1 理由(進歩性) 本件発明1~7は、甲1、甲2又は甲14に記載された発明及びその他の甲号証に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定に違反するものであるから、本件発明1~7に係る特許は、特許法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである。 2 証拠方法 甲1:wipf AG、“SUSTAINABILITY Sustainable flexible packaging”、2015年12月17日発行 <URL:https://issuu.com/wipfag/docs/wipf_nachhaltigkeitsbroschuere_e_we/1> 甲2ア:Dr.Gerald Rebitzer、“Plastic Packaging, Sustainability & The Circular Economy: Can they ever co-exist?”、2018年10月26日 甲2イ:CEFLEX、“RECYCLABILITY REVOLUTION IN HIGH-BARRIER FILMS”、2018年11月19日 <URL:https://ceflex.eu/recyclability-revolution-in-high-barrier-film/> (上記URLで表示される画面下方の「Packaging Europe Exclusive Interview」というリンクをクリックすることで甲2イが表示される。) 甲3:特開平11-156983号公報 甲4:特開平3-213335号公報 甲5:特開平8-230123号公報 甲6:国際公開第2017/170574号 甲7:特開2017-74750号公報 甲8:国際公開第2015/012324号 甲9:特開2014-55283号公報 甲10:特開2006-116704号公報 甲11:特開2006-116703号公報 甲12:特開2006-62115号公報 甲13:国際公開第2004/048081号 甲14:国際公開第2016/158794号 甲15:国際公開第2018/181900号 甲16:東洋紡績株式会社、“パイレン○R(当審注:○の中にアルファベットのRを代用。以下同様)フィルム-CT(CPPフィルム)”、2010年3月10日 甲17:特開2000-218753号公報 甲18:特開平6-179473号公報 甲19:内田貴之ほか、“ミストCVD法によるAlOX薄膜作製に対するO3支援の効果”、材料(Journal of the Society of Material Science, Japan)、2013年11月、 Vol.62,No.11, pp663-667,Nov.2013 第4 甲1~3、14の記載事項、発明 1 甲1について (1)甲1に記載された事項 甲1には、次の事項が記載されている。 ア、イ「 [図:0001397219000001.jpg] 」(4ページ) (当審訳) ア「持続可能な未来のために フレキシブルなモノマテリアルラミネート フレキシブルな単一素材パッケージの選択は、パッケージング業界におけるエコロジーの進化を変えるものです。すべての層で同じ素材を選択することで、将来的に見返りを得ることができます。」(4ページ上段1~5行) イ「モノマテリアルPPをベースにした積層板は、バリア付きでもバリアなしでも、よりリサイクルしやすいものを作ることができます。新しいパッケージング法規の観点から、このオプションは従来のラミネート素材に代わる素晴らしい選択肢であることは間違いありません。」(4ページ中段右欄7~11行) (2)甲1に記載された発明 上記(1)の記載を総合すると、甲1には次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されている。 「リサイクルを可能とする、パッケージ用積層体であって、単一素材ポリプロピレンをベースとし、以下の層構成よりなる積層体。 延伸ポリプロピレン(OPP)/印刷層(Colour)/接着剤層(Adhesive)/OPPalox/接着剤層(Adhesive)/未延伸ポリプロピレン(CPP)」 2 甲2ア及び甲2イ(以下「甲2」と総称することもある。)について (1)甲2アに記載された事項 ア「 [図:0001397219000002.jpg] 」(表紙から数えて17ページ目の右端の図) (2)甲2イに記載された事項 ア、イ 「 [図:0001397219000003.jpg] 」(15ページ) (当審訳) ア「ハイバリアフィルムにおけるリサイクル革命」(15ページ上段1~3行) イ「明らかに、既存の廃棄物の流れからリサイクル可能な純粋なポリオレフィン代替材料は、画期的なものでしょう。しかし、産業界はマルチマテリアルラミネー卜のバリア性と耐熱性に匹敵するような代替を見つけるこができるでしょうか? この質問に対するAmcorの答えは、「はい、できます。」です。」 当社の画期的なイノベーションは、SiOx(酸化ケイ素)コーティングを施したハイバリアOPPフィルムで、バリア性、シール性、レトルトや加熱殺菌などの高熱処理に耐える優れた性能を実現するという課題をクリアしました。」(15ページ下段左欄6行~同右欄5行) ウ「 [図:0001397219000004.jpg] 」(16ページ) (当審訳) ウ「この新しいプラットフォームは、常温ミディアムバリア、常温ハイバリア、レトルトハイバリアという3つの基本グレードで提供される予定です。」(16ページ左欄9~10行) エ「 [図:0001397219000005.jpg] 」(17ページ) (当審訳) エ「私たちは、“リサイクルのためのデザイン”は第一段階に過ぎず、パッケージが回収されリサイクルされなければ意味がないことを認識しています。」とDr.Gerald Rebitzer(Amcor Flexibles社サステナビリティディレクター)は述べています。」(17ページ左欄19~22行) (3)甲2アと甲2イの関係 甲2イは、Amcor社の社員がインタビューに応える形で、Amcor社の技術を説明する内容となっており、その公開が、甲2アの公開日(2018年10月26日)と近接していること、甲2アの講演者であるDr.Gerald Rebitzerもインタビューに答えていること(上記(2)エ)及び上記(1)アと上記(2)エのパッケージのデザインの共通性を踏まえると、甲2イは甲2ア記載のパッケージについて説明しているものといえる。 (4)甲2に記載された発明 上記(1)~(3)の記載を総合すると、甲2には次の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されている。 「リサイクル可能な、ハイバリアパッケージ用積層体であって、単一素材であるポリオレフィンフィルムで形成され、以下の層構成よりなる積層体。 ポリプロピレンPP(1)/Amcorバリアコートを備えたポリプロピレンPP(2)/ポリプロピレンPP(3)」 3 甲14について 甲14の【0044】、【0083】、【0125】及び【0165】~【0167】の記載を総合すると、甲14には以下の発明(以下「甲14発明」という。)が記載されている。 「高いガスバリア性を有し、包装袋製造に用いる以下の層構成を有する積層体。 二軸延伸ポリプロピレンフィルム/下地層/酸化ケイ素蒸着薄膜層/延伸ポリプロピレンを含む緩和層/未延伸ポリプロピレンフィルム」 4 甲3について 甲3の請求項1及び2、並びに【0001】~【0003】【0005】及び【0009】の記載を総合すると、甲3には以下の事項(以下「甲3記載事項」という。)が記載されている。 「基材フィルム、中間層フィルムを積層した積層フィルム(B)に、シーラントフィルムを積層した積層フィルム(A)からなる食品包装容器の蓋材において、基材フィルムの熱水収縮率が中間層フィルムの熱水収縮率以下とすることで、前記蓋材の開封用タブが、前記容器のボイル・レトルト殺菌時にカールが発生することを抑制すること。」 第5 当審の判断 1 本件発明1について (1)甲1発明を主引例とした取消理由1(進歩性) ア 対比 本件発明1と甲1発明を、その機能、構造又は技術的意義を考慮して対比する。 甲1発明の「延伸ポリプロピレン(OPP)」、「OPPalox」、「未延伸ポリプロピレン(CPP)」、「積層体」はそれぞれ、本件発明1の「第1基材層」、「第2基材層」、「シーラント層」、「積層体」に相当する。 甲1発明の「単一素材ポリプロピレンをベースとし、」「延伸ポリプロピレン(OPP)/印刷層(Colour)/接着剤層(Adhesive)/OPPalox/接着剤層(Adhesive)/未延伸ポリプロピレン(CPP)」の層構成からなる態様は、本件発明1の「前記第1基材層、前記第2基材層及び前記シーラント層がいずれもポリオレフィンフィルムを含」む態様に相当する。 甲1発明の「OPPalox」は、アルミ酸化物層を備えたOPPであることは技術常識から明らかであるから、本件発明1の「少なくとも一方の表面に無機酸化物層を備え」た「前記第2基材層の前記ポリオレフィンフィルム」に相当する。 以上から、本件発明1と甲1発明とは、以下の点で相違し、その余の点で一致する。 <相違点1> 本件発明1は、「前記第1基材層、前記第2基材層及び前記シーラント層のそれぞれにおける、120℃で15分間加熱した後の走行方向(MD方向)の熱収縮率が」、「第2基材層の熱収縮率≦5%・・・(式1)」、「第2基材層の熱収縮率>第1基材層の熱収縮率・・・(式2)」、「第2基材層の熱収縮率>シーラント層の熱収縮率・・・(式3)」を満たすのに対し、甲1発明は、かかる特性を有することが特定されていない点。 イ 判断 相違点1について検討する。 本件発明1は、相違点1に係る構成である「第2基材層の熱収縮率≦5%・・・(式1)」を満たすことにより、「バリア加工をする際にガスバリア性被覆層にクラックが生じ難くなるため、バリア性が良好となる。」(【0068】)という効果を奏するものである。また、同構成の「第2基材層の熱収縮率>第1基材層の熱収縮率・・・(式2)」及び「第2基材層の熱収縮率>シーラント層の熱収縮率・・・(式3)」を満たすことにより、「第2基材層を、第2基材層の熱収縮率よりも小さい熱収縮率を有する第1基材層及びシーラント層で挟み込みラミネートすることで、積層体としての熱収縮率を低減することができる。これにより、レトルト処理時にガスバリア機能の低減が抑制されるため、レトルト処理後のバリア性を維持することができる。」(【0069】)という作用効果を奏するものである。 これに対し、甲1には、甲1発明に係る積層体を構成するOPP、OPPalox及びCPPの熱収縮率に関する記載並びに前記積層体を加熱すること及び加熱に伴い積層体に不具合が生じることを示す記載はないから、蓋材の開封用タブが、容器のボイル・レトルト殺菌時にカールが発生することを抑制することを示す甲3記載事項を適用する動機付けはない。さらにその他の甲号証にも、相違点1に係る事項について記載も示唆もない。 したがって、本件発明1は甲1発明に基づき当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (2)甲2発明を主引例とした取消理由2(進歩性) ア 対比 本件発明1と甲2発明を、その機能、構造又は技術的意義を考慮して対比する。 甲2発明の「ポリプロピレンPP(1)」又は「ポリプロピレンPP(3)」、「Amcorバリアコートを備えたポリプロピレンPP(2)」、「積層体」はそれぞれ、本件発明1の「第1基材層」、「第2基材層」、「積層体」に相当する。 甲2発明の「ポリプロピレンPP(3)」又は「ポリプロピレンPP(1)」は、甲2発明の層構成の対称性及び包装袋用積層体は貼り合せて包装袋となるように一方の最外層をシーラント層にするという周知慣用技術を踏まえると、本件発明1の「シーラント層」に相当する。 甲2発明の「単一素材であるポリオレフィンフィルムで形成され、」「ポリプロピレンPP(1)/Amcorバリアコートを備えたポリプロピレンPP(2)/ポリプロピレンPP(3)」の層構成からなる態様は、本件発明1の「前記第1基材層、前記第2基材層及び前記シーラント層がいずれもポリオレフィンフィルムを含」む態様に相当する。 甲2発明の「Amcorバリアコートを備えたポリプロピレンPP(2)」は、上記第4の2(2)イの記載を踏まえると、SiOx(酸化ケイ素)コーティングを施したOPPであるといえるから、本件発明1の「少なくとも一方の表面に無機酸化物層を備え」た「前記第2基材層の前記ポリオレフィンフィルム」に相当する。 以上から、本件発明1と甲2発明とは、上記(1)アで示した<相違点1>で相違し、その余の点で一致する。 イ 判断 相違点1について検討する。 本件発明1は、相違点1に係る構成により、上記(1)イで示した作用効果を奏するものである。 これに対し、甲2には、甲2発明に係る積層体を構成するポリプロピレンPP(1)、Amcorバリアコートを備えたポリプロピレンPP(2)及びポリプロピレンPP(3)の熱収縮率に関する記載はない。 そして、甲2イには、甲2発明に係る積層体から構成されるハイバリアパッケージをレトルト加熱することの示唆(上記第4の2(2)イ及びウ)はあるものの、そのパッケージのデザイン(上記第4の2(1)ア及び同(2)エ)からみて、甲2に係るハイバリアパッケージは蓋タブを有するものではないから、蓋材の開封用タブが、容器のボイル・レトルト殺菌時にカールが発生することを抑制することを示す甲3記載事項を適用する動機付けはない。さらにその他の甲号証にも、相違点1に係る事項について記載も示唆もない。 したがって、本件発明1は甲2発明に基づき当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (3)甲14発明を主引例とした取消理由3(進歩性) ア 対比 本件発明1と甲14発明を、その機能、構造又は技術的意義を考慮して対比する。 甲14発明の「二軸延伸ポリプロピレンフィルム/下地層/酸化ケイ素蒸着薄膜層」、「延伸ポリプロピレンを含む緩和層」、「未延伸ポリプロピレンフィルム」、「積層体」はそれぞれ、本件発明1の「第1基材層」、「第2基材層」、「シーラント層」、「積層体」に相当する。 甲14発明の「二軸延伸ポリプロピレンフィルム/下地層/酸化ケイ素蒸着薄膜層/延伸ポリプロピレンを含む緩和層/未延伸ポリプロピレンフィルム」の層構成からなる態様は、本件発明1の「前記第1基材層、前記第2基材層及び前記シーラント層がいずれもポリオレフィンフィルムを含」む態様に相当する。 甲14発明の「二軸延伸ポリプロピレンフィルム」は「下地層」を介して「酸化ケイ素蒸着薄膜層」を備えているから、本件発明1の「少なくとも一方の表面に無機酸化物層を備え」た「前記第1基材層の」「前記ポリオレフィンフィルム」に相当する。 以上から、本件発明1と甲14発明とは、上記(1)アで示した<相違点1>で相違し、その余の点で一致する。 イ 判断 相違点1について検討する。 本件発明1は、相違点1に係る構成により、上記(1)イで示した作用効果を奏するものである。 これに対し、甲14には、甲14発明に係る積層体を構成する「二軸延伸ポリプロピレンフィルム/下地層/酸化ケイ素蒸着薄膜層」、「延伸ポリプロピレンを含む緩和層」及び「未延伸ポリプロピレンフィルム」の熱収縮率に関する記載並びに前記積層体を加熱すること及び加熱に伴い積層体に不具合が生じることを示す記載はないから、蓋材の開封用タブが、容器のボイル・レトルト殺菌時にカールが発生することを抑制することを示す甲3記載事項を適用する動機付けはない。さらにその他の甲号証にも、相違点1に係る事項について記載も示唆もない。 したがって、本件発明1は甲14発明に基づき当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 2 本件発明2~7について 本件発明2は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに発明特定事項を加えて限定するものであるから、上記1で検討したのと同じ理由により、本件発明2~7は、甲1、甲2又は甲14に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 第6 むすび 以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1~7に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1~7に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-701214

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