審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許訂正審判

2022-390212

情報提供装置、システム及びプログラム

審判番号
2022-390212
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2017-020738
登録番号
6538097
請求日
2022年12月20日
審決日
2023年04月25日
公報発行日
2023年08月25日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】株式会社 REVO
  • 【請求人】関野 英文
  • 【請求人】株式会社 アイピーシー
審判長/審判官
  • 審判長 高瀬 勤
  • 審判官 松田 直也
  • 審判官 相崎 裕恒
分類
P141 .851-Y (G06Q) / P141 .853-Y (G06Q) / P141 .841-Y (G06Q) / P141 .854-Y (G06Q) / P141 .856-Y (G06Q)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第126条第1項、特許法第126条第6項、特許法第126条第5項、特許法第126条第7項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6538097号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第6538097号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本件の特許第6538097号についての手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 平成29年 2月 7日 本件特許出願(特願2017-20738号) (平成28年 1月15日に出願された特願2016-6690号の一部を新たな特許出願としたもの) 令和元年 6月14日 設定登録 令和元年12月 2日 無効審判請求(無効2019-800106号) 令和元年12月19日 手続補正書(請求人) 令和2年 3月 6日 答弁書 令和2年 6月25日付け 審尋 令和2年 7月13日 回答書(請求人) 令和2年 7月13日 回答書(被請求人) 令和2年 7月30日付け 審尋 令和2年 8月18日 回答書(請求人) 令和2年 8月18日 回答書(被請求人) 令和3年 1月 6日 審決(請求不成立) 令和3年 2月 9日 審決取消訴訟提起(令和3年(行ケ)10027号、1部) 令和4年11月29日 審決取消訴訟の判決言渡し(請求棄却) 令和4年12月19日 審決取消訴訟の判決及び審決の確定 令和4年12月20日 本件訂正審判請求 本件特許権関連事件である令和4年(ネ)第10008号(知的高等裁判所第1部)は、令和4年11月29日に判決言渡しがなされた。 第2 訂正審判請求の趣旨 特許第6538097号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。 なお、以下、本件審判請求書でする訂正を「本件訂正」という。 第3 訂正の内容 1 訂正事項1 訂正前の請求項1の「前記個人情報に基づいてウェブサイトから前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」ことを、本件訂正により、「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」ことに訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2~4も同様に訂正する。)。 2 訂正事項2 訂正前の請求項5の「前記個人情報に基づいてウェブサイトから前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」ことを、本件訂正により、「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」に訂正し、また、「前記個人情報に基づいてユーザに注意を促すステップと、を更に有する」、本件訂正により、「前記個人情報に基づいてユーザに注意を促すステップと、」に訂正する。 第4 当審の判断 1 訂正の目的、拡張・変更、新規事項の追加についての判断 独立特許要件については、後述の「3」で検討をする。 なお、この審判請求は、請求の趣旨から、特許請求の範囲全体について訂正することを請求するものである。 (1)訂正事項1について ア 訂正の目的について 訂正事項1は、請求項1の「前記個人情報に基づいて・・・取得する手段」について、訂正前は、当該手段が「ウェブサイトから前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」ものであるのを、訂正後は、当該手段が「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」ものに訂正することで、訂正前の請求項1を減縮しようとするものである。 同様に、訂正後の請求項2~4は、訂正後の請求項1に記載された「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」との記載を引用することにより、訂正前の請求項2~4をさらに減縮しようとするものである。 よって、訂正事項1は特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと 訂正事項1は、請求項1~4について、発明特定事項を上位概念から下位概念にするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正後の請求項1の「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」ことについて、明細書等の段落【0115】には、「仮に、ユーザが同じような料理ばかりを摂取していることを把握した場合には、制御部101は、ネットワーク400を介して、該当するウェブサーバ300にアクセスし、食事と健康とに関する情報を、ユーザがニュース等をチェックするタイミングでアドバイスをすることもできる。」ことが記載されており、ウェブサーバ300のウェブサイトの「食事と健康とに関する情報」が当該ウェブサイトのリンクでないこと、及び、「ユーザ」への「アドバイス」(ユーザに対して提案すべき情報)をするに先だって、ウェブサーバ3300にアクセスした「制御部101」がこれを「取得」することは、この記載から自明な事項であると認められる。 よって、「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」ことは、明細書等に記載した事項の範囲内のものであり、新たな技術的事項を導入するものではない。 また、請求項1を引用して記載した請求項2~4についても同様である。 したがって、訂正事項1は、明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。 (2)訂正事項2について ア 訂正事項の整理 判断の便宜から、訂正事項2を次のように整理する。 (訂正事項2-1) 訂正前の請求項5の「前記個人情報に基づいてウェブサイトから前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」を、「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」に訂正する。 (訂正事項2-2) 訂正前の請求項5の「前記個人情報に基づいてユーザに注意を促すステップと、を更に有する」を、「前記個人情報に基づいてユーザに注意を促すステップと、」に訂正する。 イ 訂正の目的について (ア)訂正事項2-1について 訂正事項2-1は、請求項5の「前記個人情報に基づいて…取得するステップ」について、訂正前は、当該ステップが「ウェブサイトから前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」ものであるのを、訂正後は、当該ステップが「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」ものに訂正することで、訂正前の請求項5を減縮しようとするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (イ)訂正事項2-2について 訂正事項2-2は、訂正前の請求項5の「前記個人情報に基づいてユーザに注意を促すステップと、を更に有する」の「を更に有する」は、冗長であることが明らかである文言を削除して記載をより明確なものとするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと (ア)訂正事項2-1について 訂正事項2-1は、発明特定事項を上位概念から下位概念にするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。 (イ)訂正事項2-2について 訂正事項2-1は、冗長であることが明らかである文言を削除して記載をより明確なものとするものであるから、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。 エ 明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること (ア)訂正事項2-1について 訂正後の請求項5の「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する」ことについて、上記(1)ウに示したとおり、明細書に記載した事項の範囲内のものであり、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項2-1は、明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。 (イ)訂正事項2-2について 訂正事項2-2は、冗長であることが明らかである文言を削除して記載をより明確なものとするものであるから、明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項適合するものである。 2 独立特許要件の判断の対象となる訂正特許請求の範囲について 後述の独立特許要件の判断対象である訂正特許請求の範囲は、次のとおりである。 なお、分説記号は当審で付与した。 「【請求項1】 A ユーザから取得したい個人情報のうち幾つかを予め受け付ける第1受付手段と、 B 前記第1受付手段によって受け付けていない個人情報に対応する属性の質問を行う質問手段と、 C 前記質問手段による質問に対する返答である個人情報を受け付ける第2受付手段と、 D 前記第1及び第2受付手段によって受け付けられた個人情報と当該個人情報に対応する属性とが紐付けた状態で格納される格納媒体と、 E 前記第1又は第2受付手段によって受け付けられた個人情報に基づいて前記ユーザに対して提案を行う提案手段と、を備え、 F 前記提案手段は、 前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する手段と、 G 前記個人情報に基づいてユーザに注意を促す手段と、を有する M 情報提供装置。 【請求項2】 H 前記第1又は第2受付手段によって受け付けられた個人情報に基づいて生活パターンを示すパターン情報を作成する作成手段と、 I 前記作成手段によって作成されたパターン情報とは異なる状態が検出された場合に前記ユーザに擬似コミュニケーションを実行する実行手段とを備える、 N 請求項1記載の情報提供装置。 【請求項3】 J 前記格納媒体に格納されている個人情報に基づく情報であって、ユーザの振る舞いに基づく情報を提供する提供手段を備える、 M 請求項1記載の情報提供装置。 【請求項4】 K 請求項1記載の情報提供装置を複数有しており、 L 当該情報提供装置が相互にネットワークを介して接続された場合に、最新の個人情報が格納されている格納媒体の内容で、他方の格納媒体の内容を更新する、 O 情報提供システム。 【請求項5】 A’ ユーザから取得したい個人情報のうち幾つかを予め受け付けるステップと、 B’ 受け付けていない個人情報に対応する属性の質問を行うステップと、 C’ 前記質問に対する返答である個人情報を受け付けるステップと、 D’ 前記受け付けられた個人情報と当該個人情報に対応する属性とを紐付けた状態で格納するステップと、 E’ 前記受け付けた個人情報に基づいて前記ユーザに対して提案を行うステップと、を含み、 F’ 前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得するステップと、 G’ 前記個人情報に基づいてユーザに注意を促すステップと、 M’ を情報提供装置に実行させる情報提供プログラム。」 訂正特許請求の範囲の請求項1~5に係る発明を、以下、それぞれ、「本件訂正発明1」~「本件訂正発明5」という。 3 独立特許要件についての当審の判断 (1)検討事項について 本件特許についての、無効審判(無効2019-800106号)及びその取消訴訟(知財高裁令和3年(行ケ)10027号)、特許権侵害差止請求事件(東京地裁令和元年(ワ)25121号)及びその控訴事件(知財高裁令和4年(ネ)10008号)において、新規性、進歩性についての判断がなされたことを踏まえて、独立特許要件を満たしているかを検討する。 (検討事項1-1-1) 本件訂正発明1は、本件特許出願前に国内において頒布された、下記引用文献1に記載された発明であるため、特許法第29条第1項第3号の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるか否か。 (検討事項1-1-2) 本件訂正発明1は、本件特許出願前に国内において頒布された、下記引用文献2に記載された発明であるため、特許法第29条第1項第3号の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるか否か。 (検討事項1-2-1) 本件訂正発明1は、本件特許出願前に国内において頒布された下記引用文献1に記載された発明及び下記引用文献3に記載された発明に基づいて、その発明の属する分野における通常の知識を有する者が特許出願前に容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるか否か。 (検討事項1-2-2) 本件訂正発明1は、本件特許出願前に国内において頒布された下記引用文献2に記載された発明及び下記引用文献3に記載された発明に基づいて、その発明の属する分野における通常の知識を有する者が特許出願前に容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるか否か。 (検討事項5-1-1) 本件訂正発明5は、本件特許出願前に国内において頒布された、下記引用文献1に記載された発明であるため、特許法第29条第1項第3号の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるか否か。 (検討事項5-1-2) 本件訂正発明5は、本件特許出願前に国内において頒布された、下記引用文献2に記載された発明であるため、特許法第29条第1項第3号の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるか否か。 (検討事項5-2-1) 本件訂正発明1は、本件特許出願前に国内において頒布された下記引用文献1に記載された発明及び下記引用文献3に記載された発明に基づいて、その発明の属する分野における通常の知識を有する者が特許出願前に容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるか否か。 (検討事項5-2-2) 本件訂正発明1は、本件特許出願前に国内において頒布された下記引用文献2に記載された発明及び下記引用文献3に記載された発明に基づいて、その発明の属する分野における通常の知識を有する者が特許出願前に容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるか否か。 以下、検討事項1-1-1、1-1-2、1-2-1、1-2-2をまとめて、「検討事項1」といい、検討事項5-1-1、5-1-2、5-2-1、5-2-2をまとめて、「検討事項5」という。 (引用文献等一覧) 引用文献1:特開2015-102994号公報(平成27年6月4日公開) 引用文献2:特開2005-44292号公報(平成17年2月17日公開) 引用文献3:特開2015-75971号公報(平成27年4月20日公開) (2)引用文献について ア 引用文献1に記載されている事項、引用発明 (ア)引用文献1に記載されている事項 引用文献1には、次の事項が記載されている。 「【背景技術】 【0002】 近年、パーソナルコンピュータやタブレットなどを用いて、コンピュータ上で講師による講義を視聴することにより、受講生・生徒が学習したり、講師と受講生・生徒とが、または受講生・生徒同士がコミュニケーションを取る方法が基調となっている(たとえば、特許文献1参照)。このようなシステムを用いることにより、受講生・生徒は学習に対するモチベーションを高めて、学習効率を上げている。…(以下省略) 【0003】(省略) 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 一方、講師と受講生・生徒とが、または受講生・生徒同士がコミュニケーションを取っている最中のモチベーションの向上だけでなく、受講生・生徒個人が一人だけでコンピュータ上で学習をする場合にも、学習への意欲を高めることが求められている。 【0005】 そこで、コンピュータ上に本システムのインターフェイスとなるアバター(ユーザを象徴するキャラクタ)を表示し、受講生・生徒、すなわち本システムに加入している一般・社会人等のユーザが、独自(一人)での学習時だけでなく、日常生活時においても役立つ学習・生活支援システムを提供することを目的とする。たとえば、ユーザが学生の場合、アバターから送られたメッセージメール等は、単なるアラーム機能ではなく、目標、行動内容に即したアバターコメントとして送られ、ユーザ本人が、目標達成するための短期長期の設定目標の乖離や進捗具合の管理ツールとしてシステムを活用し、ユーザは、計画、実践、検証、振り返り、動機付けを手軽にでき、ユーザ自身が設定したスケジュールの達成に向けての学習意欲を維持向上させることが可能な学習・生活支援システムの提供を目的とする。一方では、各種学校、通信講座等、社内教育等を含む、資格やライセンス取得を目指すために自らが「なりたい自己像」「めざす姿」「プラス思考イメージの形成」を前述と同様の方法を用いて動機付けし、これらを段階的に具現化することにより「自己成長」を促進向上させる学習・生活支援システムを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明の学習・生活支援システムは、ネットワークを介して接続された学習・生活支援サーバとユーザ端末とを備え、アバターとユーザとの対話によりユーザの学習を支援する学習・生活支援システムであって、該学習・生活支援サーバが、前記アバターを管理し、前記ユーザ端末へ前記アバターからのアバターコメントを出力するアバター管理部と、ユーザ端末から入力されたユーザ情報を管理するユーザ情報管理部と、入力された前記ユーザ情報を分析し、ユーザ情報に応じてキーワードを抽出するテキスト分析部とを備え、前記アバター管理部により出力されたアバターコメントに対するユーザコメントが、前記ユーザ情報管理部により、前記学習・生活支援サーバに設けられたユーザ情報記憶部に記憶され、前記ユーザ情報記憶部に記憶されたユーザコメントが、前記テキスト分析部により分析および抽出され、キーワードとして前記ユーザ情報記憶部に記憶され、記憶された前記キーワードに基づいて、前記アバター管理部により、前記学習・生活支援サーバのアバターコメント記憶部に予め記憶された複数のアバターコメントのうちの1つのアバターコメントが選択され、前記キーワードに応じたアバターコメントが前記ユーザ端末に出力され、前記ユーザ端末から入力されたユーザ情報、または、アバターコメントに対するユーザコメントに、ユーザのスケジュールが含まれている場合に、前記アバター管理部が前記ユーザ端末に前記アバターを介してスケジュール確認を行うことを特徴とする。」 「【発明の効果】 【0016】 本発明によれば、学習・生活支援システムにおいて、学習・生活支援システムのユーザに特有のアバターコメントが各ユーザに向かって出されるため、学習・生活支援システムを定期的に利用する動機付けとなる。さらに、ユーザのスケジュールがユーザから入力された情報に含まれている場合は、そのスケジュールの内容に基づいて、アバターからスケジュール確認が行われ、単なるアラーム機能ではなく、スケジュールの内容に即してアバターからアバターコメントが送られる。したがって、ユーザは、自己が設定したスケジュールの達成に向けての学習意欲が高まる。」 「【0019】 本発明の学習・生活支援システム1は、図1に示されるように、ネットワークNを介して接続された学習・生活支援サーバ2とユーザ端末3とを備え、図2に示すアバター4とユーザとの対話によりユーザの学習を支援するシステムである。アバター4は、図2においては、ユーザ端末3の一部にユーザ端末3のユーザのものだけが示されているが、アバター4は、他のユーザのアバターと同じ仮想空間内に位置するようにしてもよい。また、アバター4は、ユーザを象徴するキャラクタとして他のユーザと仮想空間内で会話できるように構成してもよい。また、アバター4は、ユーザの設定により、服装や髪形などの容姿を変更することができるようにしても構わない。」 「【0021】 なお、学習・生活支援システム1は、図1においては2つのユーザ端末3がネットワークNを介して学習・生活支援サーバ2に接続されているが、接続されるユーザ端末3の数は特に限定されるものではない。つぎに、図3に示されるように、学習・生活支援サーバ2は、アバター4を管理し、ユーザ端末3へアバター4からのアバターコメントを出力するアバター管理部21と、ユーザ端末3から入力されたユーザ情報を管理するユーザ情報管理部22と、入力されたユーザ情報を分析し、ユーザ情報に応じてキーワードを抽出するテキスト分析部23とを備えている。図3に示す実施形態では、さらにネットワークNを介して情報を収集するための情報収集部24と、学習・生活支援システム1の他の機能、たとえば、学習にあたって授業等を配信する講師と受講生・生徒との間での双方向の教育システムなど、学習に関するコンテンツを管理するコンテンツ管理部25とを備え、アバター管理部21、ユーザ情報管理部22、テキスト分析部23、情報収集部24、コンテンツ管理部25とが制御部として構成されている。制御部は、少なくとも1つのCPU等を備え、ROM等に予め記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより、アバター管理部21、ユーザ情報管理部22、テキスト分析部23、情報収集部24、コンテンツ管理部25等の機能を実行することが可能である。…(以下省略) 【0022】 また、図3に示されるように、学習・生活支援サーバ2は、ユーザ端末3とネットワークNを介して接続するために、通信制御部26を備えている。また、学習・生活支援サーバ2は、1つのユーザ端末3だけでなく、複数のユーザ端末と双方向で通信することができる。また、詳細は後述するが、学習・生活支援サーバ2は、記憶部を備えている。記憶部は、たとえばRAMやフラッシュメモリ、ハードディスク等の記憶装置により構成され、各種情報を記憶することができる。図示した実施形態では、学習・生活支援サーバ2内に各種情報が記憶されるように構成されているが、外部メモリ等により、学習・生活支援サーバ2の外部で記憶してもよいし、ユーザ端末3に各種情報を記憶してもよい。本実施形態では、図3に示されるように、記憶部は、ユーザ基本情報記憶部U1、ユーザ嗜好情報記憶部U2、ユーザ目標情報記憶部U3、ユーザコメント記憶部U4を含むユーザ情報記憶部27aと、アバター情報記憶部27bと、アバターコメント記憶部27c、収集情報記憶部27dと、コンテンツ記憶部27eとを備えている。これらの記憶部については後述する。」 【0023】(省略) 【0024】 アバター管理部21は、アバター4の動作、容姿、アバター4からユーザに対するコメントであるアバターコメントのユーザ端末3への出力など、アバター4に関する制御部として機能する。…(途中省略)…アバター4は、アバター管理部21により管理され、アバター4を介して他のユーザ等とのコミュニケーションを取ることができるが、本発明では、主にアバター4は分身の元となる自己のユーザ自身にコメントし、会話をすることを主題としている。…(以下省略) 【0025】 ユーザ情報管理部22は、ユーザ情報記憶部27aに記憶されるユーザの基本情報、ユーザの嗜好情報、ユーザの目標情報、ユーザ端末からのコメントであるユーザコメントなど、ユーザに関する情報を管理する。より具体的には、ユーザ情報管理部22は、ユーザ端末3から入力された情報を、ユーザ基本情報、ユーザ嗜好情報、ユーザ目標情報、ユーザコメントのいずれかを判断して分類し、ユーザ基本情報記憶部U1、ユーザ嗜好情報記憶部U2、ユーザ目標情報記憶部U3、ユーザコメント記憶部U4に分類して記憶する。分類は、たとえば、ユーザ端末3において行われた操作や、アバター4からのアバターコメントの内容に基づいて分類することができる。この分類は、情報の内容に応じてさらに細分化しても構わない。…(以下省略) 【0026】(省略) 【0027】 情報収集部24は、ユーザへ様々な情報を提供するために、情報を収集し、収集情報記憶部27dに記憶される。収集される情報としては、ユーザ端末3からの入力情報に基づいて、たとえば抽出されたキーワードに基づいて、ウェブ上からキーワードに関連するウェブページを収集し、ウェブページのリンク情報を収集情報記憶部27dに記憶する。なお、情報収集部24により収集情報記憶部27dに記憶される情報は、通信制御部26、ネットワークNを介してインターネット上のウェブページから収集してもよいし、学習・生活支援システム1のコンテンツ提供者が自ら収集したものであってもよいし、他のユーザから提供された情報であってもよい。 【0028】 コンテンツ管理部25は、ユーザへ様々なコンテンツを提供するために、コンテンツ記憶部27e等に記憶されたコンテンツを提供する。本実施形態では、コンテンツとしては、各種学校、通信講座等、社内教育等、学習システム一般において用いられる双方向通信学習システムに用いられるコンテンツがあげられる。より具体的には、学習の指導側、たとえば講師の端末(図示せず)と、受講生・生徒との端末(ユーザ端末3)がネットワークNを介して接続され、ユーザ端末3の表示部3a(図2参照)に、講師および複数の受講生・生徒の映像またはアバターを表示して、双方向でリアルタイムの講義を行うことができるコンテンツなどが提供される。また、そのような双方向でのリアルタイムでの講義以外に、ユーザが個人で学習するときの学習コンテンツなどがコンテンツ記憶部27eに記憶することもでき、様々な学習コンテンツを記憶して、コンテンツ管理部25によりユーザが学習することができる。また、学習以外の連絡事項や、情報交換のためのチャットなどのコミュニケーションツールや、ウェブログなどを動作させるアプリケーションをコンテンツ記憶部27eに記憶して、コンテンツ管理部25により動作させても構わない。 【0029】 本発明の学習・生活支援システム1は、上述したように、アバター管理部21により出力されたアバターコメントに対するユーザコメントが、ユーザ情報管理部22により、学習・生活支援サーバ2に設けられたユーザ情報記憶部27aに記憶され、ユーザ情報記憶部27aに記憶されたユーザコメントが、テキスト分析部23により分析および抽出され、キーワードとしてユーザ情報記憶部27aに記憶される。そして、記憶されたキーワードに基づいて、アバター管理部21により、学習・生活支援サーバ2のアバターコメント記憶部27cに予め記憶された複数のアバターコメントのうちの1つのアバターコメントが選択され、キーワードに応じたアバターコメントがユーザ端末3に出力され、ユーザ端末3から入力されたユーザ情報、または、アバターコメントに対するユーザコメントに、ユーザのスケジュールが含まれている場合に、アバター管理部21がユーザ端末3にアバター4を介してスケジュール確認を行う。学習・生活支援システム1が、このように構成されていることにより、ユーザにより入力された情報に基づいて、学習・生活支援サーバ2がユーザに関心のあるキーワードを抽出して、その関心のあるキーワードに応じて、さらにアバター4からユーザ端末3に対して、すなわちユーザに対してさらに質問(アバターコメント)をなげかける。これにより、アバター4からのアバターコメントは、ユーザに関心のある事項に対するものとなり、さらにユーザとアバター4との継続した会話(アバターコメントとユーザコメント)を続けるにつれて、アバター4からのアバターコメントは、そのユーザの関心のある事項や、ユーザの目標などに応じて変化する。したがって、単に機械から同じような質問がされるといったことはなくなり、自己の分身であるかのように、ユーザによって特有のアバターコメントが出されるようになり、学習・生活支援システム1を定期的に利用する動機付けとなる。さらに、ユーザのスケジュールがユーザコメントに含まれている場合は、そのスケジュールの内容に基づいて、アバター4からスケジュール確認が行われ、単なるアラーム機能ではなく、スケジュールの内容に即したアバターコメントが送られる。したがって、ユーザは、自己が設定したスケジュールの達成に向けての学習意欲も高まる。」 「【0036】 図4は、本発明の学習・生活支援システム1の全体的な動作を示すフローチャートである。まず、学習・生活支援システム1をユーザ端末3において立ち上げると、学習・生活支援サーバ2のユーザ情報管理部22からユーザ端末3に対してユーザ情報の入力を求められる。具体的には、ユーザの生年月日、性別、職業(学年)、ニックネーム、住所、起床・就寝時間、趣味、行きたい場所、習慣などのユーザ情報の入力が求められる。ユーザ端末3により、ユーザ情報が入力されると(S1)、それぞれの内容に応じて、入力された内容がユーザ基本情報記憶部U1、ユーザ嗜好情報記憶部U2、ユーザ目標情報記憶部U3に分類されて記憶される。また、このユーザ情報の入力(S1)の前または後に、ユーザ端末3によりアバター4が作成され、そのアバター4の容姿等の情報がアバター情報記憶部27bに記憶される。 【0037】(省略) 【0038】 つぎに、ユーザ端末3からユーザの学習目標についての目標設定が入力される(S3)。ここでは、上述した長期的学習目標が入力された場合について説明する。本実施形態では、目標設定の入力は、1)日時、2)場所、3)目標の3項目の入力が求められる。ユーザの長期的学習目標として、1)日時:1ヶ月後、2)場所:学校、3)目標:英語のテストで90点以上とる、と入力されたとする。その場合、これらの長期的学習目標は、ユーザ情報管理部22によりユーザ目標情報記憶部U3に記憶される。アバター管理部21は、ユーザ目標情報記憶部U3およびアバターコメント記憶部27cを参照し、ユーザに対して、スケジュールについて質問するアバターコメントをユーザ端末3に出力する(S4)。具体的には、アバターコメント記憶部27cのうち、長期的学習目標が設定された場合の基本コメントを用いて、長期的学習目標としてユーザ目標情報記憶部U3に記憶された情報を抜き出し、「英語のテストで90点以上とるために、スケジュールを入力してください」というアバターコメントがアバター管理部21によりアバター4を介して出される。なお、この場合、「3)目標」だけが引用されているが、「1)日時」も引用して、「1ヶ月後に英語のテストで90点以上とるために、スケジュールを入力してください」というアバターコメントを出すようにしてもよい。 【0039】 このアバターコメントに対して、ユーザ端末3からスケジュールが入力される(S5)。具体的には、長期的学習目標を達成するためのユーザのスケジュールとなる、短期的学習目標がユーザ端末3から入力される。ここでは、1)日時、2)場所、3)学習内容の入力が求められたとし、ユーザにより、1)日時:毎日夜10時~10時半、2)場所:家、3)学習内容:教科書1頁分、覚える英単語と英文をノートに書き出すと入力されたとする。この場合、短期的学習目標は、ユーザ情報管理部22によりユーザ目標情報記憶部U3に記憶される。なお、長期的学習目標と短期的学習目標は、ユーザ目標情報記憶部U3内でそれぞれ別々の場所に分類して記憶することができる。また、長期的学習目標および短期的学習目標は、それぞれ1つずつの目標であってもよいし、それぞれ複数の目標であってもよい。 【0040】 つぎに、アバター管理部21は、現在の日時を計時装置などにより把握し、ユーザ情報記憶部27aを参照して、所定期間内にスケジュールがあるか否かを確認する(S6)。ここでは、長期的学習目標、短期的学習目標以外に、日常的なスケジュール(たとえば、「歯を磨く」)を含めてスケジュールを確認することができる。スケジュールがある場合には、S7においてアバター管理部21により、アバターがユーザ端末3においてスケジュール確認のためのアバターコメントを出し(S7)、スケジュールが特にない場合には、何もアバターコメントを出さずに、S6を繰り返すか、またはスケジュールに関連しない他のアバターコメントを出すことができる。…(以下省略) 【0041】(省略) 【0042】 S8において、ユーザコメントが入力されるか、またはユーザコメントが未入力の場合、アバター管理部21により、スケジュールが実行されたか否かの確認がされる(S9)。…(以下省略) 【0043】 スケジュールの実行が確認された場合には、S10において、「よくがんばったね」とか、「明日もがんばってね」などのアバターコメントが、アバター4を介してユーザ端末3に出力される。一方、スケジュールが未完了であることが確認されると、アバター4から「スケジュールが未完了だよ。代わりのスケジュールを入力してね」など、スケジュールの修正を依頼するアバターコメントが出される(S11)。これに対して、ユーザは、その日の分の修正したスケジュールを出力する(S12)。たとえば、「じゃあ、今からやるよ」とか、「あと、30分たったらやる」とか出力された場合には、ユーザ目標情報記憶部U3内で短期的学習目標が更新され、更新された短期的学習目標に基づいて、再度アバター管理部21が、所定の時間経過後に再度ユーザにスケジュールの確認を行う(S9)。」 「【0046】 つぎに、図5のフローチャートを用いて、アバター4からのアバターコメントの選択プロセスについて説明する。アバター4からのアバターコメントは、基本的には予めアバターコメント記憶部27cに記憶されたアバターコメントを用いて出されるが、ユーザからのユーザコメントに応じて、制御部により、どの文面のアバターコメントをベースとするかが決定される。これにより、ユーザからのユーザコメントが蓄積されていくに従い、アバターコメントは、ユーザの学習内容や、嗜好に沿った内容となる。なお、図5のフローチャートの各工程についても、図4と同様に一例を示したものであり、各工程の順序などは変更が可能である。また、図5の工程のうちの一部を省略したり、他の工程を追加することも可能である。 【0047】 まず、ユーザの基本情報など、ユーザ情報が入力される(S101)。S101で入力されたユーザ情報に基づいて、アバターコメントが出される(S102)。このアバターコメントに対して、ユーザからユーザコメントが出されると(S103)、出されたユーザコメントは、ユーザコメント記憶部U3に記憶される。記憶されたユーザコメントは、テキスト分析部23により分析され、キーワードが抽出される(S104)。テキスト分析部23による分析は、上述したように、形態素解析により名詞等の品詞を判別して抽出する形態素解析エンジンを用いることができ、キーワードがユーザコメント記憶部U4に、アバターコメントの内容と関連付けて記憶され、蓄積される(S105)。また、そのキーワードを抽出した日時についても記憶される。 【0048】 抽出されたキーワードに基づいて、さらにアバターコメントを出すこともできるが、ユーザの関心のある内容を正確に把握するために、キーワードが所定数蓄積された後に、キーワードに基づくアバターコメントを出すようにしてもよい(S106、S107)。すなわち、アバターコメントを複数回ユーザ端末3に出力した後、所定数、たとえばキーワードが10個以上蓄積されたかどうかを判断し(S106)、キーワードが10個以上蓄積されている場合に、一番数の多いキーワードに関連するアバターコメントを選択するようにすることができる(S107)。これにより、ユーザがその時点で一番関心のある事項に関連するアバターコメントを出すことができ、ユーザがアバター4との会話を楽しんだり、学習への関心をより高めたりできる。なお、キーワードはユーザの入力の仕方により様々な表現となる可能性があるため、予めデータベース内に類語として登録された(または手動・自動での更新がされた)分類により、同じ分類に属するキーワードは同じキーワードとして扱うことができる。たとえば、「スマートフォン」と「スマホ」は同じキーワードとして扱われ、「PC」と「パソコン」は同じキーワードで扱うようにする。 【0049】 また、アバター管理部21により、ユーザ端末3に、キーワードに関連するウェブサイトのリンクを出力することもできる(S107)。そして、リンク先のウェブサイトが閲覧されたかを判断し(S108)、リンク先のウェブサイトがユーザ端末3において閲覧された場合には、ウェブサイト上のテキストをテキスト分析部23が分析し、新たなキーワードを抽出し、抽出された新たなキーワードが、ユーザ情報記憶部27a(ユーザコメント記憶部U4またはユーザ嗜好情報記憶部U2など)に記憶されるようにしてもよい(S109)。同様に、キーワードに基づくアバターコメントにユーザから回答があったか否かを判断し(S108)、回答があった場合に、新たなキーワードの抽出を行うことができる(S109)。新たなキーワードは、ユーザコメント記憶部U4に記憶され、次のアバターコメント、リンクの表示に用いることができる(S110)。 【0050】 なお、ユーザコメント記憶部U4に記憶されるキーワードのうち、現在から所定期間内のキーワードを用いるようにキーワードが更新され、更新後のキーワードに基づいてアバターコメントがユーザ端末3に出力されるようにしても構わない。たとえば、用いるキーワードを現在の日時から3ヶ月以内のものだけを用いるようにすれば、半年以上前のキーワードは用いられないため、既に関心がなくなったキーワードが用いられることがなく、最近のユーザに関心のあるアバターコメントを送るようにすることができる。 【0051】 なお、学習・生活支援システム1は、複数のユーザ端末3を備え、ユーザ情報記憶部27aに複数のユーザ端末3のユーザ情報が記憶され、一のユーザ端末3により入力されたユーザ情報と他のユーザ端末3により入力されたユーザ情報とが関連する場合、アバター管理部21が、一のユーザ端末に、他のユーザ端末に関するアバターコメントを出力するように構成してもよい。たとえば、一のユーザ端末3のユーザであるA君が、長期的学習目標として、「英語のテストで90点以上をとる」と入力しており、他のユーザ端末3のユーザであるB君が、ユーザコメントとして「英語のテストで94点だったよ」と入力した場合に、A君のユーザ端末3において、アバター4から「B君が英語のテストで94点だったらしいよ」というアバターコメントをだすようにすることもできる。このようにすることにより、同じ目標を共有したり、ライバル意識により学習意欲の向上を図ることができる。」 (イ)引用文献1に記載された発明 上記(ア)から、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているといえる。 ネットワークNを介して接続された学習・生活支援サーバ2と、複数の受講生・生徒が使用するユーザ端末3とを備え、受講生・生徒同士がコミュニケーションをとることのできる学習・生活支援システム1であって(【0019】【0028】)、 学習・生活支援サーバ2は、アバター4を管理し、ユーザ端末3へアバター4からのアバターコメントを出力するアバター管理部21と、ユーザ端末3から入力されたユーザ情報を管理するユーザ情報管理部22と、入力されたユーザ情報を分析し、ユーザ情報に応じたキーワードであって、ユーザに関心のあるキーワードを抽出するテキスト分析部23と、ネットワークNを介して上記キーワードに関連するウェブページのリンク情報を収集する情報収集部24と、記憶部とを備え(【0021】【0022】【0025】【0027】【0029】)、 まず、学習・生活支援システム1をユーザ端末3において立ち上げると、学習・生活支援サーバ2のユーザ情報管理部22からユーザ端末3に対してユーザ情報の入力を求められるものであって、ユーザの生年月日、性別、職業(学年)、ニックネーム、住所、起床・就寝時間、趣味、行きたい場所、習慣などのユーザ情報の入力が求められ、ユーザ端末3により、ユーザ情報が入力されると、それぞれの内容に応じて、入力された内容が記憶部に記憶され(【0036】)、 次に、ユーザ端末3からユーザの学習目標についての目標設定が入力されるとアバター管理部21は、ユーザに対して、スケジュールについて質問するアバターコメントをユーザ端末3に出力し、このアバターコメントに対して、ユーザ端末3からスケジュールが入力され、ユーザ管理部22により記憶部に記憶され(【0038】【0039】)、 アバター管理部21は、スケジュールが実行されたか否かを確認し、スケジュールが未完了であることが確認されると、アバター4から「スケジュールが未完了だよ。代わりのスケジュールを入力してね」など、スケジュールの修正を依頼するアバターコメントが出力され(【0042】【0043】)、 また、アバター管理部21は、ユーザ端末3に、上記キーワードに関連する、リンク先のウェブページを閲覧可能にするウェブページ(ウェブサイト)のリンク情報を出力することもできる(【0049】)、 学習・生活支援システム1。 イ 引用文献2に記載されている事項、引用発明 (ア)引用文献2に記載されている事項 引用文献2には、次の事項が記載されている。 「【背景技術】 【0002】 最近インターネットが普及し、一般ユーザは、多種多様の情報をサーバから提供を受けることができる。 【0003】 しかしながら、一般ユーザが各種の情報を得るには、その情報を提供するサーバを自ら探し出さなければならず、ユーザが必要とする情報を簡単に提供を受けることができない課題があった。 【0004】(省略) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、そのようなシステムを利用すれば、確かに、比較的効率的に情報を収集することが可能ではあるが、ユーザはそのために自分自身が必要とする情報を積極的に入力しなければならず、やはり質の高い情報を低コストで十分効率的に収集することは、困難である課題があった。 【0006】 本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、一般ユーザがより多くの質の高いサービスを低コストで、かつ簡単かつ確実に利用することができるようにするものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明の情報処理システムは、第1の情報処理装置により個々のユーザに対応する第1のユーザ情報が読み取られたとき、読み取られた第1のユーザ情報に基づいて、そのユーザに固有の固有エージェントを起動し、固有エージェントが第3の情報処理装置が提供するサービスを選択したとき、第3の情報処理装置が提供するサービスのためのサービスエージェントを起動し、サービスエージェントを介して第3の情報処理装置から要求があったとき、第2の情報処理装置に保持されているユーザのユーザ情報のうちの第2のユーザ情報を第3の情報処理装置に提供し、第3の情報処理装置が第2のユーザ情報に基づき提供するサービスをサービスエージェントを介してユーザに提供することを特徴とする。」 「【発明の効果】 【0017】 本発明によれば、ユーザにサービスを提供することができる。特に、より多くのサービスエージェントが用意できるため、より多くの質の高いサービスを、より低コストでユーザに提供することが可能となる。また、固有エージェントがサービスを選択するため、ユーザは、各種のサービスを自ら知っていたり、検索する必要が無く、簡単かつ確実にサービスの提供を受けることが可能となる。 【0018】 また、他の本発明によれば、ユーザ情報をユーザ以外のものに利用させることができる。これにより、ユーザに、そのユーザにあったより多くの質の高いサービスを提供することが可能となる。また、ユーザ情報のうちの一部の情報だけを提供するようにするので、ユーザ情報の秘匿性が害されるようなことが抑制される。」 「【0029】 図1は、本発明を適用した情報処理システムの構成例を表している。この情報処理システム10は、ユーザ端末2-1、2-2、個人情報サーバ3、コンサルタントサーバ4-1乃至4-3、店舗端末5-1、5-2、並びに、それらが接続されているネットワークの代表としてのインターネット1により構成されている。 【0030】 なお、以下においては、ユーザ端末2-1、2-2は、それらを個々に区別する必要がない場合、単にユーザ端末2と称する。コンサルタントサーバ4-1乃至4-3、並びに店舗端末5-1、5-2も同様に、それらを個々に区別する必要がない場合、単にコンサルタントサーバ4または店舗端末5と称する。」 「【0035】 個人情報サーバ3は、このシステムに加入している複数のユーザのユーザ個人情報を管理する。個人情報は、ユーザ特定情報とユーザ特性情報に分けて管理される。ユーザ特定情報は、基本的に、コンサルタントサーバ4を管理、運用する各サービス提供者には開示しないことを前提とした情報であり、より強固なセキュリティで保護される。このユーザ特定情報には、それを一意に特定できる参照用IDが付加される。 【0036】 ユーザ特性情報はユーザ個人を特定できない情報の集まりであり、そこにはユーザの特性・属性情報、嗜好情報などが含まれる。ユーザ特性情報には、それを一意に特定できる参照用IDが付加される。またそれらの情報は、望ましくは、対象となるサービス提供者をある程度意識した形でカテゴライズされる。カテゴリの例としては、医療、資産、資格情報、サイズ、愛用品、常備薬、などがあげられる。また、個人特性情報としては、現在の情報の他に、過去の情報や将来の予定情報なども登録できる。」 「【0039】 サービス提供者が保持するコンサルタントサーバ4は、ユーザに対して主にコンサルテーションサービスを提供する。コンサルタントサーバ4は、個人情報サーバ3からユーザの特性情報を取得し、その情報を分析することで適切なコンサルテーションを行い、ユーザに回答を呈示する(サービスを提供する)。 【0040】 コンサルタントサーバ4は、特性情報の取得と分析のために、例えば、インターネット1への接続機能、ユーザ特性情報の取得機能、ユーザ特性情報からの回答の分析・マッチング機能、および回答の送信機能を持っている。これらの機能は、サービス提供者(コンサルタントサーバ4)ごとに管理されるコンサルタントエージェント(後述する図39)のアプリケーションを介して実行され、ユーザや個人情報サーバ3に対して分析結果(回答)が送信される。」 「【0056】 コンサルタントサーバ4は取得したユーザ特性情報を基に、該当する特性を持つユーザに対して各種情報を提供する。」 「【0064】 コンサルタントサーバ4は、図10に示されるように、インターネット1に対する接続処理を実行するネットワーク接続部461を有する。送信部462は、情報開示要求やユーザがコンサルタントサービスを利用する場合の分析結果の送信処理を実行する。受信部463は、情報開示許可の受信処理を実行する。」 「【0071】 図12は、各コンサルタントサーバ4が、ユーザ情報を利用する場合の概略を表している。個人情報サーバ3には、ユーザ情報がカルテとして保持されている。ユーザ情報は、ユーザ特定情報とユーザ特性情報とで構成される。 【0072】 ユーザ特定情報は、ユーザ情報のうちの、それらの情報からユーザ個人を特定し得る情報である。例えば、氏名、住所、電話番号、生年月日、性別、住民票コード、など、単数または複数の組み合わせにより個人を特定できる情報である。 【0073】 ユーザ特性情報は、ユーザ情報のうちの、ユーザ個人を特定できない情報であり、例えば、ユーザの特性や属性を表す情報、嗜好情報、医療関連情報、資産情報、サイズ情報などである。」 「【0082】 最初に、図13と図14のフローチャートを参照して、ユーザがユーザ端末2から個人情報サーバ3にアクセスして、そのシステムを利用する場合の処理について説明する。…(以下省略) 【0083】【0084】(省略) 【0085】 ステップS3において、ユーザ端末2のネットワーク接続部401は、個人情報サーバ3から送信されてきたユーザインタフェースを受信する。ステップS4において、ユーザインタフェース11は、セクレタリキャラクタ61(後述する図17参照)を表示画面に表示させる。 【0086】 このようにして、ユーザインタフェース11は、セクレタリキャラクタ61を表示させ、これを利用して、セクレタリエージェントとしての機能を実行する。」 「【0089】 起動されたセクレタリエージェント(ユーザインタフェース11)は、ユーザと日常的に会話を行うことで、ユーザの個人情報を収集する処理を行う。次に、図15と図16のフローチャートを参照して、ユーザ情報が個人情報サーバ3に蓄積される場合の処理について説明する。 【0090】 ユーザインタフェース11のインタフェース421は、ステップS41において、ユーザに対して質問を発生する。ユーザは、この質問に対してデータ入力インタフェース403を介して回答を入力する。具体的には、キーボードを操作することで回答を入力したり、音声で回答を入力することが行われる。 【0091】 ステップS42において、インタフェース421は、このユーザからの回答を受け付ける。ステップS43において、インタフェース421は、受け付けた回答を一時的に記憶する。ステップS44において、インタフェース421は、質問を終了するか否かを判定し、まだ質問が残っている場合には、ステップS41に戻り、それ以降を繰り返し実行する。 【0092】 ステップS44において、回答を終了すると判定した場合、インタフェース421は、ステップS45に進み、ステップS43の処理でいままで一時的に記憶したユーザからの回答を個人情報サーバ3にインターネット1を介して送信する。 【0093】 以上のユーザ端末2の処理に対応して個人情報サーバ3は、図16のフローチャートに示される処理を実行する。 【0094】 すなわち、ステップS61において、個人情報サーバ3の蓄積部441は、ユーザ端末2からの回答を受信する。ステップS62において、蓄積部441は、ステップS61で受信した回答がユーザ特定情報か否かを判定する。受信した回答がユーザ特定情報に属する場合には、ステップS63に進み、蓄積部441は、いま受信した回答をユーザ特定情報として蓄積する。これに対して、ステップS62において、受信した回答がユーザ特定情報ではないと判定した場合、その情報は、ユーザ特性情報であるということになるので、ステップS64において、蓄積部441は、その情報をユーザ特性情報として蓄積する。 【0095】 以上のような処理が日常的に行われ、そのユーザのユーザ情報が日常的な会話の中で次第に蓄積されていくことになる。 第に蓄積されていくことになる。 【0096】 図17乃至図20は、この場合の処理の流れを模式的に表している。即ち、図17に示されるように、セクレタリエージェント61Aの象徴としてのセクレタリキャラクタ61が画面に表示され、ユーザに対して質問を発生する(図15のステップS41)。図17の例においては、「こんにちは 今日も君のこと教えてよね!」の質問をしている。そして、図18に示されるように、さらに、「君が生まれた日にちはいつ??」の質問が出されている。この質問に対してユーザは、この例の場合、「1972年3月25日」と回答している(図15のステップS42)。 【0097】 セクレタリキャラクタ61は、図19に示されるように、「1972年3月25日だね。ということは、魚座だよね?」という質問を発生する(ステップS41)。これに対してユーザは、カーソルを操作することで、「ハイ」の回答を入力している(ステップS42)。 【0098】 これに対して図20に示されるように、セクレタリキャラクタ61は、「魚座の人ってロマンチストだって言うよね。君も、ロマンチストそうだもんね」の質問を発生している。 【0099】 以上のようなさりげない会話の中で、セクレタリエージェント61Aは、ユーザのユーザ情報を収集し、個人情報サーバ3に蓄積する。」 「【0107】 次に、ユーザがこのシステムを利用してサービスを利用する場合の処理ついて説明する。最初に、ユーザがどのサービスを利用するかを自ら指定する場合の処理について説明する。 【0108】 この場合、図23に示されるように、ステップS81において、ユーザ端末2のデータ入力インタフェース403は、ユーザからサービス選択のメニューの表示が指令されたとき、サービス選択のためのメニューを表示画面に表示する。このメニューには、サービス単位でアイコンが表示されており、ユーザはサービスに対応するアイコンを選択することで、サービスを選択する。勿論、音声により入力させるなど、メニューからアイコンを選択させる以外の方法でサービスを選択させることも可能である。ステップS82において、データ入力インタフェース403は、ユーザからのアイコンの選択を受け付ける。 【0109】 ステップS83において、データ入力インタフェース403は、ステップS82の処理で受け付けられたアイコン(選択されたアイコン)に対応するコンサルタントエージェントを呼び出す処理を実行する。すなわち、このときネットワーク接続部401は、ユーザにより選択されたアイコンに対応するコンサルタントサーバ4にアクセスし、コンサルタントエージェントの送信を要求する。 【0110】 コンサルタントサーバ4は、図24のステップS101において、ユーザ端末2から送信されてきた要求を受信すると、要求されたコンサルタントエージェントをインターネット1を介してユーザ端末2に送信する。 【0111】 ステップS84において、ユーザ端末2のネットワーク接続部401は、コンサルタントサーバ4から送信されてきたコンサルタントエージェントを受信する。以下、このコンサルタントエージェントがユーザにサービスを提供するのに必要な処理を具体的に実行することになる。 【0112】(省略) 【0113】 以上のようにして呼び出されたコンサルタントエージェントが、ユーザにサービスを提供する処理について、図25、図26および図27のフローチャートを参照して説明する。 【0114】~【0116】(省略) 【0117】 ユーザ端末2のコンサルタントエージェントは、図25のステップS123において、コンサルタントキャラクタ72(後述する図29参照)を表示画面に表示させる。ステップS124においてコンサルタントエージェントは、このコンサルタントキャラクタ72を介してユーザに対して所定の質問を発生する。ユーザは、この質問に対して回答を入力する。ステップS125において、コンサルタントエージェントは、この質問に対するユーザの回答を受け付ける。ステップS126において、コンサルタントエージェントは、ステップS125の処理で受け付けた回答をコンサルタントサーバ4に送信する。 【0118】 図26のステップS142において、コンサルタントサーバ4のネットワーク接続部461は、ユーザ端末2から送信されてきた回答を受信する。 【0119】 ステップS143において、送信部462は、個人情報サーバ3に、ステップS141の処理で受信したユーザ特性情報参照用IDを送信する。さらに、ステップS144において、送信部462は、ステップS142の処理で受信したユーザからの回答を参照し、開示を要求する項目を決定し、その決定した開示を要求する項目と開示要求を個人情報サーバ3に送信する。 【0120】 個人情報サーバ3の受信・送信部444は、図27のステップS161において、コンサルタントサーバ4から送信されてきたユーザ特性情報の参照用IDを受信する。個人認証部446は、ステップS162において、ステップS161の処理で受信したユーザ特性情報の参照用IDに対応するユーザ特性情報が蓄積部441に登録されているか否かを判定する。対応するユーザ特性情報が登録されている場合には、ステップS163に進み、受信・送信部444は、ユーザ端末2に対してユーザ特性情報の開示の許可を求める。 【0121】 ユーザ端末2の受信部405は、図25のステップS127で、ユーザインタフェース11(セクレタリエージェント)を介して情報の開示要求を受信すると、これを表示部に表示させる。ユーザは、この表示を見て開示要求を許可するか否かを判定し、その判定結果をデータ入力インタフェース403から入力する。このとき、必要に応じてユーザは、開示する内容を限定したり、期間を制限したりすることができる。 【0122】 ユーザ端末2の送信部406は、ステップS128において、ユーザからの情報開示許可の信号をユーザインタフェース11(セクレタリエージェント)を介して受け取ると、これを個人情報サーバ3に送信する。 【0123】 図27のステップS164において、個人情報サーバ3の受信・送信部445は、ユーザ端末2から情報開示許可が送信されてきたか否かを判定し、開示許可が送信されてきたと判定した場合、ステップS165に進み、受信・送信部445は、ユーザ特性情報のうち閲覧可能な項目を付してアクセス許可信号をコンサルタントサーバ4に送信する。 【0124】 コンサルタントサーバ4の受信部463は、図26のステップS145において、情報開示許可の信号を受信し、ユーザ特性情報に対するアクセスが許可されたか否かを判定する。アクセスが許可された場合には、ステップS146に進み、取得部464は、個人情報サーバ3にアクセスし、開示が許可された項目を閲覧し、取得する。 【0125】(省略) 【0126】(省略) 【0127】 ステップS147において、コンサルタントサーバ4の分析・マッチング部465は、ステップS142の処理で受信したユーザからの回答に対応する処理を実行する。すなわち、分析・マッチング部465は、ステップS142の処理で受け付けた回答と、ステップS146の処理で閲覧したユーザ特性情報に基づいて、分析、マッチング処理を行い、回答に対応する処理結果を求める。 【0128】 ステップS148において、分析・マッチング部465は、ステップS147の処理で得られた処理結果を、コンサルタントエージェントと個人情報サーバ3に送信する。 【0129】 ユーザ端末2のコンサルタントエージェント(利用部402)は、図25のステップS129において、コンサルタントサーバ4から送信されてきた処理結果を受信し、ステップS130において、その処理結果を表示部に表示し、ユーザに呈示する。 【0130】 個人情報サーバ3の更新部443は、図27のステップS167において、コンサルタントサーバ4から処理結果を受信すると、ステップS168において、その処理結果をユーザ特性情報としてユーザ情報に記録(更新)する。 【0131】 このようにして、ユーザが利用した結果得られたユーザ情報は、順次更新される。」 「【0139】 以上のようにして、例えば、ユーザが「株指南」のサービスを受ける場合の具体例を、図29乃至図33を参照してさらに説明する。 【0140】 図29に示されるように、表示画面にはサービスを選択するとき操作されるアイコン71が表示されている。ユーザは、このアイコン71を操作することで、サービスに対応するコンサルタントエージェントを呼び出すことができる。ユーザが「株指南」のサービスを選択した場合には、図29に示されるように、「株指南」のサービスを提供するコンサルタントエージェントのコンサルタントキャラクタ72が表示される。 【0141】 このコンサルタントキャラクタ72は、図30に示されるように、「東京株式市場では早朝からの買い注文が殺到し・・・」の話をユーザに話しかけている。さらに、図31の状態においては、コンサルタントキャラクタ72は、「○○さんの持っているS社株のほかにもメーカー株興味ある?」の質問をユーザに対して投げかけている。ユーザは、「はい」または「いいえ」を、この質問に対して入力する。ユーザが、例えば「いいえ」を回答した場合には、この回答に対応する情報、すなわち、このユーザは「メーカー株に興味はない」の情報が、そのユーザのユーザ特性情報として蓄積されることになる。 【0142】 図32に示される状態では、コンサルタントキャラクタ72は、「○○さんの持ってるS社株ってそろそろ売りかもねぇ・・・」のメッセージを投げかけている。 【0143】(省略) 【0144】 さらに、図33に示されるように、ユーザに対してメールやホームページの形式で「株指南」のためのサービスが提供される。図33の例においては、メールで「2003/06/15」付けで「S社は銀座○○ビル内にてアオリアの発表を行った。アオリアのラインナップは~~~としている。なお○○は~~~」といった内容の情報がメール形式でユーザに提供されている。」 【0145】 また、ユーザ端末2のマイデータの情報として、S社の株価推移表が提供されている。ユーザは、必要に応じてブックマーク機能により、マイデータと連携し、所定のブックマークを操作したとき、その対応する情報を閲覧することができる。」 「【0146】 図34乃至図38は、医療分野のサービス提供の例を表している。図34に示されるように、ユーザがサービス選択メニュー画面から「医療分野」のサービスを選択すると、この「医療分野」のサービスを提供するコンサルタントエージェントのコンサルタントキャラクタ73が表示される。図34の表示状態で、コンサルタントキャラクタ73は、「おはよう!早起きだね」のメッセージを投げかけている。 【0147】 図35に示されるように、このコンサルタントキャラクタ73は、「健康はまず運動からだよ」のメッセージをユーザに提供している。さらに、図36に示されるように、このコンサルタントキャラクタ73は、「昨日の睡眠時間は?」の質問をユーザに投げかけている。ユーザは、「4時間未満、4時間乃至8時間、8時間以上」のいずれかから回答を選択する。回答が選択されたとき、その情報がユーザ情報として蓄積される。 【0148】 さらに、図37に示されるように、コンサルタントキャラクタ73は、図36の質問に対して、ユーザが、「4時間未満」と回答したことに対して、「睡眠時間をあまりとらないと~~という・・・」というメッセージをユーザに投げかけ、アドバイスしている。」 「 [図:0001400372000001.jpg] 」(【図1】) 「 [図:0001400372000002.jpg] 」(【図33】) (イ)引用文献2に記載された発明 上記(ア)から、引用文献2には次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されているといえる。 ユーザ端末2、個人情報サーバ3、コンサルタントサーバ4、店舗端末5がインターネット1を介して接続される情報処理システム10であって(【0029】【0030】)、 個人情報サーバ3は、このシステムに加入している複数のユーザのユーザ個人情報を、ユーザ特定情報とユーザ特性情報に分けて管理し(【0035】)、 ユーザ特定情報は、ユーザ情報のうちの、それらの情報からユーザ個人を特定し得る情報であって、氏名、住所、電話番号、生年月日、性別、住民票コード、など、単数または複数の組み合わせにより個人を特定できる情報であり(【0072】)、 ユーザ特性情報は、ユーザ情報のうちの、ユーザ個人を特定できない情報であって、ユーザの特性や属性を表す情報、嗜好情報、医療関連情報、資産情報、サイズ情報などであり(【0036】【0073】)、 ユーザが、個人情報サーバ3にアクセスして、システムを利用する場合(【0082】)、ユーザ端末2のユーザインタフェース11は、セクレタリエージェントとして機能するセクレタリキャラクタ61を表示画面に表示させ(【0085】【0086】【図1】)、ユーザと日常的に会話を行うことで、ユーザからの回答である個人情報を収集し、個人情報サーバ3に回答を送信し(【0089】【0091】【0092】)、 個人情報サーバ3は、ユーザ端末2から受信した回答が、ユーザ特定情報に属すると判定した場合には、ユーザ特定情報として蓄積し、ユーザ特定情報ではないと判定した場合、ユーザ特性情報として蓄積するものであり(【0094】)、 セクレタリキャラクタ61(セクレタリエージェント61A)は、さりげない会話の中で、ユーザのユーザ情報を収集し、個人情報サーバ3に蓄積し(【0096】~【0099】)、 ユーザが、このシステムを利用してサービスを利用する場合(【0107】)、ユーザ端末2は、ユーザが選択したコンサルタントサーバ4にコンサルタントエージェントの送信を要求すると(【0108】【0109】)、サービス提供者が保持するコンサルタントサーバ4は、要求されたコンサルタントエージェントをユーザ端末2に送信し、ユーザ端末2はコンサルタントエージェントを受信し(【0039】【0110】【0111】)、 ユーザ端末2のコンサルタントエージェントが、コンサルタントキャラクタ72を介してユーザに対して行った質問に対するユーザの回答をコンサルタントサーバ4に送信し(【0117】)、コンサルタントサーバ4は、受信したユーザからの回答を参照し、開示を要求する項目と開示要求を個人情報サーバ3に送信し(【0118】【0119】)、 コンサルタントサーバ4は、コンサルタントサービスを提供するために、個人情報サーバ3からのユーザ特性情報のうち閲覧可能な項目が付されたアクセス許可信号に基づき(【0121】~【0123】)、個人情報サーバ3にアクセスし、開示が許可された項目を閲覧し、取得し、ユーザからの上記回答と、閲覧したユーザ特性情報に基づいて、分析、マッチング処理を行い、回答に対応する処理結果を求め、処理結果を、コンサルタントエージェントを介してユーザと個人情報サーバ3に送信し(【0039】【0040】【0124】【0127】【0128】)、 ユーザ端末2のコンサルタントエージェントは、その処理結果を表示部に表示し、ユーザに呈示し(【0129】)、 個人情報サーバ3は、その処理結果をユーザ特性情報としてユーザ情報に記録(更新)し(【0130】)、 ユーザが「株指南」のサービスを受ける場合(【0139】)、ユーザが「株指南」のサービスを選択すると、コンサルタントエージェントのコンサルタントキャラクタ72は、「○○さんの持ってるS社株ってそろそろ売りかもねぇ・・・」のメッセージを投げかけ(【0141】)、また、「株指南」のサービスは、メールやホームページ形式でサービスが提供され(【0144】)、 ユーザ端末2には、ホームページ中のマイデータの情報として、S社の株価推移表が提供されるものであって、マイデータと連繋し、ユーザは必要に応じて所定のブックマークを操作して、その対応する情報を閲覧することができ(【0140】~【0142】【0145】【図33】)、 ユーザが医療分野のサービスを受ける場合(【0146】)、ユーザがサービス選択メニュー画面から「医療分野」のサービスを選択すると、コンサルタントキャラクタ73が「昨日の睡眠時間は?」の質問をユーザに投げかけ、ユーザは、「4時間未満、4時間乃至8時間、8時間以上」のいずれかから回答を選択するとその情報がユーザ情報として蓄積され、さらに、ユーザが、「4時間未満」と回答したことに対して、「睡眠時間をあまりとらないと~~という・・・」というメッセージをユーザに投げかけ、アドバイスする(【0146】~【0148】)、 情報処理システム10。 ウ 引用文献3に記載されている事項及び技術的事項 (ア)引用文献3に記載されている事項 引用文献3には、次の事項が記載されている。 「【背景技術】 【0002】 近年、ユーザからの明示的な指示がなくても、ユーザの趣味・嗜好に合致した情報を自動的に探索して提案する、いわゆるエージェント技術が広く提唱されている。特許文献1には、この種のエージェント技術を利用した情報提供装置が記載されている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0003】(省略) 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 従来の情報提供装置においては、ユーザの趣味・嗜好に合致した提案内容を検索するので、提案内容はユーザの趣味・嗜好の範囲内ではあるものの、ユーザにとって新たな発見や体験につながるような新鮮な情報を提供できないという問題点がある。 【0005】 本発明はこのような問題点に鑑み、ユーザの趣味・嗜好から外れる可能性が小さく、ユーザに新鮮な情報を提供することができる情報提供装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明の情報提供装置は、提案内容検索部が、ユーザが嗜好する嗜好対象を記憶する嗜好記憶部と他の情報源とのそれぞれを参照することによって、ユーザの嗜好対象と、ユーザの嗜好対象と関連する関連対象情報とに基づいて提案内容を検索してユーザに提示し、ユーザの反応が提案内容を受諾する反応であれば、提案内容を実行させる。 【発明の効果】 【0007】 本発明の情報提供装置によれば、ユーザの趣味・嗜好から外れる可能性が小さく、ユーザに新鮮な情報を提供することが可能となる。」 「【0010】 <第1実施形態> 図1において、一点鎖線で囲んだ第1実施形態の情報提供装置100Aは、車両に搭載されている。」 「【0020】 立ち寄り施設推定部105は、車両が停車していたと判断すると、施設データベース106を参照して、車両の位置情報が示す経度及び緯度に基づいて、車両(即ち、ユーザ)が立ち寄った施設を推定する。施設は、飲食店等の各種の店舗を含む。」 「【0026】 このように、嗜好推定部108は、ユーザの過去の行動に基づいてユーザの嗜好対象を推定する。特定の場所または施設に立ち寄るという行動は、ユーザの嗜好対象を推定するためのユーザの過去の行動の1つである。 【0027】 立ち寄り施設の種別は、複数段階の分類に分けることができる。大分類を食事、観光等とすると、食事に含まれる和食、中華、麺類、イタリアン等が中分類となる。和食に含まれるうなぎ、天ぷら、蕎麦、寿司等が小分類となる。 【0028】 嗜好推定部108が推定したユーザの嗜好対象を示す情報は、嗜好情報として嗜好記憶部109に記憶される。嗜好記憶部109は、ユーザの嗜好情報を蓄積する。例えば、ユーザが頻繁に蕎麦屋に立ち寄っているとすると嗜好対象は蕎麦であり、嗜好記憶部109には、小分類の蕎麦が嗜好情報として記憶されることになる。 【0029】 ユーザがうなぎ、天ぷら、蕎麦、寿司の和食店にさほど偏りなく立ち寄っているとすると、嗜好推定部108は、中分類の種別である和食がユーザの嗜好対象であると推定することになる。この場合には、嗜好記憶部109には、中分類の和食が嗜好情報として記憶されることになる。 【0030】 提案内容検索部103は、提案内容を検索するため、嗜好記憶部109と、他情報参照部110を介して概念辞書111とを参照して、ユーザの嗜好対象と合致した種別、及び、ユーザの嗜好対象に近く、嗜好対象と関連した周辺の種別を検索する。ユーザの嗜好対象と関連する対象を関連対象とし、関連対象を示す情報を関連対象情報と称することとする。」 「【0036】 提案内容検索部103は、嗜好記憶部109だけでなく、概念辞書111を参照することにより、ユーザの嗜好に合致する種別の他、ユーザの嗜好に近い周辺の種別(関連対象)も検索することが可能となる。提案内容検索部103がユーザに複数の提案内容を順に提案する場合には、ユーザの嗜好に合致する種別から周辺の種別の順とすればよい。 【0037】 提案内容検索部103は、施設データベース106を検索して、ユーザに提案する提案内容を決定する。提案内容検索部103は、通信部107を介して、ウェブサイト50を検索して、ユーザに提案する提案内容を決定してもよい。嗜好記憶部109にユーザの嗜好情報として小分類の種別として蕎麦が記憶されている場合には、具体的な蕎麦屋が提案内容となる。 【0038】 提案内容検索部103が決定した提案内容を示す情報は、提案実施部112に入力される。提案実施部112は、入出力部113の出力部である画面表示制御部/音声信号出力部113outによって、ユーザに提案内容を視覚的または聴覚的な情報として提示させる。」 「【0054】 現在時刻は午前11時30分を過ぎているとする。情報提供装置100Aが動作を開始すると、提案実行条件監視部101は、ステップS101にて、提案実行条件が成立したか否かを判定する。 【0055】 図2に示す提案ルールでは、例えば午前11時45分にならなければ(NO)、提案内容検索部103はステップS101の処理を繰り返す。午前11時45分になると(YES)、提案内容検索部103はルール3の提案実行条件が成立したと判定する。提案内容検索部103は、ステップS102にて、ルール3に従って昼食を提案するための提案内容を検索する。 【0056】 提案内容検索部103は、嗜好記憶部109を参照して蕎麦を嗜好情報として取得すると、施設データベース106またはウェブサイト50によって現在位置の近くの蕎麦屋を検索する。現在位置の近くに蕎麦屋があれば、蕎麦屋が提案内容としてユーザに提示される。ここでは、現在位置の近くに蕎麦屋がない場合を説明する。」 (イ)引用文献3に記載されている技術的事項 上記(ア)から、引用文献3には次の技術的事項(以下、「引用文献3記載事項」という。が記載されているといえる。 ユーザの趣味・嗜好から外れる可能性が小さく、ユーザに新鮮な情報を手供する情報提供装置100Aであって、 情報提供装置100Aが動作を開始し、提案内容検索部103が、施設データベース106を参照して、車両(ユーザ)が過去に立ち寄った施設を推定し、過去に立ち寄った施設からユーザの嗜好対象を推定し、現在時刻が午前11時30分を過ぎると、嗜好対象を示す情報に基づきユーザに提案する、昼食施設の提案内容を決定するものであって、ウェブサイト50を検索して、提案内容を決定してもよく、嗜好記憶部109の記憶される、ユーザの嗜好情報を参照して具体的な提案内容を決定することができる 情報提供装置100A。 (3)検討事項1-1-1及び検討事項1-2-1について ア 本件訂正発明1の「個人情報」について 個人情報について、本件特許明細書(以下、「本件明細書」という。)【0010】【0040】【0043】【0129】【0134】【0135】を参照すると、ユーザの氏名、性別、年齢等の一般的な個人情報のほか、ユーザの嗜好情報やユーザの生活情報等が含まれることが理解できる。 イ 本件訂正発明1と引用発明1との対比 (ア)構成要件Aについて 引用発明1における「ユーザ情報」は、ユーザの生年月日、性別、職業(学年)、ニックネーム、住所等の一般的な個人情報、趣味、行きたい場所等の嗜好情報、起床・就寝時間、習慣等のユーザの生活情報等であるから、本件訂正発明1の「個人情報」に相当する。 引用発明1の「ユーザ情報管理部22」は、学習・生活支援システム1がユーザ端末3において立ち上げられると、ユーザの生年月日、性別、職業(学年)、ニックネーム、住所、起床・就寝時間、趣味、行きたい場所、習慣などのユーザ情報の入力が求めることから、本件訂正発明1の「ユーザから取得したい個人情報のうち幾つかを予め受け付ける第1受付手段」に相当する。 (イ)構成要件B及びCについて 本件明細書には、「属性」について具体的な定義の記載はない。そのため一般的な意味における「事物の有する特徴・性質」と解釈する。 引用発明1における、アバター管理部21が出力する「ユーザに対して、スケジュールについて質問するアバターコメント」は、学習・生活支援システム1をユーザ端末3において立ち上げたときに入力を求められる「ユーザ情報」の取得の後に行われるものであって、この「アバターコメント」は、本件訂正発明1の「前記第1受付手段によって受け付けていない個人情報に対応する」「質問」に相当し、この質問に対するユーザ端末3から入力される「スケジュール」は、本件訂正発明1の「個人情報」に相当する。 よって、引用発明1の「アバター管理部21」は、本件訂正発明1の「前記第1受付手段によって受け付けていない個人情報に対応する属性の質問を行う質問手段」と、「前記第1受付手段によって受け付けていない個人情報に対応する質問を行う質問手段」で共通する。 さらに、引用発明1の「ユーザ情報管理部22」は、アバター管理部21が出力するユーザに対するスケジュールの質問に対して、ユーザ端末3から入力された個人情報である「スケジュール」を管理する機能を有し、「スケジュール」を受け付ける点で、本件訂正発明1の「前記質問手段による質問に対する返答である個人情報を受け付ける第2受付手段」に相当する。 (ウ)構成要件Dについて 引用発明1の「記憶部」は、学習・生活支援システム1がユーザ端末3において立ち上げられたときに入力された個人情報であるユーザ情報と、次に入力された個人情報であるスケジュールとを記憶する点で、本件訂正発明1の「前記第1及び第2受付手段によって受け付けられた個人情報と当該個人情報に対応する属性とが紐付けた状態で格納される格納媒体」と、「前記第1及び第2受付手段によって受け付けられた個人情報が格納される格納媒体」で共通する。 (エ)構成要件E及びGについて A 本件訂正発明1の「提案」について、本件明細書には具体的な定義がない。そのため一般的な意味における「議案や意見を提出すること。また、その議案や意見。」と解釈する。 また、本件訂正発明1の「注意」及び「促す」について、本件明細書には具体的な定義がない。そのため、それぞれ、一般的な意味における「気をつけること。気をくばること。」、「ある行為をするにように仕向ける。」と解釈する。 B 引用発明1における、「アバター管理部21」が出力する「スケジュールが未完了だよ。代わりのスケジュールを入力してね」など、スケジュールの修正を依頼するアバターコメントは、スケジュールが未完了であることを気づかせる点で、スケジュールに気をつけるように仕向けるものであり、個人情報であるスケジュールの修正を依頼する点で、意見するものであるから、このアバターコメントは、ユーザに対して注意を促すものであり、かつ提案を行うためのものである。 よって、引用発明1の「アバター管理部21」は、本件訂正発明1の「前記第1又は第2受付手段によって受け付けられた個人情報に基づいて前記ユーザに対して提案を行う提案手段」に相当し、さらに、本件訂正発明1の「前記個人情報に基づいてユーザに注意を促す手段」に相当する。 (オ)構成要件Fについて 引用発明1における、ユーザに関心のあるキーワードに関連するウェブページのリンク情報を出力することは、ユーザにとって興味関心事項に関連する情報を提示(提供)することであるから、本件訂正発明1の「提案」に相当する。 引用発明1における、「情報収集部24」は、リンク先のウェブページを閲覧可能にするウェブページの「リンク情報」を収集するものであって、ウェブページから情報を取得するものではないものの、アバター管理部21がユーザ端末3に出力する、個人情報であるユーザ情報に応じて抽出された、ユーザに関心のあるキーワードに関連するウェブページのリンク情報を収集する点で、本件訂正発明1の「前記提案手段は、前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する手段」と、「前記提案手段は、前記個人情報に基づいて前記ユーザに対して提案すべきウェブサイトに関する情報を取得する手段」で共通する。 (カ)構成要件Mについて 引用発明1の「学習・生活支援システム1」は、ネットワークNを介して接続された学習・生活支援サーバ2とユーザ端末3とを備えるものである。 他方、本件訂正発明1の「情報提供装置」について、本件明細書では、「図1は、本発明の実施形態1における情報提供システムの構成例を示す図である。図1の情報提供システムは、以下説明する、ユーザ端末100A~100E(これらの総称を「ユーザ端末100」と称する。)と、ロボット200と、ウェブサーバ300と、ネットワーク400とを備えている。」(【0014】)、「ユーザ端末100は、例えば、電話機能及び通信機能を有するスマートフォン100A~100D、腕時計型のリスト端末100Eなどの情報提供装置の総称である。もっとも、ユーザ端末100は、スマートフォンやリスト端末のみならず、パーソナルコンピュータ、タブレットなどの各種の情報提供装置とすることもできる。」(【0015】)、「ロボット200は、例えばユーザ端末100A及びリスト端末100Eを保有するユーザの家屋内に設置された情報提供装置である。ロボット200は、ネットワーク400を介して、ユーザ端末100A及びリスト端末100Eとの間で後述する個人情報を共有することができる。なお、この実施形態において、ロボット200は、家屋内の部屋においては、ユーザの指示に応じて移動することが可能である。このために、ロボット200は既知の移動手段を備えている。」(【0016】)、「ネットワーク400は、インターネットなどで構成され、ユーザ端末100、ロボット200、ウェブサーバ300、及び、他のウェブサーバとの間における通信を実現するものである。」(【0018】)と記載されており、電話機能及び通信機能を有するスマートフォン100A~100D、腕時計型のリスト端末100Eなどやロボット200を、それぞれ「情報提供装置」と説明するものであるところ、情報提供装置のそれぞれが、他の装置を含むシステムでなく単独で「第1受付手段」や「質問手段」等の各手段を有するものであって、ネットワークを介して他の装置と接続されることにより、複数の装置全体で各手段を構成するようなものではない。 よって、引用発明1の「学習・生活支援システム1」は、ネットワークNを介して学習・生活支援サーバ2とユーザ端末3と接続されて構成される点で、ネットワークを構成要件に含まない本件訂正発明1の「情報提供装置」と相違するものの、引用発明1の「学習・生活支援システム1」は、本件訂正発明1の「情報提供装置」とは、「情報提供システム」で、概念を共通にする。 (キ)一致点及び相違点について 上記(ア)~(カ)から、本件訂正発明1と引用発明1とは、次の点で一致又は相違する。 <一致点> ユーザから取得したい個人情報のうち幾つかを予め受け付ける第1受付手段と、 前記第1受付手段によって受け付けていない個人情報に対応する質問を行う質問手段と、 前記質問手段による質問に対する返答である個人情報を受け付ける第2受付手段と、 前記第1及び第2受付手段によって受け付けられた個人情報が格納される格納媒体と、 前記第1又は第2受付手段によって受け付けられた個人情報に基づいて前記ユーザに対して提案を行う提案手段と、を備え 前記提案手段は、 前記個人情報に基づいてユーザに注意を促す手段を有し、 前記個人情報に基づいて前記ユーザに対して提案すべきウェブサイトに関する情報を取得する手段を有する、 情報提供システム。 <相違点> (相違点1) 本件訂正発明1は、質問手段が、「個人情報に対応する属性の質問」を行い、受け付けられた個人情報と「当該個人情報に対応する属性とが紐付けた状態で」格納されるのに対し、引用発明1は、「アバター管理部21」が「個人情報に対応する属性の質問」を行うことが定かではなく、受け付けられた個人情報と「当該個人情報に対応する属性とが紐付けた状態で」で格納されるか定かではない点。 (相違点2) 取得されるウェブサイトに関する情報が、本件訂正発明1では、「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、」「ウェブサイトから」取得される「そのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報」であり、「提案手段」により取得されるのに対し、引用発明1では、ユーザに対してリンク先のウェブサイトを閲覧可能にする「ウェブページのリンク情報」であって、「情報収集部24」により「ウェブページのリンク情報」が取得されるものの、「そのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報」が取得されるものではない点。 (相違点3) 情報提供システムが、本件訂正発明1は「情報提供装置」であるのに対し、引用発明1は、ネットワークNを介して接続された学習・生活支援サーバ2とユーザ端末3とを備える「学習・生活支援システム1」である点。 ウ 相違点の判断 (ア)検討事項1-1-1(新規性)について 上記イ(キ)のとおり、本件訂正発明1と引用発明1との間には相違点があり、本件訂正発明1は、引用発明1であるとはいえないから、本件訂正発明1は新規性を有する。 (イ)検討事項1-2-1(進歩性)について A 相違点1について 引用発明1において、アバター管理部21は、ユーザ端末3から「ユーザの学習目標」についての「目標設定」が入力されることで、ユーザに対して、「スケジュールについて質問するアバターコメント」をユーザ端末3に出力するものである。そして、「ユーザの学習目標」は、ユーザの興味関心事項の一種であって、ユーザの特徴や性質を表すものであるから、「属性」である。そして、「スケジュールについて質問するアバターコメント」は、「ユーザの学習目標」として設定された「目標設定」の具体的な「スケジュール」を入力させるための質問であるから、この「スケジュールについて質問するアバターコメント」は「個人情報に対応する属性の質問」である。 そして、引用文献1【0039】には、具体例として、「スケジュールについて質問するアバターコメント」は、「1)日時、2)場所、3)学習内容」の入力を求めるものであって、ユーザは、このアバターコメントに対して「1)日時:毎日夜10時~10時半、2)場所:家、3)学習内容:教科書1頁分、覚える英単語と英文をノートに書き出す」と入力することが記載されている。このとき、アバターコメントの「1)日時、2)場所、3)学習内容」に関する質問と、ユーザの入力である「1)日時:毎日夜10時~10時半、2)場所:家、3)学習内容:教科書1頁分、覚える英単語と英文をノートに書き出す」とを、それぞれ対応付けて、すなわち、それぞれ紐付けて記憶されることは技術常識である。 よって、引用発明1の「スケジュールについて質問するアバターコメント」は、本件訂正発明1の「個人情報に対応する属性の質問」に相当するものであり、引用発明1の「記憶部」には、受け付けられた個人情報と「当該個人情報に対応する属性とが紐付けた状態で」格納される構成であることから、上記相違点1は、表現上の差異にすぎない。 したがって、相違点1は実質的な相違点とはいえない。 B 相違点2について 引用発明1における、「学習・生活支援サーバ2」の「アバター管理部21は、ユーザ端末3に、上記キーワードに関連する、リンク先のウェブページを閲覧可能にするウェブページ(ウェブサイト)のリンク情報を出力する」ものである。すなわち、引用発明1は、リンク情報であるURLを取得し、ユーザに提示するものにすぎない。 これに対して、本件訂正発明1は、ウェブサイトに掲載されている情報を取得し、提示するものであるから、技術的に異なり、引用発明において「リンク情報を取得する」ことを「リンクでない情報を取得する」ことに変更することに動機付けはないし、設計変更ともいえない。そうすると、引用発明1において、「ウェブページのリンク情報」に代えて、本件訂正発明1の、個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、当該ウェブサイトから取得されたそのリンクではない、ユーザに提案すべき情報にすることには、動機付けはない。 さらに、本件訂正発明1は、「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、」「ウェブサイトから」「そのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報」を取得することにより、個人情報に基づいて「健康に関する情報を含む各種情報を提供する」という効果を奏するものであるのに対し、引用発明1の「ウェブページのリンク情報」を取得するとするのみでは、本件訂正発明1のような効果を奏するものではないから、ウェブサイトに関する情報の取得を、「情報収集部24」が行う構成に代えて、「提案手段」が行う構成とすることには、動機があるとはいえず、当業者が容易に想到することができたとはいえない。 また、引用文献3記載事項は、車両に搭載された情報提供装置100Aが、お昼時になると、ユーザの嗜好に合った近くの昼食場所の情報を提案情報として提案するものであるのに対し、引用発明1は、学習・生活支援に関して、ユーザに関心のあるウェブページのリンク情報を収集するものであるから、引用文献3記載事項は、相違点2に係る構成を開示するものではないし、引用発明1と引用文献3記載事項は、前提が異なるものである。このため、引用発明1に、引用文献3記載事項を適用しても、相違点2に係る構成には至らないし、引用発明1に引用文献3記載事項を適用しようとする動機付けもない。 よって、上記相違点2の構成は、引用発明1に基づいて、又は、引用発明1に引用文献3記載事項を適用することで、当業者が容易に想到することができたものではない。 なお、後述の引用発明2は「ユーザ端末2には、ホームページ中のマイデータの情報として、S社の株価推移表が提供されるものであって、マイデータと連繋し、ユーザは必要に応じて所定のブックマークを操作して、その対応する情報を閲覧することができ」るものであるから、これを引用発明1に適用しても、相違点2の構成に至らないことは明らかである。 C 相違点3について 引用発明1は、ネットワークNを介して接続されたユーザ端末3を使用してユーザと他のユーザがコミュニケーションを取るためのシステムであって、これにより、他のユーザと同じ目標を共有したり、ライバル意識により学習意欲の向上を図ることができるようにするものである。 また、引用文献1には、ネットワークNを介して接続された学習・生活支援サーバ2とユーザ端末3からなる学習・生活支援システム1が実行する処理を、本件訂正発明1の「情報提供装置」のような装置により実行させることは、記載も示唆もされていない。さらに、引用文献1の【0028】には「学習の指導側、たとえば講師の端末(図示せず)と、受講生・生徒との端末(ユーザ端末3)がネットワークNを介して接続され、ユーザ端末3の表示部3a(図2参照)に、講師および複数の受講生・生徒の映像またはアバターを表示して、双方向でリアルタイムの講義を行うことができるコンテンツなどが提供される。」との記載がある。講師と受講生が双方向でリアルタイムに講義を行うためには、コンテンツが共有される必要があり、コンテンツは学習・生活支援サーバ2で管理されなければならないことは技術常識である。 そうすると、ネットワークNを介して接続された学習・生活支援サーバ2とユーザ端末3とを備える「学習・生活支援システム1」を、他の装置を含むシステムでなく単独の「情報提供装置」に設計変更することには、ユーザと講師や他のユーザとの間のコミュニケーションが取れなくなることから、阻害要因がある。 さらに、引用文献3記載事項の、情報提供装置である「情報提供装置100A」は、引用発明1のようなネットワークを介して接続されたサーバ及び端末を備えるシステムを、単独の情報提供装置に設計変更することは記載されておらず、このような設計変更をしようとする動機付け等の記載もなく、示唆もされていないことから、これらの証拠に記載された技術的事項を適用しても、上記相違点3の構成を当業者が容易に想到することができたということはできない。 よって、上記相違点3の構成は、引用発明1に基づいて、又は、引用発明1に引用文献3記載事項を適用することで、当業者が容易に想到することができたものではない。 エ 小括 以上のとおり、本件訂正発明1は、本件特許出願前に公開された引用文献1に記載された発明ではなく、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないとすることはできない。 また、本件訂正発明1は、本件特許出願前に公開された引用文献1に記載された発明及び引用文献3に記載された技術的事項に基づいて、その発明の属する分野における通常の知識を有する者が特許出願前に容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないとすることはできない。 (4)検討事項1-1-2及び検討事項1-2-2について ア 本件訂正発明1と引用発明2との対比 (ア)構成要件Mについて 引用発明2の「情報処理システム10」は、ユーザ端末2、個人情報サーバ3、コンサルタントサーバ4、店舗端末5がインターネット1を介して接続されるものである。 他方、本件訂正発明1の「情報提供装置」について、上記(3)イ(カ)で示したとおり、情報提供装置のそれぞれが、他の装置を含むシステムでなく単独で「第1受付手段」や「質問手段」等の各手段を有するものであり、ネットワークを介して他の装置と接続されることにより、複数の装置全体で各手段を構成するようなものではない。 よって、引用発明2の「情報処理システム10」は、本件訂正発明1の「情報提供装置」に相当するとはいえず、引用発明2の「情報処理システム10」と、本件訂正発明1の「情報提供装置」とは、「情報提供システム」との点で、概念を共通にする。 (イ)構成要件A~Cについて 本件訂正発明1の「個人情報」には、上記(3)アのとおり、一般的な個人情報のほか、ユーザの嗜好情報やユーザの生活情報等が含まれる。そうすると、引用発明2における、「ユーザ特定情報」は、ユーザ個人を特定し得る情報であって、氏名、住所、電話番号、生年月日、性別、住民票コード、など、単数または複数の組み合わせにより個人を特定できる情報であり、「ユーザ特性情報」は、ユーザ個人を特定できない情報であって、ユーザの特性や属性を表す情報、嗜好情報、医療関連情報、資産情報、サイズ情報であるから、「ユーザ特定情報」及び「ユーザ特性情報」は共に本件訂正発明1の「個人情報」に相当する。 また、引用発明2のユーザ特定情報及びユーザ特性情報は、ユーザ端末2のユーザインタフェース11が、セクレタリエージェントとして機能するセクレタリキャラクタ61を表示画面に表示させ、ユーザと日常的に会話を行うことで、ユーザからの個人情報として取得される。 そうすると、引用発明2における、ユーザ端末2の「セクレタリエージェント」は、本件訂正発明1の「ユーザから取得したい個人情報のうち幾つかを予め受け付ける第1受付手段」に相当し、本件訂正発明1の「質問を行う質問手段」に相当し、の「前記質問手段による質問に対する返答である個人情報を受け付ける第2受付手段」に相当する。 (ウ)構成要件Dについて 引用発明2における、「個人情報サーバ3」は、ユーザ端末2から受信した回答が、ユーザ特定情報に属すると判定した場合には、ユーザ特定情報として蓄積し、ユーザ特定情報ではないと判定した場合、ユーザ特性情報として蓄積する機能を有する点で、本件訂正発明1の「前記第1及び第2受付手段によって受け付けられた個人情報と当該個人情報に対応する属性とが紐付けた状態で格納される格納媒体」と、「前記第1及び第2受付手段によって受け付けられた個人情報が格納される格納媒体」で共通する。 (エ)構成要件E及びFについて まず、上記(3)イ(エ)Aのとおり、本件訂正発明1の「提案」は一般的な意味における「議案や意見を提出すること。また、その議案や意見。」と解釈される。 次に、引用発明2の、「株指南」における、「コンサルタントサーバ4」が、ユーザ端末2に送信された「コンサルタントエージェント」を介して、「○○さんの持ってるS社株ってそろそろ売りかもねぇ・・・」のメッセージをユーザに投げかけることは、ユーザに「S社株」は「売りかも」という意見を示す点で提案を行うことを意味しており、コンサルタントサーバ4は、ユーザ特性情報に基づいた処理結果を、コンサルタントエージェントを介してユーザに送信する機能を有しており、当該提案は、個人情報に基づくものである。 また、引用発明2の、「株指南」のサービスは、コンサルタントサービスを提供するコンサルタントサーバ4が行うものであって、提供されるサービスにはホームページの形式の「マイデータ」が含まれることは明らかである。そしてユーザは、ユーザ端末2のマイデータと連繋し、所定のブックマークを操作することで対応する情報を閲覧できる。そして、ユーザは「ブックマーク」に基づき、対応する情報を閲覧できるものであって、ウェブサイトから取得された情報ではないものの、コンサルタントサービスの1つであり、コンサルタントサービスは、コンサルタントサーバ4がユーザ特性情報に基づく処理結果として提供されることから、引用発明2の「ブックマーク」は、本件訂正発明1の「前記ユーザに対して提案すべき情報」と、「ウェブサイトに関連する情報」で共通する。 また、引用発明2の「ブックマーク」は、コンサルタントサーバ4がユーザ特性情報に基づいた処理の結果に含まれるものである。 よって、引用発明2における、「コンサルタントサーバ4」は、本件訂正発明1の「前記第1又は第2受付手段によって受け付けられた個人情報に基づいて前記ユーザに対して提案を行う提案手段」に相当する。 さらに、引用発明2における、「コンサルタントサーバ4」は、本件訂正発明1構成要件Fの「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、ウェブサイトからそのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報を取得する手段」と、「前記個人情報に基づいてウェブサイトに関連する情報を取得する手段」で共通する。 (オ)構成要件Gについて まず、上記(3)イ(エ)Aのとおり、構成要件Gの「注意」及び「促す」は、それぞれ、一般的な意味における「気をつけること。気をくばること。」、「ある行為をするにように仕向ける。」と解釈される。 次に、引用発明2の「医療分野」のサービスにおいて、「コンサルタントサーバ4」が、ユーザ端末2に送信した「コンサルタントエージェント」を介して、「昨日の睡眠時間は?」の質問をユーザに投げかけ、ユーザが「4時間未満」と回答したことに対して、「睡眠時間をあまりとらないと~~という・・・」というメッセージをユーザに投げかけ、アドバイスすることは、「ある行為をするように仕向ける」ことであり、注意を促すものである。ここで、コンサルタントサーバ4は、ユーザ特性情報と、ユーザからの回答に基づいて、処理結果を送信する機能を有することから、「睡眠時間をあまりとらないと~~という・・・」とのメッセージは、個人情報に基づくものである。 そのため、引用発明2の、このようなユーザに対する質問、回答、注意を促す機能を有する「コンサルタントサーバ4」は、本件訂正発明1の「前記個人情報に基づいてユーザに注意を促す提案手段」に相当する。 (カ)一致点及び相違点について 上記(ア)~(オ)から、本件訂正発明1と引用発明1とは、次の点で一致又は相違する。 <一致点> ユーザから取得したい個人情報のうち幾つかを予め受け付ける第1受付手段と、 質問を行う質問手段と、 前記質問手段による質問に対する返答である個人情報を受け付ける第2受付手段と、 前記第1及び第2受付手段によって受け付けられた個人情報が格納される格納媒体と、 前記第1又は第2受付手段によって受け付けられた個人情報に基づいて前記ユーザに対して提案を行う提案手段と、 前記提案手段は、 前記個人情報に基づいてウェブサイトに関連する情報を取得する手段と、 前記個人情報に基づいてユーザに注意を促す手段を有する 情報提供システム。 <相違点> (相違点1) 本件訂正発明1は、質問手段が、「前記第1受付手段によって受け付けていない個人情報に対応する属性の質問」を行うものであって、これにより、第2受付手段は、「前記第1受付手段によって受け付けていない個人情報に対応する属性の質問」の返答である個人情報を受け付け、第1及び第2受付手段によって受け付けられた「個人情報」と当該個人情報に対応する「属性」とを「紐付けた状態」で格納媒体に格納するのに対し、引用発明2は、質問手段が、「前記第1受付手段によって受け付けていない個人情報に対応する属性の質問」をするものではないため、第2受付手段が、「前記第1受付手段によって受け付けていない個人情報に対応する属性の質問」の返答である個人情報を取得するものではなく、「第1受付手段」と「第2受付手段」の差異が明確ではなく、「個人情報」と当該個人情報に対応する「属性」とを「紐付けた状態」で格納媒体に格納していない点。 (相違点2) 取得されるウェブサイトに関する情報が、本件訂正発明1では、「前記個人情報に基づいて該当するウェブサーバにアクセスし、」「ウェブサイトから」取得される「そのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報」であるのに対し、引用発明2は、ユーザに対して対応する情報を閲覧することのできる「ブックマーク」であって、「そのリンクではない、前記ユーザに対して提案すべき情報」はない点。 (相違点3) 情報提供システムが、本件訂正発明1は「情報提供装置」であるのに対し、引用発明2は、ユーザ端末2、個人情報サーバ3、コンサルタントサーバ4、店舗端末5がインターネット1を介して接続される「情報処理システム10」である点。 イ 相違点の判断 (ア)検討事項1-1-2(新規性)について 上記ア(カ)のとおり、本件訂正発明1と、引用発明2との間には相違点があり、本件訂正発明1は、引用発明2であるとはいえないから、本件訂正発明1は新規性を有する。 (イ)検討事項1-2-1(進歩性)について A 相違点1について 引用発明2は、上記ア(イ)の対比でみたとおり、ユーザインタフェース11が、セクレタリエージェントとして機能するセクレタリキャラクタ61を表示画面に表示させ、ユーザと日常的に会話を行うことで、ユーザからの個人情報としてユーザ特定情報及びユーザ特性情報を取得するものであるから、引用発明2において、幾つかの「個人情報」を予め受付、その後、「受け付けていない個人情報に対応する属性の質問」に対する返答である個人情報を受け付ける構成としようとする動機はなく、引用文献2には、これを示唆する記載もない。 また、甲第3号証にも、本件訂正発明1の「第1受付手段によって受け付けていない個人情報」に対応する「属性」の記載はなく、「属性」の質問、個人情報と当該個人情報に対応する属性とを紐付けた状態で格納することは記載されていないことから、引用発明2に、甲第3号証に記載された技術的事項を適用しても、上記相違点1の構成を当業者が容易に想到することができたということはできない。 よって、上記相違点1の構成は、当業者が容易に想到することができたものではない。 B 相違点2について 引用発明2は、「ユーザ端末2には、ホームページ中のマイデータの情報として、S社の株価推移表が提供されるものであって、マイデータと連繋し、ユーザは必要に応じて所定のブックマークを操作して、その対応する情報を閲覧することができ」、引用文献2【0145】及び図33には、ブックマーク機能により、ユーザがブックマークを操作したとき、その対応する情報を閲覧することができることが記載されている。これに対して、本件訂正発明1は、ウェブサイトに掲載されている情報を取得し、提示するものであるから、技術的に異なり、引用発明において「ブックマーク」を「リンクでない情報」に変更することに動機付けはないし、設計変更ともいえない。 また、引用文献3記載事項は、所定の時刻になると、情報提供装置100Aがウェブサイトを検索して、嗜好情報に基づき提案内容を決定し、ユーザに提示することで、ユーザに新鮮な情報を提供するためのものであるのに対し、引用発明2は、ユーザが所定のブックマークを操作することで情報を閲覧するものであるから、引用文献3記載事項は、相違点2に係る構成を開示するものではないし、引用発明2と引用文献3記載事項は、前提が異なるものである。このため、引用発明1に、引用文献3記載事項を適用しても、相違点2に係る構成には至らないし、引用発明2に引用文献3記載事項を適用しようとする動機付けはない。 よって、上記相違点2の構成は、当業者が容易に想到することができたものではない。 なお、上述したとおり、引用発明1は、リンク情報であるURLを取得し、ユーザに提示するものにすぎないから、これを引用発明2に適用しても、相違点2の構成に至らないことは明らかである。 C 相違点3について 引用文献2は、上記「第7」の2(1)【0006】【0018】【0035】【0036】【0073】【0074】【0079】【0107】~【0131】【0139】~【0148】【図1】等に記載されているとおり、ユーザ個人情報をユーザ特定情報とユーザ特性情報に分けて管理し、ユーザが開示を決定したユーザ特性情報に基づき、複数のコンサルタントサーバ4のうちのユーザが選択したコンサルタントサーバ4が、ユーザにサービスを提供するものである。このように、引用発明2は、一般ユーザがより多くの質の高いサービスを低コストで、かつ簡単かつ確実に利用することができるようにするために、ユーザ端末2、個人情報サーバ3、複数のコンサルタントサーバ4、店舗端末5がインターネット1を介して接続される「情報処理システム10」というシステム構成を採用することで、ユーザ情報の秘匿性を害することなく、ユーザ情報をユーザ以外の者に利用させることができるものである。 このことに照らすと、ユーザ端末2、個人情報サーバ3、複数のコンサルタントサーバ4、店舗端末5がインターネット1を介して接続される「情報処理システム10」を、他の装置を含むシステムでなく単独の「情報提供装置」に設計変更することは、ユーザが複数のコンサルタントサーバ4からコンサルタントサーバを選択できなくなり、また、ユーザ情報をユーザ以外の者に利用させることはできなくなることになり、阻害要因がある。 さらに、引用文献3記載事項にも、情報提供装置である「情報提供装置100A」は、引用発明2のようなインターネットを介して接続されたサーバ及び端末を備えるシステムを、単独の情報提供装置に設計変更することは記載されておらず、このような設計変更をしようとする動機付け等の記載もなく、示唆もされていないことから、これらの証拠に記載された技術的事項を適用しても、上記相違点3の構成を当業者が容易に想到することができたということはできない。 エ 小括 よって、本件訂正発明1は、本件特許出願前に公開された引用文献2に記載された発明ではなく、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないとすることはできない。 また、本件訂正発明1は、本件特許出願前に公開された引用文献2に記載された発明及び引用文献3記載事項に基づいて、その発明の属する分野における通常の知識を有する者が特許出願前に容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないとすることはできない。 (5)検討事項5について 情報提供プログラムの発明である本件訂正発明5は、情報提供装置の発明である本件訂正発明1とカテゴリー表現が異なるだけの発明である。 そして、引用文献1から、情報提供システムという物の発明だけではなく、プログラムの発明としても認定することができる。 そうすると、本件訂正発明1と、引用文献1に記載されたプログラムの発明とを対比すると、上記(3)イ(キ)と同様の相違点が存在する点で、本件訂正発明5は新規性を有し(検討事項5-1-1)、上記(3)ウ(イ)の判断と同様であるから、本件訂正発明5は進歩性(検討事項5-2-1)を有する。 また、同様に、引用文献2からもプログラムの発明を認定することができ、本件訂正発明1と対比すると、上記(4)ア(カ)と同様の相違点が存在する点で、本件訂正発明5は新規性を有し(検討事項5-1-2)、上記(4)イの判断と同様であるから、本件訂正発明5は進歩性(検討事項5-2-2)を有する。 よって、本件訂正発明5は、引用発明1又は引用発明2ではなく、当業者であっても、引用発明1、引用発明2、引用発明1及び引用文献3記載事項、並びに、引用発明2及び引用文献3記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 よって、本件訂正発明5は、本件特許出願前に公開された引用文献1に記載された発明又は引用文献2に記載された発明と同一ではなく、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないとすることはできない。 さらに、本件訂正発明5は、本件特許出願前に公開された引用文献1に記載された発明、引用文献2に記載された発明、引用文献1に記載された発明及び引用文献3記載事項、並びに、引用文献2に記載された発明及び引用文献3記載事項に基づいて、その発明の属する分野における通常の知識を有する者が特許出願前に容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないとすることはできない。 (6)本件訂正発明2~4について 本件訂正発明2及び3は、本件訂正発明1を引用する発明であり、本件訂正発明1と同じ「情報提供装置」の発明であり、本件訂正発明1と同一の構成を備えるものであるから、本件訂正発明1と同じ理由により、本件訂正発明2及び3と引用発明1及び引用発明2との間に差異があり、本件訂正発明2及び3は、当業者であっても、引用発明1、引用発明2、引用発明1若しくは引用発明2並びに引用発明3記載事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 よって、本件訂正発明2及び本件訂正発明3は、本件特許出願前に公開された引用文献1又は引用文献2に記載された発明ではなく、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないとすることはできない。 さらに、本件訂正発明2及び本件訂正発明3は、本件特許出願前に公開された引用文献1若しくは引用文献2に記載された発明並びに引用文献3に記載された発明に基づいて、その発明の属する分野における通常の知識を有する者が特許出願前に容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないとすることはできない。 また、本件訂正発明4は、本件訂正発明1の「情報提供装置」を複数有する「情報提供システム」の発明であり、本件訂正発明4に含まれる「情報提供装置」は、本件訂正発明1と同一の構成を備えるものであるから、本件訂正発明1と同じ理由により、本件訂正発明4は、本件特許出願前に公開された引用文献1若しくは引用文献2に記載された発明並びに引用文献3に記載された発明に基づいて、その発明の属する分野における通常の知識を有する者が特許出願前に容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないとすることはできない。 (7)独立特許要件についての小括 以上のとおりであるから、訂正事項1、2は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 3 まとめ 以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1及び2は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び同項第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5~7項の規定に適合するものである。 したがって、本件訂正審判の請求に係る訂正は適法にされたものであるから、特許請求の範囲を、本件訂正審判の請求書に添付された特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2022-390212

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ出願・登録の審決1件(出願 特願2017-020738)
  • 2019-800106無効審判 / 2021-01-06 / 請求不成立情報提供装置、システム及びプログラム
    同じ出願番号
同じ当事者の審決6件(株式会社 REVO、株式会社 アイピーシー、関野 英文)
  • 2020-002168拒絶査定不服審判 / 2021-09-02 / 原査定取消(特許/登録すべき)情報提供システム
    同じ当事者: 株式会社 REVO、株式会社 アイピーシー、関野 英文
  • 2019-010911拒絶査定不服審判 / 2021-02-22 / 原査定取消(特許/登録すべき)情報提供システム
    同じ当事者: 株式会社 REVO、株式会社 アイピーシー、関野 英文
  • 2019-800106無効審判 / 2021-01-06 / 請求不成立情報提供装置、システム及びプログラム
    同じ当事者: 株式会社 REVO、株式会社 アイピーシー、関野 英文
  • 2017-001835拒絶査定不服審判 / 2017-07-10 / 請求不成立情報提供装置、システム及びプログラム
    同じ当事者: 株式会社 REVO、株式会社 アイピーシー、関野 英文
  • 2020-007512拒絶査定不服審判 / 2022-02-14 / 原査定取消(特許/登録すべき)情報加工モジュール、情報加工方法、情報加工プログラム及び情報処理装置
    同じ当事者: 株式会社 REVO、株式会社 アイピーシー
同じ論点・分野の審決(審決分類)20件(841・G06Q、851・G06Q、853・G06Q ほか)
  • 2019-390060訂正審判 / 2019-08-02 / 訂正認容電子マネーシステム及びその処理方法
    共通の審決分類: 841・G06Q、854・G06Q、856・G06Q
  • 2018-390014訂正審判 / 2018-03-26 / 訂正認容情報処理システム
    共通の審決分類: 841・G06Q、854・G06Q、856・G06Q
  • 2022-700849異議申立 / 2023-12-06 / 訂正認容プラント制御方法、プラント制御装置、プログラム、およびプラント
    共通の審決分類: 841・G06Q、851・G06Q、854・G06Q
  • 2020-700871異議申立 / 2021-09-24 / 訂正認容情報処理システム、方法、プログラム
    共通の審決分類: 841・G06Q、851・G06Q、854・G06Q
  • 2017-390159訂正審判 / 2018-02-27 / 訂正認容コンピュータ、特典付与方法及び制御プログラム
    共通の審決分類: 851・G06Q、853・G06Q

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存