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特許訂正審判

2022-390014

画像形成装置

審判番号
2022-390014
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2015-013303
登録番号
6076388
請求日
2022年02月04日
審決日
2022年04月05日
公報発行日
2022年08月26日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】京セラドキュメントソリューションズ 株式会社
  • 【請求人代理人】前井 宏之
審判長/審判官
  • 審判長 吉村 尚
  • 審判官 藤本 義仁
  • 審判官 佐々木 創太郎
分類
P141 .851-Y (G03G) / P141 .852-Y (G03G) / P141 .856-Y (G03G) / P141 .857-Y (G03G)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項2号特許法126条1項4号特許法126条5項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第6項、特許法第126条第5項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第6076388号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第6076388号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、2、〔3-4〕、5について訂正することを認める。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第6076388号の請求項1乃至5に係る特許についての出願は、平成27年1月27日の特許出願であって、平成29年1月20日にその特許権の設定登録がなされ、同年2月8日に特許公報が発行されたものである。 その後、令和4年2月4日に訂正審判の請求(以下、「本件訂正請求」という。)がされたものである。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6076388号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 本件訂正の内容 本件訂正審判に係る訂正の内容は、審判請求書に記載された以下のとおりである。(なお、下線は、訂正の箇所である。) 1 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「記録媒体に画像を形成する画像形成措置であって」と記載されているのを「記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって」に訂正する。 2 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1に「前記補強部材は、前記ガイド部から所定距離以上離れて形成される、」と記載されているのを「前記補強部材は、前記ガイド部から所定距離以上離れて形成され、前記底板は、前記複数の補強部材が設けられた領域に位置する第1部分と、前記第1部分よりも前記記録媒体を取り出す方向側に位置し、前記複数の補強部材が設けられない領域に位置する第2部分と、を含み、隣接する前記補強部材の間で前記排紙トレイに対向する前記第1部分の表面は、前記第2部分の下面よりも上下方向に高く位置する部分を有する、」に訂正する。 3 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項2に「前記補強部材の間隔は、前記排紙空間に挿入されるときのユーザーの指の間隔と略一致している、請求項1に記載の画像形成装置。」と記載されているのを「記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、原稿に形成された画像を読み取る読取部と、前記読取部の下方に配置され、前記画像が形成された前記記録媒体が載置される排紙トレイと、前記読取部を収納する筐体と、前記排紙トレイと前記筐体との間に形成され、前記排紙トレイに載置された前記記録媒体を取り出すときにユーザーの手が挿入される排紙空間と、を備え、前記筐体を構成する底板は、前記排紙トレイと対向する側の面に、ユーザーが前記排紙トレイに載置された前記記録媒体を取り出す方向に沿って延びた複数の補強部材を有し、前記底板に配置され、前記読取部を副走査方向に直線的に移動するようにガイドするガイド部を更に備え、前記補強部材は、前記ガイド部から所定距離以上離れて形成され、前記補強部材の間隔は、前記排紙空間に挿入されるときのユーザーの指の間隔と略一致している、画像形成装置。」に訂正する。 4 訂正事項4 特許請求の範囲の請求項3に「前記底板は、前記排紙空間を拡張する向きに滑らかな曲面を形成して窪んでいる、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。」と記載されているのを「記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、原稿に形成された画像を読み取る読取部と、前記読取部の下方に配置され、前記画像が形成された前記記録媒体が載置される排紙トレイと、前記読取部を収納する筐体と、前記排紙トレイと前記筐体との間に形成され、前記排紙トレイに載置された前記記録媒体を取り出すときにユーザーの手が挿入される排紙空間と、を備え、前記筐体を構成する底板は、前記排紙トレイと対向する側の面に、ユーザーが前記排紙トレイに載置された前記記録媒体を取り出す方向に沿って延びた複数の補強部材を有し、前記底板に配置され、前記読取部を副走査方向に直線的に移動するようにガイドするガイド部を更に備え、前記補強部材は、前記ガイド部から所定距離以上離れて形成され、前記底板は、前記排紙空間を拡張する向きに滑らかな曲面を形成して窪んでいる、画像形成装置。」に訂正する(請求項3の記載を直接的に引用する請求項4も同様に訂正する)。 5 訂正事項5 特許請求の範囲の請求項5に「前記補強部材における最下面の上下方向の位置は、前記底板における最下面の上下方向の位置と略一致するように形成されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置」と記載されているのを「記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、原稿に形成された画像を読み取る読取部と、前記読取部の下方に配置され、前記画像が形成された前記記録媒体が載置される排紙トレイと、前記読取部を収納する筐体と、前記排紙トレイと前記筐体との間に形成され、前記排紙トレイに載置された前記記録媒体を取り出すときにユーザーの手が挿入される排紙空間と、を備え、前記筐体を構成する底板は、前記排紙トレイと対向する側の面に、ユーザーが前記排紙トレイに載置された前記記録媒体を取り出す方向に沿って延びた複数の補強部材を有し、前記底板に配置され、前記読取部を副走査方向に直線的に移動するようにガイドするガイド部を更に備え、前記補強部材は、前記ガイド部から所定距離以上離れて形成され、前記補強部材における最下面の上下方向の位置は、前記底板における最下面の上下方向の位置と略一致するように形成されている、画像形成装置。」に訂正する。 6 訂正事項6 願書に添付した明細書の段落【0033】に「Y軸の正方向」と記載されているのを、「X軸の正方向」に訂正する。 第4 当審の判断 1 請求項1に係る訂正 (1)訂正事項1 ア 訂正の目的について 訂正前の特許請求の範囲の請求項1の末尾が「画像形成装置」であることからみて、訂正事項1に係る訂正前の「画像形成措置」との記載は「画像形成装置」の誤記であると認める。 そうすると、訂正事項1は、訂正前の請求項1の「画像形成措置」の誤記を「画像形成装置」と改めるための訂正であるから、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと 訂正事項1は,上記アのとおり、「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであるため,訂正前の請求項1に記載された発明のカテゴリーを変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではないことは明らかである。 したがって,訂正事項1は,同法126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「願書に添付した明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項1は,上記アのとおり,願書に添付した明細書に記載されている事項に基づいて誤記を訂正するものであって,願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内でするものであることは明らかである。 したがって,訂正事項1は,同法126条第5項の規定に適合する。 (2)訂正事項2 ア 訂正の目的について 訂正前の請求項1に係る特許発明は、「筐体を構成する底板」について「前記排紙トレイと対向する側の面に、ユーザーが前記排紙トレイに載置された前記記録媒体を取り出す方向に沿って延びた複数の補強部材を有」することを特定している。 これに対して、訂正後の請求項1は、「前記筐体を構成する底板は、前記排紙トレイと対向する側の面に、ユーザーが前記排紙トレイに載置された前記記録媒体を取り出す方向に沿って延びた複数の補強部材を有し」、「前記底板は、前記複数の補強部材が設けられた領域に位置する第1部分と、前記第1部分よりも前記記録媒体を取り出す方向側に位置し、前記複数の補強部材が設けられない領域に位置する第2部分と、を含み、隣接する前記補強部材の間で前記排紙トレイに対向する前記第1部分の表面は、前記第2部分の下面よりも上下方向に高く位置する部分を有する、」との記載により、訂正後の請求項1に係る発明における筐体をより具体的に特定し、更に限定するものである。 すなわち、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと 上記アの理由から明らかなように、訂正事項2は、発明特定事項を上位概念から下位概念にするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しないことは明らかである。 したがって,訂正事項2は,同法126条第6項の規定に適合する。 ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「願書に添付した明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項2に関連する記載として、願書に添付した明細書には、以下のとおり記載されている。 「【0029】 図2に示すように、上部筐体32の手前側(図2では、X軸の正方向側)上面には、操作部224が配置されている。操作部224は、例えば、タッチパネル及び操作ボタンを備え、ユーザーからの操作入力を受け付ける。」 「【0031】 次に、図3を参照して、底板33を補強する構造について説明する。図3に示すように、底板33は、湾曲部331及び補強部材332を備えている。湾曲部331は、排紙空間34の上側に位置する底板33の一部であって、排紙空間34を拡張する向き(図3では、Z軸の正方向)に滑らかな曲面を形成して窪んでいる。 【0032】 上述のように、湾曲部331が、排紙空間34を拡張する向き(図3では、Z軸の正方向)に滑らかな曲面を形成して窪んでいるため、排紙空間34を拡張することができる。よって、排紙空間34にユーザーが手を挿入して、排紙トレイ311に載置された用紙Pを容易に取り出すことができる。 【0033】 補強部材332は、底板33を補強する部材であって、湾曲部331の下面に配置されている。また、補強部材332は、ユーザーが排紙トレイ311(図2参照)に載置された用紙Pを取り出す方向(図3では、Y軸の正方向)に沿って直線状に延設されている。 【0034】 上述のように、湾曲部331の下面に補強部材332が配置されているため、上部筐体32の一部である底板33の強度を向上することができる。よって、画像読取部22を構成する上部筐体32の機械的な強度を向上することができる。」 「【図3】 [図:0001387438000001.jpg] 」 「【図4】 [図:0001387438000002.jpg] 」 図3および図4には、底板の複数の補強部材が設けられた領域に位置する部分(補強部材配置部分:第1部分)のうちの隣接する補強部材の間で排紙トレイに対向する表面が、当該部分よりも記録媒体を取り出す方向側に位置する手前側部分(第2部分)よりも上下方向に高く位置する部分を有することが示されていることから、当該訂正事項2は、願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内でするものである。 したがって,訂正事項2は,同法126条第5項の規定に適合する。 (3)特許出願の際に独立して特許を受けることができること 訂正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明において,明らかな誤記を正しい記載に訂正し、下位概念にするものであるから,特許出願の際に独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかである。 したがって,訂正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される発明は,同法126条第7項の規定に適合する。 2 請求項2に係る訂正(訂正事項3) (1)訂正の目的について 訂正事項3は、訂正前の請求項2の記載が訂正前の請求項1の記載を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項1の記載を引用しないものとし、独立形式の請求項へ改めるための訂正をした(以下「訂正事項3-1」という。)上で、訂正前の請求項1の「画像形成措置」の誤記を「画像形成装置」と訂正する(以下「訂正事項3-2」という。)ものである。 そうすると、訂正事項3-1は、特許法第126条第1項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。 また、訂正事項3-2は、上記1(1)アのとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと 訂正事項3-1は、上記(1)のとおり、「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものであり、訂正事項3-2は、「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであるため,訂正前の請求項2に記載された発明のカテゴリーを変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、訂正事項3は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「願書に添付した明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項3-1は、訂正前の請求項2の記載が訂正前の請求項1の記載を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項1の記載を引用しないものとし、独立形式の請求項へ改めるための訂正であり,訂正事項3-2は,上記1(1)アのとおり,願書に添付した明細書に記載されている事項に基づいて誤記を訂正するものでるから,願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内でするものであることは明らかである。 したがって,訂正事項3は,特許法第126条第5項の規定に適合する。 (4)特許出願の際に独立して特許を受けることができること 訂正後の特許請求の範囲の請求項2に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明において,明らかな誤記を正しい記載に訂正しただけのものであるから,特許出願の際に独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかである。 したがって,訂正後の特許請求の範囲の請求項2に記載された事項により特定される発明は,同法126条第7項の規定に適合する。 3 請求項3に係る訂正(訂正事項4) (1)訂正の目的について 訂正事項4は、訂正前の請求項3の記載が訂正前の請求項1又は2の記載を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項1の記載を引用するもののみ請求項1の記載を引用しないものとし、独立形式の請求項へ改めるための訂正をした(以下「訂正事項4-1」という。)上で、訂正前の請求項1の「画像形成措置」の誤記を「画像形成装置」と訂正する(以下「訂正事項4-2」という。)ものである。 そうすると、訂正事項4-1は、請求項1の記載を引用するもののみ請求項1の記載を引用しないものとするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであって、同法第126条第1項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。 また、訂正事項3-2は、上記1(1)アのとおり、同法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと 訂正事項4-1は、上記(1)のとおり、「特許請求の範囲の減縮」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものであり、訂正事項4-2は、「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであるため,訂正前の請求項2に記載された発明のカテゴリーを変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、訂正事項4は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「願書に添付した明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項4-1は、訂正前の請求項3の記載が訂正前の請求項1又は2の記載を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項1の記載を引用するもののみ請求項1の記載を引用しないものとし、独立形式の請求項へ改めるための訂正であり,訂正事項4-2は,上記1(1)アのとおり,願書に添付した明細書に記載されている事項に基づいて誤記を訂正するものでるから,願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内でするものであることは明らかである。 したがって,訂正事項4は,特許法第126条第5項の規定に適合する。 (4)特許出願の際に独立して特許を受けることができること 訂正後の特許請求の範囲の請求項3に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明において,明らかな誤記を正しい記載に訂正しただけのものであるから,特許出願の際に独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかである。 したがって,訂正後の特許請求の範囲の請求項3に記載された事項により特定される発明は,同法126条第7項の規定に適合する。 4 請求項5に係る訂正(訂正事項5) (1)訂正の目的について 訂正事項5は、訂正前の請求項5の記載が訂正前の請求項1から請求項4のいずれか1項の記載を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項1の記載を引用するもののみ請求項1の記載を引用しないものとし、独立形式の請求項へ改めるための訂正をした(以下「訂正事項5-1」という。)上で、訂正前の請求項1の「画像形成措置」の誤記を「画像形成装置」と訂正する(以下「訂正事項5-2」という。)ものである。 そうすると、訂正事項5-1は、請求項1の記載を引用するもののみ請求項1の記載を引用しないものとするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであって、同法第126条第1項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものである。 また、訂正事項5-2は、上記1(1)アのとおり、同法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと 訂正事項5-1は、上記(1)のとおり、「特許請求の範囲の減縮」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものであり、訂正事項5-2は、「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであるため,訂正前の請求項5に記載された発明のカテゴリーを変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、訂正事項5は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「願書に添付した明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項5-1は、訂正前の請求項5の記載が訂正前の請求項1から請求項4のいずれか1項の記載を引用する記載であったものを、請求項間の引用関係を解消し、請求項1の記載を引用するもののみ請求項1の記載を引用しないものとし、独立形式の請求項へ改めるための訂正であり,訂正事項5-2は,上記1(1)アのとおり,願書に添付した明細書に記載されている事項に基づいて誤記を訂正するものでるから,願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内でするものであることは明らかである。 したがって,訂正事項5は,特許法第126条第5項の規定に適合する。 (4)特許出願の際に独立して特許を受けることができること 訂正後の特許請求の範囲の請求項5に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明において,明らかな誤記を正しい記載に訂正しただけのものであるから,特許出願の際に独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかである。 したがって,訂正後の特許請求の範囲の請求項5に記載された事項により特定される発明は,同法126条第7項の規定に適合する。 5 明細書に係る訂正(訂正事項6) (1)訂正の目的について 訂正前の本件特許明細書には、ユーザーの手をX軸方向に挿入することによって画像形成装置の排紙トレイに排出された用紙Pを取り出すことが記載されているところ(【0011】、【0027】、【0035】、【0041】、【0047】、図1~図5)、訂正前の本件特許明細書の【0033】に記載されたユーザが用紙Pを取り出す方向を「Y軸の正方向」とする記載は、軸方向に関する他の記載と整合しておらず、図1~図5に照らして全体に整合して考慮すると「X軸の正方向」と記載すべき内容であったことは明らかである。 よって当該「Y軸の正方向」は、「X軸の正方向」の誤記であると認める。 そうすると、訂正事項6は、訂正前の本件特許明細書の「Y軸の正方向」の誤記を「X軸の正方向」と改めるための訂正であるから、訂正事項6は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと 訂正事項6は,上記(1)のとおり、「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであるため,訂正前の請求項1乃至5に記載された発明のカテゴリーを変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではないことは明らかである。 したがって,訂正事項6は,同法126条第6項の規定に適合する。 (3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「願書に添付した明細書等」という。)に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項6は,上記(1)のとおり,願書に添付した明細書等の【0011】、【0027】、【0035】、【0041】、【0047】、図1~図5に記載されている事項に基づいて誤記を訂正するものであって,願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内でするものであることは明らかである。 したがって,訂正事項6は,同法126条第5項の規定に適合する。 (4)特許出願の際に独立して特許を受けることができること 訂正後の特許請求の範囲の請求項1乃至5に記載された事項により特定される発明は,拒絶すべき理由を有しない特許発明において,訂正事項6が、明らかな誤記を正しい記載に訂正しただけのものであるから,訂正後の特許請求の範囲の請求項1乃至5に記載された事項により特定される発明が特許出願の際に独立して特許を受けることができない発明でないことは明らかである。 したがって,訂正後の特許請求の範囲の請求項1乃至5に記載された事項により特定される発明は,同法126条第7項の規定に適合する。 第5 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号、第2号及び第4号に掲げる目的とするものに該当するものであり、かつ同条第5項ないし第7項に規定する要件に適合する。 よって、上記結論のとおり審決する。

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2022-390014

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