商標拒絶査定不服審判
2022-018378
ジイテイアアル
- 審判番号
- 2022-018378
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-143548
- 請求日
- 2022年11月15日
- 審決日
- 2023年06月16日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】トーヨーカネツ株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人友野国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .261-Z (W07) / T18 .262-Z (W07) / T18 .263-Z (W07) / T18 .264-Z (W07)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-143548拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年11月17日に出願されたものであり、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年4月14日付け:拒絶理由通知書
令和4年6月22日 :意見書の提出
令和4年8月12日付け:拒絶査定
令和4年11月15日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「GTR」の欧文字を標準文字で表してなり、第7類「土木機械器具,荷役機械器具」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5262104号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成19年9月27日登録出願,第12類「荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車」及び第20類「荷役用パレット(金属製のものを除く。)」を含む第8類、第11類、第12類、第14類、第18類、第20類、第21類、第24類ないし第28類及び第34類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同21年9月4日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 商標の類否
(ア)本願商標
本願商標は、「GTR」の欧文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書等に載録された既成語ではないから、特定の意味合いが生じない造語と認められるものである。
したがって、本願商標は、その構成文字に相応して、「ジーティーアール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(イ)引用商標
引用商標は、別掲のとおり、上段に、「GT」の欧文字を黒色のゴシック体に属する太い書体で書し、下段に、「R」の欧文字を、セリフ(字画末端部にある爪のような張り出し部)を有する、黒い輪郭線を有する灰色の太い書体で書し、当該「R」の欧文字は、上段の「GT」の欧文字2字の横幅と同程度に大きく表した構成からなるところ、当該「GT」及び「R」の欧文字は、欧文字の識別に支障を来す程にレタリングされたものでもなく、その上下2段の構成も、欧文字の識別を妨げるようなものでもないから、引用商標は、「GTR」の欧文字を上下2段にデザイン化して表してなるものと容易に認識できるものと認められる。
よって、引用商標は、その構成文字に相応して、「ジーティーアール」の称呼が生じるものである。
また、その構成文字は、辞書等に載録された既成語ではないから、特定の意味合いが生じない造語と認められるものである。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して、「ジーティーアール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(ウ)本願商標と引用商標の類否
本願商標と引用商標の称呼及び観念についてみるに、上記(ア)及び(イ)のとおり、両者はいずれも「ジーティーアール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、称呼上、同一であって、観念上、比較することができないものである。
また、外観については、本願商標と引用商標は、文字のデザイン化の有無、二段書きか否か等の点において相違するものの、いずれも「GTR」の欧文字を表してなる点において共通するものである。
そして、我が国において、欧文字が様々な手法でデザイン化されて表記される事例が多く見られるという実情があることなどを考慮すると、本願商標の指定商品の需要者にとって、本願商標と引用商標とにおける欧文字のデザイン化の有無の差異は、両者が本願商標と引用商標が別異のものであることを認識させるほどの強い印象を与えるものではないといえる。
そうすると、時と場所を異にした離隔的観察のもとでは、本願商標と引用商標とは、外観上、相紛らわしいものというのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標は、観念上、比較することができないものの、外観上、相紛らわしいものであり、称呼上、同一であるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
イ 本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否
本願商標の指定商品である第7類「土木機械器具,荷役機械器具」と引用商標の指定商品である第12類「荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車」及び第20類「荷役用パレット(金属製のものを除く。)」は、共に、荷役に関連する商品であることから、その商品の用途を同じくし、販売部門や需要者を共通にする場合が多いものと考えるのが妥当である。
したがって、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似するものである。
ウ 小括
上記ア及びイによれば、本願商標は、引用商標と類似の商標であって、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張
請求人は、本願商標を実際に使用する商品は、プラント事業において用いられる「土木機械器具」及び、物流ソリューション事業において用いられる「荷役機械器具」であり、一方、引用商標の指定商品は、運輸業、自動車産業等の事業において用いられる「荷役用索道」等であるから、具体的使用態様において、本願商標と引用商標とは使用される局面、使用者・需要者、使用場所がすべて異なっており、両商標が相紛れるおそれや、使用により混同を惹起する可能性はほぼない旨主張している。
しかしながら、商標の類否判断に当たり考慮することのできる取引の実情とは、その指定商品全般についての一般的、恒常的なそれを指すものであって、単に該商標が現在使用されている商品についてのみの特殊的、限定的なそれを指すものではないと判示されている(昭和49年4月25日 最高裁昭和47年(行ツ)第33号)。そして、請求人の主張に係る取引の実情は、取引における一場面を挙げているにとどまるものであって、本願商標と引用商標の類否の判断に当たり考慮すべき一般的、恒常的な取引の実情とはいい難いものである。したがって、その主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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