商標拒絶査定不服審判
2024-019318
アイル、エアー、エイアイアアル
- 審判番号
- 2024-019318
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-099472
- 請求日
- 2024年12月02日
- 審決日
- 2025年08月18日
- 公報発行日
- 2025年09月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社アイシン
- 【請求人代理人】弁理士法人不二商標綜合事務所
- 【請求人代理人】木村 吉宏
- 【請求人代理人】伊東 美穂
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 目黒 潤
- 分類
- T18 .261-WY (W030510293144) / T18 .262-WY (W030510293144) / T18 .263-WY (W030510293144)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-99472拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和5年9月6日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 3月12日付け:拒絶理由通知書
令和6年 4月30日 :意見書の提出
令和6年 8月27日付け:拒絶査定
令和6年12月 2日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、別掲2のとおり、第3類、第5類、第10類、第29類、第31類及び第44類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標(以下「引用商標」という場合がある。)は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第1465352号(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「アイル」及び「I’LL」の文字を二段に横書きしてなるもの
登録出願日:昭和52年 6月15日
設定登録日:昭和56年 6月30日
書換登録日:平成13年12月19日
指定商品:第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(2)登録第1533093号(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:「AIR」及び「エアー」の文字を二段に横書きしてなるもの
登録出願日:昭和53年 1月20日
設定登録日:昭和57年 8月27日
書換登録日:平成14年 9月 4日
指定商品:第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(3)登録第1811865号(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:「エア」の文字を横書きしてなるもの
登録出願日:昭和57年 1月29日
設定登録日:昭和60年10月31日
書換登録日:平成18年 2月 1日
指定商品:第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(4)登録第2214178号(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:昭和60年11月13日
設定登録日:平成 2年 2月23日
書換登録日:平成22年 1月27日
指定商品:第1類、第3類、第5類及び第10類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(5)登録第2544237号(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:「エアー」及び「AIR」の文字を二段に横書きしてなるもの
登録出願日:昭和61年12月27日
設定登録日:平成 5年 6月30日
書換登録日:平成16年 6月30日
指定商品:第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(6)登録第3246887号(以下「引用商標6」という。)
商標の構成:「AIR」及び「エア」の文字を二段に横書きしてなるもの
登録出願日:平成 5年11月29日
設定登録日:平成 9年 1月31日
指定商品:第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(7)登録第4239371号(以下「引用商標7」という。)
商標の構成:「Air」及び「エアー」の文字を二段に横書きしてなるもの
登録出願日:平成 9年 2月 4日
設定登録日:平成11年 2月12日
指定商品:第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(8)登録第4617594号(以下「引用商標8」という。)
商標の構成:「エアー」の文字を横書きしてなるもの
登録出願日:平成 9年10月21日
設定登録日:平成14年11月 1日
指定商品:第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(9)登録第4719865号(以下「引用商標9」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
登録出願日:平成13年 9月14日
設定登録日:平成15年10月24日
指定役務:第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(10)登録第4925079号(以下「引用商標10」という。)
商標の構成:「AIR」の文字を横書きしてなるもの
登録出願日:平成17年 6月 2日
設定登録日:平成18年 1月27日
指定商品:第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(11)登録第5221383号(以下「引用商標11」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
登録出願日:平成20年 4月11日
設定登録日:平成21年 4月10日
指定役務:第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(12)登録第5233035号(以下「引用商標12」という。)
商標の構成:「エアー」及び「AIR」の文字を二段に横書きしてなるもの
登録出願日:平成20年12月11日
設定登録日:平成21年 5月22日
指定商品:第5類及び第10類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(13)登録第5263291号(以下「引用商標13」という。)
商標の構成::「エアー」の文字を標準文字で表してなるもの
登録出願日:平成21年 2月 4日
設定登録日:平成21年 9月 4日
指定商品:第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(14)登録第5277126号(以下「引用商標14」という。)
商標の構成::「エア」の文字を標準文字で表してなるもの
登録出願日:平成21年 2月 4日
設定登録日:平成21年10月30日
指定商品:第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(15)登録第5340659号(以下「引用商標15」という。)
商標の構成:「エアー」及び「AIR」の文字を二段に横書きしてなるもの
登録出願日:平成21年12月10日
設定登録日:平成22年 7月23日
指定商品:第5類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(16)登録第5364014号(以下「引用商標16」という。)
商標の構成:「air」及び「エア」の文字を二段に横書きしてなるもの
登録出願日:平成21年 2月24日
設定登録日:平成22年10月29日
指定商品:第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(17)登録第6468869号(以下「引用商標17」という。)
商標の構成:「Air」及び「エア」の文字を二段に横書きしてなるもの
登録出願日:令和元年 8月19日
設定登録日:令和3年11月10日
指定商品:第5類及び第10類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、上段に太字で大きく「AIR」の欧文字を、下段に小さく「アイル」の片仮名を上下二段に横書きしてなるところ、各構成文字は、中央を揃えて、全体としてまとまりよく一体的に表されているものである。
そして、本願商標の構成中の「アイル」の文字は、上記のとおり、「AIR」の文字の下側に近接して振り仮名風に小さく表されていることからすれば、「AIR」の欧文字の読みを特定したものと無理なく認識できる。
そうすると、本願商標は、構成文字全体に相応して、「アイル」の称呼のみを生じるものであり、また、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標1について
引用商標1は、上段に「アイル」の片仮名を、下段に「I’LL」の欧文字を上下二段に横書きしてなるところ、上下段は互いに近接した構成からすれば、上段の片仮名が下段の欧文字の読みを特定したものと無理なく認識できることから、引用商標1からは、その構成文字に相応して「アイル」の称呼を生じるものである。
また、「I’LL」の文字は、「私は・・・だろう,私は・・・するつもりだ」を意味する一般に親しまれた英語の「I」の語と「will」の語を合わせた短縮形の語(甲1)であるから、引用商標1からは、「私は・・・だろう,私は・・・するつもりだ」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
ア 本願商標と引用商標1の類否について
本願商標と引用商標1との比較において、本願商標は上記(1)、引用商標1は上記(2)の構成からなるところ、両商標は、外観において、本願商標における「AIR」の文字と引用商標1における「I’LL」の文字の有無の差異を有するから、外観上、明確に区別し得るものである。
そして、称呼において、両商標は、いずれも「アイル」の称呼を共通にするものである。
また、観念において、本願商標は、特定の観念を生じないのに対し、引用商標1は、「私は・・・だろう,私は・・・するつもりだ」の観念を生じ得るものであるから、両者は、観念上、相紛れるおそれはないものである。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、称呼を共通にする場合があるとしても、外観及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのないものであるから、両商標が与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれはなく、非類似の商標というのが相当である。
イ 本願商標と引用商標2ないし17の類否について
本願商標は、上記(1)のとおり、「アイル」の称呼のみが生じ、また、特定の観念は生じないものであるところ、本願商標について、その構成中の「AIR」の文字部分を分離、抽出し、「AIR」の文字部分から「エア(ー)」の称呼及び「空気」等の観念をも生じるとし、その上で、本願商標と引用商標2ないし17とが類似するとした原査定の判断は、妥当なものとはいえない。
さらに、本願商標全体と引用商標2ないし17との比較において、他に両商標が類似するというべき事情は見いだせない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と非類似の商標であるから、本願商標と引用商標の指定商品及び指定役務が同一又は類似するとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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