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特許拒絶査定不服審判

2022-014941

基地局、及びユーザ機器

審判番号
2022-014941
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-180427外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年09月21日
審決日
2023年08月01日
公報発行日
2023年10月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .537-WZ (H04W)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法36条6項1号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条第6項第1号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-180427「基地局、及びユーザ機器」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 2月18日出願公開、特開2021- 22944〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は,2016年(平成28年)2月2日を国際出願日とする特願2018-519896号の一部を、令和2年10月28日に新たに特許出願したものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和2年10月28日 :上申書の提出 令和3年 9月24日付け :拒絶理由通知 令和4年 1月31日 :意見書、手続補正書の提出 令和4年 6月21日付け :拒絶査定 令和4年 9月21日 :拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提出 令和5年 3月29日付け :拒絶理由通知(当審)、指令 令和5年 6月 2日 :意見書、手続補正書の提出 第2 本願発明 本願の請求項1ないし8に係る発明は、令和5年6月2日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載された事項により特定されるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。 「 【請求項1】 無線通信システムにおける基地局であって、 リソース割当を要求するリソース割当要求を受信する受信手段と、 ユーザ機器(UE)に対して、割り当てられたリソースブロックのセットを示す情報を送信する送信手段と、 を備え、 前記割り当てられたリソースブロックのセットは、S+n+(i×P)の式で表されるインデックスのセットに対応し、 前記Sは、前記割り当てられたリソースブロックのうち、前記基地局と前記UEの間の通信のために設定された周波数帯域幅内における最初のリソースブロックのインデックスであり、 前記Pは、周期を表す整数であり、 前記i=0,1,・・・,m-1であり、mは、前記周波数帯域幅に対応するリソースブロックの数を前記Pで割ったときの商の整数部であり、前記iの0からm-1までのそれぞれの値が前記S+n+(i×P)の式に割り当てられ、 前記nは、オフセットを表す、0以上の値をとる複数の整数であり、前記nのそれぞれの値が前記S+n+(i×P)の式に割り当てられる、 基地局。」 第3 当審の拒絶理由通知の概要 令和5年3月29日付けで当審が通知した拒絶理由のうち、理由1は、次のとおりのものである。 「1.(サポート要件)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。 記 ●理由1(サポート要件)・・・について ・請求項1ないし8 発明の詳細な説明の特に段落[0003]ないし[0005]の記載によれば、本願発明の課題は、無免許キャリアにおけるデバイスの送信帯域幅が、例えばシステム全体の帯域幅の80%以上であるという、リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供することである。 そして、発明の詳細な説明には、リソース使用要件に従ったリソース割当として、システム帯域幅に対応するリソースブロック数が「25」のとき、リソースブロックの割当ての周期を「5」とする(段落[0032]、表1)、あるいは「1」、「2」、「3」、「4」又は「5」とする(段落[0035])こと、システム帯域幅に対応するリソースブロック数が「50」のとき、リソースブロックの割当ての周期を「10」、「5」又は「2」とすること(段落[0033]、表1)、システム帯域幅に対応するリソースブロック数が「100」のとき、リソースブロックの割当ての周期を「20」、「10」、「5」、「4」又は「2」とすること(表1)によって、リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供するものが記載されている。 これに対して、請求項1に係る発明では、リソースブロックの割当ての周期は整数であることのみが特定され、リソースブロックの割当ての周期、及びシステム帯域幅に対応するリソースブロック数は特定されておらず、該請求項1に係る発明では、例えば、リソース使用要件がシステム全体の帯域幅の80%以上であるというものであった場合であって、システム帯域幅に対応するリソースブロック数が「50」のとき、リソースブロックの割り当ての周期を「25」とするものも含むものが特定されるものである。 しかしながら、表1や[数1]などから明らかなように、システム帯域幅に対応するリソースブロック数が「50」のとき、リソースブロックの割り当ての周期を「25」とすることは、リソース使用要件がシステム全体の帯域幅の80%以上であるというリソース使用要件を満たしていないことは明らかである。そうすると、請求項1に記載された特定事項のみでは、上記「リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供する」という課題を解決できていない。 このことを一般化して説明すると、上記リソース使用要件に従うためには、「リソース使用要件」と「システム帯域幅に対応するリソースブロック数」と「リソースブロックの割当ての周期」が[数1]ないし[数3]のような関係を満たす必要があるとされているから、「リソース使用要件」と「システム帯域幅に対応するリソースブロック数」と「リソースブロックの割当ての周期」の関係を示す数式も、それぞれの取り得る値が当該関係を満たすような値に設定されることも特定されていない請求項1の記載では、発明の課題を解決するための手段が反映されているとはいえない。 したがって、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えているといえる。(サポート要件) (中略) よって、請求項1・・・に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したもので・・・ない。」 第4 本願の発明の詳細な説明の記載 本願の発明の詳細な説明には、以下の記載がある。(下線は当審が付与。以下、同様。) 「(前略) 【0003】 最近、一部の無線通信システムでは、無免許キャリアにおけるデバイスの送信帯域幅が、例えばシステム全体の帯域幅の80%以上であるという、リソース使用要件を満たす必要がある。デバイスに割り当てられたリソースがリソースを満たすことができない場合、そのデバイスは、その無線通信システムにおいて適切に動作することができない。しかしながら、従来のリソース割当のソリューションは、リソース使用要件を考慮していない。 【0004】 そのため、リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のためのスキームが必要である。 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は、リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供する。 (中略) 【0018】 図1の例において、BS110は、UE1及びUE2から2つのリソース割当要求をそれぞれ受信し、リソース使用要件に従って無線通信システム100で利用可能なリソースをUE1及びUE2に割り当てる。リソース使用要件は、無線通信システム100における送信において、UEによって占有される最小リソースに対する要件であり、オペレータ、サービスプロバイダ、及び/又は同類のものによって定義されてもよい。例えば、リソース使用要件は、80%の帯域幅の占有を必要としてもよい。上記の例は、限定ではなく例として記載されていることに留意されたい。80%の帯域幅の占有はリソース使用要件の一例に過ぎず、60%、70%、及び90%等の他の帯域幅の占有も適用可能であることは、当業者であれば容易に理解されるであろう。 (中略) 【0020】 上述したように、従来のリソース割当ソリューションは、リソース使用要件を考慮していない。この問題を解決するために、本発明の実施形態は、UEに割り当てられたリソースがリソース使用要件を満たすような、以下に説明する解決策を提案する。 【0021】 次に、本発明のいくつかの例示的な実施形態を、図面を参照して以下に説明する。図2は、本発明の実施形態の無線通信システムにおけるリソース割当方法200のフローチャートを示す。上記の無線通信システムは、無線通信システム100として実装されてもよく、リソース割当方法200は、BS110又は他の適切なデバイスに実装されてもよい。 (中略) 【0030】 本発明の実施形態の更なる詳細は、図3及び図5を参照して論じられる。図3は、本発明の一実施形態の無線通信システムにおけるリソース割当方法300のフローチャートを示す。方法300は、図2を参照して上述した方法200の具体的な実施形態として考えることができる。しかしながら、これは、本発明の原理を例示することのみを目的としているものであり、本発明の範囲を限定するものではない。 【0031】 方法300のステップ310において、無線通信システムにおいて利用可能なリソースを複数のリソースブロックグループに分割するための周期性が、リソース使用要件に基づいて決定される。 【0032】 本発明の実施形態によれば、上記の周期性は、いくつかの方法で決定されてもよい。いくつかの実施形態では、UEのセットにおける一のUEに割り当てられるリソースブロックの数は、そのセットにおける他のUEに割り当てられるリソースブロックの数の整数倍であり、無線通信システムにおいて利用可能なリソースは、周期性Pの整数倍であるか、又は、周期性Pによってちょうど割り切れる、つまり、BmodP=0が成立してもよい。そのような実施形態では、上記の周期性は、無線通信システムで利用可能なリソース及びリソース使用要件に基づいて、次のように決定されてもよい。 [図:0001402441000001.jpg] ここで、Pは、周期性を表し、Bは、無線通信システムで利用可能なリソースに含まれるリソースブロックの総数を表し、Rは、リソース使用要件を表す。一例では、システム帯域幅が25RBを有する5MHzであり、リソース使用要件が80%の帯域幅の占有を必要とすると仮定すると、周期性Pは「5」と決定される。この場合、BSは、割り当てられたリソースに関する情報をUEのセットの各UEへ送信する際に、1ビットを用いて上記の周期性を示してもよい。 【0033】 代替的に、いくつかの実施形態において、式(1)に従って、複数の候補が、上記の周期性について決定されてもよい。この場合、上記の周期性は、ランダムに、又は、無線通信システム、BS、及び/又は、UEのいくつかの要件又は条件に従って、上記の複数の候補から選択されてもよい。例えば、無線通信システムの帯域幅が50RBを有する10MHzであり且つリソース使用要求が80%の帯域幅の占有を要求していると仮定すると、上記の周期性の候補群は、「10」、「5」、「2」として決定されてもよく、上記の周期性は、その候補群から、例えば、「10」が選択されてもよい。この場合、BSは、割り当てられたリソースに関する情報をUEのセットの各UEへ送信する際に、2ビットを用いて上記の周期性を示してもよい。 【0034】 更なる代替として、いくつかの実施形態では、BmodP=0である場合、周期性Pは、次の式(2)によって決定されてもよい。 [図:0001402441000002.jpg] 【0035】 上記の実施形態は、限定ではなく、説明のために記載されていることを理解されたい。当業者は、周期性を決定する他の方法があることを容易に理解するであろう。いくつかの実施形態では、無線通信システムで利用可能なリソースに含まれるリソースブロックの総数は、周期性によってちょうどには割り切れない、又は、周期性の整数倍ではない、つまり、BmodP≠0であると仮定すると、上記の周期性は、次の式(3)によって決定されてもよい。 [図:0001402441000003.jpg] 一例では、無線通信システムの帯域幅が5MHz、つまりB=25RBであり、且つ、リソース使用要件Rが80%の帯域幅の占有を必要とする、つまりR=80%であるとする。式(3)によれば、上記の周期性の候補群は、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」と決定されてもよく、上記の周期性は、その候補群から、例えば「3」が選択されてもよい。 この場合、3ビットを用いて、上記の周期性を示してもよい。 (中略) 【0036】 ステップ320において、UEの最大数が、上記の周期性に基づいて決定される。いくつかの実施形態では、UEの最大数は、ステップ310で決定された周期性として、直接的に決定されてもよい。当業者は、以下に説明する本発明のいくつかの実施形態では、UEの最大数として周期性を使用するが、UEの最大数が必ずしも周期性に等しい必要はないことを、理解するであろう。いくつかの実施形態では、上記の最大数は、上記の周期性よりも小さい自然数として設定されてもよい。 【0037】 ステップ330において、UEのセットは、上記の最大数に従って、リソース割当要求を送信している複数のUEから決定される。いくつかの実施形態では、ステップ310において周期性が「2」と決定され、ステップ320において上記のUEの最大数が上記の周期性として決定される場合、BSは、2つのUEがリソースを割り当てられるべきであると決定してもよく、該2つのUEは、UEのセット(以下では、「UEセット」とも呼ぶ)を構成する。BSは、リソース割当を要求している複数のUEから、ランダムに、又は、所定のルールに従って、例えば、UEから送信されたリソース割当要求の時間的順序、UEによって要求されたリソース量、UEの優先順位、及び/又は、これと同類のものに従って、2つのUEを選択してもよい。当業者であれば、UEセットを構成するUEを選択するためのルールを、ここでは詳述されていない様々な方法で、定義して実装することができるであろう。 【0038】 ステップ340において、無線通信システムにおいて利用可能なリソースの少なくとも一部が、複数のリソースブロックグループに分割される。本発明の実施形態によれば、各グループにおけるリソースブロックの数は、上記の周期性に等しい。 (中略) 【0041】 ステップ350において、各リソースブロックグループにおいて、リソースブロックサブグループが、UEのセットにおける各UEについて決定される。ステップ360において、リソースブロックサブグループが、各UEに対して割り当てられる。 (中略) 【0048】 ステップ370では、上記の周期性及びリソースブロックのサブグループに関する情報が各UEに送信される。上記の情報は、様々な形態を有してもよく、レガシーシグナリング又は新しいシグナリングを介して送信されてもよい。 【0049】 (中略) [図:0001402441000004.jpg] 【0050】 表1において、「システム帯域幅(system band width)」は、上記の無線通信システムにおいて利用可能なリソースを表す。「RB数(RB number)」,Bは、システム帯域幅における複数のリソースブロックを表す。「リソース使用要件のない周期性(periodicity without resource user equirement)」は、リソース使用要件を考慮せずに可能な周期性を表す。「80%チャネル占有が満たす周期性(80% channel occupancy satisfied periodicity)」,Pは、チャネル使用率80%のリソース使用要件を満たす上記の周期性又は周期性の候補を表す。上述のように、P又はその候補は、式(1)に基づいて算出されてもよい。」 第5 当審の判断 上記「第4」で挙げた記載を参酌すると、段落【0003】の「無免許キャリアにおけるデバイスの送信帯域幅が、例えばシステム全体の帯域幅の80%以上であるという、リソース使用要件を満たす必要がある。デバイスに割り当てられたリソースがリソースを満たすことができない場合、そのデバイスは、その無線通信システムにおいて適切に動作することができない。しかしながら、従来のリソース割当のソリューションは、リソース使用要件を考慮していない。」との記載、段落【0004】の「そのため、リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のためのスキームが必要である。」との記載、【発明が解決しようとする課題】として段落【0005】の「本発明は、リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供する。」との記載によれば、本願発明の課題は、無免許キャリアにおけるデバイスの帯域幅が、例えばシステム全体の帯域幅の80%以上であるという、リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供すること、である。 そして、段落【0020】には「上述したように、従来のリソース割当ソリューションは、リソース使用要件を考慮していない。この問題を解決するために、本発明の実施形態は、UEに割り当てられたリソースがリソース使用要件を満たすような、以下に説明する解決策を提案する。」との記載があり、これに続き、段落【0021】に「次に、本発明のいくつかの例示的な実施形態を、図面を参照して以下に説明する。図2は、本発明の実施形態の無線通信システムにおけるリソース割当方法200のフローチャートを示す。」との記載があるから、上記本願発明の課題を解決するため手段の一例として、図2が示されている。さらに、段落【0030】に「本発明の実施形態の更なる詳細は、図3及び図5を参照して論じられる。図3は、本発明の一実施形態の無線通信システムにおけるリソース割当方法300のフローチャートを示す。方法300は、図2を参照して上述した方法200の具体的な実施形態として考えることができる。」との記載によれば、図3は、図2に示される上記本願発明の課題を解決するため手段の一例をより詳細に示したものといえる。 そして、図3に示されるリソース割当方法300の説明として、上記段落【0030】に続く段落【0031】には「方法300のステップ310において、無線通信システムにおいて利用可能なリソースを複数のリソースブロックグループに分割するための周期性が、リソース使用要件に基づいて決定される。」との記載があり、段落【0032】には「本発明の実施形態によれば、上記の周期性は、いくつかの方法で決定されてもよい。いくつかの実施形態では、UEのセットにおける一のUEに割り当てられるリソースブロックの数は、そのセットにおける他のUEに割り当てられるリソースブロックの数の整数倍であり、無線通信システムにおいて利用可能なリソースは、周期性Pの整数倍であるか、又は、周期性Pによってちょうど割り切れる、つまり、B mod P=0が成立してもよい。そのような実施形態では、上記の周期性は、無線通信システムで利用可能なリソース及びリソース使用要件に基づいて、次のように決定されてもよい。 [図:0001402441000005.jpg] ここで、Pは、周期性を表し、Bは、無線通信システムで利用可能なリソースに含まれるリソースブロックの総数を表し、Rは、リソース使用要件を表す。一例では、システム帯域幅が25RBを有する5MHzであり、リソース使用要件が80%の帯域幅の占有を必要とすると仮定すると、周期性Pは「5」と決定される。」との記載、段落【0033】に「代替的に、いくつかの実施形態において、式(1)に従って、複数の候補が、上記の周期性について決定されてもよい。この場合、上記の周期性は、ランダムに、又は、無線通信システム、BS、及び/又は、UEのいくつかの要件又は条件に従って、上記の複数の候補から選択されてもよい。例えば、無線通信システムの帯域幅が50RBを有する10MHzであり且つリソース使用要求が80%の帯域幅の占有を要求していると仮定すると、上記の周期性の候補群は、「10」、「5」、「2」として決定されてもよく、上記の周期性は、その候補群から、例えば、「10」が選択されてもよい。」との記載がある。これらの記載によれば、ステップ310において、複数のリソースブロックグループに分割するための周期性は、リソース使用要件に基づいて決定されること、具体的には、式(1)に従って決定されること、また一例として、システム帯域幅が25RBを有する5MHzであり、リソース使用要件が80%の帯域幅の占有を必要とすると、周期性Pは「5」と決定されること、無線通信システムの帯域幅が50RBを有する10MHzであり、リソース使用要求が80%の帯域幅の占有を必要とすると、周期性Pの候補群は、「10」、「5」、「2」として決定され、周期性Pは、その候補群から例えば、「10」が選択されることが理解される。 また、段落【0034】には「更なる代替として、いくつかの実施形態では、B mod P=0である場合、周期性Pは、次の式(2)によって決定されてもよい。 [図:0001402441000006.jpg] 」との記載がある。さらに、段落【0035】には「当業者は、周期性を決定する他の方法があることを容易に理解するであろう。いくつかの実施形態では、無線通信システムで利用可能なリソースに含まれるリソースブロックの総数は、周期性によってちょうどには割り切れない、又は、周期性の整数倍ではない、つまり、B mod P≠0であると仮定すると、上記の周期性は、次の式(3)によって決定されてもよい。 [図:0001402441000007.jpg] 一例では、無線通信システムの帯域幅が5MHz、つまりB=25RBであり、且つ、リソース使用要件Rが80%の帯域幅の占有を必要とする、つまりR=80%であるとする。式(3)によれば、上記の周期性の候補群は、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」と決定されてもよく、上記の周期性は、その候補群から、例えば「3」が選択されてもよい。」との記載がある。これらの記載から、周期性Pは、上記式(1)の他、具体的には、式(2)又は式(3)に従って決定されること、また一例として、無線通信システムの帯域幅が25RBを有する5MHzであり、リソース使用要件Rが80%の帯域幅の占有を必要とすると、周期性Pの候補群は、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」と決定され、周期性Pは、その候補群から、「3」が選択されることが理解される。 そして、この周期性が決定されるステップ310の後、図3に示されるリソース割当方法300では、段落【0036】の「ステップ320において、UEの最大数が、上記の周期性に基づいて決定される。」、段落【0037】の「ステップ330において、UEのセットは、上記の最大数に従って、リソース割当要求を送信している複数のUEから決定される。」、段落【0038】の「ステップ340において、無線通信システムにおいて利用可能なリソースの少なくとも一部が、複数のリソースブロックグループに分割される。本発明の実施形態によれば、各グループにおけるリソースブロックの数は、上記の周期性に等しい。」、段落【0041】の「ステップ350において、各リソースブロックグループにおいて、リソースブロックサブグループが、UEのセットにおける各UEについて決定される。ステップ360において、リソースブロックサブグループが、各UEに対して割り当てられる。」、そして段落【0048】の「ステップ370では、上記の周期性及びリソースブロックのサブグループに関する情報が各UEに送信される。」という処理が行われる。つまり、ステップ310で、周期性Pが決定された後、決定された周期性Pに基づいてUEの最大数が決定され、当該UEの最大数に従ってUEのセットを決定し、上記周期性Pに基づいて無線通信システムにおいて利用可能なリソースが、複数のリソースブロックグループに分割され、各リソースブロックグループにおいてリソースブロックサブグループがUEのセットにおける各UEに対して決定、割り当てられ、割り当てられたリソースブロックのサブグループに関する情報がUEに送信されるという一連の処理が把握される。 ここで、無免許キャリアにおけるデバイスの帯域幅が、例えばシステム全体の帯域幅の80%以上であるという、リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供するという本願発明の課題を解決するためには、上記した一連の処理のうち、リソースの使用要件に基づく処理、すなわち上記周期性Pが、式(1)ないし(3)に示されたような、無線通信システムにおいて利用可能なリソースに含まれるリソースブロックの総数やリソース使用要件との関係に基づいて決定される処理が必須であることは明らかであり、さらにそのように決定された周期性Pに基づいて無線通信システムにおいて利用可能なリソースを複数のリソースブロックグループに分割し、各リソースブロックグループにおいてUEに対するリソース割当が行われ、割り当てられたリソースブロックのサブグループに関する情報がUEに送信されることが、本願発明の課題を解決するための手段といえる。 一方、本願発明では、上記周期性Pについて「前記Pは、周期を表す整数であり、」とのみ特定されている。そうすると、本願発明においては、上記周期性Pは整数であることのみが特定され、上記のような無線システムで利用可能なリソースに含まれるリソースブロックの総数やリソース使用要件との関係は何ら特定されていない。 つまり、本願発明の課題を解決するための手段は上記したように、無線通信システムにおいて利用可能なリソースに含まれるリソースブロックの総数やリソース使用要件との関係に基づいて周期性Pを決定し、決定された周期性Pに基づいて無線通信システムにおいて利用可能なリソースを複数のリソースブロックグループに分割し、各リソースブロックグループにおいてUEに対するリソース割当が行われ、割り当てられたリソースブロックのサブグループに関する情報がUEに送信されることであるところ、無線通信システムにおいて利用可能なリソースに含まれるリソースブロックの総数やリソース使用要件との関係に基づいて周期性Pを決定する点が反映されていない。 この点について、例えば、段落【0049】には「 [図:0001402441000008.jpg] 」が記載され、段落【0050】には「表1において、「システム帯域幅(system bandwidth)」は、上記の無線通信システムにおいて利用可能なリソースを表す。「RB数(RB number)」,Bは、システム帯域幅における複数のリソースブロックを表す。「リソース使用要件のない周期性(periodicity without resource use requirement)」は、リソース使用要件を考慮せずに可能な周期性を表す。「80%チャネル占有が満たす周期性(80% channel occupancy satisfied periodicity)」,Pは、チャネル使用率80%のリソース使用要件を満たす上記の周期性又は周期性の候補を表す。上述のように、P又はその候補は、式(1)に基づいて算出されてもよい。」との記載がある。つまり、表1の左から3列目に従来のようなリソース使用要件を考慮せずに可能な周期性の値が示され、同4列目に本願発明のリソース使用要件を満たす周期性又は周期性の候補の値が示されている。そして、例えば、表1のシステム帯域幅が10MHzの場合、上記表の左から3列目と4列目の値を比較すると、リソース使用要件を満たす周期性には、リソース仕様要件を考慮しない周期性から、「25」の値が除外されていることが読み取れる。つまり、この「25」という値は、リソース使用要件を考慮するとした場合、当該リソース使用要件を満たさない値である。そして、本願発明のように、周期性Pが整数であることのみを特定した場合、「25」は整数であるから、周期性Pの値として、上記リソース使用要件を満たさない「25」という値を含むことになる。してみれば、「前記Pは、周期を表す整数であり、」とのみ特定される本願発明では、本願発明の課題である、無免許キャリアにおけるデバイスの帯域幅が、例えばシステム全体の帯域幅の80%以上であるという、リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供することができないことは明らかである。したがって、本願発明の特定事項のみでは、上記本願発明の課題を解決できないことは明らかであり、周期Pが、無線システムで利用可能なリソースに含まれるリソースブロックの総数、リソース使用要件との関係も特定されておらず、上記本願発明の課題を解決できないものを含む本願発明は、本願発明は、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えて特許を請求するものである。 したがって、本願発明は、発明の詳細な説明に記載したものではない。 [請求人の主張について] 請求人は、令和5年6月2日に提出された意見書において、 「3-1.理由1(サポート要件)・・・について) (中略) しかしながら、本願明細書の段落0018には、「例えば、リソース使用要件は、80%の帯域幅の占有を必要としてもよい。上記の例は、限定ではなく例として記載されていることに留意されたい。80%の帯域幅の占有はリソース使用要件の一例に過ぎず、60%、70%、及び90%等の他の帯域幅の占有も適用可能であることは、当業者であれば容易に理解されるであろう。」との記載があります。 この記載から、80%の帯域幅の占有が必須でないことは明らかです。このため、状況に合わせたリソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供することを本願の課題として認定できる、と思料します。請求項1にはこの課題を解決するための手段が反映されていますので、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載されており、また、この課題がどのように解決されたかを明確にしている、と思料します。すなわち、請求項1に係る発明はサポート要件を満たしていると思料します。このことは請求項5についても言えます 以上のことから、本願は拒絶理由1に該当しないと思料します。」と主張している。 そこで、上記主張について検討する。 当審拒絶理由通知に記載したように、本願発明の課題は、無免許キャリアにおけるデバイスの帯域幅が、例えばシステム全体の帯域幅の80%以上であるという、リソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供することである。ここで、「例えばシステム全体の帯域幅の80%以上であるという、リソース使用要件」と記載しているように、「リソース使用要件」が「システム全体の帯域幅の80%以上である」ことは例示であって、「システム全体の帯域幅の80%以上である」との記載は「リソース使用要件」が、どのような概念の要件であるかを明らかにするために記載したものである。したがって、請求人が主張するとおり、「リソース使用要件」が「80%の帯域幅の占有であること」は必須ではない。 しかしながら、上記請求人も「状況に合わせたリソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供することを本願の課題として認定できる」と主張しているように、「80%」という数値が必須ではないものの、状況に合わせたリソース使用要件に従った、無線通信システムにおけるリソース割当のソリューションを提供することが本願発明の課題であることに疑義はない。そして、上記したように、当該本願発明の課題を解決するための手段である、無線通信システムにおいて利用可能なリソースに含まれるリソースブロックの総数やリソース使用要件との関係に基づいて周期性Pを決定するという点が請求項に反映されていないため、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えて特許を請求することになる。したがって、本願発明は、発明の詳細な説明に記載したものではない。 以上のとおりであるから、請求人の上記主張を採用することはできない。 第6 むすび 以上のとおり、本件出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないから、拒絶すべきものである。 したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

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2022-014941

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