特許拒絶査定不服審判
2022-010369
超吸収体粒子をサイロから排出して、バルクコンテナに充填する方法
- 審判番号
- 2022-010369
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-522402外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年07月04日
- 審決日
- 2024年10月29日
- 公報発行日
- 2025年04月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
- 【請求人代理人】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
- 【請求人代理人】森田 拓
- 【請求人代理人】前川 純一
- 【請求人代理人】永島 秀郎
- 【請求人代理人】上島 類
- 分類
- P18 .113-WZ (B01J) / P18 .121-WZ (B01J)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条1項3号特許法49条2号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2019-522402「超吸収体粒子をサイロから排出して、バルクコンテナに充填する方法」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 5月 3日国際公開、WO2018/077639、令和 2年 1月16日国内公表、特表2020-500693〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2017年(平成29年)10月16日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2016年10月26日 欧州特許庁(EP))を国際出願日とするものであり、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。
令和3年11月 9日付け 拒絶理由通知
令和4年 1月14日 意見書の提出
同年 5月10日付け 拒絶査定
同年 7月 4日 手続補正書及び審判請求書の提出
同年 9月 2日 上申書の提出
令和6年 4月24日付け 拒絶理由通知(当審)
同年 7月26日 手続補正書及び意見書の提出
第2 本願発明
本願の請求項1~15に係る発明は、令和6年7月26日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~15に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、単に「本願発明」という。)は、次のとおりである。
「【請求項1】
超吸収性ポリマー粒子をサイロからn個のバルクコンテナに排出し、nは整数であり、前記n個のバルクコンテナの充填容積の合計は、前記サイロの有効容積の80%超に相当し、かつ前記n個のバルクコンテナの充填の間の前記サイロの充填レベルは20%以上であり、サイロの充填レベルが20%より低くなる前に、サイロは再充填され、かつ、超吸収性ポリマー粒子が、250~600μmの平均粒径を有し、少なくとも150μmの粒径を有する粒子の割合は、少なくとも90質量%であり、最大で850μmの粒径を有する粒子の割合は、少なくとも90質量%であり、さらに、表面後架橋されたものである、超吸収性ポリマー粒子の充填方法。」
第3 令和6年4月24日付け拒絶理由通知の理由の概要
令和6年4月24日付け拒絶理由通知書に記載した理由1及び2の本願発明に対する内容は、以下のとおりである。
理由1:(新規性)本願発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
理由2:(進歩性)本願発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
引用例:国際公開第2014/061802号
第4 当審の判断
当審は、第3に記載の理由1及び2によって、本願は拒絶すべきものと判断する。
その理由について、以下、詳述する。
1 引用例に記載された事項(下線は、当審が付与した。以下、同様。)
(1)「請求の範囲
[請求項1] アクリル酸(塩)系単量体水溶液の重合工程、含水ゲル状架橋重合体の乾燥工程、吸水性樹脂粒子の表面処理工程、及び、前記表面処理工程の後に吸水性樹脂の充填工程とを含む、ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の製造方法であって、
前記各工程間が配管で接続され、かつ、
前記表面処理工程の終了時点から前記充填工程の終了時点までの間で、落下状態にある吸水性樹脂の一部が採取されるサンプリング工程を含む、ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の製造方法。
・・・
[請求項5] 前記表面処理工程から前記充填工程の間に、前記吸水性樹脂を貯蔵槽に貯蔵する工程が更に設置され、
前記貯蔵槽の斜面が傾斜角45~85°であり、
当該斜面から落下状態にある吸水性樹脂の一部が採取される、請求項1~4の何れか1項に記載の製造方法。
・・・
[請求項9] 前記貯蔵槽の内容積が1~1000m3である、請求項5~8の何れか1項に記載の製造方法。
・・・
[請求項11] 前記充填工程において、充填容器が0.01~50トン単位の輸送可能なサイロ又はバッグである、請求項1~10に記載の製造方法。
・・・
[請求項13] 前記ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の生産量が0.5(t/hr)以上である、請求項1~12の何れか1項に記載の製造方法。」
(2)「[0047] (2-1)重合工程
本工程は、アクリル酸(塩)系単量体水溶液を重合して含水ゲル状架橋重合体(以下、「含水ゲル」という)を得る工程である。
・・・
[0051] 〈架橋剤(内部架橋剤)〉
本発明では、吸水特性の観点から、架橋剤(別称;内部架橋剤)を使用することが特に好ましい。当該架橋剤は、物性の観点から、架橋剤を除く上記単量体に対して、好ましくは0.001~5モル%、より好ましくは0.005~2モル%、更に好ましくは0.01~1モル%、特に好ましくは0.03~0.5モル%で使用される。
・・・
[0056] 本発明の効果をより発揮する好ましい連続重合としては、連続ニーダー重合(例えば、米国特許第6987151号、同第6710141号)、連続ベルト重合(例えば、米国特許第4893999号、同第6241928号、米国特許出願公開第2005/215734号)が好ましく挙げられる。即ち、本発明の方法は、巨大スケールの連続生産に好適に使用され、1ラインあたり、好ましくは0.5(t/hr)以上、より好ましくは1(t/hr)以上、更に好ましくは5(t/hr)以上、特に好ましくは10(t/hr)以上でより顕著に効果を発揮する。生産量の上限としては特に限定されないが、吸収特性や生産効率の観点から、例えば、100(t/hr)以下が好ましいとされる。」
(3)「[0073] (2-4)粉砕工程、分級工程(第1分級工程)
粉砕工程は、上記乾燥工程で得られた乾燥重合体を粉砕して、粉砕重合体を得る工程である。なお、重合工程で得られる含水ゲルの形状が粒子状(例えば、重合工程が噴霧重合や液滴重合、逆相懸濁重合等)の場合や、粒子状含水ゲルを流動状態で乾燥する場合には、前記(2-2)ゲル粉砕工程や、(2-4)乾燥工程後の粉砕を行わない場合もある。
[0074] 分級工程は、上述の各工程(重合工程、ゲル粉砕工程、乾燥工程、粉砕工程)を経て得られた粉砕重合体を分級して、吸水性樹脂粒子を得る工程である。・・・
[0077] 上記一連の操作(重合工程~分級工程(第1分級工程))で得られる吸水性樹脂粒子は、以下の粒度を有することが好ましい。
[0078] つまり、表面処理前の質量平均粒子径(D50)としては、好ましくは200~600μm、より好ましくは200~550μm、更に好ましくは250~500μm、特に好ましくは350~450μmに調整される。また、150μm未満の微粒子含有量は少ないほどよく、通常0~5重量%、より好ましくは0~3重量%、更に好ましくは0~1重量%に調整される。一方、850μmを超える粗大粒子含有量も少ないほどよく、通常0~5重量%、より好ましくは0~3重量%、更に好ましくは0~1重量%に調整される。更に、粒度分布の対数標準偏差(σζ)は、好ましくは0.2~0.6、より好ましくは0.2~0.5、更に好ましくは0.2~0.4、特に好ましくは0.27~0.4、最も好ましくは0.3~0.4とされる。
・・・
[0084] (2-6)表面処理工程
本工程は、上述した工程を経て得られる吸水性樹脂粒子の表面層(吸水性樹脂粒子の表面から数10μmの部分)に、更に架橋密度の高い部分を設ける工程であり、吸水性樹脂粒子と表面架橋剤溶液を混合する混合工程、当該混合物の反応工程(好ましくは当該混合物を加熱処理する加熱処理工程)、必要により冷却する冷却工程から構成される。なお、公知の表面架橋方法が広く適用されるが、好ましくは特許文献24(国際公開第2012/102406号パンフレット)の(2-8)表面架橋工程の記載内容を準用することができる。
[0085] 以下、表面処理工程として、吸水性樹脂の官能基と架橋反応し得る有機表面架橋剤又は無機表面架橋剤を使用する表面架橋工程(2次架橋)について説明する。かような表面架橋として、ラジカル重合開始剤による表面架橋(例えば、米国特許4783510号)、紫外線等の活性エネルギー線による表面架橋(欧州特許公開第1506788号)、表面での重合による表面架橋(例えば、米国特許第7201941号)等も本発明に適用できる。また、表面架橋剤を使用せずに表面架橋を行ってもよい。」
(4)「[0128] 〈貯蔵槽〉
本発明で使用される貯蔵槽としては、特に限定されないが、サイロ又はホッパーが好ましい。また、貯蔵槽の形状についても、特に限定されず、上記特許文献22に開示される形状が採用されるが、好ましくは逆円錐台形状又は逆角錐台形状である。貯蔵槽の形状が上記以外の形状の場合、例えば、中柱状や立方体状等の場合、当該貯蔵槽から落下状態の吸水性樹脂を採取したとしても、当該サンプルが代表値にはならず、本発明の効果を十分に発揮しない。
・・・
[0148] また、本発明で使用するホッパー内での吸水性樹脂(又は乾燥重合体や分級重合体)の充填率(平均)は、特に制限されないが、好ましくは0容量%を超えて90容量%以下であり、より好ましくは10~80容量%、更に好ましくは30~80容量%、特に好ましくは40~80容量%である。本明細書において、「充填率」とは、ホッパー内容積に対する充填される吸水性樹脂の体積比(%)で規定され、上記範囲に制御することで吸水性樹脂の移送性が良好となる。なお、上記範囲外の充填率では、例えば90%を超える場合は、吸水性樹脂の破壊が発生したりするおそれがあり、充填率が0%(貯蔵槽を使用しない場合を含む)の場合は、ロット毎の物性の変動(振れ)が発生したりするおそれがある。
[0149] 更に本発明では、ホッパー内での吸水性樹脂の滞留時間(平均)も制御することが好ましく、滞留時間としては、ホッパー内に充填される吸水性樹脂量にも依存するが、好ましくは24時間以下、より好ましくは12時間以下、更に好ましくは6時間以下、特に好ましくは2時間以下とされる。滞留時間が24時間を超える場合、物性の低下やブロッキングを生じる可能性があるため好ましくない。なお、ホッパー内での吸水性樹脂の滞留時間(平均)の下限は、特に制限されないが、可能な限り短いことが好ましい。
[0150] 通常、ホッパーの内容積は好ましくは5~100m3、より好ましくは10~100m3、更に好ましくは20~80m3である。」
(5)「[0175] (従来の採取(サンプリング)方法との比較)
本発明では、落下状態にある乾燥重合体及び/又は分級重合体の一部を採取して、その物性を測定する工程を含んでもよい。
[0176] 後述の実施例1、2と比較例1、2との対比に示すように、本発明の方法では、特許文献22や23のように、バッグ毎に製品の採取(サンプリング(バッグサンプリング))を行い、品質管理や製品の合否を判断していた従来法に比べて、最終製品採取後の“標準偏差”、“最大値と最小値の差異”が小さく、本発明の方法では安定した結果が得られる。
・・・
[0178] (2-10)充填工程
本工程は、上述した工程の少なくとも一部を経て製造された吸水性樹脂を、輸送可能なペーパーバッグやコンテナバッグ等の充填容器に充填する工程である。
[0179] (充填方法)
前記充填容器の充填単位としては、出荷単位に応じて適宜決定され、好ましくは0.0001~100トン、より好ましくは0.01~50トン、更に好ましくは0.02~50トン、特に好ましくは0.1~50トン、最も好ましくは0.5~50トン単位のサイロ又はバッグである。これらの充填容器は、気密性を有するものが好ましい。」
(6)「[0233] [実施例1]
上記製造例1で得られた吸水性樹脂(A)を、高濃度空気輸送装置を用いて、内容積40m3の貯蔵用サイロに2000(kg/hr)で供給し、貯蔵した。(図1、図2を参照)。なお、上記貯蔵用サイロの下部に、内容積2m3のチェックビンが備えられていた。
[0234] 貯蔵用サイロに貯蔵された吸水性樹脂(A)は、上記チェックビンを経由して、正味重量1000kg毎に、フレコンバッグにサイクルタイム5分で充填された。なお、「サイクルタイム」とは、フレコンバッグの取り付け、吸水性樹脂の充填、充填後のフレコンバッグの移動、次のフレコンバッグの取り付け開始までの時間をいう。
[0235] 吸水性樹脂(A)がフレコンバッグに充填されている期間中(500kg程度充填された段階で実施)に、図2のサンプラーを用いて、チェックビンの側壁から採取を行った。採取は1回当たり300gを採取し、1時間毎に30回繰り返した。
[0236] こうして、合計30時間(60トン)分のサンプルについて、その物性を測定した。結果を表1に示す。」
2 引用例に記載された発明
上記1(1)には、請求項1、請求項5、請求項9、請求項11を直列的に引用する請求項13として、「アクリル酸(塩)系単量体水溶液の重合工程、含水ゲル状架橋重合体の乾燥工程、吸水性樹脂粒子の表面処理工程、及び、前記表面処理工程の後に吸水性樹脂の充填工程とを含み、
前記各工程間が配管で接続され、かつ、
前記表面処理工程の終了時点から前記充填工程の終了時点までの間で、落下状態にある吸水性樹脂の一部が採取されるサンプリング工程を含む、ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の製造方法であって、
前記表面処理工程から前記充填工程の間に、前記吸水性樹脂を貯蔵槽に貯蔵する工程が更に設置され、
前記貯蔵槽の斜面が傾斜角45~85°であり、
当該斜面から落下状態にある吸水性樹脂の一部が採取され、
前記貯蔵槽の内容積が1~1000m3であり、
前記充填工程において、充填容器が0.01~50トン単位の輸送可能なサイロ又はバッグであり、
前記ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の生産量が0.5(t/hr)以上である、ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の製造方法。」が記載されている。
ここで、上記1(3)の[0078]の「表面処理前の質量平均粒子径(D50)としては、好ましくは200~600μm、より好ましくは200~550μm、更に好ましくは250~500μm、特に好ましくは350~450μmに調整される。また、150μm未満の微粒子含有量は少ないほどよく、通常0~5重量%、より好ましくは0~3重量%、更に好ましくは0~1重量%に調整される。一方、850μmを超える粗大粒子含有量も少ないほどよく、通常0~5重量%、より好ましくは0~3重量%、更に好ましくは0~1重量%に調整される。」との記載によれば、上記ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の製造方法における、表面処理前の吸水性樹脂粒子の質量平均粒子径(D50)は、特に好ましくは350~450μmに調整され、150μm未満の微粒子含有量は、更に好ましくは0~1重量%に調整され、850μmを超える粗大粒子含有量は、更に好ましくは0~1重量%に調整されているといえる。
また、上記1(4)の[0148]には、「本発明で使用するホッパー内での吸水性樹脂(又は乾燥重合体や分級重合体)の充填率(平均)は、特に制限されないが、好ましくは0容量%を超えて90容量%以下であり、より好ましくは10~80容量%、更に好ましくは30~80容量%、特に好ましくは40~80容量%である。」との記載があり、ここで、「ホッパー」は、同[0128]の「本発明で使用される貯蔵槽としては、特に限定されないが、サイロ又はホッパーが好ましい。」との記載によれば、「貯蔵槽」であるから、上記ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の製造方法における、貯蔵槽での吸水性樹脂の充填率は、特に好ましくは40~80容量%であるといえる。
そして、上記ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の製造方法における、吸水性樹脂を貯蔵槽に貯蔵する工程に着目すれば、上記ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の製造方法を、ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の貯蔵方法として書き換えることができるといえる。
以上によれば、引用例には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。
「アクリル酸(塩)系単量体水溶液の重合工程、含水ゲル状架橋重合体の乾燥工程、吸水性樹脂粒子の表面処理工程、及び、前記表面処理工程の後に吸水性樹脂の充填工程とを含み、
前記各工程間が配管で接続され、かつ、
前記表面処理工程の終了時点から前記充填工程の終了時点までの間で、落下状態にある吸水性樹脂の一部が採取されるサンプリング工程を含み、
前記表面処理工程から前記充填工程の間に、前記吸水性樹脂を貯蔵槽に貯蔵する工程が更に設置され、
前記貯蔵槽の斜面が傾斜角45~85°であり、
当該斜面から落下状態にある吸水性樹脂の一部が採取され、
前記貯蔵槽の内容積が1~1000m3であり、
前記充填工程において、充填容器が0.01~50トン単位の輸送可能なサイロ又はバッグであり、
前記ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の生産量が0.5(t/hr)以上である、ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の貯蔵方法であって、
表面処理前の吸水性樹脂粒子の質量平均粒子径(D50)は、特に好ましくは350~450μmに調整され、150μm未満の微粒子含有量は、更に好ましくは0~1重量%に調整され、850μmを超える粗大粒子含有量は、更に好ましくは0~1重量%に調整され、
前記貯蔵槽での前記ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の充填率は、特に好ましくは40~80容量%である、ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の貯蔵方法。」
3 引用発明との対比・判断
(1)対比
本願発明と引用発明を対比する。
ア 本願明細書の【0002】の「超吸収性ポリマー粒子は、しばしば「吸収性樹脂」、「超吸収体」、「吸水性ポリマー」、「吸収性ポリマー」、「吸収性ゲル化材料」、「親水性ポリマー」または「ヒドロゲル」ともいわれる。」との記載によれば、本願発明の「超吸収性ポリマー粒子」は、「吸収性樹脂」といわれるものであるから、引用発明の「ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂」、また他に引用発明の「吸水性樹脂」、「吸水性樹脂粒子」は、本願発明の「超吸収性ポリマー粒子」に相当する。
また、引用発明の「貯蔵槽」、「輸送可能なサイロ又はバッグ」は、それぞれ本願発明の「サイロ」、「バルクコンテナ」に相当する。
さらに、引用発明の「ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の貯蔵方法」及び本願発明の「超吸収性ポリマー粒子の充填方法」は、共に、サイロへの超吸収性ポリマー粒子の供給に関するものであるから、引用発明の「ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の貯蔵方法」は、本願発明の「超吸収性ポリマー粒子の充填方法」に相当する。
イ 引用例の上記1(5)の[0176]の「本発明の方法では、特許文献22や23のように、バッグ毎に製品の採取(サンプリング(バッグサンプリング))を行い、品質管理や製品の合否を判断していた従来法に比べて、最終製品採取後の“標準偏差”、“最大値と最小値の差異”が小さく、本発明の方法では安定した結果が得られる。」との記載、及び同(6)の[0234]の「貯蔵用サイロに貯蔵された吸水性樹脂(A)は、上記チェックビンを経由して、正味重量1000kg毎に、フレコンバッグにサイクルタイム5分で充填された。なお、「サイクルタイム」とは、フレコンバッグの取り付け、吸水性樹脂の充填、充填後のフレコンバッグの移動、次のフレコンバッグの取り付け開始までの時間をいう。」との記載等によれば、引用発明の「充填容器が0.01~50トン単位の輸送可能なサイロ又はバッグであ」る「充填工程」は、「貯蔵槽」から「ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂」を、複数の「輸送可能なサイロ又はバッグ」に「充填」するものであるといえるから、本願発明の「超吸収性ポリマー粒子をサイロからn個のバルクコンテナに排出し、nは整数であり」に相当する。
ウ 引用例の上記1(2)の[0056]の「本発明の方法は、巨大スケールの連続生産に好適に使用され、1ラインあたり、好ましくは0.5(t/hr)以上、より好ましくは1(t/hr)以上、更に好ましくは5(t/hr)以上、特に好ましくは10(t/hr)以上でより顕著に効果を発揮する。」との記載によれば、引用発明では、吸水性樹脂の連続生産が行われていることから、貯蔵槽にも連続的に吸水性樹脂が供給されているといえる。
また、同(4)の[0148]には、「本発明で使用するホッパー内での吸水性樹脂(又は乾燥重合体や分級重合体)の充填率(平均)は、特に制限されないが、好ましくは0容量%を超えて90容量%以下であり・・・充填率が0%(貯蔵槽を使用しない場合を含む)の場合は、ロット毎の物性の変動(振れ)が発生したりするおそれがある。」との記載があり、貯蔵槽を使用し、充填率が0%の場合を例とすると、貯蔵槽に供給された吸水性樹脂が、そのまま充填容器に供給されている、すなわち、吸水性樹脂の充填工程の際にも、貯蔵槽への吸水性樹脂の供給が行われているといえる。
さらに、同(6)の[0233]~[0236]の[実施例1]に関する「上記製造例1で得られた吸水性樹脂(A)を、高濃度空気輸送装置を用いて、内容積40m3の貯蔵用サイロに2000(kg/hr)で供給し、貯蔵した。・・・
貯蔵用サイロに貯蔵された吸水性樹脂(A)は、上記チェックビンを経由して、正味重量1000kg毎に、フレコンバッグにサイクルタイム5分で充填された。なお、「サイクルタイム」とは、フレコンバッグの取り付け、吸水性樹脂の充填、充填後のフレコンバッグの移動、次のフレコンバッグの取り付け開始までの時間をいう。
吸水性樹脂(A)がフレコンバッグに充填されている期間中(500kg程度充填された段階で実施)に、図2のサンプラーを用いて、チェックビンの側壁から採取を行った。採取は1回当たり300gを採取し、1時間毎に30回繰り返した。
こうして、合計30時間(60トン)分のサンプルについて、その物性を測定した。」との記載によれば、貯蔵槽である貯蔵用サイロの内容積は、たかだか40m3であって、さらに、引用発明の場合は、この中に、充填率で40~80容量%の吸水性樹脂しか存在していないのに対し、最終的に60トンもの吸水性樹脂が充填容器であるフレコンバックに供給されていることを考慮すると、フレコンバックへの充填の際にも、吸水性樹脂は貯蔵用サイロに連続的に供給されていると考えるのが合理的である。
以上によれば、引用発明では、ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂が、貯蔵槽から充填容器に充填されている間にも、0.5(t/hr)以上で連続的に生産され、貯蔵槽に供給されているといえる。そして、このような一連の連続的な操業の状況では、充填容器に充填されたポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂を積算すると、貯蔵槽の容積以上のポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂が充填容器に充填されることが普通であるといえるから、引用発明の「充填工程」は、本願発明の「n個のバルクコンテナの充填容積の合計は、前記サイロの有効容積の80%超に相当し」との条件を満たしているといえる。
エ 本願明細書の【0058】の「ここで平均粒径は、累積50質量%を生じるメッシュサイズの値である。」との記載によれば、本願発明における「平均粒径」は、「累積50質量%を生じるメッシュサイズの値である」から、引用発明の「質量平均粒子径(D50)」は、本願発明の「平均粒径」に相当する。
そして、上記1(2)の[0047]の「(2-1)重合工程
本工程は、アクリル酸(塩)系単量体水溶液を重合して含水ゲル状架橋重合体(以下、「含水ゲル」という)を得る工程である。」との記載、同[0051]の「〈架橋剤(内部架橋剤)〉
本発明では、吸水特性の観点から、架橋剤(別称;内部架橋剤)を使用することが特に好ましい。」との記載によれば、引用発明の吸水性樹脂は、重合工程の際に内部架橋剤により架橋されたものであるといえるところ、同(3)の[0084]の「(2-6)表面処理工程
本工程は、上述した工程を経て得られる吸水性樹脂粒子の表面層(吸水性樹脂粒子の表面から数10μmの部分)に、更に架橋密度の高い部分を設ける工程であり」との記載、同[0085]の「表面処理工程として、吸水性樹脂の官能基と架橋反応し得る有機表面架橋剤又は無機表面架橋剤を使用する表面架橋工程(2次架橋)について説明する。」との記載によれば、引用発明における「表面処理」は、内部架橋剤によって既に架橋されている吸水性樹脂粒子の表面層をさらに有機表面架橋剤又は無機表面架橋剤により架橋するもので、内部架橋剤による架橋に対して、「さらに」又は「2次」に、すなわち「後に行われる」「表面架橋」であるから、本願発明の「表面後架橋」に相当する。
また、引用発明において、「質量平均粒子径(D50)」が、「350~450μm」であることは、本願発明の「250~600μmの平均粒径を有し」との条件を満たし、引用発明において、「150μm未満の微粒子含有量」が「0~1重量%」であることは、150μm以上の粒子含有量が、100~99重量%であるということであるから、本願発明の「少なくとも150μmの粒径を有する粒子の割合は、少なくとも90質量%であり」との条件を満たし、引用発明において、「850μmを超える粗大粒子含有量」が「0~1重量%」であることは、850μm以下の粒子含有量が、100~99重量%であるということであるから、本願発明の「最大で850μmの粒径を有する粒子の割合は、少なくとも90質量%であり」との条件を満たす。
さらに、引用発明のこれらの数値で規定される吸水性樹脂は、「表面処理前」のものであるから、その後、表面処理、すなわち、本願発明のように、「さらに、表面後架橋され」ることになる。
そうすると、引用発明の「吸水性樹脂」が、「質量平均粒子径(D50)は、特に好ましくは350~450μmに調整され、150μm未満の微粒子含有量は、更に好ましくは0~1重量%に調整され、850μmを超える粗大粒子含有量は、更に好ましくは0~1重量%に調整され」た「表面処理前の吸水性樹脂粒子」が、その後、「吸水性樹脂粒子の表面処理工程」が行われたものであることは、本願発明の「超吸収性ポリマー粒子が、250~600μmの平均粒径を有し、少なくとも150μmの粒径を有する粒子の割合は、少なくとも90質量%であり、最大で850μmの粒径を有する粒子の割合は、少なくとも90質量%であり、さらに、表面後架橋されたものである」ことに相当する。
オ 上記ア~エによれば、本願発明と引用発明は、「超吸収性ポリマー粒子をサイロからn個のバルクコンテナに排出し、nは整数であり、前記n個のバルクコンテナの充填容積の合計は、前記サイロの有効容積の80%超に相当し、かつ、超吸収性ポリマー粒子が、250~600μmの平均粒径を有し、少なくとも150μmの粒径を有する粒子の割合は、少なくとも90質量%であり、最大で850μmの粒径を有する粒子の割合は、少なくとも90質量%であり、さらに、表面後架橋されたものである、超吸収性ポリマー粒子の充填方法。」の点で一致し、以下の点で一応相違しているといえる。
<相違点>
超吸収性ポリマー粒子の充填方法において、本願発明では、「n個のバルクコンテナの充填の間のサイロのサイロの充填レベルは20%以上であり、サイロの充填レベルが20%より低くなる前に、サイロは再充填される」のに対し、引用発明では、貯蔵槽でのポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の充填率は、特に好ましくは40~80容量%であるとされている点。
(2)相違点に対する判断
まず、本願発明における「再充填」であるが、本願明細書の【0023】の「本発明によれば、サイロの充填レベルが20%、30%、40%または50%より低くなる前に、サイロは再充填されなければならない。サイロの再充填は、不連続的または連続的に行うことができる。」との記載によれば、本願発明における「再充填」には、バルクコンテナへの充填の間も連続的に超吸収性ポリマー粒子がサイロに供給されている場合も含まれているといえるから、上記(1)ウで述べたように、引用発明において、吸水性樹脂が、貯蔵槽から充填容器に充填されている間も、連続的に貯蔵槽に供給されている状態は、「再充填」に相当するといえる。
そして、引用例の上記1(4)の[0148]の「本発明で使用するホッパー内での吸水性樹脂(又は乾燥重合体や分級重合体)の充填率(平均)は、特に制限されないが、好ましくは0容量%を超えて90容量%以下であり、より好ましくは10~80容量%、更に好ましくは30~80容量%、特に好ましくは40~80容量%である。本明細書において、「充填率」とは、ホッパー内容積に対する充填される吸水性樹脂の体積比(%)で規定され、上記範囲に制御することで吸水性樹脂の移送性が良好となる。」との記載によれば、引用発明において、貯蔵槽での吸水性樹脂の充填率を、40~80容量%にするのは、吸水性樹脂の移送性を良好にするためであるところ、この移送性は、貯蔵槽から充填容器に吸水性樹脂を充填している間に必要とされる特性であるから、引用発明の「貯蔵槽でのポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂の充填率」とは、複数の充填容器への充填の間にわたっての貯蔵槽の充填レベルであるといえるし、この充填率になるよう制御されているのであるから、充填率が少なくとも40容量%は下回らないように、貯蔵槽に吸水性樹脂が供給され、すなわち再充填されているといえる。
そうすると、引用発明においても、本願発明における「n個のバルクコンテナの充填の間のサイロの充填レベルは20%以上であり、サイロの充填レベルが20%より低くなる前に、サイロは再充填される」に相当することが行われているといえ、上記相違点は、実質的な相違点ではないから、本願発明と引用発明との間に相違するところはない。
仮に、上記相違点が実質的なものであるとしても、上記[0148]の記載によれば、引用発明において、貯蔵槽から充填容器に吸水性樹脂を充填する際に、その移送性を良好にしようとすることが、動機付けられているといえるから、貯蔵槽から充填容器に吸水性樹脂を充填する際に、その移送性を良好にするために、充填槽に連続的に吸水性樹脂が供給されているもとで、充填槽における吸水性樹脂の充填率を40~80容量%になるように制御すること、すなわち、上記相違点に係る本願発明の構成を有するものとすることは、当業者ならば容易に想到し得るといえる。
(3)小括
以上のとおり、本願発明は、引用発明であるか、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明できたものである。
(4)令和6年7月26日に提出された意見書における審判請求人の主張について
ア 審判請求人の主張の概要
(ア)本願発明の重要な特徴は、充填中に、使用されるサイロが既に新しい製品で充填されていなければならないことで、充填中に新しい製品で再充填することによってのみ、サイロが常に少なくとも20%充填され、同時にサイロの容積の80%以上が充填されているという条件を満たすことができる。
これに対して、引用例には、ホッパーの充填率が0%を超え、90%以下でなければならないことを開示しているだけであり、サイロの充填率が少なくとも20%であることの直接的な開示はなく、サイロの容量の80%以上が同時に充填されることの兆候もなく、本願発明の特徴である、前記n個のバルクコンテナの充填容積の合計は、前記サイロの有効容積の80%超に相当し、かつ前記n個のバルクコンテナの充填の間の前記サイロの充填レベルは20%以上であることについて記載されていない。
(イ)本願発明では、サイロが常に少なくとも20%充填され、同時にサイロの容量の80%以上が充填されているという条件を満たすことにより、サイロの充填レベルが低い場合に驚くべきことに発生する、異なる粒子サイズの超吸収性粒子の分離を防ぐという優れた効果を有する。この本願発明の優れた効果は、本願明細書の実施例での、サイロ充填レベルの関数として決定された粒度分布(表1)において、充填レベルが20%未満の場合(表1の実施例8)、150~300μmの粒子の割合が、好ましくない形で大幅に増加することで、明確に示されている。本願発明では、この技術的効果に基づいて、当業者の目的の技術的課題は、一定の粒度分布を保証するプロセスを提供することであるとしている。
これに対して、引用例では、ホッパーの「充填率」が「0体積%を超え、90体積%以下」であることは、充填レベルが0%未満であればホッパーが使用されないことを意味し、充填レベルが90%を超えると、ポリマー粒子が破損し、当業者は、充填レベルが高すぎると粒子サイズに悪影響を与える可能性があることを理解する。したがって、当業者であれば、引用例からは、粒子サイズ分布を一定に保つために最大充填量を定義するが、引用文献からは、本願発明にあるように、粒子サイズ分布と最小充填量との間のいかなる種類の関係も予測できない。引用例の教示は、安定したプロセス管理を保証する代表的なサンプルを得るために、超吸収性粒子の「落下状態」でのサンプリング手順を利用していることに留意すべきである。引用例の[0148]に基づくと、当業者は最大充填量(体積比90%以下)を提供するよう示唆されるが、本願発明にあるように、充填中の最小充填量の影響は、開示された「充填率」から当業者であっても、予測することはできない。本願発明は、上述の効果を奏するが、引用発明からでは、当業者であっても、上述の本願発明の効果は予測できない。したがって、本願発明は、引用発明に基づき、当業者が容易に発明できたものではない。
イ 上記アの審判請求人の主張に対する判断
(ア)上記ア(ア)について
引用例に、本願発明の「前記n個のバルクコンテナの充填容積の合計は、前記サイロの有効容積の80%超に相当し、かつ前記n個のバルクコンテナの充填の間の前記サイロの充填レベルは20%以上である」との特定と文章上同じ記載はないものの、引用発明が本願発明のこの特定に相当する構成を有するものであることは、上記(1)ウ及び上記(2)で述べたとおりである。
審判請求人は、「引用例には、ホッパーの充填率が0%を超え、90%以下でなければならないことを開示しているだけであり、サイロの充填率が少なくとも20%であることの直接的な開示はな」いとしているが、引用例の上記1(4)の[0148]には、「本発明で使用するホッパー内での吸水性樹脂(又は乾燥重合体や分級重合体)の充填率(平均)は、特に制限されないが、好ましくは0容量%を超えて90容量%以下であり、より好ましくは10~80容量%、更に好ましくは30~80容量%、特に好ましくは40~80容量%である。」と記載されており、「0容量%を超えて90容量%以下」の充填率だけではなく、「40~80容量%」の充填率も明示されている。
(イ)上記ア(イ)について
審判請求人は、結論として、「本願発明は、上述の効果を奏するが、引用発明からでは、当業者であっても、上述の本願発明の効果は予測できない。したがって、本願発明は、引用発明に基づき、当業者が容易に発明できたものではない。」としているが、上記(2)及び(3)で述べたように、本願発明は、進歩性の欠如だけではなく、本願発明と引用発明との間に相違するところはなく、本願発明は、引用発明であるとし、新規性の欠如でも拒絶されている。
そして、本願発明と引用発明との間に相違するところがないのであれば、本願発明が奏する効果は、引用例に記載はなくとも、引用発明でも奏する効果であるといえるから、審判請求人の本願発明の効果に基づく主張は、採用することができない。
また、「引用例からは、粒子サイズ分布を一定に保つために最大充填量を定義するが、引用文献からは、本願発明にあるように、粒子サイズ分布と最小充填量との間のいかなる種類の関係も予測できない。」としているが、引用発明は、本願発明の20%という最小充填量の条件を満たすのであり、この点は本願発明と引用発明との間で相違点となるものではないから、粒子サイズ分布と最小充填量との間の関係を予測できるか否かは、上記(2)での判断、さらには上記(3)での結論に影響するものではない。
さらに、引用例が、「安定したプロセス管理を保証する代表的なサンプルを得るために、超吸収性粒子の「落下状態」でのサンプリング手順を利用していること」を教示しているものであるとしても、このこと自体は、上記(1)及び(2)における判断に直接関係するものではない。
(ウ)上記(ア)及び(イ)によれば、上記アでの審判請求人の主張は、採用することができない。
第5 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し、第29条第1項の規定により特許を受けることができないものであり、また、同法同条第2項の規定により特許を受けることができず、同法第49条第2号に該当するから、その他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり、審決する。
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2022-010369