特許拒絶査定不服審判
2022-007292
開窓デバイス、システム及び方法
- 審判番号
- 2022-007292
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-570401外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年05月16日
- 審決日
- 2024年04月16日
- 公報発行日
- 2024年10月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 分類
- P18 .113-Z (A61B) / P18 .121-Z (A61B) / P18 .575-Z (A61B)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条1項3号特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第36条第6項第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2019-570401「開窓デバイス、システム及び方法」拒絶査定不服審判事件〔平成30年12月27日国際公開、WO2018/236900、令和 2年 8月13日国内公表、特表2020-524042〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成30(2018)年 6月19日(パリ条約に基づく優先権主張外国庁受理 平成29(2017)年 6月19日 米国, 平成30(2018)年 6月18日 米国)を国際出願日とする出願であって、以後の手続きは以下の通りである。
令和3年 4月20日 拒絶理由通知(発送日: 5月11日)
同年 8月23日 意見書及び手続補正書の提出
令和4年 1月13日 拒絶査定(発送日: 1月18日)
同年 5月16日 審判請求及び手続補正書の提出
同年 8月30日 上申書の提出
第2 令和 4年 5月16日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和 4年 5月16日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について(補正の内容)
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。
「管腔を画定する外側シースと、
ガイドアセンブリであって、第一の直径を有する折り畳み構成から、第一の直径よりも大きい第二の直径を有する拡張構成に向かって自己拡張するように構成された拡張可能部分、ここで、前記拡張可能部分は、
第一の管腔及び該第一の管腔と連通しているアパチャを画定する第一のアームを含み、前記拡張可能部分は、該拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに中心長手方向軸から外側に拡張し、そして前記拡張可能部分が前記拡張構成から前記折り畳み構成に移行するときに中心長手方向軸に向かって内側に偏向するように構成されている、を含むガイドアセンブリと、
近位端と遠位端とを有する内側シャフトであって、前記第一のアームの第二の末端部分は前記内側シャフトの前記遠位端に接続されている、内側シャフトと、
前記第一のアームの第一の管腔から、そして前記第一のアームのアパチャから外側にデリバリー可能である管腔内ツールと、
を含む、管腔内アクセスデバイス。」(下線は補正箇所を示すために当審で付した。)
(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の、令和 3年 8月23日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「管腔を画定する外側シースと、
ガイドアセンブリであって、第一の直径を有する折り畳み構成から、第一の直径よりも大きい第二の直径を有する拡張構成に向かって自己拡張するように構成された拡張可能部分、ここで、前記拡張可能部分は、
第一の管腔及び該第一の管腔と連通しているアパチャを画定する第一のアームを含み、前記拡張可能部分は、該拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに中心長手方向軸から外側に拡張し、そして前記拡張可能部分が前記拡張構成から前記折り畳み構成に移行するときに中心長手方向軸に向かって内側に偏向するように構成されている、を含むガイドアセンブリと、
前記第一のアームの第一の管腔から、そして前記第一のアームのアパチャから外側にデリバリー可能である管腔内ツールと、
を含む、管腔内アクセスデバイス。」
2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「管腔内アクセスデバイス」について、「近位端と遠位端とを有する内側シャフトであって、前記第一のアームの第二の末端部分は前記内側シャフトの前記遠位端に接続されている、内側シャフト」を含むとの限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。
(1)補正発明
補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)引用文献の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献(特表2002-503512号公報)には、図面とともに、以下の事項が記載されている。
A 「【0002】
(発明の分野)
本発明は、一般に、括約筋の処置器具に関し、さらに詳細には、食道括約筋を処置する器具に関する。」
B「【0023】
(詳細な説明)
今ここで、図1および2を参照すると、処置部位12にエネルギーを送達して括約筋16(例えば、下部食道括約筋(LES))にて外傷14を生じるのに使用される括約筋処置器具10の1実施態様は、可撓性細長シャフト18(これはまた、シャフト18とも呼ばれる)を備え、これは、拡張デバイス20に連結され、次に、1つまたはそれ以上のエネルギー送達装置22と連結される。エネルギー送達装置22は、電源24に連結されるように構成されている。拡張デバイス20は、括約筋16(例えば、LES)または隣接する解剖学的構造(例えば、胃の噴門)に配置可能であるように、構成される。拡張デバイス20は、さらに、括約筋壁26または隣接する解剖学的構造での選択可能な深さまでエネルギー送達装置22の配置を容易にするように、構成される。拡張デバイス20は、中心長手軸28を有し、そして実質的にそこに沿って、収縮位置と拡張位置との間で移動可能である。・・・」(・・・は省略を示し、当審で付した。以下同様。)
C「【0025】
・・・シャフト18はまた、その近位端32にて、近位フィッティング34(これはまた、ハンドルとも呼ばれる)に連結され得、医師により、処置部位12に到達するために、括約筋処置器具10を操作するのに使用され得る。シャフト18は、1つ以上の管腔36を有し得、これらは、シャフト18の全長、またはシャフト近位端30からシャフト遠位端32への一部分に伸長する。管腔36は、カテーテル、ガイドワイヤ、プルワイヤ、絶縁ワイヤおよびケーブル、流体および光ファイバー用の経路として、使用され得る。・・・」
D「【0026】
今ここで、図4を参照すると、本発明の1実施態様では、拡張デバイス20は、1つ以上の細長アーム44を備え、これらは、それらの近位端46および遠位端48で結合されて、バスケットアセンブリ50を形成する。・・・」
E「【0029】
今ここで、図6Aを参照すると、アーム44はまた、シャフト管腔36と連結され得る連続管腔58を備えて、中実または中空であり得る。これらの連結された管腔は、シャフト18からバスケットアセンブリ50上の任意の点への流体または電極送達部材60の送達用の経路を提供する。種々の実施態様では、電極送達部材60は、絶縁ワイヤ、絶縁ガイドワイヤ、内部ワイヤ付きプラスチック被覆ステンレス鋼ハイポチューブまたは内部ワイヤ付きプラスチックカテーテルであり得、これらの全ては、当業者に公知である。図6Bで示すように、アーム44はまた、部分的に開いたチャンネル62(これはまた、トラック62とも呼ばれる)を有し得、これは、電極送達部材60用のガイドトラックとして、機能する。図6Aに戻って参照すると、アーム44は、その長さに沿った任意の点にて、1つ以上の開口部64を有し得、これにより、括約筋壁26またはその中にて、エネルギー送達装置22を制御して配置できるようになる。・・・」
F「【0031】
図9で示した1実施態様では、アーム44は、バスケットキャップ52に装着され、これは、次に、シャフト18の上を自由に移動するが、シャフトキャップ78により、遠位で停止される。1本以上のプルワイヤ80は、バスケットキャップ52に装着され、また、括約筋処置器具10の近位フィッティング34にて、可動性フィッティング82に装着される。プルワイヤ80を可動性フィッティング82で引き戻したとき、バスケットアセンブリ50の反り54は、54’にまで上がり、バスケットアセンブリ50により括約筋壁26または隣接構造体に加えられる接触力および接触量が高まる。バスケットアセンブリ50はまた、たわみ機構80により、側面から側面へと反らすことができる。これにより、医師は、体内にて、このバスケットアセンブリを遠隔的に指し示して操縦可能になる。図10で示す1実施態様では、たわみ機構84は、第二プルワイヤ80’を備え、これは、シャフトキャップ78に装着されており、また、近位フィッティング34と一体化された可動性スライド86にも装着されている。」
G「【0032】
今ここで、エネルギー送達の論述に目を向けると、本発明の1つ以上の実施態様で使用できる適当な電源24およびエネルギー送達装置22には、以下が挙げられる:(i)高周波(RF)電極に連結されたRF源・・・。本願の残りの部分の論述を簡単にするために、使用される電源はRF電源であり、そして、エネルギー送達装置22は1つ以上のRF電極88であり、これはまた、電極88とも記述される。しかしながら、本明細書中で言及した他の電源およびエネルギー送達装置の全ては、括約筋処置器具10に同等に適用できる。」
H「【0036】
電極88は、種々の形状および大きさを有し得る。・・・1実施態様では、電極88は、食道壁の平滑筋、括約筋16または他の解剖学的構造を貫入するのに充分な鋭さおよび長さの針形状であり得る。図12および13で示したこの実施態様では、針電極90は、アーム44に装着されており、そして絶縁層92を有して、露出セグメント95以外の絶縁セグメント94を覆う。」
I「【0038】
図15で示した括約筋処置器具10の他の実施態様では、針電極90は、バスケットアーム44にある開口部64から、食道壁の平滑筋または他の括約筋16へと前進される。この場合、針電極90は、電極送達部材60により、RF電源24に連結される。・・・」
a 上記摘記事項Bの「処置部位12にエネルギーを送達して括約筋16(例えば、下部食道括約筋(LES))にて外傷14を生じるのに使用される括約筋処置器具10の1実施態様は、可撓性細長シャフト18(これはまた、シャフト18とも呼ばれる)を備え、これは、拡張デバイス20に連結され、次に、1つまたはそれ以上のエネルギー送達装置22と連結される。」との記載から、引用文献1に記載された発明は、細長シャフト18と、拡張デバイス20と、エネルギー送達装置22とを含む、食道の括約筋処置器具であることが理解できる。
b 上記摘記事項Eの「図6Aを参照すると、アーム44はまた、シャフト管腔36と連結され得る連続管腔58を備えて、中実または中空であり得る。・・・図6Aに戻って参照すると、アーム44は、その長さに沿った任意の点にて、1つ以上の開口部64を有し得、これにより、括約筋壁26またはその中にて、エネルギー送達装置22を制御して配置できるようになる。」との記載から、引用文献1に記載された発明のアーム44は、連続管腔58と連続管腔58と連通している開口部64を備えるといえる。
c 上記摘記事項Gの「エネルギー送達装置22は1つ以上のRF電極88であり、これはまた、電極88とも記述される。」との記載、上記摘記事項Hの「電極88は、種々の形状および大きさを有し得る。・・・1実施態様では、電極88は・・・針形状であり得る。図12および13で示したこの実施態様では、針電極90は、アーム44に装着されており・・・」との記載からみて、針形状の電極88すなわち針電極90は、エネルギー送達装置22の一態様ということができるから、引用文献1に記載された発明における針電極90は、エネルギー送達装置22の一態様であることが理解できる。
図14、15の図示内容を踏まえて、上記記載事項A~EおよびG~I、認定事項a~cを総合すると、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。
「管腔36を有する細長シャフト18と、拡張デバイス20と、エネルギー送達装置22とを含む、食道括約筋を処置する器具であって、
拡張デバイス20は、1つ以上の細長アーム44を備え、これらは、それらの近位端46および遠位端48で結合されて、バスケットアセンブリ50を形成し、
拡張デバイス20は、中心長手軸28を有し、そして実質的にそこに沿って、収縮位置と拡張位置との間で移動可能であり、
細長アーム44は、連続管腔58と連続管腔58と連通している開口部64を備え、開口部64から、食道壁の平滑筋または他の括約筋16へと前進される針電極90と、ここで針電極90はエネルギー送達装置22の一態様である、
を含む、食道括約筋を処置する器具。」
(3)対比
補正発明と引用発明とを対比すると、引用発明の「管腔36を有する」は補正発明の「管腔を画定する」に相当する。同様に、「細長シャフト18」は「外側シース」に、「拡張デバイス20」は「ガイドアセンブリ」に、「バスケットアセンブリ50」は「拡張可能部分」に、「連続管腔58」は「第一の管腔」に、「開口部64」は「アパチャ」に、「エネルギー送達装置22」および「針電極90」は「管腔内ツール」に、それぞれ相当する。
引用発明の1つ以上の「細長アーム44」を備えた「拡張デバイス20」および「バスケットアセンブリ50」と、補正発明の「第一のアーム」を含む「ガイドアセンブリ」および「拡張可能部分」について、引用発明の「細長アーム44」は補正発明の「第一のアーム」に相当し、同様に「中心長手軸28」は補正発明の「中心長手方向軸」に、「収縮位置」は「第一の直径を有する折り畳み構成」に、「拡張位置」は「第一の直径よりも大きい第二の直径を有する拡張構成」に、それぞれ相当するから、引用発明の「中心長手軸28を有し、そして実質的にそこに沿って、収縮位置と拡張位置との間で移動可能」は、補正発明の「第一の直径を有する折り畳み構成から、第一の直径よりも大きい第二の直径を有する拡張構成に向かって自己拡張する」および「該拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに中心長手方向軸から外側に拡張し、そして前記拡張可能部分が前記拡張構成から前記折り畳み構成に移行するときに中心長手方向軸に向かって内側に偏向する」に相当する。
また、引用発明の「食道括約筋を処置する器具」は、食道という管腔内にアクセスして括約筋を処置する器具であるから、補正発明の「管腔内アクセスデバイス」ということができる。
さらに、引用発明の針電極90が、細長アーム44の連続管腔58と連続管腔58と連通している「開口部64から、食道壁の平滑筋または他の括約筋16へと前進される」は、補正発明の管腔内ツールが、「第一のアームの第一の管腔から、そして前記第一のアームのアパチャから外側にデリバリー可能である」に相当する。
したがって、両者は、
「管腔を画定する外側シースと、
ガイドアセンブリであって、第一の直径を有する折り畳み構成から、第一の直径よりも大きい第二の直径を有する拡張構成に向かって自己拡張するように構成された拡張可能部分、ここで、前記拡張可能部分は、
第一の管腔及び該第一の管腔と連通しているアパチャを画定する第一のアームを含み、前記拡張可能部分は、該拡張可能部分が前記拡張構成に移行するときに中心長手方向軸から外側に拡張し、そして前記拡張可能部分が前記拡張構成から前記折り畳み構成に移行するときに中心長手方向軸に向かって内側に偏向するように構成されている、を含むガイドアセンブリと、
前記第一のアームの第一の管腔から、そして前記第一のアームのアパチャから外側にデリバリー可能である管腔内ツールと、
を含む、管腔内アクセスデバイス。」である点で一致し、以下の点で相違している。
〔相違点〕
補正発明は、近位端と遠位端とを有する内側シャフトであって、前記第一のアームの第二の末端部分は前記内側シャフトの前記遠位端に接続されている、内側シャフトを備えるのに対して、引用発明は、そのような内側シャフトを備えているか不明である点。
(4)判断
相違点について検討すると、上記(2)Fに摘記したように、引用文献には、引用発明の拡張デバイス20を収縮位置と拡張位置との間で移動するための具体的な構成として、プルワイヤ80や第二プルワイヤ80’を備え、その遠位端にアーム44を接続した態様が開示されている。
そうすると、引用発明において、引用文献に記載されたプルワイヤ80や第二プルワイヤ80’を備え、その遠位端にアーム44を接続した態様を適用することにより、上記相違点に係る補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことといえる。
そして、補正発明の作用効果も、引用発明および引用文献に記載された態様から当業者が予測できる範囲のものである。
してみると、補正発明は、引用発明および引用文献に記載された態様に基いて、当業者が容易に想到することができたものである。
(5)小括
したがって、補正発明は、引用発明および引用文献に記載された態様に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
3 本件補正についてのむすび
よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条7項の規定に違反するので、同法第159条1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
令和 4年 5月16日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和 3年 8月23日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし40に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、本願発明は、本願の優先権主張の日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定により、または、引用文献に記載された事項に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、という理由を含むものである。
3 引用文献の記載事項
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した補正発明から、「内側シャフト」に係る限定事項、すなわち前記第2の[理由]2(3)に示した相違点に係る事項を削除したものである。
そうすると、前記第2の[理由]2(3)に示したように補正発明と引用発明とは相違点以外では一致するから、本願発明は引用発明である。
さらに、本願発明の発明特定事項を全て含み、当該相違点にさらに他の事項を付加したものに相当する補正発明が、前記第2の[理由]2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 補正案について
請求人は、令和 4年 8月30日に提出した上申書において補正案を提示しているところ、補正ができる時期的要件を満たしていないものであって、何ら法的な意味は見いだせないが、参考までに当審の見解を付すこととする。
請求人は、明細書段落0094中の記載等を根拠として、補正案請求項1に係る発明において「前記アパチャは前記第一のアームの遠位端の近くに配置されており」との発明特定事項を付加している。
しかしながら、当該発明特定事項を示すと思われる、図1、15等に図示される実施例はいずれも内側シャフトを備えないものであって、内側シャフトを備える補正案請求項1に係る発明において、当該発明特定事項を付加することは、特許法第36条第6項第1号に規定するサポート要件を満たさない蓋然性が高い。
仮に、サポート要件を満たすとしても、管腔内ツールが通るアパチャの位置は、どのような管腔内ツールでどのような処置や作業を行うのか等を勘案して適宜決定すべき事項であると認められるところ、補正案請求項1に係る発明では、管腔内ツール、処置や作業について、何ら具体的に特定されていない以上、当該発明特定事項のように構成した点に、格別の技術的意義は見いだせない。
第5 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項第3号及び第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-007292