商標拒絶査定不服審判
2022-002571
インフィニトリートメントプライマー、インフィニトリートメント、インフィニ
- 審判番号
- 2022-002571
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-086976
- 請求日
- 2022年02月21日
- 審決日
- 2022年09月27日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社 資生堂
- 【請求人代理人】田中 尚文
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 淳
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .261-WY (W03) / T18 .262-WY (W03) / T18 .263-WY (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-86976拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年7月14日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 5月28日付け:拒絶理由通知
令和3年 7月12日 :意見書の提出
令和3年11月15日付け:拒絶査定
令和4年 2月21日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「インフィニトリートメント プライマー」の文字を横書きしてなり、第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛,化粧用コットン,化粧用綿棒」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第956334号商標(以下「引用商標」という。)は、「INFINI」の欧文字を横書きしてなり、昭和45年1月23日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同47年3月28日に設定登録され、その後、平成16年3月10日に、指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、前記2のとおり、「インフィニトリートメント プライマー」の文字を横書きしてなるところ、当該文字は、「インフィニトリートメント」及び「プライマー」の各文字の間に1文字分の間隙が設けられているため、視覚上、当該各文字を組み合わせてなるものと看取、把握されるものである。
そして、本願の指定商品中「化粧品」を取り扱う業界においては、化粧下地の一種を指称する語として、「プライマー」の文字が使用されている実情が認められる(別掲参照)ことから、本願商標の構成中の「プライマー」の文字部分は、その指定商品中「化粧品」との関係においては、「化粧下地」であること、すなわち、商品の品質を表すものとして取引者、需要者に認識されるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、又は、極めて弱いものであるといえる。
これに対し、本願商標の構成中の「インフィニトリートメント」の文字部分は、辞書類に載録された既成の語ではなく、特定の意味合いを有する語として知られているものでもないし、「インフィニ」の文字が「無限の、無数の」等の意味を有する「infini」(「クラウン仏和辞典 第7版」株式会社三省堂)の表音を、「トリートメント」の文字が「手当、処理等」の意味を有する「treatment」(「ランダムハウス英和大辞典 第2版」株式会社小学館)の表音を、それぞれ片仮名で表したものであって、これらを結合することにより「無限の手当て」ほどの漠とした意味合いが生じるとしても、本願の指定商品との関係においては、商品の品質を直接的に表示したものとして直ちに理解されるとはいい難く、むしろ、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識し、把握されるとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、その指定商品中「化粧品」との関係においては、その構成中「プライマー」の文字部分は出所識別標識としての称呼、観念が生じないものであり、構成中の「インフィニトリートメント」の文字部分が取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く印象付けられるものということができる。
してみれば、本願商標は、その構成中「インフィニトリートメント」の文字部分を抽出し、他人の商標と比較することが許されるものであり、当該文字部分が独立して商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。
したがって、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「インフィニトリートメントプライマー」の称呼が生じるほか、本願の指定商品中「化粧品」との関係において、その構成中の「インフィニトリートメント」の文字に相応した「インフィニトリートメント」の称呼が生じ、いずれの場合においても、特定の観念は生じない。
(2)引用商標
引用商標は、前記3のとおり、「INFINI」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は「無限の、無数の」等の意味を有する語(前出仏和辞典)である。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「インフィニ」の称呼を生じ、「無限の」の観念が生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標とを比較すると、外観については、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、その全体の構成において、文字種及び文字数が相違し、また、本願商標の構成中の「インフィニトリートメント」の文字と引用商標を比較した場合においても、文字種及び文字数が相違するものであるから、両商標は、外観上、明確に区別できる。
そして、称呼については、本願商標から生じる「インフィニトリートメントプライマー」又は「インフィニトリートメント」の称呼と引用商標から生じる「インフィニ」の称呼とは、いずれの称呼との比較においても、全体の音構成及び音数に顕著な差異があることから、両商標は、称呼上、明瞭に聴別される。
また、観念については、本願商標は観念を生じないのに対し、引用商標は「無限の」の観念を生じることから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれはないから、互いに誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本願の指定商品と引用商標の指定商品を比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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