商標拒絶査定不服審判
2025-005701
ニューサンキンサイエンスバイハダコーゾーサイエンス、ニューサンキンサイエンスハダコーゾーサイエンス、ニューサンキンサイエンス、ニューサンキン、サイエンス、ハダコーゾーサイエンス、ハダコーゾー
- 審判番号
- 2025-005701
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2023-093738
- 請求日
- 2025年04月14日
- 審決日
- 2026年07月14日
- 公報発行日
- 2026年08月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社ヤクルト本社
- 【請求人代理人】弁理士法人不二商標綜合事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 根岸 克弘
- 審判官 駒井 芳子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .261-WY (W03) / T18 .262-WY (W03) / T18 .263-WY (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2023-93738拒絶査定不服審判事件についてした令和7年9月9日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消しの判決(令和7年(行ケ)第10098号、令和8年4月15日判決言渡)があったので、さらに審理の上、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類「化粧品,せっけん類」を指定商品として登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6777953号商標(以下「引用商標」という。)は、「肌構造サイエンス」の文字を標準文字で表してなり、令和5年7月31日登録出願、第3類「口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品とし、同6年2月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、上段に、外側から中央に向けて灰色から白色にグラデーションが施された円図形内に「乳酸菌」と「サイエンス」の文字を上下二段に同じ幅で表し、中段に、「×」の記号を配し、下段に、グラデーションが施された灰色の線で描かれた年輪様の円図形内に「肌構造」と「サイエンス」の文字を上下二段に同じ幅で表してなるものであるところ、その構成中の上段部分の円図形と下段部分の円図形の大きさは同一であり、上段部分の「乳酸菌」の文字と下段部分の「肌構造」の文字の書体、文字数及び大きさは同一であって、さらに、上段部分の「サイエンス」の文字と下段部分の「サイエンス」の文字の書体及び大きさも同一である。
そして、本願商標の構成中、「乳酸菌」の文字は「乳酸発酵に関与する細菌の総称。」を、「サイエンス」の文字は「科学」などを、「肌」の文字は「人などの体の表面。」などを、「構造」の文字は「いくつかの材料を組み合わせてこしらえられたもの。また、そのしくみ。くみたて。」などを、それぞれ意味する語であって(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)、また、「×」の記号は、掛け合わせる意味を有する乗算記号であるから、本願商標の構成中、上段部分からは「乳酸発酵に関与する細菌である乳酸菌に関する科学的知見」ほどの、中段部分からは「掛け合せる」ほどの、下段部分からは「人などの体の表面である肌のしくみ、くみたてに関する科学的知見」ほどの観念が生じ、本願商標の構成部分全体からは「乳酸菌に関する科学的知見と、肌の構造に関する科学的知見とを、掛け合わせたもの(商品)」ほどの観念が生ずるものといえる。
以上のことからすれば、本願商標は、その構成中の下段部分の文字部分(「肌構造サイエンス」)のみが独立して見る者の注意をひくように構成されていて、同部分が取引者や需要者にその指定商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとはいえず、また、本願商標の構成中の図形部分や、ありふれた乗算記号である「×」の記号はともかく、上段部分の文字部分(「乳酸菌サイエンス」)については、これが商品の品質等を普通に用いられる方法で表示するものとはいえず、そこからは「ニュウサンキンサイエンス」との称呼、及び、「乳酸発酵に関与する細菌である乳酸菌に関する科学的知見」ほどの観念が生ずるのであって、指定商品との関係において、下段部分の文字部分以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないということもできない。
そうすると、本願商標の下段部分の文字部分のみを引用商標と比較して商標の類否を判断することは許されず、その構成部分全体を引用商標と比較して商標の類否を判断すべきであって、本願商標よりは、その構成部分全体に相応した「ニュウサンキンサイエンスカケルハダコウゾウサイエンス」の称呼が生じ、また、「乳酸菌に関する科学的知見と、肌の構造に関する科学的知見とを、掛け合わせたもの(商品)」ほどの観念が生じるといえる。
(2)引用商標について
引用商標は、「肌構造サイエンス」の文字を標準文字で表してなるものであって、これよりは「ハダコウゾウサイエンス」の称呼が生じ、上記(1)のとおり「肌の構造についての科学的知見(を利用した商品)」ほどの観念が生じるといえる。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、本願商標が、上記(1)のとおりの構成よりなるものであるのに対し、引用商標は、「肌構造サイエンス」の文字を標準文字で表してなるものであるから、本願商標と引用商標が、外観において相違することは明らかである。
また、本願商標からは「ニュウサンキンサイエンスカケルハダコウゾウサイエンス」の称呼が生じ、「乳酸菌に関する科学的知見と、肌の構造に関する科学的知見とを、掛け合わせたもの(商品)」ほどの観念が生ずるのに対し、引用商標からは「ハダコウゾウサイエンス」の称呼が生じ、「肌の構造についての科学的知見(を利用した商品)」ほどの観念が生ずるのであって、本願商標と引用商標は、称呼においても観念においても類似するとはいえない。
そうすると、本願商標及び引用商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者や需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察しても、両商標が同一の商品に使用された場合に、その商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるとは認められず、本願商標と引用商標は、非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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