商標異議申立
2021-900369
ブルローネ
- 審判番号
- 2021-900369
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2021-006055外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 6421997
- 請求日
- 2021年10月14日
- 審決日
- 2022年04月20日
- 公報発行日
- 2022年05月27日
- 結論
- 維持
- 分類
- T1652.261-Y (W0335) / T1652.262-Y (W0335) / T1652.263-Y (W0335)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の3第4項
- 類否(4条1項11号)(本文から自動抽出・参考)
- 非類似(11号に当たらない)理由: 商標どうしが似ていない結論とむすびの書きぶりから機械的に判定しています。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 外観・称呼・観念ごとの判断(本文から自動抽出・参考)
- 外観: 異なる(区別できる)称呼: 似ている(共通・近似)称呼: 異なる(区別できる)観念: 比較できない当審の判断(11号の検討部分)の文から機械的に読み取っています。引用商標ごとに判断が分かれると複数付きます。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 識別力・商標の種類(本文から自動判定・参考)
- 標準文字
- 引用商標(本文から自動抽出・参考)
- 引用商標1登録第1582516号(図形等・別掲)称呼 ブローネ第3類
- 引用商標2登録第5307802号(図形等・別掲)称呼 ブローネ第3類
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6421997号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6421997号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6421997号商標(以下「本件商標」という。)は、「BURLONE」の文字を標準文字で表してなり、令和3年1月20日に登録出願、第3類、第9類、第14類、第18類、第25類、第35類及び第42類に属する別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同3年7月15日に登録査定、同月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標は、以下の(1)及び(2)であり、現に有効に存続しているものである(以下、これらをまとめて、「引用商標」という。)。
(1)登録第1582516号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:昭和54年6月11日
設定登録日:昭和58年4月27日
書換登録日:平成16年6月16日
指定商品:第3類「せつけん類(薬剤に属するものを除く),歯みがき,化粧品(薬剤に属するものを除く),香料類」
(2)登録第5307802号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成21年4月8日
設定登録日:平成22年3月12日
指定商品:第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛,シャンプー,浴用化粧品,毛髪用着色剤,化粧落とし剤,脱色剤(化粧用のもの),脱毛剤,メイクアップ用化粧品,制汗用化粧品,バスソルト(医療用のものを除く。),痩身用化粧品,整髪料,ヘアコンディショナー」
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第15号証(枝番号を含む。なお、特に断らない限り、証拠番号には枝番号を含み、表記にあたっては、「甲○」及び「甲○の○」(「○」部分は数字)のように省略して記載する。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号違反
ア 本件商標と引用商標の称呼について
(ア)本件商標の称呼について
本件商標は、ローマ文字大文字で「BURLONE」と横書きされ、該「BURLONE」の構成からは、我が国において広く親しまれているローマ字風の読み方に倣って「ブルローネ」の自然的称呼が生ずるものである。
本件商標「BURLONE」について、インターネット検索サイトGoogleで検索すると、「悪ふざけをする人」「いたずら好き」等を意味するイタリア語の意味が記載されたwebページがヒットする(甲4)。
そこで、インターネット上の発音辞典である「FORVO」において、「burlone」(イタリア語)の発音を確認すると、「ブローネ」と聴取される発音であることがわかる(甲5)。同様にインターネット翻訳サイトGoogle翻訳において確認しても、「burlone」は「ブローネ」と聴取される発音がなされている(甲6)。
したがって、本件商標「BURLONE」からは、「ブローネ」の自然的称呼が生ずるものである。
(イ)引用商標の称呼について
引用商標1は、上段にローマ文字の大文字で「BLAUNE」(語尾の「E」の上にアクサン・テギュが付されている。)、下段に片仮名文字で「ブローネ」を上下二段に横書きした構成で、下段の片仮名文字部分が上段のローマ文字部分の振り仮名的な役割を果たすため、引用商標1からは「ブローネ」の自然的称呼が生じる。
引用商標2は、ローマ文字で「Blaune」(「B」の文字は大文字、その他は小文字、語尾の「e」の上にアクサン・テギュが付されている。)を横書きした構成であり、引用商標1と同様に、「ブローネ」の自然的称呼が生ずるものである。
上述のとおり、引用商標からは「ブローネ」の称呼が生ずるものである。
(ウ)本件商標と引用商標の称呼の対比
本件商標「BURLONE」の構成からは、「ブルローネ」若しくは「ブローネ」の称呼が生ずるものであり、その構成から生ずる「ブローネ」の称呼は、引用商標1「BLAUNE/ブローネ」及び引用商標2「Blaune」の称呼である「ブローネ」と同一の称呼を有するものである。
しかして、本件商標「BURLONE」の構成から生ずる「ブルローネ」は、引用商標1「BLAUNE/ブローネ」及び引用商標2「Blaune」の構成から生ずる称呼「ブローネ」と対比すると、第2音の中間音である「ル」の音の有無という差異を有する。
上記差異音である「ル」の音についてみると、異議2005-90057において「・・・「ル」音が弾音という弱音であることとも相まって、・・・」(甲7)と認定されているとおり、「弱音」であり、さらに後に続く「口」が同行音であるため、「ル」は「口」に吸収され、明確に聴取され難い。
したがって、本件商標「BURLONE」の構成から生ずる称呼である「ブルローネ」は、語頭の有声破裂音である「ブ」の音が強く発せられ、第2音の「ル」は、第3音以下の「ローネ」の音に吸収されて弱く発せられるから、需要者をして「ブローネ」のような発音として聴取されるものであるから、引用商標の称呼と近似するものであり、需要者をして彼此誤認混同を生ずるおそれのある称呼において類似する商標である。
また、申立人の提出に係る甲5及び甲6からも明らかなとおり、第2音の「ル」の音が吸収されて、「ブローネ」と発音され、需要者に聴取されるものであることは明らかで同一の称呼を有するものであるから、称呼において類似する商標である。
(エ)引用商標に係る「ブローネ」「Blaune」の周知性等について
申立人は、創業1887年の総合日用品メーカーである(甲8)。申立人は、2008年に泡で染める新発想の白髪染め「ブローネ 泡カラー」を販売開始し(甲9)、「ブローネ」「Blaune」は、その後クリームタイプやワンプッシュタイプ、ヘアマニキュアや部分染め用商品等も販売され、10年を超えるロングランシリーズとなっている(甲10)。
2015年11月1日から2016年10月31日にかけてのヘアマニキュア市場の推計販売金額においては「ブローネヘアマニキュア」が第1位であり、「ブローネ根元カラー」も第7位に入っている(甲11)。
また、シェア率を調査した「白髪市場SRI+ブランド別シェアトレンド」によれば、「ブローネ」は、2018年上半期から2020年下半期にかけてのシェア率において第3位、2021年上半期においては第2位であった(甲12)。化粧品ロコミサイト「@コスメ」を運営する「アイスタイル株式会社」による「2019年2月分クチコミランキングインリスト」によれば、2018年11月1日から2019年1月31日の3か月集計において、「ブローネ」の「ヘアマスカラ」が第1位となっている(甲13)。また、雑誌「LDK」の「どんどん気になってくる髪のお悩み/その1/白髪」において第1位を獲得し(甲14)、第23回リビング新聞「助かりました大賞」でも美容・健康部門で入賞する等(甲15)人気を博している。
申立人商品は、2008年に発売以降、10年以上の長期にわたり継続使用されており、近年においても白髪染としては高い認知度やシェアを有することから、その名称である申立人商標(「ブローネ」「Blaune」)は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の需要者の間において広く認識されていたといえる。
(オ)まとめ
本件商標と引用商標は、「ブローネ」の同一の称呼を有し、称呼において類似する。
また、引用商標は、「ヘアカラー」や「白髪染め」について本件商標の登録出願時及び登録査定時に、我が国の需要者の間において広く認識されていたものであるから、本件商標を、これと同一・類似の商品・役務、すなわち、「化粧品」「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用した場合、出所の混同が生ずるおそれがある。
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、類似する商標であって、その指定商品及び指定役務も引用商標の指定商品と同一・類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、「BURLONE」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は既成の語として辞書等に載録されておらず、一般に親しまれた語でもないから、特定の観念を生じないものである。
そして、特定の意味を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、例えば「BURN」(燃える等の意味)が「バーン」、「BURNISH」(磨く等の意味)が「バーニッシュ」と称呼され、また、「LONE」でおわる英単語として、「ALONE」(一人等の意味)が「アローン」、「CLONE」(複製等の意味)が「クローン」と称呼されることに倣えば、「BURLONE」のつづりからなる本件商標からは「バーローン」の称呼を生じるものというのが相当である。
してみれば、本件商標は、その構成文字全体に相応する「バーローン」の称呼を生ずるものであり、特定の観念は生じないものである。
イ 引用商標
(ア)引用商標1は、「BLAUNE」(「E」の上にはアクサン・テギュが付されている。以下同じ。)の欧文字と「ブローネ」の片仮名を上下二段に表してなるところ、かかる構成からすればその構成中の片仮名「ブローネ」は、「BLAUNE」の欧文字の読みを特定したものと無理なく認識され得るから、引用商標1からは、「ブローネ」の称呼を生じ、また、「BLAUNE」及び「ブローネ」の文字は、引用商標1の指定商品との関係において、特定の語義を有するものとして一般に親しまれた成語ではなく、かつ、辞書等に載録のない語であって、特定の語義を有しない一種の造語といえるものであるから、特定の観念を生じないものである。
してみれば、引用商標1は、その構成文字全体に相応する「ブローネ」の称呼を生ずるものであり、特定の観念は生じないものである。
(イ)引用商標2は、「Blaune」(「e」の上にはアクサン・テギュが付されている。以下同じ。)の欧文字を横書きしてなるところ、引用商標1と大文字小文字の表記の差はあるものの、同じつづりにより構成されるものであるから、引用商標1の称呼に倣って「ブローネ」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。
してみれば、引用商標2は、その構成文字全体に相応する「ブローネ」の称呼を生ずるものであり、特定の観念は生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標の外観を比較すると、欧文字部分の比較においては、本件商標は、「BURLONE」であるのに対し、引用商標1は、「BLAUNE」及び引用商標2は、「Blaune」であるところ、両者は構成文字及び大文字と小文字の差異を有し、これらの差異が両者の構成全体の印象に与える影響は小さくなく、また、本件商標と引用商標1とは、全体の比較においては、片仮名の有無という顕著な差異もあり、両者は外観上、判然と区別し得るものである。
次に、称呼においては、本件商標から生じる「バーローン」の称呼と引用商標から生じる「ブローネ」の称呼とは、長音を伴った「ロ」の音を共通にするのみで、これらをそれぞれ一連に称呼したとしても、聴者をして、容易に聴別可能であると認められるものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、いずれも観念を生じないものであるから、観念において比較することができない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較できず、外観及び称呼において互いに紛れるおそれのないことが明らかなものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標であるというのが相当である。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
以上のとおり、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標の指定商品及び指定役務が引用商標の指定商品と類似する商品及び役務であるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)申立人の主張について
申立人は、本件商標はイタリア語であり、インターネット上の発音辞典によれば「ブローネ」のように発音される旨主張し、当該発音を再生したものを記録した記録媒体(甲5、甲6)を提出している。
しかしながら、本件商標を構成する「BURLONE」の文字が、イタリア語の成語であるとしても、該語の我が国における普及の程度及び該文字が我が国において特定の称呼等を有するものとして一般に親しまれているとはいい難いことから、「ブローネ」が本件商標から生じ得る自然な称呼ということはできない。
したがって、申立人の主張は採用することができない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではなく、その登録は同条第1項の規定に違反してされたものとはいえず、他に同法43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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