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商標異議申立

2023-900014

カーディーインディア、カディインディア、カーディー、カディ

審判番号
2023-900014
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2021-056352
登録番号
6636202
請求日
2023年01月16日
審決日
2023年12月15日
公報発行日
2024年02月22日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】カディ アンド ビレッジ インダストリーズ コミッション
  • 【権利者代理人】稲葉 良幸
  • 【権利者代理人】田中 克郎
  • 【権利者代理人】石田 昌彦
  • 【権利者代理人】両部 奈穂子
  • 【異議申立人】ビー・エヌ・ピー ベスト ナチュラル プロダクツ ゲー・エム・ベー・ハー
  • 【異議申立人代理人】弁理士法人MM&A
審判長/審判官
  • 審判長 冨澤 武志
  • 審判官 馬場 秀敏
  • 審判官 小田 昌子
分類
T1652.261-Y (W0335) / T1652.262-Y (W0335) / T1652.263-Y (W0335) / T1652.271-Y (W0335)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法4条1項15号商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6636202号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6636202号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6636202号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1に示すとおりの構成よりなり、令和3年5月10日に登録出願、第3類、第16類、第24類、第25類、第30類及び第35類に属する別掲2のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同4年10月6日に登録査定され、同年11月4日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議申立ての理由において、本件商標が商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するとして引用する国際登録第1374271号商標(以下「引用商標」という。)は、「Khadi」の欧文字を横書きしてなり、2017年3月25日に国際商標登録出願、第3類「Cosmetic for eyebrows; cosmetic; cosmetic pencil; cosmetic for eyelashes; deodorant soaps; liquid soaps; laundry soaps; perfumed soaps; shaving soaps; soaps; hair rinses [shampoo-conditioner]; depilatories; depilatory waxes; hair dyes; hair conditioner; bleaching products for hair; hair gel; hair lacquer; hair care products; shampoo; styling foam for hair; hair spray; hair tonic; hair shampoo; hair lotion; cosmetic oils.」及び第44類「Medical services, veterinary services, healthcare and beauty care for human beings and animals.」を指定商品及び指定役務として、平成30年8月3日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第3類「全指定商品」及び第35類「加工済みの果物及び加工済みの野菜製品・手作り紙・原料繊維・はちみつ・陶器・甘味料(天然のもの)・ボディオイル・顔用オイル・マッサージ用オイル・線香・せっけん類・肌の手入れ用化粧品・毛髪の手入れ用剤・マッチ・穀物の加工品・加工された豆・豆又は米粉を使用した穀物の加工品・織物・ベッドカバー・テーブルカバー・テーブルナプキン・布地・クッションカバー・履物及び運動用特殊靴・帽子・コーヒー・茶・香辛料に関する輸出入に関する事務の代理又は代行・マーケティング・広告・販売促進・商業及び広告のための展示会及び見本市の実施・手配及び運営及び視聴覚メディアを使用した販売促進に関するマーケティング」(以下「申立てに係る商品及び役務」という。)は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第12号証を提出した。 1 商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、上部にオレンジ色の細い横線が、下部に緑色の細い横線が引かれ、その二本の横線の間にオレンジ色の横長の楕円形が書され、その楕円形の中にインド文字と推察される文字が白抜きで、また筆記体に近い「Khadi India」の欧文字が書されている(甲1)。 一方、引用商標は、通常の書体の「Khadi」の欧文字により構成される(甲2)。 本件商標の構成中、上下の横線や楕円形からは何らの称呼も観念も生じないため、その要部は楕円形の中に書かれた文字ということになるところ、白抜き文字は日本人には全く馴染みのない文字のため、読むことも意味を理解することも不可能であるから、「Khadi India」の部分が本件商標の要部と判断することができるが、その中の「India」が「インド」を表す国名であることはほぼ誰でも理解でき、「India」には識別力がないから、本件商標の要部、すなわち識別力を有する部分は「Khadi」のみである。 そうとすれば、本件商標と引用商標はその外親が著しく相違し、観念上比較できないとしても、本件商標のうち識別力のある「Khadi」部分と引用商標「Khadi」からは「カーディ」又は「カディ」なる同一の称呼が生じるため、本件商標は引用商標に類似する。 また、両商標の指定商品を比較すると、第3類にそれぞれ「せっけん類」「soaps」が含まれているため、商品上も類似の範囲にある。 したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。 2 商標法第4条第1項第15号について 引用商標の商標権者(申立人)は、引用商標を付した化粧品等の商品(以下「申立人商品」という。)を我が国でも大々的に販売しており(甲3)、また、これらの商品は通販サイトの最大手であるアマゾンでも販売され(甲4)。さらに、これらの商品は個人のブログでも紹介されている(甲5~甲7)。 このような状況において、引用商標と同じ称呼が生ずる本件商標を付した商品を目にした需要者・取引者は、それらの商品が申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある。 したがって、本件商標は第4条第1項第15号に該当する。 3 他国での出願について 本件商標と同一の態様からなる商標が他国でも出願されており、それらの国において申立人は我が国と同様に異議申立てを行っており、そのう ち、スロバキア、スロベニア、スウェーデンでは、「Khadi」を引用する商標とした異議申立てが認められている(甲8~甲12)。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標について 本件商標は、別掲1のとおり、上部にオレンジ色の細い横線(以下「オレンジ横線」という。)、下部に緑色の細い横線(以下「緑横線」という。)を配し、オレンジ横線と緑横線の間に、近接して、オレンジ色の横長の楕円形(以下「オレンジ楕円形図形」という。)が配され、オレンジ楕円形図形内の上段に何らかの文字をデザイン化したような白抜きの図形(以下「白抜き図形」という。また、オレンジ横線、緑横線、オレンジ楕円形図形、白抜き図形をまとめて「図形部分」という。)及び下段に黒色で筆記体様に「Khadi India」の欧文字を配してなるものである。 そして、本件商標の構成中のオレンジ横線、緑横線、オレンジ楕円形図形は、それぞれ重なることなく間隔を空けて配置されており、分離して観察することが不自然であるほど不可分的に配されているとはいえず、分離して看取し得るものであり、また、図形部分は、特定の事物を表するものとして知られているものではないから、図形部分からは、特定の称呼及び観念は生じない。 また、本件商標の構成中の白抜き図形と「Khadi India」の欧文字は、上下に配され、白抜き図形は、「Khadi India」の欧文字と比較して、顕著に表されており、文字の書体及び色彩も異なることから、両者は分離して看取し得るものである。 そうすると、本件商標は、その構成中の「Khadi India」の文字部分も独立して、需要者に対し商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当であるから、「Khadi India」の文字部分を要部(以下「本件要部」という。)として抽出し、他人の商標と比較して商標の類否を判断することが許されるというべきである。 そして、本件要部は、「Khadi」及び「India」の間に1文字程度の間隔を有するとしても、同書、同大、同じ色彩で外観上まとまりよく一体的に表されたものである。 また、本件要部の構成中の「Khadi」の欧文字は、一般的な辞書等に載録がなく、本件商標の申立てに係る商品及び役務との関係において、特定の意味を表す言葉として一般に使用されているような特別な事情はないことから、需要者をして特定の意味を理解させることのない文字とみるのが相当であるところ、我が国においては、かかる文字からなる商標は、英語又はローマ字読みに倣って称呼されるのが一般的といえる。そうすると、当該文字からは、その構成文字に相応して、「カーディ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。 そして、「India」の欧文字は、「インド」の意味を有する英語(「ジーニアス英和辞典 第5版」株式会社大修館書店発行)であり、当該文字から「インド」との漠然とした関連性を連想させることがあるとしても、上記のようなまとまりのよい構成においては、本件商標に接する需要者は、「India」の欧文字を捨象して、「Khadi」の文字部分のみに着目するというよりは、むしろ「Khadi India」の構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一体不可分の造語を表したものとして認識、把握するとみるのが相当である。 さらに、本件要部から生じる「カーディインディア」の称呼も格別冗長ではなく、無理なく一連に称呼し得るものである。 したがって、本件商標は、本件要部に相応して、「カーディインディア」の称呼のみを生じ、本件要部は直ちに何らかの意味合いを理解させるものではないから、特定の観念を生じない。 (2)引用商標について 引用商標は、「Khadi」の欧文字を横書きしてなるところ、上記(1)で述べたとおり、その構成文字に相応して「カーディ」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。 (3)本件商標と引用商標との類否について 本件商標と引用商標とを比較すると、全体の外観において、文字及び図形から構成される本件商標と欧文字のみからなる引用商標とは、その構成が明らかに相違するものであり、本件要部と引用商標の比較において、「India」の文字の差異を有するから、両者の外観は明確に区別できるものである。 また、称呼においては、本件商標から生じる「カーディインディア」と引用商標から生じる「カーディ」の称呼とは、「インディア」の音の有無という明らかな差異を有し、その音構成及び構成音数が相違することから、両者は明瞭に聴別し得るものである。 さらに、観念においては、本件商標と引用商標は特定の観念を生じないものであるから、両者は、比較することができない。 したがって、本件商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において明確に区別ないし聴別することができるものであるから、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 (4)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について 本件商標の指定商品中、第3類「インド製又はインドに由来するヘアオイル,インド製又はインドに由来するせっけん類,インド製又はインドに由来する肌の手入れ用化粧品,インド製又はインドに由来する毛髪の手入れ用剤,インド製又はインドに由来する線香(アガーバッティ),インド製又はインドに由来する洗濯用漂白剤その他の洗濯用剤,インド製又はインドに由来する洗浄剤・つや出し剤・擦り磨き剤及び研磨剤,インド製又はインドに由来する薫料及び香水類,インド製又はインドに由来する化粧品,インド製又はインドに由来するヘアローション」は、引用商標の指定商品である第3類「Cosmetic for eyebrows; cosmetic; cosmetic pencil; cosmetic for eyelashes; deodorant soaps; liquid soaps; laundry soaps; perfumed soaps; shaving soaps; soaps; hair rinses [shampoo-conditioner]; depilatories; depilatory waxes; hair dyes; hair conditioner; bleaching products for hair; hair gel; hair lacquer; hair care products; shampoo; styling foam for hair; hair spray; hair tonic; hair shampoo; hair lotion; cosmetic oils.」と同一又は類似の商品である。 (5)小括 以上のとおり、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とが同一又は類似であるとしても、本件商標と引用商標とは非類似の商標である。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 2 商標法第4条第1項第15号該当性について (1)引用商標の周知性について 申立人の主張及び同人から提出された証拠によれば、我が国で「Khadi」(KHADIを含む。)という名称のヘアカラーを含む申立人商品が販売されていることはうかがえる(甲3~甲7)。 しかしながら、申立人商品の我が国における販売数、市場規模、広告宣伝、広告宣伝費など、引用商標の周知性を判断するための証拠は提出されていない。 そうすると、申立人の提出に係る証拠によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が申立人商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されているとはいえない。 その他、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が申立人商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていると判断し得る特別な事情はない。 (2)本件商標と引用商標の類似性の程度について 上記1(3)のとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、類似性の程度は低いというべきである。 (3)本件商標の申立てに係る商品及び役務と引用商標の指定商品との関連性及び需要者の共通性について 上記1(4)のとおり、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似の商品であるから、商品の関連性を有し、需要者が共通するといえる。 また、本件商標の申立てに係る商品及び役務中、第35類「輸出入に関する事務の代理又は代行・マーケティング・広告・販売促進・商業及び広告のための展示会及び見本市の実施・手配及び運営及び視聴覚メディアを使用した販売促進に関するマーケティング」の対象商品として、「ボディオイル・顔用オイル・マッサージ用オイル・線香・せっけん類・肌の手入れ用化粧品・毛髪の手入れ用剤」が列挙されているところ、これら役務の対象商品は、引用商標の第3類の指定商品と同一又は類似であるから、その需要者を共通にすることがあるといえる。 (4)引用商標の独創性の程度について 「Khadi」の語は、当審における職権調査(https://ejje.weblio.jp/content/Khadi)によれば、「インドで作られる粗い手織りの綿布」ほどの意味合いを理解させる既成語であるから、独創性の程度が高いとはいえない。 (5)出所の混同のおそれについて 上記(1)ないし(4)からすれば、本件商標の申立てに係る商品及び役務と引用商標の指定商品は、商品の関連性を有し、需要者が共通する場合があるとしても、引用商標は、申立人商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の需要者の間に広く認識されていた商標とはいえないものであることに加え、本件商標と引用商標は類似性の程度は低く、かつ、引用商標の独創性は高いとまではいえないものである。 そうすると、本件商標は、商標権者がこれをその申立てに係る商品及び役務について使用しても、需要者が、引用商標を連想又は想起することはなく、その商品及び役務が他人(申立人)あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 3 まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号には該当するものではなく、その登録は、同項の規定に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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