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特許異議申立

2021-701119

発光ユニットおよび発光ユニットを備える照明装置

審判番号
2021-701119
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2020-108103
登録番号
6879605
請求日
2021年12月01日
審決日
2022年12月06日
公報発行日
2023年03月31日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】アイリスオーヤマ株式会社
  • 【権利者代理人】原田 淳司
  • 【権利者代理人】奥山 裕治
  • 【異議申立人】川▲崎▼ 義孝
審判長/審判官
  • 審判長 藤井 昇
  • 審判官 出口 昌哉
  • 審判官 一ノ瀬 覚
分類
P1651.161-YAA(F21S) / P1651.121-YAA(F21S) / P1651.832-YAA(F21S) / P1651.841-YAA(F21S) / P1651.851-YAA(F21S) / P1651.853-YAA(F21S) / P1651.854-YAA(F21S) / P1651.855-YAA(F21S)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法120条の8第1項特許法135条
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第126条第5項、特許法第120条の5第5項、特許法第29条の2、特許法第29条第2項、特許法第120条の8第1項
データ出所
審決公報(XML)

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特許第6879605号発明「発光ユニットおよび発光ユニットを備える照明装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第6879605号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~5〕について訂正することを認める。 特許第6879605号の請求項1、2、4及び5に係る特許を維持する。 特許第6879605号の請求項3に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第6879605号の請求項1~5に係る特許についての出願は、平成27年7月30日に出願した特願2015-150979号の一部を令和1年8月22日に新たな特許出願とした特願2019-151905号の一部を令和2年6月23日に新たな特許出願としたものであって、令和3年5月7日にその特許権の設定登録がされ、同年6月2日に特許掲載公報が発行された。 その後、その請求項1~5に係る特許について、令和3年12月1日に特許異議申立人川○崎(「○崎」は、「崎」の「大」及び「一」の部分を「立」に置き換えた文字を意味する。)義孝(以下「特許異議申立人」という。)より特許異議の申立てがされ、令和4年4月13日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である同年6月7日に訂正請求書及び意見書が提出され、同年6月15日付けで訂正請求があった旨が通知され(特許法第120条の5第5項)、これに対して、その指定期間内である同年7月21日に特許異議申立人から意見書が提出されたものである。 第2 訂正の適否についての判断 1 訂正の内容 令和4年6月7日付けの訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)は、特許6879605号(以下「本件特許」という。)の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~5ついて訂正することを請求するものであり、その内容は以下のとおりである(下線は、訂正箇所を示す。)。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に 「造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる発光ユニットであって、 複数の半導体発光素子と、 前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板と、 前記複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部と、 前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部と、 前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面とを有する支持部材と、を備え、 前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有し、 前記電源部は、前記器具本体の端子台と電気的に接続され、 前記無線制御部は、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されている、 発光ユニット。」と記載されているのを、 「造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる発光ユニットであって、 複数の半導体発光素子と、 前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板と、 前記複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部と、 前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部と、 前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面とを有する支持部材と、を備え、 前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有し、 前記電源部は、前記器具本体の端子台と電気的に接続され、 前記無線制御部は、前記支持部材に取り付けられる筐体に収容された状態で、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されており、 前記筐体は、筐体本体と、前記筐体本体を覆う筐体カバーとから構成され、 前記筐体本体には押部が設けられ、 前記筐体カバーには突起部が設けられ、 前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される、 発光ユニット。」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2、4、5も同様に訂正する。)。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2に 「前記無線制御部の基板面方向は、前記支持部材の前記第1面方向に沿っており、 前記無線制御部および前記電源部は、前記器具本体を前記造営材に取り付けるための吊りボルトと干渉しない位置に配置されている、 請求項1に記載の発光ユニット」 と記載されているのを、 「前記無線制御基板の基板面方向は、前記支持部材の前記第1面方向に沿っており、 前記無線制御部および前記電源部は、前記器具本体を前記造営材に取り付けるための吊りボルトと干渉しない位置に配置されている、 請求項1に記載の発光ユニット。」に訂正する(請求項2の記載を引用する請求項4、5も同様に訂正する。)。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3を削除する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4に 「前記無線制御部の基板は、前記筐体内において、前記筐体から離間して配置される、 請求項3に記載の発光ユニット。」と記載されているのを、 「前記無線制御基板は、前記筐体内において、前記筐体カバーの主面から離間して配置される、 請求項1又は2に記載の発光ユニット。」に訂正する (5)訂正事項5 特許請求の範囲の請求項5に 「請求項1から4のいずれか1項に記載の発光ユニットと、前記発光ユニットが取り付けられる前記器具本体とを備える照明装置であって、 前記器具本体は、前記造営材に取り付けられる器具側取付部材を有する、 照明装置。」と記載されているのを、 「請求項1、2、4のいずれか1項に記載の発光ユニットと、前記発光ユニットが取り付けられる前記器具本体とを備える照明装置であって、 前記器具本体は、前記造営材に取り付けられる器具側取付部材を有する、 照明装置。」に訂正する。 訂正前の請求項1~5について、請求項2~5は請求項1を直接又は間接的に引用するものであるから、一群の請求項である。 したがって、訂正事項1~5に係る本件訂正は、一群の請求項〔1~5〕に対して請求されたものである。 2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正事項1について ア 訂正の目的の適否 訂正事項1は、訂正前の請求項1の「無線制御部」について、「前記支持部材に取り付けられる筐体に収容された状態で、」という無線制御部の収容に関連する構成及び「無線制御部を実装する無線制御基板」の構成を付加して限定し、これらの付加した「筐体」、「無線制御基板」及び「支持部材」との関係を、「前記筐体は、筐体本体と、前記筐体本体を覆う筐体カバーとから構成され、前記筐体本体には押部が設けられ、前記筐体カバーには突起部が設けられ、前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される」と具体的に限定することで、無線制御部の収容の状態に係る構成を付加して限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否、新規事項の有無 (ア) 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「明細書等」ともいう。)の段落【0066】には、「発光素子支持部材24は、発光素子21が実装される発光素子基板23を支持する。なお、発光素子支持部材は、発光素子基板23を介して発光素子を間接的に搭載してもよいし、発光素子を直接搭載してもよい。」と記載され、同【0080】には、「電源部28は、例えば、電源ボックス28cに設けられた図示しない爪部によって発光素子支持部材24の上面24bに固定されている。」と記載されているから、「発光素子支持部材24」は、「支持部材」である。 (イ) 明細書等の段落【0089】には、「図4、8、15に示す通り無線モジュール50は、発光素子支持部材24の上面24bに設けられる。無線モジュール50は筐体(55,56)で覆われた構造であり、別の筐体(電源ボックス28c)で覆われた電源部28とは離間している。」と記載され、同【0090】には、「無線モジュール50は、信号を受信するアンテナ60と、アンテナ60で受信した信号に応じて電源部28から発光素子21へ供給される電力を制御する無線制御回路513(無線制御部に相当する)が実装される無線制御基板51と、発光素子支持部材24に取り付けられる筐体本体56と、無線制御基板51を内部に配置するように、筐体本体56に取り付けられる筐体カバー55とを有する。」(下線は、当審が付した。以下同様である。)と記載されていること、図16、図19、図20、及び、上記(ア)を踏まえると、「無線制御部」(無線制御回路513)は、「支持部材24に取り付けられる筐体55,56に収容された状態で」あり、「筐体55,56は、筐体本体56と、前記筐体本体56を覆う筐体カバー55とから構成され」ていることが、明らかである。 (ウ) 明細書等の段落【0095】には、「筐体本体56は、取付部563に、中心に穴を有する押部563aが立設されている。筐体カバー55を筐体本体56に取り付けた際に、後述する突起部555aが上記穴に配置され、かつ無線制御基板51を押さえつけて固定する。」と記載され、同【0098】には、「筐体カバー55は、主面552の裏面(内部面)552cに無線制御基板51が取り付けられる。裏面552cには、無線制御基板51に設けられたネジ穴512の位置に対応する雌ネジ穴を有する支柱554が立設され、長壁面55aと短壁面55bとが連接されるコーナーに十字支柱555が立設される。十字支柱555のクロス中心には、垂直上方に延びる突起部555aが設けられる(図21参照)。」と記載され、同【0102】には、「図23に示すとおり、筐体カバー55の裏面(内部面)552cに無線制御基板51が取り付けられる。十字支柱555の突起部555aを位置決め穴511に貫通させ、ネジ穴512と支柱554の雌ネジ穴を合わせ、固定ネジ512aで固定する。」と記載され、同【0105】には、「支柱554、十字支柱555の高さは同一である。従って、無線制御基板51は、筐体カバー55の主面552と平行であり、筐体カバー55の主面552(裏面552c)から離れた位置にあり、また、筐体本体56の取付部563からも少なくとも押部563aの高さ分だけ離れた位置に配置される。すなわち、無線制御基板51を筐体で収納させることで、発光素子支持部材24や反射板29から離間させた状態にできるとともに、筐体内においても空間的に離間させた状態に配置させることができる。」と記載されていること、図16、図19~図23、及び、上記(ア)、(イ)から、「筐体本体56には押部563aが設けられ、筐体カバー55には突起部(十字支柱555及び突起部555a)が設けられ、無線制御部を実装する無線制御基板51は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材24と離間した状態に配置される」ことが、明らかである。 (エ) したがって、訂正事項1による特許請求の範囲を減縮する訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないから、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (2)訂正事項2について ア 訂正の目的の適否 訂正事項2は、訂正前の請求項2の「無線制御部」を「無線制御基板」と訂正して、訂正事項1により訂正する請求項1の「無線制御部を実装する無線制御基板」との関係を明瞭にする訂正であり、訂正事項1との整合を図るものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とする訂正である。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否、新規事項の有無 訂正事項1との整合を図る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないから、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (3)訂正事項3について ア 訂正の目的の適否 訂正事項3は、訂正前の請求項3を削除する訂正であり、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする訂正である。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否、新規事項の有無 請求項を削除する訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないから、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (4)訂正事項4について ア 訂正の目的の適否 訂正事項4は、訂正前の請求項4の「無線制御部の基板」を「無線制御基板」と訂正して、訂正事項1により訂正する請求項1の「無線制御部を実装する無線制御基板」及び訂正事項2により訂正する請求項2の「無線制御基板」との関係を明瞭にする訂正であり、訂正事項1及び訂正事項2との整合を図るものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とする訂正である。 また、訂正事項4は、訂正前の請求項2の「筐体」を「筐体カバーの主面」として、筐体を限定する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする訂正である。 さらに、訂正事項4は、訂正前の請求項4が訂正前の請求項1または2を引用する請求項3を引用する記載であったものを、請求項1又は2を引用する記載として、訂正事項3により削除する請求項3の記載を引用しないようにする訂正であり、訂正事項3との整合を図るものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とする訂正である。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否、新規事項の有無 明細書の段落【0097】には、「また、筐体カバー55は、主面552を有する。」と記載されていることから、訂正事項4による、特許請求の範囲を減縮し、訂正事項1、訂正事項2及び訂正事項3との整合を図る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないから、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (5)訂正事項5について ア 訂正の目的の適否 訂正事項5は、訂正前の請求項5が訂正前の請求項1~4の何れか1項を引用する記載であったものを、請求項1、2、4の何れか1項を引用する記載として、訂正事項3により削除する請求項3の記載を引用しないようにする訂正であり、訂正事項3との整合を図るものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」及び同第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とする訂正である。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否、新規事項の有無 請求項3の記載を引用しないようにして、訂正事項3との整合を図る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないから、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第5項及び第6項に適合するものである。 3 小括 上記のとおり、本件訂正の訂正事項1~5は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号又は第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~5〕について訂正することを認める。 第3 本件発明 上記「第2」のとおり、本件訂正は認められたから、本件特許の願書に添付した特許請求の範囲の請求項1、2、4、5に係る発明(以下それぞれ「本件発明1」、「本件発明2」、「本件発明4」、「本件発明5」という。)は、令和4年6月7日付けの訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1、2、4、5に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる発光ユニットであって、 複数の半導体発光素子と、 前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板と、 前記複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部と、 前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部と、 前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面とを有する支持部材と、を備え、 前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有し、 前記電源部は、前記器具本体の端子台と電気的に接続され、 前記無線制御部は、前記支持部材に取り付けられる筐体に収容された状態で、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されており、 前記筐体は、筐体本体と、前記筐体本体を覆う筐体カバーとから構成され、 前記筐体本体には押部が設けられ、 前記筐体カバーには突起部が設けられ、 前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される、 発光ユニット。 【請求項2】 前記無線制御基板の基板面方向は、前記支持部材の前記第1面方向に沿っており、 前記無線制御部および前記電源部は、前記器具本体を前記造営材に取り付けるための吊りボルトと干渉しない位置に配置されている、 請求項1に記載の発光ユニット。 【請求項3】 (削除) 【請求項4】 前記無線制御部の基板は、前記筐体内において、前記筐体カバーの主面から離間して配置される、 請求項1又は2に記載の発光ユニット。 【請求項5】 請求項1、2、4のいずれか1項に記載の発光ユニットと、前記発光ユニットが取り付けられる前記器具本体とを備える照明装置であって、 前記器具本体は、前記造営材に取り付けられる器具側取付部材を有する、 照明装置。」 第4 取消理由通知に記載した取消理由について 1 取消理由の概要 当審が令和4年4月13日付けの取消理由通知書で特許権者に通知した取消理由は、特許異議申立理由の理由1であり、その概要は、次のとおりである。 [取消理由] (拡大先願)特許第6879605号(本件特許)に係る出願は、平成27年7月30日に出願された特願2015-150979号(以下「原出願」という。)の一部を、令和1年8月22日に新たな特許出願とした特願2019-151905号の一部を、令和2年6月23日に新たな特許出願としたものであるところ、本件特許の請求項1~5に係る発明は、その原出願の日前の特許出願であって、その原出願後に特許掲載公報の発行又は出願公開がされた以下の特許出願(以下「先願」という。)の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「先願明細書等」という。)に記載された発明と同一であり、しかも、この出願の発明者が先願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記先願の出願人と同一でもないので、その請求項1~5に係る特許は、特許法第29条の2の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。 先願:特願2014-177339号(特開2016-51651号)(特許異議申立人の提出した甲第1号証) 2 当審の判断 2-1 先願明細書等 (1)先願明細書等の記載事項 先願明細書等には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審が付した。以下同様である。)。 「【0017】 (実施形態1) 本実施形態の照明器具Aは、図1及び図2に示すように光源ユニット2と、器具本体1とで構成される。器具本体1は、吊りボルト200に固定され、天井100に直付けされる。光源ユニット2は、器具本体1に対して着脱可能に取り付けられる。 【0018】 器具本体1は、板金に曲げ加工を施すことで長尺且つ上面(天井100との対向面)が開口する扁平な箱状に形成される。また、器具本体1は、天井100と反対側(下側)には光源ユニット2を収容するための矩形の凹部11が長手方向(前後方向)の全長に亘って設けられている。また、器具本体1の左右方向(幅方向)における凹部11の両側には、凹部11の開口端縁から延出し且つ外側に向かって上方へ傾斜する傾斜部12がそれぞれ設けられている。 【0019】 また、凹部11の底板111には、電源線30を通すための孔111Aが前後方向(長手方向)におけるほぼ中央に設けられている。さらに、この底板111には、前後方向における両端寄りの位置に吊りボルト200を通すための孔111Bがそれぞれ設けられている。そして、底板111の下面には端子台25が取り付けられる。端子台25は、電源線30と電気的に接続される。また、端子台25から接地線を含む3本の電線250が引き出されている。さらに、これら3本の電線250の先端にプラグコネクタ251が電気的に接続されている。 【0020】 光源ユニット2は、図1及び図2に示すように、複数(例えば、2つ)のLEDモジュール22、取付部材21、カバー23、電源ユニット(電源装置)4などを備える。 【0021】 LEDモジュール22は、前後方向に長い矩形板状に形成された実装基板221を有する。実装基板221は、その下面に複数のLED(発光ダイオード)222が前後方向(長手方向)に沿い且つ2列に並べて実装されている。また、一方のLEDモジュール22の前端部には、電源ユニット4との間を電気的に接続 するためのコネクタが実装されている。このコネクタには、後述する電源ユニット4の出力線43が電気的に接続される。 【0023】 取付部材21は、板金に曲げ加工を施すことでU字状に形成され、長尺且つ矩形板状に形成された底板211と、底板211の左右方向(幅方向)における両端から上下方向(底板211と直交する方向)に延出する一対の側板212とで構成される。各側板212の先端(上端)には、図2に示すように、互いに離れる向き(外向き)に傾斜する傾斜部212Aがそれぞれ全長に亘って設けられている。 ・・・ 【0039】 電源ユニット4は、図2に示すように、第1ケース42の底板420が上になるように、光源ユニット2の取付部材21に取り付けられる。具体的には、第2側板422B及び固定板423が取付部材21の各側板212にねじ止めされることによって、第1ケース42が取付部材21に固定される。また、取付部材21に取り付けられた状態において、第1ケース42の開口が取付部材21の底板211で塞がれる。 【0040】 機能ユニット5は、第2プリント配線板50に電子部品が実装されて構成される回路部と、前記回路部を収納する第2ケース51とを有する。回路部の回路図を図3に示す。この回路部は、外部信号入力部500、フォトカプラ501、抵抗R2、R3、信号出力部502、信号ケーブル503などを備える。 ・・・ 【0059】 まず、作業者は、電源ユニット4の電源出力部405に、出力線43の一端を電気的に接続した後、第1側板421Aに設けられている保持溝4212に出力線43を挿通して保持させる(図5参照)。さらに、作業者は、出力線43を機能ユニット5の第2ケース51のケーブル保持部521に保持させる。続いて、作業者は、電源ユニット4の信号入力部410に、機能ユニット5のプラグコネクタ504を差込接続する。さらに、作業者は、引掛部520を第1ケース42の第1側板421Aの先端に引っ掛けた後、結合オス部57の支持片570を結合メス部424の孔4240に挿入して、各結合オス部57を結合メス部424と結合する。以上の手順で電源ユニット4に機能ユニット5が取り付けられて電源装置の組立が完了する(図11参照)。 【0060】 次に、光源ユニット2の組立手順を説明する。作業者は、上述の手順で組み立てた電源装置(電源ユニット4)を取付部材21の上面側に取り付け、さらに、LEDモジュール22を取付部材21の底板211の下面に固定する(図12参照)。このとき、第2ケース51の下壁52に設けられる突部522の先端が取付部材21の底板211に当たるため、第2ケース51の下壁52と底板211との間に隙間が形成される。そして、この隙間に出力線43が配線される。続いて、作業者は、電源ユニット4の出力線43を取付部材21の底板211に設けられた孔に挿通し、出力線43の先端に設けられているプラグコネクタを、LEDモジュール22の端部に設けられているコネクタ(レセプタクルコネクタ)に差込接続する。 ・・・ 【0062】 次に、本実施形態の照明器具Aの施工手順を説明する。まず、施工者は、天井裏に先行配線された電源線30と信号線を器具本体1の孔111Aに挿通し、さらに室内側に露出する吊りボルト200を孔111Bに通した後、吊りボルト200にナット300をねじ込んで器具本体1を固定する。その後、施工者は、電源線30を端子台25に接続し、さらに端子台25のプラグコネクタ251を電源ユニット4の電源入力部400に差込接続する。続いて、施工者は、信号線を機能ユニット5の外部信号入力部500に接続する。 ・・・ 【0065】 上述のように本実施形態の電源装置は、電源ユニット4を備える。電源ユニット4は、外部から交流電圧・交流電流が入力される電源入力部400と、電源入力部400に入力される交流電圧・交流電流を整流する整流部402と、整流部402から出力される脈流電圧・脈流電流を平滑する平滑部(昇圧回路403)とを有する。また、電源ユニット4は、平滑部(昇圧回路403)から出力される直流電圧・直流電流を所望の直流電圧・直流電流に変換する電力変換部(降圧回路404)とを有する。さらに、電源ユニット4は、電力変換部(降圧回路404)で変換された前記直流電圧・直流電流を外部に出力する電源出力部405と、外部から制御信号が入力される信号入力部410とを有する。さらにまた、電源ユニット4は、制御部(主制御回路406、調光制御回路408、消灯制御回路409)と、回路基板(第1プリント配線板40)と、第1ケース42とを有する。制御部(主制御回路406、調光制御回路408、消灯制御回路409)は、信号入力部410に入力される前記制御信号に基づき、電源出力部405から外部に出力される前記直流電圧・直流電流を変化させるように電力変換部(降圧回路404)を制御する。回路基板(第1プリント配線板40)は、電源入力部400、整流部402、平滑部(昇圧回路403)、電力変換部(降圧回路404)、電源出力部405、信号入力部410、制御部(主制御回路406、調光制御回路408、消灯制御回路409)が実装される。第1ケース42は、回路基板(第1プリント配線板40)を収納する。回路基板(第1プリント配線板40)は、長尺の矩形板状に形成される。さらに、回路基板(第1プリント配線板40)は、長手方向の第1端部に電源入力部400が実装され、前記第1端部から長手方向の第2端部に向かって、整流部402、前記平滑部、前記電力変換部、前記制御部、電源出力部405が順番に実装されている。そして、信号入力部410は、回路基板(第1プリント配線板40)において、整流部402よりも前記第2端部に近い位置に実装される。 【0066】 また、本実施形態の照明装置(照明器具A)は、電源装置(電源ユニット4)と、電源装置(電源ユニット4)から供給される直流電圧・直流電流で点灯する照明負荷(LEDモジュール22)とを備える。 ・・・ 【0073】 別の機能ユニット5(5B)の回路部を図13に示す。この機能ユニット5Bの回路部は、図3に示した機能ユニット5(5A)の回路部において、外部制御信号を信号変換する信号変換部506が追加されている。信号変換部506は、マイクロコントローラ(以下、マイコンと略す。)を主構成要素とし、マイコンの内蔵メモリに格納されたプログラムがマイコンで実行されることにより、後述する種々の信号変換を行うように構成される。なお、信号変換部506は、信号変換後の制御信号(内部制御信号)を信号出力部502より電源ユニット4へ出力する。 【0074】 次に、信号変換部506の信号変換処理について、図14を参照して詳細に説明する。なお、図14における横軸は外部制御信号(PWM調光信号)のデューティ比を示し、縦軸は内部制御信号(PWM調光信号)のデューティ比を示している。 ・・・ 【0081】 ところで、外部制御信号は、電波を媒体として無線伝送される場合もある。そこで、図17に示すように、機能ユニット5(5D)は、電波を捉える(受波する)ためのアンテナ506(当審注:「508」の誤記と認める。以下同様。)と、アンテナ506を介して外部制御信号を受信する無線通信回路507とを有することが好ましい。無線通信回路507は、例えば、特定小電力無線局のテレコントロール用として市販されている無線モジュールなどで構成されることが好ましい。このような無線通信回路507は、アンテナ508から出力される電気信号(受信信号)を復調及び復号化して外部制御信号を取得し、取得した外部制御信号を信号変換部506に渡すように構成されることが好ましい。そして、信号変換部506は、上述したような信号変換を行い、信号変換後の内部制御信号を信号出力部502を介して電源ユニット4に出力する。なお、アンテナ508は、第2プリント配線板50に実装されて第2ケース51に収納されてもよいし、あるいは、第2ケース51の外に配置されても構わない。」 図1、2、7、9、12、14、15、16、17には、以下の内容が示されている。 [図:0001395188000001.jpg] 【図2】 [図:0001395188000002.jpg] 【図7】 [図:0001395188000003.jpg] [図:0001395188000004.jpg] [図:0001395188000005.jpg] [図:0001395188000006.jpg] 【図16】 [図:0001395188000007.jpg] [図:0001395188000008.jpg] (2)先願発明 上記1の記載事項及び図1、2、7、9、12、14、15、16、17から、先願明細書等には、次の発明(以下「先願発明」という。)が記載されていると認める(なお、( )内には、認定の根拠となる箇所を示した。)。 [先願発明] 「天井100に直付けされる器具本体1に対して着脱可能に取り付けられる光源ユニット2であって、(段落【0017】) 下面に複数のLED222が実装されている実装基板221を有するLEDモジュール22と、(段落【0021】) 供給する直流電圧・直流電流でLEDモジュール22を点灯させる電源ユニット4と、(段落【0066】) 機能ユニット5と、(図1) LEDモジュール22を固定する取付部材21の底板211の下面、及び、機能ユニット5が取り付けられた電源ユニット4を取り付ける取付部材21の上面を有する、取付部材21(段落【0060】、【0059】、図7、9、12)と、を備え、(段落【0020】、図1) 機能ユニット5(5D)は、信号出力部502と、信号変換部506と、電波を捉える(受波する)ためのアンテナ508と、アンテナ508を介して外部制御信号を受信する無線通信回路507とを有し、無線通信回路507は、アンテナ508から出力される電気信号(受信信号)を復調及び復号化して外部制御信号を取得し、取得した外部制御信号を信号変換部506に渡すように構成され、信号変換部506は、信号変換を行い、信号変換後の制御信号(PWM調光信号である内部制御信号)を信号出力部502により電源ユニット4に出力し、(段落【0073】、【0074】、【0081】、図17) 電源ユニット4は、電源入力部400、整流部402、平滑部(昇圧回路403)、電力変換部(降圧回路404)、電源出力部405、信号入力部410、制御部(主制御回路406、調光制御回路408、消灯制御回路409)が実装される、回路基板(第1プリント配線板40)と、第1ケース42とを有し、制御部(主制御回路406、調光制御回路408、消灯制御回路409)は、信号入力部410に入力される制御信号に基づき、電源出力部405から外部に出力される前記直流電圧・直流電流を変化させるように電力変換部(降圧回路404)を制御し、電源出力部405は、電力変換部(降圧回路404)で変換された直流電圧・直流電流を外部に出力し、(段落【0065】) 電源ユニット4は、電源ユニット4の電源入力部400に、器具本体1の凹部11の底板111の下面に取り付けられた端子台25のプラグコネクタ251を差込接続し、(段落【0018】、【0019】、【0062】) 機能ユニット5は、電源ユニット4を基準にして端子台25と反対側に配置され、(図1、12) 機能ユニット5が取り付けられた電源ユニット4は、機能ユニット5が取付部材21から離間した状態で取付部材21に取り付けられ、(段落【0039】、【0059】、図7、9、12) 機能ユニット5が有する第2プリント配線板50は、電子部品が実装されて回路部を構成し、該回路部は、取付部材21に取り付けられた電源ユニット4に取り付けられた機能ユニット5が有する第2ケース51に収納される、(段落【0040】、【0059】、【0060】、図12) 光源ユニット2。」 2-2 対比・判断 (1)本件発明1について (1-1)対比 本件発明1と先願発明とを対比する。 ア 先願発明の「天井100」、「器具本体1」は、それぞれ、本件発明1の「造営材」、「器具本体」に相当する。 そうすると、先願発明の「天井100に直付けされる器具本体1に対して着脱可能に取り付けられる光源ユニット2」、「光源ユニット2」は、それぞれ、本件発明1の「造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる発光ユニット」、「発光ユニット」に相当する。 イ 先願発明の「複数のLED222」、「実装基板221」は、それぞれ、本件発明1の「複数の半導体発光素子」、「発光素子基板」に相当する。 そうすると、先願発明の「LEDモジュール22」が「有する」「下面に複数のLED222が実装されている実装基板221」は、本件発明1の「前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板」に相当する。 ウ 上記アを踏まえると、先願発明の「供給する直流電圧・直流電流でLEDモジュール22を点灯させる電源ユニット4」は、本件発明1の「前記複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部」に相当する。 エ 先願発明の「機能ユニット5」は、本件発明1の「前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部」に相当する(詳細については、後述のカ(ウ)を参照。)。 オ 上記イを踏まえると、先願発明の「LEDモジュール22を固定する取付部材21の底板211の下面」は、実質的に「LEDモジュール22」が「有する」「下面に複数のLED222が実装されている実装基板221」を固定していることが明らかであり、本件発明1の「前記発光素子基板が取り付けられる第1面」に相当する。 上記ウ、エを踏まえると、先願発明の「機能ユニット5が取り付けられた電源ユニット4を取り付ける取付部材21の上面」は、本件発明1の「第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面」に相当する。 そうすると、先願発明の「LEDモジュール22を固定する取付部材21の底板211の下面、及び、機能ユニット5が取り付けられた電源ユニット4を取り付ける取付部材21の上面を有する、取付部材21」は、本件発明1の「前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面とを有する支持部材」に相当する。 カ (ア) 本件発明1の「前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部」について、以下のことがいえる。 本件の明細書の段落【0090】には、「アンテナ60で受信した信号に応じて電源部28から発光素子21へ供給される電力を制御する無線制御回路513(無線制御部に相当する)」及び「無線制御回路513は、アンテナ60で受信した信号(制御信号、例えば、点灯ON/OFF信号、調光信号、調色信号など)を電気信号に変換し、点灯回路(電源回路)、調光回路、調色回路などへ送る。点灯回路(電源回路)、調光回路、調色回路は、それぞれ受信した制御信号に応じて点灯制御、調光制御、調色制御を行い、適切な電力を発光素子21へ供給する。」と記載されていることから、無線制御回路513(無線制御部)は、アンテナで受信した制御信号に応じて電源部28から供給される電力を間接的に制御するといえる。 そうすると、本件発明1の「前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部」は、電源部から供給される電力を直接制御するものに限ることなく、電源部から供給される電力を間接的に制御するものも含んでいると理解できる。 (イ) これに対して、先願発明の 「機能ユニット5(5D)は、信号出力部502と、信号変換部506と、電波を捉える(受波する)ためのアンテナ508と、アンテナ508を介して外部制御信号を受信する無線通信回路507とを有し、無線通信回路507は、アンテナ508から出力される電気信号(受信信号)を復調及び復号化して外部制御信号を取得し、取得した外部制御信号を信号変換部506に渡すように構成され、信号変換部506は、信号変換を行い、信号変換後の制御信号(PWM調光信号である内部制御信号)を信号出力部502により電源ユニット4に出力し、 電源ユニット4は、電源入力部400、整流部402、平滑部(昇圧回路403)、電力変換部(降圧回路404)、電源出力部405、信号入力部410、制御部(主制御回路406、調光制御回路408、消灯制御回路409)が実装される、回路基板(第1プリント配線板40)と、第1ケース42とを有し、制御部(主制御回路406、調光制御回路408、消灯制御回路409)は、信号入力部410に入力される制御信号に基づき、電源出力部405から外部に出力される前記直流電圧・直流電流を変化させるように電力変換部(降圧回路404)を制御し、電源出力部405は、電力変換部(降圧回路404)で変換された直流電圧・直流電流を外部に出力し、」(以下「構成A」という。)について以下のことがいえる。 構成Aの「機能ユニット5(5D)」の「信号変換部506」、「アンテナ508」、「制御信号」「電源ユニット4」の「制御部(主制御回路406、調光制御回路408、消灯制御回路409)」、「直流電圧・直流電流」に着目すると、 構成Aの「機能ユニット5(5D)」は、「信号変換部506と、」「アンテナ508」「を有し、」「信号変換部506」は、「アンテナ508を介して」「受信」した「外部制御信号」を「信号変換」した「制御信号(PWM調光信号である内部制御信号)」を「電源ユニット4へ出力し」、「電源ユニット4」の「制御部(主制御回路406、調光制御回路408、消灯制御回路409)は」、「入力される制御信号(「PWM調光信号である内部制御信号」であることが明らかである。)に基づき」、「電源ユニット4」の「電力変換部(降圧回路404)」から「外部に出力される直流電圧・直流電流を変化させるように」「制御し」ているといえる。 そうすると、構成Aの「信号変換部506」は、「アンテナ508を介して」「受信」した「外部制御信号」を「信号変換」した「制御信号(PWM調光信号である内部制御信号)」に応じて、「電源ユニット4」の「電力変換部の(降圧回路404)」から「外部に出力される直流電圧・直流電流を変化させるように」間接的に「制御」する「信号変換部506」であるといえる。 (ウ) 上記(ア)、(イ)を踏まえ、本件発明1と先願発明の構成Aとを対比する。 先願発明の構成Aの「アンテナ508」は、本件発明1の「アンテナ」に相当する。 先願発明の構成Aの「アンテナ508を介して受信した外部制御信号を信号変換した制御信号(PWM調光信号である内部制御信号)」に応じては、本件発明1の「前記アンテナで受信した信号に応じて」に相当する。 また、先願発明の構成Aの「電源ユニット4の電力変換部の(降圧回路404)から外部に出力される直流電圧・直流電流を変化させるように間接的に制御する」ことは、上記ウを踏まえると、本件発明1の「前記電源部から供給される電力を制御する」ことに相当する。 そうすると、先願発明の構成Aの「アンテナ508を介して受信した外部制御信号を信号変換した制御信号(PWM調光信号である内部制御信号)に応じて、電源ユニット4の電力変換部の(降圧回路404)から外部に出力される直流電圧・直流電流を変化させるように間接的に制御する信号変換部506」は、本件発明1の「前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部」に相当する。 先願発明の構成Aの「機能ユニット5(5D)」は、「信号変換部506」「を有し」、「信号変換部506」は、上記のとおり、「外部に出力される直流電圧・直流電流を変化させるように間接的に制御する」から、上記イで述べた「複数のLED222」(半導体発光素子)の発光に関する制御を行うことが明らかであり、先願発明の構成Aの「機能ユニット5(5D)」は、本件発明1の「前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部」に相当する(上記イ参照。)。 以上の相当関係を踏まえると、先願発明の構成Aは、本件発明1の「前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有」することに相当する。 キ 先願発明の「端子台25」は、本件発明1の「端子台」に相当する。 このことと、上記ア、ウを踏まえると、先願発明の「電源ユニット4は、電源ユニット4の電源入力部400に、器具本体1の凹部11の底板111の下面に取り付けられた端子台25のプラグコネクタ251を差込接続」することは、本件発明1の「前記電源部は、前記器具本体の端子台と電気的に接続され」ることに相当する。 ク 上記カ(ウ)及び上記キを踏まえると、先願発明の「機能ユニット5」は、「信号変換部506」すなわち本件発明1の「無線制御部」を有するから、先願発明の「機能ユニット5は、電源ユニット4を基準にして端子台25と反対側に配置され」ることは、本件発明1の「前記無線制御部は、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されている」ことに相当する。 ケ 先願発明の「機能ユニット5が取り付けられた電源ユニット4は、機能ユニット5が取付部材21から離間した状態で取付部材21に取り付けられ、機能ユニット5が有する第2プリント配線板50は、電子部品が実装されて回路部を構成し、該回路部は、取付部材21に取り付けられた電源ユニット4に取り付けられた機能ユニット5が有する第2ケース51に収納される」構成における「回路部」は、上記カ(ウ)で説示した「信号変換部506」(無線制御部)を含むことが明らかであり、当該構成における「第2ケース51」は、筐体といえるから、当該構成では、「信号変換部506」(無線制御部)は、「第2ケース51」(筐体)に収容された状態になっているといえる。 このことと、上記クを踏まえると、先願発明の 「機能ユニット5は、電源ユニット4を基準にして端子台25と反対側に配置され、 機能ユニット5が取り付けられた電源ユニット4は、機能ユニット5が取付部材21から離間した状態で取付部材21に取り付けられ、 機能ユニット5が有する第2プリント配線板50は、電子部品が実装されて回路部を構成し、該回路部は、取付部材21に取り付けられた電源ユニット4に取り付けられた機能ユニット5が有する第2ケース51に収納される」構成と、 本件発明1の 「前記無線制御部は、前記支持部材に取り付けられる筐体に収容された状態で、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されて」いる構成とは、 「前記無線制御部は、筐体に収容された状態で、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されて」いる構成において共通する。 以上から、本件発明1と先願発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点1> 「造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる発光ユニットであって、 複数の半導体発光素子と、 前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板と、 前記複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部と、 前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部と、 前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面とを有する支持部材と、を備え、 前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有し、 前記電源部は、前記器具本体の端子台と電気的に接続され、 前記無線制御部は、筐体に収容された状態で、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されている、 発光ユニット。」 <相違点1-1> 「筐体」が、本件発明1では、「前記支持部材に取り付けられる」筐体であるのに対して、先願発明では、「取付部材21に取り付けられた電源ユニット4に取り付けられた機能ユニット5が有する第2ケース51」である点。 <相違点2-1> 本件発明1では、 「前記筐体は、筐体本体と、前記筐体本体を覆う筐体カバーとから構成され、 前記筐体本体には押部が設けられ、 前記筐体カバーには突起部が設けられ、 前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される」のに対して、 先願発明では、そのように特定されていない点。 (1-2)判断 事案に鑑み、まず相違点2-1について検討する。 相違点2-1に係る本件発明1の構成は、先願明細書等に記載も示唆もされておらず、当該構成が周知技術・慣用技術といえる根拠もない。 そして、相違点2-1は、課題解決のための具体化手段における微差ともいえない。 したがって、相違点1-1について検討するまでもなく、本件発明1は、先願発明と実質同一であるとはいえない。 (1-3)特許異議申立人の主張について ア 特許異議申立人は、令和4年6月7日付けの意見書に、証拠方法として参考資料1(特開2000―165283号公報)を添付して、相違点2-1は「周知技術・慣用技術の付加に相当するものであり、微差である」旨主張している。 イ 特許異議申立人の主張について以下検討する。 参考資料1に記載された技術は、「基地局用無線ユニット」に関するものであって、照明装置とは技術分野が異なるものであり、当該参考資料1だけでは、相違点2-1に係る本件発明1の構成が周知技術・慣用技術といえる根拠にはならない。 そして、上記(1-2)で説示したとおりであり、相違点2-1は、課題解決のための具体化手段における微差とはいえない。 したがって、特許異議申立人の上記の主張は採用できない。 (2)本件発明2、4及び5について 本件発明2、4及び5は、それぞれ、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに請求項2、4及び5の発明特定事項を付加して限定したものであるから、上記(1)で説示したのと同じ理由により、先願発明と実質的に同一であるとはいえない。 (3)小括 上記(1)及び(2)のとおりであるから、本件発明1、2、4及び5は、先願発明と実質的に同一であるとはいえない。 よって、取消理由通知に記載した取消理由によって、本件発明1、2、4及び5に係る特許を取り消すことはできない。 第5 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について 1 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由の概要 便宜上、取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由の理由2を、以下のように整理する。 [取消理由2](取消理由2-2、取消理由2―3、取消理由2-4、取消理由2―5) 本件特許の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。 取消理由毎の請求項と甲号証の対応関係は、以下のとおりである(取消理由2の枝番は、主引用発明を認定する甲号証の番号を示す。)。 <取消理由2-2> ・請求項1~5 ・甲第2号証、及び、甲第5~6号証 <取消理由2-3> ・請求項1、5 ・甲第3号証、及び、甲第5~6号証 <取消理由2-4> ・請求項1、5 ・甲第4号証、及び、甲第5~6号証 <取消理由2-5> ・請求項1、5 ・甲第5号証、及び、甲第2~4号証 甲第2号証:特開2015-111539号公報 甲第3号証:特開2010-114008号公報 甲第4号証:特開2013-45546号公報 甲第5号証:特開2009-283472号公報 甲第6号証:特開2014-16338号公報 甲第2号証~甲第6号証は、特許異議申立人が提出した甲第2号証~甲第6号証である(以下、この順に、それぞれ「甲2」~「甲6」という。)。 2 当審の判断 2-1 甲号証 2-1-1 甲2について (1)甲2の記載事項 甲2には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は当審が付した。以下同様である。)。 「【0020】 本実施形態の照明器具Aは、図1及び図2に示すように光源ユニット2と、器具本体1とで構成される。器具本体1は、吊りボルト200に固定され、天井材100の下面(天井面)に直付けされる。光源ユニット2は、器具本体1に対して着脱可能に取り付けられる。 【0021】 器具本体1は、板金に曲げ加工を施すことで長尺且つ上面(天井材100との対向面)が開口する扁平な箱状に形成される。また、器具本体1は、天井材100と反対側(下側)に、光源ユニット2を収容するための矩形の凹部11が長手方向(前後方向)の全長に亘って設けられている(図1参照)。また、器具本体1の左右方向(幅方向)における凹部11の両側に、凹部11の開口端縁から延出し且つ外側に向かって上方へ傾斜する傾斜部12がそれぞれ設けられている(図2参照)。 【0022】 また、凹部11の底板111には、電線を通すための孔111Aが前後方向(長手方向)におけるほぼ中央に設けられている。さらに、この底板111には、前後方向における両端寄りの位置に吊りボルト200を通すための孔111Bがそれぞれ設けられている。そして、底板111の下面には端子台13が取り付けられる。 【0023】 光源ユニット2は、図1及び図2に示すように、複数(例えば、2つ)のLEDモジュール22と、LEDモジュール22が取り付けられる取付部材21とを備える。さらに、光源ユニット2は、LEDモジュール22を覆うようにして取付部材21に取り付けられるカバー23と、電源装置24と、機能部品とを備える。 【0024】 LEDモジュール22は、前後方向に長い矩形板状に形成されたプリント配線板221を有する。プリント配線板221は、その下面に複数のLED(発光ダイオード)222が前後方向(長手方向)に沿って実装されている。また、一方のLEDモジュール22の前端部には、電源装置24との間を電気的に接続するためのコネクタ(図示せず)が実装されている。このコネクタには電線(図示せず)が接続されており、この電線の端部を電源装置24に接続することでLEDモジュール22と電源装置24とが電気的に接続される。 ・・・ 【0029】 電源装置24は、電源基板(図示せず)と、電源基板を収納する収納ケース242とを有する。電源基板は、前後方向に長い矩形板状に形成されたプリント配線板からなり、このプリント配線板には、少なくともLED222の点灯電力を生成するために必要な回路部品(例えばトランスやダイオード、コンデンサなど)241が実装されている。 ・・・ 【0035】 本実施形態の光源ユニット2は、機能部品として人体検知ユニット26を備える。人体検知ユニット26は、図3に示すように焦電型の赤外線センサ260、赤外線センサ260の出力を信号処理して人体検知信号を出力する信号処理回路(図示せず)、可変抵抗器261などがプリント配線板262に実装されて構成される。 ・・・ 【0043】 次に、光源ユニット2の組立手順について説明する。まず最初に、作業者は、電源装置24を取付部材21の底板211の上面側に取り付け、さらに係止爪2111によりLEDモジュール22を取付部材21の底板211に固定する。その後、作業者は、LEDモジュール22のコネクタ223から導出する電線を取付部材21の底板211に設けた孔に通し、その端部を電源装置24に接続する。 ・・・ 【0050】 続けて、照明器具Aの施工手順について説明する。まず最初に、作業者は、天井裏に先行配線された電源線3(図1参照)を器具本体1の孔111Aに通し、さらに室内側に露出する吊りボルト200を孔111Bに通した後、吊りボルト200にナット300をねじ込んで器具本体1を固定する。その後、作業者は、電源線3の端部を端子台13に接続し、さらに端子台13の雌型コネクタ131と電源装置24の雄型コネクタ243を接続する。 ・・・ 【0052】 而して、本実施形態の照明器具Aは、例えば、人体検知ユニット26から人体感知信号が出力されている間は電源装置24がLEDモジュール22に定格電力を給電してLED222を定格点灯させる。一方、人体検知ユニット26から人体感知信号が入力されなくなり、且つ待機時間が経過したら、電源装置24がLEDモジュール22への給電を停止又は出力電力を減少させてLED222を消灯又は調光点灯する。つまり、本実施形態の光源ユニット2を用いることにより、人の存否に応じて点滅(あるいは定格点灯と調光点灯の切り換え)を行って省エネルギー化を図ることができる。 ・・・ 【0054】 本実施形態の光源ユニット2は、所望の機能部品を搭載した光源ユニット2に置き換えることで所望の機能が追加された照明器具Aになるので、機能部品を器具本体1に設ける場合と比較して導入コストの削減を図ることができる。しかも、赤外線センサ260のレンズ2600を、第2カバー体29に設けた孔2900からカバー23の外に露出させているので、カバー23の形状を大きく変更せずに人体検知ユニット26をカバー23と取付部材21とで形成される空間内に収納できる。また、本実施形態の光源ユニット2は、カバー23が2つの部材(第1カバー体23Aと第2カバー体29)で構成される点を除けば、基本的に機能部品を搭載しないタイプ(基本タイプ)の光源ユニットと同一の構造を有している。したがって、本実施形態の光源ユニット2は、基本タイプの光源ユニットからカバーを変更し、且つ機能部品を内蔵させるだけの簡単な仕様変更のみで製造可能で有り、基本タイプの光源ユニットからの製造コストの上昇を極力抑えることができる。」 図1~図8には、以下の内容が示されている。 [図:0001395188000009.jpg] [図:0001395188000010.jpg] (2)甲2に記載された発明 上記(1)より、甲2には、次の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。 [甲2発明] 「天井材100に直付けされる器具本体1に対して着脱可能に取り付けられる光源ユニット2であって、 下面に複数の発光ダイオード222が長手方向に沿って実装されているプリント配線板221を有する、複数のLEDモジュール22と、 電源装置24を取付部材21の底板211の上面側に取り付け、LEDモジュール22を取付部材21の底板211の下面側に固定する、取付部材21と、 LEDモジュール22を覆うようにして取付部材21に取り付けられるカバー23と、 器具本体1の凹部11の底板111の下面に取り付けられ電源線3の端部を接続した端子台13の、雌型コネクタ131と、電源装置24の雄型コネクタ243を接続し、LEDモジュール22と電気的に接続される電源装置24と、 赤外線センサ260のレンズ2600を、第2カバー体29に設けた孔2900からカバー23の外に露出させ、カバー23と取付部材21とで形成される空間内に収納された、赤外線センサ260、赤外線センサ260の出力を信号処理して人体検知信号を出力する信号処理回路、可変抵抗器261などがプリント配線板262に実装されて構成される、機能部品としての人体検知ユニット26を備え、 人体検知ユニット26から人体感知信号が出力されている間は電源装置24がLEDモジュール22に定格電力を給電してLED222を定格点灯させる、 光源ユニット2。」 2-1-2 甲3について (1)甲3の記載事項 甲3には、図面とともに以下の事項が記載されている。 「【0021】 (実施の形態1) 図1は、本発明の実施の形態1の照明装置の概略斜視図であり、(a)は照明装置の被照射側から見た概略斜視図、(b)は拡散板を外した状態の照明装置の被照射側から見た概略斜視図、(c)は被照射側の反対側から見た照明装置の概略斜視図である。図2は、図1の照明装置の概略ブロック図である 【0022】 図1と図2を用いて、実施の形態1の照明装置の構成について説明する。 照明装置1は、細長の形状であって、光源としての発光ダイオード2(以下、LED2と記す)を収容する筐体3(以下、照明ケース3と記す)と、LED2に電流を供給する電源回路12を収容する筐体4(以下、電源ケース4と記す)を別体に備えており、照明ケース3と電源ケース4は互いに着脱可能な構成である。 ・・・ 【0024】 照明ケース3の底面には、複数の表面実装型のLED2を基板5に装着したLEDモジュール6が複数枚(本実施の形態では4枚)並べて配設されており、底面と対向する開口部側から光が照射される。また、該開口部には、ポリカーボネート樹脂からなる乳白色の拡散板7が設けられており、LED2から照射される光を拡散板7にて拡散することによって、使用者が感じるグレアを低減することができる。 ・・・ 【0026】 さらに、照明ケース3の短手側の両端部には、LEDモジュール6と電源回路12を電気的に接続する配線と、照明ケース3と電源ケース4を係止する係止部が設けられている。これらは、照明ケース3の短手側の両端部にサイドカバー8を装着することによって、外部から視認されないような構成となっている。また、サイドカバー8は、拡散板7を被照射側から押圧して保持することによって固定している。 【0027】 また、照明ケース3の短手側の両端部には、一方の端部に遠隔操作機器としてのリモコン25から送信された赤外線の制御信号を受信する受信部としての赤外線センサ9が設けられており、他方の端部に照明装置の周囲の照度を検知する照度センサ10が設けられている。赤外線センサ9及び照度センサ10の本体は、照明ケース3の内部に収容され、サイドカバー8によって覆われているが、赤外線センサ9及び照度センサ10の受光部は、赤外線等の光を受光できるようにサイドカバー8の中央から外部に露出させて設けられている。赤外線センサ9及び照度センサ10の詳細については後述する。 【0028】 電源ケース4は、鉄等の金属からなる細長の略直方体形状(箱形状)であり、電源ケース4の開口部側が照明ケース3の底面の裏面に対向するようにして、照明ケース3に係止される。電源ケース4の内部の底面には、天井等の設置面に配設され照明装置1に引き込まれる電力線を接続する端子台11と、電力線から供給される交流を変換してLEDモジュール6に電源を供給する電源回路12が設けられている。端子台11、電源回路12及びLEDモジュール6は配線によって、電気的に接続されている。 【0029】 次に図2を用いて、照明装置を構成する各ユニットの接続及び制御について説明する。 照明装置1は、例えば100Vの交流である外部電源から供給される電源を直流に変換してLEDモジュール6等に供給する電源ユニット13と、電源ユニット13から供給される電源によって駆動されて照明する照明ユニット15と、照明ユニット15の調光等の制御を行う制御ユニット14から構成される。 ・・・ 【0032】 制御ユニット14は、照明ユニット15の調光等の制御を行う制御部としてのマイコン23と、マイコン23が赤外線信号の受信強度等のデータを格納及び参照を行う記憶部としてのEEPROM等のメモリ24と、照明装置1の周囲の照度を検出する照度センサ10と、照明装置1の電源のオン/オフや調光等の制御信号をリモコン25から受信する受信部としての赤外線センサ9とから構成される。赤外線センサ9の詳細については、図3を用いてさらに後述する。」 図1及び図2には、以下の内容が示されている。 【図1】 [図:0001395188000011.jpg] 【図2】 [図:0001395188000012.jpg] (2)甲3に記載された発明 上記(1)より、甲3には、次の発明(以下「甲3発明」という。)が記載されていると認められる。 [甲3発明] 「電源ユニット13と、電源ユニット13から供給される電源によって駆動されて照明する照明ユニット15と、照明ユニット15の調光等の制御を行う制御ユニット14から構成され、照明ケース3と、LED2に電流を供給する電源回路12を収容する電源ケース4は、互いに着脱可能な構成である、照明装置1であって、 照明ケース3の底面には、複数の表面実装型のLED2を基板5に装着したLEDモジュール6が複数枚並べて配設されており、 電源ケース4の内部の底面には、天井等の設置面に配設され照明装置1に引き込まれる電力線を接続する端子台11と、電力線から供給される交流を変換してLEDモジュール6に電源を供給する電源回路12が設けられ、端子台11、電源回路12及びLEDモジュール6は配線によって、電気的に接続され、 照明ケース3の短手側の両端部には、一方の端部に遠隔操作機器としてのリモコン25から送信された赤外線の制御信号を受信する受信部としての赤外線センサ9が設けられ、他方の端部に照明装置の周囲の照度を検知する照度センサ10が設けられ、赤外線センサ9及び照度センサ10の本体は、照明ケース3の内部に収容され、赤外線センサ9及び照度センサ10の受光部は、赤外線等の光を受光できるように照明ケース3の短手側の両端部に装着したサイドカバー8の中央から外部に露出させて設けられ、 制御ユニット14は、照明ユニット15の調光等の制御を行う制御部としてのマイコン23と、メモリ24と、照度センサ10と、赤外線センサ9とから構成される、 照明装置1。」 2-1-3 甲4について (1)甲4の記載事項 甲4には、図面とともに以下の事項が記載されている。 「【0012】 (実施形態1) 実施形態1の照明器具Aを図1に基づいて説明する。尚、以下の説明では図1(b)に示す向きにおいて上下左右の方向を規定して説明を行うが、実際の取り付け方法は図1(b)の向きに限定されるものではなく、例えば天井取付の場合は図1(b)の上下が逆転した状態で使用される。 【0013】 照明器具Aは、例えば部屋の天井や壁等の面に蓋部23側が直接設置されて、カバー21側から照射された光で室内を照明する。 【0014】 照明器具Aは、図1(a)に示すように、発光ダイオード1と、透光性のカバー21と、電源部3と、取付部22と、蓋部23と、端子台4と、を備える。 ・・・ 【0016】 電源部3は、外部電源(例えば商用電源)から供給された交流電力を直流に変換し、発光ダイオード1へ供給する。 ・・・ 【0019】 取付部22のカバー21側の面に、複数の発光ダイオード1が略同じ間隔で配置されている。取付部22には、発光ダイオード1と電源部3とを電気的に接続する電気回路が設けられている。取付部22は、取付部22に設けられた電気回路が短絡しないように、絶縁処理が施されている。取付部22は、蓋部23側に、主取付部221及び副取付部222~225で囲まれる凹所を有し、この凹所が電源部3の収納空間となる。 ・・・ 【0021】 端子台4は、ジャックタイプのコネクタ41を有し、蓋部23に設けられて取付部22の収容空間内に収容され、電源部3に接続されている。このコネクタ41には、外部電源からの電源ケーブル43に結束されたプラグタイプのコネクタ42が着脱自在に接続されている。プラグタイプのコネクタ42は、丸棒状の中心導体42aと、中心導体42aを中心とする円周面からなる外周導体42bと、中心導体42a及び外周導体42bを支持する本体の周面に形成された雄ねじ42cとを有する。ジャックタイプのコネクタ41は、中心導体42a及び外周導体42bにそれぞれ接続される接触端子(図示せず)と、雄ねじ42cがねじ込まれる雌ねじ41cとを有する。而して、雄ねじ42cが雌ねじ41cにねじ込まれると、中心導体42a及び外周導体42bがそれぞれ対応する接触端子に電気的に接続されるとともに、雄ねじ42cと雌ねじ41cとが結合することで、プラグタイプのコネクタ42に結線された電源ケーブル43が端子台4に接続される。 ・・・ 【0023】 蓋部23のカバー21側の面に、電源部3と、端子台4とが取り付けられている。取付部22にはネジ穴が設けられ、このネジ穴に対応する蓋部23の位置に、ネジを挿通する孔が設けられている。ネジが、蓋部23の孔に挿入されて、取付部22のネジ穴にねじ込まれることで、図1(b)に示すように、カバー21の突起部21bが、取付部22の蓋部23側の面と、蓋部23の突起部23bとによって、挟まれて締め付けられる。これにより、カバー21と取付部22と蓋部23とが一体に固定されて、電源部3と端子台4とが取付部22の収容空間に収容され、開口部21aが蓋部23の主蓋部231によって覆われる。また、突起部23bによって、開口部21aがずれることなく蓋部23によって覆われる。 ・・・ 【0038】 (実施形態3) 実施形態3の照明器具Aの構成は、実施形態1又は至実施形態2の照明器具Aに、センサ部5及び信号線51を設けた点が異なるのみである。そのため、実施形態1、2と共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、実施形態1、2と異なる構成及び動作について説明する 【0039】 センサ部5は、照度センサや人感センサ、リモコン受信部等である。図4に示すように、センサ部5はカバー21側の取付部22に設けられ、電源部3及び端子台4は、センサ部5が設けられた面の裏側の収容空間以外の収容空間に設けられている。そして、センサ部5と接続された信号線51は、取付部22と蓋部23とに設けられた孔を通って、照明器具Aの外に出されている。外に出された信号線51は、他の機器(図示せず)に取り付けられている。 ・・・ 【0041】 また、センサ部5が人感センサと照度センサを有し、他の機器が、照明器具Aへの電力供給を制限することによって、照明器具Aの点灯/消灯を制御する制御機器である場合ついて述べる。制御機器には、センサ部5を有する1乃至複数の照明器具Aと、センサ部5を有しない複数の照明器具Aとが接続されている。センサ部5は、検出照度が規定の照度よりも暗く、且つ、人を検知した時のみ、制御機器に信号を送り続ける。制御機器は、何れかのセンサ部5からの信号を受信すると、全ての照明器具Aを給電して、全ての照明器具Aを点灯させる。全てのセンサ部5が、規定の照度以上の照度を検知した場合や、人を検知しない場合は、センサ部5は制御部に信号を送らない。この場合は、制御機器は、全ての照明器具Aへの給電を停止して、全ての照明器具Aを消灯させる。そして、照明器具Aは、人が照明を必要とする時に、人の操作を必要とせずに自動的に照明することができる。 【0042】 また、センサ部5が、持ち運び自由なリモコンから送信されるリモコン信号を受信するリモコン受信部で、他の機器が、照明器具Aへの電力供給を制限することによって、照明器具Aの点灯/消灯を制御する制御機器である場合ついて述べる。制御機器には、センサ部5を有する1乃至複数の照明器具Aと、センサ部5を有しない複数の照明器具Aとが接続されている。全ての照明器具Aが消灯している状態で、センサ部5は、リモコン信号を受信すると、制御機器に信号を送る。制御機器は、何れかのセンサ部5からの信号を受信すると、全ての照明器具Aを給電して、全ての照明器具Aを点灯させる。全ての照明器具Aが点灯している状態で、センサ部5は、リモコン信号を受信すると、制御機器に信号を送る。制御機器は、何れかのセンサ部5からの信号を受信すると、全ての照明器具Aへの給電を停止して、全ての照明器具Aを消灯させる。」 図1~図4には、以下の内容が示されている。 【図1】 [図:0001395188000013.jpg] 【図2】 [図:0001395188000014.jpg] [図:0001395188000015.jpg] 【図4】 [図:0001395188000016.jpg] (2)甲4に記載された発明 上記(1)より、甲4には、次の発明(以下「甲4発明」という。)が記載されていると認められる。 [甲4発明] 「複数の発光ダイオード1と、 透光性のカバー21と、 蓋部23のカバー21側の面に取り付けられ、外部電源から供給された交流電力を直流に変換し、発光ダイオード1へ供給する電源部3と、 カバー21側の面に、複数の発光ダイオード1が略同じ間隔で配置され、発光ダイオード1と電源部3とを電気的に接続する電気回路が設けられ、電源部3と端子台4とが収容空間に収容され、蓋部23と一体に固定されている取付部22と、 部屋の天井の面に直接設置された蓋部23と、 ジャックタイプのコネクタ41を有し、蓋部23に設けられて取付部22の収容空間内に収容され、電源部3に接続されている端子台4と、 を備える照明器具Aであって、 カバー21側の取付部22に設けられた人感センサと照度センサを有するセンサ部5と、接続された信号線51は、取付部22と蓋部23とに設けられた孔を通って、照明器具Aの外に出され、外に出された信号線51は、照明器具Aの点灯/消灯を制御する制御機器に取り付けられる、 照明器具A。」 2-1-4 甲5について (1)甲5の記載事項 甲5には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0009】 まず、図1と図2に示す天井用照明器具について説明する。この照明器具は、天井C側に設けられ本体を構成する金属製の第一本体1と、第一本体1の下面にビス2などの取付手段で取り付けられ本体を構成する金属製の第二本体3と、好ましくは第二本体3の下面に接してビス2などの取付手段で取り付けられたLEDユニット4と、第二本体3の上方空間に収められ例えば第一本体1の下面に設けられた、LEDユニット4のための点灯制御回路部5と、第一本体1の外周部付近において取り付けられLEDユニット4が覆われる透光性材料(例えば合成樹脂)などによるグローブ6とを備えている。 【0010】 第一本体1、第二本体3の材質としては例えば、鉄、アルミなどを用いる。第一本体1、第二本体3の少なくとも下面側は例えば白色の塗装膜・樹脂コーティング膜・セラミック膜などの薄膜が形成されて光反射性を有し、光反射率を例えば90%以上としている。LEDユニット4の発熱は第一本体1及び第二本体3に放熱されてLEDユニット4の温度上昇を抑えている。第一本体1の下面周部には図示されないグローブ支持具などを設けており、これに対してグローブ6が着脱可能に支持される。第二本体3の略中央には孔7が形成される。第一本体1は第二本体3よりも大径を成し、その略中央には孔8が形成されるとともに孔8の近辺は外周側部分よりも低く形成された段差状を成している。また、第二本体3には点灯制御回路部5から突設されたリモコン信号受信部9が貫通されている。なお、リモコン信号受信部9が第二本体3の上面側に配置され、第二本体3にはリモコン信号受信部9に対応する孔を形成してもよいし、さらに、その孔にリモコン信号が通過可能な樹脂板などを装着しておいてもよい。 【0011】 第一本体1及び第二本体3を含む本体は、その略中央部に天井Cへの取り付け機構が設けられ、LEDユニット4は、その本体の下面に前記取り付け機構を避けるように設けられているものである。次に、その取り付け機構について述べる。天井Cには引掛ローゼット10が固定されており、引掛ローゼット10に対して本照明器具が取り付けられている。引掛ローゼット10はその下端に鍔状の係止部11があるタイプを例示している。第一本体1の中央付近の前記段差状部下面には例えば環状を成す被取付具12が固定され、その略逆L状の被係止部13がその背面側のバネ14により中心孔方向に付勢されて、被係止部13の先端下面が係止部11の上面に係止されることにより、本照明器具が天井Cにいわゆる直付け状態で取り付けられている。 【0012】 本照明器具を取り付けるには、引掛ローゼット10に対して孔8を位置合わせしてからグローブ6のない状態の本照明器具を押し上げるとよい。そうすると、下面を斜面とした係止部11に対して先端上面を斜面とした被係止部13がバネ14の付勢方向に逆らって後退してから、図1のように被係止部13は係止部11の上面に係止されるようになる。そして、点灯制御回路部5に給電する引掛プラグ15を引掛ローゼット10下面の一対の給電用円弧孔(図示せず)に差し込んで所定角度回転して受電する。受電された交流電源はコード16を介して点灯制御回路部5に給電される。また、本照明器具を取り外すには、引掛プラグ15を引掛ローゼット10から前記とは反対方向に回転して取り外してから、被取付具12下面の孔17から突出するように被係止部13から下方に向けて形成した操作部18を指で外向きに後退させるとよい。 【0013】 なお、以上例示した照明器具の天井取り付け機構はごく一例に過ぎず、天井に固定した一般的な角形や丸形の引掛ローゼットの下面に着脱可能なアダプタを介して照明器具を取り付けたり、天井に固定した金具に照明器具を取り付けたり、天井に対して照明器具をねじにより取り付けたりするなど、種々の取り付け機構を採用できるものである。 【0014】 次に、LEDユニット4について図3~図7を参照して説明する。LEDユニット4は、LEDチップ21が支持された金属板22を含むLEDエレメント23を複数個備えている。これらのLEDエレメント23は、隣り合う金属板22、22が互いに離間した状態で全体として略環状または略C状に配置され、各LEDエレメント23は、例えば金またはアルミなどの金属線24を用いて、所定の直列順序で電気的接続されているが、少なくとも一箇所において、その電気的接続のループが途切れている。そして、この途切れた箇所は一対の外部端子25、26に電気的接続され、かつ、各LEDエレメント23は環状を成すエポキシ樹脂その他合成樹脂などの電気絶縁性の透光性部材27に固着され、その中央部には窓孔28が形成されている。なお、図5において矢印Xの延長線上で透光性部材27が途切れており、透光性部材27が略C状を成していても光学的性能に別段影響はないが、LEDユニット4を単体で取り扱うときにねじれを発生しやすくなり、強度面ではあまり好ましいとは言えない。なお、各金属板22は、図示されない金属フープ材などの所定の大面積の金属元板を切断することにより形成され、各金属板22が略矩形状であれば、実質的に材料ロスなく切断形成でき、実用性かつ経済性に極めて優れたものとなる。また、金属板22を径方向に所定幅をもつ略円弧状(最大でも略半円周にわたる略円弧状)に切断形成することもでき、この場合でも、略円弧状の金属板22を切断形成する際に、金属板22同士がオーバーラップしない限り、ぎりぎりまで近づけて金属元板から切断形成できるため、従来に比して材料ロスを大幅に低減でき、実用性かつ経済性に優れたものとなる。 【0015】 前記LEDユニット4は、LEDチップ21が金属板22に図示されない導電性のSiC基板(層)を介して導電可能状態で支持されている例である。従って、金属線24はLEDチップ21の表面層から隣り合う金属板22に電気的接続される接続形態を繰り返すことによって所定の直列順序の電気的接続が実現されている。なお、各金属板22にはそれぞれ一つのLEDチップ21を搭載した実施形態を図示しているが、各金属板22に、殊に順電流・順電圧特性が所定の範囲内でマッチした複数のLEDチップ21を搭載しておき、各LEDチップ21から隣り合う金属板22に金属線24を各々電気接続すれば、各LEDチップ21は並列接続されながら全体として直列接続されたものとなり、このような場合でも本発明の範囲に当然含まれる。また、一つの外部端子25はLEDチップ21を支持した金属板22が兼ねているが、他の外部端子26はLEDチップ21を支持していない端子専用の金属板22aが用いられている。なお、図4、5に示されるように、透光性部材27の例えば外周部には外向きに開口する切り欠き29のある取付部30が一体的に設けられており、切り欠き29に図2に示したようにビス2を通して第二本体3に螺入することにより、LEDユニット4が第二本体3に取り付けられている。なお、LEDチップ21が支持される各金属板22はすべて平面視で同一形状を成し、端子専用の金属板22aも端子を折り曲げ形成する前の段階では平面視で同一形状を成していると、すべての金属板22、22aを同一歯型形状の切断手段を用いて、切断形成できる利点がある。また、LEDチップ21が支持された金属板22に外部端子25を形成せずに、その金属板22の近傍に外部端子専用の金属板を別途設けてもよい。さらにまた、そもそも外部端子25、26を折り曲げ形成せずに、金属板22、22aに電気接続した絶縁被覆電線をLEDユニット4から引き出してもよい。この場合、引き出された絶縁被覆電線が外部端子に相当するのは当然であり、後述する接続器41そのものは不要であるが、その絶縁被覆電線の先端部にコネクタを接続しておくと、点灯制御回路部5との接続に好都合となる。 ・・・ 【0031】 次に図25は、以上述べた各実施形態に適用できる点灯制御回路部5を含む回路ブロックの一例を示す。例えば前記引掛プラグ15で受電された交流電源61は整流器62で整流された後、昇圧または降圧型のチョッパー回路などの電源回路63を介してLEDユニット4に対して直流電圧を供給している。LEDユニット4には低抵抗64が直列接続され、LEDユニット4に流れる電流に応じて低抵抗64に発生する電圧をA/Dコンバータ65によりデジタル信号に変換し、そのデジタル信号がマイコン66に入力される。マイコン66には、図外のリモコン送信器で送信されたリモコン信号を受信するリモコン信号受信部9の出力信号も入力される。そして、リモコン信号受信部9の出力信号と前記デジタル信号が、マイコン66にストアされたプログラムによって比較され、比較により生成された出力信号は電源回路63に与えられて、LEDユニット4に所望の電流が流れるように制御される。電源回路63としてチョッパー回路を用いる場合は、よく知られたように、チョークコイル・半導体スイッチング素子・ダイオード・平滑コンデンサ及びPWMスイッチング制御回路部などを設けた通常のものでよい。また、電源回路63の出力電圧を図示しない直列接続された抵抗で分圧して、その分圧電圧を別のA/Dコンバータに入力してデジタル信号化し、このデジタル信号もマイコン66に入力することにより電圧検出制御を行い、低抵抗64による電流検出制御と併用して、LEDユニット4を定電力制御してもよい。」 図1~図4及び図25には、以下の内容が示されている。 [図:0001395188000017.jpg] [図:0001395188000018.jpg] (2)甲5に記載された発明 段落【0031】の「図25は、・・・点灯制御回路部5を含む回路ブロックの一例を示す」という記載と図25から、電源回路63と、リモコン信号受信部9と、A/Dコンバータ65と、マイコン66とを備える、点灯制御回路部5が認定できる。 このことと、上記(1)より、甲5には、次の発明(以下「甲5発明」という。)が記載されていると認められる。 [甲5発明] 「天井C側に設けられ本体を構成する金属製の第一本体1と、 第一本体1の下面にビス2などの取付手段で取り付けられ本体を構成する金属製の第二本体3と、 第二本体3の下面に接してビス2などの取付手段で取り付けられ、複数のLEDチップ21が金属板22に導電性のSiC基板を介して導電可能状態で支持されているLEDユニット4と、 LEDユニット4に対して直流電圧を供給する電源回路63と、リモコン信号受信部9と、A/Dコンバータ65と、リモコン信号受信部9の出力信号とA/Dコンバータ65によるデジタル信号が、ストアされたプログラムによって比較され、比較により生成された出力信号を電源回路63に与え、LEDユニット4に所望の電流が流れるように制御する、マイコン66とを備える、LEDユニット4のための点灯制御回路部5と、 第一本体1の外周部付近において取り付けられLEDユニット4が覆われるグローブ6とを備え、 LEDユニット4のための点灯制御回路部5は、第二本体3の上方空間に収められ第一本体1の下面に設けられ、 引掛プラグ15で受電された交流電源61は、整流器62で整流された後、昇圧または降圧型のチョッパー回路などの電源回路63を介してLEDユニット4に対して直流電圧を供給している、 照明器具。」 2-1-5 甲6について 甲6には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0048】 図6は、本発明の一実施形態における照明装置150を例示する側面図であり、図7は図6のA-A断面図である。図6に示す様に、照明装置150はベース部161、光源カバー部162、両端部に口金152,154を有する。また、図7に示す様に、ベース部161は、YZ平面の断面が長手方向(X方向)において略同一の略半円筒形状であり、内部に電源回路を含む電源モジュール171が設けられる。また、ベース部161の内部には、さらに送信制御モジュール、通信制御モジュール等が設けられる。送信制御モジュールは、後述する位置信号送信器による位置信号の送信を制御する回路を有する基板である。通信制御モジュールは、後述する無線通信器159と無線端末又は管理サーバとの間の通信を制御する回路を有する基板である。 【0049】 図7に示す様に、ベース部161は、平面部172に、光源としてのLED素子156を有する基板157が設けられている。光源カバー部162は、断面が半円形状であり、基板157に設けられているLED素子156を覆う様にベース部161に取り付けられる。基板157のLED素子156は、ベース部161の内部に設けられている電源モジュール171から電源が供給されることで、光源カバー部162を介して外部に光を照射する。」 図3~図7には、以下の内容が示されている。 [図:0001395188000019.jpg] 2-2 取消理由2-2 (1)本件発明1について (1-1)対比 本件発明1と甲2発明とを対比する。 ア (ア) 甲2発明の「天井材100」、「器具本体1」及び「光源ユニット2」は、それぞれ、本件発明1の「造営材」、「器具本体」及び「発光ユニット」に相当する。 (イ) 上記(ア)を踏まえると、甲2発明の「天井材100に直付けされる器具本体1に対して着脱可能に取り付けられる光源ユニット2」は、本件発明1の「造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる発光ユニット」に相当する。 イ 甲2発明の「複数の発光ダイオード222」は、本件発明1の「複数の半導体発光素子」に相当する。 ウ 上記イを踏まえると、甲2発明の「複数のLEDモジュール22」が「有する」「下面に複数の発光ダイオード222が長手方向に沿って実装されているプリント配線板221」は、本件発明1の「前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板」に相当する。 エ 上記ア(ア)を踏まえると、甲2発明の「器具本体1の凹部11の底板111の下面に取り付けられ電源線3の端部を接続した端子台13」は、「器具本体の端子台」に相当する。 甲2発明の「電源装置24」は、「LEDモジュール22と電気的に接続される」から、「LEDモジュール22」の「複数の発光ダイオード222」の電力供給源であることは明らかであり、上記イを踏まえると、甲2発明の「LEDモジュール22と電気的に接続される電源装置24」は、本件発明1の「複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部」に相当する。 これらのことを踏まえると、甲2発明の「器具本体1の凹部11の底板111の下面に取り付けられ電源線3の端部を接続した端子台13の、雌型コネクタ131と、電源装置24の雄型コネクタ243を接続し、LEDモジュール22と電気的に接続される電源装置24」の構成は、本件発明1の「複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部」及び「前記電源部は、前記器具本体の端子台と電気的に接続され」る構成に相当する。 オ 甲2発明では、「人体検知ユニット26から人体感知信号が出力されている間は電源装置24がLEDモジュール22に定格電力を給電してLED222を定格点灯させる」ことから、「人体検知ユニット26」は、「LEDモジュール22」(半導体発光素子)の発光に関する制御を行うといえる。 そうすると、甲2発明の「人体検知ユニット26」及び「電源装置24」は、本件発明1の「前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部」に相当する。 甲2発明の「赤外線センサ260」及び「赤外線センサ260の出力を信号処理し」た「人体検知信号」は、それぞれ、本件発明1の「信号を受信するアンテナ」及び「アンテナで受信した信号」に相当する。 そして、甲2発明では、「人体検知ユニット26から人体感知信号が出力されている間は電源装置24がLEDモジュール22に定格電力を給電してLED222を定格点灯させる」ことから、甲2発明の「赤外線センサ260のレンズ2600を、第2カバー体29に設けた孔2900からカバー23の外に露出させ、カバー23と取付部材21とで形成される空間内に収納された、赤外線センサ260、赤外線センサ260の出力を信号処理して人体検知信号を出力する信号処理回路、可変抵抗器261などがプリント配線板262に実装されて構成される、機能部品としての人体検知ユニット26」(制御部の一部といえる)は、「赤外線センサ260の出力を信号処理して人体検知信号を出力する信号処理回路」などを参照すると、本件発明1の「アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部」を備えていることが明らかである。 これらのことから、甲2発明の「電源装置24」及び「赤外線センサ260のレンズ2600を、第2カバー体29に設けた孔2900からカバー23の外に露出させ、カバー23と取付部材21とで形成される空間内に収納された、赤外線センサ260、赤外線センサ260の出力を信号処理して人体検知信号を出力する信号処理回路、可変抵抗器261などがプリント配線板262に実装されて構成される、機能部品としての人体検知ユニット26を備え、人体検知ユニット26から人体感知信号が出力されている間は電源装置24がLEDモジュール22に定格電力を給電してLED222を定格点灯させる」構成は、本件発明1の「前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部」及び「前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有」する構成に相当する。 カ 甲2発明の「取付部材21」、「取付部材21の底板211の下面」及び「取付部材21の底板211の上面」は、それぞれ、本件発明1の「支持部材」、「第1面」及び「第1面の反対面である第2面」に相当する。 このことと、上記ウ、エを踏まえると、甲2発明の「電源装置24を取付部材21の底板211の上面側に取り付け、LEDモジュール22を取付部材21の底板211の下面側に固定する、取付部材21」と、本件発明1の「前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面とを有する支持部材」とは、「前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部が設けられる第2面とを有する支持部材」において共通する。 以上から、本件発明1と甲2発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点2> 「造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる発光ユニットであって、 複数の半導体発光素子と、 前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板と、 前記複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部と、 前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部と、 前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部が設けられる第2面とを有する支持部材と、を備え、 前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有し、 前記電源部は、前記器具本体の端子台と電気的に接続される、 発光ユニット。」 <相違点1-2> 本件発明1では、「前記制御部が」第2面に「設けられる」のに対して、甲2発明では、「赤外線センサ260」「などが」「実装されて構成される」「人体検知ユニット26」が、「取付部材21の底板211の上面側」に設けられているものではなく、「赤外線センサ260のレンズ2600を、第2カバー体29に設けた孔2900からカバー23の外に露出させ」、「赤外線センサ260」を「カバー23と取付部材21とで形成される空間内に収納」している点。 <相違点2-2> 本件発明1では、 「前記無線制御部は、前記支持部材に取り付けられる筐体に収容された状態で、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されており、 前記筐体は、筐体本体と、前記筐体本体を覆う筐体カバーとから構成され、 前記筐体本体には押部が設けられ、 前記筐体カバーには突起部が設けられ、 前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される」のに対して、 甲2発明では、そのように特定されていない点。 (1-2)判断 以下相違点について検討する。 ア 相違点1-2について 甲2発明において、「人体検知ユニット26」(本件発明1の「制御部」一部といえる。以下この判断においては、( )内は本件発明1の構成を示すこともある。)を「取付部材21の底板211の上面」(第2面)に取り付けると、「赤外線センサ260のレンズ2600を、第2カバー体29に設けた孔2900からカバー23の外に露出させ」ることができなくなり(甲2の図3等も参照)、「赤外線センサ260」が機能しなくなる。 そうすると、甲2発明において、「人体検知ユニット26」(制御部の一部)を「取付部材21の底板211の上面」(第2面)に取り付けて、相違点1-2に係る本件発明1の構成とすることには、阻害要因が存在する。 したがって、甲2発明において、相違点1-2に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。 イ 相違点2-2について 相違点2-2に係る本件発明1の構成(特に、「前記筐体本体には押部が設けられ、前記筐体カバーには突起部が設けられ、前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される」構成)は、甲5、甲6には記載も示唆もされていない。 したがって、甲2発明において、相違点2-2に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。 ウ 作用効果について そして、本件発明1は、「絶縁性を確保でき無線アンテナにノイズが乗ることを防止できる」(段落【0021】参照)という格別に顕著な作用効果を奏するといえる。 エ 判断のまとめ したがって、本件発明1は、甲2発明及び甲5、甲6に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2)本件発明2、4及び5について 本件発明2、4及び5は、それぞれ、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに請求項2、4及び5の発明特定事項を付加して限定したものであるから、上記(1)で説示したのと同じ理由により、甲2発明及び甲5、甲6に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (3)小括 上記(1)及び(2)のとおりであるから、本件発明1、2、4及び5は、甲2発明及び甲5、甲6に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 よって、取消理由2-2によって、本件発明1、2、4及び5に係る特許を取り消すことはできない。 2-3 取消理由2-3 (1)本件発明1について (1-1)対比 本件発明1と甲3発明とを対比する。 ア 甲3発明において、「電源ケース4」が天井などの造営材に取り付けられているか否かは不明であって、甲3発明の「電源ケース4」が、本件発明1の「造営材に取り付けられた器具本体」に相当すると直ちにいえる根拠はない。 このことを踏まえると、甲3発明の「電源ユニット13と、電源ユニット13から供給される電源によって駆動されて照明する照明ユニット15と、照明ユニット15の調光等の制御を行う制御ユニット14から構成され、照明ケース3と、LED2に電流を供給する電源回路12を収容する電源ケース4は、互いに着脱可能な構成である、照明装置1」は、本件発明1の「発光ユニット」に相当する。 イ 甲3発明の「複数の表面実装型のLED2」、「基板5」は、それぞれ、本件発明1の「複数の半導体発光素子」、「発光素子基板」に相当する。 このことを踏まえると、甲3発明の「複数の表面実装型のLED2を基板5に装着したLEDモジュール6」における「複数の表面実装型のLED2を」「装着した」「基板5」は、本件発明1の「前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板」に相当する。 ウ 甲3発明の「電力線から供給される交流を変換してLEDモジュール6に電源を供給する電源回路12」は、「LEDモジュール6」の「複数の表面実装型のLED2」に電力を供給することが明らかであり、上記イを踏まえると、本件発明1の「前記複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部」に相当する。 ウ 甲3発明の「制御ユニット14は、照明ユニット15の調光等の制御を行う制御部としてのマイコン23と、メモリ24と、照度センサ10と、赤外線センサ9とから構成される」構成について、「赤外線センサ9」は、「リモコン25から送信された赤外線の制御信号を受信する受信部としての赤外線センサ9」であるから、当該構成の「制御ユニット14」は、「リモコン25から送信された赤外線の制御信号を受信する受信部としての赤外線センサ9」と、「受信」した「制御信号」に応じて「調光等の制御を行う制御部としてのマイコン23」を有していることが明らかである。 そして、甲3発明の「リモコン25から送信された赤外線の制御信号を受信する受信部としての赤外線センサ9」及び「受信」した「制御信号」に応じて「調光等の制御を行う制御部としてのマイコン23」は、それぞれ、本件発明1の「信号を受信するアンテナ」及び「前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部」に相当する。 このことを踏まえると、甲3発明の「制御ユニット14」は、「前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部」に相当する。 したがって、甲3発明の「制御ユニット14は、照明ユニット15の調光等の制御を行う制御部としてのマイコン23と、メモリ24と、照度センサ10と」、「リモコン25から送信された赤外線の制御信号を受信する受信部としての」「赤外線センサ9とから構成される」構成は、本件発明1の「前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部」及び「前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部」のいずれにも相当する。 エ 甲3発明の「照明ケース3の底面には、複数の表面実装型のLED2を基板5に装着したLEDモジュール6が複数枚並べて配設されて」いる構成における「照明ケース3」及び「照明ケース3の底面」は、それぞれ、本件発明1の「支持部材」及び「第1面」に相当する。 また、甲3発明の「照明ケース3」が「照明ケース3の底面」と反対側の面を備えることは明らかであり、甲3発明の「照明ケース3の底面」と反対側の面は、本件発明1の「第1面の反対面である第2面」に相当する。 これらのことを踏まえると、甲3発明の 「照明ケース3と、LED2に電流を供給する電源回路12を収容する電源ケース4は、互いに着脱可能な構成であ」り、 「照明ケース3の底面には、複数の表面実装型のLED2を基板5に装着したLEDモジュール6が複数枚並べて配設されており、」 「照明ケース3の短手側の両端部には、一方の端部に遠隔操作機器としてのリモコン25から送信された赤外線の制御信号を受信する受信部としての赤外線センサ9が設けられ、他方の端部に照明装置の周囲の照度を検知する照度センサ10が設けられ、赤外線センサ9及び照度センサ10の本体は、照明ケース3の内部に収容され、赤外線センサ9及び照度センサ10の受光部は、赤外線等の光を受光できるように照明ケース3の短手側の両端部に装着したサイドカバー8の中央から外部に露出させて設けられ」る構成と、 本件発明1の「前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面とを有する支持部材」とは、 「前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、第2面とを有する支持部材」において共通する。 オ 甲3発明の「端子台11」は、本件発明1の「端子台」に相当する。 このことと、上記ウを踏まえると、甲3発明の「電源ケース4の内部の底面には、天井等の設置面に配設され照明装置1に引き込まれる電力線を接続する端子台11と、電力線から供給される交流を変換してLEDモジュール6に電源を供給する電源回路12が設けられ、端子台11、電源回路12及びLEDモジュール6は配線によって、電気的に接続され」る構成と、本件発明1の「前記電源部は、前記器具本体の端子台と電気的に接続され」る構成とは、「前記電源部は、端子台と電気的に接続され」る構成において共通する。 以上から、本件発明1と甲3発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点3> 「発光ユニットであって、 複数の半導体発光素子と、 前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板と、 前記複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部と、 前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部と、 前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、第2面とを有する支持部材と、を備え、 前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有し、 前記電源部は、端子台と電気的に接続される、 発光ユニット。」 <相違点1-3> 「発光ユニット」が、本件発明1では、「造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる」発光ユニットであるのに対して、甲3発明ではそのように特定されていない点。 <相違点2-3> 本件発明1では、 「前記電源部および前記制御部が」第2面に「設けられる」のに対して、 引用発明3では、 「LED2に電流を供給する電源回路12」が「照明ケース3と」「互いに着脱可能な構成であ」る「電源ケース4」に「収容」され、 「照明ユニット15の調光等の制御を行う制御部としてのマイコン23と、メモリ24と、照度センサ10と、赤外線センサ9とから構成される」「制御ユニット14」が「照明ケース3の底面」とは反対側の面に設けられているものではなく、「赤外線センサ9」は「照明ケース3の」「一方の端部に」「設けられ」、「照度センサ10」は「照明ケース3の」「他方の端部に」「設けられ」、「赤外線センサ9及び照度センサ10の本体は、照明ケース3の内部に収容され、赤外線センサ9及び照度センサ10の受光部は、赤外線等の光を受光できるように照明ケース3の短手側の両端部に装着したサイドカバー8の中央から外部に露出させて設けられ」ている点。 <相違点3-3> 「端子台」が、本件発明1では、「前記器具本体の」端子台であるのに対して、甲3発明では、「電源ケース4の内部の底面」に「設けられ」た「照明装置1に引き込まれる電力線を接続する端子台11」である点。 <相違点4-3> 本件発明では、 「前記無線制御部は、前記支持部材に取り付けられる筐体に収容された状態で、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されており、 前記筐体は、筐体本体と、前記筐体本体を覆う筐体カバーとから構成され、 前記筐体本体には押部が設けられ、 前記筐体カバーには突起部が設けられ、 前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される」のに対して、 甲3発明では、そのように特定されていない点。 (1-2)判断 事案に鑑み、最初に相違点2-3及び相違点4-3について検討する。 ア 相違点2-3について 甲3発明では、「制御ユニット14」は、「照明ユニット15の調光等の制御を行う制御部としてのマイコン23と、メモリ24と、照度センサ10と、赤外線センサ9とから構成される」「制御ユニット14」であるから、甲3発明の赤外線センサ9(本件発明1の「アンテナ」に相当。以下この判断においては、( )内は本件発明1の構成を示すこともある。)は、制御ユニット14(制御部)の一部分である。 そして、甲3発明では、「赤外線センサ9及び照度センサ10の本体は、照明ケース3の内部に収容され、赤外線センサ9及び照度センサ10の受光部は、赤外線等の光を受光できるように照明ケース3の短手側の両端部に装着したサイドカバー8の中央から外部に露出させて設けられ」ていることから、制御ユニット14(制御部)を、甲3発明の「照明ケース3の底面」と反対側の面(第2面)に設けようとすると、赤外線センサ9及び照度センサ10の受光部も含め赤外線センサ9(アンテナ)の全ての部分が、「照明ケース3の底面」と反対側の面(第2面)に設けられることになり、赤外線センサ9及び照度センサ10の受光部を、赤外線等の光を受光できるように照明ケース3の短手側の両端部に装着したサイドカバー8の中央から外部に露出させることができなくなってしまい、赤外線センサ9(アンテナ)は機能しなくなる。 そうすると、甲3発明において、赤外線センサ9(アンテナ)を含んでいる制御ユニット14(制御部)を、甲3発明の「照明ケース3の底面」と反対側の面(第2面)に設けて、相違点2-3に係る本件発明1の構成とすることには、阻害要因が存在する。 したがって、甲3発明において、相違点2-3に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。 イ 相違点4-3について 相違点4-3に係る本件発明1の構成(特に、「前記筐体本体には押部が設けられ、前記筐体カバーには突起部が設けられ、前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される」構成)は、甲5、甲6には記載も示唆もされていない。 したがって、甲3発明において、相違点4-3に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。 ウ 作用効果について そして、本件発明1は、「絶縁性を確保でき無線アンテナにノイズが乗ることを防止できる」(段落【0021】参照)という格別に顕著な作用効果を奏するといえる。 エ 判断のまとめ したがって、相違点1-3及び相違点3-3について検討するまでもなく、本件発明1は、甲3発明及び甲5、甲6に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2)本件発明5について 本件発明5は、それぞれ、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに請求項5の発明特定事項を付加して限定したものであるから、上記(1)で説示したのと同じ理由により、甲3発明及び甲5、甲6に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (3)小括 上記(1)及び(2)のとおりであるから、本件発明1及び5は、甲3発明及び甲5、甲6に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 よって、取消理由2-3によって、本件発明1及び5に係る特許を取り消すことはできない。 2-4 取消理由2-4 (1)本件発明1について (1-1)対比 本件発明1と甲4発明とを対比する。 ア 甲4発明の「照明器具A」が「備える」「部屋の天井の面に直接設置された蓋部23」は、本件発明1の「造営材に取り付けられた器具本体」に相当する。 イ 甲4発明において、「電源部3」は、「蓋部23のカバー21側の面に取り付けられ」ている。 また、甲4発明において、「取付部22」は、「カバー21側の面に、複数の発光ダイオード1が略同じ間隔で配置され」、「取付部22」は、「カバー21側」に「人感センサと照度センサを有するセンサ部5」が「設けられ」、「取付部22」は、「蓋部23と一体に固定され」ている。 そうすると、甲4発明の「照明器具A」が「備える」、「複数の発光ダイオード1」、「電源部3」、「人感センサと照度センサを有するセンサ部5」及び「取付部22」からなる装置は、「蓋部23」対して取り付けられており、本件発明1の「器具本体に取り付けられる発光ユニット」に相当する。 ウ 甲4発明の「複数の発光ダイオード1」は、本件発明1の「複数の半導体発光素子」に相当する。 甲4発明の「取付部22」は、「複数の発光ダイオード1が略同じ間隔で配置され、発光ダイオード1と電源部3とを電気的に接続する電気回路が設けられ」ているから、甲4発明の「取付部22」が、本件発明1の「複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板」を備えることは、明らかである。 エ 上記ウを踏まえると、甲4発明の「外部電源から供給された交流電力を直流に変換し、発光ダイオード1へ供給する電源部3」は、本件発明1の「複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部」に相当する。 オ 甲4発明の「取付部22」は、本件発明1の「支持部材」に相当する。 このことと、上記ウを踏まえると、甲4発明の「取付部22」の「複数の発光ダイオード1が略同じ間隔で配置され」ている「カバー21側の面」及び「取付部22」の「電源部3と端子台4とが収容空間に収容され」ている側の面は、それぞれ、本件発明1の「発光素子基板が取り付けられる第1面」及び「第1面の反対面である第2面」に相当する。 そして、これらのことを踏まえると、 甲4発明の 「蓋部23のカバー21側の面に取り付けられ、外部電源から供給された交流電力を直流に変換し、発光ダイオード1へ供給する電源部3と、 カバー21側の面に、複数の発光ダイオード1が略同じ間隔で配置され、発光ダイオード1と電源部3とを電気的に接続する電気回路が設けられ、電源部3と端子台4とが収容空間に収容され、蓋部23と一体に固定されている取付部22と、 カバー21側の取付部22に設けられた人感センサと照度センサを有するセンサ部5と、接続された信号線51は、取付部22と蓋部23とに設けられた孔を通って、照明器具Aの外に出され、外に出された信号線51は、照明器具Aの点灯/消灯を制御する制御機器に取り付けられる」構成と、 本件発明1の 「前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面とを有する支持部材」の構成とは、 「前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、第2面とを有する支持部材」において共通する。 カ 甲4発明の「端子台4」は、本件発明1の「端子台」に相当する。 このことと、上記ア、エを踏まえると、甲4発明の「ジャックタイプのコネクタ41を有し、蓋部23に設けられて取付部22の収容空間内に収容され、電源部3に接続されている端子台4」の構成は、本件発明1の「電源部は、器具本体の端子台と電気的に接続される」構成に相当する。 以上から、本件発明1と甲4発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点4> 「造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる発光ユニットであって、 複数の半導体発光素子と、 前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板と、 前記複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部と、 前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、第2面とを有する支持部材と、を備え、 前記電源部は、前記器具本体の端子台と電気的に接続される、 発光ユニット。」 <相違点1-4> 本件発明1では、「前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部」「を備え」、「前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有し」ているのに対して、甲4発明では、「照明器具Aの点灯/消灯を制御する制御機器」を備え、「照明器具Aの点灯/消灯を制御する制御機器」は、「カバー21側の取付部22に設けられた人感センサと照度センサを有するセンサ部5と、接続され」「取付部22と蓋部23とに設けられた孔を通って、照明器具Aの外に出され」た「信号線51」が、「取り付けられる」点。 <相違点2-4> 本件発明1では、「前記電源部および前記制御部が設けられる」第2面であるのに対して、甲4発明では、「電源部3」は、「蓋部23のカバー21側の面に取り付けられ」、「照明器具Aの点灯/消灯を制御する制御機器」は、「取付部22」の「電源部3と端子台4とが収容空間に収容され」ている側の面には設けられておらず、「人感センサと照度センサを有するセンサ部5と、接続され」「取付部22と蓋部23とに設けられた孔を通って、照明器具Aの外に出され」た「信号線51」が、「取り付けられ」、「人感センサと照度センサを有するセンサ部5」は「カバー21側の取付部22に設けられ」ている点。 <相違点3-4> 本件発明1では、 「前記無線制御部は、前記支持部材に取り付けられる筐体に収容された状態で、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されており、 前記筐体は、筐体本体と、前記筐体本体を覆う筐体カバーとから構成され、 前記筐体本体には押部が設けられ、 前記筐体カバーには突起部が設けられ、 前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される」のに対して、 甲4発明では、そのように特定されていない点。 (1-2)判断 事案に鑑み、まず相違点2-4及び相違点3-4について検討する。 ア 相違点2-4について 甲4発明の「人感センサと照度センサを有するセンサ部5」は、本件発明1の「信号を受信するアンテナ」に相当し、本件発明1の「制御部」の一部分といえるところ、「取付部22」の「カバー21側」(本件発明1の「第1面」に相当。以下この判断においては、( )内は本件発明1の構成を示す。)「に設けられ」ているから、信号を受信できるといえる。 ここで、甲4発明において、「照明器具Aの点灯/消灯を制御する制御機器」や「人感センサと照度センサを有するセンサ部5」など、本件発明1の「制御部」に相当する部品を、「取付部22」の「電源部3と端子台4とが収容空間に収容され」ている側の面(第2面)に設けようとすると、「制御部」の一部分である「人感センサと照度センサを有するセンサ部5」も「取付部22」の「電源部3と端子台4とが収容空間に収容され」ている側の面(第2面)に設ける必要がある。 しかしながら、そのようにすると、甲4発明の「人感センサと照度センサを有するセンサ部5」は、信号を受信することができず機能しなくなってしまうから、甲4発明において、「人感センサと照度センサを有するセンサ部5」を含む制御部を、「取付部22」の「電源部3と端子台4とが収容空間に収容され」ている側の面(第2面)に設けることには、阻害要因が存在する。 したがって、甲4発明において、相違点2-4に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。 イ 相違点3-4について 相違点3-4に係る本件発明1の構成(特に、「前記筐体本体には押部が設けられ、前記筐体カバーには突起部が設けられ、前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される」構成)は、甲5、甲6には記載も示唆もされていない。 したがって、甲4発明において、相違点3-4に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。 ウ 作用効果について そして、本件発明1は、「絶縁性を確保でき無線アンテナにノイズが乗ることを防止できる」(段落【0021】参照)という格別に顕著な作用効果を奏するといえる。 エ 判断のまとめ したがって、相違点1-4及び相違点3-4について検討するまでもなく、本件発明1は、甲4発明及び甲5、甲6に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2)本件発明5について 本件発明5は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに請求項5の発明特定事項を付加して限定したものであるから、上記(1)で説示したのと同じ理由により、甲4発明及び甲5、甲6に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (3)小括 上記(1)及び(2)のとおりであるから、本件発明1及び5は、甲4発明及び甲5、甲6に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 よって、取消理由2-4によって、本件発明1及び5に係る特許を取り消すことはできない。 2-5 取消理由2-5 (1)本件発明1について (1-1)対比 本件発明1と甲5発明とを対比する。 ア 甲5発明の「複数のLEDチップ21」は、本件発明1の「複数の半導体発光素子」に相当する。 そうすると、甲5発明の「複数のLEDチップ21が金属板22に導電性のSiC基板を介して導電可能状態で支持されているLEDユニット4」の構成における、「複数のLEDチップ21が」「金属板22に導電可能状態で支持されている」のに「介して」いる、「LEDユニット4」の「導電性のSiC基板」は、本件発明1の「複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板」に相当する。 イ 上記アを踏まえると、甲5発明の「LEDユニット4に対して直流電圧を供給する電源回路63」は、LEDユニット4の複数のLEDチップ21に対して直流電圧を供給する電源回路63であることが明らかであるから、本件発明1の「複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部」に相当する。 ウ (ア) 甲5発明の「LEDユニット4のための点灯制御回路部5」は、点灯制御を行う回路部であるから、LEDユニット4の複数のLEDチップ21の発光に関する制御を行うことが明らかであり、本件発明1の「半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部」に相当する。 (イ) 甲5発明の「リモコン信号受信部9」は、本件発明1の「信号を受信するアンテナ」に相当する。 このことと、上記イを踏まえると、甲5発明の「リモコン信号受信部9の出力信号とA/Dコンバータ65によるデジタル信号が、ストアされたプログラムによって比較され、比較により生成された出力信号を電源回路63に与え、LEDユニット4に所望の電流が流れるように制御する、マイコン66」は、本件発明1の「アンテナで受信した信号に応じて電源部から供給される電力を制御する無線制御部」に相当する。 (ウ) 上記(ア)、(イ)を踏まえると、甲5発明の「リモコン信号受信部9と、A/Dコンバータ65と、リモコン信号受信部9の出力信号とA/Dコンバータ65によるデジタル信号が、ストアされたプログラムによって比較され、比較により生成された出力信号を電源回路63に与え、LEDユニット4に所望の電流が流れるように制御する、マイコン66とを備える、LEDユニット4のための点灯制御回路部5」の構成は、本件発明1の「半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部」の構成、及び、「前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有」する構成に相当する。 エ (ア) 甲5発明の「第二本体3の下面」は、「複数のLEDチップ21が金属板22に導電性のSiC基板を介して導電可能状態で支持されているLEDユニット4」が「接してビス2などの取付手段で取り付けられ」るから、上記アを踏まえると、本件発明1の「発光素子基板が取り付けられる第1面」に相当する。 そして、甲5発明の「第二本体3」は、本件発明1の「支持部材」に相当し、甲5発明の「第二本体3」(支持部材)が、「第二本体3の下面」とは反対面である上面を有していることは明らかであり、甲5発明の「第二本体3の下面」とは反対面である上面は、本件発明1の「第1面の反対面である第2面」に相当する。 そうすると、甲5発明の「第二本体3の下面に接してビス2などの取付手段で取り付けられ、複数のLEDチップ21が金属板22に導電性のSiC基板を介して導電可能状態で支持されているLEDユニット4」と、本件発明1の「前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面とを有する支持部材」とは、「発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、第2面とを有する支持部材」において共通する。 (イ) 上記(ア)を踏まえると、 甲5発明の 「第二本体3の下面に接してビス2などの取付手段で取り付けられ、複数のLEDチップ21が金属板22に導電性のSiC基板を介して導電可能状態で支持されているLEDユニット4と、 LEDユニット4に対して直流電圧を供給する電源回路63と、リモコン信号受信部9と、A/Dコンバータ65と、リモコン信号受信部9の出力信号とA/Dコンバータ65によるデジタル信号が、ストアされたプログラムによって比較され、比較により生成された出力信号を電源回路63に与え、LEDユニット4に所望の電流が流れるように制御する、マイコン66とを備える、LEDユニット4のための点灯制御回路部5」及び「LEDユニット4のための点灯制御回路部5は、第二本体3の上方空間に収められ第一本体1の下面に設けられ」る構成と、 本件発明1の 「前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、前記電源部および前記制御部が設けられる第2面とを有する支持部材」とは、 「前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、第2面とを有する支持部材」において共通する。 オ 甲5発明において、「引掛プラグ15で受電された交流電源61は、電源回路63を介してLEDユニット4に対して直流電圧を供給している」から、「電源回路63」が、「引掛プラグ15」と電気的に接続されていることは、明らかである。 甲5発明の「引掛プラグ15」は、本件発明1の「端子台」に相当する。 これらのことと、上記イを踏まえると、甲5発明の「引掛プラグ15で受電された交流電源61は、電源回路63を介してLEDユニット4に対して直流電圧を供給している」構成と、本件発明1の「前記電源部は、前記器具本体の端子台と電気的に接続され」る構成とは、「電源部は、端子台と電気的に接続され」る構成において共通する。 カ (ア) 甲5発明の「天井C」及び「金属製の第一本体1」は、それぞれ、本件発明1の「造営材」及び「器具本体」に相当する。 そうすると、甲5発明の「天井C側に設けられ本体を構成する金属製の第一本体1」は、本件発明1の「造営材に取り付けられた器具本体」に相当する。 (イ) 上記(ア)及び上記ア~オを踏まえると、 甲5発明の「照明器具」を構成している、 「第一本体1の下面にビス2などの取付手段で取り付けられ本体を構成する金属製の第二本体3と、 第二本体3の下面に接してビス2などの取付手段で取り付けられ、複数のLEDチップ21が金属板22に導電性のSiC基板を介して導電可能状態で支持されているLEDユニット4と、 LEDユニット4に対して直流電圧を供給する電源回路63と、リモコン信号受信部9と、A/Dコンバータ65と、リモコン信号受信部9の出力信号とA/Dコンバータ65によるデジタル信号が、ストアされたプログラムによって比較され、比較により生成された出力信号を電源回路63に与え、LEDユニット4に所望の電流が流れるように制御する、マイコン66とを備える、LEDユニット4のための点灯制御回路部5」及び「LEDユニット4のための点灯制御回路部5は、第二本体3の上方空間に収められ第一本体1の下面に設けられ」る構成は、これらの部材全体が、「第一本体1」に取り付けられているから、本件発明1の「造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる発光ユニット」及び「発光ユニット」のいずれにも相当する。 以上から、本件発明1と甲5発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点1-5> 「造営材に取り付けられた器具本体に取り付けられる発光ユニットであって、 複数の半導体発光素子と、 前記複数の半導体発光素子が実装される発光素子基板と、 前記複数の半導体発光素子の電力供給源である電源部と、 前記半導体発光素子の発光に関する制御を行う制御部と、 前記発光素子基板が取り付けられる第1面と、当該第1面の反対面である第2面であって、第2面とを有する支持部材と、を備え、 前記制御部は、信号を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した信号に応じて前記電源部から供給される電力を制御する無線制御部とを有し、 前記電源部は、端子台と電気的に接続される、 発光ユニット。」 <相違点1-5> 本件発明1では、「前記電源部および前記制御部が」第2面に「設けられる」のに対して、甲5発明では、「LEDユニット4に対して直流電圧を供給する電源回路63と、リモコン信号受信部9と、A/Dコンバータ65と、リモコン信号受信部9の出力信号とA/Dコンバータ65によるデジタル信号が、ストアされたプログラムによって比較され、比較により生成された出力信号を電源回路63に与え、LEDユニット4に所望の電流が流れるように制御する、マイコン66とを備える、LEDユニット4のための点灯制御回路部5」は、「第二本体3」の上面に設けられておらず、「第二本体3の上方空間に収められ第一本体1の下面に設けられ」ている点。 <相違点2-5> 「端子台」が、本件発明1では、「前記器具本体の」端子台であるのに対して、甲5発明では、そのように特定されていない点。 <相違点3-5> 本件発明1では、 「前記無線制御部は、前記支持部材に取り付けられる筐体に収容された状態で、前記電源部を基準にして前記端子台と反対側に配置されており、 前記筐体は、筐体本体と、前記筐体本体を覆う筐体カバーとから構成され、 前記筐体本体には押部が設けられ、 前記筐体カバーには突起部が設けられ、 前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される」のに対して、 甲5発明では、そのように特定されていない点。 (1-2)判断 ア 事案に鑑み、まず相違点3-5について検討する。 相違点3-5に係る本件発明1の構成(特に、「前記筐体本体には押部が設けられ、前記筐体カバーには突起部が設けられ、前記無線制御部を実装する無線制御基板は、前記押部と前記突起部で押さえつけることにより、前記支持部材と離間した状態に配置される」構成)は、甲2~甲4には記載も示唆もされていない。 したがって、甲5発明において、相違点3-5に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。 イ 作用効果について そして、本件発明1は、「絶縁性を確保でき無線アンテナにノイズが乗ることを防止できる」(段落【0021】参照)という格別に顕著な作用効果を奏するといえる。 ウ 判断のまとめ したがって、相違点1-5及び相違点2-5について検討するまでもなく、本件発明1は、甲5発明及び甲2~甲4に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2)本件発明5について 本件発明5は、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに請求項5の発明特定事項を付加して限定したものであるから、上記(1)で説示したのと同じ理由により、甲5発明及び甲2~甲4に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (3)小括 上記(1)及び(2)のとおりであるから、本件発明1及び5は、甲5発明及び甲2~甲4に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 よって、取消理由2-5によって、本件発明1及び5に係る特許を取り消すことはできない。 第6 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件特許の請求項1、2、4、5に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件特許の請求項1、2、4、5に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 さらに、本件特許の請求項3に係る特許は、上記のとおり、本件訂正により削除された。これにより、特許異議申立人による特許異議の申立てについて、請求項3に係る申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったため、特許法第120条の8第1項において準用する同法第135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。

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2021-701119

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