特許異議申立
2021-700535
碾茶乾燥炉
- 審判番号
- 2021-700535
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2015-214511
- 登録番号
- 6810322
- 請求日
- 2021年06月01日
- 審決日
- 2022年02月24日
- 公報発行日
- 2022年05月27日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】株式会社寺田製作所
- 【異議申立人】カワサキ機工 株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 大熊 幸治
- 審判官 吉岡 沙織
- 審判官 関 美祝
- 分類
- P1651.113-YAA(A23F) / P1651.121-YAA(A23F) / P1651.841-YAA(A23F) / P1651.851-YAA(A23F) / P1651.853-YAA(A23F) / P1651.857-YAA(A23F) / P1651.854-YAA(A23F) / P1651.855-YAA(A23F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項、特許法第29条第2項、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の8
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6810322号発明「碾茶乾燥炉」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第6810322号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-5〕について訂正することを認める。
特許第6810322号の請求項2に係る特許を維持する。
特許第6810322号の請求項1、3、4、5に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第6810322号(以下、「本件特許」という。)の請求項1~5に係る特許についての出願は、平成27年10月30日の出願であって、令和2年12月15日にその特許権の設定登録がなされ、令和3年1月6日に特許掲載公報が発行され、その後、その特許の請求項1~5について、令和3年6月1日に特許異議申立人 カワサキ機工株式会社(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがなされたものである。
本件特許異議申立事件における手続の経緯及び提出された証拠方法は次のとおりである。
1 手続の経緯
令和 3年 6月 1日 :特許異議申立書、甲第1~2号証の提出
同年10月11日付け:取消理由通知
同年12月13日 :訂正請求書、意見書の提出
同年12月24日 :手続補正指令書(方式)
令和 4年 1月18日 :訂正請求書の手続補正書の提出
なお、申立人は、特許異議申立書において、意見書の提出を希望しない旨の申出を行っている。
2 証拠方法
甲第1号証:社団法人農山漁村文化協会編著、「茶大百科 I 歴史・文
化/品質・機能性/品種/製茶」、第1刷、社団法人農山漁
村文化協会、2008年3月25日、p.715-717
甲第2号証:特開平6-3052号公報
第2 訂正の適否
1 訂正の趣旨
令和4年1月18日に提出された訂正請求書の手続補正書によって補正された令和3年12月13日提出の訂正請求書による訂正(以下、「本件訂正」という。)の趣旨は、本件特許の明細書及び特許請求の範囲を、本件訂正請求書に添付した訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~5について訂正することを求めるものである。
2 訂正の内容
本件訂正の内容は、以下の訂正事項1~3のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1、3、4、5を削除する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2に、
「並行する無端輸送体を複数段設け、茶葉を複数段に分割して乾燥することを特徴とする請求項1記載の碾茶乾燥炉。」
と記載されているのを、
「燃焼空気を生成する燃焼部と、
該燃焼部で生成した燃焼空気を導入する煙道と、
通気性の無端輸送体と、
これらを囲う乾燥室とから構成し、
煙道の輻射熱により茶葉を乾燥するとともに、
並行する無端輸送体を複数段設け、茶葉を複数段に分割して乾燥することを特徴とする碾茶乾燥炉。」
と訂正する。
(3)訂正事項3
明細書の段落【0011】に、
「本発明の第1手段は、
燃焼空気を生成する燃焼部と、
該燃焼部で生成した燃焼空気を導入する煙道と、
通気性の無端輸送体と、
これらを囲う乾燥室とから構成し、
煙道の輻射熱により茶葉を乾燥することを特徴とする碾茶乾燥炉。
本発明の第2手段は、前記第1手段において、
並行する無端輸送体を複数段設け、茶葉を複数段に分割して乾燥する。
本発明の第3手段は、前記第1または2手段において、
散茶給葉部を設ける。
本発明の第4手段は、前記第1、2または3手段において、
乾燥室を複数設け、茶葉は上から下へ落下移動する。
本発明の第5手段は、前記第1、2、3または4手段において、
前記煙道に調節ダンパを設ける。」
と記載されているのを、
「本発明の第1手段は、
燃焼空気を生成する燃焼部と、
該燃焼部で生成した燃焼空気を導入する煙道と、
通気性の無端輸送体と、
これらを囲う乾燥室とから構成し、
煙道の輻射熱により茶葉を乾燥するとともに、
並行する無端輸送体を複数段設け、茶葉を複数段に分割して乾燥することを特徴とする碾茶乾燥炉。」
と訂正する。
なお、本件訂正前の請求項1~5について、請求項2~5は、請求項1を引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正前の請求項1~5に対応する訂正後の請求項1~5に係る本件訂正は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項に対してされたものである。
3 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1について
訂正事項1は、請求項1、3、4、5を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、訂正事項1が、新規事項を追加するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないことは明らかであるから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
(2)訂正事項2について
訂正事項2は、請求項1の記載を引用する訂正前の請求項2について、請求項間の引用関係を解消し、独立形式の請求項に改めるものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に掲げる他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
そして、訂正事項2は、訂正前の請求項2について、何ら実質的な内容の変更を伴うものでないから、新規事項を追加するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないことは明らかであり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
(3)訂正事項3について
訂正事項3は、上記訂正事項1及び2に伴い、訂正後の請求項1~5の記載と明細書の段落【0011】の記載とを整合させるものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
そして、新規事項を追加するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもないことは明らかであるから、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。
また、訂正事項3は、請求項1に関係するものであるから、訂正前の一群の請求項1~5に関係する訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第4項の規定に適合するものである。
4 まとめ
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号、第3号又は第4号に掲げる事項を目的とするものであり、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、本件特許の明細書及び特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-5〕について訂正することを認める。
第3 本件特許発明
上記第2のとおり本件訂正は認められるので、本件特許の請求項2に係る発明(以下、「本件訂正発明」ともいう。)は、訂正請求書に添付された特許請求の範囲の請求項2に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
(削除)
【請求項2】
燃焼空気を生成する燃焼部と、
該燃焼部で生成した燃焼空気を導入する煙道と、
通気性の無端輸送体と、
これらを囲う乾燥室とから構成し、
煙道の輻射熱により茶葉を乾燥するとともに、
並行する無端輸送体を複数段設け、茶葉を複数段に分割して乾燥することを特徴とする碾茶乾燥炉。
【請求項3】
(削除)
【請求項4】
(削除)
【請求項5】
(削除)」
第4 取消理由通知に記載した取消理由について
当審は、本件訂正発明に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由によっては、取り消すことはできないと判断する。
その理由は以下のとおりである。
1 取消理由の概要
本件訂正前の請求項1、3、4に係る特許に対して、当審が令和3年10月11日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は次のとおりである。
理由1(新規性)
本件特許の請求項1、3、4に係る発明は、本件特許出願前に日本国内において、頒布された下記の刊行物に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、本件特許の請求項1、3、4に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。
理由2(進歩性)
本件特許の請求項1、3、4に係る発明は、本件特許出願前に日本国内において、頒布された下記の刊行物に記載された発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許の請求項1、3、4に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
記
引用文献1:社団法人農山漁村文化協会編著、「茶大百科 I 歴史・文化
/品質・機能性/品種/製茶」、第1刷、社団法人農山漁村文
化協会、2008年3月25日、p.715-717(甲第1
号証)
2 甲第1号証に記載された事項
(1a)「9)碾茶機での乾燥
冷却散茶後の茶葉は,碾茶機下段コンベアの入口に散布して乾燥工程に移る。
■碾茶機の構造
・・・
碾茶機内の温度は200℃を超える高温となるため,耐熱性のあるレンガを保温性向上の目的も兼ねて側壁に使用する。そのクラシックな印象の碾茶機は,金網製のベルトコンベアに散布した茶葉が,トンネル状の乾燥室を通過する間に乾燥を行なう装置で,規模は,高さ2~4m,金網コンベアの幅が180~200cm,長さは10mあまりの,大型製茶機械である。コンベア3段式の例を示す(図2-3・・・)。
装置は仕切り板で区切られた上下二つの乾燥室からなり,以下,下部の乾燥室を初期乾燥室,上部の乾燥室を後半期乾燥室と表記する。各コンベアは,上から順に,上段,中段,下段の各コンベアと呼び,初期乾燥室に下段コンベアを,後半期乾燥室に上段および中段コンベアを配置する。
茶葉はまず下段コンベアで乾燥を行なった後いったん外部に取り出し,風力で上段コンベアに散布する。上段コンベアから後半期乾燥室に入った茶葉は,続いて中段コンベアを通り碾茶機での乾燥が終了する(図2-3の矢印)。コンベア3段式のほか,コンベア数が4段や5段の装置もある。その場合,初期乾燥室に下段コンベア1段があるのは同じで,後半期乾燥室のコンベア数が増加することにより茎部の乾燥を進めるなどの省力化や加工量の増加が図れる。」(715ページ左欄15行から右欄最終行)
(1b)「
[図:0001384133000001.jpg]
」(716ページ図2-3)
(1c)「装置の加熱は付属するた重油バーナーで行ない,茶葉が移動する方向に沿って火炉(バーナーの炎が広がる部分)や,煙道(排気管)を配置する(図2-4の灰色着色部分)。煙道の排気口には通風機(ファン)を取りつけて燃焼ガスの流れをつくり,煙道内部に接触させ熱を伝えながら外部に放出する。・・・
■初期乾燥工程の操作
表面が水分で覆われる程度に含水率が高い(500%程度)茶葉を下段コンベア上に散布する。約150℃の初期乾燥室で火炉や煙道からの放射伝熱(熱輻射,輻射熱とも呼ばれ,空気を介さず熱線によりエネルギーが直接伝わる)を受けながら急激に乾燥し,半分以下の含水率となる碾茶特有の香味が生成する工程である。茶葉から蒸散した水蒸気(水分)は,仕切り板付近に開口した排気筒から自然対流で外部に排出される(図2-4の白抜き矢印)。図2-3では碾茶機の長さ方向を短縮しており,実際は全体の7割近くを煙道部が占め,残り部分が火炉である(・・・)。」(716ページ左欄1行~右欄8行)
(1d)「
[図:0001384133000002.jpg]
」(717ページ図2-4)
3 甲第1号証に記載された発明
甲第1号証の上記(1a)~(1d)の記載からみて、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認める。
甲1発明
「仕切り板で区切られた上下二つの乾燥室を有する碾茶機であって、
前記二つの乾燥室は、
金網製のベルトコンベアからなる下段コンベアが配置された、下部の初期乾燥室と、
金網製のベルトコンベアからなる上段及び中段コンベアが配置された、上部の後半期乾燥室とからなり、
前記碾茶機は、さらに、
茶葉が移動する方向に沿った、重油バーナーの炎が広がる部分である火炉と、
燃焼ガスが流れる主煙道、返り煙道及び補助煙道と、
冷却散茶後の茶葉を下段コンベア入口に散布する冷却散茶機とを備え、
茶葉は、下部の初期乾燥室の下段コンベアで乾燥を行った後、風力で上部の後半期乾燥室の上段コンベアに散布し、上段コンベア、次いで後半期乾燥室の中段コンベアで乾燥し、
茶葉の乾燥は、火炉や煙道からの輻射熱により行う、碾茶機。」
4 当審の判断
本件訂正により、上記取消理由の対象となる請求項1、3、4が削除されたので、上記取消理由には理由がない。
5 まとめ
以上のとおりであるから、本件訂正発明に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由によって、取り消されるべきものではない。
第5 取消理由通知で採用しなかった特許異議申立理由について
当審は、本件訂正発明に係る特許は、申立人が申し立てた理由によっても、取り消すことはできないと判断する。
その理由は以下のとおりである。
1 申立て理由の概要
訂正前の請求項1~5に係る特許に対して、申立人が主張した特許異議申立理由のうち、取消理由通知において採用しなかった理由の要旨は、次のとおりである。
理由1(新規性)
本件特許の請求項2に係る発明は、本件特許出願前に日本国内において、頒布された甲第1号証に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、本件特許の請求項2に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。
理由2(進歩性)
本件特許の請求項5に係る発明は、本件特許出願前に日本国内において、頒布された甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許の請求項5に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
2 甲第1号証に記載された事項及び甲第1号証に記載された発明
上記第4 2及び3のとおりである。
3 当審の判断
上記理由2(進歩性)は、本件訂正により対象となる請求項5が削除されたので、理由がない。
したがって、上記理由1(新規性)について検討する。
(1)対比
本件訂正発明と甲1発明とを対比する。
甲1発明の「茶葉が移動する方向に沿った、重油バーナーの炎が広がる部分である火炉」は、燃焼ガスを生成させるものであるから、本件訂正発明の「燃焼空気を生成する燃焼部」に相当する。
甲1発明の「燃焼ガスが流れる主煙道、返り煙道及び補助煙道」は、本件訂正発明の「該燃焼部で生成した燃焼空気を導入する煙道」に相当する。
甲1発明の「金網製のベルトコンベアからなる下段コンベア」及び「金網製のベルトコンベアからなる上段及び中段コンベア」は、本件訂正発明の「通気性の無端輸送体」に相当する。
甲1発明の「仕切り板で区切られた上下二つの乾燥室」は、「金網製のベルトコンベアからなる下段コンベア」及び「金網製のベルトコンベアからなる上段及び中段コンベア」が配置された初期乾燥室及び後半期乾燥室とからなるから、各コンベアを囲うものであり、上記(1b)及び(1d)からも理解できるとおり、「燃焼ガスが流れる主煙道、返り煙道及び補助煙道」及び「茶葉が移動する方向に沿った、重油バーナーの炎が広がる部分である火炉」も囲うものといえる。
したがって、甲1発明の「仕切り板で区切られた上下二つの乾燥室を有する碾茶機」は、本件訂正発明の「これらを囲う乾燥室とから構成」される「碾茶乾燥炉」に相当する。
そして、甲1発明の「茶葉の乾燥は、火炉や煙道からの輻射熱により行う」ことは、本件訂正発明の「煙道の輻射熱により茶葉を乾燥する」ことに相当する。
したがって、本件訂正発明と甲1発明とは、以下の一致点及び相違点を有する。
一致点
「燃焼空気を生成する燃焼部と、
該燃焼部で生成した燃焼空気を導入する煙道と、
通気性の無端輸送体と、
これらを囲う乾燥室とから構成し、
煙道の輻射熱により茶葉を乾燥する碾茶乾燥炉。」である点。
相違点
本件訂正発明は、「並行する無端輸送体を複数段設け、茶葉を複数段に分割して乾燥する」と特定されているのに対し、
甲1発明は、「茶葉は、下部の初期乾燥室の下段コンベアで乾燥を行った後、風力で上部の後半期乾燥室の上段コンベアに散布し、上段コンベア、次いで後半期乾燥室の中段コンベアで乾燥」すると特定されている点。
(2)判断
甲1発明の「碾茶機」は、上段、中段及び下段からなる複数段のコンベアを有しているが、茶葉は、これら複数段のコンベアを下段、上段、次いで中段の順で移動して乾燥されるものであるから、「茶葉を複数段に分割して乾燥する」ものではない。
よって、上記相違点において甲1発明と相違するから、本件訂正発明は甲第1号証に記載された発明ではない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから、本件訂正発明は、甲第1号証に記載された発明ではない。
したがって、申立人の申し立てた理由1(新規性)は理由がない。
第6 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知書に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由及び証拠方法によっては、請求項2に係る発明の特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項2に係る発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
さらに、本件訂正により請求項1、3、4、5に係る発明の特許は削除されたため、申立人の請求項1、3、4、5に係る発明の特許についての特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しない。
したがって、請求項1、3、4、5に係る発明の特許についての特許異議の申立ては不適法であって、その補正をすることができないものであるから、特許法第120条の8で準用する同法第135条の規定により、却下すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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2021-700535