2021-390110
遊技機
- 審判番号
- 2021-390110
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2020-075018外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 6904459
- 請求日
- 2021年07月29日
- 審決日
- 2021年09月28日
- 公報発行日
- 2022年02月25日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .851-Y (A63F) / P141 .853-Y (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 10項目
第1 手続の経緯
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特許第6904459号(以下、「本件特許」という。)は、平成28年1月29日に出願した特願2016-16467号の一部を平成30年10月15日に新たな特許出願(特願2018-194520号)とし、さらにその一部を令和2年4月20日に新たな特許出願(特願2020-75018号)としたものであって、令和3年6月28日に特許権の設定登録がなされ、その後、同年7月29日に訂正審判(以下、「本件審判」という。)の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨
本件審判の請求の趣旨は、「特許第6904459号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。
第3 訂正の内容
本件審判の請求による訂正の内容は、以下のとおりである。
なお、下線は合議体が付したものであり、訂正箇所を示す。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「前記第1判定が特定の第1判定結果であることを示す態様が前記表示手段に表示された場合に、遊技球の入球が容易となる入球手段と、」
と記載されているのを、
「前記第1判定が特定の第1判定結果であることを示す態様が前記表示手段に表示された場合に開閉可能な可動体を備え、前記可動体が開放されることに基づいて遊技球の入球が容易となる入球手段と、」
に訂正する。
2 訂正事項2
願書に添付した明細書の段落【0006】、【0009】にそれぞれ記載された
「前記第1判定が特定の第1判定結果であることを示す態様が前記表示手段に表示された場合に、遊技球の入球が容易となる入球手段と、」
を、
「前記第1判定が特定の第1判定結果であることを示す態様が前記表示手段に表示された場合に開閉可能な可動体を備え、前記可動体が開放されることに基づいて遊技球の入球が容易となる入球手段と、」
に訂正する。
第4 当審の判断
1 特許法第126条第1項ただし書(訂正の目的)について
(1)訂正事項1について
訂正事項1は、本件特許の特許請求の範囲の請求項1における「遊技機」が有する「入球手段」が「前記第1判定が特定の第1判定結果であることを示す態様が前記表示手段に表示された場合に」「遊技球の入球が容易となる」ことについて、「開閉可能な可動体を備え、前記可動体が開放されることに基づいて」いることを限定するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)訂正事項2について
訂正事項2は、訂正事項1に係る訂正に伴い特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(3)小括
訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、訂正事項2は、同条同項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
2 特許法第126条第5項(新規事項の追加の有無)について
(1)訂正事項1について
訂正事項1の「入球手段」が「前記第1判定が特定の第1判定結果であることを示す態様が前記表示手段に表示された場合に」「遊技球の入球が容易となる」ことについて、「開閉可能な可動体を備え、前記可動体が開放されることに基づいて」いることについて、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)には、以下の記載がある。
なお、下線は、合議体が付したものであり、訂正に関連する箇所を示す。
「【0032】本パチンコ機10では、第1入球口64aへ遊技球が入球可能な開放状態と、第1入球口64aへの遊技球の入球を妨げる閉鎖状態とに可変可能な開閉扉を有した第1入球装置64が設けられている。第1入球装置64の開閉扉は、長方形の外形で構成され、第1入球口64aの外周と略一致して、遊技盤13と平行に直立して第1入球口64aと対峙して配置されることで、第1入球口64aへ遊技球が入球しないように構成することができる。開閉扉は、下端側を回動可能に軸支されており、図示しないソレノイドが作動(オン)することで、軸を中心に遊技盤13の前面側方向へ90度回動するように構成されている。これにより、遊技盤13の前面側を流下する遊技球を開閉扉の上面で受け、受けた遊技球を第1入球口64aの内部へと誘導するように構成されている。なお、詳細は、後述するが、遊技球が第1入球口64aへ入球した場合に特別図柄(第1図柄)の抽選が行われ、遊技球がスルーゲート(普通図柄始動口)67を通過した場合に普通図柄(第2図柄)の抽選が行われる。具体的には、第1入球装置64の開閉扉は、常には、閉鎖状態に設定されており、普通図柄の当たりとなると、予め定められた開放パターン(開放期間、開放回数)で開放状態に可変される。第1入球口64aに遊技球が入球すると、特別図柄の抽選が実行され、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で抽選結果に基づいた演出が実行される。」
「【0038】一方、スルーゲート(普通図柄始動口)67への遊技球の通過に対して実行される普通図柄の抽選では、普通図柄の当否判別が行われる。普通図柄(第2図柄)の当たりになると、所定時間(本実施形態では、2秒)、スルーゲート67の下方に位置する第1入球装置64の開閉扉が開放状態に可変され、第1入球口64aへ遊技球が入球し易い状態になる。つまり、普通図柄の当たりになると、遊技球が第1入球口64aへ入球し易くなり、その結果、特別図柄の抽選が行われ易くなる。【0039】普通図柄(第2図柄)の抽選が行われると、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が開始されて、所定時間(例えば、5秒や10秒などの選択された変動時間)が経過した後に、抽選結果を示す普通図柄が停止表示される。第2図柄表示装置83において変動表示が行われている間に遊技球がスルーゲート67を通過すると、その通過回数は最大4回まで保留され、その保留球数が第1図柄表示装置37により表示される。なお、本実施形態では、第2図柄の変動表示は、第2図柄表示装置83だけでなく、第3図柄表示装置81でも第2図柄表示装置83の変動表示に同期して実行される。なお、本実施形態では、スルーゲート67を通過するとその通過回数を最大4回まで保留するように構成したが、それに限らず、保留されない構成としてもよいし、4回とは異なる回数としてもよい。」
「【0071】図6(a)は、上述した図5(b)の状態から普図保留球数を一つ消化して普通図柄の変動が開始した場合の第3図柄表示装置81における表示態様の一例を示した図である。普通図柄の変動が開始されると、普通図柄表示領域Ds1の普図補助図柄が変動表示される。この普図補助図柄は、「○」図柄と「×」図柄で構成された図柄列で構成されており、普通図柄表示領域DS1には、この図柄列が2列で表示される。変動表示が開始されると、「○」図柄と「×」図柄とが繰り返し高速で変動表示される。なお、「○」図柄がそれぞれの図柄列で揃って表示された場合に、普通図柄の当たりを示して表示される。」
「【0073】図6(b)は、上述した図6(a)の状態から、普通図柄の変動時間が経過して、当たり図柄で停止表示した場合における第3図柄表示装置81で表示される表示態様の一例について示した図である。普通図柄表示領域Ds1には、普通図柄の当たりを示す「○」図柄が揃った状態で停止表示されている。融合図柄は、左図柄列と右図柄列に「7」図柄が表示され、中図柄列がスクロール表示したリーチ表示態様で表示される。さらに、左図柄列と右図柄列に表示されたリーチ図柄の「7」図柄の左点滅表示部DF1と右点滅表示部DF3は点灯した状態を維持して表示される。なお、中図柄列の中点滅表示部DF2は、点滅した状態で表示されている。【0074】このように、本実施形態では、普通図柄の変動表示に同期して融合図柄も変動表示を開始する。さらに、普通図柄の変動時間(変動期間)の経過に合わせて、普通図柄の当否判定結果が当たりであれば、リーチ表示態様で融合図柄が表示される。この場合には、左図柄列が先に変動を停止して、左点滅表示部DF1が点灯状態となり、その後、所定期間後(普通図柄の停止タイミングに合わせて)右点滅表示部DF3が停止表示し(リーチ図柄で停止表示)、右点滅表示部DF3が点灯状態で表示される。このように、左点滅表示部 DF1と右点滅表示部DF3とは、普通図柄の変動と同期して変動表示が開始され、普通 図柄の変動表示時間の経過に合わせて、右点滅表示部DF3の点滅表示が終了するように 構成されている。これにより、遊技者が右点滅表示部DF3に注目することにより、普通 図柄の変動表示の終了を判別することができる。 」
「【0076】図7(a)は、図6(b)を参照して上述した普通図柄が当たりを示す図柄で停止表示され、第1入球装置64の電動役物(開閉扉)が作動して、開閉扉が開放状態となる普通図柄の当たり遊技期間となった場合に第3図柄表示装置81に表示される表示態様の一例について示した図である。普通図柄の当たり遊技が開始されると、融合図柄はリーチ表示態様を維持した状態で「遊技球をスモールアタッカーに入れてスーパーリーチ突入」という文字を表示して、遊技者に第1入球装置64の第1入球口64aに遊技球を入球させるように促す報知態様が表示される。この場合、融合図柄はリーチ表示態様で表示され、中図柄列が低速でスクロール変動される状態が維持される。なお、本実施形態では、普通図柄が当たりとなったタイミングにより、第1入球口64aに遊技球を入球させるように遊技者に促す報知を表示したが、それに限らず、普通図柄の当たりとなる場合には、その所定秒数前(例えば、5秒前等)から報知を行うようにしてもよい。さらに、演出用の入球口(一般入賞口(入賞したら、1球を遊技者に払い出す))を配置しておき、遊技者がその入球口に入賞させることで、第3図柄表示装置81で表示される融合図柄の演出が可変するように構成しておいてもよい。このようにすることで、遊技者は、普通図柄の変動期間中にも遊技球を発射して遊技を行い易くできるので、普通図柄の当たりとなった場合に、第1入球口64aに遊技球を入球させることができないという不具合を抑制できる。」
「【0159】第2当たり乱数テーブル202dは、普通図柄の当たり判定値が記憶されているデータテーブルである。この第2当たり乱数テーブル202dに規定されている乱数値と、第2当たり乱数カウンタC4の値とが一致する場合に、普通図柄の大当たりと判定する。なお、第2当たり乱数テーブル202dの詳細な内容については、図14(c)を参照して後述する。なお、上述の通り、通常遊技状態において普通図柄の当たりと判定された場合は、所定時間(10秒)の変動表示が終了した後に、停止図柄が点灯表示されると共に、第1入球口64aに付随する電動役物(開閉扉)が「2秒間×1回」だけ開放される。」
本件特許明細書等の以上の記載における
・「普通図柄(第2図柄)の抽選」(【0038】、【0039】)
・「普通図柄(第2図柄)の当たり」(【0038】)又は「普通図柄の当たり」(【0073】、【0159】)
・「普通図柄表示領域Ds1に」、「普通図柄の当たりを示す「○」図柄が揃った状態で停止表示され」る態様、「融合図柄」に、「左図柄列と右図柄列に「7」図柄が表示され、中図柄列がスクロール表示したリーチ表示態様で表示され」、「さらに、左図柄列と右図柄列に表示されたリーチ図柄の「7」図柄の左点滅表示部DF1と右点滅表示部DF3は点灯した状態を維持して表示される」態様(【0073】)
・「第3図柄表示装置81」(【0073】等)
・「第1入球装置64の電動役物(開閉扉)」(【0076】、【0159】)
・「第1入球装置64」(【0032】、【0076】等)
は、それぞれ訂正後の請求項1の
・「第1判定」
・「特定の第1判定結果」
・「前記第1判定が特定の第1判定結果であることを示す態様」
・「表示手段」
・「開閉可能な可動体」
・「入球手段」
に対応する。
そうすると、本件特許明細書等に記載されている
「普通図柄(第2図柄)の抽選が行われると、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が開始されて、所定時間(例えば、5秒や10秒などの選択された変動時間)が経過した後に、抽選結果を示す普通図柄が停止表示され」、「第2図柄の変動表示は、第2図柄表示装置83だけでなく、第3図柄表示装置81でも第2図柄表示装置83の変動表示に同期して実行され」(【0039】)、
「普通図柄の変動時間が経過して、当たり図柄で停止表示した場合」、「第3図柄表示装置81で」、「普通図柄表示領域Ds1には、普通図柄の当たりを示す「○」図柄が揃った状態で停止表示され」、「融合図柄は、左図柄列と右図柄列に「7」図柄が表示され、中図柄列がスクロール表示したリーチ表示態様で表示され」、「さらに、左図柄列と右図柄列に表示されたリーチ図柄の「7」図柄の左点滅表示部DF1と右点滅表示部DF3は点灯した状態を維持して表示され」(【0073】)、
「普通図柄が当たりを示す図柄で停止表示され」ると、「開閉扉が開放状態とな」るよう「作動」し(【0076】)、「第1入球口64aへ遊技球が入球可能な開放状態と、第1入球口64aへの遊技球の入球を妨げる閉鎖状態とに可変可能な開閉扉を有した第1入球装置64」(【0032】)
は、訂正事項1を含む、訂正後の請求項1の
「前記第1判定が特定の第1判定結果であることを示す態様が前記表示手段に表示された場合に開閉可能な可動体を備え、前記可動体が開放されることに基づいて遊技球の入球が容易となる入球手段」
に対応するものである。
したがって、訂正事項1は、本件特許明細書等の記載に基づくものであって、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてなされたものである。
(2)訂正事項2について
訂正事項2は、特許請求の範囲の請求項1に対応する明細書の段落【0006】及び【0009】について、訂正事項1と同様の訂正を行うものである。
したがって、訂正事項2は、訂正事項1と同様の理由により、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてなされたものである。
(3)小括
訂正事項1及び2は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
3 特許法第126条第6項(特許請求の範囲の拡張又は変更の有無)について
(1)訂正事項1について
上記(1)で検討したように、訂正事項1は、請求項1における「遊技機」が有する「入球手段」が「前記第1判定が特定の第1判定結果であることを示す態様が前記表示手段に表示された場合に」「遊技球の入球が容易となる」ことについて、「開閉可能な可動体を備え、前記可動体が開放されることに基づいて」いることを限定するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(2)訂正事項2について
訂正事項2は、特許請求の範囲の請求項1に対応する明細書の段落【0006】及び【0009】について、訂正事項1と同様の訂正を行うものである。
したがって、訂正事項2は、訂正事項1と同様の理由により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(3)小括
訂正事項1及び2は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
4 特許法第126条第7項(特許出願の際独立して特許を受けることができること)について
本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を発見しない。
よって、本件訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおりであるから、訂正事項1及び2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2021-390110