商標拒絶査定不服審判
2021-011111
エヌコン、コン、シイオオエヌ
- 審判番号
- 2021-011111
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-155275
- 請求日
- 2021年08月20日
- 審決日
- 2022年04月13日
- 公報発行日
- 2022年05月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社ドワンゴ
- 【請求人代理人】蔵田 昌俊
- 【請求人代理人】小出 俊實
- 【請求人代理人】幡 茂良
- 【請求人代理人】橋本 良樹
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 分類
- T18 .261-WY (W09) / T18 .262-WY (W09) / T18 .263-WY (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-155275拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和元年10月31日に登録出願された商願2019-139489に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同2年12月16日に出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年1月6日付け :拒絶理由通知
令和3年2月19日 :意見書の提出
令和3年5月20日付け:拒絶査定
令和3年8月20日 :審判請求書の提出
第2 本願商標
本願商標は、「Ncon」の文字を標準文字で表してなり、第9類「アプリケーションソフトウェア,電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品,通信ネットワークを通じてダウンロード可能な画像・映像・音声・音楽,電子出版物」を指定商品として上記第1のとおり登録出願されたものである。
第3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第4119624号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成8年8月29日に登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,レコード,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」を含む第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同10年2月27日に設定登録され、その後、商標権一部取消し審判により、指定商品中、第9類「電気通信機械器具,電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。),電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー」について取り消すべき旨の審決がされ、同21年10月19日にその確定審決の登録がされ、現に有効に存続しているものである。
第4 当審の判断
1 本願商標について
本願商標は、「Ncon」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書等に載録された既成語とは認められないものであるから、特定の語義を有しない造語と認められるものであり、特定の観念を生じないものである。
そして、本願商標は、その構成中、語頭に位置する文字が大文字で「N」と表記され、「con」の文字が小文字で表記されていることからすると、語頭の「N」を「エヌ」と発音し、「con」を「コン」と発音するのが自然といえるから、本願商標からは、「エヌコン」の称呼を生じるものである。
したがって、本願商標は、「エヌコン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
2 引用商標について
引用商標は、別掲1のとおり、「NCOM」の文字を、同じ書体、同じ大きさで各文字の間隔をやや狭くして横書きしてなるところ、当該文字は、辞書等に載録された既成語とは認められないものであるから、特定の語義を有しない造語と認められるものであり、特定の観念を生じないものである。
そして、引用商標の構成中、「COM」の文字部分は、我が国で親しまれた「.com」を「ドットコム」と発音する例に倣い「コム」と発音されるのが自然といえるから、引用商標からは、「エヌコム」の称呼を生じるものである。
したがって、引用商標は、「エヌコム」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
3 本願商標と引用商標の類否について
(1)本願商標と引用商標の類否について検討するに、外観においては、両者はいずれも欧文字4文字からなり、「N」、「C(c)」、「O(o)」を共通にするものの、本願商標が、語頭に位置する「N」のみが大文字で表記され、標準文字で表されているのに対し、引用商標はその構成文字の全てが大文字で表記され、各文字の間隔をやや狭くして表されており、かつ、4文字目において「n」と「M」の差異を有し、これらの差異が、ともにわずか4文字という少ない文字構成からなる両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえず、両者は別異の語であるとの印象を与えるものというのが相当である。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観上、判然と区別し得るものである。
(2)称呼においては、本願商標から生じる「エヌコン」の称呼と引用商標から生じる「エヌコム」の称呼とは、ともに4音からなり、「エ」、「ヌ」、「コ」の音を共通にするものの、第4音において「ン」と「ム」の音の差異を有し、「ン」が前音「コ」に吸収され明瞭に聴取されず、一気に「エヌコン」と称呼されるのに対し、「ム」は前音「コ」に吸収されず、一音ずつ平坦に「エヌコム」と明確に称呼されるものであるから、これらの音調及び音感の差異が、わずか4音の構成からなる両称呼に与える影響は小さいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼しても、互いに聞き誤るおそれのないものというのが相当である。
そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼上、明瞭に聴別し得るものである。
(3)観念においては、本願商標と引用商標とはいずれも特定の観念を生じないから、両者は、観念上、比較することができないものである。
(4)以上によれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないものであるとしても、外観において判然と区別し得るものであり、称呼においても明瞭に聴別し得るものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標は、引用商標と商品の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
4 まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について判断するまでもなく、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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