商標拒絶査定不服審判
2021-010492
エコベンチ、エコ
- 審判番号
- 2021-010492
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-147716
- 請求日
- 2021年08月06日
- 審決日
- 2022年08月04日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】中央化学株式会社
- 【請求人代理人】打越 佑介
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .13 -Z (W20)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-147716拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「エコベンチ」の文字を標準文字で表してなり、第20類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和元年11月22日に登録出願されたものである。
原審では、令和2年9月16日付けで拒絶理由の通知、同3年2月1日付けで意見書及び手続補正書の提出、同年4月23日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年8月6日付けで本件拒絶査定不服審判が請求されている。
本願商標の指定商品は、原審における上記の手続補正書により、第20類「再生原料プラスチック製ベンチ,再生原料プラスチック製屋外用ベンチ」と補正された。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「エコベンチ」の文字を標準文字で表してなるところ、これは「(エコロジーの略)環境に配慮すること」の意味を有する「エコ」の語と「ベンチ」の語とを組み合わせたものと容易に認識できるから、全体として「環境に配慮したベンチ」ほどの意味合いを認識させる。
また、例えば「エコカー」や「エコ家電」のように、「エコ」の文字は広範な分野の商品に「環境保護を考えて開発されたもの」、「リサイクルされた材料の再利用」及び「省エネルギー」などを考慮して、自然環境に配慮した商品等を表示するものとして、他の語に冠して、一般に採択、使用されている実情がある。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「環境に配慮したベンチ」であること、すなわち、単に商品の品質を表示したものであると理解するにすぎないから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審による証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲に掲げる事実を発見したため、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、その結果を請求人に通知し、意見を求めた。
4 証拠調べ通知に対する請求人からの回答
(1)別掲(1)から(3)、(10)、(11)の事例は、請求人のベンチの意匠(甲1)と同一の意匠であるベンチであり、また、それらの事例のウェブサイトに掲載されている者は、いずれも請求人にとって本願商標を名称とする商品の直接的な取引者に相当する。
(2)別掲(6)から(9)の事例は、約12年もの間で数年の間にわずか1回のペースで、「環境を配慮したベンチ」の名称として「エコベンチ」が使用されたにすぎない。
(3)別掲(5)の事例は、木製であり、また、別掲(12)の事例は、「主材/樹脂成型」とされている。
(4)以上から、別掲の事例を根拠として、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとはいえない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性
ア 本願商標は、「エコベンチ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「エコ」の文字は「エコロジーの略。環境に配慮すること。」の意味を、「ベンチ」の文字は「横長の椅子。数人が同時に座れる椅子。」の意味を有する語(参照:「広辞苑 第7版」岩波書店)であって、いずれも我が国で親しまれた外来語であるから、構成文字全体として「環境に配慮したベンチ」程度の意味合いを想起させる。
イ そして、本願商標の指定商品と関連する業界において、別掲のとおり、再生原料や廃材などを原材料とする、環境に配慮したベンチが製造、販売、設置されている実情があり、それら商品を、例えば「エコ・ベンチ」、「エコベンチ」、「再生エコベンチ」などと称している事例もある。
ウ そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、再生原料を原材料とする「環境に配慮したベンチ(椅子)」であることを記述したものと認識、理解できるもので、単に商品の品質を表示するにすぎない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張
請求人は、別掲の事例には、請求人の商品の直接的な取引者によるものが含まれており、また、それ以外の事例における「エコベンチ」の語の使用頻度や素材を考慮すれば、これら事例は本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性の根拠とならない旨を主張する。
しかしながら、別掲の事例に請求人が製造に関与する商品が含まれているとしても、その取引の外形からそのような関連性を読み取ることは容易ではないから、それら事例を含めて、環境に配慮したベンチ(プラスチック製か木製かなどを問わない。)を指称するものとして「エコベンチ」等の語が取引上普通に使用されている実情があるといえる。
このように、別掲の事例を、本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性の判断において考慮することに特段の問題はない。
(3)結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-010492