商標拒絶査定不服審判
2021-005918
スキンパックトレー、スキンパック、パックトレー
- 審判番号
- 2021-005918
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-147473
- 請求日
- 2021年05月10日
- 審決日
- 2022年08月31日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】中央化学株式会社
- 【請求人代理人】打越 佑介
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 青野 紀子
- 審判官 小俣 克巳
- 分類
- T18 .13 -Z (W20)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-147473拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「スキンパックトレー」の文字を標準文字で表してなり、第20類に属する願書に記載されたとおりの商品を指定商品として、令和元年11月21日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年9月3日付けで拒絶理由が通知され、同3年1月8日受付で意見書が提出されたが、同年2月3日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和3年5月10日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に、手続補正書が提出され、本願の指定商品については、第20類「プラスチック製の包装用容器(「プラスチック製栓・ふた及び瓶」を除く。),コルク製・プラスチック製及び木製の栓,プラスチック製及び木製のふた,高さが10ミリメートル以上のプラスチック製の包装用容器(「プラスチック製栓・ふた及び瓶」を除く。),フランジ幅が3ミリメートル以上のプラスチック製の包装用容器(「プラスチック製栓・ふた及び瓶」を除く。),ガスバリア機能を有するプラスチック製の包装用容器(「プラスチック製栓・ふた及び瓶」を除く。)」と補正された。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「スキンパックトレー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「スキンパック」の文字は、本願の指定商品の分野において、包装方法の一種を表すものとして用いられており、「トレー」の文字は、浅い皿(箱)を表すものとして親しまれた語であって、包装形態の一つを表すものとして用いられているものである。そして、本願商標の指定商品は、包装用途の商品である。そうすると、本願商標は、「スキンパック包装用のトレー」を需要者に一般に認識させるにとどまるから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、「スキンパック包装用のトレー」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをし、その結果を請求人に対して、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、令和4年4月5日付け証拠調べ通知書をもって通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。
4 証拠調べ通知に対する請求人の意見
請求人は、上記3の証拠調べ通知に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、上記1のとおり、「スキンパックトレー」の文字を標準文字で表してなるところ、本願の指定商品を取り扱う分野においては、別掲のとおり、「スキンパック」の文字が包装方法の一種として使用されている事実、「トレイ」(トレー)の文字が、「浅い箱(皿)」を表し、指定商品の一種として使用されている事実、「スキンパックトレー」の文字及びこれに通じる「スキンパック用トレー」の文字が「スキンパック(包装)用トレー」程の意味合いで使用されている事実、及び、「スキンパック」と「トレー」(トレイ)の文字とが使用されている事実がある。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、本願商標に接する需要者は、その商品が「スキンパック(包装)用トレー」であること、すなわち、商品の品質を表したものとして理解、認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものである。
してみれば、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であると認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(2)請求人の主張
ア 請求人は、本願商標はその指定商品に使用されても、需要者に「スキンパック包装用のトレー」を直ちに認識させるものとはいえず、本願商標は直接的かつ具体的に特定できないものであること、すなわち「スキンパック」の語に対して抱かれる「包装形態」の意味合いは、容器による包装に関する業界のユーザー側の立場と関連するものであって、美容に関する業界その他のユーザーを含めた指定商品との関係において直ちに商品の品質を表示するようなものではない旨主張する。
しかしながら、本願の指定商品は、プラスチック製包装容器を主とするものであって、かつ、別掲のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野においては、「スキンパック」の文字が包装方法の一種として、また「トレー」の文字が「浅い箱(皿)」を表し、指定商品の一種として使用されている事実があることよりすれば、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する需要者は、「スキンパック(包装)用トレー」程の意味合いを容易に認識するにすぎないものと認める。
したがって、請求人の主張は採用できない。
イ 請求人は、「スキンパックトレー」の文字が、商品の具体的な品質を表示するものとして取引上普通に使用されている事実はない旨主張する。
しかしながら、本願商標を構成する文字全体が、取引上普通に使用されていないとしても、上記(1)に記載のとおり、本願商標の構成文字、及び、その指定商品の分野における取引の実情を考慮すれば、本願商標は、取引者、需要者に、商標全体として「スキンパック(包装)用トレー」程の意味合いを容易に理解させるものであるから、商品の品質を表示したものと判断するのが相当であり、請求人の主張は採用できない。
ウ 請求人は、トレーを用いる「スキンパック」の包装は、包装業界で流通している多種多様なトレーを用いて行われているのが包装業界の実情である旨主張しているが、そのことが事実であるとしても、結局、それらは「トレー」と総称されているものであるから、上記認定に変わりは無く、トレーが多種多様であることをもって上記判断が左右されるものではない。
エ 請求人は、当審において提出した手続補正書において、スキンパック包装の品質を向上させることを目的とした、容器の形状及び機能について限定した指定商品表示を追加しており、さらに、当初の指定商品にいまだ拒絶理由があるならば、当審の手続補正書で新たに追加した指定商品のみに限定する意思もある旨述べている。
しかしながら、たとえ、指定商品を限定したとしても、当該指定商品は、容器の形状及び機能に特化して明確化した、プラスチック製包装容器を主とする商品であることには変わりが無く、従って、当該補正を行ったとしても、上記認定の判断に影響を及ぼすものではない。
オ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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