商標拒絶査定不服審判
2021-009294
スタイル
- 審判番号
- 2021-009294
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-041665
- 請求日
- 2021年07月12日
- 審決日
- 2022年03月30日
- 公報発行日
- 2022年06月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ティーライフ株式会社
- 【請求人代理人】特許業務法人矢野内外国特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 榎本 政実
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 荻野 瑞樹
- 分類
- T18 .261-Z (W26) / T18 .262-Z (W26) / T18 .263-Z (W26)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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商願2020-41665拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第26類「ウィッグ」を指定商品として、令和2年4月14日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年1月26日付けで拒絶理由の通知がされ、同年3月9日に意見書が提出されたが、同年4月7日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和3年7月12日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
1 登録第5145051号商標(以下「引用商標1」という。)
引用商標1は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成19年4月13日登録出願、第26類「頭飾品」及び第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第9類、第14類、第16類、第18類、第25類、第26類、第35類、第41類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年6月27日に設定登録されたものである。
2 登録第5858737号商標(以下「引用商標2」という。)
引用商標2は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成27年9月10日登録出願、第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第14類、第18類、第25類及び第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成28年6月17日に設定登録されたものである。
3 登録第6120092号商標(以下「引用商標3」という。)
引用商標3は、別掲4のとおりの構成よりなり、平成29年12月19日登録出願、第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第18類及び第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成31年2月8日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1ないし引用商標3をまとめていうときは、「引用商標」という。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標と引用商標1及び引用商標2の要部並びに引用商標3とは、外観上の相違はあるものの、称呼と観念を共通にする、出所の混同を生ずるおそれのある類似の商標であり、かつ、本願の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務とは、同一又は類似するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「STYLE」の欧文字を横書きしてなり、その構成中の1文字目の「S」の文字の上下二つの湾曲部の内部に、それぞれ菱形の図形(以下「本願図形」という。)を配してなるものである。
そして、本願図形は、1文字目が「S」の欧文字であることを認識できない程度に装飾されているとはいい難いことから、本願商標は、視覚上、「STYLE」の欧文字を書してなるものと容易に認識できるものである。
したがって、本願商標は、その構成文字に相応して「スタイル」の称呼を生じ、「すがた、様式、型」等の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標1について
引用商標1は、別掲2のとおり、上段に「Style」の欧文字をやや小さく、下段に「81」の文字を大きく、上下二段に横書きしてなるところ、その構成各文字は、同じ書体で書されており、上段の「Style」における「y」の文字の下部は、下段における「8」の上部に接しており、他の文字も、上段と下段の隙間がないほどに極めて近接して書されていることに加え、その構成全体から生じる「スタイルハチジューイチ」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものであることから、引用商標1は、全体としてまとまりよく一体的なものとして看取されるものである。
そして、「Style81」の文字は、辞書等に載録されていない語であることから、特定の語義を有しない一種の造語として認識、把握されるとみるのが相当である。
したがって、引用商標1は、その構成文字に相応して「スタイルハチジューイチ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
イ 引用商標2について
引用商標2は、別掲3のとおり、「STYLE81」の文字を、「STYLE」と「81」の間にわずかな隙間を介して横書きしてなるところ、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさで書されており、また、その構成全体から生じる「スタイルハチジューイチ」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものであることから、引用商標2は、全体としてまとまりよく一体的なものとして看取されるものである。
そして、「STYLE81」の文字は、辞書等に載録されていない語であることから、特定の語義を有しない一種の造語として認識、把握されるとみるのが相当である。
したがって、引用商標2は、その構成文字に相応して「スタイルハチジューイチ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
ウ 引用商標3について
引用商標3は、別掲4のとおり、「STYLE」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ、等しい間隔で書されており、2文字目の「T」の欧文字の横棒のみが赤色で着色され(以下「引用色彩部分」という。)、他の文字は黒色で書してなるものである。
そして、引用色彩部分は、「T」の欧文字の横棒を赤色で着色したにすぎないものであることから、引用商標3は、視覚上、「STYLE」の欧文字を書してなるものと容易に認識できるものである。
したがって、引用商標3は、その構成文字に相応して「スタイル」の称呼を生じ、「すがた、様式、型」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
ア 本願商標と引用商標1及び引用商標2との類否について
本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、まず、称呼においては、本願商標から生じる「スタイル」の称呼と、引用商標1及び引用商標2から生じる「スタイルハチジューイチ」の称呼は、全体の音数が異なることから、両者は、称呼上、明瞭に聴別し得るものである。
また、外観においては、本願商標が、「STYLE」の欧文字を書してなり、1文字目の「S」の文字の上下二つの湾曲部の内部に、本願図形を配してなるものであるのに対し、引用商標1は、まとまりよく一体的に「Style」の文字及び「81」の文字を、上下二段に書してなるものであり、また、引用商標2は、まとまりよく一体的に「STYLE81」の文字を書してなるものであるから、本願商標と引用商標1及び引用商標2は、構成各文字における書体の相違のほか、本願図形の有無及び「81」の文字の有無という顕著な差異を有することから、外観上、判然と区別できるものである。
さらに、観念においては、本願商標は「すがた、様式、型」の観念を生じるのに対し、引用商標1及び引用商標2は、特定の観念を生じないものであるから、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、称呼において明瞭に聴別でき、外観において判然と区別でき、観念において相紛れるおそれはないものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標1及び引用商標2は、商品及び役務の出所について誤認混同を生じるおそれのない、互いに非類似の商標というのが相当である。
イ 本願商標と引用商標3との類否について
本願商標と引用商標3とは、まず、称呼においては、いずれも「スタイル」の称呼を生ずるものであるから、両商標は「スタイル」の称呼を共通にするものである。
また、外観においては、両商標は、本願図形の有無や色彩の有無、書体の相違がみられるものの、これらは格別顕著な相違とはいえないものであり、他方、いずれも「STYLE」の文字を容易に認識できるものであり、文字のつづりを共通にすることから、外観上、近似した印象を与えるものということができる。
さらに、観念においては、両商標は、いずれも「すがた、様式、型」の観念を生じるものであるから、両商標は、「すがた、様式、型」の観念を共通にするものである。
そうすると、本願商標と引用商標3とは、称呼及び観念を共通にするものであって、外観上も近似するものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、両商標は、商品及び役務の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
ウ まとめ
以上からすると、本願商標は、引用商標1及び引用商標2とは非類似の商標であり、引用商標3とは類似の商標であるというのが相当である。
(4)本願の指定商品と引用商標3の指定役務との類否について
本願の指定商品である第26類「ウィッグ」(以下「本願指定商品」という。)と、引用商標3の指定役務中の第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「引用指定役務」という。)とが類似するか否かについて、以下検討する。
本願指定商品である「ウィッグ」は、引用指定役務に係る取扱商品である「身の回り品」に含まれるものである。そして、商品の販売と、その商品を取り扱う小売等役務の提供とが同一の者によって行われることは、商取引上、しばしば見受けられるものであり、そのような場合、当該商品の販売場所や需要者の範囲が、当該役務の提供場所や需要者の範囲と一致することも、少なからずあるとみるのが相当であるから、本願指定商品及び引用指定役務は、これらに同一又は類似する商標が使用された場合、同一営業主の製造・販売又は提供に係る商品又は役務と誤認されるおそれのある、互いに類似する商品及び役務というべきである。
(5)小括
上記(1)ないし(4)によれば、本願商標は、引用商標1及び引用商標2とは非類似の商標であるから、引用商標1及び引用商標2との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
しかしながら、本願商標は、引用商標3と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標3の指定役務と類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、「STYLE(スタイル)」の文字は、服飾、身飾品、頭飾品等の身の回り品を取り扱う業界において、「服飾、髪の毛などの型」、「デザイン」の意味で使用されており、辞典にも掲載されている語であることから、「STYLE(スタイル)」の文字は、その文字のみでは商品又は役務の出所識別標識として機能しない旨主張する。
しかしながら、「STYLE(スタイル)」の文字が、辞典に載録されていることのみをもって、本願の指定商品である「ウィッグ」やその小売等役務の分野において、直ちに自他商品又は自他役務の識別標識として機能しないとはいい難く、また、上記商品及び役務を取り扱う業界において、請求人が主張するように、「ヘアスタイル」等の「スタイル」の文字を有する語が、商品の品質等を表す語として使用されているとしても、「STYLE(スタイル)」の文字が単独で、その商品又は役務に使用された場合に、商品の品質又は役務の質等を認識させ、自他商品又は自他役務の識別標識として機能しないとする具体的な証拠の提出はなく、また、その指定商品又は指定役務との関係において、商品の品質又は役務の質等を表示するものである等、取引者、需要者が、当該文字を自他商品又は自他役務の識別標識と認識し得ないと判断するべき特別な事情もないものである。
(2)本願商標と引用商標は、称呼上、観念上、類似する関係にあったとしても、外観上において商標としての識別力を有するものであって、互いに著しく異なるものであることから、商品の出所に誤認混同を生ずるおそれはない旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標及び引用商標3における「STYLE」の文字は、自他商品又は自他役務の識別標識として機能し得るものであり、上記1(3)イのとおり、本願商標と引用商標3とは、称呼及び観念を共通にするものであって、外観上も近似するものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、両商標は、商品及び役務の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
(3)以上のことから、請求人の上記主張は、いずれも採用できない。
その他、請求人の主張を採用するべき特段の事情はない。
3 結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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