商標拒絶査定不服審判
2021-007751
ミニトライポッドトライポッドミニ、ミニ、トライポッドトライポッドミニ、トライポッド、トライポッドミニ
- 審判番号
- 2021-007751
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-023260
- 請求日
- 2021年06月15日
- 審決日
- 2021年12月09日
- 公報発行日
- 2022年03月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社マーベラス
- 【請求人代理人】江部 武史
- 審判長/審判官
- 審判長 齋藤 貴博
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 綾 郁奈子
- 分類
- T18 .261-Z (W092841) / T18 .262-Z (W092841) / T18 .263-Z (W092841)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第4条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-23260拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおり、上段に「mini」の欧文字(語頭の「m」から語尾の「i」にかけて波線様の装飾がある。)を、下段に上段と同じ幅に収まるように小さく「TRYPOD トライポッドミニ」の文字を、「O」の文字内に花のような図形を配してなり、第9類、第28類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和2年3月4日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年3月1日付けで拒絶理由の通知がされ、同年4月5日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して令和3年6月15日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものであり、指定商品及び指定役務については、同日受付の手続補正書により、最終的に、別掲2のとおりに補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
以下、引用商標1ないし引用商標8をまとめていうときは、「引用商標」という。
1 引用商標1(登録第4272782号)
商標
[図:0001382462000001.jpg]
指定商品 第28類(商標登録原簿記載のとおり)
登録出願日 平成9年3月19日
優先権主張日 1997年(平成9年)1月22日
設定登録日 平成11年5月14日
2 引用商標2(登録第4278093号)
商標
[図:0001382462000002.jpg]
指定商品 第16類(商標登録原簿記載のとおり)
登録出願日 平成9年3月19日
優先権主張日 1997年(平成9年)1月22日
設定登録日 平成11年5月28日
3 引用商標3(登録第4504816号)
商標
[図:0001382462000003.jpg]
指定商品 第9類(商標登録原簿記載のとおり)
登録出願日 平成9年3月19日
優先権主張日 1997年(平成9年)1月22日
設定登録日 平成13年9月7日
4 引用商標4(国際登録番号0727906)
商標
[図:0001382462000004.jpg]
指定商品・役務 第12類、第25類、第28類及び第38類(国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿記載のとおり)
国際商標登録出願日(事後指定) 2000年(平成12年)6月16日
設定登録日 2001年(平成13年)8月17日
5 引用商標5(国際登録番号0727906)
商標
[図:0001382462000005.jpg]
指定商品・役務 第14類、第16類、第18類、第36類及び第37類(国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿記載のとおり)
国際商標登録出願日(事後指定) 2002年(平成14年)8月8日
設定登録日 2003年(平成15年)11月7日
6 引用商標6(国際登録番号0900557)
商標
[図:0001382462000006.jpg]
指定商品 第14類、第16類、第18類、第21類、第25類及び第28類(国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿記載のとおり)
国際商標登録出願日 2006年(平成18年)7月19日
優先権主張日 2006年(平成18年)6月21日 EUIPO
設定登録日 2008年(平成20年)2月15日
7 引用商標7(国際登録番号1339740)
商標
[図:0001382462000007.jpg]
指定商品・役務 第2類ないし第4類、第6類ないし第9類、第11類、第12類、第14類、第16類ないし第22類、第24類ないし第30類及び第32類ないし第44類、(国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿記載のとおり)
国際商標登録出願日 2015年(平成27年)10月7日
優先権主張日 2015年(平成27年)4月8日 Germany
設定登録日 2019年(平成31年)4月12日
8 引用商標8(国際登録番号1441732)
商標
[図:0001382462000008.jpg]
指定商品 第12類及び第28類(国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿記載のとおり)
国際商標登録出願日 2018年(平成30年)7月26日
優先権主張日 2018年(平成30年)5月8日 Germany
設定登録日 2020年(令和2年)7月10日
9 引用商標9(登録第4682168号)
商標
[図:0001382462000009.jpg]
指定商品 第16類(商標登録原簿記載のとおり)
登録出願日 平成14年3月20日
設定登録日 平成15年6月13日
第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、上段に「mini」の欧文字(語頭の「m」から語尾の「i」にかけて波線様の装飾がある。)を、下段に上段と同じ幅に収まるように小さく「TRYPOD トライポッドミニ」の文字を、「O」の文字内に花のような図形を配してなるものである。
そして、上段の「mini」の文字部分は、下段の「TRYPOD トライポッドミニ」の文字部分に比べて顕著に表されており、取引者、需要者に対し、商品及び役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるから、本願商標の構成中、「mini」の文字部分が自他商品及び自他役務の識別標識としての要部であるといえる。
よって、本願商標の「mini」の文字部分を抽出し、他人の商標と比較することが許されるべきである。
そして、「mini」の文字は、「小型の」(出典:広辞苑第七版)を意味する語である。
そうすると、本願商標からは、下段の構成文字に相応して、「トライポッド」、「トライポッドミニ」の称呼が生じるほか、顕著に表された上段の「mini」の文字部分から、「ミニ」の称呼をも生じ、「小型の」の観念が生じるものである。
(2)引用商標について
ア 本願の指定商品及び指定役務は、前記第1のとおり補正された結果、引用商標9の指定商品と同一又は類似の商品は削除された。
よって、本願の指定商品及び指定役務は、引用商標9の指定商品と類似しない商品及び役務となった。
イ 前記第2のとおり、引用商標1ないし引用商標5及び引用商標8は、いずれも左右に羽のような図形を配した黒色の円の中に「MINI」の白抜き文字又は灰色の文字を表してなり、引用商標7は、同様の白色の円の中に「MINI」の文字を黒色で表してなり、引用商標6は、黒色の盾のような図形の中の上部に、「MINI」の白抜き文字を表し、下部に縦長の四角形を2個白抜きで配してなるところ、これらの引用商標は、構成中の図形部分と文字部分が、視覚上明確に分離して看取され得るものであり、それぞれの観念上の繋がりもなく、各構成要素が一体であることを認識させるような特徴もみられないことから、両者が常に一体不可分のものとしてのみ認識されるものとはいい難いものである。
してみれば、引用商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「MINI」の文字部分を記憶にとどめ、当該文字部分をもって取引にあたる場合も決して少なくないものといえるから、本願商標から当該「MINI」の文字部分を要部として分離、抽出し、他人の商標と比較することも許されるものといえる。
そうすると、引用商標においては、「MINI」の文字部分も、独立して自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。
よって、引用商標からは、「MINI」の文字に相応して、「ミニ」の称呼、「小型の」の観念が生じると判断するのが相当である。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標との類否について検討するに、両者は、その全体の外観は相違するが、本願商標の要部と認められる「mini」の文字部分と引用商標の構成文字「MINI」は、小文字と大文字の差異を有するものの、「mini(MINI)」の綴りを同一にするものであるから、その外観において一定程度の類似性を有するものといえる。
そして、本願商標と引用商標は、前記(1)及び(2)イのとおり、「ミニ」の称呼及び「小型の」の観念を共通にするものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標は、「ミニ」の称呼及び「小型の」の観念を共通にし、外観において、その構成中の「mini(MINI)」の綴りを同一にするものであるから、商標がその外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、称呼及び観念を共通にする、相紛れるおそれのある類似する商標と判断するのが相当である。
(4)指定商品及び指定役務の類否について
本願商標の指定商品及び指定役務中、第9類「家庭用テレビゲーム機用プログラム,家庭用テレビゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路・磁気テープ・磁気ディスク・光ディスク・ROMカートリッジ・その他の記録媒体,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路・磁気テープ・磁気ディスク・光ディスク・ROMカートリッジ・その他の記録媒体,家庭用テレビゲーム機用ソフトウェア,ビデオゲームプログラム,ビデオゲームソフトウェア」は、引用商標1の指定商品中の第28類「ボードゲームおもちゃ,液晶表示付き電子ゲームおもちゃ及びこれらの付属品,その他のおもちゃ,人形,コンピュータゲーム用機器(硬貨を使用するもの又はテレビ受像機と組み合わせて使用するものを除く。),コンピュータゲーム用具(硬貨を使用するもの又はテレビ受像機と組み合わせて使用するものを除く。)」、引用商標2の指定商品中の第16類「かるた」、引用商標3の指定商品中の第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ」、引用商標4の指定商品及び指定役務中の第28類「Games and playthings; decorations for Christmas trees.」、引用商標5の指定商品及び指定役務中の第16類「transfer-pictures, playing cards.」、引用商標6の指定商品中の第28類「Model vehicles and parts therefor, included in this class.」、引用商標7の指定商品及び指定役務中の第9類「Pre-recorded magnetic data carriers」及び第28類「Playthings; games; toys; card games; computer games consoles and electronic games consoles; scale model vehicles and kits of parts therefor; scale model vehicles and parts therefor, included in this class; balloons; decorations for christmas trees; miniatures of vehicles; video game apparatus.」、引用商標8の指定商品中の第28類「Christmas tree decorations and artificial Christmas trees; toys, games, playthings and novelties for parties, dances [party favors, favours]; video game apparatus; parts and accessories for all aforementioned goods, included in this class.」と同一又は類似の商品である。
また、本願商標の指定商品及び指定役務中、第9類「業務用テレビゲーム機用プログラム,業務用テレビゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路・磁気テープ・磁気ディスク・光ディスク・ROMカートリッジ・その他の記録媒体,業務用テレビゲーム機用ソフトウェア,業務用ゲーム機のプログラム,ビデオゲームプログラム,ビデオゲームソフトウェア」及び第28類の商品は、引用商標3の指定商品中の第9類「遊園地用機械器具」、引用商標7の指定商品及び指定役務中の第9類「Pre-recorded magnetic data carriers」及び第28類「computer games consoles and electronic games consoles; video game apparatus.」、引用商標8の指定商品中の第28類「fairground ride apparatus and playground apparatus; video game apparatus; parts and accessories for all aforementioned goods, included in this class.」と同一又は類似の商品である。
また、本願商標の指定商品及び指定役務中の第9類「インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル,ダウンロード可能な携帯端末装置用の音楽ファイル,レコード」は、引用商標7の指定商品及び指定役務中の第9類「Pre-recorded magnetic data carriers; audio, video and audio-visual recordings」と同一又は類似である。
また、本願商標の指定商品及び指定役務中の第41類「映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営に関する情報の提供,オンラインによる画像・映画・動画・映像・音楽・文字情報の提供,オンラインによる画像・映画・動画・映像・音楽・文字情報の提供に関する情報の提供,電子計算機端末又は携帯電話機による通信を用いて行う画像・映画・動画・映像・音楽・文字情報の提供,家庭用テレビゲーム機又は業務用テレビゲーム機による通信を用いて行う画像・映画・動画・映像・音楽・文字情報の提供,電子計算機端末又は携帯電話機による通信を用いて行う画像・映画・動画・映像・音楽・文字情報の提供に関する情報の提供,書籍・アニメーション・おもちゃ・ゲーム等のキャラクターに関する画像の提供,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,オンラインによる演芸及び演劇の上演・音楽の演奏,オンラインによる演芸及び演劇の上演・音楽の提供に関する情報の提供,電子計算機端末又は携帯電話機による通信を用いて行う演芸・演劇・音楽の提供,電子計算機端末又は携帯電話機による通信を用いて行う演芸・演劇・音楽の提供に関する情報の提供,ストリーミング方式によるインターネットを利用した画像及び音楽の提供,ゲーム大会の興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),娯楽施設に関する情報の提供,オンラインによるゲームの提供,オンラインによるゲームの提供に関する情報の提供,電子計算機端末又は携帯電話機による通信を用いて行うゲームの提供,電子計算機端末又は携帯電話機による通信を用いて行うゲームの提供に関する情報の提供,オンラインゲームのユーザーの成績に関する情報の提供,携帯電話を利用したゲームの提供,映画の上映・制作又は配給,娯楽施設の提供,ゲームセンターの提供,遊園地の提供,遊園地の提供に関する情報の提供,カジノゲーム施設の提供,カジノに関する情報の提供」は、引用商標7の指定商品及び指定役務中の第41類「entertainment; sporting activities; organization of exhibitions for cultural or educational purposes; providing of recreation facilities; presentation of live performances; discotheque services; entertainment club services.」と同一又は類似の役務である。
(5)小括
以上より、本願商標は引用商標と類似する商標であり、かつ、引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似する商品及び役務について使用するものであるから、商標法第4条1項11号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、本願商標は、「TRY」部分及び「トライ」部分との関係で、ラグビーゲームにおいて、プレイヤがトライするような印象が看取され、上部は人様図形がプレイフィールド内から相手ゴールポストを模したような図形を外観したような印象を与えているから、本願を構成する文字と図形の一体感を強めており、ラグビーゲームを含めたエンターテイメント関連の商品・役務を指定する本願の指定商品・役務と相まって、観念的に密接な関連性を有し、一体的に看取、把握されるものである旨、また、上部の図形部分は、文字と観念的に結びつくことに加え、特定の文字を認識できないほど図案化されていることから、この図形部分と文字部分とを分離して観察することはできない旨主張する。
しかしながら、本願商標の上段部分は、明確に「mini」の文字を看取させるものといわざるを得ず、特定の文字を認識できないほど図案化されているとはいえない。また、本願の指定商品及び指定役務の分野における通常の取引者、需要者が、本願商標の構成態様から、請求人が主張するような詳細な意味を読み取って観念を想起するとは考え難い。そして、本願商標の上段文字の「mini」の文字部分を抽出し、他人の商標と比較することが許されることは、前記1(1)のとおりであるから、本願商標の「mini」の文字部分から、「ミニ」の称呼をも生じ、「小型の」の観念が生じると判断するのが相当である。
(2)請求人は、引用商標の権利者は、高級車を提供する会社として知られているところ、必然的に若年者は需要者から除外され、運転免許返納制度がある中、大部分の高齢者は需要者の対象から外れる一方、請求人は、アーケードゲーム機やゲームソフトなどを開発、販売するメーカーであり、全世代の需要者を対象としているから、本願商標が使用される指定商品の取引者、需要者および取引者層、需要者層は、引用商標が使用される指定商品の取引者、需要者および取引者層、需要者層とは全く異なるのであって、本願商標と引用商標が出所の混同を生じるおそれはない旨主張する。
しかしながら、引用商標の権利者が、高級車を提供する会社として知られているとしても、本願商標の指定商品及び指定役務が引用商標の指定商品及び指定役務と抵触するのは、前記1(4)のとおり、例えば、「ボードゲームおもちゃ,遊園地用機械器具,家庭用テレビゲームおもちゃ」のような商品や、「entertainment(娯楽の提供)」のような役務であって、必ずしも高級車に係る商品及び役務ではないから、本願商標と引用商標の類否を判断するにあたり、引用商標の権利者が高級車を提供する需要者層と請求人の予定する需要者層を比較し、それらが全く異なるものであるとの主張は、本件判断を左右するものではない。
(3)したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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