商標取消審判
2021-300021
ミニエアー、ミニ、エアー、エイアイアアル
- 審判番号
- 2021-300021
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2016-001407
- 登録番号
- 5856006
- 請求日
- 2021年01月14日
- 審決日
- 2022年03月09日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】厦▲門▼艾美森新材料科技股▲ふん▼有限公司
- 【請求人代理人】村井 康司
- 【請求人代理人】魯 佳瑛
- 【被請求人】村田 晴俊
- 【被請求人代理人】松下 恵三
- 【被請求人代理人】長谷川 二美
- 審判長/審判官
- 審判長 齋藤 貴博
- 審判官 岩崎 安子
- 審判官 相崎 裕恒
- 分類
- T132 .1 -Z (W35) / T132 .11 -Z (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第2条第3項第8号、商標法第2条第3項第6号、商標法第50条第1項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5856006号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第5856006号商標の指定役務中、第35類「包装用機械器具及びその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,プラスチック加工機械器具の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,梱包用機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,繊維機械器具及びその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,粉体異物検査装置の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,壁紙糊付機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5856006号商標(以下「本件商標」という。)は、標準文字の「MINI AIR」の欧文字からなり、平成28年1月7日に登録出願され、「包装用機械器具及びその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,プラスチック加工機械器具の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,梱包用機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,繊維機械器具及びその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,粉体異物検査装置の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,壁紙糊付機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、同年6月3日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和3年1月27日であり、その請求の登録前3年以内の平成30年1月27日から令和3年1月26日までの期間を以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べている。
1 請求の理由
本件商標は、その指定役務中、第35類の「包装用機械器具及びその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,プラスチック加工機械器具の部品及び付属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,梱包用機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,繊維機械器具及びその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,粉体異物検査装置の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,壁紙糊付機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「請求に係る指定役務」という。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
請求人は、被請求人の答弁に対する弁駁をしていない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第18号証を提出している。
1 令和3年5月7日付の審判事件答弁書
(1)被請求人は、本件商標について、第35類「プラスチック製梱包用緩衝材の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,包装用機械器具及びその部品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、2016年8月4日より現在に至るまで、A氏に対し通常使用権を許諾しており、通常使用権者が本件商標を使用している。
(2)通常使用権者が卸売している製品は、プラスチック製の袋に空気を充填して圧着した梱包用緩衝材を製造する機械の付属品であるプラスチック製の梱包用緩衝材フィルム(以下「本件商品」という。)である。本件商品は、内部に空気を充填して使用するプラスチック製フィルムからなる梱包用緩衝剤であり、梱包用緩衝材を製造する機械に取り付け、空気を充填することから、包装用機械器具の部品でもある。通常使用権者は、Amazon Japanに、本件商品を卸売し、本件商品の卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供を行っている。
2 令和3年11月22日差出の回答書
(1)通常使用権者が卸売している製品は、各種商品(精密機械やワレモノ等)を梱包又は包装する際に使用する梱包用機械、包装用機械であり、プラスチック製フィルムを圧着加工するプラスチック加工機械器具でもある。通常使用権者は、上記商品を顧客に卸売または小売している(乙9~乙18)。
通常使用権者は、Amazon上に出店して、本件商品を小売し、当該小売業務において行われる顧客に対する便益の提供を行っている(乙17、乙18)。通常使用権者が小売及び卸売している商品は、「MINI AIR」という名称の梱包用機械器具である。販売実績の一例を乙第10号証ないし乙第18号証にて説明する。
(2)通常使用権者は、本件商標を役務に関する取引書類に標章を付して電磁的方法により提供する行為、電磁的方法により行う映像面を介した役務の提供に当たりその映像面に標章を表示して役務を提供する行為を行っており、商標法第2条第3項第8号の使用を行っている。
また、通常使用権者は、本件商標を、役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物である本件商品に標章を付しており、商標法第2条第3項第6号記載の使用を行っている。
第4 当審の判断
1 被請求人提出の証拠の内容
(1)乙第2号証、乙第3号証、乙第5号証、乙第8号証について
ア 乙第2号証は、印刷出力されたウェブページの写しであり、ページの左上に「2021/5/5」と表示されている。乙第2号証には、さらに、商品の写真とともに「Amazon.co.jp」、「【ミニエアー イージー】MINI AIR EASI エアクッション 製造機 専用 フィルム200×150mm 長さ280m(1巻) 包装 緩衝材」「ブランド:アメソンジャパン(Ameson Japan)」等の商品の説明や商品の価格等が示されており、商品の写真として「MINI AIR」と表示がなされたフィルムが示されている。
イ 乙第3号証は、印刷出力されたウェブページの一部の写しであり、日付を示す表示は見当たらない。乙第3号証には、商品の写真とともに「Amazon.co.jp」、「【ミニエアー イージー】MINI AIR EASI エアクッション 製造機 専用 フィルム200×150mm 長さ280m(1巻) 包装 緩衝材」「ブランド:アメソンジャパン(Ameson Japan)」等の商品の説明や商品の価格等が示されており、商品の写真として「MINI AIR」と表示がなされたフィルム及びエアクッション製造機が示されている。
ウ 乙第8号証は、印刷出力されたウェブページの一部の写しであり、日付を示す表示は見当たらない。乙第8号証には、商品の写真とともに「Amazon.co.jp」、「【ミニエアー イージー】MINI AIR EASI エアクッション 製造機 専用 フィルム200×150mm 長さ280m(1巻) 包装 緩衝材」「ブランド:アメソンジャパン(Ameson Japan)」等の商品の説明や商品の価格等が示されており、商品の写真として「MINI AIR」と表示がなされたフィルムが示されている。
(2)乙第9号証ないし乙第12号証について
ア 乙第9号証は、印刷出力されたウェブページの一部の写しであり、日付を示す表示は見当たらない。乙第9号証には、商品の写真とともに「Amazon.co.jp」、「【ミニエアー イージー】MINI AIR EASI エアクッション 包装 緩衝材 製造機【一年保証付】フィルム ロール 40m付属」との商品の説明や商品の価格等が示されており、商品の写真として「MINI AIR」と表示がなされたフィルム及びエアクッション製造機が示されている。
イ 乙第10号証は、印刷出力されたウェブページの一部の写しであり、日付を示す表示は見当たらない。乙第10号証には「注文管理」との表示がなされており、「2019/7/1」との日付とおぼしき数字が表示されるとともに、「【ミニエアー イージー】MINI AIR EASI エアクッション 包装 緩衝材 製造機【一年保証付】フィルム ロール 40m付属」との内容と注文番号、数量、商品の小計及び出荷予定日等の具体的な数字が日付とおぼしき数字と関連づけて示されている。
なお、「2019/7/1」に関連づけて示されている注文番号は、乙第11号証及び乙第12号証における注文番号と同じ数字である。
ウ 乙第11号証は、印刷出力されたウェブページの一部の写しであり、日付を示す表示は見当たらない。乙第11号証には、注文番号が乙第10号証の「2019/7/1」に関連づけて示されている注文番号である旨及び注文日が「2019年7月1日(月)」である旨、商品の詳細が「【ミニエアー イージー】MINI AIR EASI エアクッション 包装 緩衝材 製造機【一年保証付】フィルム ロール 40m付属」である旨等とともに、単価、注文総数等が示されている。
エ 乙第12号証は、印刷出力されたウェブページの一部の写しであり、日付を示す表示は見当たらない。乙第12号証には、注文番号が乙第10号証の「2019/7/1」に関連づけて示されている注文番号である旨及び購入日が「2019年7月1日(月)」である旨、商品の詳細が「【ミニエアー イージー】MINI AIR EASI エアクッション 包装 緩衝材 製造機【一年保証付】フィルム ロール 40m付属」である旨等とともに、単価、売上高等が示されている。
(3)その他の乙号証について
乙第1号証、乙第4号証、乙第6号証、乙第7号証、乙第13号証ないし乙第18号証は、いずれも本件商標とおぼしき表示を示すものでなく、また、乙第5号証は、本件商標とおぼしき表示が本件商標の使用を認定できる程度に鮮明なものでないことから、いずれも、本件商標の使用を示すものでないことが明らかである。
2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)本件商標(本件商標と社会通念上同一の商標を含む。以下同じ。)の使用について
上記1(1)で検討した各証拠には、「【ミニエアー イージー】MINI AIR EASI エアクッション 製造機 専用 フィルム200×150mm 長さ280m(1巻) 包装 緩衝材」との表示がなされており、上記1(2)で検討した各証拠には、「【ミニエアー イージー】MINI AIR EASI エアクッション 包装 緩衝材 製造機【一年保証付】フィルム ロール 40m付属」との表示がなされており、これらの表示は、いずれも「MINI AIR」の欧文字を含むものである。そして、上記1(1)及び上記1(2)アによれば、乙第2号証、乙第3号証、乙第8号証及び乙第9号証の写真に示されたフィルムや乙第3号証及び乙第9号証の写真に示されたエアクッション製造機において「MINI AIR」と表示されているから、これらの証拠における「MINI AIR」の欧文字を含む表示における「MINI AIR」の欧文字の部分は、写真に示されたフィルムやエアクッション製造機に表示された部分として出所識別標識として機能することが明らかである。
以上を踏まえれば、上記1(1)及び上記1(2)で検討した各証拠には、「MINI AIR」の欧文字が出所識別標識として独立した標章として示されているといえ、この「MINI AIR」の欧文字からなる標章(以下「使用商標」という。)は、本件商標と書体にのみ変更を加えた同一の文字からなる商標であることから、本件商標と社会通念上同一の商標であるといえる。
(2)要証期間内の請求に係る指定役務についての使用について
上記1(1)及び上記1(2)で検討した使用商標を表示している証拠のうち、乙第2号証以外のものについては、日付を特定できる記載がなく、乙第2号証に記載された日付は要証期間外の日付であることから、いずれも要証期間内の使用商標の使用を裏付けるものではない。
さらに、上記1(1)及び上記1(2)アによれば、乙第2号証、乙第3号証、乙第8号証及び乙第9号証の写真に示されたフィルムや乙第3号証及び乙第9号証の写真に示されたエアクッション製造機において「MINI AIR」と表示されていることから、使用商標が小売等役務についてではなく商品としてのフィルム及びエアクッション製造機について使用されていることは、明らかである。
してみると、被請求人が提出した証拠は、いずれも、要証期間内に小売等役務である請求に係る指定役務について使用商標が使用されたことを証明するものではない。
(3)小括
以上によれば、被請求人は、請求に係る指定役務について本件商標を使用した事実を示す証拠を提出していない。
3 被請求人の主張について
被請求人は、通常使用権者は、本件商標を役務に関する取引書類に標章を付して電磁的方法により提供する行為、電磁的方法により行う映像面を介した役務の提供に当たりその映像面に標章を表示して役務を提供する行為を行っており、商標法第2条第3項第8号の使用を行っており、また、通常使用権者は、本件商標を、役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物である本件商品に標章を付しており、商標法第2条第3項第6号記載の使用を行っていると主張している。
しかし、上記1に照らせば、被請求人が提出する証拠は、いずれも、本件商標を小売等役務について使用する態様で表示した取引書類を示すものではなく、通常使用権者が本件商標を小売等役務に関する取引書類に標章を付して電磁的方法により提供したことを認定することはできない。
また、上記2(2)において示したとおり、上記1(1)及び上記1(2)において検討した印刷出力されたウェブページの映像面に表示されている使用商標は、いずれもフィルムやエアクッション製造機について使用されており小売等役務について使用されていない。この点、被請求人は、販売実績の一例を示すとして乙第10号証ないし乙第18号証を提出しているところ、乙第10号証、乙第11号証及び乙第12号証において、同じ注文番号に対応して使用商標が示されていると解しても、使用商標はエアクッション製造機について使用されているにとどまり、乙第13号証ないし乙第18号証には、そもそも使用商標が示されていないことから、これらを総合しても小売等役務についての使用商標の使用を認定できない。このことから、被請求人が提出する証拠によって通常使用権者が電磁的方法により行う映像面を介した役務の提供に当たりその映像面に標章を表示して役務を提供したり、役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物である本件商品に標章を付したことを認定することはできない。
よって、被請求人が提出する証拠からは、被請求人の主張するいずれの使用の事実を認定することもできない。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人は、請求に係る指定役務について本件商標を使用した事実を示す証拠を提出しておらず、他に商標権者、専用使用権者又は通常使用権者がその請求に係る指定役務のいずれかについて本件商標を使用したことを証明するものはないことから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定役務のいずれかについての本件商標の使用をしていることを証明したものということはできない。
また、本件商標を請求に係る指定役務について使用していないことについて正当な理由があるものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定役務中、結論掲記の指定役務について、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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