商標拒絶査定不服審判
2021-005048
ナイトモード、ナイト、モード
- 審判番号
- 2021-005048
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-108596
- 請求日
- 2021年04月19日
- 審決日
- 2021年11月05日
- 公報発行日
- 2022年01月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社JVCケンウッド
- 【請求人代理人】橘 哲男
- 【請求人代理人】佐藤 大輔
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T18 .261-Z (W09) / T18 .262-Z (W09) / T18 .263-Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-108596拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、令和元年8月9日に登録出願されたものである。
なお、本願は、令和2年7月22日付けで拒絶理由の通知がされ、同年9月4日及び同年11月12日に意見書が提出されたが、同3年1月19日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和3年4月19日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に、手続補正書により、第9類「ドライブレコーダー,ビデオカメラ,カーナビゲーション装置,カーオーディオ機器」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録6300798号商標(以下「引用商標」という。)は、「NIGHT MODE」の文字を標準文字で表してなり、2019年7月15日にリヒテンシュタイン公国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、令和2年1月10日に登録出願、別掲2に記載の指定商品を含む第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月6日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、左右を黒色と白色で彩色された略横長四角形(以下「図形部分」という。)内の左側の黒色部分に白抜きで「NIGHT」(「N」と「T」の文字はややデザイン化されている。以下同じ。)の欧文字を横書きし、右側の白色部分に黒色で「MODE」の欧文字を横書きしてなるものである。
そして、本願商標の構成中、図形部分は、我が国において特定の事物を表したもの、又は何らかの意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないものであり、内部の文字を強調するための装飾的な背景図形として理解されるものであるから、出所識別標識としての特定の称呼及び観念を生じるものとはいえない。
また、本願商標の構成中、「NIGHT MODE」の文字部分は、「NIGHT」の「N」と「T」の文字に横線を付加するなど、ややデザイン化されているものの、平易な英語「NIGHT」を表しているものと容易に理解できるものであるところ、「NIGHT」の文字が「夜、夜間」の意味、「MODE」の文字が「方法、方式、形式」の意味(いずれも「ジーニアス英和辞典第5版」(株式会社大修館書店発行))を有する語であるが、いずれも我が国において比較的親しまれた英語であるから、それぞれの文字から上記意味合いを理解させるとしても、全体として直ちに何らかの意味合いを認識させるものとはいい難く、特定の観念を生じないというのが相当である。
そうすると、本願商標は、図形部分と「NIGHT MODE」の文字との間に観念上の結びつきを有するものではなく、また、図形部分からは、特定の称呼及び観念を生じないから、その構成中の「NIGHT MODE」の文字が商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認識すると判断するのが相当である。
してみれば、本願商標の構成中、「NIGHT MODE」の文字を要部として抽出し、引用商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
以上によれば、本願商標は、その構成中、「NIGHT MODE」の文字に相応して「ナイトモード」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標について
引用商標は、上記2のとおり、「NIGHT MODE」の文字を標準文字で表してなるところ、上記アと同様に、その構成文字に相応して「ナイトモード」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とを比較すると、両商標は、上記ア及びイのとおりの構成からなるところ、外観においては、その全体の構成において相違するとしても、本願商標の要部である「NIGHT MODE」の文字と引用商標とは、文字のつづりが同一であることからすると、外観上、類似するものである。
次に、称呼においては、両商標は、「ナイトモード」の称呼を共通にするものである。
さらに、観念においては、両商標は、いずれも特定の観念を生じないから、比較することができない。
以上によれば、本願商標と引用商標とは、観念においては比較できないとしても、その要部において、外観上類似するものであって、称呼を共通にするものであるから、その外観及び称呼によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、全体的に考察すれば、両商標は、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
エ 本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品中、別掲2に記載の指定商品と同一又は類似する商品である。
オ 小括
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、本願商標は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品について使用するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、補正後の指定商品との関係においては、本願商標構成中の「NIGHT MODE」の文字部分は、自他商品識別力が極めて弱く、構成文字全体に相応した出所識別標識としての「ナイトモード」の称呼が生ずる余地はない旨主張する。
しかしながら、請求人が証拠として挙げる証拠において、補正後の指定商品、例えば、ドライブレコーダー、ビデオカメラ等に「ナイトモード」の語が使用されている実情があるとしても、「NIGHT MODE」の文字が、本願の指定商品の具体的な品質等を表すものとして一般に多用されている事情があるわけではないから、「ナイトモード」の語の使用例が直ちに指定商品との関係において、商品の品質等を表すものとして広く一般に使用されているものということができない。
また、職権をもって調査するも、「NIGHT MODE」の文字が商品の品質を表すものとして一般に使用されている等の事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その構成中の文字部分も独立して自他商品の識別力を有するものというべきであって、本願商標から文字部分を要部として抽出し、引用商標と比較して、商標の類否を判断することも許されるというべきである。
イ 請求人は、本願商標の構成全体よりオリジナリティの高いデザイン性に起因して登録が認められるべき旨、及び、本願商標の文字部分と図形部分とが密接不可分、かつ、一体のものとして認識する旨主張する。
しかしながら、本願商標の文字の図案化は、明らかに「N」と「T」を表したものと容易に認識することができ、商取引において一般に用いられる程度の図案化にとどまるといえるものであって、容易に当該文字を表したものと看取される程度の態様であるというのが相当であり、格別顕著に図案化されたものということはできないし、図形部分は装飾的な背景図形と認識されるものであって、文字部分とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえない。
したがって、請求人の上記各主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-005048