特許拒絶査定不服審判
2025-003804
会合設定システム、会合設定サーバ、会合設定方法、及び会合設定プログラム
- 審判番号
- 2025-003804
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2023-076667
- 請求日
- 2025年03月10日
- 審決日
- 2026年03月27日
- 公報発行日
- 2026年06月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ぐるなび
- 【請求人代理人】種村 一幸
- 【請求人代理人】仲石 晴樹
- 審判長/審判官
- 審判長 岩間 直純
- 審判官 富澤 哲生
- 審判官 久慈 渉
- 分類
- P18 .121-WZ (G06Q)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2023- 76667「会合設定システム、会合設定サーバ、会合設定方法、及び会合設定プログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 5年 6月22日出願公開、特開2023- 87104〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成29年6月13日を出願日とする特許出願(特願2017-115861号)の一部を、令和3年8月26日に新たな特許出願(特願2021-137843号)とし、その一部を、令和5年5月8日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 8月23日付け:拒絶理由通知書
令和6年10月25日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年11月28日付け:拒絶査定
令和7年 3月10日 :拒絶査定不服審判の請求
令和7年11月14日付け:拒絶理由通知書
令和8年 1月16日 :意見書、手続補正書の提出
第2 本願発明
令和8年1月16日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項2に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりである。
「複数のユーザの端末装置から、会合の設定を希望する設定要求を受信する受信部と、
前記設定要求に基づいて、前記複数のユーザのうち、一つの会合に組み入れるユーザを選択し、当該会合に参加するユーザの情報を含む参加者情報を生成する選択部と、
前記参加者情報を、当該参加者情報に含まれるユーザの端末装置各々に対して送信する送信部とを備え、
前記設定要求において前記会合を希望する日時に関する情報が指定されなくても、前記設定要求に含まれる情報であって場所に関する情報と参加人数に関する情報との少なくとも一方からなる情報に基づいて、前記会合を設定可能である、
会合設定サーバ。」
第3 拒絶の理由
令和7年11月14日付けで当審が通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)のうちの理由1の概要は、以下のとおりである。
本願請求項1~9に係る発明は、以下の引用文献1、2に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1:特開2009-181277号公報
引用文献2:特許第6427008号公報
第4 引用文献の記載、引用発明等
1 引用文献1、引用発明
(1)当審拒絶理由にて引用された引用文献1には、図面とともに、以下の記載がある(下線は当審による。以下同様。)。
「【0059】
図1は、本発明の一実施形態に係る会合設定システムの構成を示した図である。
同図に示すように、この会合設定システム100は、複数のクライアント1と、サーバ2とで構成される。各クライアント1及びサーバ2は、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)のようなネットワーク3に接続され、互いに通信が可能となっている。
【0060】
各クライアント1は、例えば携帯電話機、PDA、スマートフォン、ノート型PC等の携帯型の電子機器であるが、デスクトップ型PC等の据置型の電子機器であってもよい。サーバ2は、例えば据置型のPC等であるが、その他の電子機器であっても構わない。
【0061】
この会合設定システム100においては、各クライアント1が、プライベートな会合に関する希望会合情報を生成してサーバ2へ送信し、サーバ2が、各クライアント1の希望会合情報を調整して、相互に干渉の少ない複数の会合を自動的に設定する。」
「【0071】
図4は、クライアント1の機能ブロックの構成を示した図である。
同図に示すように、各クライアント1は、交友関係推定部31、交友関係モデル構築部32、アベイラビリティ推定部33、会合場所範囲推定部34、会合メンバ候補生成器35、希望会合情報生成器36、希望会合情報送信部37、設定会合情報受信部38及び会合参加履歴管理部39の各機能ブロックを有する。これらは上記CPU11と協働するプログラム(以下、エージェントと称する)の形態を有する。」
「【0080】
希望会合情報生成器36は、上記アベイラビリティ推定部33、会合場所範囲推定部34、会合メンバ候補生成器35でそれぞれ生成された希望会合日時、希望会合場所範囲、会合メンバ候補を、一まとめのデータ構造(以下、希望会合情報と称する)に加工し、希望会合情報送信部37へ出力する。
【0081】
希望会合情報送信部37は、希望会合情報生成器36の出力である希望会合情報を、サーバ2へ適時送信する。
【0082】
なお、この希望会合情報は、クライアント1の操作入力部14を用いてユーザが直接入力できる構成を採ってもよい。すなわち、ユーザから希望会合日時、希望会合場所範囲、会合メンバ候補の直接入力があった場合には、その希望会合情報を優先させてサーバ2に送信を行う。
【0083】
設定会合情報受信部38は、サーバ2により自動設定された会合の情報(以下、設定会合情報と称する)を受信する。この設定会合情報は、スケジューラ44により閲覧可能な状態で記憶される。クライアント1のユーザは、スケジューラ44及び表示部16を介してこの設定会合情報を閲覧、確認する。この設定会合情報は、メーラ43により電子メールとして受信され、記憶されても構わない。」
「【0085】
図5は、サーバ2の機能ブロックの構成を示した図である。
同図に示すように、サーバ2は、クライアント交友関係モデル管理部51、クライアント希望会合情報バッファ部52、クライアント希望会合情報マッチング部53、最適会合クライアント群集合生成部54、会合設定部55及び設定会合情報送信部56の各機能ブロックを有する。これらの各機能ブロックは、CPU21と協働するプログラムの形態を有する。また、サーバ2は、各クライアント1から受信した交友関係モデルを交友関係モデルデータベース57として記憶する。
【0086】
クライアント交友関係モデル管理部51は、各クライアント1の交友関係モデル構築部32から適時送信されてきた各クライアント1のユーザの交友関係モデルを、ファイルシステムにより管理する。当該クライアント交友関係モデル管理部51に対する問い合わせは参照対象のクライアント1のクライアントIDで行われ、当該問い合わせに対する出力はそのクライアント1の交友関係モデルとなる。
【0087】
クライアント希望会合情報バッファ部52は、各クライアント1の希望会合情報送信部37から適時送信された各クライアント1の希望会合情報を一時的にバッファする。
【0088】
クライアント希望会合情報マッチング部53は、上記クライアント希望会合情報バッファ部52にバッファされた希望会合情報を基に、当該希望会合情報中の、会合メンバ候補となっているクライアント1のうち、希望会合日時及び希望会合場所範囲が適合するクライアント群(以下、適合クライアント群と称する)を、クライアント1毎に抽出する。
【0089】
最適会合クライアント群集合生成部54は、上記クライアント希望会合情報マッチング部53により抽出された全クライアント1の適合クライアント群から、クライアント1の重なりが無く、かつ、なるべく多くのクライアント1の要求(希望会合情報)を満たすような、最適会合クライアント群集合の生成を行う。
【0090】
会合設定部55は、最適会合クライアント群集合生成部54で生成された最適会合クライアント群集合の各要素である最適会合クライアント群について、それに属する複数のクライアント1の希望会合情報をさらに調停し、最終的な会合の設定を行う。
【0091】
設定会合情報送信部56は、各最適会合クライアント群に対して決定された、最終的な会合の日時、待ち合わせ場所の情報を、設定会合情報として、当該最適会合クライアント群に属するクライアント1全員に送信する。」
「【0198】
図6のフローチャートに戻り、CPU21は、設定会合情報送信部56により、各Oiに対して決定された、最終的な会合の日時、待ち合わせ場所の情報を、Oiに属するクライアント全員に配信する。ここで、設定会合情報送信部56は、その会合の情報が送られるクライアント群(つまり会合に参加が誘われている人)の情報も送信することが可能であるが、サービスの形態によってはその情報を隠蔽することによる効果が大きい場合もある。例えば、会合の待ち合わせ場所に行くまで、参加者が分からないような「意外性」「偶然性」を会合自動設定サービスの特徴に出すことができる。」
「【図4】
[図:0001435927000001.jpg]
【図5】
[図:0001435927000002.jpg]
」
(2)上記(1)の記載から、以下のことがいえる。
ア 会合設定システム100は、複数のクライアント1と、サーバ2とで構成され(【0059】)、各クライアント1は、プライベートな会合に関する希望会合情報を生成してサーバ2へ送信し(【0061】)、希望会合情報生成器36、希望会合情報送信部37及び設定会合情報受信部38の各機能ブロックを有し(【0071】)、希望会合情報生成器36は、希望会合日時、希望会合場所範囲、会合メンバ候補を、希望会合情報に加工し、希望会合情報送信部37へ出力し(【0080】)、希望会合情報送信部37は、希望会合情報生成器36の出力である希望会合情報を、サーバ2へ適時送信し(【0081】)、ユーザから希望会合日時、希望会合場所範囲、会合メンバ候補の直接入力があった場合には、その希望会合情報を優先させてサーバ2に送信を行い(【0082】)、また、サーバ2は、クライアント希望会合情報バッファ部52の機能ブロックを有し(【0085】)、クライアント希望会合情報バッファ部52は、各クライアント1の希望会合情報送信部37から適時送信された各クライアント1の希望会合情報を一時的にバッファする(【0087】)とされているから、サーバ2は、複数のクライアント1から、ユーザにより入力される希望会合日時、希望会合場所範囲及び会合メンバ候補が含まれる希望会合情報を受信するものである。
イ サーバ2は、クライアント希望会合情報マッチング部53、最適会合クライアント群集合生成部54及び会合設定部55の各機能ブロックを有し(【0085】)、クライアント希望会合情報マッチング部53は、クライアント希望会合情報バッファ部52にバッファされた希望会合情報を基に、当該希望会合情報中の、会合メンバ候補となっているクライアント1のうち、希望会合日時及び希望会合場所範囲が適合するクライアント群である適合クライアント群を、クライアント1毎に抽出し(【0088】)、最適会合クライアント群集合生成部54は、クライアント希望会合情報マッチング部53により抽出された全クライアント1の適合クライアント群から、クライアント1の重なりが無く、かつ、なるべく多くのクライアント1の要求(希望会合情報)を満たすような、最適会合クライアント群集合の生成を行い(【0089】)、会合設定部55は、最適会合クライアント群集合生成部54で生成された最適会合クライアント群集合の各要素である最適会合クライアント群について、それに属する複数のクライアント1の希望会合情報をさらに調停し、最終的な会合の設定を行う(【0090】)とされているから、サーバ2は、希望会合情報中の、会合メンバ候補となっているクライアント1のうち、希望会合日時及び希望会合場所範囲が適合するクライアント群である適合クライアント群を、クライアント1毎に抽出するクライアント希望会合情報マッチング部53、抽出された全クライアント1の適合クライアント群から、最適会合クライアント群集合の生成を行う最適会合クライアント群集合生成部54、及び生成された最適会合クライアント群集合の各要素である最適会合クライアント群について、それに属する複数のクライアント1の希望会合情報をさらに調停し、最終的な会合を設定する会合設定部55を有するものである。
ウ サーバ2は、設定会合情報送信部56の機能ブロックを有し(【0085】)、設定会合情報送信部56は、各最適会合クライアント群に対して決定された、最終的な会合の日時、待ち合わせ場所の情報を、設定会合情報として、当該最適会合クライアント群に属するクライアント1全員に送信し(【0091】)、さらに、設定会合情報送信部56は、その会合の情報が送られるクライアント群(つまり会合に参加が誘われている人)の情報も送信することが可能である(【0198】)とされているから、サーバ2は、各最適会合クライアント群に対して決定された、最終的な会合の日時、待ち合わせ場所の情報を、設定会合情報として、当該最適会合クライアント群に属するクライアント1全員に送信し、さらに、会合に参加が誘われている人の情報を送信する、設定会合情報送信部56を有するものである。
(3)上記(1)の記載及び上記(2)から、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「複数のクライアント1から、ユーザにより入力される希望会合日時、希望会合場所範囲及び会合メンバ候補が含まれる希望会合情報を受信し、
希望会合情報中の、会合メンバ候補となっているクライアント1のうち、希望会合日時及び希望会合場所範囲が適合するクライアント群である適合クライアント群を、クライアント1毎に抽出するクライアント希望会合情報マッチング部53、抽出された全クライアント1の適合クライアント群から、最適会合クライアント群集合の生成を行う最適会合クライアント群集合生成部54、及び生成された最適会合クライアント群集合の各要素である最適会合クライアント群について、それに属する複数のクライアント1の希望会合情報をさらに調停し、最終的な会合を設定する会合設定部55と、
各最適会合クライアント群に対して決定された、最終的な会合の日時、待ち合わせ場所の情報を、設定会合情報として、当該最適会合クライアント群に属するクライアント1全員に送信し、さらに、会合に参加が誘われている人の情報を送信する、設定会合情報送信部56とを有する、
サーバ2。」
2 周知技術
(1)当審拒絶理由にて引用された引用文献2には、図面とともに、以下の記載がある。
「【0056】
(処理フロー)
図6A,6Bは、本発明の実施形態に係る検索処理フローを示す図である。以下の処理フロー図(フローチャート)においては、各ステップの入力と出力の関係を損なわない限り、各ステップの処理順序を入れ替えてもよい。
【0057】
検索処理では、まず、検索サーバ100の検索条件取得部13が、ユーザ端末200から検索条件(検索クエリと検索範囲)を取得する(ステップS10)。そして、検索条件解析部14が、検索条件の中に日時情報があるかを判定する(ステップS11)。日時情報とは、何日何時という明確なものでなくともよく、「週末」、「今度の休み」、「年明けに」とかいったものでもよい。日時情報が検索条件にある場合は、その日時が特定されているかを判定し(ステップS12)、特定されていなければ、その範囲内の日時を推定する(ステップS13)。例えば、「週末の夜」であれば、ユーザの個人登録情報を参照して、直近の土日の18時以降であると推定する。
【0058】
次に、日時情報がある場合もない場合もステップS14に進み、今度は場所情報が検索条件にあるかを判定する。場所情報がない場合は、検索者(ユーザ)の現在位置をGPS等で取得し、現在地周辺の駅リストを作成する(ステップS15)。駅リストとは、検索対象とする駅をすべて含んだリストのことである。場所情報がある場合は、その場所情報が路線又は駅を指定しているかどうかを判定する(ステップS16)。路線又は駅を指定している場合は、指定された範囲内の駅を抽出し、駅リストを作成する(ステップS17)。
【0059】
ステップS16において、路線又は駅を指定していない場合は、エリアが指定されているかどうかを判定する(ステップS18)。既に述べたように、エリアはユーザが独自に定義可能であるが、ユーザがエリアを特に定義していない場合は、デフォルトの定義が用いられる。例えば、エリアを単に「渋谷」と指定した場合は、各路線の渋谷駅全体又は渋谷区にある駅がすべて検索対象となる。エリアが検索条件に指定されている場合は、そのエリア内の駅を、ユーザのエリアの定義に基づいて抽出し、駅リストを作成する(ステップS19)。ステップS18でエリアが指定されていないと判定した場合は、場所情報が指定されていないことになるので、ステップS15に移り、現在地周辺の駅を検索対象とする。
【0060】
場所情報の処理(ステップS14~S19)が終わると、ステップS20に移り、今度は店舗/施設情報が検索条件にあるかを判定する。店舗/施設情報がない場合は、目的情報があるかを判定する(ステップS21)。目的情報とは、日時情報、場所情報以外で、検索の目的を判定できる情報のことである。例えば、店や施設を指定していなくとも、「飲み会」、「女子会」、「歓迎会」、「忘年会」、「新年会」、「誕生会」、「ぶらり歩き」、「デート」等が目的情報となる。
【0061】
ステップS21において、目的情報もないと判定された場合は、検索対象が不明と判断し、検索条件の再入力を要求し(ステップS22)、ステップS10に戻る。ステップS21で目的情報があると判定された場合は、その目的情報に応じて店舗/施設を推定する(ステップS23)。
【0062】
例えば、目的が「飲み会」であれば、居酒屋、料理店、バーなどが推定されるが、ユーザの個人登録情報のプロフィールを参照して、ユーザの予算に合いそうな店舗を中心に検索するようにしてもよい。また、友達検索が指定されていれば、その友達のプロフィールをさらに参照してもよい。そして、推定された店舗/施設に応じて、必要であれば外部の検索サイトを決定する(ステップS24)。ステップS20において、店舗/施設情報があると判定された場合は、指定された店舗/施設に応じて、必要であれば外部の検索サイトを決定する(ステップS25)。
【0063】
検索実行部15は、上記で決定された検索サイト又は自らの検索エンジンによって店舗/施設の検索を実行し、その検索結果を取得する(ステップS26)。この検索においては、路線情報DB21、店舗/施設情報DB22、エリア別店舗/施設情報DB23を参照する。また、外部の検索サイトを利用するときは、外部検索サイト連携部16が外部検索サイトの特性に応じて検索クエリを作成し、検索を実行させる。そして検索実行部15は、上記のステップS20~S26を、駅リストの全駅について実行したかを判定し(ステップS27)、全駅について終了していなければ検索する駅のIDを変更し(ステップS28)、ステップS20に戻る。全駅について処理を完了していれば、図6BのステップS30に移る。
【0064】
次に検索結果表示部17は、図6BのステップS30では、友達検索の指定があるかどうかを判定する。友達検索の指定があれば、登録SNSサイト又はユーザ情報DB20から、友達の情報を取得し(ステップS31)、ステップS41にスキップする。
【0065】
ステップS30で友達検索の指定がないと判定される場合は、ステップS32に移り、目的情報が検索条件の中にあるかを判定する。目的情報が宴会の場合(ステップS33:Y)、その宴会の種類に応じて、登録SNS等からその宴会にふさわしいと考えられるメンバを抽出し、参加候補者に指定する(ステップS34~S39)。例えば、歓送会であれば同僚を、同窓会であれば同窓会メンバを、女子会であれば女性の友達を抽出して参加候補者に指定する。図示していないが、歓送会、同窓会、女子会以外の宴会についても、ステップS34~S39と同様の処理が続く。
【0066】
そして、参加候補者にユーザ自身(検索実行者)も指定する(ステップS40)。参加候補者の指定が終わると、ステップS41に進む。なお、図のフローでは、目的情報が宴会でない場合は、参加候補者を抽出していないが、目的情報によって参加候補者を抽出できる場合は、その目的に応じて参加候補者を抽出するようにしてもよい。
【0067】
次に検索結果表示部17は、ステップS41では定期券区間の指定があるかを判定する。定期券区間の指定がなければステップS44にスキップする。定期券区間の指定がある場合は、参加候補者が定期券情報を登録していれば、その定期券情報を取得し(ステップS42)、参加候補者の交通費(定期券情報を登録している参加候補者の場合は「+交通費」)を算出する(ステップS43)。
【0068】
そして、算出された交通費を含む参加候補者の情報を検索結果に表示する(ステップS44)。また、友達参加依頼部18は、次にステップS45で、参加候補者にメッセージ(SMS又はメール)を送る指定があるかどうかを判定し、指定があれば参加候補者を検索結果の中からユーザに選択させ、参加依頼や参加者募集のメッセージを送信する(ステップS46)。その後、友達参加依頼部18は、参加者の集まり具合を検出する機能を有するが、これについては後述の画面で説明することにする。以上で、検索サーバ100が行う主な処理が終了する。」
「【図6A】
[図:0001435927000003.jpg]
【図6B】
[図:0001435927000004.jpg]
」
以上の記載から、引用文献2には、以下の事項が記載されていると認められる。
「ユーザ端末200から取得される検索条件(検索クエリと検索範囲)に含まれる日時情報、場所情報、目的情報等に基づいて店舗/施設の検索や参加候補者の情報を検索する処理を行う場合に、何日何時という明確な日時情報が特定されていなくても、それを特定するための他の情報(例えば、日時情報が「週末の夜」であれば、直近の土日の18時以降という情報)、場所情報、目的情報等に基づいて処理を可能とすること。」
(2)特開2008-146525号公報(以下「引用文献3」という。)には、図面とともに、以下の記載がある。
「【0072】
次に、図23を参照して、スケジュール調整システム2のサーバ12のCPU1211において実施されるスケジュール調整プログラム1221の全体処理について説明する。図23は、スケジュール調整プログラム1221の全体処理のフローチャートである。
【0073】
図23に示すスケジュール調整処理は、サーバ12においてスケジュール調整プログラム1221が起動されると開始される。処理が開始されると、CPU1211は、ユーザ端末30のいずれかにおいて、ユーザ300がネットワークを介してサーバ12のスケジュール調整プログラム1221にアクセスし、新規イベントに関するデータをユーザ端末30で入力し、サーバ12に送信してきたかどうかをチェックする(S901)。ユーザ端末30からデータが入力され、サーバ12のRAM1213に記憶されると(S901:YES)、CPU1211は、後で詳述するスケジュール決定処理を行い(S902)、この過程でエラーが発生した場合は(S903:YES)、再び、ユーザ端末30からの入力の有無の監視に戻る(S901)。
【0074】
一方、スケジュール決定処理(S902)においてエラーが生じなかった場合には(S903:NO)、社内の参加メンバーの利用するユーザ端末30に、スケジュール決定処理(S902)において決定された新規スケジュールの区分、日時、所要時間、場所、参加メンバーおよび内容(会議名称)を含む「新規スケジュール登録完了通知」を電子メールで送信するとともに、社外の参加メンバーの利用する社外端末100に、前述の内容で新規スケジュールの登録を依頼する「新規スケジュール登録依頼通知」を送信する(S911)。」
「【0080】
次に、図24~図27を参照して、図23のスケジュール調整プログラム1221の全体処理で行われるスケジュール決定処理について説明する。図24は、スケジュール決定処理のメイン処理のフローチャートである。図25は、スケジュール決定処理で行われる場所決定処理のサブルーチンのフローチャートである。図26は、スケジュール決定処理で行われる日時決定処理のサブルーチンのフローチャートである。図27は、スケジュール決定処理で行われる日時・場所決定処理のサブルーチンのフローチャートである。
【0081】
まず、図24のフローチャートと、図9、図11、および図15を参照して、スケジュール決定処理のメイン処理について説明する。処理が開始されると、CPU1211はまず、RAM1213に設けられたエラーフラグ記憶エリア(図示外)をOFFにする(S500)。そして、個人スケジュールデータベース1222から、社内の参加メンバー全員分の個人スケジュールデータを取得して、RAM1213に記憶させる(S501)。そして、ユーザ端末30から入力され、RAM1213に記憶された新規イベントデータに、特定の日時データが含まれているか否かを判断する(S502)。図9の例のように、「2006年12月4日10:00」などの特定の日時が入力されている場合は(S502:YES)、取得したスケジュールデータから、その指定日時から所要時間分、社内の参加メンバー全員に空きがあるか否かを判断する(S511)。社内の参加メンバーのいずれかのスケジュールデータに、すでに他のイベントが登録されている場合には、指定された日時では新規スケジュールを登録できないため、エラーフラグをONにして(S512)、入力者であるユーザ301の利用するユーザ端末30に、その旨を電子メールで通知する(S513)。」
「【0084】
一方、ユーザ端末30から入力され、RAM1213に記憶された新規イベントに関する入力データに、特定の日時データが含まれていない場合には(S502:NO)、CPU1211は、入力データに、特定の場所データが含まれているか否かを判断する(S551)。特定の場所データが含まれている場合には、後述する日時決定処理を行う(S561)。特定の場所データがない場合には(S551:NO)、第1の実施形態と同様のイベント希望場所決定処理を行い(S562)、さらに後述する日時・場所決定処理を行う(S563)。そして、日時決定処理(S561)および日時・場所決定処理(S563)が終了した後は、いずれも図23に示すスケジュール調整プログラム1221のメイン処理に戻る。」
「【0088】
次に、図26のフローチャートを参照して、図24のスケジュール決定処理に行われる日時決定処理について説明する。この処理は、ユーザ端末30からの入力データにおいて、特定の場所は指定されているが、特定の日時は指定されていない場合に行われる処理である。
【0089】
図26に示す日時決定処理が開始されると、CPU1211はまず、RAM1213に記憶された新規イベントの入力データから、入力時に指定された場所が、社内か社外かを判断する(S702)。指定場所が社内、すなわち、社内の会議室のいずれかであれば(S702:YES)、次に、スケジュール決定処理のS501(図24)で取得された社内の参加メンバーのスケジュールデータから、入力時に指定された指定期間または所定期間(例えば、1週間)中に全員が所要時間分空いている日時があるか否かをチェックする(S711)。全員空いている日時がまったくなければ(S711:NO)、スケジュールを決定できないため、エラーフラグをONにして(S712)、入力者であるユーザ301の利用するユーザ端末30に、その旨を電子メールで通知する(S713)。全員が空いている日時があれば、会議室スケジュールデータベース1223から、指定期間または所定期間中の指定された会議室のデータを取得する(S715)。そして、取得された指定会議室のデータから、この期間中には空いている日時がまったくないと判断した場合は(S721:NO)、エラーフラグをONにして(S712)、入力者であるユーザ301の利用するユーザ端末30に、その旨を電子メールで通知する(S713)。指定会議室が所要時間分空いている日時があれば、これを候補日時として抽出する(S722)。そして、候補日時が一つだけであれば(S731:NO)、その日時を開催日時として決定し、複数ある場合は(S731:YES)、候補日時のうち、最も早い日時を開催日時として決定し(S741)、図24のスケジュール決定処理に戻る。」
以上の記載から、引用文献3には、以下の事項が記載されていると認められる。
「ユーザ300がユーザ端末30で入力した新規イベントに関するデータに基づいてスケジュール決定処理を行う場合に、新規イベントに関するデータに特定の日時データが含まれていなくても、日時を特定するための他の情報(「所定期間(例えば、1週間)」という情報)及び特定の場所データ(指定会議室)に基づいて処理を可能とすること。」
(3)特開2008-90520号公報(以下「引用文献4」という。)には、図面とともに、以下の記載がある。
「【0040】
ここで、図4乃至図29を参照して、第1の実施の形態について説明する。第一の実施の形態では、ユーザ端末10においてユーザにより入力された希望情報に基づいて、サーバ20においてスケジュール調整の処理が行われる。」
「【0059】
次に、図15乃至図18を参照して、ユーザ端末10において表示される画面について説明する。図15は、新規スケジュール入力画面901の説明図であり、図16は、登録確認画面902の説明図であり、図17は、出欠確認画面903の説明図であり、図18は、屋外キャンセル画面904の説明図である。
【0060】
図15に示す新規スケジュール入力画面901は、ユーザ端末10において、端末プログラムを起動させ、「新規スケジュールの登録」を指示するとディスプレイ14に表示される。図15に示すように、会議名入力欄、希望日時入力欄、希望開催場所入力欄、参加者入力欄、出欠判定条件入力欄、天候判定条件入力欄、登録ボタン、キャンセルボタンが設けられている。会議名入力欄には、当該スケジュールの名称が入力される。希望日時欄には、「日時で指定」のラジオボタン及び「期間で指定」のラジオボタンが設けられている。「日時で指定」ラジオボタンが選択されている場合には、開始時刻及び所要時間を入力可能となっており、「期間で指定」ラジオボタンが選択されている場合には、所要時間及び、希望時間帯を入力可能となっている。図15に示す例では、3つの希望時間帯が入力可能となっており、それぞれに日付入力欄と、時間帯の開始時刻及び時間の入力欄、又は午前午後指定リストボックスとが設けられている。
【0061】
そして、希望開催場所には「屋外」ラジオボタン及び「屋内」ラジオボタンが設けられている。そして、「屋外」ラジオボタンが選択されている場合には、建物を選択するリストボックス及びスペースを選択するリストボックスが選択可能となっている。なお、建物選択のリストボックスでは、場所DB記憶エリア282に「屋外」として記憶されているデータの建物欄に記憶されている建物の名称が選択肢とされ、スペース選択のリストボックスでは、「屋外」として記憶されているデータの部屋欄に記憶されている屋外スペースの名称が選択肢とされる。そして、「屋内」ラジオボタンが選択されている場合には、建物を選択するリストボックス及び部屋を選択するリストボックスが選択可能となっている。なお、建物選択のリストボックスでは、場所DB記憶エリア282に「屋内」として記憶されているデータの建物欄に記憶されている建物の名称が選択肢とされ、スペース選択のリストボックスでは、「屋内」として記憶されているデータの部屋欄に記憶されている部屋の名称が選択肢とされる。
【0062】
そして、参加者欄には、参加者の指名が入力される。なお、ここでは、この会議に必ず出席して欲しい参加者を「必須参加者」とし、その氏名の頭には「*」をつけるように指示されている。そして、出欠判定条件欄には、何パーセント以上の出席者がいるときにこのスケジュールを本決まりとするかを示す値が入力される。そして、天候判定条件欄には、天気が晴れに関する天気でない(以下、雨天候とする)場合に、参加者の移動距離に関する値である「移動距離値」に基づいて、実施場所が遠すぎないかを判定する。その際の基準値となる値が記憶される。
【0063】
そして、登録ボタンが選択されると、この新規スケジュール入力画面901に入力された情報が「希望情報」としてサーバ20へ送信される。また、キャンセルボタンが選択されると、入力された情報は破棄され、サーバ20への情報の送信は行われない。」
「【0068】
次に、図19乃至図29を参照して、サーバ20のCPU21サーバプログラムが十されて行われるスケジュール調整処理について説明する。図19は、メイン処理のフローチャートであり、図20は、メイン処理で実施される日時場所指定処理のフローチャートであり、図21は、希望日時処理及び日情報未指定場所指定処理で行われる場所検討処理のフローチャートであり、図22は、メイン処理で実施される日時未指定場所指定処理のフローチャートであり、図23は、日時未指定場所指定処理で実施される晴れ日時検討処理のフローチャートであり、図24は、日時指定場所未指定処理のフローチャートである。そして、図25乃至図27は、日時場所未指定処理のフローチャートであり、図26は、図25のフローチャートの続きであり、図27は、図26のフローチャートの続きである。そして、図28は、出欠確認処理のフローチャートであり、図29は、実施判定処理のフローチャートである。
【0069】
まず、図19を参照して、メイン処理について説明する。このメイン処理は、ユーザ端末10において、新規スケジュール入力画面901に入力が行われ、そこで入力された情報である希望情報を受信したことを契機に開始される処理である。ここでは、希望情報の内容により、「日時、場所共に唯一に指定されている」場合、「場所のみ唯一に指定されている」場合、「日時のみ唯一に指定されている」場合、「日時も場所も唯一に指定されていない」場合の4つの場合分けが行われ、それぞれの場合に応じた処理が行われる。なお、ここでは新規スケジュール入力画面901の入力が行われた起案者のユーザ端末10をユーザ端末11ということとする。
【0070】
そこで、まず、受信された希望情報が希望情報記憶エリア234に記憶される(S1)。ここで、希望日時として日時が指定されていない場合には、本日より後の1週間の営業時間が希望日時とされる。例えば、本日が9月1日(金)であれば、9月4日(月)~9月8日(金)の9:00~18:00が希望日時とされる。そして、希望日時に唯一の日時が指定され、日時が決まっているか否かの判断が行われる(S2)。新規スケジュール入力画面901(図15参照)において希望日時入力欄において「日時で指定」ラジオボタンが選択されて、唯一の日時が指定されていた場合に、日時が決まっていると判断される(S2:YES)。そして、唯一の場所が指定され、場所が決まっているか否かの判断が行われる(S4)。新規スケジュール入力画面901において希望場所入力欄において部屋又はスペースが選択されていれば、場所が決まっていると判断される(S4:YES)。これは「日時、場所共に唯一に指定されている」場合であるので、日時場所指定処理が行われる(S8、図20参照)。また、日時は決まっているが(S2:YES)、場所は決まっていない場合には(S4:NO)、「日時のみ唯一に指定されている」場合に該当するので、日時指定場所未指定処理が行われる(S5、図24参照)。また、日時が決まっておらず(S2:NO)、場所は決まっている場合には(S3:YES)、「場所のみ唯一に指定されている」場合に該当するので、日時未指定場所指定処理が行われる(S6、図22参照)が行われる。そして、日時も決まっておらず(S2:NO)、場所も決まっていない場合には(S3:NO)、日時場所未指定処理が行われる(S7、図25参照)。」
「【0083】
次に、図22及び図23のフローチャートを参照して、「場所のみ唯一に指定されている」場合に実施される日時未指定場処理について説明する。ここでは、「希望場所」が唯一に指定されており、「希望日時」は唯一に指定されていない。例えば、2006年9月4日の10:00から1時間、2006年9月4日の14:00から1時間、2006年9月4日の16:00から1時間が「希望日時」とされており、建物「開発センター」の部屋「1階応接会議室」が「希望場所」として指定されているものとする。
【0084】
まずは、希望場所が「実施場所」として実施場所記憶エリア232に記憶される(S21)。そして、希望日時における実施場所の予約状況が開催場所予約状況記憶エリア285から読み出され、実施場所に予約の入っていない日時が「参加可能日時」として、参加可能日時記憶エリア235の参加可能日時欄に記憶される(S22)。そして、参加可能日時があったか否かの判断が行われる(S23)。参加可能日時記憶エリア235の参加可能日時欄に日時が記憶されており、参加可能日時があれば(S23:YES)、S24へ進むが、参加可能日時記憶エリア235の参加可能日時欄に日時が記憶されておらず、参加可能日時がなければ(S23:NO)、起案者のユーザ端末11へ「希望日時では参加者の都合があわない」旨を示すメッセージ画面を表示させるための情報が送信される(S46)。そして、日時未指定処理は終了し、メイン処理へ戻り、メイン処理も終了する。
【0085】
そして、参加可能日時があった場合には(S23:YES)、参加可能日時が1つだけであるか否かの判断が行われる(S24)。参加可能日時が1つだけであった場合には(S24:YES)、その日時が「実施日時」として実施日時記憶エリア231に記憶され(S47)、実施場所も実施日時も唯一に決定されたことになるので、場所検討処理が行われ(S48、図21参照)、日時未指定処理は終了してメイン処理へ戻り、メイン処理も終了する。なお、場所検討処理については、「日時、場所共に唯一に指定されている」場合において、日時場所指定処理のS14で実施された内容と同様であるので、説明を引用して省略する。」
以上の記載から、引用文献4には、以下の事項が記載されていると認められる。
「ユーザがユーザ端末10において入力した希望日時、希望開催場所等の情報に基づいてスケジュール調整の処理を行う場合に、希望日時が指定されていなくても、それを特定するための他の情報(「本日より後の1週間の営業時間」という情報)及び希望開催場所に基づいて処理を可能とすること。」
(4)上記(1)~(3)の引用文献2~4に記載された技術は、いずれも「飲み会」、「会議」等の会合の開催を支援(参加候補者のスケジュール調整に関する処理や、会合を行う店舗/施設の検索を行う等)するシステムに関するものと認められるところ、そのいずれも、「ユーザが入力した情報に基づいて希望する情報処理を行う場合に、希望する日時等の一部の情報が指定されていなくても、それを特定するための他の情報が指定されているものとして、ユーザが入力した情報に基づいて処理を可能とする」ものであり、当該技術は周知技術と認められる。
第5 対比
1 本願発明と引用発明とを対比する。
(1)引用発明の「サーバ2」が、「複数のクライアント1から、ユーザから入力される希望会合日時、希望会合場所範囲及び会合メンバ候補が含まれる希望会合情報を受信」することに関し、「希望会合日時、希望会合場所範囲及び会合メンバ候補が含まれる希望会合情報」は、「ユーザ」が「会合」の設定を希望する場合におけるその設定の要求を示す情報であることは明らかであり、本願発明1の「会合の設定を希望する設定要求」に相当し、「サーバ2」がその受信手段を備えていることは明らかであり、当該手段は、本願発明の「受信部」に相当する。
また、引用発明の「クライアント1」は、本願発明の「端末装置」に相当する。
よって、引用発明の「サーバ2」は、本願発明の「複数のユーザの端末装置から、会合の設定を希望する設定要求を受信する受信部」に相当する構成を備えるものである。
(2)引用発明の「希望会合情報中の、会合メンバ候補となっているクライアント1のうち、希望会合日時及び希望会合場所範囲が適合するクライアント群である適合クライアント群を、クライアント1毎に抽出するクライアント希望会合情報マッチング部53、抽出された全クライアント1の適合クライアント群から、最適会合クライアント群集合の生成を行う最適会合クライアント群集合生成部54、及び生成された最適会合クライアント群集合の各要素である最適会合クライアント群について、それに属する複数のクライアント1の希望会合情報をさらに調停し、最終的な会合を設定する会合設定部55」に関し、「最終的な会合」が「設定」される「最適会合クライアント群」は、「希望会合情報」に基づいて、「希望会合情報」の送信元の「会合メンバ候補となっているクライアント1」のうち、一つの「最終的な会合」に組み入れる「最適会合クライアント群」に「属する」「複数のクライアント1」を選択することにより「生成」されるものといえる。
また、ここで、「クライアント1」は「希望会合日時」等を「入力」する「ユーザ」が所有するものであることは明らかであるから、「クライアント群」の選択は、「会合メンバ候補となっているクライアント1」を所有する複数の「ユーザ」のうち、一つの「最終的な会合」に組み入れる「ユーザ」の選択といえる。
(3)引用発明の「最適会合クライアント群に対して決定された、最終的な会合の日時、待ち合わせ場所の情報を、設定会合情報として、当該最適会合クライアント群に属するクライアント1全員に送信し、さらに、会合に参加が誘われている人の情報を送信する、設定会合情報送信部56」に関し、「送信」される「情報」(「最終的な会合の日時、待ち合わせ場所の情報」及び「会合に参加が誘われている人の情報」)中に、上記(2)の選択の対象とされ、「最適会合クライアント群に属するクライアント1全員」である、「会合に参加が誘われている」各「ユーザ」の情報が含まれること、及び「送信」が、当該「送信」される「情報」に含まれる、「最適会合クライアント群に属するクライアント1全員」すなわち「ユーザ」の「クライアント1」各々に対して行われることは明らかであり、当該「送信」される「情報」は、本願発明の「会合に参加するユーザの情報を含む参加者情報」に相当する。
また、上記(2)の「ユーザ」の選択及び上記「送信」される「情報」の生成を行う手段が、引用発明の「サーバ2」が「有する」「クライアント希望会合情報マッチング部53」、「最適会合クライアント群集合生成部54」及び「会合設定部55」に存在していることは明らかであり、引用発明の当該手段は、本願発明の「選択部」に相当し、さらに、引用発明の「サーバ2」が「有する」「設定会合情報送信部56」は、本願発明の「送信部」に相当する。
よって、引用発明の「サーバ2」は、本願発明の「前記設定要求に基づいて、複数のユーザのうち、一つの会合に組み入れるユーザを選択し、会合に参加するユーザの情報を含む参加者情報を生成する選択部」及び「前記参加者情報を、当該参加者情報に含まれるユーザの端末装置各々に対して送信する送信部」に相当する構成を備えるものである。
(4)本願発明の「前記設定要求に含まれる情報であって場所に関する情報と参加人数に関する情報との少なくとも一方からなる情報」との発明特定事項は、換言すれば、「場所に関する情報と参加人数に関する情報との少なくとも一方からなる情報」が「前記設定要求に含まれる情報」であることであり、また、当該発明特定事項は、「前記設定要求」に「場所に関する情報」が含まれているが、「参加人数に関する情報」は含まれていない場合を包含していると解し得るものである。
一方、引用発明の「希望会合日時、希望会合場所範囲及び会合メンバ候補が含まれる希望会合情報」における「希望会合場所範囲」は、本願発明の「場所に関する情報」に相当する。
よって、本願発明の上記発明特定事項と、引用発明の「希望会合日時、希望会合場所範囲及び会合メンバ候補が含まれる希望会合情報」とは、「場所に関する情報と参加人数に関する情報との少なくとも一方からなる情報が前記設定要求に含まれる情報である」という点で一致している。
(5)引用発明の「サーバ2」は、その「会合設定部55」が「最終的な会合を設定する」から、本願発明1の「会合設定サーバ」に相当する。
2 上記1から、本願発明と引用発明とは、以下の点で一致する。
(一致点)
「複数のユーザの端末装置から、会合の設定を希望する設定要求を受信する受信部と、
前記設定要求に基づいて、前記複数のユーザのうち、一つの会合に組み入れるユーザを選択し、当該会合に参加するユーザの情報を含む参加者情報を生成する選択部と、
前記参加者情報を、当該参加者情報に含まれるユーザの端末装置各々に対して送信する送信部とを備え、
場所に関する情報と参加人数に関する情報との少なくとも一方からなる情報が前記設定要求に含まれる情報である、
会合設定サーバ。」
3 また、本願発明と引用発明とは、以下の点で相違する。
(相違点)
本願発明は、「前記設定要求において前記会合を希望する日時に関する情報が指定されなくても、前記設定要求に含まれる情報であって場所に関する情報と参加人数に関する情報との少なくとも一方からなる情報に基づいて、前記会合を設定可能である」であるのに対して、引用発明は、「ユーザにより入力される希望会合日時、希望会合場所範囲及び会合メンバ候補が含まれる希望会合情報」に基づいて、「最終的な会合を設定する」ものの、「希望会合情報」に「希望会合日時」が含まれていなくても、それが可能であることが特定されるものではない点。
第6 当審の判断
1 相違点についての検討
上記相違点について、以下に検討する。
上記第4の2(4)の周知技術は、ユーザが一部の情報の入力を省略しても適切な情報処理が可能となる点で利便性が向上するものであり、ユーザの利便性の向上はサーバ等を含めたコンピュータシステムにおいて一般的な課題であるところ、引用発明において、「最終的な会合を設定する」処理の利便性を向上させるため、当該周知技術を適用して、「希望会合情報」に「希望会合日時」が含まれていなくても、「希望会合情報」に含まれる「希望会合場所範囲」等に基づいて「最終的な会合を設定する」ものとすることは、当業者が容易に想到し得ることである。
なお、人が(必ずしもコンピュータシステムを使用せずに)会合を企画する際に、まず、具体的な日時は設定せずに場所や人数等の概略等の決定(参加者募集等)を行い、その後、日時等の詳細を調整することも広く行われているところ、引用発明に当該広く行われている事項を適用し、前者の概略等を決定する過程について「最適会合クライアント群」を生成することを「会合設定サーバ」を利用して行うものとし、もって、「前記設定要求において前記会合を希望する日時に関する情報が指定されなくても、前記設定要求に含まれる情報であって場所に関する情報と参加人数に関する情報との少なくとも一方からなる情報に基づいて、前記会合を設定可能」とすることは、当業者が容易に想到し得ることともいえる。
2 作用効果について
本願発明の作用効果は、引用発明及び周知技術から、当業者が容易に予測し得る程度のものである。
3 請求人の主張について
(1)請求人は、令和8年1月16日提出の意見書において、引用文献2に記載された発明は、単に「店舗/施設」を検索するものであって、「会合」を設定する本願発明とは根本的に異なり、ユーザ及び友達の定期券情報を利用して、定期券を有効に利用できる(つまりプラスで発生する交通費を抑えられる)ような立地の店舗/施設を検索するものであり、その上で、「日時情報が検索条件にある場合」には、当該日時情報を加味して店舗/施設を検索し、「日時情報」が「ない場合」には、日時情報を加味せずに店舗/施設を検索するというものにすぎず、要するに、引用文献2には、そもそも本願発明のように「会合」を設定することすら記載されていないのであって、このような引用文献2の記載に触れただけの当業者が、会合の設定に関する上記相違点に係る本願発明の構成に想到することは、到底容易とはいえない旨主張している。
引用発明は、「会合設定部55」が「最終的な会合を設定する」ものであり、請求人のいう「会合」を設定する点について本願発明と相違するものではないことからすれば、請求人は、引用文献2に記載された発明は「会合」を設定するものではなく、引用発明と技術分野が相違することを根拠に、引用発明に引用文献2に記載された発明を適用することは困難であり、本願発明は当業者が容易に想到することができたものではないことを主張しているものと解される。
しかしながら、引用文献2のみならず、上記第4の2(4)の事項が周知技術であることは引用文献3、4からも明らかであって、引用発明と当該周知技術とは、会合の開催を支援する点で技術分野が共通しており、適用が困難なほどに技術分野が相違するものとはいえず、上記1のとおり、引用発明に当該周知技術を適用することは当業者が容易に想到し得ることである。
(2)請求人はまた、引用文献1の記載から出発して、本願発明の構成に想到するためには、引用文献2に記載された技術的事項(検索条件中に日時情報がある場合もない場合も店舗/施設を検索する)を適用した上で、さらに、「会合」を希望する日時に関する情報が指定されなくても、(設定要求に含まれる場所に関する情報と参加人数に関する情報との少なくとも一方に基づいて)前記「会合」を設定可能とすることを想到する必要があり、このように、引用発明に基づいて2つの段階を経て初めて上記相違点に係る本願発明の構成に至ることは、格別の努力を要するものといえ、当業者にとって容易に想到できるものではない旨主張している。
しかしながら、引用文献2には、上記第4の2(1)の末尾に記載したとおりの、「店舗/施設の検索や参加候補者の情報を検索する処理」を含む事項が記載されていると認められるところ、当該事項における「店舗/施設」は、検索処理の対象の一例にすぎず、当該事項からすれば、処理の内容が「店舗/施設の検索」に限られない上記第4の2(4)の事項が周知技術であることは明らかである。
そして、上記1のように引用発明に当該周知技術を適用する際、請求人のいう「2つの段階を経て」本願発明の構成に至るものではないことも上記1から明らかである。
(3)よって、請求人の主張はいずれも採用できない。
4 小括
したがって、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載の発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2025-003804