特許異議申立
2020-700677
漂白洗浄剤組成物及びその温度上昇抑制方法
- 審判番号
- 2020-700677
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2015-073719
- 登録番号
- 6664884
- 請求日
- 2020年09月09日
- 審決日
- 2022年01月12日
- 公報発行日
- 2022年04月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】小林製薬株式会社
- 【権利者代理人】特許業務法人三枝国際特許事務所
- 【異議申立人】杉浦 健文
- 審判長/審判官
- 審判長 門前 浩一
- 審判官 木村 敏康
- 審判官 蔵野 雅昭
- 分類
- P1651.113-XA (C11D) / P1651.121-XA (C11D) / P1651.536-XA (C11D) / P1651.537-XA (C11D)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第2項第1号、特許法第120条の8第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6664884号発明「漂白洗浄剤組成物及びその温度上昇抑制方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第6664884号の特許請求の範囲及び明細書を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲及び明細書のとおり、訂正後の請求項〔1~3〕、〔4~5〕について、訂正することを認める。
特許第6664884号の請求項1~5に係る特許についての特許異議申立てを却下する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第6664884号(以下「本件特許」という。)の請求項1~5に係る特許についての出願は、
平成27年3月31日に出願され、令和2年2月21日に特許権の設定登録がされ、令和2年3月13日に特許掲載公報が発行され、その請求項1~5に係る発明の特許に対し、令和2年9月9日に杉浦健文(以下「特許異議申立人」という。)により、特許異議の申立てがされたものである。
特許異議の申立て以後の手続の経緯は次のとおりである。
令和2年12月15日付け 取消理由通知
令和3年 2月16日 意見書・訂正請求書(特許権者)
同年 2月24日付け 訂正請求があった旨の通知
同年 3月22日 意見書(特許異議申立人)
同年 4月 6日付け 訂正拒絶理由通知
同年 5月 7日 意見書・手続補正書(特許権者)
同年 6月29日付け 取消理由通知(決定の予告)
同年 8月27日 意見書・訂正請求書(特許権者)
同年 9月 8日付け 訂正請求があった旨の通知
同年10月 8日 意見書(特許異議申立人)
同年11月10日 面接(特許権者)
同年11月16日付け 訂正拒絶理由通知
同年12月17日付け 意見書・手続補正書(特許権者)
なお、令和3年2月16日にされた訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第7項の規定により取り下げられたものとみなす。
第2 訂正の適否
1.訂正の内容
令和3年12月17日付けの手続補正により補正された同年8月27日付けの訂正請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の「請求の趣旨」は『特許第6664884号の明細書、特許請求の範囲を本請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~5について訂正することを求める。』というものであり、その内容は、以下の訂正事項1~6からなるものである(なお、下線は訂正箇所を示す。)。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2を削除する。
(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3を削除する。
(4)訂正事項4
明細書の段落0073の表1の欄外に「*1 (A)成分を86~96重量%含有する。商品名オキソン、デュポン社製。」と記載されているのを「*1 (A)成分を含有する。商品名オキソン、デュポン社製。」に訂正する。
(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項4を削除する。
(6)訂正事項6
特許請求の範囲の請求項5を削除する。
2.本件訂正による訂正の適否
(1)訂正事項1~3及び5~6について
ア.訂正の目的
訂正事項1~3及び5~6は、訂正前の請求項1~5の各々を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。
イ.拡張又は変更の存否
訂正事項1~3及び5~6は、訂正前の請求項1~5の各々を削除するものであるから、いずれも実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。
ウ.新規事項の有無
訂正事項1~3及び5~6は、訂正前の請求項1~5の各々を削除するものであるから、いずれも新規事項を導入するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法126条第5項の規定に適合する。
(2)訂正事項4について
ア.訂正の目的
訂正事項4は、本件明細書の段落0073の表1の欄外において、表中の「オキソン*1」との記載にある商品名のものが、(A)成分としての「ペルオキシ硫酸・硫酸・五カリウム塩」を「86~96重量%含有」することを注釈する意図で、訂正前の「*1(A)成分を86~96重量%含有する。商品名オキソン、デュポン社製。」との記載がなされていたところ、この記載では、本来の意図が正しく表現されておらず、錯誤による「誤記」が生じていることが明らかである。そして、このような「誤記」訂正するために、訂正前の記載を訂正後の「*(A)成分を含有する。商品名オキソン、デュポン社製。」との記載に訂正することは、特許法第120条の5第2項ただし書第2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものに該当する。
イ.拡張又は変更の存否
訂正事項4は、明細書の記載を訂正するものであり、この訂正により特許請求の範囲の文言解釈などに拡張や変更が生じるものではないから、訂正事項4による訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。
ウ.新規事項の有無
訂正事項4は、訂正前の記載から「86~96重量%」の語句を削除するものであるところ、本件の願書に最初に添付された明細書の段落0073の表1中の「オキソン*1」に(A)成分が含まれている事実に変わりはないので、訂正事項4による訂正は、新規事項を導入するものではなく、特許法第120条の5第9項で準用する同法126条第5項の規定に適合する。
(3)一群の請求項について
訂正事項1~3に係る訂正前の請求項1~3について、その請求項2~3は請求項1を引用するものであるから、訂正前の請求項1~3に対応する訂正後の請求項1~3は特許法第120条の5第4項に規定される一群の請求項である。
また、訂正事項5~6に係る訂正前の請求項4~5について、その請求項5は請求項4を引用するものであるから、訂正前の請求項4~5に対応する訂正後の請求項4~5は特許法第120条の5第4項に規定される一群の請求項である。
したがって、訂正事項1~3及び5~6による本件訂正は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項ごとになされたものである。
さらに、訂正事項4による明細書の訂正は、訂正前の請求項1~3からなる一群の請求項のすべて、及び訂正前の請求項4~5からなる一群の請求項のすべてについてされている。
したがって、訂正事項4による本件訂正は、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第4項に適合するものである。
3.まとめ
以上総括するに、訂正事項1~6は、特許法第120条の5第2項第1号又は第2号に掲げる事項を目的とするものに該当し、また、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するから、訂正後の請求項1~3及び4~5に係る一群の請求項に係る訂正を認める。
第3 本件発明
本件訂正は上記のとおり認められるから、本件特許の請求項1~5に係る発明は、その特許請求の範囲の請求項1~5に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】(削除)
【請求項2】(削除)
【請求項3】(削除)
【請求項4】(削除)
【請求項5】(削除) 」
第4 当審の判断
訂正前の請求項1~5は削除されているので、請求項1~5に係る特許に対して特許異議申立人がした特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しない。
したがって、本件特許異議の申立ては、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定によって却下すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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