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特許異議申立

2020-700590

発光素子モジュール

審判番号
2020-700590
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2018-072165
登録番号
6650480
請求日
2020年08月12日
審決日
2021年10月04日
公報発行日
2022年01月28日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】ローム株式会社
  • 【権利者代理人】吉田 稔
  • 【権利者代理人】臼井 尚
  • 【異議申立人】茂木 早苗
審判長/審判官
  • 審判長 山村 浩
  • 審判官 吉野 三寛
  • 審判官 松川 直樹
分類
P1651.121-YAA(H01L) / P1651.537-YAA(H01L)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第36条第6項第1号、特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

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特許第6650480号発明「発光素子モジュール」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第6650480号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~8〕及び〔9~25〕について訂正することを認める。 特許第6650480号の請求項1~21、23に係る特許を維持する。 特許第6650480号の請求項22、24~25に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第6650480号(以下「本件特許」という。)の請求項1~25に係る特許についての出願は、平成23年11月30日に出願した特願2011-262607号の一部を平成28年12月5日に新たな特許出願とした特願2016-235644号の一部を新たな特許出願としたものであって、平成30年4月4日に出願され、令和2年1月22日にその特許権の設定登録がされ、令和2年2月19日に特許掲載公報が発行された。 本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。 令和2年 8月12日 :申立人茂木早苗(以下「申立人」という。)による請求項1~25に係る特許に対する特許異議の申立て 令和2年12月 4日付け:取消理由通知書 令和3年 2月 5日 :特許権者による意見書(以下「特許権者意見書」という。)及び訂正請求書の提出 令和3年 4月15日 :申立人による意見書(以下「申立人意見書」という。)の提出 第2 訂正の適否についての判断 1 訂正の内容 (1)令和3年2月5日に提出された訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)は、次のとおりである(下線は、訂正箇所として特許権者が付したものである。)。 ア 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に、 「基板と、 前記基板上において前記基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記基板上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記基板上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記基板のうち前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子と電気的に接続された第1電子部品と、 を備え、 前記基板に垂直な方向視において、前記第1電子部品は、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記発光素子、前記透光部材および前記第1電子部品は、前記第1方向視において、互いに重なる部分を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記第1電子部品と重なっており、 前記基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記第1電子部品は、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なることを特徴とする、発光素子モジュール。」と記載されているのを、 「モジュール基板と、 前記モジュール基板上において前記モジュール基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記モジュール基板上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記モジュール基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記モジュール基板上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記モジュール基板のうち前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子と電気的に接続された整流ダイオードと、 を備え、 前記モジュール基板に垂直な方向視において、前記整流ダイオードは、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記発光素子、前記透光部材および前記整流ダイオードは、前記第1方向視において、互いに重なる部分を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており、 前記モジュール基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記整流ダイオードは、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なり、 前記透光部材は、前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり、 前記モジュール基板上に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための電極端子を有することを特徴とする、発光素子モジュール。」に訂正する(訂正後の請求項1を引用する請求項3~8も同様に訂正する。)。 イ 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2を独立形式に改め、 「モジュール基板と、 前記モジュール基板上において前記モジュール基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記モジュール基板上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記モジュール基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記モジュール基板上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記モジュール基板のうち前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子と電気的に接続された整流ダイオードと、 を備え、 前記モジュール基板に垂直な方向視において、前記整流ダイオードは、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記発光素子、前記透光部材および前記整流ダイオードは、前記第1方向視において、互いに重なる部分を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており、 前記モジュール基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記整流ダイオードは、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なり、 前記透光部材は、前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり、 前記モジュール基板上の前記周縁部と前記堰部との間の領域に前記発光素子と電気的に接続され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための電極端子を有することを特徴とする、発光素子モジュール。」と訂正する(訂正後の請求項2を引用する請求項3~8も同様に訂正する。)。 ウ 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3、6~8に、「前記第1電子部品」と記載されているのを、「前記整流ダイオード」に訂正する。 エ 訂正事項4 特許請求の範囲の請求項5に、「前記基板」と記載されているのを、「前記モジュール基板」に訂正する。 オ 訂正事項5 特許請求の範囲の請求項9に、 「互いに反対側を向く第1面と第2面とを有する基板と、 前記基板の前記第1面上に前記基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記基板の前記第1面上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記基板の前記第1面上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記基板の前記第1面上のうち、前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子に電気的に接続された第1電子部品と、を備え、 前記基板の前記第1面に垂直な方向視において、前記第1電子部品は、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子と前記第1電子部品とは、少なくとも互いの一部同士が重なっており、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記第1電子部品と重なっており、 前記基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記第1電子部品は、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なる、発光素子モジュール。」と記載されているのを、 「互いに反対側を向く第1面と第2面とを有するモジュール基板と、 前記モジュール基板の前記第1面上に前記モジュール基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記モジュール基板の前記第1面上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記モジュール基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記モジュール基板の前記第1面上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記モジュール基板の前記第1面上のうち、前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子に電気的に接続された整流ダイオードと、を備え、 前記モジュール基板の前記第1面に垂直な方向視において、前記整流ダイオードは、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子と前記整流ダイオードとは、少なくとも互いの一部同士が重なっており、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており、 前記モジュール基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記整流ダイオードは、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なり、 前記透光部材は、前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり、 前記モジュール基板上に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための第1電極端子を有する、発光素子モジュール。」に訂正する(訂正後の請求項9を引用する請求項11~21,23も同様に訂正する。)。 カ 訂正事項6 特許請求の範囲の請求項1に、 「互いに反対側を向く第1面と第2面とを有する基板と、 前記基板の前記第1面上に前記基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記基板の前記第1面上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記基板の前記第1面上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記基板の前記第1面上のうち、前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子に電気的に接続された第1電子部品と、を備え、 前記基板の前記第1面に垂直な方向視において、前記第1電子部品は、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子と前記第1電子部品とは、少なくとも互いの一部同士が重なっており、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記第1電子部品と重なっており、 前記基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記第1電子部品は、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なる、発光素子モジュール。」と記載されているのを、 「互いに反対側を向く第1面と第2面とを有するモジュール基板と、 前記モジュール基板の前記第1面上に前記モジュール基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記モジュール基板の前記第1面上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記モジュール基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記モジュール基板の前記第1面上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記モジュール基板の前記第1面上のうち、前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子に電気的に接続された整流ダイオードと、を備え、 前記モジュール基板の前記第1面に垂直な方向視において、前記整流ダイオードは、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子と前記整流ダイオードとは、少なくとも互いの一部同士が重なっており、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており、 前記モジュール基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記整流ダイオードは、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なり、 前記透光部材は、前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり、 前記モジュール基板の前記第1面上の前記周縁部と前記堰部との間の領域に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための第1電極端子を有する、発光素子モジュール。」に訂正する(訂正後の請求項10を引用する請求項11~21、23も同様に訂正する。)。 キ 訂正事項7 特許請求の範囲の請求項11、18、23に、「前記第1電子部品」と記載されているのを、「前記整流ダイオード」に訂正する。 ク 訂正事項8 特許請求の範囲の請求項12に、「前記基板の前記第1面上に前記発光素子と電気的に接続されて形成された第2電極端子を有する、請求項10または11に記載の発光素子モジュール。」と記載されているのを、「前記モジュール基板の前記第1面上の前記周縁部と前記堰部との間の領域に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための第2電極端子を有する、請求項10または11に記載の発光素子モジュール。」に訂正する(訂正後の請求項12を引用する請求項13~21、23も同様に訂正する。)。 ケ 訂正事項9 特許請求の範囲の請求項に、「前記基板の前記第1面上のうち、前記透光部材から露出した領域に配置された第2電子部品を有し、 前記垂直な方向視において、前記発光素子は、前記第1電子部品と前記第2電子部品と の間に位置する、請求項12に記載の発光素子モジュール。」と記載されているのを、 「前記モジュール基板の前記第1面上のうち、前記透光部材から露出した領域に配置された第2電子部品を有し、 前記垂直な方向視において、前記発光素子は、前記整流ダイオードと前記第2電子部品と の間に位置する、請求項12に記載の発光素子モジュール。」に訂正する。 コ 訂正事項10 特許請求の範囲の請求項20、21に、「前記基板」と記載されているのを、「前記モジュール基板」に訂正する。 サ 訂正事項11 特許請求の範囲の請求項22を削除する。 シ 訂正事項12 特許請求の範囲の請求項23に、「前記透光部材は、前記第1方向視において、前記第1電子部品よりも突出している、請求項9ないし22のいずれかに記載の発光素子モジュール。」と記載されているのを、「前記透光部材は、前記第1方向視において、前記整流ダイオードよりも突出している、請求項9ないし21のいずれかに記載の発光素子モジュール。」に訂正する。 ス 訂正事項13 特許請求の範囲の請求項24を削除する。 セ 訂正事項14 特許請求の範囲の請求項25を削除する。 (2)なお、本件訂正は、一群の請求項〔1~8〕及び〔9~25〕に対して請求されたものである。 2 訂正要件の判断 (1)訂正事項1について ア 訂正の目的 (ア)訂正事項1は、次の各事項からなるものである。 a 訂正前の請求項1に記載された「基板」を、「モジュール基板」と限定すること。 b 訂正前の請求項1に記載された「第1電子部品」を、「整流ダイオード」と限定すること。 c 訂正前の請求項1に記載された「透光部材」を、「前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり」と限定すること。 d 訂正前の請求項1に、「前記モジュール基板上に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための電極端子」を、直列的に付加して、限定すること。 (イ)上記(ア)より、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 (ア)上記ア(ア)aについて 本件特許の願書に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」という。)の【0037】には、「基板200は、LEDモジュール101の土台となるものであり」と記載されており、「基板200」が、「モジュール基板」であることは明らかといえる。 (イ)上記ア(ア)bについて 本件明細書等の【0067】には、「図6に示すように、LEDチップ300を挟んで、抵抗器610と整流ダイオード620とが図中左右に離間して配置されている」と記載されており、本件明細書等の図6からみてとれる訂正前の請求項1に記載された「第1電子部品」の特定を満たすのは、「整流ダイオード620」であるから、「第1電子部品」が「整流ダイオード」であることは、本件明細書等に記載されているといえる。 (ウ)上記ア(ア)cについて 本件明細書等の【0053】には、「透光樹脂」について、「透光樹脂500は、基材210の表面211の法線方向に堰部400を超えて膨出するドーム状とされている」と記載されている。 したがって、「前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり」との事項は、本件明細書等に記載されているといえる。 (エ)上記ア(ア)dについて 訂正前の請求項2では、「電極端子」について、「前記基板上に前記発光素子と電気的に接続されて形成された電極端子」と特定されており、本件明細書等の【0045】には、「このような1対の表面端子部271および1対の裏面端子部272を用いた実装形態としては、たとえば上記回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって表面端子部271と裏面端子部272とを挟むことにより実装する形態が挙げられる」と記載されている。 したがって、「前記モジュール基板上に前記発光素子と電気的に接続され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための電極端子」は、本件明細書等に記載されているといえる。 (オ)以上より、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項1の小括 よって、訂正事項1は、訂正要件を満たす。 (2)訂正事項2について ア 訂正の目的 訂正事項2は、訂正前の請求項2について、請求項1との引用関係を解消して、独立形式請求項へ改めるものである。 その上で、訂正事項2は、訂正前の請求項1及び2に記載された「基板」、「第1電子部品」及び「透光部材」を、それぞれ、「モジュール基板」、「整流ダイオード」及び「前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり」と限定するものである。 更に、訂正事項2は、訂正前の請求項2に記載された「電極端子」を、「モジュール基板上の前記周縁部と前記堰部との間の領域」にあることに限定し、訂正前の請求項2を「回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための」ものと限定するものである。 したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮、及び特許法第120条の5第2項ただし書き第4号に規定する他の請求項を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 (ア)訂正前の請求項2について、請求項1との引用関係を解消して、独立形式請求項へ改めることは、新規事項を追加するものではない。 (イ)本件明細書等の図6より、表面電極端子271について、基板200の周縁部と堰部400との間に形成されている構成がみてとれる。 よって、「電極端子」が、「モジュール基板上の前記周縁部と前記堰部との間の領域」にあることは、本件明細書等に記載された事項といえる。 そして、その余の事項は、上記(1)イのとおりである。 したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項2は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項2の小括 よって、訂正事項2は、訂正要件を満たす。 (3)訂正事項3について ア 訂正の目的 訂正事項3は、特許請求の範囲の請求項3、6~8に、「前記第1電子部品」と記載されているのを、「前記整流ダイオード」に限定するものである。 したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 上記(1)イ(イ)のとおりであるから、訂正事項3は、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項3は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項3の小括 よって、訂正事項3は、訂正要件を満たす。 (4)訂正事項4について ア 訂正の目的 訂正事項4は、訂正前の請求項5に記載された「前記基板」を、「前記モジュール基板」に限定するものである。 したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 上記(1)イ(ア)のとおりであるから、訂正事項4は、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項4は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項4の小括 よって、訂正事項4は、訂正要件を満たす。 (5)訂正事項5について ア 訂正の目的 (ア)訂正事項5は、次の各点からなるものである。 a 訂正前の請求項9に記載された「基板」を、「モジュール基板」と限定すること。 b 訂正前の請求項9に記載された「第1電子部品」を、「整流ダイオード」と限定すること。 c 訂正前の請求項9に記載された「透光部材」を、「前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり」と限定すること。 d 訂正前の請求項9に、「前記モジュール基板上に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための電極端子」を、直列的に付加して限定すること。 (イ)上記(ア)より、訂正事項5は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 上記(1)イ(ア)~(エ)のとおりであるから、訂正事項5は、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項5は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項5は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項5は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項5の小括 よって、訂正事項5は、訂正要件を満たす。 (6)訂正事項6について ア 訂正の目的 訂正事項6は、訂正前の請求項10について、請求項9との引用関係を解消して、独立形式請求項へ改めるものである。 その上で、訂正事項6は、請求項9及び請求項10に記載された「基板」、「第1電子部品」及び「透光部材」を、それぞれ、「モジュール基板」、「整流ダイオード」及び「前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり」と限定するものである。 更に、訂正事項6は、訂正前の請求項10に係る発明の「電極端子」を、「モジュール基板上の前記周縁部と前記堰部との間の領域」にあることに限定し、訂正前の請求項10を「回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための」ものと限定するものである。 したがって、訂正事項6は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮、及び特許法第120条の5第2項ただし書き第4号に規定する他の請求項を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 訂正事項6は、訂正前の請求項10について、請求項9との引用関係を解消して、独立形式請求項へ改めるものであるから、新規事項を追加するものではない。 また、図6より、表面電極端子271について、基板200の周縁部と堰部400との間に形成されている構成がみてとれる。 そして、その余の事項は、上記(1)イのとおりである。 したがって、訂正事項6は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項6は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項6は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項6の小括 よって、訂正事項6は、訂正要件を満たす。 (7)訂正事項7について ア 訂正の目的 訂正事項7は、特許請求の範囲の請求項11、18、23に、「前記第1電子部品」と記載されているのを、「前記整流ダイオード」に限定するものである。 したがって、訂正事項7は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 上記(1)イ(イ)のとおりであるから、訂正事項7は、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項7は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項7は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項7は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項7の小括 よって、訂正事項7は、訂正要件を満たす。 (8)訂正事項8について ア 訂正の目的 訂正事項8は、訂正前の請求項12に記載された「前記基板」を「前記モジュール基板」に限定し、訂正前の請求項12に記載された「第2電極端子」を、「モジュール基板上の前記周縁部と前記堰部との間の領域」にあることに限定し、訂正前の請求項12を「回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための」ものと限定するものである。 したがって、訂正事項8は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 上記(1)イ(ア)及び同(エ)並びに(2)イ(イ)のとおりであるから、訂正事項8は、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項8は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項8は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項8は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項8の小括 よって、訂正事項8は、訂正要件を満たす。 (9)訂正事項9について ア 訂正の目的 訂正事項9は、特許請求の範囲の請求項13に記載された「前記基板」及び「前記第1電子部品」を、それぞれ「前記モジュール基板」及び「前記整流ダイオード」に限定するものである。 したがって、訂正事項9は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 上記(1)イ(ア)及び同(イ)のとおりであるから、訂正事項9は、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項9は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項9は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項9は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項9の小括 よって、訂正事項9は、訂正要件を満たす。 (10)訂正事項10について ア 訂正の目的 訂正事項10は、訂正前の請求項20、21に記載された「前記基板」を、「前記モジュール基板」に限定するものである。 したがって、訂正事項10は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 上記(1)イ(ア)のとおりであるから、訂正事項10は、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項10は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項10は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項10は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項10の小括 よって、訂正事項10は、訂正要件を満たす。 (11)訂正事項11について ア 訂正の目的 訂正事項11は、訂正前の請求項22を削除するものである。 したがって、訂正事項11は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 訂正事項11は、訂正前の請求項22を削除するものであるから、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項11は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項11は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項11は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項11の小括 よって、訂正事項11は、訂正要件を満たす。 (12)訂正事項12について ア 訂正の目的 訂正事項12は、訂正前の請求項23に記載された「第1電子素子」を「整流ダイオード」に限定し、訂正前の請求項22を削除することに伴い、訂正前の請求項23に記載された「請求項9ないし請求項22」を、「請求項9ないし請求項21」と減縮するものである。 したがって、訂正事項12は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 訂正事項12は、上記(1)イ(イ)のとおりであると共に、請求項23の引用先を「請求項9ないし請求項22」から「請求項9ないし請求項21」とするものであるから、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項12は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項12は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項12は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項12の小括 よって、訂正事項12は、訂正要件を満たす。 (13)訂正事項13について ア 訂正の目的 訂正事項13は、訂正前の請求項24を削除するものである。 したがって、訂正事項13は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 訂正事項13は、訂正前の請求項24を削除するものであるから、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項13は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項13は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項13は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項13の小括 よって、訂正事項13は、訂正要件を満たす。 (14)訂正事項14について ア 訂正の目的 訂正事項14は、訂正前の請求項25を削除するものである。 したがって、訂正事項14は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項追加の有無 訂正事項14は、訂正前の請求項25を削除するものであるから、新規事項を追加するものではない。 したがって、訂正事項14は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 ウ 特許請求の範囲の実質拡張変更の有無 上記ア及びイにも照らせば、訂正事項14は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 したがって、訂正事項14は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 エ 訂正事項14の小括 よって、訂正事項14は、訂正要件を満たす。 3 訂正の適否の小括 以上のとおり、本件訂正は、訂正要件を満たす。 よって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、本件訂正後の請求項〔1~8〕及び〔9~25〕について訂正することを認める。 第3 本件訂正後の請求項 本件訂正は上記第2のとおり認められたので、本件訂正後の請求項は、訂正特許請求の範囲の請求項1~25に記載された次のとおりのものである。また、本件訂正後の請求項1~25に係る発明を、以下「本件発明1」~「本件発明25」といい、これらを総称して「本件発明」という。 「【請求項1】 モジュール基板と、 前記モジュール基板上において前記モジュール基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記モジュール基板上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記モジュール基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記モジュール基板上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記モジュール基板のうち前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子と電気的に接続された整流ダイオードと、 を備え、 前記モジュール基板に垂直な方向視において、前記整流ダイオードは、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記発光素子、前記透光部材および前記整流ダイオードは、前記第1方向視において、互いに重なる部分を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており、 前記モジュール基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記整流ダイオードは、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なり、 前記透光部材は、前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり、 前記モジュール基板上に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための電極端子を有することを特徴とする、発光素子モジュール。 【請求項2】 モジュール基板と、 前記モジュール基板上において前記モジュール基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記モジュール基板上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記モジュール基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記モジュール基板上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記モジュール基板のうち前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子と電気的に接続された整流ダイオードと、 を備え、 前記モジュール基板に垂直な方向視において、前記整流ダイオードは、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記発光素子、前記透光部材および前記整流ダイオードは、前記第1方向視において、互いに重なる部分を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており、 前記モジュール基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記整流ダイオードは、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なり、 前記透光部材は、前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり、 前記モジュール基板上の前記周縁部と前記堰部との間の領域に前記発光素子と電気的に接続され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための電極端子を有することを特徴とする、発光素子モジュール。 【請求項3】 前記電極端子および前記整流ダイオードは、前記第2方向視において互いに重なる部分を有する、請求項2に記載の発光素子モジュール。 【請求項4】 前記電極端子は、前記垂直な方向視において円形状である、請求項2または3に記載の発光素子モジュール。 【請求項5】 前記モジュール基板のうち前記透光部材から露出した領域に配置され且つ前記発光素子と電気的に接続された第2電子部品を有する、請求項1ないし4のいずれかに記載の発光素子モジュール。 【請求項6】 前記整流ダイオードおよび前記第2電子部品は、前記第1方向において前記発光素子を挟んだ両側に配置されている、請求項5に記載の発光素子モジュール。 【請求項7】 前記整流ダイオードおよび前記第2電子部品は、前記第2方向において前記発光素子に対していずれも一方側に配置されている、請求項6に記載の発光素子モジュール。 【請求項8】 前記整流ダイオードおよび前記第2電子部品は、前記第2方向において前記透光部材に対していずれも一方側に配置されている、請求項7に記載の発光素子モジュール。 【請求項9】 互いに反対側を向く第1面と第2面とを有するモジュール基板と、 前記モジュール基板の前記第1面上に前記モジュール基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記モジュール基板の前記第1面上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記モジュール基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記モジュール基板の前記第1面上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記モジュール基板の前記第1面上のうち、前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子に電気的に接続された整流ダイオードと、を備え、 前記モジュール基板の前記第1面に垂直な方向視において、前記整流ダイオードは、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子と前記整流ダイオードとは、少なくとも互いの一部同士が重なっており、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており、 前記モジュール基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記整流ダイオードは、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なり、 前記透光部材は、前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり、 前記モジュール基板上に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための第1電極端子を有する、発光素子モジュール。 【請求項10】 互いに反対側を向く第1面と第2面とを有するモジュール基板と、 前記モジュール基板の前記第1面上に前記モジュール基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記モジュール基板の前記第1面上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記モジュール基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記モジュール基板の前記第1面上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 前記モジュール基板の前記第1面上のうち、前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子に電気的に接続された整流ダイオードと、を備え、 前記モジュール基板の前記第1面に垂直な方向視において、前記整流ダイオードは、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記第1方向視において、前記発光素子と前記整流ダイオードとは、少なくとも互いの一部同士が重なっており、 前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており、 前記モジュール基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり、 前記整流ダイオードは、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なり、 前記透光部材は、前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状であり、 前記モジュール基板の前記第1面上の前記周縁部と前記堰部との間の領域に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための第1電極端子を有する、発光素子モジュール。 【請求項11】 前記第2方向視において、前記整流ダイオードと前記第1電極端子とは、重なる部分を有する、請求項10に記載の発光素子モジュール。 【請求項12】 前記モジュール基板の前記第1面上の前記周縁部と前記堰部との間の領域に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための第2電極端子を有する、請求項10または11に記載の発光素子モジュール。 【請求項13】 前記モジュール基板の前記第1面上のうち、前記透光部材から露出した領域に配置された第2電子部品を有し、 前記垂直な方向視において、前記発光素子は、前記整流ダイオードと前記第2電子部品と の間に位置する、請求項12に記載の発光素子モジュール。 【請求項14】 前記第2電子部品は、前記発光素子と電気的に接続される、請求項13に記載の発光素子モジュール。 【請求項15】 前記第2方向視において、前記第2電子部品と前記第2電極端子とは、少なくとも互いの一部同士が重なっている、請求項13または14に記載の発光素子モジュール。 【請求項16】 前記第2電子部品は、受動素子である、請求項13ないし15のいずれかに記載の発光素子モジュール。 【請求項17】 前記第2電子部品は、抵抗器である、請求項13ないし16のいずれかに記載の発光素子モジュール。 【請求項18】 前記整流ダイオードと前記第2電子部品とは、前記第1方向において前記発光素子を挟んだ両側に配置されている、請求項13ないし17のいずれかに記載の発光素子モジュール。 【請求項19】 前記第1電極端子及び前記第2電極端子は、前記垂直な方向視において円形状である、請求項12ないし18のいずれかに記載の発光素子モジュール。 【請求項20】 前記垂直な方向視において、前記発光素子は、前記モジュール基板の中心に重なる、請求項9ないし19のいずれかに記載の発光素子モジュール。 【請求項21】 前記透光部材は、前記モジュール基板の周縁部から離間している、請求項9ないし20のいずれかに記載の発光素子モジュール。 【請求項22】 (削除) 【請求項23】 前記透光部材は、前記第1方向視において、前記整流ダイオードよりも突出している、請求項9ないし21のいずれかに記載の発光素子モジュール。 【請求項24】 (削除) 【請求項25】 (削除)」 第4 令和2年12月4日付け取消理由通知書で通知した取消理由の概要 訂正前の請求項1~25に係る特許に対して、当審が令和2年12月4日付け取消理由通知書(以下、単に「取消理由通知書」という。)により特許権者に通知した取消理由の概要は、次のとおりである。 1.(サポート要件)本件特許は、特許請求の範囲の記載が不備のため、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 2.(進歩性)請求項1~25に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物である又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の文献に記載された発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、当該各請求項に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 記 <引用文献等一覧> 甲第1号証:特開2010-205787号公報 甲第2号証:特開2007-294547号公報 甲第4号証:特開平4-28269号公報 第5 当審の判断 1 特許法第36条第6項第1号について 訂正前の請求項1~25に記載された「第1電子部品」は、本件訂正により、「整流ダイオード」と限定され、本件訂正後の明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件訂正明細書等」という。)の発明の詳細な説明に記載されたものとなった。 したがって、本件発明1~21、23は、本件訂正明細書等に記載したものである。 2 特許法第29条第2項について1(甲第4号証に記載された発明を主引用発明として) (1)本件発明1に対して ア 甲第4号証(特開平4-28269号公報) (ア)甲第4号証に記載された事項 甲第4号証には、図面と共に、以下の事項が記載されている(下線は当審が付した。以下同じ。)。 a 「2.【特許請求の範囲】 配線板表面の回路導体にLEDベアチップを直接ダイボンドし、該LEDベアチップと配線板表面の対極回路導体とをワイヤループにより接続してなるLEDベアチップの実装構造であつて、 前記回路導体あるいは対極回路導体には前記LEDベアチップの周囲に広がる拡大部が形成されているとともに、 表面が凸レンズ状に形成され光を透過させる封止体が、前記LEDベアチップ及びワイヤループを内包させた状態で、前記拡大部の上に配設されていることを特徴とするLEDベアチップの実装構造。」(第1頁左下欄第5行~第17行) b 「本発明は上記従来の事情に鑑みなされたもので、COB実装を適用したLED素子の高密度実装構造であって、発光体としての輝度が十分に確保された効率の良いLED素子の実装構造を提供することを目的としている。」(第2頁右下欄第8行~第12行) c 「第1図はLED素子の実装構造の平面図、第2図は第1図におけるII-II矢視図、第3図は第1図におけるIII-III矢視図である。 第1図において符号11で示すものは、プリント配線板のベース絶縁板である。また、符号12,13で示すものは、ベース絶縁板11の上面に層状に形成されたプリント配線板の回路導体で、互いに対極をなしLED素子に接続されるべき給電回路をなすものである。 …(中略)…。 そして、一方の回路導体12の回路導体13側端部12aの上面に、LED素子のベアチップ14が直接ダイボンドされ、該LEDベアチップ14と回路導体13の端部13aとは例えば金を材料としたワイヤボンディングによるワイヤループ15により接続されている。 …(中略)…。 回路導体12に形成された拡大部16の上面には、その円状外形の内側に位置して、リング状のダム17が形成されている。そして、このダム17の内側の位置には、表面が凸レンズ状に形成され光を透過させる封止体18が、LEDベアチップ14及びワイヤループ15を内包させた状態で、拡大部12cの上に形成されている。」(第3頁右上欄第1行~右下欄第2行) 「第1図~第3図 [図:0001380933000001.jpg] 」 (イ)甲第4号証に記載された技術的事項 上記(ア)bより、甲第4号証には、以下の技術的な事項が記載されていると認められる。 a 第1図から、LEDベアチップ14は、プリント配線板11の周縁部から離間して配置された構成がみてとれる。 b 第1図から、プリント配線板11は、プリント配線板11に垂直な方向視において、矩形とみてとれる。 (ウ)甲第4号証に記載された発明 上記(ア)及び(イ)より、甲第4号証には、次の発明(以下「甲4発明」という。)が記載されていると認められる(なお、認定の根拠となる記載等を参考までに括弧内に付してある。以下同じ。)。 <甲4発明> 「配線板表面の回路導体にLEDベアチップを直接ダイボンドし、該LEDベアチップと配線板表面の対極回路導体とをワイヤループにより接続してなるLEDベアチップの実装構造であって、 前記回路導体あるいは対極回路導体には前記LEDベアチップの周囲に広がる拡大部が形成されているとともに、 表面が凸レンズ状に形成され光を透過させる封止体が、前記LEDベアチップ及びワイヤループを内包させた状態で、前記拡大部の上に配設されているLEDベアチップの実装構造であって、(上記(ア)a) 配線板は、プリント配線板11であり、(上記(ア)c) 配線板表面の回路導体は、プリント配線板11のベース絶縁板11の上面に層状に形成され、(上記(ア)c) 回路導体12の回路導体13側端部12aの上面に、LED素子のベアチップ14が直接ダイボンドされ、(上記(ア)c) LEDベアチップ14は、プリント配線板11の周縁部から離間して配置され、(上記(イ)a) 回路導体12の上面には、リング状のダム17が形成され、(上記(ア)c) ダム17の内側の位置には、光を透過させる封止体18が、LEDベアチップ14及びワイヤループ15を内包させた状態で、形成され、(上記(ア)c) プリント配線板11は、プリント配線板11に垂直な方向視において、矩形である、(上記(イ)b) LEDベアチップの実装構造。」 イ 甲第1号証 (ア)甲第1号証に記載された事項 甲第1号証には、図面と共に、以下の事項が記載されている。 「【0013】 ハウジング2の上面図を図2に示す。ハウジング2の上面側には金属板10がインサートされている。金属板10は銅製の導電性を有する薄板であって、LEDランプ用電極パッド31、ツェナーダイオード用電極パッド41、整流ダイオード用電極パッド51、抵抗素子用電極パッド61と、これらとともに所定の回路を形成する回路部11を備える。図2に示すように、各電極パッドはハウジング2の上面21aに表出しており、回路部11はハウジング2に埋設されている。LEDランプ用電極パッド31にはLEDランプ3が実装される。LEDランプ3は表面実装型のLEDランプであって、下面(発光面と反対側の面)に電極を備える。ツェナーダイオード用電極パッド41にはツェナーダイオード4が実装され、抵抗素子用電極パッド61には抵抗素子6が、それぞれ実装されている。ツェナーダイオード4、抵抗素子6はいずれも表面実装型の素子であって、下面に電極を備える。 …(後略)…。」 「図2 [図:0001380933000002.jpg] 」 (イ)甲第1号証に記載された技術的事項 「抵抗素子、ツェナーダイオード等の電子部品を発光装置内(ハウジング2)に配置すること。」(上記(ア)) ウ 甲第2号証 (ア)甲第2号証に記載された事項 甲第2号証には、図面と共に、以下の事項が記載されている。 「【0031】 上記の半導体発光装置又は基本の半導体発光装置において、それぞれの発光素子の光の混合によって所望の白色となるように発光素子に流れる電流値を抵抗によって制御することが好ましい。これにより、製造時に検査する光度を用いて白色となるように個別の発光素子の光度(電流値)を抵抗の抵抗値を変化させるなどして合わせる。それゆえ、製品の完成後に改めて測定を行って回路定数を決めるという作業をなくすことができる。すなわち、ユーザにとっては一つの駆動回路を用意するだけで、どの半導体発光装置でも色度の揃った白色を得ることができる。」 「【0032】 一つのパッケージにおける複数の発光素子に流れる電流を制御するために抵抗値を発光素子の光度に対応させた抵抗がパッケージに内蔵されている。これにより、色度が精度良く合わせられる。また、従来、駆動回路に使用していたような抵抗を駆動回路の一部として発光装置のパッケージに内蔵するので、駆動回路全体としては小型化が可能になる。従って、発光素子の電流を調整するために、複雑な回路や手順を用いることなく、色度の揃った白色光源を簡素な構成で容易に得ることができる。」 「【0037】 図1及び図2に示すように、半導体発光装置1は、パッケージ2と、リードフレーム3~8と、ボンディングワイヤ9と、発光ダイオードD1~D3と、チップ抵抗R1~R3とを備えている。 【0038】 リードフレーム3~8は、それぞれの端部を外部に露出するようにパッケージ2内に装入されている。また、リードフレーム3~5は、パッケージ2の一方の側端部に等間隔をおいて配置されている。一方、リードフレーム6~8は、パッケージ2の他方の側端部に等間隔をおいて配置されている。」 「【0042】 チップ抵抗R1の両端部は、リードフレーム3,6の上端面に固定されている。チップ抵抗R2の両端部は、リードフレーム5,8の上端面に固定されている。チップ抵抗R3の両端部は、リードフレーム4,7の上端面に固定されている。チップ抵抗R1~R3は、それぞれ長孔2b~2dから露出するように配置されている。このように、チップ抵抗R1~R3は、発光ダイオードD1~D3を取り囲んでいる反射板2aの外側に配置されている。反射板2aの内側にチップ抵抗R1~R3が配置されると、発光ダイオードD1~D3からの一部の光が反射板2aに達するまでに抵抗R1~R3によって遮られることにより、反射板2aで反射されなくなる。これに対し、チップ抵抗R1~R3が反射板の外側に配置されることにより、発光ダイオードD1~D3からの光が反射板2aに達するまでの光路上に障害物がないので、その光は全て反射板2aに達する。従って、発光ダイオードD1~D3素子の出射光を有効に利用することができる。」 「【0051】 図5に示すように、発光ダイオードD1およびチップ抵抗R1は並列に接続され、発光ダイオードD2およびチップ抵抗R2は並列に接続され、発光ダイオードD3およびチップ抵抗R3は並列に接続されている。発光ダイオードD1~D3のカソードはGNDに接続され、アノードはそれぞれ半導体発光装置1の外部に設けられる抵抗R4~R6を介して電源電圧Vccが印加される。抵抗R4~R6は、電源電圧Vccを発光ダイオードD1~D3の順方向電圧にまで降下させるために設けられている。 【0052】 このような構成においては、電源電圧Vccが発光ダイオードD1~D3の順方向電圧に比べて十分高いと、それぞれの順方向電圧にばらつきがあっても、ほぼ一定の電流をそれぞれの発光ダイオードD1~D3の端子に流すことができる。その端子に流れ込む電流の一部が白色になるように調整されたチップ抵抗R1,R3抵抗に流れ込む。そのため、半導体発光装置1が図4に示すような回路に接続されると、半導体発光装置1に合わせて外部の抵抗R4~R6の値を変更することなく白色が得られることになる。」 「図1 [図:0001380933000003.jpg] 」 「図5 [図:0001380933000004.jpg] 」 (イ)甲第2号証に記載された技術的事項 a 「駆動回路の一部(チップ抵抗)を、発光装置内に配置すること。」(【0032】、【0037】~【0038】及び図1) b 「駆動回路の一部(チップ抵抗)を、反射板の外側に配置すること。」(【0042】) c 「発光装置が駆動回路の一部(チップ抵抗)を備えることにより、外部回路との接続が容易になること。」(【0031】、【0052】及び図2) エ 対比 本件発明1と甲4発明とを対比すると、次のとおりである。 (ア)甲4発明の「プリント配線板11」は、本件発明1の「モジュール基板」と、「基板」である点で一致するといえる。 (イ)甲4発明の「LEDベアチップ14」は、本件発明1の「発光素子」に相当し、甲4発明の「LEDベアチップ14」は、「プリント配線板11の周縁部から離間して配置され」ているから、甲4発明は、本件発明1の「前記モジュール基板上において前記基板の周縁部から離間して配置された」構成と、「前記基板上において前記基板の周縁部から離間して配置された」構成を備える点で一致するといえる。 (ウ)甲4発明の「LEDベアチップ14」は、「回路導体12の回路導体13側端部12aの上面に、LED素子のベアチップ14が直接ダイボンドされ」ている。よって、甲4発明は、本件発明1と「前記基板上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部」を備える点で一致するといえる。 (エ)甲4発明では、「回路導体12の上面には、リング状のダム17が形成され」ており、「ダム17の内側の位置には、光を透過させる封止体18が、LEDベアチップ14及びワイヤループ15を内包させた状態で、形成され」ている。当該構成に鑑みれば、甲4発明の「ダム17」は、本件発明1の「堰部」に相当し、甲4発明は、本件発明1と「前記基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む」構成を備える点で一致するといえる。 (オ)甲4発明では、「ダム17の内側の位置には、光を透過させる封止体18が、LEDベアチップ14及びワイヤループ15を内包させた状態で、形成され」ているから、甲4発明の「封止体18」は、本件発明1の「透光部材」に相当し、甲4発明は、本件発明1と「前記モジュール基板上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された」構成を備える点で一致するといえる。 (カ)甲4発明の「プリント配線板11」は、「プリント配線板11に垂直な方向視において、矩形である」から、甲4発明は、本件発明1と「前記基板は、前記垂直な方向視矩形状であり」との構成を備える点で一致するといえる。 (キ)甲4発明の「LED素子の実装構造」は、本件発明1の「発光素子モジュール」とは、「発光素子に係る構造」である点で一致する。 (ク)甲4発明の「封止体18」は、「リング状のダム17」の「内側の位置に」、「形成され」ているから、甲4発明は、本件発明1の「前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり」との構成を備えるといえる。 (ケ)甲4発明の「ダム17」は、「リング状」であるから、甲4発明は、本件発明1の「前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状であり」との構成を備えるといえる。 (コ)上記より、本件発明1と甲4発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点> 「基板と、 前記基板上において前記基板の周縁部から離間して配置された発光素子と、 前記基板上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部と、 前記基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部と、 前記基板上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材と、 を備え、 前記基板は、前記垂直な方向視矩形状であり、 前記透光部材は、前記垂直な方向視において円形状であり、 前記堰部は、前記垂直な方向視において円環形状である、発光素子に係る構造。」 <相違点1> ・相違点1 「発光素子に係る構造」について、本件発明1では「発光素子モジュール」であるのに対して、甲4発明では「LED素子の実装構造」であり、 「発光素子に係る構造」に属する「基板」について、本件発明1では「モジュール基板」であるのに対して、甲4発明では「プリント配線板」であり、 「発光素子に係る構造」に属する「電極端子」について、本件発明1では、「前記モジュール基板上に前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための電極端子」を有するのに対して、甲1発明は、そのような電極端子を有していない点。 ・相違点2 本件発明1は、「前記基板のうち前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子と電気的に接続された整流ダイオード」を備えており、「前記モジュール基板に垂直な方向視において、前記整流ダイオードは、第1方向に平行な第1辺と、前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し」、「前記発光素子、前記透光部材および前記整流ダイオードは、前記第1方向視において、互いに重なる部分を有し」、「前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており」、「前記整流ダイオードは、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なる」ものであるのに対し、甲4発明では、「整流ダイオード」を備えていないことから、上記「整流ダイオード」に係る各構成を全て備えない点。 ・相違点3 「透光部材」について、本件発明1では、「前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状」であるのに対して、甲4発明ではその形状が不明である点。 オ 判断 (ア)相違点1について a 相違点1に係る構成である本件発明1の「発光素子モジュール」及び「モジュール基板」の意味について検討する。 本件発明1には、「発光素子モジュール」について、(i)「モジュール基板」を有すること、(ii)当該「モジュール基板」「上に、前記発光素子の全体がダイボンディングされ」ていること、(iii)当該「モジュール基板」「上に前記発光素子と電気的に接続されて形成され」た「電極端子」を有すること、(iv)当該「電極端子」は「回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための」ものであること、が特定されている。 まず、(iv)のとおり、本件発明1には、「モジュール基板」とは別に「回路基板」の特定事項が存在することから、「モジュール基板」は、「回路基板」とは異なるものと解される。ここで、「回路基板」とは、その字義に照らせば、「回路」を備えた「基板」を意味するところ、当該「回路」は、「電極端子」を介して「発光素子」に接続されていることから、「発光素子」用の「回路」であると解される。もっとも、本件発明1の「モジュール基板」に配置された「整流ダイオード」及びそれと「発光素子」とを「電気的に接続」するための手段は、「回路基板」にある「回路(「発光素子」用の「回路」)からは除かれることになる。 次に、(i)、(ii)及び(iv)によれば、「発光素子モジュール」が有する「モジュール基板」には、「発光素子」が取り付けられているとともに、「電極端子」が備えられていることになる。ここで、発光素子に、外部回路と接続するための電極端子を設けた構造は、いわゆる「パッケージ」として技術常識より認識されるものである。 そうすると、本件発明1の「発光素子モジュール」とは、典型的には、発光素子パッケージを想定しているものであり、「モジュール基板」とは、典型的には、発光素子パッケージを実現するための基板を意味するものと解され、本件発明1の「発光素子モジュール」は、それが「回路基板」に実装されることによって、典型的には、いわゆる「表面実装」が実現されるものと解される。 他方、いわゆる「チップオンボード実装」(ないし「ベアチップ実装」)は、(パッケージ化されていない)ベアチップを、発光素子用の回路を備えた基板(本件発明1でいう「回路基板」)に直接実装するものであるから、このような実装に係る基板は、本件発明の「モジュール基板」には含まれないものと解される。 そして、本件訂正明細書等には、上記の理解に整合しない記載は存在しない。 b 以上を踏まえ、甲4発明の「プリント配線板」と本件発明1の「モジュール基板」との関係について検討すると、甲4発明は、ベアチップ実装であるから、上記aのとおり、甲4発明の「プリント配線板」は、本件発明の「モジュール基板」には当たらない。そして、甲4発明は、上記ア(ア)bのとおり、COB実装(ベアチップ実装)を前提とするものであるから、この「プリント配線板」を、ベアチップ実装を前提としない相違点1に係る「モジュール基板」に代えることには動機はなく、むしろ、阻害要因があるというべきである。 よって、甲4発明の「プリント配線板」を「モジュール基板」として構成することは、当業者が容易になし得たことではない。 (イ)申立人の主張について 申立人は、申立人意見書において、甲第4号証に記載された「プリント配線板11」は、「モジュール基板」に相当すると主張している。 しかしながら、上記(ア)のとおりであるから、申立人の主張は採用できない。 (ウ)小括 そして、甲第1号証、甲第2号証及び申立人意見書に示された参考資料1~5を考慮しても、上記の判断が左右されることはない。 そうすると、相違点2~4について検討するまでもなく、本件発明1は、甲4発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたということはできない。 (2)本件発明2~21、23に対して 独立請求項に係る本件発明2、9~10は、甲4発明と対比して、上記相違点1と同じ相違点を有しているから、本件発明1と同じ理由により、甲4発明並びに甲第1号証、甲第2号証及び参考文献1~5に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたということはできない。 また、本件発明3~8、11~21、23は、独立請求項に係る本件発明1~2、9~10のいずれかに従属するものであるから、本件発明1と同じ理由により、甲4発明並びに甲第1号証、甲第2号証及び参考文献1~5に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたということはできない。 3 特許法第29条第2項について2(甲第1号証に記載された発明を主引用発明として) (1)本件発明1に対して ア 甲第1号証(特開2013-138093号公報) (ア)甲第1号証に記載された事項 甲第1号証には、図面と共に、次の記載がなされている。 「【請求項1】 表面実装型のLEDランプと、樹脂製の実装基板と、前記実装基板にインサートされる導電性部材とを備え、 前記実装基板の実装面が平面であり、該実装面に前記LEDランプが実装され、 前記導電性部材が、前記実装面に表出して前記LEDランプと接続される電極パッドと、前記実装基板の外部に引き出される接続端子と、前記実装基板に埋設される回路部と、を有することを特徴とする、発光装置。」 「【0012】 本発明の実施例である発光装置1の分解斜視図を図1に示す。発光装置1はハウジング2を備える。ハウジング2は高伝熱性を有する液晶ポリマー製であって、その形状は中空の略直方体である。ハウジング2の上部21(紙面上側)の上面21aは平面であって、LEDランプ3、ツェナーダイオード4、整流ダイオード5、抵抗素子6が実装されている。ハウジング2の前面は開口しており、ハウジング2の中空部が接続端子収納部22となり、接続端子7を収納している。ハウジング2の両側面には係合突起8が設けられている。ハウジング2の上部21側にはカバー9が設けられる。カバー9はレンズ91と係合孔92を備える。カバー9はハウジング2の上面21aを覆って、係合突起8が係合孔92に係合することにより、カバー9がハウジング2に取り付けられる。」 「【0013】 ハウジング2の上面図を図2に示す。ハウジング2の上面側には金属板10がインサートされている。金属板10は銅製の導電性を有する薄板であって、LEDランプ用電極パッド31、ツェナーダイオード用電極パッド41、整流ダイオード用電極パッド51、抵抗素子用電極パッド61と、これらとともに所定の回路を形成する回路部11を備える。図2に示すように、各電極パッドはハウジング2の上面21aに表出しており、回路部11はハウジング2に埋設されている。LEDランプ用電極パッド31にはLEDランプ3が実装される。LEDランプ3は表面実装型のLEDランプであって、下面(発光面と反対側の面)に電極を備える。ツェナーダイオード用電極パッド41にはツェナーダイオード4が実装され、抵抗素子用電極パッド61には抵抗素子6が、それぞれ実装されている。ツェナーダイオード4、抵抗素子6はいずれも表面実装型の素子であって、下面に電極を備える。 …(後略)…。」 「【0018】 発光装置1では、ハウジング2が実装基板とコネクタとを一体的に備える構成としたが、これに限定されず、これらを別体として構成しても良い。実装基板とコネクタと別体として備える、他の実施例である発光装置100の正面側分解斜視図を図7(a)に示し、背面側分解斜視図を図7(b)に示す。なお、発光装置1と同等の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。 図7(a)に示すように発光装置100は高伝熱性を有する液晶ポリマー製の実装基板101、透明樹脂製のハウング2を備える。実装基板101には発光装置1のハウジング2と同様に、金属板109がインサートされている。実装基板101の上面(実装面)101aは平面であり、LEDランプ3等の各素子用の電極パッド(図示せず)が形成されている。各素子用の電極パッドには、LEDランプ3、ツェナーダイオード4、整流ダイオード5、抵抗素子6がそれぞれ接続されている。…(後略)…。」 「図2 [図:0001380933000005.jpg] 」 「図7(a)、(b) [図:0001380933000006.jpg] 」 (イ)甲第1号証に記載された技術的事項 a 図7(a)及び図2から、LEDランプ3は、実装基板101の周縁部から離間して配置された構成がみてとれる。 b 図7(a)及び図2から、LEDランプ3は、実装基板101の中央部に配置され、抵抗素子6は、LEDランプ3の周縁部に配置された構成がみてとれる。 c 図7(a)及び図2から、抵抗素子6は、基板101に垂直な方向視において、矩形とみてとれる。 d 図7(a)及び図2から、LEDランプ3及び抵抗素子6は、抵抗素子6の短辺に平行な方向視において、互いに重なる部分を有することがみてとれる。 e 図7(a)及び図2から、実装基板101は、基板101に垂直な方向視において、矩形とみてとれる。 (ウ)甲第1号証に記載された発明 上記(ア)、(イ)から、甲第1号証には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されているものと認められる。 <甲1発明> 「表面実装型のLEDランプと、樹脂製の実装基板と、前記実装基板にインサートされる導電性部材とを備え、 前記実装基板の実装面が平面であり、該実装面に前記LEDランプが実装され、 前記導電性部材が、前記実装面に表出して前記LEDランプと接続される電極パッドと、前記実装基板の外部に引き出される接続端子と、前記実装基板に埋設される回路部と、を有する発光装置であって、(【請求項1】) 実装基板101と、(【0018】、図7(a)) 実装基板101の周縁部から離間して配置されたLEDランプ3と、(上記(イ)a) 実装基板101の上面101aは平面であり、LEDランプ3等の各素子用の電極パッドが形成され、(【0018】、図7(a)) 各素子用の電極パッドには、LEDランプ3、ツェナーダイオード4、整流ダイオード5、抵抗素子6がそれぞれ接続され、(【0018】、図7(a)) LEDランプ3は、実装基板101の中央部に配置され、抵抗素子6は、LEDランプ3の周縁部に配置され、(上記(イ)b) 抵抗素子6は、基板101に垂直な方向視において、矩形であり、(上記(イ)c) LEDランプ3及び抵抗素子6は、抵抗素子6の短辺に平行な方向視において、互いに重なる部分を有し、(上記(イ)d) 実装基板101は、基板101に垂直な方向視において、矩形である、発光装置100。(上記(イ)e)」 イ 甲第4号証 (ア)甲第4号証に記載された事項 「一般に、半導体素子のプリント配線板への実装形態としては、挿入実装,表面実装,チップオンボード実装(COB実装),さらにテープオートメーテッドボンディング実装(TAB実装)の4種類があり、後者になるほど部品占有面積が減少し高密度化に適している。」(第1頁右下欄第5行~第10行) 「第1図はLED素子の実装構造の平面図、第2図は第1図におけるII-II矢視図、第3図は第1図におけるIII-III矢視図である。 第1図において符号11で示すものは、プリント配線板のベース絶縁板である。また、符号12,13で示すものは、ベース絶縁板11の上面に層状に形成されたプリント配線板の回路導体で、互いに対極をなしLED素子に接続されるべき給電回路をなすものである。 …(中略)…。 そして、一方の回路導体12の回路導体13側端部12aの上面に、LED素子のベアチップ14が直接ダイボンドされ、該LEDベアチップ14と回路導体13の端部13aとは例えば金を材料としたワイヤボンディングによるワイヤループ15により接続されている。 …(中略)…。 回路導体12に形成された拡大部16の上面には、その円状外形の内側に位置して、リング状のダム17が形成されている。そして、このダム17の内側の位置には、表面が凸レンズ状に形成され光を透過させる封止体18が、LEDベアチップ14及びワイヤループ15を内包させた状態で、拡大部12cの上に形成されている。」(第3頁右上欄第1行~右下欄第2行) 「第1図~第3図 [図:0001380933000007.jpg] 」 (イ)甲第4号証に記載された技術的事項 上記(ア)より、甲第4号証には、以下の技術的な事項が記載されていると認められる。 a 「表面実装」に対して、「チップオンボード実装(COB実装)」の方が、部品占有面積が減少し高密度化に適していること。 b 「LED素子の実装構造」として、「プリント配線板上に、LED素子のベアチップ14が直接ダイボンドされ、リング状のダム17が形成され、ダム17の内側の位置には、光を透過させる封止体18が、LEDベアチップ14及びワイヤループ15を内包させた状態で、形成されている」構成。 ウ 対比(一致点及び相違点) 本件発明1と甲1発明とを対比すると、以下のとおりである。 (ア)甲1発明の「実装基板101」は、本件発明1の「モジュール基板」と、「基板」である点で一致する。 (イ)甲1発明は、「実装基板101の周縁部から離間して配置されたLEDランプ3」を備えているところ、本件発明1は、「前記モジュール基板上において前記モジュール基板の周縁部から離間して配置された発光素子」を備えており、両者の構成を対比してみれば、本件発明1と甲1発明とは、「前記基板上において前記基板の周縁部から離間して配置された光源」を備える点で、一致するといえる。 (ウ)甲1発明の「LEDランプ3」は、実装基板101の上面101aに形成された電極パッド上に実装されている。 一方、本件発明1の「発光素子」は、「モジュール基板上に形成された」、「ダイボンディング部」に、「発光素子の全体がダイボンディングされ」ている。 よって、両者の構成を対比してみれば、本件発明1と甲1発明とは、「基板上に形成された、光源が配置された実装領域」を備える点で一致するといえる。 (エ)甲1発明では、「LEDランプ3は、実装基板101の中央部に配置され、抵抗素子6は、LEDランプ3の周縁部に配置され」ている。 一方、本件発明1は、「前記モジュール基板のうち前記透光部材から露出した領域であって前記堰部の外側の領域に配置され且つ前記発光素子と電気的に接続された整流ダイオード」を備えている。 ここで、両者の構成を対比してみれば、甲1発明の「抵抗素子6」は、本件発明1の「第1電子部品」と、「電子部品」である点で一致するといえる。 また、本件発明1と甲1発明とは、「電子部品」が「光源の外側の領域に配置され」る点で一致し、甲1発明の「LEDランプ3」と「抵抗素子6」とは、回路部11により接続されているのであるから、本件発明1と甲1発明とは、「光源」が「電子部品」と「電気的に接続された」点で一致するといえる。 (オ)甲1発明の「抵抗素子6」は、「基板101に垂直な方向視において、矩形」であるから、甲1発明は、本件発明1の「前記モジュール基板に垂直な方向視において、前記第1電子部品は、第1方向に平行な第1辺」及び「前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺」との構成と、「前記基板に垂直な方向視において、前記電子部品は、第1方向に平行な第1辺」及び「前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺」との構成で一致するといえる。 (カ)甲1発明では、「LEDランプ3及び抵抗素子6は、抵抗素子6の短辺に平行な方向視において、互いに重なる部分を有し」ている。 一方、本件発明1は、「前記発光素子、前記透光部材および前記整流ダイオードは、前記第1方向視において、互いに重なる部分を有し」ている。 ここで、両者の構成を対比してみれば、本件発明1と甲1発明とは、「光源と電子部品は、前記第1方向視において、互いに重なる部分を有」する点で、一致するといえる。 (キ)甲1発明の「発光装置100」は、本件発明1の「発光素子モジュール」と「発光素子に関する構造」である点で一致する。 (ク)上記より、本件発明1と甲1発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点> 「基板と、 前記基板上において前記基板の周縁部から離間して配置された光源と、 前記基板上に形成された、光源が配置された実装領域と、 前記基板のうち光源の外側の領域に配置され且つ前記光源と電気的に接続された電子部品と、 を備え、 前記基板に垂直な方向視において、前記電子部品は、第1方向に平行な第1辺と、 前記第1方向と直角である第2方向に平行であり且つ前記第1辺より長い第2辺と、を有し、 前記基板は、前記垂直な方向視矩形状である、発光素子に関する構造。」 <相違点1> ・相違点1 「基板」について、本件発明1では、「モジュール基板」と特定されており、「モジュール基板」上に、「前記発光素子と電気的に接続されて形成され、且つ回路基板側に設けられたクリップタイプのコネクタによって挟まれるための電極端子」が形成されているのに対して、甲1発明の「実装基板101」は「モジュール基板」であるか否か不明であり、その上に、そのような電極端子は形成されていない点。 ・相違点2 「光源」について、本件発明1では、「光源」が、「前記モジュール基板上において前記基板の周縁部から離間して配置された発光素子」、「前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部」、「前記モジュール基板上に形成された、前記発光素子の全体がダイボンディングされたダイボンディング部」、「前記モジュール基板に直角な方向視において、前記ダイボンディング部から離間して前記ダイボンディング部を取り囲む堰部」、「前記モジュール基板上にて前記堰部に取り囲まれた領域に前記発光素子を覆って形成された透光部材」により構成され、「透光部材」は、「前記垂直な方向視において円形状であり」、「前記モジュール基板の表面の法線方向に前記堰部を超えて膨出するドーム状」であり、「堰部」は、「前記垂直な方向視において円環形状であ」るのに対して、甲1発明では、「光源」が、基板上に載置される「表面実装型のLEDランプ」であって、上記本件発明1に係る各構成を備えない点。 ・相違点3 「電子部品」について、本件発明1は、「整流ダイオード」であるのに対して、甲1発明は、「抵抗素子」である点。 ・相違点4 上記相違点2に伴い、本件発明1は、「前記発光素子、前記透光部材および前記整流ダイオードは、前記第1方向視において、互いに重なる部分を有し」、「前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており」及び「前記整流ダイオードは、前記堰部のうち前記第2方向視において前記発光素子と重なる部分のうち一方側に位置する部分と前記第1方向視において重なる」のに対して、甲1発明は、そのような構成ではなく、上記本件発明1に係る各構成を備えない点。 エ 判断 (ア)相違点2について 事案に鑑みて、相違点2を検討する。 甲1発明において相違点2に係る構成に至るためには、「実装基板101」に実装されている光源の構造を、「実装基板101」に表面実装されている「LEDランプ3」とすることに代えて、「実装基板101」に「発光素子の全体」を「ダイボンディング」することが、少なくとも必要である。 しかしながら、甲第1号証の【0004】のとおり、甲1発明は、表面実装型の素子を備える発光装置において、リフローはんだ付けで表面実装型の素子を実装することが可能である発光装置を提供することを目的とするものであり、同【0006】のとおり、実装基板の実装面が平面であるとともに、インサートされる導電性部材の一部が端子となるため、リフローはんだ付けにより、LEDランプ等の表面実装素子を一括して実装面に実装することができ、これにより、歩留まりが向上し、コスト面で有利となる、というものである。 そうすると、甲1発明は、LEDランプ等の表面実装を前提としたものといえるから、甲1発明の「実装基板101」に表面実装されている「LEDランプ3」の構造に代えて、あえて、「発光素子の全体」を「ダイボンディング」する動機があるとは言い難い。 したがって、甲第4号証に、上記イ(イ)a及びbの技術的な事項が記載されているとしても、相違点2に係る構成は、甲1発明及び甲第4号証に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたということはできないものである。 (イ)申立人の主張について 申立人は、特許異議申立書において、本件発明1は、甲第1号証に記載された発明、周知技術、設計事項に基づいて容易に想到されたものである旨を主張している。 しかしながら、上記(ア)のとおりであるから、申立人の主張は採用できない。 なお、申立人意見書において、主張はなされていない。 (ウ)小括 そして、甲第2~3、5~10号証、申立人意見書に示された参考資料1~5を考慮しても、上記の判断が左右されることはない。 そうすると、相違点1、3~6について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明及び甲第2号証~甲第10号証に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたということはできないものである。 (2)本件発明2~21、23に対して 独立請求項に係る本件発明2、9~10は、甲1発明と対比して、上記相違点2と同じ相違点を有しているから、本件発明1と同じ理由により、甲1発明及び甲第2号証~甲第10号証に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたということはできない。 また、本件発明3~8、11~21、23は、独立請求項に係る本件発明1~2、9~10のいずれかに従属するものであるから、本件発明1と同じ理由により、甲1発明及び甲第2号証~甲第10号証に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたということはできない。 第6 取消理由通知において採用しなかった特許異議の申立ての理由について 1 特許異議申立書に記載された理由 (1)請求項5について 申立人は、特許異議申立書において、請求項5に記載の「第2電子部品」は、「第1電子部品」の範囲が不明瞭であるから、「第2電子部品」の範囲も不明瞭であり、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない旨を主張している(第42頁第27行~第43頁第4行)。 しかしながら、訂正により「第1電子部品」は「整流ダイオード」と明らかとなった。 そして、「第2電子部品」については、「電子部品」という文言自体は明確であるところ、そのことに加え、「モジュール基板」に「配置」されること、「発光素子と電気的に接続され」ることが特定されている。 そうすると、「第2電子部品」の文言も明確であるというべきである。 したがって、「第2電子部品」の範囲は明確であり、上記申立人の主張は採用できない。 (2)請求項7について 申立人は、特許異議申立書において、「第1電子部品」及び「第2電子部品」の配置について、図6では、発光素子を挟んで両側、図9では、発光素子に対して一方側及び90°回転した方向側に配置されており、「第1電子部品」及び「第2電子部品」は、発光素子に対していずれも一方側に配置されてはいないから、請求項7に特定される構成は、本件明細書等に記載されておらず、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない旨、及び本件発明の「第1方向」及び「第2方向」は、「第1電子部品」の「短辺方向」及び「長辺方向」により定まるところ、本件発明が、「第1電子部品」及び「第2電子部品」を有しており、「第1電子部品」及び「第2電子部品」の「短辺方向」及び「長辺方向」が異なる場合、どちらの電子部品を「第1電子部品」とするかによって、「第1方向」及び「第2方向」が異なるものとなり、不明瞭となるから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない旨を主張している(第43頁第6行~第25行)。 しかしながら、本件発明の課題は、LEDモジュールの使用者は、LEDモジュールの使用に基づいて抵抗器や整流ダイオードを適切に選定し、実装することが求められる(【0003】)ということであり、その課題を解決するための構成は、請求項1に記載されたような、モジュール基板上に、発光素子のほか、それと電気的に接続された整流ダイオードを配置することにあると解されることに鑑みれば、「第1電子部品」及び「第2電子部品」の配置について、当該請求項7に、そこに特定された以上の特定がないとしても、当業者にとって、上記課題を解決できると認識できるものといえる。 また、訂正により「第1電子部品」は「整流ダイオード」となり、当該「整流ダイオード」により「第1方向」及び「第2方向」は定まるから、その構成は明らかといえる。 したがって、上記申立人の主張は採用できない。 (3)請求項8について 申立人は、上記(2)と同様の事項から、特許法第36条第6項第1号に規定する要件、及び特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない旨を主張している(第43頁第27行~第44頁第19行)。 しかしながら、上記(2)に説示のとおりであり、上記申立人の主張は採用できない。 (4)請求項16について 申立人は、特許異議申立書において、本件明細書等には、「第2電子部品」として「抵抗器」が記載されるのみであるから、他の電子部品をも含み得る「受動素子」にまで、本件明細書等の記載を拡張ないし一般化することはできず、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない旨を主張している(第44頁第21行~第45頁第4行)。 しかしながら、上記2に説示した本件発明の課題及び解決手段に鑑みれば、「第2電子部品」は、その文言通りに解すれば足りる。 そして、本件特許の出願当初の明細書に「受動素子」の記載がなく、「抵抗器」のみが記載されているとしても、そのことは、上記のサポート要件適合性の判断を左右するものではない。 したがって、上記申立人の主張は採用できない。 (5)請求項24について 申立人は、特許異議申立書において、本件明細書等には「第1電子部品」として「能動素子」は記載されていないから、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない旨を主張している(第45頁第6行~第19行)。 しかしながら、訂正前の請求項24は、本件訂正により削除された。 したがって、上記申立人の当該主張は、採用することはできない。 (6)請求項25について 申立人は、特許異議申立書において、本件明細書等には「ダイオード」として、「ツェナーダイオード」及び「整流ダイオード」が記載されているところ、本件発明の特定を満たすのは「整流ダイオード」のみであるから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない旨を主張している(第45頁第21行~第46頁第4行)。 しかしながら、訂正前の請求項25は、本件訂正により削除された。 したがって、上記申立人の当該主張は、採用することはできない。 2 申立人意見書に記載された理由 (1)請求項1について 申立人は、申立人意見書において、訂正された請求項1には、「前記モジュール基板に直角な方向視」、「前記モジュール基板に垂直な方向視」、「前記モジュール基板の表面の法線方向」という複数の表現が記載されており、発明の構成が不明瞭となっているため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない旨を主張している(第3頁第17行~第22行)。 しかしながら、表現は異なるとしても、それぞれの特定するものは同じであるから、発明の構成は明らかといえる。 したがって、上記申立人の主張は採用できない。 (2)請求項5~8、13~16、18について 申立人は、申立人意見書において、訂正により、図6及び図9から「第1電子部品」が「整流ダイオード」と特定されたところ、図6及び図9に記載された「第2電子部品」は「抵抗器610」のみであるから、他の電子部品をも含み得る「第2電子部品」にまで、本件明細書等の記載を拡張ないし一般化することはできず特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない旨主張している(第5頁第1行~第19行)。 しかしながら、上記1(2)のとおり、「第2電子部品」は、その文言通りに解すれば足りる。 したがって、上記申立人の主張は採用できない。 (3)請求項9及び請求項10について 申立人は、申立人意見書において、訂正された請求項9及び請求項10には、「前記第1方向視において、前記発光素子と前記整流ダイオードとは、少なくとも互いの一部同士が重なっており」及び「前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており」と記載されているが、本件明細書等に「前記第1方向視において、前記発光素子と前記整流ダイオードとは、少なくとも互いの一部同士が重なっており」との構成を満たすものは記載されていないから、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない旨、及び「前記第1方向視において、前記発光素子と前記整流ダイオードとは、少なくとも互いの一部同士が重なっており」及び「前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており」との特定は並記されており、発明の構成が不明瞭となっているから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない旨を主張している(第7頁第6行~第8頁第12行)。 しかしながら、上記1(2)に説示した本件発明の課題及び解決手段によれば、「整流ダイオード」(第1電子部品)の配置について、当該請求項9に、そこに特定された以上の特定がないとしても、当業者にとって、上記課題を解決できると認識できるものといえる。 また、「前記第1方向視において、前記発光素子と前記整流ダイオードとは、少なくとも互いの一部同士が重なっており」及び「前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なっており」との特定は、「又は」等の明示的な文言がないことを踏まえれば、「前記第1方向視において、前記発光素子と前記整流ダイオードとは、少なくとも互いの一部同士が重なっており」、且つ「前記第1方向視において、前記発光素子のすべてが前記整流ダイオードと重なって」いると解釈することが、日本語として自然であり、一部同士が重なる態様の内のすべてが重なる構成を特定するものと解されるから、その構成は明確といえる。 したがって、上記申立人の主張は採用できない。 第7 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1~21、23に係る特許を取り消すことはできない。 そして、他に本件請求項1~21、23に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 また、本件請求項22、24~25に係る特許は、本件訂正により削除された。これにより、特許異議の申立てについて、請求項22、24~25に係る申立ては、申立ての対象が存在しないものとなった。 よって、結論のとおり決定する。

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2020-700590

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  • 2018-700859異議申立 / 2019-05-08 / 請求成立(取消)LEDモジュール
    同じ当事者: ローム株式会社、茂木 早苗
  • 2025-700674異議申立 / 2026-02-05 / 訂正認容窒化ケイ素焼結体、絶縁回路基板、および半導体装置
    同じ当事者: 茂木 早苗
  • 2025-700328異議申立 / 2026-01-30 / 訂正認容便器装置
    同じ当事者: 茂木 早苗
  • 2024-701157異議申立 / 2025-12-08 / 訂正認容マイクロヒーター、ガスセンサー、およびマイクロヒーターの製造方法
    同じ当事者: ローム株式会社
  • 2024-700810異議申立 / 2025-04-08 / 訂正認容窒化アルミニウム基板、電子装置及び電子モジュール
    同じ当事者: 茂木 早苗
同じ論点・分野の審決(審決分類)2,632件(121・H01L、537・H01L)
  • 2024-700860異議申立 / 2026-06-19 / 訂正認容発光装置
    共通の審決分類: 121・H01L、537・H01L
  • 2025-700045異議申立 / 2025-12-03 / 訂正認容ダイシングテープ及びダイシングダイボンドフィルム
    共通の審決分類: 121・H01L、537・H01L
  • 2025-700051異議申立 / 2025-11-10 / 訂正認容ウエハ載置台
    共通の審決分類: 121・H01L、537・H01L
  • 2025-700682異議申立 / 2025-10-22 / 維持複合導電性部材、試料保持具、静電チャック装置
    共通の審決分類: 121・H01L、537・H01L
  • 2025-700633異議申立 / 2025-09-24 / 維持保持装置および静電チャック
    共通の審決分類: 121・H01L、537・H01L

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