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特許異議申立

2019-700783

直流電源装置、並びにそれを用いる空気調和機

審判番号
2019-700783
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2015-101977
登録番号
特許第6496607号(P6496607)
請求日
2019年10月01日
審決日
2020年09月04日
公報発行日
2020年12月25日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社
  • 【権利者代理人】ポレール特許業務法人
  • 【異議申立人】角田 朗
  • 【異議申立人】井澤 幹
審判長/審判官
  • 審判長 井上 信一
  • 審判官 山田 正文
  • 審判官 山本 章裕
分類
P1652.121-XA (H02M) / P1652.537-XA (H02M)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法120条の8第1項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の8第1項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6496607号発明「直流電源装置、並びにそれを用いる空気調和機」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第6496607号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-11〕について訂正することを認める。 本件特許異議の申立てを却下する。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 特許第6496607号の請求項1-11に係る発明についての出願は、平成27年5月19日に出願され、平成31年3月15日にその特許権が設定登録され、平成31年4月3日に特許掲載公報が発行された。本件特許異議の申立ての経緯は、以下のとおりである。 令和 1年10月 1日  :特許異議申立人角田朗による請求項1に係る特許に対する特許異議の申立て 令和 1年10月 2日  :特許異議申立人井澤幹による請求項1-6,10-11に係る特許に対する特許異議の申立て 令和 1年11月26日付け:取消理由通知書 令和 2年 1月30日  :特許権者による意見書及び訂正請求書の提出 令和 2年 3月26日  :特許異議申立人角田朗による意見書の提出 令和 2年 6月 2日付け:取消理由通知書(決定の予告) 令和 2年 8月 7日  :特許権者による意見書及び訂正請求書の提出 なお、令和2年8月7日に訂正の請求がなされたので、特許法第120条の5第7項の規定により、令和2年1月30日になされた訂正の請求は取り下げられたものとみなす。 第2 訂正の適否 1 訂正の内容 令和2年8月7日付の訂正請求の趣旨は、特許第6496607号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1-11について訂正することをもとめるものであり、その訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は次のとおりである(下線は、訂正箇所を示す。)。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1を削除する。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2を削除する。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3を削除する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4を削除する。 (5)訂正事項5 特許請求の範囲の請求項5を削除する。 (6)訂正事項6 特許請求の範囲の請求項6を削除する。 (7)訂正事項7 特許請求の範囲の請求項7に、 「請求項3に記載の直流電源装置において、 前記ブートストラップ回路の充電時定数を低減する時定数切替手段を備えることを特徴とする直流電源装置」と記載されているのを、独立形式に改め、 「第一のダイオードのアノードと第二のダイオードのカソードが接続され、 第一のMOSFETのソースと第二のMOSFETのドレインが接続され、 前記第一のダイオードのカソードと前記第一のMOSFETのドレインが平滑コンデンサの正極側に接続され、 前記第二のダイオードのアノードと前記第二のMOSFETのソースが前記平滑コンデンサの負極側に接続され、 前記第一のダイオードと前記第二のダイオードとの接続点と、前記第一のMOSFETと前記第二のMOSFETとの接続点に、リアクトルを介して、交流電源が接続され、 前記第一のMOSFETおよび前記第二のMOSFETのスイッチングにより、前記交流電源の交流電圧を直流電圧に変換する直流電源装置において、 前記第一のMOSFETおよび前記第二のMOSFETが、前記交流電圧の極性に応じて、同期整流動作をするようにスイッチングされる全波整流動作モードと、 前記第一のMOSFETおよび前記第二のMOSFETが、前記交流電圧の半サイクルにおいて、相補的に所定回数オン・オフスイッチングされる部分スイッチング動作モードと、 前記第一のMOSFETおよび前記第二のMOSFETが、所定の周波数で相補的にオン・オフスイッチングされる高速スイッチング動作モードと、 を有し、 さらに、前記第一のMOSFETの制御電源となるブートストラップ回路を備え、 前記ブートストラップ回路のコンデンサが、前記第二のMOSFETがスイッチングされてオンする時に充電され、 前記部分スイッチング動作モードおよび前記高速スイッチング動作モードにおいて、前記第一のMOSFETおよび前記第二のMOSFETの一方および他方が、それぞれ昇圧チョッパ動作および同期整流動作をするようにスイッチングされ、 前記ブートストラップ回路の前記コンデンサが、前記第二のMOSFETが前記昇圧チョッパ動作または前記同期整流動作をする時に充電され、 前記ブートストラップ回路の充電時定数を低減する時定数切替手段を備えることを特徴とする直流電源装置」に訂正する。 (請求項7の記載を直接的又は間接的に引用する請求項8,9も同様に訂正する。) (8)訂正事項8 特許請求の範囲の請求項10を削除する。 (9)訂正事項9 特許請求の範囲の請求項11を削除する。 2 一群の請求項 上記訂正事項1-9に係る本件訂正前の請求項1-11について、請求項2-11は請求項1を直接または間接的に引用しているものであるから、本件訂正前の請求項1-11に対応する本件訂正の請求項1-11は、特許法第120条の5第4項に規定する関係を有する一群の請求項である。 3 訂正の目的の適否、新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正事項1について ア 訂正の目的 請求項1を削除する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。 イ 新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項1は、請求項1を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 (2)訂正事項2について ア 訂正の目的 請求項2を削除する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。 イ 新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項2は、請求項2を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項2は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 (3)訂正事項3について ア 訂正の目的 請求項3を削除する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。 イ 新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項3は、請求項3を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項3は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 (4)訂正事項4について ア 訂正の目的 請求項4を削除する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。 イ 新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項4は、請求項4を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 (5)訂正事項5について ア 訂正の目的 請求項5を削除する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項5は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。 イ 新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項5は、請求項5を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項5は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 (6)訂正事項6について ア 訂正の目的 請求項6を削除する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項6は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。 イ 新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項6は、請求項6を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項6は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 (7)訂正事項7について 訂正事項7は、訂正前の請求項7が請求項3の記載を引用するところ、請求項3の削除に伴い請求項間の引用関係を解消し、独立形式請求項へ改めて請求項7とする訂正であって、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とする訂正であり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 請求項7を引用する請求項8,9も同様である。 したがって、訂正事項7は、特許法第120条の5第2項ただし書第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 (8)訂正事項8について ア 訂正の目的 請求項10を削除する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項8は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。 イ 新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項8は、請求項10を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項8は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 (9)訂正事項9について ア 訂正の目的 請求項11を削除する訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 したがって、訂正事項9は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正である。 イ 新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 訂正事項9は、請求項11を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 したがって、訂正事項9は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 4 小括 以上のとおり、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 よって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-11〕について訂正することを認める。 第3 本件発明 上記第2のとおり本件訂正は認められるので、本件特許の請求項1-11に係る発明(以下、「本件発明1-11」という。)は、その訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1-11に記載された次の事項により特定されるものである。 「【請求項1】 (削除) 【請求項2】 (削除) 【請求項3】 (削除) 【請求項4】 (削除) 【請求項5】 (削除) 【請求項6】 (削除) 【請求項7】 第一のダイオードのアノードと第二のダイオードのカソードが接続され、 第一のMOSFETのソースと第二のMOSFETのドレインが接続され、 前記第一のダイオードのカソードと前記第一のMOSFETのドレインが平滑コンデンサの正極側に接続され、 前記第二のダイオードのアノードと前記第二のMOSFETのソースが前記平滑コンデンサの負極側に接続され、 前記第一のダイオードと前記第二のダイオードとの接続点と、前記第一のMOSFETと前記第二のMOSFETとの接続点に、リアクトルを介して、交流電源が接続され、 前記第一のMOSFETおよび前記第二のMOSFETのスイッチングにより、前記交流電源の交流電圧を直流電圧に変換する直流電源装置において、 前記第一のMOSFETおよび前記第二のMOSFETが、前記交流電圧の極性に応じて、同期整流動作をするようにスイッチングされる全波整流動作モードと、 前記第一のMOSFETおよび前記第二のMOSFETが、前記交流電圧の半サイクルにおいて、相補的に所定回数オン・オフスイッチングされる部分スイッチング動作モードと、 前記第一のMOSFETおよび前記第二のMOSFETが、所定の周波数で相補的にオン・オフスイッチングされる高速スイッチング動作モードと、 を有し、 さらに、前記第一のMOSFETの制御電源となるブートストラップ回路を備え、 前記ブートストラップ回路のコンデンサが、前記第二のMOSFETがスイッチングされてオンする時に充電され、 前記部分スイッチング動作モードおよび前記高速スイッチング動作モードにおいて、前記第一のMOSFETおよび前記第二のMOSFETの一方および他方が、それぞれ昇圧チョッパ動作および同期整流動作をするようにスイッチングされ、 前記ブートストラップ回路の前記コンデンサが、前記第二のMOSFETが前記昇圧チョッパ動作または前記同期整流動作をする時に充電され、 前記ブートストラップ回路の充電時定数を低減する時定数切替手段を備えることを特徴とする直流電源装置。 【請求項8】 請求項7に記載の直流電源装置において、 前記時定数切替手段が、前記ブートストラップ回路の抵抗に並列に接続されるスイッチング素子であり、前記スイッチング素子は、前記ブートストラップ回路の前記コンデンサの電圧に応じてオンされることを特徴とする直流電源装置。 【請求項9】 請求項7に記載の直流電源装置において、 前記時定数切替手段が、前記ブートストラップ回路の抵抗に並列に接続されるNTCサーミスタであることを特徴とする直流電源装置。 【請求項10】 (削除) 【請求項11】 (削除)」 第4 特許異議の申立てについて 上記のとおり、本件特許の請求項1-6,10-11は訂正により削除されたため、本件特許の請求項1に対して特許異議申立人角田朗がした特許異議の申立て、および、本件特許の請求項1-6,10-11に対して特許異議申立人井澤幹がした特許異議の申立てについては、申立の対象となる請求項が存在しないものとなった。 したがって、本件特許異議の申立ては、特許法第120条の8第1項で準用する同法135条の規定によって却下する。 よって、結論のとおり決定する。

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