特許拒絶査定不服審判
2019-010486
複数の無線接続を確立するためのシステムおよび方法
- 審判番号
- 2019-010486
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2016-503785外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2019年08月07日
- 審決日
- 2020年07月29日
- 公報発行日
- 2020年11月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】シャープ株式会社
- 【請求人代理人】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
- 分類
- P18 .121-WZ (H04W)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2016-503785「複数の無線接続を確立するためのシステムおよび方法」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 9月25日国際公開、WO2014/147984、平成28年 7月 7日国内公表、特表2016-519875〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、2014年(平成26年)3月6日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2013年3月22日 米国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成30年 2月27日付け 拒絶理由通知書
平成30年 4月25日 意見書、手続補正書の提出
平成30年 9月19日付け 拒絶理由通知書(最後の拒絶理由)
平成30年12月 3日 意見書、手続補正書の提出
平成31年 4月19日付け 平成30年12月 3日の手続補正につい
ての補正の却下の決定、拒絶査定
令和 元年 8月7日 拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提
出
令和 2年 3月27日付け 拒絶理由通知書(当審)
令和 2年 5月28日 意見書、手続補正書の提出
第2 本願発明について
本願の請求項1~16に係る発明は、令和2年5月28日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~16に記載された事項により特定されるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりのものと認める。
「 端末装置によって行われる方法であって、前記方法は、
接続制御メッセージを受信し、
前記接続制御メッセージは、
前記端末装置によって、1または複数のセルの第2のセットの追加に用いられ、
前記端末装置によって、前記1または複数のセルの第2のセットとは異なる第1のセットであって、1または複数のセルの第1のセットおよび前記1または複数のセルの第2のセットを用いた、前記端末装置の二重接続性の構成に用いられ、
基地局装置によって、無線リソース制御接続再構成メッセージに含められ、
前記無線リソース制御接続再構成メッセージを受信したことに応答して、前記1または複数のセルの前記第2のセットのうちの1つのセルに対してランダムアクセス手順を行うことを含み、
第1のMACエンティティは前記1または複数のセルの第1のセットに対応し、第2のMACエンティティは前記1または複数のセルの第2のセットに対応する
方法。」
第3 拒絶の理由
令和2年3月27日付けで当審が通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の概要は、
「この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。」というものであり、請求項1に対して引用例7及び周知例8が引用されている。
引用例7:Alcatel-Lucent,Alcatel-Lucent Shanghai Bell,SCell configuration for multiple TA,3GPP TSG-RAN WG2#73bis R2-112210,2011年4月4日アップロード,URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_73bis/Docs/R2-112210.zip
周知例8:Research In Motion,UK Limited,Discussion on Protocol Stack Support in Small Cell eNB,3GPP TSG-RAN WG2#81 R2-130068,2013年1月18日アップロード,URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_81/Docs/R2-130068.zip
第4 引用発明及び周知事項について
引用例7
当審拒絶理由で引用されたAlcatel-Lucent,Alcatel-Lucent Shanghai Bell,SCell configuration for multiple TA(当審訳:マルチTAに関するSCell構成),3GPP TSG-RAN WG2#73bis R2-112210,2011年4月4日アップロード,URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_73bis/Docs/R2-112210.zip(以下、「引用例7」という。)には、次の記載がある。(下線は当審が付与。)
「1.Introduction
In RAN#51, it was agreed to support the possibility for multiple timing alignment/advance for UL CA in the case of non-collocated site (e.g. RRH) and frequency repeater scenarios.
One aspect is to understand how initial timing alignment of a newly setup UL SCell is achieved. In this contribution,the 2 methods of triggering initial timing alignment are studied and our preference is indicated.
2.1. Setup of SCell requiring Timing Alignment
In Rel-10, SCell is added via RRC Connection Reconfiguration message after the PCell is (re-)established via the RRC Connection establishment/re-establishment.
(中略)
However, this is assuming that the network knows the deployment scenario (i.e. coordinated deployment). On the other hand,in some deployment scenarios (uncoordinated, non-collocated site, frequency repeater scenarios), the initial timing alignment needs to be performed after a SCell is configured. It is proposed that timing alignment of a Sell is also achieved via contention or non-contention random access procedure (as inRel-10) :
Proposal#1: Random Access procedure is also used to achieve timing alignment for SCells.Both contention based and non-contention based procedures should be allowed.
The next question is how eNB initiates the random access procedure. There are 2 options of doing this:
・Option 1: Using(extended) RRC signalling
An indication is included in the newly added SCell configuration. The dedicated preamble can also be included if non-contention based RACH can be used. Upon receiving this indication, the UE will initiate the RACH procedure on the SCell.」(1ページ)
(当審訳:
1.導入
RAN#51では、非コロケーションサイト(例:RRH)及び周波数リピーターシナリオの場合に、UL-CAの複数のタイミング調整/アドバンスの可能性をサポートすることが合意された。
1つの側面は、新しくセットアップされたUL-SCellの初期タイミング調整がどのように達成されるかを理解することである。このコントリビューションでは、初期タイミング調整をトリガーする2つの方法が研究されており、私たちの好みが示される。
2.1 タイミング調整の必要なSCellのセットアップ
リリース10では、PCellがRRC接続確立/再確立を介して(再)確立された後、RRC接続再構成メッセージを介してSCellが追加される。
(中略)
しかしながら、これは、ネットワークが展開シナリオ(つまり、協調展開)を認識していることを前提としている。一方、一部の展開シナリオ(非協調、非コロケーテッドサイト、周波数リピーターシナリオ)では、SCellの構成後に初期タイミング調整を実行する必要がある。セルのタイミング調整は、競合又は非競合のランダムアクセス手順(リリース10など)によって達成されることが提案されている。
提案#1:ランダムアクセス手順は、SCellのタイミング調整を達成するためにも使用される。競合ベースの手順と非競合ベースの手順の両方を許可されるべきである。
次の質問は、eNBがランダムアクセス手順を開始する方法である。これを行うには2つのオプションがある。
オプション1:(拡張)RRCシグナリングの使用
新しく追加されたSCellの構成に指示が含まれる。非競合ベースのRACHを使用できる場合は、専用のプリアンブルが含められる。この指示を受信すると、UEはSCellでRACH手順を開始する。)
上記記載及び当業者における技術常識からみて、
a.上記摘記によれば「指示を受信すると、UEはSCellでRACH手順を開始する」ことから、引用例7には「UEによって行われる方法」が記載されているといえる。
b.「UL-CA」、「UL-SCell」との記載によれば、SCellとはキャリアアグリゲーションにおけるSCellであることは明らかである。
また、「オプション1:(拡張)RRCシグナリングの使用 新しく追加されたSCellの構成に指示が含まれる。」、「RRC接続再構成メッセージを介してSCellが追加される。」との記載によれば、RRC接続再構成メッセージの中に指示が含まれることが記載されているといえる。
そして、RRC接続再構成メッセージを受信するのがUEであることは技術常識であるから、引用例7には「UEがキャリアアグリゲーションのSCellを追加するために指示が含まれるRRC接続再構成メッセージを受信する」ことが記載されているといえる。
c.「オプション1:(拡張)RRCシグナリングの使用 新しく追加されたSCellの構成に指示が含まれる。」、「RRC接続再構成メッセージを介してSCellが追加される。」との記載によれば、「指示は、UEによって、SCellの追加の際に用いられる」ことが記載されているといえる。
また、「PCellがRRC接続確立/再確立を介して(再)確立された後、RRC接続再構成メッセージを介してSCellが追加される。」との記載によれば、RRC接続再構成メッセージに含まれる指示は「UEによって、PCellに加えてSCellが追加される構成となるために用いられる」といえる。
そして、RRC接続再構成メッセージは基地局で作成されることは技術常識であるから、「基地局によって、RRC接続再構成メッセージの中に指示が含められる」ことは自明である。
d.上記に摘記した記載に「この指示を受信すると、UEはSCellでRACH手順を開始する。」と記載されていることから、「指示が含まれるRRC接続再構成メッセージを受信すると、SCellでRACH手順を開始する」といえる。
以上を総合すると、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「 UEによって行われる方法であって、前記方法は、
キャリアアグリゲーションのSCellを追加するために指示が含まれるRRC接続再構成メッセージを受信し、
指示は、
UEによって、SCellの追加の際に用いられ、
UEによって、PCellに加えてSCellが追加される構成となるために用いられ、
基地局によって、RRC接続再構成メッセージの中に指示が含められ、
指示が含まれるRRC接続再構成メッセージを受信すると、SCellでRACH手順を開始する
方法。」
2.周知事項
(1)当審拒絶理由で周知例として引用されたResearch In Motion, UK Limited,Discussion on Protocol Stack Support in Small Cell eNB(当審訳:スモールセルeNBのプロトコルスタックのサポートについての議論),3GPP TSG-RAN WG2#81 R2-130068,2013年1月18日アップロード,URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_81/Docs/R2-130068.zip(以下、「周知例8」という。)には、次の記載がある。(下線は当審が付与。)
a.「2.Protocol Stack Designs with Local-area Nodes in Macro-cell Coverage
2.1.Basic Considerations
Based on the dual connectivity assumption described above, a UE is connected to a small cell for user plane traffic, and the controlling macro cell for both user plane and control plane traffic. To support non-ideal backhaul links with higher latencies, an independent MAC isneeded in the small cell for dynamic data scheduling.
(中略)
On the uplink, SRBs are carried over the PUSCH of the macro-cell. DRBs are mostly carried over the PUSCH of small cell, with the potential of being carried by the PUSCH of the macro-cell (marked as dashed line in Figure 2). To support uplink transmission, PRACH and PUCCH need to be defined in both the macro-cell and the small cell. PRACH, for example, is needed to obtain separate time alignment with the macro-eNB and the small cell eNB (called “LeNB” in the following), because the LeNB schedules DL-SCH independently from the macro-eNB,PUCCH is also needed in small cell to carry channel state information and HARQ-ACK/NACK associated with the LeNB.」(1ページ)
(当審訳:
マクロセルカバレッジのローカルエリアノードを使用したプロトコルスタック設計
2.1.基本的な考慮事項
上記の二重接続の仮定に基づいて、UEは、ユーザープレーントラフィック用のスモールセルと、ユーザープレーントラフィックとコントロールプレーントラフィックの両方用の制御マクロセルに接続される。遅延の大きい理想的でないバックホールリンクをサポートするには、動的データスケジューリングのためにスモールセルに独立したMACが必要である。
(中略)
アップリンクでは、SRBはマクロセルのPUSCHで伝送される。DRBは、ほとんどがスモールセルのPUSCHで運ばれ、マクロセルのPUSCHで運ばれる可能性がある(図2に破線でマークされています)。アップリンク伝送をサポートするには、マクロセルとスモールセルの両方でPRACHとPUCCHを定義する必要がある。たとえば、PRACHはマクロeNBとスモールセルeNB(以下では「LeNB」と呼ぶ)との個別の時間調整を取得するために必要である。なぜなら、LeNBはマクロeNBとは独立してDL-SCHをスケジュールするためです。LeNBに関連付けられたチャネル状態情報とHARQ-ACK/NACKを伝送するためのスモールセル内でPUCCHも必要である。)
b.
c.
(2)本願優先日前に公開されたSamsung,Preliminary discussion on inter-ENB Carrier Aggregation(当審訳:ENB間のキャリアアグリゲーションに関する予備的な議論),3GPP TSG-RANWG2 Meeting #81 R2-130614,2013年1月28日アップロード,URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_81/Docs/R2-130614.zip(以下、「周知例9」という。)には、次の記載がある。(下線は当審が付与。)
d.「1 Introduction
(中略)
We propose to start with inter-ENB CA to achieve dual-connectivity[1]. In this contribution, issues that RAN2 would have to address w.r.t inter-ENB CA are discussed.」(1ページ)
(当審訳:
1 導入
(中略)
二重接続を達成するために、ENB間CAから始めることを提案する[1]。この投稿では、RAN2がENB間CAに対処する必要がある問題について説明する。)
e.
(a)上記(1)のa.に「二重接続の仮定に基づいて、UEは、ユーザープレーントラフィック用のスモールセルと、ユーザープレーントラフィックとコントロールプレーントラフィックの両方用の制御マクロセルに接続される。」と記載されていることからスモールセルとマクロセルからなる二重接続が記載されている。また、上記(2)のd.に「二重接続を達成するために、ENB間CAから始めることを提案する」と記載されていることから、ENB間キャリアアグリゲーションで二重接続が達成されることが記載されている。
よって、周知例9に記載されているように、「キャリアアグリゲーションとしてeNB間キャリアアグリゲーションすなわち二重接続性の構成。」は周知である(周知事項1)と認められる。
(b)上記(1)のb.c.に記載されている「MAC」がMACエンティティであることは明らかであり、二重接続の構成の場合に、LeNBとUEの接続であるマクロセルとMacro-eNBとの接続であるスモールセルに対応してUEにそれぞれのMACエンティテイを備えていることが記載されている。また、上記(2)のe.に記載されている「MAC」がMACエンティティであることは明らかであるから、二重接続の構成の場合にeNB側のMACエンティテイは接続に対応して備えていることが記載されていることから、UE側においてもmacro ENBとの接続であるマクロセルとsmall cell ENBとの接続であるスモールセルのそれぞれに対応してそれぞれのMACエンティテイを備えていることは明らかである。よって、周知例8や周知例9に記載されているように、「二重接続の構成の場合に、UEのMACエンティテイはセルそれぞれに対応して備えられる。」ことは周知(周知事項2)である。
第5 対比及び判断
本願発明と引用発明とを対比する。
1.引用発明の「UE」は本願発明の「端末装置」に相当することから、引用発明の「UEによって行われる方法」は本願発明と同様に「端末装置によって行われる方法」といえる。
2.引用発明の「指示」はSCellの追加の際に用いられることからSCellの接続を制御するメッセージといえる。よって、引用発明の「指示」を、本願発明と同様に、「接続制御メッセージ」と称することは任意である。したがって、引用発明の「SCellを追加するために指示が含まれるRRC接続再構成メッセージを受信し、」は、本願発明の「接続制御メッセージを受信し、」に相当する。
3.本願発明の「1または複数のセルの第2のセット」は追加に用いられるものであり、1つのセルも含むから、引用発明の「SCell」は本願発明の「1または複数のセルの第2のセット」に含まれる。そして、引用発明の指示は、UEによって、SCellの追加の際に用いられることから、本願発明の「接続制御メッセージ」と同様に、「前記端末装置によって、1または複数のセルの第2のセットの追加に用いられ」るといえる。
また、引用発明の「PCell」は「SCell」とは異なるセルであり、本願発明の「1または複数のセルの第1のセット」は1つのセルも含むから、引用発明の「PCell」は本願発明の「前記1または複数のセルの第2のセットとは異なる第1のセット」に含まれる。そして、本願発明の「1または複数のセルの第1のセットおよび前記1または複数のセルの第2のセットを用いた、前記端末装置の二重接続性の構成」と引用発明の「PCellに加えてSCellが追加される構成」とは、「1または複数のセルの第1のセットおよび前記1または複数のセルの第2のセットを用いた端末装置の接続の構成」である点で共通する。
そして、本願発明の「無線リソース制御接続再構成メッセージ」と引用発明の「RRC接続再構成メッセージ」は表記が異なるのみであり、上述のとおり引用発明の「指示」は本願発明の「接続制御メッセージ」に相当することから、引用発明の「基地局によって、RRC接続再構成メッセージの中に指示を含められ」は本願発明の「接続制御メッセージは」、「基地局装置によって、無線リソース制御接続再構成メッセージに含められ」に相当する。
4.引用発明のRACH手順とはランダムアクセス手順のことであることは技術常識であるから、引用発明の「指示が含まれるRRC接続再構成メッセージを受信したことに応答して、SCellでRACH手順を開始する」は、本願発明の「無線リソース制御接続再構成メッセージを受信したことに応答して、前記1または複数のセルの前記第2のセットのうちの1つのセルに対してランダムアクセス手順を行う」に相当する。
以上のことから、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
(一致点)
「 端末装置によって行われる方法であって、前記方法は、
接続制御メッセージを受信し、
前記接続制御メッセージは、
前記端末装置によって、1または複数のセルの第2のセットの追加に用いられ、
前記端末装置によって、前記1または複数のセルの第2のセットとは異なる第1のセットであって、1または複数のセルの第1のセットおよび前記1または複数のセルの第2のセットを用いた前記端末装置の接続の構成に用いられ、
基地局装置によって、無線リソース制御接続再構成メッセージに含められ、
無線リソース制御接続再構成メッセージを受信したことに応答して、前記1または複数のセルの前記第2のセットのうちの1つのセルに対してランダムアクセス手順を行う
方法。」
(相違点)
1.1または複数のセルの第2のセットとは異なる第1のセットであって、1または複数のセルの第1のセットおよび前記1または複数のセルの第2のセットを用いた端末装置の接続の構成に関して、本願発明では二重接続性の構成であるのに対し、引用発明ではキャリアアグリゲーションであるがPCellとSCellが二重接続性の構成であることが特定されていない点。
2.本願発明では、第1のMACエンティティは前記1または複数のセルの第1のセットに対応し、第2のMACエンティティは前記1または複数のセルの第2のセットに対応するのに対し、引用発明ではMACエンティティについて特定されていない点。
以下、相違点1、2について検討する。
周知事項1、2のとおり、「キャリアアグリゲーションとしてeNB間キャリアアグリゲーションすなわち二重接続性の構成。」及び「二重接続の構成の場合に、UEのMACエンティテイはセルそれぞれに対応して備えられる。」ことは周知事項である。
よって、引用発明のキャリアアグリゲーションであるPCellとSCellとして周知のeNB間キャリアアグリゲーションすなわち二重接続性の構成を採用し、周知の事項から、UEのMACエンティテイはセルそれぞれに対応して備えられることで本願発明の構成とすることは、当業者が容易に想到しうる。
したがって、本願発明は引用発明及び周知事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第6 むすび
以上のとおり、本願発明は特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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