商標異議申立
2018-900287
ヌーディタイプ
- 審判番号
- 2018-900287
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2017-137169
- 登録番号
- 商標登録第6059067号(T6059067)
- 請求日
- 2018年09月28日
- 審決日
- 2018年12月26日
- 公報発行日
- 2019年02月22日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社ワコール
- 【異議申立人】木村 益子
- 審判長/審判官
- 審判長 小出 浩子
- 審判官 早川 文宏
- 審判官 田村 正明
- 分類
- T1652.13 -Y (W25) / T1652.272-Y (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
登録第6059067号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。
結論
【結 論】
登録第6059067号商標の商標登録を維持する。
理由
【理 由】
第1 本件商標
本件登録第6059067号商標(以下「本件商標」という。)は,「ヌーディタイプ」の片仮名を標準文字で表してなり,平成29年10月18日に登録出願,第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として,同30年6月6日に登録査定され,同年7月6日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,本件商標はその指定商品中,第25類「被服」(以下「本件申立商品」という。)について,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから,その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第12号証を提出した。
1 商標法第3条第1項第3号について
本件商標を構成する「ヌーディ」の語は,「被服」を取り扱う業界においては,「透け感がある」又は「着用していないかのような外観や感覚を有する」等の意味合いを表すものとして,広く一般に使用されているものである。
例えば,特に「ストッキング,パンティストッキング」に関しては,素肌に近い色合いで透け感のある(着用していないように見える)商品に対して「ヌーディ」の語が一般的に使用されている(甲2~7)。
また,「フットカバー」や「下着」に関しては,まるで着用していないかのような外観や感覚を有する商品に対して「ヌーディ」の語が使用されている(甲8~12)。
このように,遅くとも本件商標の登録査定時において,「ヌーディ」の語は,上記のように商品の品質を表示するものとして理解・認識される状況にあり,このような取引の実情を考慮すれば,「型」を意味する「タイプ」の語と結合したにすぎない本件商標は,全体で「透け感があるタイプの商品,着用していないかのような外観や感覚を有するタイプの商品」等の意味合いを認識させるにとどまり,単に商品の品質等を表示するものとして自他商品識別力がなく,商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 商標法第4条第1項第16号について
本件商標は,これを上記1に示したような意味合いを有する商品以外の商品に使用するときは,商品の品質の誤認を生ずるおそれがあり,商標法第4条第1項第16号に該当する。
第3 当審の判断
1 申立人が提出した証拠によれば,以下のとおりである。
(1)「楽天市場」のウェブサイトにおいて,「タトゥータイツ」の見出しの下,「履くだけで今年らしいお洒落をつくりだすマストアイテム!!!チャーム,タッセル,星,クロス,ヌーディー柄ストッキングでラグジュアリーに!」の記載及び「特徴」の項に「・・・薄いストッキングタイプだから女性らしいヌーディー感も出てくれて◎アンクルにチャームがついていたり,星が散りばめていたりといろんなタイプの柄をご用意!・・・」の記載とともに,星柄等のストッキングを履いた女性の足の写真が掲載されている(甲4)。
(2)「LOCARI」のウェブサイトにおいて,2017年(平成29年)6月付けで,「まるで素足 日替わりで楽しめる『ネイルつきストッキング』が可愛すぎ!」の見出しの下,「つま先ヌーディータイプや五本指に分かれたストッキングは販売されていましたが・・・」の記載がある(甲5)。
(3)「YAHOO! JAPAN ショッピング」のウェブサイトにおいて,「シームレスショーツ・・・無縫製速乾吸収ストレスフリーパンツ ヌーディーインナー」の見出しの下,「まるで履いていないかのように軽やかタッチ。」の記載がある(甲9)。
(4)上記(1)ないし(3)は,「ヌディー」及び「ヌーディータイプ」の文字に関する記載等であるところ,当該記載等は,当該文字が本件商標の登録査定時において,商品「ストッキング,インナー(下着)」との関係において,直接的又は具体的に商品の品質を表すものとして使用されていたとはいい難いものである。
なお,甲第2号証,甲第3号証,甲第6号証ないし甲第8号証,甲第10号証ないし甲第12号証は,いずれもウェブサイト情報(平成30年9月20日から同月26日の間で印刷されたもの。)であるところ,これらについては,当該ウェブサイト情報がいつから公開されていたのか明らかでないことから,本件商標の登録査定時の事情を示すものとはいえない。
2 商標法第3条第1項第3号該当性について
本件商標は,前記第1のとおり,「ヌーディタイプ」の片仮名を標準文字で表してなところ,その構成態様は,それぞれ,同じ書体,同じ大きさ,等間隔で,外観上まとまりよく一体的に把握されるものである。
そして,本件商標は,その構成中の「ヌーディ」(ヌーディー)の文字は「裸体を見せ物にした映画や雑誌」の意味を有する語であり,また,「タイプ」の文字が「型,様式,典型」等の意味を有する語(国際化新時代の外来語・略語辞典 imidas別冊付録 集英社)であるとしても,これらの語を結合した構成文字全体からは,特定の意味合いを認識させるとはいい難いものである。
また,当審において職権をもって調査するも,「ヌーディ(ー)タイプ」の文字が,本件商標の登録査定時において本件申立商品の品質等を直接的又は具体的に表示するものとして,取引上普通に使用されている事実は発見できず,また,取引者,需要者が「ヌーディ(ー)タイプ」の文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
以上よりすると,「ヌーディタイプ」の片仮名からなる本件商標は,これを本件申立商品に使用しても,商品の品質等を表示するものでなく,自他商品識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならない。
したがって,本件商標は,商標法第3条第1項第3号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第16号該当性について
本件商標は,上記2のとおり本件申立商品の品質等を表示するものではないから,これを本件申立商品に使用しても商品の品質の誤認を生ずるおそれはない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第16号に該当しない。
4 まとめ
以上のとおりであるから,本件商標は,その指定商品中,本件申立商品について,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号のいずれにも違反して登録されたものとはいえず,他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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