商標異議申立
2025-900261
ナンバーワンスキン、ナンバーイチスキン
- 審判番号
- 2025-900261
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2025-000942
- 登録番号
- 6968793
- 請求日
- 2025年12月01日
- 審決日
- 2026年02月26日
- 公報発行日
- 2026年04月24日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】英▲く▼集團有限公司
- 【権利者代理人】瀬戸 麻希
- 【異議申立人】有限会社 エム・ディー・エス
- 【異議申立人代理人】田中 克郎
- 【異議申立人代理人】稲葉 良幸
- 【異議申立人代理人】佐藤 俊司
- 【異議申立人代理人】池田 万美
- 【異議申立人代理人】阪田 至彦
- 【異議申立人代理人】内宮 真奈
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 山田 和彦
- 審判官 駒井 芳子
- 分類
- T1651.13 -Y (W03) / T1651.272-Y (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6968793号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6968793号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6968793号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和7年1月7日に登録出願、第3類「化粧品,スキンケア用化粧品,スキンケア用せっけん類,メイクアップ用化粧品,シャンプー,入浴剤(医療用のものを除く。),ハンドクリーム,ヘアートニック,毛髪用ウエーブ剤,つけまつ毛,ネイルエナメル,香水,日焼けクリーム,スキンホワイトニングクリーム,皮膚の手入れ用化粧品,化粧用クリーム,化粧用クレンジング乳液,美顔用パック,ティッシュに浸みこませた化粧落とし剤,アイシャドウ」を指定商品として、同年9月11日に登録査定、同月18日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証(枝番号を含む。以下、「甲第○号証」を「甲○」のように省略して記載し、枝番号のすべてを示すときは、枝番号を省略する。)を提出した。
1 商標法第3条第1項第3号該当性について
本件商標は、「NO1 SKIN」(Oの記号はアンダーバー付きの上付き文字で表されている。)の記号、数字及び欧文字からなるところ、「NO」の記号は、主として欧州圏で一般に使用されている番号記号であり、欧文字の「N」とアンダーバー付きの上付き文字の「O」は、世界的にも番号記号以外の使用は想定されないものであるから、あくまでも単なる記号の一種である番号記号として認識されるものである。また、「SKIN」は「皮膚、肌」を意味する英語であって(甲5)、本件商標の指定商品の分野に限らず、日本語を母国語とする我が国でも日常的に使用されているものである。
そして、現実の取引実情としても、本件商標の指定商品が分類される「化粧品」や「せっけん類」において、「NO」の番号記号と数字が「SKIN」(又は「スキン」)の語とあわせて多く用いられており、その場合には、その化粧品やせっけん類が肌用であることを示すものとして、一般に用いられている。甲6の例に照らすと、本件商標は、構成全体として、商標を構成する単なる番号記号の「NO」と数字、及び化粧品やせっけん類の用途が肌用であることを示す「SKIN」の組み合わせとして、「肌用である1番の商品」程度の意味合いをもって需要者に理解され、商品の品質又は用途を表したと認識されるものと言える。
また、肌用化粧品に限らず、「NO」の番号記号と数字の組み合わせは、化粧品やせっけん類の商標を構成するものとして一般に用いられている実情が確認されるが、「No.1」(甲7の1等)、「No.2」(甲7の10)、「No.3」(甲7の2)、「No.4」(甲7の3等)、「No.21」(甲7の4)、「NO.17」(甲7の9)など、その番号が何を意味しているのかは定かでなく、少なくとも需要者にとって特段の意味があるとは思われない番号表記であることからすると、「NO」の番号記号と数字の組み合わせは、化粧品やせっけん類について使用するものとして、「取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するもの」にあたるといえる。
そうすると、「NO1 SKIN」は、化粧品やせっけん類について、広く一般的に使用される標章の一類型にすぎず、本件商標に接する需要者も、本件商標を単に商品の品質又は用途を普通に用いられる方法で表示したものと認識するにとどまるため、独占適応性ないし自他商品識別力を欠くものとして、その独占使用を認めることは公益上適当でないといわざるをえない。
したがって、本件商標は、指定商品の分野において、「肌用である1番の商品」程度の意味合いで認識され、広く一般に用いられるものであり、本件商標に接する取引者、需要者も、本件商標を単に商品の品質又は用途を普通に用いられる方法で表示したものと認識するため、自他商品識別標識としての機能を果たし得ず、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。
2 商標法第4条第1項第16号該当性について
上記1で詳述したとおり、本件商標は、化粧品やせっけん類について広く一般に使用されている「NO」と数字及び「SKIN」の単なる組み合わせに過ぎないものであるが、とりわけ「SKIN」は、「肌、皮膚」の意味を有する英語であることは我が国でも広く一般に知られているところであり、甲号証のインターネット情報にみられるとおり、肌用の化粧品やせっけん類において「SKIN」の英語が商標を構成する語として一般に使用されている実情に照らせば、本件商標に接した取引者、需要者の通常有する観察力からすれば、「SKIN」の英語に着目して、その商品が「肌用」の商品であると無理なく認識すると考えられる。
もとより、スキンクリーム(Skin cream)、スキンコンディショナー(skin conditioners)、スキンホワイトニングクリーム(cream for whitening the skin)、スキンローション(Skin lotion)、スキンクレンザー(skin cleanser)など、「SKIN(スキン)」の文字を使用した肌用の化粧品やせっけん類は多く知られていることは顕著な事実であるから、本件商標を、その指定商品のうち、「肌用」の商品以外の商品に使用した場合、需要者は、本件商標の使用に係る商品が「肌用」の商品であるかのごとく錯誤に陥るおそれは否定できず、取引者、需要者に対して、商品の品質の不実を表示することになるから、「SKIN」の英語を含む本件商標は、「肌用」の商品以外の指定商品とは不実の関係にあるというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号の「商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標」に該当するものである。
第3 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号該当性
本件商標は、別掲1のとおり、「N」の欧文字、楕円形にアンダーバーを付した図形及び「1」の数字を、わずかな隙間を空けて、「SKIN」の欧文字と近接させて配した構成からなり、その構成は、高さをそろえ、横一列に表されてなるものであって、視覚上、全体としてまとまりよく一体的に看取されるものである。
そして、本件商標の構成中の楕円形にアンダーバーを付した図形部分は、「N」の文字及び「1」の数字と比べて、3分の1程度に小さくデザイン化され、高さをそろえて上付きで配置された特定の称呼及び観念が生じない図形と認識されると判断するのが相当であるから、本件商標は、構成全体をもって、直ちに何らかの特定の意味合いを認識させるとはいえず、指定商品の具体的な品質を表しているとはいい難いものである。
また、申立人の提出した証拠(甲号証のインターネット情報)に加え、当審において職権をもって調査するも、本件商標の登録査定時において、本件商標の構成全体が具体的な商品の品質を表示するものとして取引上一般に採択、使用されている事実を見いだすことはできず、本件商標に接する取引者、需要者が、本件商標を商品の品質又は用途を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本件商標は、その登録査定時において、これを本件商標に係る指定商品に使用しても、商品の品質又は用途を表示するものとはいえないものであって、自他商品識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならない。
したがって、本件商標は商標法第3条第1項第3号に該当しない。
2 申立人の主張について
(1)申立人は、本件商標は記号の「NO」、算用数字の「1」及び「SKIN」(スキン)の英語を結合した商標と自然に理解できるものであり、欧文字の「N」とアンダーバー付きの上付き文字の「O」は、世界的にも番号記号としての使用以外の使用は想定されないものであるから、単なる記号の一種である番号記号として認識されるものである旨主張している。
しかしながら、申立人が主張する番号記号は、別掲2のとおり「O」の文字が大きく下付きに記載されることが一般的な態様であることからすると、本件商標の構成中の楕円形にアンダーバーを付した図形部分は、一般的な番号記号とは印象が異なるものといえるから、本件商標の前半部は、「No.1」や「NO1」を表したものとは直ちには看取されないとするのが自然であり、申立人のこの主張は採用できない。
(2)申立人は、「No.1」(甲7の1等)、「No.2」(甲7の10)、「No.3」(甲7の2)、「No.4」(甲7の3等)、「No.21」(甲7の4)、「NO.17」(甲7の9)など、その番号が何を意味しているのかは定かでなく、少なくとも需要者にとって特段の意味があるとは思われない番号表記であることからすると、「取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するもの」にあたるといえる旨主張している。
しかしながら、本件商標は、上記(1)のとおり、直ちに何らかの特定の意味合いを認識させるとはいえず、指定商品の具体的な品質を表しているとはいい難く、また、番号記号と数字の組み合わせを表したものと直ちに看取されないとするのが自然であることからすると、「取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するもの」とはいえないから、申立人の主張は採用できない。
3 商標法第4条第1項第16号該当性
本件商標は、上記1のとおり、その指定商品との関係において、商品の品質等を具体的に表示するものではないから、商品の品質の誤認を生ずるおそれもない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。
4 まとめ
以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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