特許訂正審判
2018-390197
遊技機
- 審判番号
- 2018-390197
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2012-270252
- 登録番号
- 特許第6232570号(P6232570)
- 請求日
- 2018年12月10日
- 審決日
- 2019年01月29日
- 公報発行日
- 2019年04月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】株式会社 ソフイア
- 【請求人代理人】荒船 良男
- 【請求人代理人】特許業務法人光陽国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 安久 司郎
- 審判官 石井 哲
- 審判官 蔵野 いづみ
- 分類
- P141 .852-Y (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6232570号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6232570号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 事案の概要
1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6232570号(以下、「本件特許」という。)は、平成24年12月11日に特願2012-270252号として特許出願され、その後平成29年11月2日にその特許権の設定登録がなされ、平成30年12月10日に訂正審判の請求がなされたものである。
2 請求の趣旨
本件訂正審判請求の趣旨は、本件特許の明細書(以下、「本件特許明細書」という。)及び特許請求の範囲(以下、「本件特許請求の範囲」という。)を本件審判請求書に添付した訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
3 訂正の内容
(1)訂正事項1
本件特許請求の範囲の請求項1に
「初期位置と、前記初期位置以外の所定位置との間を移動可能な可動役物を有する可動役物と、」
と記載されているのを、
「初期位置と、前記初期位置以外の所定位置との間を移動可能な可動役物を有する可動体装置と、」
に訂正する(下線部は訂正箇所を表す。以下同様。)。
(2)訂正事項2
本件特許明細書の段落【0005】に
「初期位置と、前記初期位置以外の所定位置との間を移動可能な可動役物を有する可動役物と、」
と記載されているのを、
「初期位置と、前記初期位置以外の所定位置との間を移動可能な可動役物を有する可動体装置と、」
に訂正する。
第2 当審の判断
1 訂正事項1について
(1) 訂正の目的について
本件特許請求の範囲の請求項1には、
「初期位置と、前記初期位置以外の所定位置との間を移動可能な可動役物を有する可動役物と、」
と記載されている。上記記載は「可動役物を有する可動役物と、」との記載を含むものであって、「有するもの」と「有されるもの」が「同一のもの」である記載を含む上記記載は、明らかに誤った記載を含むものといえる。
してみると、訂正事項1は、明らかに誤った記載を正すものといえるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的とする訂正に該当する。
(2) 新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
本件特許の願書に最初に添付した明細書(以下、「本件当初明細書」という。)、特許請求の範囲又は図面(本件特許の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面を、以下「本件当初明細書等」という。)のうち、本件当初明細書の段落【0189】には、
「<第1発明第3実施形態>
次に、図21~33を参照して本発明の第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略することとし、本実施形態で変更した点のみ説明する。」
と記載された上で、同段落【0191】には、
「まず、遊技盤30の変更点について説明する。
本実施形態の遊技盤30は、図21(a)に示すように、可動体装置80を備えている。この可動体装置80は、図示しないセンターケース40の所定部位(ここでは右側部)にその回転軸が盤面と垂直になるよう取り付けられた第1駆動モータ81と、第1駆動モータ81の回転軸に取り付けられ、回転軸の回転によって盤面に沿って回動する支持部82と、支持部82の先端に設けられ、表示装置41の表示部41aを遮蔽しない初期位置(ここでは表示部41aの上方)と、表示部41aを遮蔽する遮蔽位置(表示部41aの前方、初期位置以外の所定位置)との間を、回転軸を中心とする円弧を描きながら移動可能な可動役物83と、可動役物83が初期位置にあるときに位置検出信号を演出制御装置300に出力する第1位置検出センサ84と、からなる。」
と記載されている(下線は合議体が付した。以下同様。)。
そうすると、本件当初明細書等には、
「初期位置と、表示部41aを遮蔽する遮蔽位置(初期位置以外の所定位置)との間を、移動可能な可動役物83と、からなる」「可動体装置80」
が記載されているということができ、これは、訂正事項1による訂正後の特許請求の範囲の請求項1の
「初期位置と、前記初期位置以外の所定位置との間を移動可能な可動役物を有する可動体装置」
に対応するものである。
してみると、訂正事項1は、本件当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正といえるものであり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
そして、訂正事項1は、上記(1)にて示すとおり、本件特許請求の範囲の請求項1の明らかに誤った記載を正すものであるから、当該訂正事項1は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明を拡張又は変更するものでないことは明らかであって、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
2 訂正事項2について
(1) 訂正の目的について
訂正事項2は、訂正事項1に係る特許請求の範囲の訂正に対応させて、本件特許明細書の段落【0005】について、訂正事項1と同様の訂正をしたものである。
したがって、訂正事項2は、訂正事項1と同様の理由により、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的とする訂正に該当する。
(2) 新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項2は、訂正事項1に係る特許請求の範囲の訂正に対応させて、本件特許明細書の段落【0005】について、訂正事項1と同様の訂正をしたものである。
そして、上記「1 訂正事項1について」の「(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について」にて示したとおり、訂正事項1が、本件当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるのだから、訂正事項2もまた、本件当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であることは明らかであり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
また、訂正事項2も、「1 訂正事項1について」の「(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について」にて示したとおり、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明を拡張又は変更するものでないので、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
3 独立特許要件について
訂正後の特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される発明には、特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を発見することはできない。したがって、訂正事項1及び2は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
第3 むすび
したがって、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5~7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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