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特許異議申立

2017-701206

鉄/マンガン含有水の処理装置および処理方法

審判番号
2017-701206
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2013-115160
登録番号
特許第6153386号(P6153386)
請求日
2017年12月20日
審決日
2019年01月16日
公報発行日
2019年04月26日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】オルガノ株式会社
  • 【権利者代理人】特許業務法人YKI国際特許事務所
  • 【異議申立人】詫摩 勇悦
審判長/審判官
  • 審判長 豊永 茂弘
  • 審判官 山崎 直也
  • 審判官 中澤 登
分類
P1651.113-YAA(C02F) / P1651.121-YAA(C02F) / P1651.537-YAA(C02F) / P1651.851-YAA(C02F) / P1651.853-YAA(C02F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第29条第2項、特許法第120条の5第4項、特許法第36条第6項第2号、特許法第120条の5第7項、特許法第29条第1項第3号、特許法第36条第6項第1号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6153386号発明「鉄/マンガン含有水の処理装置および処理方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第6153386号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-3〕、〔4-6〕について訂正することを認める。 特許第6153386号の請求項1ないし6に係る特許を維持する。

理由

【理 由】 1.手続の経緯 特許第6153386号の請求項1~6に係る特許についての出願は、平成25年 5月31日の出願であって、平成29年 6月 9日にその特許権の設定登録がされ、平成29年 6月28日に登録公報の発行がされたものであり、その後、その請求項1~6に係る特許について、平成29年12月20日付けで特許異議申立人 詫摩 勇悦(以下、「申立人」という。)によって特許異議の申立てがされ、平成30年 3月26日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成30年 5月24日付けで特許権者より意見書の提出及び訂正の請求があり、これに対して申立人から平成30年 6月29日付けで意見書が提出され、平成30年 8月 1日付けで取消理由(決定の予告)が通知され、その指定期間内である平成30年10月 2日付けで特許権者より意見書の提出及び訂正の請求があり、これに対して申立人から平成30年11月 2日付けで意見書が提出されたものである。 2.訂正の請求 (1)訂正の内容 平成30年10月 2日付け訂正請求書による訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、以下のア~エのとおりである(下線は訂正箇所である。)。 (平成30年 5月24日付けの訂正請求は、特許法第120条の5第7項の規定により、みなし取下げとなった。) ア.訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に、「前記酸化処理した酸化処理水に含まれる濁質を除去するスクリーンまたはフィルタを有する濁質除去装置と、 前記濁質を除去した濁質除去水を膜ろ過する膜ろ過装置と、」とあるのを、「前記酸化処理した酸化処理水に含まれる濁質を除去するスクリーンまたはフィルタからなる濁質除去装置と、 前記酸化処理槽と前記濁質除去装置とを直接接続する配管と、 前記濁質を除去した濁質除去水を膜ろ過する膜ろ過装置と、」に訂正する(請求項1の記載を引用する請求項2,3も同様に訂正する)。 イ.訂正事項2 本件明細書の段落【0010】に、「前記酸化処理した酸化処理水に含まれる濁質を除去するスクリーンまたはフィルタを有する濁質除去装置と、前記濁質を除去した濁質除去水を膜ろ過する膜ろ過装置と、」とあるのを、「前記酸化処理した酸化処理水に含まれる濁質を除去するスクリーンまたはフィルタからなる濁質除去装置と、前記酸化処理槽と前記濁質除去装置とを直接接続する配管と、前記濁質を除去した濁質除去水を膜ろ過する膜ろ過装置と、」に訂正する。 ウ.訂正事項3 特許請求の範囲の請求項4に、「前記酸化処理した酸化処理水をスクリーンまたはフィルタを有する濁質除去装置に通水して、」とあるのを、「前記酸化処理した酸化処理水を、スクリーンまたはフィルタからなり、前記酸化処理槽と配管で直接接続された濁質除去装置に通水して、」に訂正する(請求項4の記載を引用する請求項5,6も同様に訂正する)。 エ.訂正事項4 本件明細書の段落【0012】に、「前記酸化処理した酸化処理水をスクリーンまたはフィルタを有する濁質除去装置に通水して、」とあるのを「前記酸化処理した酸化処理水を、スクリーンまたはフィルタからなり、前記酸化処理槽と配管で直接接続された濁質除去装置に通水して、」に訂正する。 (2)訂正の目的、新規事項の追加、及び、特許請求の範囲の拡張/変更の有無について ア.訂正事項1 訂正事項1は、訂正前の請求項1では、「濁質除去装置」が「酸化処理水に含まれる濁質を除去するスクリーンまたはフィルタを有する」と特定され、また、「鉄/マンガン含有水の処理装置」が「酸化処理槽と濁質除去装置とを直接接続する配管」を備えることが特定されていないところ、訂正後の請求項1では、「濁質除去装置」が「酸化処理水に含まれる濁質を除去するスクリーンまたはフィルタからなる」ことを特定するとともに、「鉄/マンガン含有水の処理装置」が「酸化処理槽と濁質除去装置とを直接接続する配管」を備えることを特定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、当該訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そして、本件明細書の段落【0040】に、「濁質除去装置14としては、例えば、配管途中に簡易に設置することができるY型ストレーナ、T型ストレーナ、U型ストレーナ、安全フィルタ等を使用することができる。ストレーナを使用する場合のスクリーンとしては、ステンレス線平織20,30,40,60,80,100メッシュ等のもの、安全フィルタを使用する場合は、ろ過精度100~400μm程度等のものが使用に適する。」との記載があり、段落【0018】に、「図1の鉄/マンガン含有水処理装置1において、・・・酸化処理槽12の出口と濁質除去装置14の入口とは酸化処理水配管32により接続され、」との記載があり、図面の図1,2には、「酸化処理槽12の出口と濁質除去装置14の入口とは酸化処理水配管32により直接接続されている」ことが図示されていることから、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 また、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 イ.訂正事項2 訂正事項2は、上記訂正事項1に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために訂正するものであるから、当該訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、上記訂正事項1と同じく、訂正事項2は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてした訂正であって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項及び第6項に適合するものである。 ウ.訂正事項3 訂正事項3は、訂正前の請求項4では、「鉄/マンガン含有水の処理方法」における「濁質除去工程」において、「濁質除去装置」が「スクリーンまたはフィルタを有し、」と特定され、また、「酸化処理槽」と「濁質除去装置」とが「配管で直接接続されている」ことが特定されていないところ、訂正後の請求項4では、「鉄/マンガン含有水の処理方法」における「濁質除去工程」において、「濁質除去装置」が「スクリーンまたはフィルタからなり、」と特定し、「酸化処理槽」と「濁質除去装置」とが「配管で直接接続されている」ことを特定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、当該訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そして、本件明細書の段落【0040】に、「濁質除去装置14としては、例えば、配管途中に簡易に設置することができるY型ストレーナ、T型ストレーナ、U型ストレーナ、安全フィルタ等を使用することができる。ストレーナを使用する場合のスクリーンとしては、ステンレス線平織20,30,40,60,80,100メッシュ等のもの、安全フィルタを使用する場合は、ろ過精度100~400μm程度等のものが使用に適する。」との記載があり、段落【0018】に、「図1の鉄/マンガン含有水処理装置1において、・・・酸化処理槽12の出口と濁質除去装置14の入口とは酸化処理水配管32により接続され、」との記載があり、図面の図1,2には、「酸化処理槽12の出口と濁質除去装置14の入口とは酸化処理水配管32により直接接続されている」ことが図示されていることから、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてした訂正であり、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものである。 また、訂正事項3は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 エ.訂正事項4 訂正事項4は、上記訂正事項3に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために訂正するものであるから、当該訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 そして、上記訂正事項3と同じく、訂正事項4は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてした訂正であって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (3)一群の請求項について 訂正事項1は、訂正前の請求項1を訂正するものであり、訂正前の請求項2、3は、訂正前の請求項1を直接又は間接的に引用するため、訂正後の請求項1~3は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 また、訂正事項3は、訂正前の請求項4を訂正するものであり、訂正前の請求項5、6は、訂正前の請求項4を直接又は間接的に引用するため、訂正後の請求項4~6は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 そして、訂正事項2,4に係る明細書の訂正は、これら一群の請求項の全てについて請求するものである。 よって、本件訂正請求は、一群の請求項〔1~3〕、〔4~6〕について請求するものと認められる。 (4)小括 以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び、同条第9項において準用する同法第126条第4項ないし第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔1~3〕、〔4~6〕について訂正することを認める。 3.本件発明 上記2.のとおり訂正を認めたので、訂正後の請求項1~6に係る発明(以下「本件発明1」~「本件発明6」という。)は、次の事項により特定されるとおりのものである(下線は訂正箇所である。)。 【請求項1】 鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水に酸化剤を添加する酸化剤添加手段と、 前記酸化剤が添加された酸化剤添加水を酸化処理する、二酸化マンガンを含む酸化触媒を充填した酸化処理槽と、 前記酸化処理した酸化処理水に含まれる濁質を除去するスクリーンまたはフィルタからなる濁質除去装置と、 前記酸化処理槽と前記濁質除去装置とを直接接続する配管と、 前記濁質を除去した濁質除去水を膜ろ過する膜ろ過装置と、 を備え、 前記酸化剤添加水は、通水流速1,000m/日以上の上向流で前記酸化処理槽に通水されることを特徴とする鉄/マンガン含有水の処理装置。 【請求項2】 請求項1に記載の鉄/マンガン含有水の処理装置であって、 前記膜ろ過装置を逆洗するとともに、前記濁質除去装置を逆洗する逆洗手段をさらに備えることを特徴とする鉄/マンガン含有水の処理装置。 【請求項3】 請求項1または2に記載の鉄/マンガン含有水の処理装置であって、 前記濁質除去装置は、ストレーナであることを特徴とする鉄/マンガン含有水の処理装置。 【請求項4】 鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水に酸化剤を添加する酸化剤添加工程と、 前記酸化剤が添加された酸化剤添加水を、二酸化マンガンを含む酸化触媒を充填した酸化処理槽に通水して酸化処理する酸化処理工程と、 前記酸化処理した酸化処理水を、スクリーンまたはフィルタからなり、前記酸化処理槽と配管で直接接続された濁質除去装置に通水して、含まれる濁質を除去する濁質除去工程と、 前記濁質を除去した濁質除去水を膜ろ過装置に通水して膜ろ過する膜ろ過工程と、 を含み、 前記酸化剤添加水を、通水流速1,000m/日以上の上向流で前記酸化処理槽に通水することを特徴とする鉄/マンガン含有水の処理方法。 【請求項5】 請求項4に記載の鉄/マンガン含有水の処理方法であって、 前記膜ろ過装置を逆洗するとともに、前記濁質除去装置を逆洗する逆洗工程をさらに含むことを特徴とする鉄/マンガン含有水の処理方法。 【請求項6】 請求項4または5に記載の鉄/マンガン含有水の処理方法であって、 前記濁質除去装置は、ストレーナであることを特徴とする鉄/マンガン含有水の処理方法。 4.当審の判断 (1)取消理由通知に記載した取消理由について 平成30年 3月26日付けの取消理由の概要は、 「取消理由1.訂正前の請求項1,3,4,6に係る発明は、本件特許の出願日前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。」 というものである。 (2)証拠 申立人は、特許異議申立書(平成29年12月20日付け)において、証拠として甲第1号証~甲第14号証を提出した。 甲第1号証:特開2003-103275号公報 甲第2号証:特開2012-217944号公報 甲第3号証:特開平6-91258号公報 甲第4号証:特開平10-211487号公報 甲第5号証:特開平8-89979号公報 甲第6号証:特開平8-89959号公報 甲第7号証:特開2006-255488号公報 甲第8号証:浄水技術ガイドライン 2010,財団法人水道技術研究センター,平成22年10月,92,99頁 甲第9号証:特開平7-241562号公報 甲第10号証:特開2006-43655号公報 甲第11号証:国際公開第2006/057249号 甲第12号証:特許第6153386号公報 甲第13号証:本件の審査過程において平成28年12月15日付けで提出された意見書 甲第14号証:新村出編,広辞苑 第4版,平成3年11月15日,1867頁 (以下、それぞれ、「甲1」~「甲14」という。) (3)甲2の記載事項 甲2には、以下の記載がある。 (ア)「【請求項5】水道原水を通水処理して処理水を得るためのマンガン接触酸化反応器、前記処理水を凝集処理して凝集処理水を得るための凝集処理装置、及び前記凝集処理水をろ過して浄水を得るための、孔径0.01μm以上0.08μm以下の膜を有する膜ろ過装置を含む、浄水処理装置。」 (イ)「【0004】そこで、近年、マンガンを含む原水に塩素を添加しながら、二酸化マンガン触媒粒子の充填層に上向流で通水し、この充填層通過水をセラミック製MF膜でろ過することにより、充填層において酸化不溶化されたマンガン粒子を分離する浄水処理方法が考案されている」 (ウ)「【0014】本発明において、マンガン接触酸化反応器、必要に応じて凝集処理装置、及び膜ろ過装置は、この順に適宜、配管、バルブ、ポンプ等に接続されることにより、水道原水及びその処理水並びに必要に応じて凝集処理水が順次移送されるように構成される。」 (エ)「【0017】本発明において、水道原水はマンガン接触酸化反応器にて通水処理が施され、マンガンイオンが除去された処理水が得られる。 本発明は、マンガン接触酸化反応器、並びそれに用いられるろ材の種類に特に限定されない。ろ材としては、非結晶型の二酸化マンガンが付着しているマンガン砂はもちろん適用可能であり、また、β型の結晶構造からなる二酸化マンガンを付着させた特殊ろ材などでも構わない。また、ろ材の基材の種類にも特に限定は無く、砂、シャモネット、セラミックのいずれでも良い。」 (オ)「【0024】凝集剤は、凝集処理装置を用いる場合には、凝集処理装置に具備される凝集剤投入装置により投入され、凝集処理装置を用いない場合は、膜ろ過処理装置あるいはマンガン接触酸化反応器と膜ろ過装置の間の配管等に具備される凝集剤投入装置により投入される。凝集処理装置、膜ろ過装置は、適宜、攪拌装置を具備することができる。また、凝集処理装置は、凝集フロックを分離する装置(例えば、遠心装置、スクリーン装置等)を具備していてもよい。」 (カ)「【0026】 実施例1、比較例1 マンガン(Mn)濃度0.021mg/Lの水道原水(原水)を、ろ材としてマンガン砂を有するマンガン接触酸化反応器(Mn塔)に、線速(LV)1400m/日にて、通水処理(上向流Mn処理)した処理水(除Mn塔処理水)を、孔径が0.1μm、0.08μm、0.03μm、又は0.01μmの膜により膜ろ過水を得た。・・・ 【0027】 実施例5、比較例5 Mn濃度0.020mg/Lの原水を、ろ材としてマンガン砂を有するMn塔に上向流で、LV1400m/日にて、上向流Mn処理した除Mn塔処理水を、PAClの30mg/L注入率にて凝集処理して得た凝集処理水を、孔径が0.1μm、0.08μm、0.03μm、又は0.01μmの膜により膜ろ過して膜ろ過水を得た。」 (4)引用発明の認定 記載事項(ア)、(カ)によれば、甲2には、Mn濃度0.020mg/Lの原水を通水処理する、ろ材としてマンガン砂を有するマンガン接触酸化反応器と、処理水を凝集処理して凝集処理水を得るための凝集処理装置と、凝集処理水をろ過して浄水を得るための膜を有する膜ろ過装置とを含み、原水を線速1400m/日の上向流でマンガン接触酸化反応器に通水する浄水処理装置が記載されている。 また、記載事項(イ)、(エ)によれば、マンガン砂は、非結晶型の二酸化マンガンが付着している酸化触媒といえる。 さらに、記載事項(ア)、(オ)によれば、凝集処理装置には、凝集処理水に含まれる凝集フロックを分離する装置として、スクリーン装置を具備することが記載されている。 よって、甲2には、 「Mn濃度0.020mg/Lの原水を通水処理する、非結晶型の二酸化マンガンが付着している酸化触媒を有するマンガン接触酸化反応器と、処理水を凝集処理して凝集処理水を得るための凝集処理装置と、凝集処理した凝集処理水に含まれる凝集フロックを分離するスクリーン装置と、凝集フロックを分離した凝集処理水を膜ろ過する膜ろ過装置とを含み、原水を線速1400m/日の上向流でマンガン接触酸化反応器に通水する浄水処理装置。」(以下、「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。 (5)本件発明1と引用発明との対比 甲2発明の「Mn濃度0.020mg/Lの原水」は、本件発明1の「鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水」に相当し、以下同様に、「通水処理」は「酸化処理」に、「非結晶型の二酸化マンガンが付着している酸化触媒を有するマンガン接触酸化反応器」は「二酸化マンガンを含む酸化触媒を充填した酸化処理槽」に、「凝集フロックを分離した凝集処理水」は「濁質を除去した濁質除去水」に、「浄水処理装置」は「鉄/マンガン含有水の処理装置」に、それぞれ相当する。 また、甲2発明の「凝集処理した凝集処理水に含まれる凝集フロックを分離するスクリーン装置」は、本件発明1の「酸化処理した酸化処理水に含まれる濁質を除去するスクリーンまたはフィルタからなる濁質除去装置」に相当するものである。 よって、本件発明1と甲2発明とは、「鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水を酸化処理する、二酸化マンガンを含む酸化触媒を充填した酸化処理槽と、前記酸化処理した酸化処理水に含まれる濁質を除去するスクリーンまたはフィルタからなる濁質除去装置と、前記濁質を除去した濁質除去水を膜ろ過する膜ろ過装置と、を備え、鉄/マンガン含有水は、通水流速1,000m/日以上の上向流で前記酸化処理槽に通水される鉄/マンガン含有水の処理装置。」である点で一致し、本件発明1は、「酸化処理槽」と「濁質除去装置」とが「配管」によって「直接接続」されているのに対し、甲2発明は、「マンガン接触酸化反応器(酸化処理槽)」と「凝集処理した凝集処理水に含まれる凝集フロックを分離するスクリーン装置(濁質除去装置)」との間に、「処理水を凝集処理して凝集処理水を得るための凝集処理装置」を備える点(相違点)で、少なくとも両者は相違する。 (6)判断 上記相違点について判断すると、上記相違点は実質的なものであるから、本件発明1及びこれに従属する本件発明2,3は、甲2に記載された発明とはいえない。 また、甲2発明のスクリーン装置は、凝集処理装置によって凝集したフロックを分離するためのものであるから、甲2の記載からは、凝集処理装置を用いずに、マンガン接触酸化反応器とスクリーン装置とを配管によって直接接続することは、当業者が容易に想到し得るものではない。 そして、甲1には、後記の「5.(1)(1-2)」に述べるように、充填層の上流位置においてマンガンを含む原水に塩素を連続的に添加する塩素添加手段と、表面が二酸化マンガンである触媒粒子が充填され、前記塩素が添加された原水中の溶解性マンガンを前記二酸化マンガンを触媒として前記塩素により二酸化マンガンに速やかに酸化不溶化する充填層と、不溶化したマンガン(二酸化マンガン)を含む充填層通過水を膜ろ過して不溶化したマンガンを除去する分離膜と、を備え、前記塩素が添加された原水が、接触槽の下部から1000~2500m/日の高線速の上向流として充填層に通水されるマンガン含有水の浄水処理系が記載されており、甲3,4には、粒状活性炭と処理水を分離するために、スクリーンやストレーナが用いられることが記載されており、甲5には、生物処理装置において、浮上性濾材の充填層の上面にスクリーンを設けることが記載されており、甲6には、環状流路の上部に設けたスクリーンの下に浮力で密集させて浮上性充填材の充填層を構成することが記載されており、甲7には、マンガン含有水である原水にマンガン触媒と酸化剤とを接触させ、原水中の溶解性マンガンを酸化不溶化させ、酸化不溶化したマンガンをセラミック膜ろ過装置で膜ろ過するにあたり、膜ろ過の前に酸化不溶化マンガン及び濁質とを緩速撹拌槽において分離することが記載されており、甲8には、膜ろ過において、前段にろ過機構をもつプロセスが組み込まれていない場合には、前処理としてスクリーンを設置することが記載されており、甲9には、溶存性マンガンを含有する原水に対し、透過膜によるろ過操作を行うに際し、限外ろ過膜と精密ろ過膜とをともに逆洗し得る逆流洗浄手段に関することが記載されており、甲10には、膜モジュールを用いた水処理に先立ち、ストレーナで0.5mm以上の粗大粒子を除去できることが記載されており、甲11には、海水淡水化装置において、生物活性炭塔の前流に活性炭の粒径より小さい目開きのストレーナを設置することが記載されており、甲14には、「ともに」の語の意味が記載されているものの、甲1,3~11,14のいずれにおいても、マンガン接触酸化反応器とスクリーン装置とを配管によって直接接続することは、記載も示唆もされていない。 よって、上記相違点に係る本件発明1の構成は当業者が容易になしえたものでないから、本件発明1は、甲1,3~11,14の記載により、甲2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものともいえない。 (7)本件発明2~3について 本件発明2~3は、本件発明1に従属するものであるから、上記(6)で判断したのと同様に、甲2に記載された発明とはいえないし、甲2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものともいえない。 (8)本件発明4~6について 本件発明4~6は、実質的に本件発明1~3の鉄/マンガン含有水の処理装置を用いた鉄/マンガン含有水の処理方法といえるから、上記(6)、(7)で判断したのと同様に、本件発明4~6は、甲2に記載された発明とはいえないし、甲2に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものともいえない。 5.取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について (1)特許法第29条第2項について(特許異議申立書第18頁第9行~最終行) 申立人は特許異議申立書において、訂正前の請求項1~6に係る発明について、 a)甲1に記載された発明と、甲2の記載事項から当業者が容易に発明をすることができたものであるか、 b)甲1に記載された発明と、甲7及び甲12の記載事項並びに甲3~6に記載された周知技術から当業者が容易に発明をすることができたものであるか、 c)甲1に記載された発明と、甲8の記載事項並びに甲7,12に記載された技術常識から、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、 特許を受けることができない旨主張している。 以下、(訂正後の請求項1~6に係る発明である)本件発明1~6について検討する。 (1-1)甲1の記載事項 甲1には、以下の記載がある。 (ア)「【請求項1】マンガンを含む原水に塩素を添加しながら、表面が酸化マンガンである触媒粒子の充填層に1000~2500m/日の高線速の上向流として通水し、この充填層通過水を膜ろ過することにより、充填層において酸化不溶化されたマンガンを除去することを特徴とするマンガン含有水の浄水処理方法。」 (イ)「【0010】・・・図1において、1は内部に充填層2を備えた接触槽であり、この充填層2には表面が二酸化マンガンである触媒粒子が充填されている。触媒粒子としては、10~30m2/gの表面積を持つ酸化マンガン触媒を用いることが好ましく・・・」 (ウ)「【0012】マンガンを含む原水は必要量の塩素を連続的に添加されながら、接触槽1の下部から1000~2500m/日の高線速の上向流として充填層2に通水される。」 (エ)「【0014】このようにして溶解性マンガンを二酸化マンガンに酸化不溶化した充填層通過水は、次に分離膜3に導かれる。分離膜3の種類は特に限定されるものではないが、逆洗操作が容易で処理水量が大きく、また高濁に強いため、このような高い線速で濁質を接触槽で捕捉させることなく直接膜分離させることが可能であるセラミック膜を用いることが好ましい。・・・この実施形態では孔径が0.1μmのセラミック製MF膜が用いられている。充填層通過水をこの分離膜3により膜ろ過すれば、触媒粒子の充填層2において酸化不溶化された不溶性マンガンを確実に除去することができる。またこれと同時に、原水中に含まれていた濁質も分離膜3によりろ過され、清澄な処理水を得ることができる。この処理水は上水として利用することができる。」 (オ)「【0015】なお、原水中の溶解性物質が多い場合には、図2に示すように接触槽1と分離膜3との間に凝集剤添加槽4及び混和槽5を設けることが好ましい。・・・このような凝集操作を加えることにより、原水に含まれるマンガン以外の溶解性物質や濁質の除去率を一段と高めることができる。」 (1-2)引用発明の認定 記載事項(ア)~(オ)によれば、甲1には、 「充填層の上流位置においてマンガンを含む原水に塩素を連続的に添加する塩素添加手段と、表面が二酸化マンガンである触媒粒子が充填され、前記塩素が添加された原水中の溶解性マンガンを前記二酸化マンガンを触媒として前記塩素により二酸化マンガンに速やかに酸化不溶化する充填層と、不溶化したマンガン(二酸化マンガン)を含む充填層通過水を膜ろ過して不溶化したマンガンを除去する分離膜と、を備え、前記塩素が添加された原水が、接触槽の下部から1000~2500m/日の高線速の上向流として充填層に通水されるマンガン含有水の浄水処理系。」(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 (1-3)本件発明1と引用発明との対比 甲1発明の「マンガンを含む原水」は、本件発明1の「鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水」に相当し、以下同様に、「塩素を連続的に添加する塩素添加手段」は「酸化剤を添加する酸化剤添加手段」に、「塩素が添加された原水」は「酸化剤が添加された酸化剤添加水」に、「充填層」は「酸化処理槽」に、「分離膜」は「膜ろ過装置」に、「塩素が添加された原水が、接触槽の下部から1000~2500m/日の高線速の上向流として充填層に通水される」は「酸化剤添加水は、通水流速1,000m/日以上の上向流で前記酸化処理槽に通水されること」に、それぞれ相当する。 よって、本件発明1と甲1発明とは、「鉄およびマンガンのうち少なくとも1つを含む鉄/マンガン含有水に酸化剤を添加する酸化剤添加手段と、前記酸化剤が添加された酸化剤添加水を酸化処理する、二酸化マンガンを含む酸化触媒を充填した酸化処理槽と、前記酸化処理した酸化処理水を膜ろ過する膜ろ過装置と、を備え、前記酸化剤添加水は、通水流速1,000m/日以上の上向流で前記酸化処理槽に通水される鉄/マンガン含有水の処理装置。」である点で一致し、下記の点(相違点1)で相違している。 (相違点1) 本件発明1は、「酸化処理した酸化処理水に含まれる濁質を除去するスクリーンまたはフィルタからなる濁質除去装置と、前記酸化処理槽と前記濁質除去装置とを直接接続する配管」を備えるのに対し、甲1発明は、上記手段を備えていない点。 (1-4)判断 (相違点1)について判断する。4.(6)において記載したとおり、甲2には、膜ろ過装置の前にスクリーン装置を設けることが記載されているものの、甲2に記載されたスクリーン装置は、凝集処理装置によって凝集したフロックを分離するためのものであるから、甲2の記載により、甲1発明において、凝集処理装置を用いずにスクリーン装置のみを分離膜の前に設け、充填層とスクリーン装置とを配管によって直接接続することは、当業者が容易に想到し得るものではない。 また、甲1には、酸化触媒層から酸化マンガン触媒が流出することが記載も示唆もされておらず、酸化触媒層から流出した酸化マンガン触媒がろ過膜に詰まるという課題が認識されていないことから、4.(6)において記載したとおり、甲12は、公知ではない本件特許の特許公報であるし、甲3~6,8において、スクリーン等を設ける技術が記載され、甲7において、酸化不溶化マンガンと濁質とを緩速撹拌槽において分離することが記載されているとしても、甲1発明において、スクリーン等の濁質除去装置を膜ろ過装置の前に設ける動機付けがなく、当業者が容易に想到し得るものではない。 (1-5)小括 上記のとおりであるから、本件発明1は、a)甲1に記載された発明と、甲2の記載事項から当業者が容易に発明をすることができたものではなく、b)甲1に記載された発明と、甲7の記載事項並びに甲3~6に記載された周知技術から当業者が容易に発明をすることができたものでもなく、c)甲1に記載された発明と、甲8の記載事項並びに甲7に記載された技術常識から、当業者が容易に発明をすることができたものでもないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものでない。 (1-6)本件発明4について 本件発明4は、実質的に本件発明1の鉄/マンガン含有水の処理装置を用いた鉄/マンガン含有水の処理方法といえるから、上記(1-4)で判断したのと同様に、本件発明4は、a)甲1に記載された発明と、甲2の記載事項から当業者が容易に発明をすることができたものではなく、b)甲1に記載された発明と、甲7の記載事項並びに甲3~6に記載された周知技術から当業者が容易に発明をすることができたものでもなく、c)甲1に記載された発明と、甲8の記載事項並びに甲7に記載された技術常識から、当業者が容易に発明をすることができたものでもないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものでない。 (1-7)本件発明2,3,5,6について 本件発明2,3は、本件発明1をさらに限定したものであり、本件発明5,6は、本件発明4をさらに限定したものであるから、上記(1-4)、(1-6)で判断したのと同様に、本件発明2,3,5,6は、a)甲1に記載された発明と、甲2の記載事項から当業者が容易に発明をすることができたものではなく、b)甲1に記載された発明と、甲7の記載事項並びに甲3~6に記載された周知技術から当業者が容易に発明をすることができたものでもなく、c)甲1に記載された発明と、甲8の記載事項並びに甲7に記載された技術常識から、当業者が容易に発明をすることができたものでもないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものでない。 (2)特許法第36条第6項第1号について(特許異議申立書第36頁第8行~第37頁第11行) 申立人は特許異議申立書において、請求項1~6は、濁質除去装置が「通常0.5mm程度の径である酸化触媒等を捕捉できるもの」であることが特定されていないことから、本件発明の課題を解決できず、発明の詳細な説明に記載した範囲を超える旨主張している。 しかしながら、濁質除去装置は、濁質を除去することができるものなのであるから、濁質の範ちゅうに含まれるといえる酸化触媒等を捕捉できることは明らかであるから、本件発明1~6は、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えるものとはいえない。 よって、申立人の上記主張は採用できない。 (3)特許法第36条第6項第2号について(特許異議申立書第37頁第12行~第38頁第11行) 申立人は特許異議申立書において、請求項2,5は、「膜ろ過装置を逆洗するとともに、前記濁質除去装置を逆洗する」と特定されており、甲14によれば、「ともに」とは1)「いっしょに」や、2)「同時に」の意味を有するところ、膜ろ過装置と濁質除去装置を同時に、あるいはいっしょに逆洗するとは、i)膜ろ過装置を逆洗した洗浄水でそのまま濁質除去装置も逆洗することを意味するのか、または、ii)膜ろ過装置の逆洗と濁質除去装置の逆洗のタイミングだけが単に同時であればよいのかがわからず、請求項2,5の発明特定事項の技術的意味を理解することができないことから、本件発明2,5及び本件発明2,5と同じく上記事項を発明特定事項にする本件発明3,6は、発明の範囲が不明確である旨主張している。 しかしながら、本件明細書の段落【0043】の「膜ろ過装置16の膜の洗浄が必要となった場合、処理水槽18に貯留された処理水の少なくとも一部がポンプ26によって逆洗水配管42を通して膜ろ過水出口側から膜ろ過装置16へ供給され、ろ過膜の逆洗が行われる(膜ろ過装置逆洗工程)。膜ろ過装置16の逆洗排水は、膜ろ過装置16の逆洗排水出口を出て、例えば、膜ろ過装置逆洗排水配管44の途中から排出される。」との記載、及び段落【0044】の「濁質除去装置14の洗浄も必要となった場合、膜ろ過装置16の逆洗排水の少なくとも一部は、膜ろ過装置16の逆洗排水出口から膜ろ過装置逆洗排水配管44、濁質除去水配管34を通して、濁質除去装置14へ供給され、濁質除去装置14の逆洗が行われる(濁質除去装置逆洗工程)。」との記載をみれば、「膜ろ過装置を逆洗するとともに、」とは、上記i)の膜ろ過装置を逆洗した洗浄水でそのまま濁質除去装置も逆洗することを意味すると解釈されることは明らかであるから、本件発明2,3,5,6は、発明の範囲が不明確とはいえない。 よって、申立人の上記主張は採用できない。 6.申立人の意見書における主張について (1) 申立人は、平成30年11月 2日付け意見書において、本件発明1,4に規定される「スクリーン」と本件明細書に記載された「スクリーン(ストレーナ)」とでは、それぞれの用語が意味するものの範囲が異なることから、いずれと解すべきかが不明であって、本件発明1,4及び本件発明1,4と同じくスクリーンを発明特定事項にする本件発明2,3,5,6は不明確であり、また、本件発明2,5は、「逆洗手段」の具体的な構成が特定されていないことから、本件発明2,5及び本件発明2,5と同じく逆洗手段を発明特定事項にする本件発明3,6は不明確であり、特許法第36条第6項第2号の規定を満たしていない旨主張していることから、上記主張について検討する。 (2)「スクリーン」について 本件明細書に記載された「スクリーン(ストレーナ)」はスクリーンの一例としてのストレーナを示すだけであって、スクリーンの具体的態様を限定するものではないから、本件発明1,4において、「スクリーン」が「ストレーナ」に限定されていないことをもって発明が不明確であるとはいえない。 (3)「逆洗手段」について 本件発明2,3,5,6では、「逆洗手段」の具体的な構成が特定されていないものの、本件明細書の段落【0043】及び【0044】等には、膜ろ過装置とともに濁質除去装置を逆洗するために必要な具体的な構成が記載されていることから、上記「逆洗手段」の技術的意味について、当業者が理解できるものであって、発明が不明確であるとはいえない。 (4)小括 上記のとおりであるから、申立人の上記主張は採用できない。 7.むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件発明1~6に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件発明1~6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2017-701206

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