特許訂正審判
2017-390109
ぱちんこ遊技機
- 審判番号
- 2017-390109
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2014-059288外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年10月12日
- 審決日
- 2017年11月21日
- 公報発行日
- 2018年02月23日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .853-Y (A63F) / P141 .841-Y (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第5709234号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第5709234号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件特許第5709234号(以下「本件特許」という。)は、平成26年3月20日に出願され、平成27年3月13日に特許権の設定の登録がなされ、平成29年10月12日に本件訂正審判の請求がなされた。
第2 審判請求の趣旨
本件審判請求の趣旨は、本件特許の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件特許の訂正の内容は、次のとおりである。
1 訂正事項1(請求項1に係る訂正事項)
訂正事項1は、請求項1の「前記第一情報は、通常遊技状態にて特別遊技が実行される場合には第一の期間に亘って出力され、特定遊技状態にて特別遊技が実行される場合には第二の期間に亘って出力されるよう構成されており、当該第二の期間は当該第一の期間よりも短くなるよう構成されており、」との記載を、「前記第一情報は、通常遊技状態にて識別情報の停止識別情報が特定停止識別情報として停止表示されて特別遊技が実行される場合には第一の期間に亘って出力され、特定遊技状態にて識別情報の停止識別情報が特定停止識別情報として停止表示されて特別遊技が実行される場合には第二の期間に亘って出力されるよう構成されており、当該第二の期間は当該第一の期間よりも短くなるよう構成されおり、」に訂正する(下線部は訂正箇所を示す。以下同様。)。
2 訂正事項2
訂正事項2は、請求項1の「前記第二情報は、特定遊技状態にて特別遊技が実行され且つ当該特別遊技の実行終了後において再び特定遊技状態となる場合、当該特別遊技実行前の特定遊技状態と当該特別遊技実行中と当該特別遊技実行終了後の特定遊技状態とに亘って継続して出力されるよう構成されている」との記載を、「前記第二情報は、特定遊技状態にて識別情報の停止識別情報が特定停止識別情報として停止表示されて特別遊技が実行され且つ当該特別遊技の実行終了後において再び特定遊技状態となる場合、当該特別遊技実行前の特定遊技状態と当該特別遊技実行中と当該特別遊技実行終了後の特定遊技状態とに亘って継続して出力されるよう構成されている」に訂正する。
3 訂正事項3(【0005】に係る訂正事項)
訂正事項3は、本件特許明細書の【0005】の「前記第一情報は、通常遊技状態にて特別遊技が実行される場合には第一の期間に亘って出力され、特定遊技状態にて特別遊技が実行される場合には第二の期間に亘って出力されるよう構成されており、当該第二の期間は当該第一の期間よりも短くなるよう構成されており、」との記載を、「前記第一情報は、通常遊技状態にて識別情報の停止識別情報が特定停止識別情報として停止表示されて特別遊技が実行される場合には第一の期間に亘って出力され、特定遊技状態にて識別情報の停止識別情報が特定停止識別情報として停止表示されて特別遊技が実行される場合には第二の期間に亘って出力されるよう構成されており、当該第二の期間は当該第一の期間よりも短くなるよう構成されおり、」に訂正する。
4 訂正事項4(【0005】に係る訂正事項)
訂正事項4は、本件特許明細書の【0005】の「前記第二情報は、特定遊技状態にて特別遊技が実行され且つ当該特別遊技の実行終了後において再び特定遊技状態となる場合、当該特別遊技実行前の特定遊技状態と当該特別遊技実行中と当該特別遊技実行終了後の特定遊技状態とに亘って継続して出力されるよう構成されている」との記載を、「前記第二情報は、特定遊技状態にて識別情報の停止識別情報が特定停止識別情報として停止表示されて特別遊技が実行され且つ当該特別遊技の実行終了後において再び特定遊技状態となる場合、当該特別遊技実行前の特定遊技状態と当該特別遊技実行中と当該特別遊技実行終了後の特定遊技状態とに亘って継続して出力されるよう構成されている」に訂正する。
第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前の請求項1に記載された「通常遊技状態(特定遊技状態)にて特別遊技が実行される」という記載は、「通常遊技状態(特定遊技状態)で当否判定結果が大当りとなって大当り図柄が停止し、その後、特別遊技が実行される」ことを特定した記載であるのか、または、「通常遊技状態(特定遊技状態)中にて特別遊技が実行される」こと、すなわち、「特別遊技が実行されている最中の遊技状態が通常遊技状態(特定遊技状態)である」ことを特定した記載であるのかが明らかでない記載となっており、不明瞭であった。
そして、訂正事項1により、訂正前の「通常遊技状態(特定遊技状態)にて特別遊技が実行される」ことが、「通常遊技状態(特定遊技状態)で当否判定結果が大当りとなって大当り図柄が停止し、その後、特別遊技が実行される」ことであることを明らかにするものであるから、訂正事項1は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とするものである。
(2)訂正が本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。)に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
本件特許発明の「特別遊技の実行を契機として出力される情報であ」る「第一情報」は、本件特許明細書の「大当り系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させ得る第一条件を充足したこと(役物連続作動装置に係る条件装置を作動させることとなる図柄の組み合わせが表示されたこと)、及び、大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(役物連続作動装置作動中)であることを出力する」(【0287】)との記載によると、「役物連続作動装置に係る条件装置を作動させることとなる図柄の組み合わせが表示されたこと」を示すために出力される「大当り系の信号」であるといえる。【0287】には、さらに、「大当り系の信号」が、「大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(役物連続作動装置作動中)」出力されることについて記載されている。
そうすると、本件特許明細書の【0287】には、「大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(役物連続作動装置作動中)」に出力される「大当り系の信号」が、大当り図柄の組合せが停止表示されることを条件に出力開始されることが記載されている。
また、本件特許明細書の「・・・時間短縮遊技状態中及び非時間短縮遊技状態中における大当りの終了デモ時間としてとり得る時間・・・」(【0287】)との記載によると、本件特許明細書には、時間短縮遊技状態(「特定遊技状態」)中及び非時間短縮遊技状態(「通常遊技状態」)中に、大当り図柄の組合せが停止表示されることで、終了デモ演出を含む大当り遊技が実行されることが記載されている。
したがって、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項、もしくは、記載した事項から自明の事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項1は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
2 訂正事項2について
(1)訂正の目的の適否について
訂正前の請求項1に記載された「特定遊技状態にて特別遊技が実行される」という記載は、「特定遊技状態で当否判定結果が大当りとなって大当り図柄が停止し、その後、特別遊技が実行される」ことを特定した記載であるのか、または、「特定遊技状態中にて特別遊技が実行される」こと、すなわち、「特別遊技が実行されている最中の遊技状態が特定遊技状態である」ことを特定した記載であるのかが明らかでない記載となっており、不明瞭であった。
そして、訂正事項2により、訂正前の「特定遊技状態にて特別遊技が実行される」ことが、「特定遊技状態で当否判定結果が大当りとなって大当り図柄が停止し、その後、特別遊技が実行される」ことであることを明らかにするものであるから、訂正事項2は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とするものである。
(2)訂正が本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
本件特許発明の「第二情報」は、本件特許明細書の「大当り系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させ得る条件を充足したこと(役物連続作動装置に係る条件装置を作動させることとなる図柄の組み合わせが表示されたこと)、大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(役物連続作動装置作動中)であること、及び、大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動の時間短縮遊技中(変動時間短縮機能作動中)であることを出力する」(【0288】)との記載によると、「役物連続作動装置に係る条件装置を作動させることとなる図柄の組み合わせが表示されたこと」を示すために出力される「大当り系の信号」であるといえる。【0288】には、さらに、「大当り系の信号」が、「大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(役物連続作動装置作動中)」、及び、「大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動の時間短縮遊技中(変動時間短縮機能作動中)」に出力されることについて記載されている。
そうすると、本件特許明細書の【0288】には、「大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(役物連続作動装置作動中)」、及び、「大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動の時間短縮遊技中(変動時間短縮機能作動中)」に出力される「大当り系の信号」が、大当り図柄の組合せが停止表示されることを条件に出力開始されることが記載されている。
また、本件特許明細書の「・・・時間短縮遊技状態中・・・における大当りの終了デモ時間としてとり得る時間・・・」(【0287】)との記載によると、本件特許明細書には、時間短縮遊技状態(「特定遊技状態」)中に、大当り図柄の組合せが停止表示されることで、終了デモ演出を含む大当り遊技が実行されることが記載されている。
したがって、訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項、もしくは、記載した事項から自明の事項であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものであるから、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項2は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
3 訂正事項3について
訂正事項3は、訂正事項1に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために、本件特許明細書の【0005】の記載を、訂正後の請求項1の記載と整合させるものである。
よって、訂正事項3は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
また、上記1(2)、(3)において検討したと同様に、訂正事項3は、特許法第126条第5項及び同第6項の規定に適合する。
4 訂正事項4について
訂正事項4は、訂正事項2に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために、本件特許明細書の【0005】の記載を、訂正後の請求項1の記載と整合させるものである。
よって、訂正事項4は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
また、上記2(2)、(3)において検討したと同様に、訂正事項4は、特許法第126条第5項及び同第6項の規定に適合する。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1~4は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び同第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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