特許拒絶査定不服審判
2017-000890
プロジェクタースクリーン及びその製造方法
- 審判番号
- 2017-000890
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2015-075535
- 請求日
- 2017年01月23日
- 審決日
- 2017年11月29日
- 公報発行日
- 2018年06月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】中強光電股▲ふん▼有限公司
- 【請求人代理人】伊東 忠重
- 【請求人代理人】伊東 忠彦
- 【請求人代理人】大貫 進介
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 徹三
- 審判官 森林 克郎
- 審判官 松川 直樹
- 分類
- P18 .121-Z (G03B) / P18 .575-Z (G03B)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2015- 75535「プロジェクタースクリーン及びその製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 2月 1日出願公開、特開2016- 18209〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成27年4月2日(優先権主張 平成26年7月4日)に出願された特願2015-75535号であって、平成28年1月27日付けで拒絶理由が通知され、同年4月14日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで手続補正がなされ、同年9月28日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、平成29年1月23日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。
第2 平成29年1月23日付けの手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成29年1月23日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、平成28年4月14日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載の、
「プロジェクタースクリーンにおいて、
対向する第一表面及び第二表面を含む可撓性基材と、
前記可撓性基材の前記第一表面上に形成される反射層と、
前記反射層上に形成される透明塗布層とを含み、
前記反射層の反対側にある前記透明塗布層の表面上にはパターンが形成され、
前記反射層の反対側にある前記透明塗布層の表面の粗さは3μm~3.5μmの間にある、プロジェクタースクリーン。」が
「プロジェクタースクリーンにおいて、
対向する第一表面及び第二表面を含む可撓性基材と、
前記可撓性基材の前記第一表面上に直接形成され、白い光硬化樹脂層である反射層と、
前記反射層上に直接形成される透明塗布層とを含み、
前記反射層の反対側にある前記透明塗布層の表面上にはパターンが形成され、
前記反射層の反対側にある前記透明塗布層の表面の粗さは3μm~3.5μmの間にある、プロジェクタースクリーン。」と補正された。(下線は補正箇所を示す。)
そして、この補正は、補正前の「反射層」について、「白い光硬化樹脂層である」ことを特定し、「第一表面上」への「反射層」の形成、及び、「反射層上」への「透明塗布層」の形成について、「直接形成される」ものであることを限定して特定するものであって、特許請求の範囲のいわゆる限定的減縮を目的とする補正であるといえる。
すなわち、本件補正における請求項1に係る発明の補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる事項を目的とするものである。
2 独立特許要件違反についての検討
そこで、次に、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反しないか)について検討する。
(1)引用例
ア 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である特開2009-134189号公報(以下「引用例1」という。)には、次の事項が記載されている。(なお、下記「イ 引用例1に記載された発明の認定」において直接引用した記載に下線を付した。)
a「【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸体に巻き取られて収容され、前記軸体から引き出されて使用される反射型スクリーンであって、
入射光を反射する反射層と、
前記反射層における表面側に配された透明な表面保護層と、
前記反射層における裏面側に配された裏面保護層と、
を備え、
前記軸体に巻き取られる場合に、前記表面保護層および前記裏面保護層のうち、ループスティフネス値のより大きい側が内側に配されて巻き取られる反射型スクリーン。
【請求項2】
前記表面保護層のループスティフネス値は、前記裏面保護層のループスティフネス値よりも大きく、
前記軸体に巻き取られる場合に、前記表面保護層が内側に配されて巻き取られる請求項1に記載の反射型スクリーン。
【請求項3】
前記裏面保護層と前記表面保護層とは同じ材料で形成されており、前記裏面保護層よりも前記表面保護層の方が厚い請求項2に記載の反射型スクリーン。
【請求項4】
前記表面保護層は、光拡散材料を含む請求項2に記載の反射型スクリーン。
【請求項5】
前記表面保護層は、透明な表面保護層本体と、光を拡散する防眩層とを有し、
前記反射層に近い側から前記表面保護層本体、前記防眩層の順に配される請求項2に記載の反射型スクリーン。
【請求項6】
前記表面保護層における露出面にマット処理がなされている請求項2に記載の反射型スクリーン。」
b「【技術分野】
【0001】
本発明は、反射型スクリーン及びスクリーン装置に関する。より詳細には、投射型プロジェクタ等の投射画像を写す映写用スクリーン及び収納式映写用スクリーン装置に関する。」
c「【0028】
また、表面保護層128の表面に光拡散性または防眩性を持たせる表面処理をしてもよい。防眩性を持たせる表面処理としては、コート処理が挙げられる。また、光拡散性を持たせる表面処理として、サンドマット処理、エンボス加工等が挙げられる。ここで、コート処理の場合には、フィラーを含む樹脂が表面保護層128の表面に塗布されるので、表面処理を施す前と比較して、表面保護層128は全体的に厚くなる。一方、サンドマット処理、エンボス加工等の場合には、表面保護層128の表面の一部を取り去ることになるので、表面処理後の表面保護層128は表面処理前よりも厚みの薄い部分を有する。しかしながら、当該処理においても表面保護層128の表面における他の一部はそのまま残るので、表面処理後における最も厚い部分の厚みは表面処理前の厚みとほぼ等しい。そこで、本明細書において、表面の一部を取り去る表面処理によって層の厚みが減少する場合であっても、表面処理を施す前の表面保護層128の厚みと、表面処理が施された後の表面保護層128の厚みとは、「同じ厚み」と表現する。
【0029】
同様に、裏面保護層122と表面保護層128とは同じ材料で形成されており、表面保護層128は、裏面保護層122の厚さ以上の厚さを有しており、軸体130に巻き取られる場合に、表面保護層128が内側に配されて巻き取られてもよい。これにより、反射型スクリーン120に巻き癖、及び、巻き段が付きにくくなる。
【0030】
裏面保護層122は、例えば、プラスチックフィルムが用いられる。プラスチックフィルムを形成する材料としては、PET、PEN、PC、PPS、ポリプロピレン(PP)、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロール誘導体、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル等が用いられる。プラスチックフィルムは、これらの樹脂を伸延あるいは溶剤に希釈後フィルム状に製膜して乾燥させるなどの方法で得られる。
【0031】
裏面保護層122の厚みは、12~150μmであることが好ましい。厚みが12μmより薄くなると貼り合わせ時に皺が発生したり、平面性が悪くなりやすい。一方、厚みが150μmを超えると巻取り性が悪くなりやすい。例えば、表面保護層128が内側に配されて巻き取られる場合の裏面保護層122としては、厚みが12~75μmのPETフィルムであってもよい。厚みが12μmより薄くなると貼り合わせ時に皺が発生したり、平面性が悪くなりやすい。一方、厚みが75μmを超えると巻取り性が悪くなりやすい。」
d「【0036】
表面保護層128の厚みは、12~150μmであることが好ましい。厚みが12μmより薄くなると貼り合わせ時に皺が発生したり、平面性が悪くなりやすい。一方、厚みが150μmを超えると巻取り性が悪くなりやすい。例えば、表面保護層128が内側に配されて巻き取られる場合の表面保護層128としては、厚みが75μmよりも厚く、150μm以下のPETフィルムであってもよい。厚みが75μmより薄くなると貼り合わせ時に皺が発生する場合がある。一方、厚みが150μmを超えると巻取り性が悪くなりやすい。」
イ 引用例1に記載された発明の認定
上記記載から、引用例1には、
「投射型プロジェクタ等の投射画像を写す映写用スクリーンとして使用される反射型スクリーンであって、
入射光を反射する反射層と、
前記反射層における表面側に配された透明な表面保護層と、
前記反射層における裏面側に配された裏面保護層と、
を備え、
裏面保護層は、プラスチックフィルムが用いられ、プラスチックフィルムを形成する材料としては、PET、PEN、PC、PPS、ポリプロピレン(PP)、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロール誘導体、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル等が用いられ、
表面保護層は裏面保護層と同じ材料で形成されており、
表面保護層の厚みは、12~150μmであり、
表面保護層の表面に、サンドマット処理、エンボス加工等の表面処理がなされる反射型スクリーン。」
の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
(2)本願補正発明と引用発明との対比
ア 対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
(ア)引用発明の「投射型プロジェクタ等の投射画像を写す映写用スクリーンとして使用される反射型スクリーン」が、本願補正発明の「プロジェクタースクリーン」に相当する。
(イ)a 引用発明の「プラスチックフィルムが用いられ、プラスチックフィルムを形成する材料としては、PET、PEN、PC、PPS、ポリプロピレン(PP)、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロール誘導体、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル等が用いられ」る「裏面保護層」が、本願補正発明の「対向する第一表面及び第二表面を含む可撓性基材」に相当する。
b また、引用発明の「入射光を反射する反射層」と、本願補正発明の「白い光硬化樹脂層である反射層」とは、「反射層」である点で一致する。
c また、引用発明の「透明な表面保護層」と、本願補正発明の「透明塗布層」とは、「透明層」である点で一致する。
d そして、引用発明の「入射光を反射する反射層と、前記反射層における表面側に配された透明な表面保護層と、前記反射層における裏面側に配された裏面保護層と、を備え」ることは、裏面保護層上に反射層が配設され、反射層上に透明な表面保護層が配設されているものであることを意味しているから、引用発明の「入射光を反射する反射層と、前記反射層における表面側に配された透明な表面保護層と、前記反射層における裏面側に配された裏面保護層と、を備え、裏面保護層は、プラスチックフィルムが用いられ、プラスチックフィルムを形成する材料としては、PET、PEN、PC、PPS、ポリプロピレン(PP)、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロール誘導体、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル等が用いられ」ることと、本願補正発明の「対向する第一表面及び第二表面を含む可撓性基材と、前記可撓性基材の前記第一表面上に直接形成され、白い光硬化樹脂層である反射層と、前記反射層上に直接形成される透明塗布層とを含」むこととは、「対向する第一表面及び第二表面を含む可撓性基材と、前記可撓性基材の前記第一表面上に配設される反射層と、前記反射層上に配設される透明層とを含」む点で一致する。
(ウ)引用発明の「表面保護層の表面に、サンドマット処理、エンボス加工等の表面処理がなされれる」ことと、本願補正発明の「前記反射層の反対側にある前記透明塗布層の表面上にはパターンが形成され」ることとは、「前記反射層の反対側にある前記透明層の表面上にはパターンが形成され」る点で一致する。
イ 一致点
よって、本願補正発明と引用発明は、
「プロジェクタースクリーンにおいて、
対向する第一表面及び第二表面を含む可撓性基材と、
前記可撓性基材の前記第一表面上に配設される反射層と、
前記反射層上に配設される透明層とを含み、
前記反射層の反対側にある前記透明層の表面上にはパターンが形成される、プロジェクタースクリーン。」
の発明である点で一致し、次の各点で相違する。
ウ 相違点
(ア)相違点1
反射層について、本願補正発明では、「白い光硬化樹脂層」であるのに対し、引用発明では、そのような特定がない点。
(イ)相違点2
反射層の可撓性基材の第一表面上への配設について、本願補正発明では、「直接形成」されるのに対し、引用発明では、そのような特定がない点。
(ウ)相違点3
透明層について、本願補正発明では、透明「塗布」層であるのに対し、引用発明では、そのような特定がない点。
(エ)相違点4
透明層の反射層上への配設について、本願補正発明では、「直接形成」されるのに対し、引用発明では、そのような特定がない点。
(オ)相違点5
本願補正発明においては、「透明塗布層の表面の粗さは3μm~3.5μmの間にある」のに対し、引用発明においては、透明な表面保護層の表面粗さの特定はない点。
(3)当審の判断
ア 上記各相違点について検討する。
(ア)相違点1,2について
本願の優先日前に頒布された刊行物である特開2014-77883号公報には、「(反射スクリーンにおける)反射層」は「白色又は銀色系の顔料やビーズ等を含有する紫外線硬化型樹脂又は熱硬化性樹脂」を「塗布又は印刷して硬化させることにより形成してもよい」と記載されている(【0023】参照)ように、反射層を「白い光硬化樹脂」によって、その下の層上に「直接形成」することは周知の技術である。
引用発明において、反射層をどのような素材を用いてどのように配設するかは、当業者が必要に応じて適宜設定し得る事項にすぎないことであり、上記の周知の技術を採用して、「白い光硬化樹脂」によって、その下の層上に「直接形成」することとして、上記相違点1,2に係る本願補正発明の発明特定事項を得ることは当業者が容易に想到し得たことである。
(イ)相違点3,4について
合成樹脂等の透明層をその下の層に「塗布」して、その下の層の上に「直接形成」することは周知の技術である。(必要とあらば、特開平9-230506号公報【0026】の記載参照。)
引用発明において、プラスチックフィルムからなる表面保護層をどのように下の層に配設するかは当業者が適宜設定し得る事項にすぎないところ、上記の周知技術を採用して、「塗布」によって、すなわち、「塗布層」として、「直接形成」するようにし、上記相違点3,4に係る本願補正発明の発明特定事項を得ることは当業者が容易に想到し得たことである。
(ウ)相違点5について
相違点5の「透明塗布層の表面の粗さは3μm~3.5μmの間にある」ことについて、本願の明細書の発明の詳細な説明には、【0033】において「本実施例において、透明塗布層130の厚さは20μmより小さいか或いは等しく、かつ反射層120の反対側にある透明塗布層130の表面の粗さは3μm~3.5μmの間にある。注意されたいことは、上述したパラメーターの範囲は本発明の例示に過ぎないものであるので、本発明はそれに限定されるものではない。」と記載されていることから、本願明細書の発明の詳細な説明には、相違点5に係る「透明塗布層の表面の粗さは3μm~3.5μmの間にある」の数値範囲についての技術的意義は示されておらず、上記の数値範囲は「20μmより小さい」「厚さ」の「透明塗布層」(透明層)において適宜に設定されたものにすぎず、上限下限の値についても、臨界的意義を有しないものである。
引用発明において、厚みが12~150μmである表面保護層(「透明層」)に対して、どの程度の厚さとするかについては,当業者が必要に応じて適宜設定し得る事項にすぎず、3~3.5μmとして、上記相違点5に係る本願補正発明の発明特定事項を得ることは当業者が容易に想到し得たことである。
イ 本願補正発明の奏する作用効果
そして、本願補正発明によってもたらされる効果は、引用発明及び周知技術から当業者が予測し得る程度のものである。
ウ まとめ
以上のとおり、本願補正発明は、引用発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
3 むすび
したがって、本願補正発明は特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるということができないから、本件補正は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
第3 本願発明について
1 本願発明
平成29年1月23日付けの手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成28年4月14日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。(上記「第2 平成29年1月23日付けの手続補正についての補正の却下の決定」の「1 本件補正について」の記載参照。)
2 引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用例の記載事項及び引用発明については、上記「第2 平成29年1月23日付けの手続補正についての補正の却下の決定」の「2 独立特許要件違反についての検討」の「(1)引用例」に記載したとおりである。
3 対比・判断
本願発明と引用発明とを対比すると、上記「第2 平成29年1月23日付けの手続補正についての補正の却下の決定」の「2 独立特許要件違反についての検討」の「(2)本願補正発明と引用発明の対比」の「ア 対比」において記載したのと同様の対比の手法及び結果により、本願発明と引用発明は、
「プロジェクタースクリーンにおいて、
対向する第一表面及び第二表面を含む可撓性基材と、
前記可撓性基材の前記第一表面上に配設される反射層と、
前記反射層上に配設される透明層とを含み、
前記反射層の反対側にある前記透明塗布層の表面上にはパターンが形成される、プロジェクタースクリーン。」
で一致し、次の各点で相違する。
(ア)相違点2’
反射層の可撓性基材の第一表面上への配設について、本願発明では、「形成」されるのに対し、引用発明では、そのような特定がない点。
(イ)相違点3’
透明層について、本願発明では、透明「塗布」層であるのに対し、引用発明では、そのような特定がない点。
(ウ)相違点4’
透明層の反射層上への配設について、本願発明では、「形成」されるのに対し、引用発明では、そのような特定がない点。
(エ)相違点5’
本願発明においては、「透明塗布層の表面の粗さは3μm~3.5μmの間にある」のに対し、引用発明においては、透明な表面保護層の表面粗さの特定はない点。
上記の相違点2’ないし5’についての検討は、上記「第2」「2」「(3)」「ア」の「(ア)」ないし「(ウ)」に記載した相違点2ないし相違点5についての検討によって既に検討済みの事項であり、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に想到し得た事項にすぎない。
また、本願発明によってもたらされる効果は、引用発明及び周知技術から当業者が予測し得る程度のものである。
よって、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
4 むすび
以上のとおりであり、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、その余の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2017-000890